JP3175246B2 - 光増幅装置 - Google Patents
光増幅装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、増幅用光フアイバに励
起光とともに信号光を入射することによつて該信号光を
直接増幅する光増幅装置に係り、特に前記のような装置
における光の発振現象の防止に関する。近年の高速化、
大容量化を要求される情報通信において、光伝送技術は
欠くことの出来ない技術である。この光伝送技術におい
て、信号光を光によつて直接増幅する光増幅装置は、種
々の光通信装置の中でも重要な位置を占めるものとなり
つつあるが、未だ多くの研究開発の余地があり、また同
時に装置の性能向上に寄せられる期待は大きい。
起光とともに信号光を入射することによつて該信号光を
直接増幅する光増幅装置に係り、特に前記のような装置
における光の発振現象の防止に関する。近年の高速化、
大容量化を要求される情報通信において、光伝送技術は
欠くことの出来ない技術である。この光伝送技術におい
て、信号光を光によつて直接増幅する光増幅装置は、種
々の光通信装置の中でも重要な位置を占めるものとなり
つつあるが、未だ多くの研究開発の余地があり、また同
時に装置の性能向上に寄せられる期待は大きい。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の光増幅装置の構成例を示
す図であり、図4は一般的な光アイソレータの構成例を
示す図である。そして図3は、従来の光増幅装置の構成
における光アイソレータの温度におけるアイソレーショ
ンの変化を示す図である。 (1)光増幅装置の動作とアイソレーション 光増幅装置の動作原理は図5に示す例のように、希土類
元素であるエルビウムをドープした増幅用光フアイバ1
に、波長が例えば0.98〔μm〕または1.48〔μm〕の励
起用LDモジュール2が射出する励起光を、合波器3に
よつて入射することによつて該増幅用光フアイバ1を励
起させ、さらに励起した前記増幅用光フアイバ1内に例
えば1.54〔μm〕の波長をもつ信号光を入射することで
誘導放出効果を生じさせて、該信号光を増幅するもので
ある。
す図であり、図4は一般的な光アイソレータの構成例を
示す図である。そして図3は、従来の光増幅装置の構成
における光アイソレータの温度におけるアイソレーショ
ンの変化を示す図である。 (1)光増幅装置の動作とアイソレーション 光増幅装置の動作原理は図5に示す例のように、希土類
元素であるエルビウムをドープした増幅用光フアイバ1
に、波長が例えば0.98〔μm〕または1.48〔μm〕の励
起用LDモジュール2が射出する励起光を、合波器3に
よつて入射することによつて該増幅用光フアイバ1を励
起させ、さらに励起した前記増幅用光フアイバ1内に例
えば1.54〔μm〕の波長をもつ信号光を入射することで
誘導放出効果を生じさせて、該信号光を増幅するもので
ある。
【0003】このような光増幅を行う際に最も問題とな
るのが、いわゆる光の発振現象への防止対策の問題であ
る。すなわち、光増幅装置の前後に、光を反射する何ら
かの要因があるとき、該光増幅装置は一種の共振器とし
ての作用が起こり、信号光が反射と増幅を繰り返すこと
によって発振現象を生じる場合への対処についてであ
る。
るのが、いわゆる光の発振現象への防止対策の問題であ
る。すなわち、光増幅装置の前後に、光を反射する何ら
かの要因があるとき、該光増幅装置は一種の共振器とし
ての作用が起こり、信号光が反射と増幅を繰り返すこと
によって発振現象を生じる場合への対処についてであ
る。
【0004】前記問題に対しては、増幅用光フアイバの
前および後に光をある方向には透過するが逆方向へは透
過させないような機能を持つ素子である光アイソレータ
を挿入して、共振器としての光増幅装置のQ値を下げる
ことが考えられる。Q値が低いということは共振器内に
蓄えられるエネルギーが少なくなることをであり、すな
わち発振が生じにくくなるということである。
前および後に光をある方向には透過するが逆方向へは透
過させないような機能を持つ素子である光アイソレータ
