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JP3178089U - 空気調和システム - Google Patents

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JP3178089U
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Abstract

【課題】暖気及び冷気の特性を活かし、温度を効率的に暖房または冷房することが可能な空気調和システムを提供する。
【解決手段】空気調和システム1は、空気調和空間7が内部に形成された空気調和室8と、空気調和室8内に設置され、暖気3または冷気を生成するエアコン9と、空気調和室8とダクト一端11aが接続し、ダクト他端が建築物の床下空間10まで延びた床下用ダクト11と、空気調和室8とダクト一端13aが接続し、ダクト他端が建築物の天井裏空間12まで延びた天井用ダクト13とを備える。さらに、暖気3を床下用ダクト11を介して床下空間まで送出し、冷気を天井用ダクト13を介して天井裏空間12等まで送出する送風機14と、回収された室内暖気17及び外部冷気15を間接的に接触させて熱交換を行う熱交換装置19とを主に具備する。
【選択図】図2

Description

本考案は、空気調和システムに関するものである。
近年において、複数のエアーコンディショナーを設置し、それぞれの部屋毎に独立して室内温度や湿度等を調整するものに替わり、従来はホテル等の建築物において主に用いられていた建築物全体の室内温度等を統括的に管理する所謂「全館空調システム」と呼ばれる空気調和システムを採用する一般の住宅等が増加している。特に、近年の住宅は、キッチン、ダイニング、及びリビング等を壁や間仕切り等によってそれぞれ区画することなく、一つの大きな開放系の居住スペースとして構築したものを採用することが多くあり、さらに一階フロア及び二階フロアの間に吹抜構造を設ける等、住宅全体で室内温度等を管理することが増えている。そのため、上記全館空調システムを採用することが多くなっている。
全館空調システムは、建築物の一角に設けられた空気調和室と、空気調和室の室内の空気を暖めるまたは冷却するためのエアーコンディショナーと、空気調和室と一端が接続し、他端が各部屋の通気口まで延設された複数のダクトと、エアーコンディショナーによって暖められた暖気または冷却された冷気をそれぞれの部屋毎にダクトを通じて送風するための複数の送風機とを一般に備えている。これにより、住宅の各部屋毎に送られた暖気等によって、個々の室内温度等の調整を図ることができる。また、送風された暖気等は各部屋に設置された排気口及び排気口と接続された回収用のダクトを通じて空気調和室まで回収されている。
しかしながら、従来の全館空調システムの場合、下記に掲げる問題点を生じることがあった。すなわち、住宅に設けられた空気調和室から各部屋に暖気等を送風するために、空気調和室及び各部屋をそれぞれつなぐ複数の送風用のダクト、ダクト毎に取付けられる複数の送風機、及び暖気等を回収するための回収用のダクトなどを配設する必要があり、住宅の構造が複雑になるとともに、ダクト等を設置するためのコストや時間等がかかることがあった。また、従来のホテル等の大型の建築物の場合、ダクト等を配設するためのスペースに比較的余裕があるのに対し、一般の住宅等の場合、壁と壁との間の比較的狭いスペースに配設する必要があり、作業の困難性を伴うこともあった。
さらに、各部屋に暖気等を送風し、排気口から回収する際の暖気等の流れが季節に限らず一方向に限定されていた。そのため、通気口及び排気口の設置位置によっては、暖気または冷気の特性を活かした効率的な暖房または冷房が行えないことがあった。ここで、周囲の温度に対して暖かい空気(暖気)は、下方から上方に移動する性質を有し、一方、周囲の温度に対して冷たい空気(冷気)は、上方から下方に移動する性質を有することが知られている。
したがって、例えば、天井近傍に通気口が設けられた場合、暖気は上方に移動する性質のため、天井付近に滞留しやすく、室内全体に暖気が行き渡り、室内温度を高くするのに時間がかかることがあった。一方、床面近傍に通気口が設けられた場合、冷気は下方に移動する性質のため、床面付近に滞留しやすく、室内全体に冷気が行き渡り、室内温度を低下させるのに時間がかかることがあった。同様に排気口の位置によっても暖気または冷気を効率的に回収することができないことがあった。
そこで、本考案は、上記実情に鑑み、暖気及び冷気の特性を活かし、効率的に暖房または冷房することが可能な簡易な構成の空気調和システムの提供を課題とするものである。
本考案の空気調和システムは、「空気調和空間が内部に形成された空気調和室と、前記空気調和室の室内に設置され、前記空気調和空間の空気を取込んで暖気及び冷気を生成する冷暖房装置と、前記空気調和室と一端が接続し、他端が建築物の床下空間まで延設され、前記空気調和空間及び前記床下空間を連通させる床下用ダクトと、前記空気調和室と一端が接続し、他端が前記建築物の室内空間の天井近傍または前記室内空間と連通し天井裏空間まで延設され、前記室内空間または前記天井裏空間を前記空気調和空間と連通させる天井用ダクトと、前記床下用ダクトまたは前記天井用ダクトに前記空気調和空間の前記暖気または前記冷気を送出するための送風機と、前記室内空間及び前記床下空間を連通させる床下通気口と、前記送風機から送出される前記暖気の送出先を前記床下用ダクトに、及び前記冷気の送出先を前記天井用ダクトにそれぞれ切替えるための送出先切替部と」を主に具備している。
ここで、空気調和室とは、住宅等の建築物の一部に設けられ、後述する空気調和機等を設置するためのスペース(空気調和空間)を有し、空気調和機の稼働によって当該空気調和空間の温度を調整し、暖気または冷気を生成するための空間である。なお、空気調和機或いは後述する送風機等の保守及び点検、または季節毎に送風機の送出先の切替えを行うために、空気調和室の室内に作業員等が入出可能な程度の大きさに空気調和空間は形成されてことが望ましい。なお、上記作業を行う作業者(家人)用に空気調和室の室内に入退出するための入退出用扉を備えているものであってもよい。
一方、冷暖房装置とは、市販のエアコンディショナー(エアコン)等が用いられ、空気調和空間内の空気を暖めて暖気を生成し、或いは冷やすことによって冷気を生成可能なものである。なお、冷暖房装置の稼働は、空気調和室の室外(例えば、リビング等の居住スペース)からリモートコントロール装置を用いて操作することができ、さらに稼働状態や冷暖房装置の設定温度及び現在の空気調和室の室内の温度等を確認することができるものであってもよい。
また、床下用ダクトは、内部に暖気の流通可能なダクト空間が形成された管状部材であり、一端が空気調和室と接続し、一方、他端が建築物の土台部分と一階の床との間に形成された床下空間まで延設されたものである。これにより、空気調和空間及び床下空間が床下用ダクトによって連通され、空気調和空間の暖気を床下空間まで送出することが可能となる。一方、天井用ダクトは、床下用ダクトと同様の管状部材であり、一端が空気調和室と接続し、他端が建築物の室内空間の天井近傍または建築物の天井裏に設けられた空間(天井裏空間)まで延設されたものである。これにより、空気調和空間及び室内空間の天井近傍または天井裏空間が天井用ダクトによって連通され、空気調和空間の冷気を室内空間の天井近傍または天井裏空間まで送出することが可能となる。
なお、床下用ダクト及び天井用ダクトのダクト外周面を発泡スチロール材やグラスウール等の断熱材(保温材)によって被覆し、ダクト内を流通する暖気または冷気の温度変化を抑制するようにしたものであってもよい。また、床下空間及び天井裏空間は、ダクト等の設置のために人間またはその一部が入ることの可能なサイズに構成したものであってもよい。ここで、床下通気口は、床下空間と建築物の室内空間と建築物の室内空間とを連通し、暖気または冷気の流通を可能とするものであり、例えば、「ガラリ」のような構成を採用することができる。
一方、送風機とは、上記床下用ダクトを介して暖気または天井用ダクトを介して冷気をそれぞれ床下空間または天井裏空間等に強制的に送出するためのものであり、モータの回転に協働して回転する複数羽根を有する送風ファンによって気流を生じさせる、例えば、換気扇のような構成を使用することができる。また、送出先切替部とは、空気調和空間内に設置された送風機の送出先を切替えるためのものであり、床下用ダクトを介して暖気、または、天井用ダクトを介して冷気のいずれか一方を送出するものである。例えば、空気調和室とそれぞれ接続された床下用ダクト及び天井用ダクトの一端の接続構造を共通化し、送風機の接続箇所を床下用ダクト等の一端の接続構造に対応したものとする。これにより、送風機は、床下用ダクトまたは天井用ダクトのいずれか一方と接続することができる。その結果、室内を暖房する冬期は床下用ダクトと接続され暖気を送出し、室内を冷房する夏期は天井用ダクトと接続され冷気を送出することが可能となる。
したがって、本考案の空気調和システムによれば、暖気及び冷気のそれぞれの特性を応用し、季節毎に暖気または冷気の送出先を送風機の送出先切替部で切替え、建築物の室内温度の調整を図ることが可能となる。例えば、室内温度が低い冬期の場合には、冷暖房装置によって生成された空気調和空間内の暖気を送風機及び床下用ダクトを通じて建築物の床下空間に送出する。これにより、床下空間から暖気が上方に向かって移動し、床下通気口を通って室内空間を下から上に暖めることができる。
一方、室内温度が高い夏期の場合には、空気調和機によって生成された空気調和空間内の冷気を送風機及び天井用ダクトを通じて建築物の室内空間の天井近傍または天井裏空間に送出する。これにより、室内空間の天井近傍または天井裏空間から冷気が下方に向かって移動し、室内空間を上から下に冷やすことができる。ここで、天井裏空間は、例えば、建築物が平屋建ての住宅の場合、一階の天井裏の空間が相当し、二階建ての住宅の場合、二階の天井裏の空間が相当する。
さらに、本考案の空気調和システムは、上記構成に加え、「前記床下用ダクトを介して前記床下空間に送出された前記暖気が前記室内空間を上方に向かって移動し前記室内空間の天井近傍または前記天井裏空間に到達した室内暖気を、前記天井用ダクトを介して前記空気調和室に回収する室内暖気回収部、前記建築物の外部の外部冷気を取込む外部冷気取込部、取込まれた前記外部冷気及び回収された前記室内暖気を熱交換させる熱交換部、前記熱交換部によって暖められた前記外部冷気を前記空気調和空間に放出する外部冷気放出部、及び前記熱交換部によって冷やされた前記室内暖気を前記建築物の外部に放出する室内暖気放出部を有し、前記空気調和室の室内に設置された熱交換装置」を具備するものであっても構わない。