を挿入して、共振器としての光増幅装置のQ値を下げる
ことが考えられる。Q値が低いということは共振器内に
蓄えられるエネルギーが少なくなることをであり、すな
わち発振が生じにくくなるということである。
【0005】通常の光増幅装置では、光増幅器の前後の
両方に光アイソレータ41,42を挿入することにより
対処していた。このようにすれば、Q値を下げることが
できる。 (2)光アイソレータの構成と温度特性 つづいて、光アイソレータについて若干の動作説明をす
る。光アイソレータは図4に示すように、YIG等の磁
気光学物質と磁石とを組み合わせたフアラデー回転子4
01と、フアラデー回転子401を挟んで対向する一対
の回転子402,403と、レンズ404,405とを
備えてなり、光フアイバ411からの入射光は光フアイ
バ412へ伝送し、光フアイバ412からの入射光は光
フアイバ411へ伝送しないようにする。ここで、フア
ラデー回転子はある設定温度において入射光を45〔°〕
回転するように調整されている。
両方に光アイソレータ41,42を挿入することにより
対処していた。このようにすれば、Q値を下げることが
できる。 (2)光アイソレータの構成と温度特性 つづいて、光アイソレータについて若干の動作説明をす
る。光アイソレータは図4に示すように、YIG等の磁
気光学物質と磁石とを組み合わせたフアラデー回転子4
01と、フアラデー回転子401を挟んで対向する一対
の回転子402,403と、レンズ404,405とを
備えてなり、光フアイバ411からの入射光は光フアイ
バ412へ伝送し、光フアイバ412からの入射光は光
フアイバ411へ伝送しないようにする。ここで、フア
ラデー回転子はある設定温度において入射光を45〔°〕
回転するように調整されている。
【0006】しかしながら、前記光アイソレータに用い
られるフアラデー回転子には使用温度による特性の変動
(温度依存性)があり、すなわち温度によつてその回転
角が狂う。したがつて、該光アイソレータのアイソレー
ションにも使用温度による変動が生じる。これによつ
て、使用温度によつては光増幅装置のQ値が上がり、発
振が生じる原因となる。
られるフアラデー回転子には使用温度による特性の変動
(温度依存性)があり、すなわち温度によつてその回転
角が狂う。したがつて、該光アイソレータのアイソレー
ションにも使用温度による変動が生じる。これによつ
て、使用温度によつては光増幅装置のQ値が上がり、発
振が生じる原因となる。
【0007】ここで、前記アイソレーションの変動は、
図3に示すグラフのように、あらかじめ設定した温度T
付近、例えば27±18〔℃〕において、40〜45〔dB〕程度
のピークを有する温度特性を示す。なお、ピーク点にお
いて、フアラデー回転子の回転角は45〔°〕となる。た
だし、前記ピークはフアラデー回転子の避けがたい欠陥
(使用した結晶素子の歪み等)による結果であり、理想
的な光アイソレータのアイソレーションは、実際の値か
ら外れる部分を点線で示すように設定温度Tにて無限大
になる。
図3に示すグラフのように、あらかじめ設定した温度T
付近、例えば27±18〔℃〕において、40〜45〔dB〕程度
のピークを有する温度特性を示す。なお、ピーク点にお
いて、フアラデー回転子の回転角は45〔°〕となる。た
だし、前記ピークはフアラデー回転子の避けがたい欠陥
(使用した結晶素子の歪み等)による結果であり、理想
的な光アイソレータのアイソレーションは、実際の値か
ら外れる部分を点線で示すように設定温度Tにて無限大
になる。
【0008】そこで、前記のように2個の同じ設定温度
をもつ光アイソレータが直列に二つ接続された光増幅装
置の場合において、光増幅装置の発振のしにくさは、二
つの光アイソレータのアイソレーションの積に比例する
と考えることができ、アイソレーションの積が80〔dB〕
以上となる温度範囲は、ここでも27±18〔℃〕程度であ
る。
をもつ光アイソレータが直列に二つ接続された光増幅装
置の場合において、光増幅装置の発振のしにくさは、二
つの光アイソレータのアイソレーションの積に比例する
と考えることができ、アイソレーションの積が80〔dB〕