したがって、本考案の空気調和システムによれば、床下空間に送出された暖気が上方に向かって移動した室内暖気を前記室内空間の天井近傍または天井裏空間及び天井用ダクトを介して空気調和室に回収し、建築物の外部の外部冷気との間で熱交換が行われる。具体的には、室内暖気及び外部冷気を間接的に接触させることで、両者の間で熱移動を生じさせることにより熱交換が行われる。ここで、室内暖気は、床下空間から室内空間に流出した暖気が室内空間を上方に移動する間に徐々に熱を失ったものであり、床下空間への送出直後よりも温度が低くなっている。しかしながら、係る室内暖気は、外部冷気よりは高い温度である。そのため、室内暖気及び外部冷気の接触により、室内暖気の熱が外部冷気に伝達し、外部冷気が暖められる。一方、室内暖気は外部冷気との接触により熱を奪われるため、室内暖気が冷やされる。これにより、熱交換装置を介して空気調和空間に放出された外部冷気は、外部冷気を直接取込んだ場合と比較して温度が高くなっている。その結果、空気調和機を用いて暖気を生成する際に、空気調和空間の温度が予め暖かくなっていることにより、暖気生成におけるエネルギー効率を良好なものとすることができる。また、外部から外部冷気を取込むことで、床下空間から室内空間に新鮮な暖気を供給することができ、室内のホコリ等によって汚染された室内暖気を外部に放出することができる。なお、熱交換装置は、熱交換と同時に外部冷気に対する湿度調整を行う調湿機能を有するものであってもよい。これにより、温度及び湿度の調整された暖気を床下空間に送出することが可能となる。また、室内暖気を天井用ダクトを介して回収するための吸引ファン等の構成は、熱交換装置の室内暖気回収部に備えるものであっても、或いは天井用ダクトのダクト一端及び熱交換装置の間に設けられるものであってもよい。また、天井用ダクトを室内暖気の回収用のダクトとして用いることができるため、新たなダクト等を設置する必要がない。
さらに、本考案の空気調和システムは、上記構成に加え、「前記天井用ダクトを介して前記室内空間の天井近傍または前記天井裏空間に送出された前記冷気が前記室内空間を下方に向かって移動し前記床下空間に到達した室内冷気を、前記床下用ダクトを介して前記空気調和室に回収する室内冷気回収部、前記建築物の外部の外部暖気を取込む外部暖気取込部、取込まれた前記外部暖気及び回収された前記室内冷気を熱交換させる熱交換部、前記熱交換部によって冷やされた前記外部暖気を前記空気調和空間に放出する外部暖気放出部、及び前記熱交換部によって暖められた前記室内冷気を前記建築物の外部に放出する室内冷気放出部を有し、前記空気調和室の室内に設置された熱交換装置」を具備するものであっても構わない。
したがって、本考案の空気調和システムによれば、前記室内空間の天井近傍または天井裏空間に送出された冷気が下方に向かって移動した室内冷気を床下用空間及び床下用ダクトを介して空気調和室に回収し、建築物の外部の外部暖気との間で熱交換が行われる。具体的には、室内冷気及び外部暖気を間接的に接触させることで、両者の間で熱移動を生じさせることにより熱交換が行われる。ここで、室内冷気は、天井裏空間から室内に流出した冷気が室内空間を下方に移動する間に徐々に熱を吸収したものであり、天井裏空間への送出直後よりも温度が高くなっている。しかしながら、係る室内冷気は、外部暖気よりは低い温度である。そのため、室内冷気及び外部暖気の接触により、外部暖気の熱が室内冷気に伝達し、熱が奪われることによって外部暖気が冷やされる。一方、室内冷気は外部暖気との接触により熱が伝わるため、室内冷気が暖められる。これにより、熱交換装置を介して空気調和空間に放出された外部暖気は、外部暖気を直接取込んだ場合と比較して温度が低くなっている。その結果、空気調和機を用いて冷気を生成する際に、空気調和空間の温度が予め低くなっていることにより、冷気生成におけるエネルギー効率を良好なものとすることができる。また、外部から外部暖気を取込むことで、室内空間に新鮮な冷気を供給することができ、室内のホコリ等によって汚染された室内冷気を外部に放出することができる。なお、上記と同様に熱交換装置が調湿機能及び吸引機能等を備えるものであってもよい。また、床下用ダクトを室内暖気の回収用のダクトとして用いることができるため、新たなダクト等を設置する必要がない。
さらに、本考案の空気調和システムは、上記構成に加え、「前記床下用ダクト及び前記天井用ダクトの少なくとも一方は、それぞれ前記床下空間内及び前記天井裏空間内で複数に分枝している」ものであっても構わない。
したがって、本考案の空気調和システムによれば、床下用ダクト及び天井用ダクトの少なくとも一方は、それぞれ床下空間内及び室内空間の天井近傍または天井裏空間内で複数に分枝している。これにより、床下空間の複数箇所から暖気を送出することが可能となる。そのため、空気調和室から床下用ダクトを介して床下空間に送出された暖気を床下空間の全体に偏ることなく分配することが可能となり、住宅全体を床下空間からの暖気によって暖めることが可能となる。一方、天井裏空間または室内空間の天井近傍の複数箇所から冷気を送出することが可能となる。そのため、空気調和室から天井用ダクトを介して天井裏空間または室内空間の天井近傍に送出された冷気を天井裏空間または天井近傍の全体に偏ることなく分配することが可能となり、住宅全体を天井裏空間または天井近傍からの冷気によって冷却することが可能となる。
本考案の空気調和システムによれば、季節毎に暖気または冷気の送出先を変更し、住宅の室内における空気の流れる方向を暖気または冷気の特性に合わせて切替え、効率的な暖房及び冷房をすることができる。また、空気調和空間及び床下空間及び室内空間の天井近傍または天井裏空間をそれぞれ一本の床下用ダクトまたは天井用ダクトで連通するものであり、従来の各部屋毎にダクトを設けるものに比べ、建築物の構造が複雑化することがない。また、係るダクトの設置に要するコスト等を低減化することができ、さらに各ダクトに対応して設置される送風機等の構成の設置も省略することができる。
本実施形態の空気調和システムの概略構成及び冬期における暖気の流れの一例を示す説明図である。 空気調和室の概略構成及び冬期における暖気、外部冷気、及び室内暖気の流れの一例を示す説明図である。 空気調和システムの概略構成及び夏期における冷気の流れの一例を示す説明図である。 空気調和室の概略構成及び夏期における冷気、外部暖気、及び室内冷気の流れの一例を示す説明図である。
次に、本考案の一実施形態である空気調和システム1について、図1乃至図4に基づいて説明する。ここで、本実施形態の空気調和システム1は、図1等に示されるように、二階建ての住宅H(建築物に相当)に適用し、住宅Hの室内空間38の温度を統括的(集中的)に管理するものである。なお、住宅Hは、一階フロアFF及び二階フロアSFが空間的につながった吹抜構造2を有し、また一階フロアFFはリビングやダイニング等が一つの空間で形成されている。そのため、暖気3や冷気4等の流れが一階フロアFF及び二階フロアSFの間の一階天井5及び二階床6によって制限されることがなく、暖気3等の自由な移動が可能となっている。なお、図1等は説明のため、住宅Hの内部を簡略化して示したものであり、浴室やトイレ等については図示を省略している。また、一階フロアFFと床下空間10の間、及び、二階フロアSFと天井裏空間12の間には、暖気3または冷気4の通気口(及び吸気口)として機能するガラリ37が設けられ、これらの間での暖気3または冷気4の流出入が可能となっている。ここで、床下側に設けられたガラリ37が本考案における床下通気口に相当する。
本実施形態の空気調和システム1は、図1乃至図4に示すように、空気調和空間7が内部に形成された空気調和室8と、空気調和空間7に設置された家庭用のエアコン9(冷暖房装置に相当)と、空気調和空間7及び住宅Hの床下空間10を連通させる一本の床下用ダクト11と、空気調和空間7及び住宅Hの天井裏空間12を連通させる一本の天井用ダクト13と、エアコン9によって暖められた空気調和空間7の空気(暖気3)を床下用ダクト11を通じて床下空間10に送出するため、及び、エアコン9によって冷却された空気調和空間7内の空気(冷気4)を天井用ダクト13を通じて天井裏空間12に送出するための一台の送風機14と、空気調和室8の室内に設置され、住宅Hの外部から取込んだ外部空気(外部冷気15及び外部暖気16に相当)、及び、住宅Hの室内空間38から回収された室内空気(室内暖気17及び室内冷気18)の間で熱交換を行う熱交換装置19とを具備している。
さらに、具体的に説明すると、空気調和室8は、住宅Hの二階フロアSFの一角に設置された略筐体状の小部屋であり、送風機14によって床下空間10または天井裏空間12に送出する前にエアコン9を用いて暖気3または冷気4を生成するための空間である。なお、空気調和室8の周囲にガラスウール等の断熱材を被覆することで、エアコン9によって生成された暖気3または冷気4が空気調和室8の室外の外気温によって変化することを防ぐことができる。また、空気調和室8は、空気調和空間7及び床下空間10を連通させるために床下用ダクト11が挿通された床下用開口20、空気調和空間7及び天井裏空間12を連通させるために天井用ダクト13が挿通された天井裏用開口21、外部空気を空気調和空間7に取込むための外部空気取込口22、及び熱交換後の室内空気を住宅Hの外部に排出するための室内空気排出口23の四つの開口箇所を備えている。
また、エアコン9は、一般的な市販のエアーコンディショナーが用いられ、空気調和空間7に設置されている。なお、エアコン9を稼働するために各種の電気配線、室外機等の構成についてはここでは図示を省略している。係るエアコン9により、空気調和空間7の空気を設定された温度の暖気3または冷気4に調整することができる。なお、エアコン9の設定温度や送風量等の制御は、住宅Hの居住スペース(例えば、リビング等)に置かれた赤外線通信方式のリモートコントロール装置(図示しない)を操作することにより行うことができる。また、空気調和空間7の温度を計測するための温度センサは、エアコン9に内蔵され、リモートコントロール装置の表示画面により、現在の空気調和空間7の実際の温度と、設定した設定温度等の値をそれぞれ確認することができる。