以上となる温度範囲は、ここでも27±18〔℃〕程度であ
る。
【0009】なお、光アイソレータの詳細については下
記の文献を参照されるとよい。 平山 博ほか著「光通信要覧」1984年初版(PP.554-56
5) (3)励起用光源における端面反射の問題 一方、光増幅装置では信号光の一部が合波器を経て励起
用光源(例えば半導体レーザ素子)の端面に反射し、こ
れが励起光の光路を通つて光増幅器に入射する戻り光が
生じる場合がある。該戻り光は信号光の波長をもつた
め、発振の原因となりうる上に、該励起用光源の端面の
反射率は約30〔%〕であることから、決して無視できる
量ではないことが言える。
記の文献を参照されるとよい。 平山 博ほか著「光通信要覧」1984年初版(PP.554-56
5) (3)励起用光源における端面反射の問題 一方、光増幅装置では信号光の一部が合波器を経て励起
用光源(例えば半導体レーザ素子)の端面に反射し、こ
れが励起光の光路を通つて光増幅器に入射する戻り光が
生じる場合がある。該戻り光は信号光の波長をもつた
め、発振の原因となりうる上に、該励起用光源の端面の
反射率は約30〔%〕であることから、決して無視できる
量ではないことが言える。
【0010】このような戻り光を防ぐためには、励起用
光源と合波器との間に光アイソレータを挿入することが
考えられるが、通常の励起光に使用される光の波長に合
うような、0.98〔μm〕用の光アイソレータを作成する
ことが困難であり、あるいは1.48〔μm〕用のものにお
いても高価であり、実用的でない。また、合波器のアイ
ソレーションを高める方法もあるが、一般のフアイバ融
着型の合波器の場合、高いアイソレーションを得ること
は至つて困難である。
光源と合波器との間に光アイソレータを挿入することが
考えられるが、通常の励起光に使用される光の波長に合
うような、0.98〔μm〕用の光アイソレータを作成する
ことが困難であり、あるいは1.48〔μm〕用のものにお
いても高価であり、実用的でない。また、合波器のアイ
ソレーションを高める方法もあるが、一般のフアイバ融
着型の合波器の場合、高いアイソレーションを得ること
は至つて困難である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】(1)第一の課題 以上のように、光増幅装置における光アイソレータに
は、信号出力端から増幅用フアイバを介して入力端に至
る光路において、Q値を低く保って光の発振現象を防止
する働きがある。しかし、アイソレーションはフアラデ
ー回転子の温度特性に依存するため、従来の構成では発
振する恐れのない状態で使用可能な温度範囲は例えば27
±18〔℃〕程度と他の光通信装置に比し狭かつた。 (2)第二の課題 励起光源の端面から増幅用フアイバを介して、出力端あ
るいは入力端に至る光路において発振が生じる可能性が
あるが、Q値を低くするための実用的な手段がなかつ
た。 (3)第一の目的 したがつて、第一の発明は前記第一の問題を解決し、光
増幅装置においてQ値が低い温度範囲を従来よりも拡大
し、広い温度範囲に渡つて装置外部からの戻り光による
発振を防止することを第一の目的とする。 (4)第二の目的 また、第二の発明は前記第二の問題を解決し、装置内の
反射面による発振を防止する実用的な手段を提供するこ
とを第二の目的とする。
は、信号出力端から増幅用フアイバを介して入力端に至
る光路において、Q値を低く保って光の発振現象を防止
する働きがある。しかし、アイソレーションはフアラデ
ー回転子の温度特性に依存するため、従来の構成では発
振する恐れのない状態で使用可能な温度範囲は例えば27
±18〔℃〕程度と他の光通信装置に比し狭かつた。 (2)第二の課題 励起光源の端面から増幅用フアイバを介して、出力端あ
るいは入力端に至る光路において発振が生じる可能性が
あるが、Q値を低くするための実用的な手段がなかつ
た。 (3)第一の目的 したがつて、第一の発明は前記第一の問題を解決し、光
増幅装置においてQ値が低い温度範囲を従来よりも拡大
し、広い温度範囲に渡つて装置外部からの戻り光による
発振を防止することを第一の目的とする。 (4)第二の目的 また、第二の発明は前記第二の問題を解決し、装置内の
反射面による発振を防止する実用的な手段を提供するこ
とを第二の目的とする。
【0012】
【課題を解決する手段】前記問題は、それぞれ以下に示
す二つの発明により解決される。すなわち、第一の発明
は、第一の光アイソレータ41と、増幅用光フアイバ1
と、励起光源2と、前記増幅用光フアイバに入射される
信号光と前記励起光源から入射される励起光とを合波す
る合波器3と、第二の光アイソレータ42とを備え、前
記第一の光アイソレータのアイソレーションが所望の温
度にてほぼピークであり、前記第二の光アイソレータの
アイソレーションが前記所望の温度よりも適宜量だけ高
い温度でほぼピークであることを特徴とする光増幅装置
である。
す二つの発明により解決される。すなわち、第一の発明
は、第一の光アイソレータ41と、増幅用光フアイバ1
と、励起光源2と、前記増幅用光フアイバに入射される
信号光と前記励起光源から入射される励起光とを合波す
る合波器3と、第二の光アイソレータ42とを備え、前
記第一の光アイソレータのアイソレーションが所望の温
度にてほぼピークであり、前記第二の光アイソレータの
アイソレーションが前記所望の温度よりも適宜量だけ高
い温度でほぼピークであることを特徴とする光増幅装置
である。
【0013】次に第二の発明は、前記合波器から前記励
起光源に入射する信号光を抑制し、かつ前記励起光源か
ら前記合波器に入射する励起光のみを透過する手段を有
することを特徴とする第一の発明の構成に記載の光増幅
装置である。
起光源に入射する信号光を抑制し、かつ前記励起光源か
ら前記合波器に入射する励起光のみを透過する手段を有
することを特徴とする第一の発明の構成に記載の光増幅
装置である。
【0014】
【作用】(1)第一の発明の作用 図2は、第一の発明に基づく光増幅装置における光アイ
ソレータの温度におけるアイソレーションの変化を示す
図である。ここで、該光アイソレータの個々の温度によ
るアイソレーションの変化 log(sin2 (A×ΔT)) ΔT:標準使用温度からの変化量〔℃〕 A :フアラデー回転子の温度係数〔°/℃〕 とすると、増幅装置前後の2個の光アイソレータのアイ
ソレーションの積は、 log(sin4 (A×ΔT)) で表される。
ソレータの温度におけるアイソレーションの変化を示す
図である。ここで、該光アイソレータの個々の温度によ
るアイソレーションの変化 log(sin2 (A×ΔT)) ΔT:標準使用温度からの変化量〔℃〕 A :フアラデー回転子の温度係数〔°/℃〕 とすると、増幅装置前後の2個の光アイソレータのアイ
ソレーションの積は、 log(sin4 (A×ΔT)) で表される。
【0015】第一の発明の構成によると、第一の光アイ
ソレータと、第二の光アイソレータのアイソレーション
のピークが互いにずれているため、合成によつて得られ
るアイソレーションの積は、 log(sin2 (A×ΔT+δ)×sin2 (A×ΔT─δ)) ΔT:温度の変化量〔℃〕 A :フアラデー回転子の温度係数〔°/℃〕 δ :フアラデー回転子の回転角のずれ〔°〕 と表される。
ソレータと、第二の光アイソレータのアイソレーション
のピークが互いにずれているため、合成によつて得られ
るアイソレーションの積は、 log(sin2 (A×ΔT+δ)×sin2 (A×ΔT─δ)) ΔT:温度の変化量〔℃〕 A :フアラデー回転子の温度係数〔°/℃〕 δ :フアラデー回転子の回転角のずれ〔°〕 と表される。
【0016】このため、図2のグラフに示すように、例
えば27±25〔℃〕にわたつて80〔dB〕以上のアイソレー
ションが得られる。すなわち、所望のアイソレーション
が得られる温度範囲が従来の構成の場合よりもさらに拡
大される。つまり、第一の発明によれば、光増幅装置外
部からの戻り光が従来よりも広い温度範囲に渡つて安定
して抑制され、Q値が低く保たれるようになる。なお、
このような温度によるアイソレーションの変化の計算に
ついては詳しくは特開昭61−147224の特に4頁