床下用ダクト11は、空気調和室8の床下用開口20にダクト一端11aの近傍が挿通され、空気調和室8から住宅壁W等に沿って延設され、ダクト他端11bが住宅Hの床下空間10まで到達した内部に暖気3等の流通可能なダクト空間が形成された管状(パイプ状)の部材である。これにより、空気調和空間7及び床下空間10の間を暖気3の移動が可能となる。なお、床下用ダクト11は、プラスチック樹脂材料により構成されている。また、空気調和空間7から床下空間10に暖気3を送出する際の熱損失を防ぐため、床下用ダクト11のダクト周壁面に保温材(断熱材)を巻付ける対策を講じたものであってもよい。ここで、本実施形態の空気調和システム1において、空気調和室8の空気調和空間7と住宅Hの床下空間10を連通させる構成は、一本の床下用ダクト11のみである。
一方、天井用ダクト13は、空気調和室8の天井裏用開口21にダクト一端13aの近傍が挿通され、空気調和室8から住宅壁Wの間等に沿って延設され、ダクト他端13bが住宅Hの天井裏空間12まで到達した内部に冷気4等が移動するダクト空間が形成された管状(パイプ状)の部材であり、床下用ダクト11と長さ及び曲げ方向等が異なるものの、基本的に同一の構成のものである。また、空気調和空間7から天井裏空間12に冷気4を送出する際に、ダクト周囲の温度によって冷気4の温度が上昇することを防ぐため、床下用ダクト11と同様にダクト周壁面に保温材等を巻付けたものであっても構わない。天井用ダクト13も床下用ダクト11と同様に、空気調和空間7及び天井裏空間12を連通させる構成は、一本の天井用ダクト13のみである。
また、送風機14とは、床下用ダクト11または天井用ダクト13を介して暖気3または冷気4をそれぞれ床下空間10または天井裏空間12に送出するものであり、空気調和室8の空気調和空間7で調整された暖気3または冷気4を取込む送出空気取込部26と、床下用ダクト11または天井用ダクト13と接続するためのダクト接続部27と、内部のファン(図示しない)を回転させて気流を発生させる送風機本体28とを具備している。なお、送風機14の稼働及び回転数等の制御もエアコン9と同様にリモートコントロール装置により空気調和室8の外から行うことが可能となっている。ここで、床下用ダクト11及び天井用ダクト13のダクト一端11a,13aの構造は共通化され、ダクト接続部27とそれぞれ接続可能となっている。そのため、季節毎に送風機14の接続を床下用ダクト11または天井用ダクト13に切替えることができる。ここで、ダクト接続部27及びダクト一端11a,13aの構造が本考案の送出先切替部に相当する。
さらに、熱交換装置19は、空気調和室8の中にエアコン9及び送風機14と同様に設置され、床下用ダクト11を通じて室内冷気18及び天井用ダクト13を通じて室内暖気17を回収する室内空気回収部29と、外部空気取込口22と接続し、外部空気を取込む外部空気取込部30と、回収した室内空気及び取込んだ外部空気を熱交換させる熱交換部31と、熱交換後の外部空気を空気調和空間7に放出する外部空気放出部32と、熱交換後の室内空気を室内空気排出口23を介して住宅Hの外部に放出するための室内空気放出部33とを具備している。ここで、室内空気回収部29が本考案の室内暖気回収部及び室内冷気回収部に相当し、外部空気取込部30が本考案の外部冷気取込部及び外部暖気取込部に相当し、外部空気放出部32が本考案の外部冷気放出部及び外部暖気放出部に相当し、室内空気放出部33が室内暖気放出部及び室内冷気放出部に相当する。空気調和室8の外部空気取込口22と熱交換装置19の外部空気取込部30の間、及び、空気調和室8の室内空気排出口23及び熱交換装置19の室内空気放出部33の間は、それぞれ短いダクトによって接続されている。そのため、外部空気が熱交換前に空気調和空間7に流出すること、及び、室内空気が熱交換後に空気調和空間7に流出することがない。また、図2及び図4において、図示を簡略化するため、床下用ダクト11のダクト一端11aまたは天井用ダクト13のダクト一端13aが室内空気回収部29に直接接続されているものを示しているが、ダクト一端11a,13a等及び室内空気回収部29の間にアダプタ(図示しない)を介設し、ダクト一端11a,13aの構造と室内空気回収部29とを接続可能としている。なお、ダクト一端11a,13a及び送風機14のダクト接続部27の間に双方に適合した形状のアダプタを介設するものであってもよい。また、外部空気取込部30は、住宅Hの外部の外部空気を空気調和空間7に取込むための吸引ファン等の吸引機能を有している。これにより、外部空気を熱交換部31まで送出し、さらに外部空気放出部32から放出することができる。さらに、外部空気の取込みは空気調和システム1の稼働時に継続されるため、一旦、エアコン9によって生成された暖気3または冷気4が住宅Hの外部に放出されることがない。また、熱交換部31は、室内空気及び外部空気の熱交換の際に、外部空気を設定された湿度に除湿または加湿する調湿機能を備えている。そのため、空気調和空間7に放出された外部冷気15及び外部暖気16は、設定された湿度にすることができる。なお、通常は冬期(暖房時)は、室内が乾燥し湿度が低くなる傾向があるため加湿機能が作用し、夏期(冷房時)は室内の湿度が高くなる傾向があるため除湿機能が作用することになる。