の12行目から5頁の5行目にかけてを参照されたい。 (2)第二の発明の作用 第二の発明にもとづき、信号光の波長を抑制しかつ励起
光の波長を透過する手段を励起光源と光カプラとの間に
設置することにより、光カプラから励起光源に入射する
信号光、すなわち励起光源の端面の反射による戻り光の
原因となる光が抑制され、かつ励起光源から光カプラを
経て増幅用光フアイバに入射する励起光は透過されるの
で、特に増幅装置内部における戻り光を防ぐことができ
る。
えば27±25〔℃〕にわたつて80〔dB〕以上のアイソレー
ションが得られる。すなわち、所望のアイソレーション
が得られる温度範囲が従来の構成の場合よりもさらに拡
大される。つまり、第一の発明によれば、光増幅装置外
部からの戻り光が従来よりも広い温度範囲に渡つて安定
して抑制され、Q値が低く保たれるようになる。なお、
このような温度によるアイソレーションの変化の計算に
ついては詳しくは特開昭61−147224の特に4頁
の12行目から5頁の5行目にかけてを参照されたい。 (2)第二の発明の作用 第二の発明にもとづき、信号光の波長を抑制しかつ励起
光の波長を透過する手段を励起光源と光カプラとの間に
設置することにより、光カプラから励起光源に入射する
信号光、すなわち励起光源の端面の反射による戻り光の
原因となる光が抑制され、かつ励起光源から光カプラを
経て増幅用光フアイバに入射する励起光は透過されるの
で、特に増幅装置内部における戻り光を防ぐことができ
る。
【0017】このとき、信号光が励起光源の端面に反射
し増幅用フアイバに至るまでには、前記波長フイルタを
2回通るので、必要な減衰量が例えば30〔dB〕であれ
は、15〔dB〕程度の減衰量が得られる波長フイルタを用
いれば良いことになる。したがつて、第二の発明によれ
ば、励起光源の端面の反射による戻り光を容易な構成に
より十分抑制でき、Q値が低く保たれるようになる。
し増幅用フアイバに至るまでには、前記波長フイルタを
2回通るので、必要な減衰量が例えば30〔dB〕であれ
は、15〔dB〕程度の減衰量が得られる波長フイルタを用
いれば良いことになる。したがつて、第二の発明によれ
ば、励起光源の端面の反射による戻り光を容易な構成に
より十分抑制でき、Q値が低く保たれるようになる。
【0018】
【実施例】図1は第一及び第二の発明に基づく構成の光
増幅装置の一実施例を示す図である。以下、図1および
図2を参照しながら一実施例を説明する。なお、図1に
示す光増幅装置はいわゆる後方励起型であるが、本発明
が適用される光増幅装置は、前方励起型および後方励起
型を問わず、これによつて本発明の適用範囲が制限され
ることはない。
増幅装置の一実施例を示す図である。以下、図1および
図2を参照しながら一実施例を説明する。なお、図1に
示す光増幅装置はいわゆる後方励起型であるが、本発明
が適用される光増幅装置は、前方励起型および後方励起
型を問わず、これによつて本発明の適用範囲が制限され
ることはない。
【0019】第一の発明の一実施例である図1に示す光
増幅装置の動作を説明する。半導体レーザ21と波長フ
イルタ5とからなる励起用LDモジュール2より射出し
た励起光は、波長フイルタ5および光カプラ3を経て増
幅用フアイバ1へと入射し、これにより、増幅用フアイ
バ1が励起される。次に、装置に入射された信号光は第
一の光アイソレータ41を通過し、前記励起光により励
起された増幅用フアイバ1へと入射する。続いて、信号
光は増幅用フアイバ1内で増幅され、励起光入射用の光
カプラ3を通過して、第二の光アイソレータ42へと進
み、装置の出力として外部へと出力される。
増幅装置の動作を説明する。半導体レーザ21と波長フ
イルタ5とからなる励起用LDモジュール2より射出し
た励起光は、波長フイルタ5および光カプラ3を経て増
幅用フアイバ1へと入射し、これにより、増幅用フアイ
バ1が励起される。次に、装置に入射された信号光は第
一の光アイソレータ41を通過し、前記励起光により励
起された増幅用フアイバ1へと入射する。続いて、信号
光は増幅用フアイバ1内で増幅され、励起光入射用の光
カプラ3を通過して、第二の光アイソレータ42へと進
み、装置の出力として外部へと出力される。