なお、熱交換装置19の室内空気回収部29には、床下用ダクト11及び天井用ダクト13を介して室内暖気17または室内冷気18を吸引して回収するための吸引ファン等の吸引機能が設けられている。さらに、前述した送風機14の送出先の切替えに併せて、係る室内空気回収部29と各ダクト11,13の接続も切替えられている。すなわち、床下用ダクト11が送風機14と接続された場合、天井用ダクト13は室内空気回収部29と接続され(図2参照)、一方、天井用ダクト13が送風機14と接続された場合、床下用ダクト11は室内空気回収部29と接続される(図4参照)。ここで、図2及び図4において、熱交換装置19の室内空気回収部29とそれぞれ接続される床下用ダクト11のダクト一端11a及び天井用ダクト13のダクト一端13aは、空気調和室8の床下用開口20及び天井裏用開口21から空気調和空間7に延びたものを図示している。係る構成は、例えば、各ダクト11,13を蛇腹構造に形成し、伸張自在にするものや、各開口20,21から室内空気回収部29までを接続する追加用のダクトを使用するものであってもよい。
さらに、本実施形態の空気調和システム1は、その他の構成として、床下用ダクト11のダクト他端11bに接続されたチャンバー34と、チャンバー34から枝別れして延設され、それぞれのダクト開口部35が床下空間10の異なる位置で開口した複数の床下分枝ダクト36とを具備している。ここで、チャンバー34は、空気室として機能し、各床下分枝ダクト36に暖気3を流れを乱すことなく送出すためのものである。これにより、1本の床下用ダクト11を通じて送出された暖気3を住宅Hの床下空間10の全体に亘って偏りなく分配することができる。なお、係る床下分枝ダクト36は、室内冷気18を回収する際の回収用ダクトとしての機能も有している。なお、天井用ダクト13のダクト他端13bにも上記と同様にチャンバー34が設置され、天井裏空間12の複数箇所に冷気4を分配し、かつ室内暖気17を回収することができる天井裏分枝ダクト40が設けられている。但し、一般に床下空間10に対して、天井裏空間12は狭いため、天井裏空間12については天井裏分枝ダクト40を設置しないものであっても構わない。
次に、本実施形態の空気調和システム1を冬期に使用し、住宅Hの室内空間38を暖房する場合について、図1及び図2に基づいて説明する。ここで、室内空間38の室内温度は、空気調和システム1の稼働前は、送出される暖気3よりも低い温度となっている。このとき、空気調和室8内の送風機14は、ダクト接続部27が床下用ダクト11のダクト一端11aと接続され、天井用ダクト13のダクト一端13aが熱交換装置19の室内空気回収部29と接続されている。係る状態でエアコン9、送風機14、及び熱交換装置19をリビング等の室内からリモートコントロール装置を用いて操作し、稼働状態にする。これにより、エアコン9によって空気調和空間7が設定された温度(例えば、22℃)の暖気に調整される。すなわち、暖気3の生成が行われる。そして、暖気3を送出空気取込部26から送風機14の内部に取込み、接続された床下用ダクト11を介して床下空間10まで送出する。
床下空間10に到達した暖気3は、ダクト他端11bに設けられたチャンバー34を通じ、複数に分岐した床下分枝ダクト36に沿って床下空間10の複数の箇所に分配され、ダクト開口部35から床下空間10に導入される。暖気3は、上方に移動する性質を有するため、床下空間10からガラリ37を通じて一階フロアFFの室内空間38に流出する。また、熱交換装置19の室内空気回収部29によって室内空間38の室内暖気17が天井用ダクト13から吸引されている。そのため、室内空間38における暖気3及び室内暖気17は上方に向かって移動することになる。なお、本実施形態の空気調和システム1の稼働前の室内空間38の室内温度は、暖気3よりも低くなっている。これにより、暖気3による室内空間38の暖房が行われる。室内空間38の暖気3は、一階フロアFF、吹抜構造2、及び二階フロアSFの順で上方に移動し、最終的に二階フロアSFの二階天井39の近辺に到達する。このとき、室内空間38の上方への移動によって暖気3は徐々に熱が奪われ、床下空間10への送出直後に比べて温度が低下している。そして、熱交換装置19の室内空気回収部29を用いて、この温度が低下した室内暖気17を空気調和室8まで回収する。具体的に説明すると、室内空気回収部29の吸引機能によってガラリ37から天井裏空間12に当該室内暖気17を吸引し、さらに天井裏分枝ダクト40及び天井用ダクト13を通して回収が行われる。これにより、住宅Hの室内空間38及び空気調和室8の間で暖気3及び室内暖気17の流通が行われる。
その後、回収された室内暖気17は天井用ダクト13を通って室内空気回収部29から熱交換装置19の内部に取込まれる。一方、熱交換装置19は、外部空気取込部30から住宅Hの外部冷気15を取込んでいる。なお、本例では冬期を想定しているため、取り込まれた外部冷気15の気温は低い(例えば、10℃以下)。そこで、熱交換装置19の熱交換部31を用い、回収した室内暖気17及び取込んだ外部冷気15を間接的に接触させる熱交換を行う。このとき、10℃以下の外部冷気15よりも回収された室内暖気17の方が温度が高い。そのため、係る接触により、室内暖気17から熱が奪われ、外部冷気15に移動する。その結果、室内暖気17が冷やされ、一方、外部冷気15が暖められる。そして、熱交換装置19の外部空気放出部32によって暖められた外部冷気15が空気調和空間7に放出される。そのため、外部からの新鮮な空気を取込み、室内空間38に送出することができるとともに、エアコン9によって暖気3を生成する際に、熱交換によって予め暖められ、温度が上昇した外部冷気15が用いられるため、エアコン9のエネルギー使用効率を低く抑えることができる。したがって、より効率的な暖房を行うことができる。なお、熱交換によって温度が低下した室内暖気17は、室内空気放出部33から住宅Hの外部に放出される。
すなわち、本実施形態の空気調和システム1によれば、冬期において、空気調和空間7の暖気3(室内暖気17)を空気調和空間7、床下空間10、室内空間38、及び天井裏空間12の間で流通させることができ、暖房時の熱効率を安定させることができる。特に、周囲に対して暖かい空気が下方から上方に移動する性質を利用するため、室内空間38全体を偏りなく暖めることができる。
次に、空気調和システム1を夏期に使用し、住宅Hの室内空間38を冷却する場合について図3及び図4に基づいて説明する。ここで、室内空間38の室内温度は、空気調和システム1の稼働前は、送出される冷気4の温度よりも高い温度となっている。なお、上述した冬期の場合の空気調和室8及び送風機14の接続と異なり、送風機14のダクト接続部27が天井用ダクト13のダクト一端13aと接続され、床下用ダクト11のダクト一端11aが熱交換装置19の室内空気回収部29と接続されている。この状態でエアコン9、送風機14、及び熱交換装置19を上記と同様に稼働させる。このとき、エアコン9によって空気調和空間7が設定された温度(例えば、18℃)の冷気に調整される。すなわち、冷気4の生成が行われる。そして、冷気4を送出空気取込部26から送風機14の内部に取込み、接続された天井用ダクト13を介して天井裏空間12まで送出する。
天井裏空間12に到達した冷気4は、ダクト他端13bに設けられたチャンバー34を通じ、複数に分岐した天井裏分枝ダクト40に沿って天井裏空間12の複数箇所に分配され、ダクト開口部35から天井裏空間12に導入される。冷気4は、その特性により下方に移動する性質を有するため天井裏空間12からガラリ37を通じて二階フロアSFの室内空間38に流出する。また、熱交換装置19の室内空気回収部29によって室内空間38の室内冷気18が床下用ダクト11から吸引されている。そのため、室内空間38における冷気4及び室内冷気18は下方に向かって移動することになる。これにより、冷気4による室内空間38の冷房が行われる。室内空間38の冷気4は、二階フロアSF、吹抜構造2、及び一階フロアFFの順で下方に移動し、最終的に一階フロアFFの床面近傍に到達する。このとき、室内空間38の下方への移動によって冷気4は徐々に熱を吸収し、天井裏空間12への送出直後に比べて温度が上昇している。そして、熱交換装置19の室内空気回収部29を用いて、この温度が上昇した室内冷気18を空気調和室8まで回収する。具体的に説明すると、室内空気回収部29の吸引機能によってガラリ37から床下空間10に当該室内冷気18を吸引し、さら床下分枝ダクト36及び床下用ダクト11を通して回収が行われる。これにより、住宅Hの室内空間38及び空気調和室8の間で冷気4及び室内冷気18の流通が行われる。
その後、回収された室内冷気18は床下用ダクト11を通って室内空気回収部29から熱交換装置19の内部に取込まれる。一方、熱交換装置19は、外部空気取込部30から住宅Hの外部暖気16を取込んでいる。なお、本例では夏期を想定しているため、取り込まれた外部暖気16の気温は高い(例えば、30℃以上)。そこで、熱交換装置19の熱交換部31を用い、回収した室内冷気18及び取込んだ外部暖気16を間接的に接触させる熱交換を行う。このとき、30℃以上の外部暖気16よりも回収された室内冷気18の方が温度が低い。そのため、係る接触により、外部暖気16から熱が奪われ、室内冷気18に移動する。その結果、室内冷気18が暖められ、一方、外部暖気16が冷やされる。そして、熱交換装置19の外部空気放出部32によって温度が低下した外部暖気16が空気調和空間7に放出される。そのため、外部からの新鮮な空気を取込み、室内空間38に送出することができるとともに、エアコン9によって冷気4を生成する際に、熱交換によって予め温度を低下させた外部暖気16が用いられるため、エアコン9のエネルギー使用効率を低く抑えることができる。したがって、より効率的な冷房を行うことができる。なお、熱交換によって温度が上昇した室内冷気18は、室内空気放出部33から住宅Hの外部に放出される。
すなわち、本実施形態の空気調和システム1によれば、夏期において、空気調和空間7の冷気(室内冷気18)を空気調和空間7、天井裏空間12、室内空間38、及び床下空間10の間で流通させることができ、冷房時の熱効率を安定させることができる。特に、周囲に対して冷たい空気が上方から下方に移動する性質を利用するため、室内空間38全体を偏りなく冷やすことができる。
以上、説明したように、本実施形態の空気調和システム1によれば、冬期及び夏期の季節に応じて、空気調和室8で調整された暖気3または冷気4の送出先を切替え、それぞれの特性を利用して室内空間38を効率的に暖房または冷房することができる。さらに、各部屋の室内空間38毎にダクトを配する必要がないため、空気調和システム1を簡易に構成することができ、設備コストを抑えることができる。