【0020】ここで、光増幅装置の標準設定温度Tを27
〔℃〕とし、第一および第二の光アイソレータ41,4
2の設定温度はそれぞれ10〔℃〕,44〔℃〕に設定す
る。これにより、図1に示す光増幅装置の二つの光アイ
ソレータにおいて、図2のようなアイソレーションの積
が得られる。すなわち、あらかじめ設定した標準設定温
度T(27〔℃〕)を中心にアイソレーションが80〔dB〕
程度にほぼ平坦なピークを有する曲線になり、そのピー
クの範囲はおよそ27±25〔℃〕と従来よりも拡大され
る。
〔℃〕とし、第一および第二の光アイソレータ41,4
2の設定温度はそれぞれ10〔℃〕,44〔℃〕に設定す
る。これにより、図1に示す光増幅装置の二つの光アイ
ソレータにおいて、図2のようなアイソレーションの積
が得られる。すなわち、あらかじめ設定した標準設定温
度T(27〔℃〕)を中心にアイソレーションが80〔dB〕
程度にほぼ平坦なピークを有する曲線になり、そのピー
クの範囲はおよそ27±25〔℃〕と従来よりも拡大され
る。
【0021】第二の発明に基づいて構成される光増幅装
置の一実施例を以下に示し、図1を参照しつつ説明す
る。図1において、励起用LDモジュール2内には、励
起用LDモジュールの光波長である0.98〔μm〕の光を
透過し、信号光の波長である1.54〔μm〕の光を15〔d
B〕程度抑制する波長フイルタ5が配置してある。
置の一実施例を以下に示し、図1を参照しつつ説明す
る。図1において、励起用LDモジュール2内には、励
起用LDモジュールの光波長である0.98〔μm〕の光を
透過し、信号光の波長である1.54〔μm〕の光を15〔d
B〕程度抑制する波長フイルタ5が配置してある。
【0022】このような波長フイルタ5を設置すること
によつて、光カプラ3から励起光の光路を経て励起用L
Dモジュール2に向かう一部の信号光は、たとえ励起用
LDモジュール2端面に反射しても、戻り光のパワーは
往復で30〔dB〕相当抑制される。このため、前記LDモ
ジュール2の端面に反射して再び増幅用フアイバ1に入
射する信号光はほぼ無視できるようになる。
によつて、光カプラ3から励起光の光路を経て励起用L
Dモジュール2に向かう一部の信号光は、たとえ励起用
LDモジュール2端面に反射しても、戻り光のパワーは
往復で30〔dB〕相当抑制される。このため、前記LDモ
ジュール2の端面に反射して再び増幅用フアイバ1に入
射する信号光はほぼ無視できるようになる。
【0023】また、この波長フイルタ5は図1に示す板
状のものに限らず、LDモジュール2に接続する図示し
ない光フアイバの端面に施したフイルタ膜としてもよ
い。
状のものに限らず、LDモジュール2に接続する図示し
ない光フアイバの端面に施したフイルタ膜としてもよ
い。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、第一の発明によれ
ば、広い温度範囲に渡つて光増幅装置のQ値が低く維持
されるので、装置外部からの戻り光による発振を従来よ
り広い温度範囲に渡つて防止できる。また、第二の発明
によれば、励起光源の端面の反射による戻り光を簡単な
構成により十分低下できるので、装置内部の反射面によ
る発振を防止する実用的な手段を提供することができ
る。
ば、広い温度範囲に渡つて光増幅装置のQ値が低く維持
されるので、装置外部からの戻り光による発振を従来よ
り広い温度範囲に渡つて防止できる。また、第二の発明
によれば、励起光源の端面の反射による戻り光を簡単な
構成により十分低下できるので、装置内部の反射面によ
る発振を防止する実用的な手段を提供することができ
る。
【図1】第一の発明および第二の発明に基づく構成によ
る光増幅装置の一実施例を示す図である。
る光増幅装置の一実施例を示す図である。
【図2】第一の発明に基づく光増幅装置における二つの
光アイソレータの温度におけるアイソレーションの積を
示す図である。
光アイソレータの温度におけるアイソレーションの積を
示す図である。
【図3】従来の構成の光増幅装置における二つの光アイ
ソレータの温度におけるアイソレーションの積を示す図
である。