以上、本考案について好適な実施形態を挙げて説明したが、本考案はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本考案の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、本実施形態の空気調和システム1において、二階建ての住宅Hに適用した場合について例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、平屋建て、或いは三階建て以上の建築物に対して使用するものであっても構わない。この場合、天井用ダクト13は、最上階の天井裏空間12までダクト他端13bが延設されている必要がある。また、本実施形態の空気調和システム1において、空気調和室8を二階フロアSFの一角に設けたものを示したが、これに限定されるものではなく、一階フロアFF或いは天井裏空間12の一部に設けるものであっても構わない。加えて、空気調和室8を住宅Hの一部として設けたが、これに限定されるものではなく、空気調和室8を別棟として独立して設けたものであっても構わない。また、本実施形態の空気調和システム1において、天井用ダクト13を天井裏空間12まで延設するものを示したが、これに限定されるものではなく、室内空間38の天井5の近傍に設けるものであっても構わない。
1 空気調和システム
3 暖気
4 冷気
7 空気調和空間
8 空気調和室
9 エアコン(冷暖房装置)
10 床下空間
11 床下用ダクト
11a,13a ダクト一端(床下用ダクトの一端、天井用ダクトの一端)
11b,13b ダクト他端(床下用ダクトの他端、天井用ダクトの他端)
12 天井裏空間
13 天井用ダクト
14 送風機
15 外部冷気
16 外部暖気
17 室内暖気
18 室内冷気
19 熱交換装置
27 ダクト接続部(送出先切替部)
29 室内空気回収部(室内暖気回収部、室内冷気回収部)
30 外部空気取込部(外部冷気取込部、外部暖気取込部)
31 熱交換部
32 外部空気放出部(外部冷気放出部、外部暖気放出部)
33 室内空気放出部(室内暖気放出部、室内冷気放出部)
37 ガラリ(床下通気口)
38 室内空間
H 住宅(建築物)

Claims (4)

  1. 空気調和空間が内部に形成された空気調和室と、
    前記空気調和室の室内に設置され、前記空気調和空間の空気を取込んで暖気及び冷気を生成する冷暖房装置と、
    前記空気調和室と一端が接続し、他端が建築物の床下空間まで延設され、前記空気調和空間及び前記床下空間を連通させる床下用ダクトと、
    前記空気調和室と一端が接続し、他端が前記建築物の室内空間の天井近傍または前記室内空間と連通した天井裏空間まで延設され、前記室内空間または前記天井裏空間を前記空気調和空間と連通させる天井用ダクトと、
    前記床下用ダクトまたは前記天井用ダクトに前記空気調和空間の前記暖気または前記冷気を送出するための送風機と、
    前記室内空間及び前記床下空間を連通させる床下通気口と、
    前記送風機から送出される前記暖気の送出先を前記床下用ダクトに、及び前記冷気の送出先を前記天井用ダクトにそれぞれ切替えるための送出先切替部と
    を具備することを特徴とする空気調和システム。
  2. 前記床下用ダクトを介して前記床下空間に送出された前記暖気が前記室内空間を上方に向かって移動し前記室内空間の天井近傍または前記天井裏空間に到達した室内暖気を、前記天井用ダクトを介して前記空気調和室に回収する室内暖気回収部、前記建築物の外部の外部冷気を取込む外部冷気取込部、取込まれた前記外部冷気及び回収された前記室内暖気を熱交換させる熱交換部、前記熱交換部によって暖められた前記外部冷気を前記空気調和空間に放出する外部冷気放出部、及び前記熱交換部によって冷やされた前記室内暖気を前記建築物の外部に放出する室内暖気放出部を有し、前記空気調和室の室内に設置された熱交換装置をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
  3. 前記天井用ダクトを介して前記室内空間の天井近傍または前記天井裏空間に送出された前記冷気が前記室内空間を下方に向かって移動し前記床下空間に到達した室内冷気を、前記床下用ダクトを介して前記空気調和室に回収する室内冷気回収部、前記建築物の外部の外部暖気を取込む外部暖気取込部、取込まれた前記外部暖気及び回収された前記室内冷気を熱交換させる熱交換部、前記熱交換部によって冷やされた前記外部暖気を前記空気調和空間に放出する外部暖気放出部、及び前記熱交換部によって暖められた前記室内冷気を前記建築物の外部に放出する室内冷気放出部を有し、前記空気調和室の室内に設置された熱交換装置をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
  4. 前記床下用ダクト及び前記天井用ダクトの少なくとも一方は、
    それぞれ前記床下空間内及び前記室内空間の上方または前記天井裏空間内で複数に分枝していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の空気調和システム。
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