ソレータの温度におけるアイソレーションの積を示す図
である。
【図4】一般的な光アイソレータの構成例を示す図であ
る。
る。
【図5】従来の光増幅装置の構成例を示す図である。
1 Erドープ光フアイバ(増幅用光フアイバ) 2 LDモジュール(励起光源) 3 光カプラ(合波器) 41 第一の光アイソレータ 42 第二の光アイソレータ 5 波長フイルタ(信号光を抑制し、かつ励起光のみ
を透過する手段)
を透過する手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−271722(JP,A) 特開 平2−291186(JP,A) 特開 平2−29714(JP,A) 特開 平3−54517(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/00 - 3/30 G02B 27/28 G02F 1/35
Claims (2)
- 【請求項1】 第一の光アイソレータ(41)と、増幅
用光フアイバ(1)と、励起光源(2)と、前記増幅用
光フアイバに入射される信号光と前記励起光源から入射
される励起光とを合波する合波器(3)と、第二の光ア
イソレータ(42)とを備え、前記第一の光アイソレー
タのアイソレーションが所望の温度にてほぼピークであ
り、前記第二の光アイソレータのアイソレーションが前
記所望の温度よりも適宜量だけ高い温度でほぼピークで
あることを特徴とする光増幅装置。 - 【請求項2】 前記合波器(3)から前記励起光源
(2)に入射する信号光を抑制し、かつ励起光源(2)
から合波器(3)に入射する励起光のみを透過する手段
を有することを特徴とする請求項1に記載の光増幅装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32768791A JP3175246B2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 光増幅装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32768791A JP3175246B2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 光増幅装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05167144A JPH05167144A (ja) | 1993-07-02 |
JP3175246B2 true JP3175246B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=18201857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32768791A Expired - Fee Related JP3175246B2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 光増幅装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3175246B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006319219A (ja) * | 2005-05-13 | 2006-11-24 | Fujikura Ltd | 多モード光ファイバ及びその利用 |
EP2387118A1 (en) | 2009-01-07 | 2011-11-16 | Fujikura, Ltd. | Optical fiber amplifier |
-
1991
- 1991-12-11 JP JP32768791A patent/JP3175246B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05167144A (ja) | 1993-07-02 |
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