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JP3174699B2 - 磁場中の高周波放電の点火装置 - Google Patents

磁場中の高周波放電の点火装置

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Publication number
JP3174699B2
JP3174699B2 JP27395294A JP27395294A JP3174699B2 JP 3174699 B2 JP3174699 B2 JP 3174699B2 JP 27395294 A JP27395294 A JP 27395294A JP 27395294 A JP27395294 A JP 27395294A JP 3174699 B2 JP3174699 B2 JP 3174699B2
Authority
JP
Japan
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glass tube
magnetic field
plasma
antenna
electron beam
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JP27395294A
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JPH08138886A (ja
Inventor
阿部  隆夫
順一 水井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマを利用したプ
ロセス装置における、プラズマの生成、制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁場中の誘導型高周波放電によるプラズ
マ生成(通称、ヘリコン波によるプラズマ生成)技術
は、従来のプラズマ生成法である無磁場中の高周波放電
や電子サイクロトロン共鳴法等に比べて、より高い電子
密度を有するプラズマを生成できる特徴を持っている。
【0003】そして、この特徴が、プロセス(エッチン
グ、成膜等)の反応速度向上に有効であると期待されて
いる。図3に磁場中の誘導型高周波放電によるプラズマ
生成を行なうための装置の一例を示す。複数のソレノイ
ド状の磁場発生用コイル1の内空間に、円筒状のガラス
管2が、双方の軸を合わせて設置されている。ガラス管
2の周囲には、アンテナ4が設置されている。アンテナ
4としては銅パイプをガラス管2に螺旋状に巻き付けて
使用する。アンテナ4の端の一方には、高周波電源3が
接続され、他端は接地されている。
【0004】図4に、図3の側面図を示す。この様な状
態で、磁場発生用コイル1により、磁束密度方向5に磁
場を印加する。ガラス管2の内に目的に応じたガスを目
的の圧力で充填する。最後に、高周波電源3からアンテ
ナ4に高周波電力を印加し、ガラス管2の内に波動(電
磁波)を励起すると、磁場方向5に沿って、その波動が
伝搬する。波動が伝搬する空間においてプラズマが生成
される。
【0005】ここで、プラズマが生成される機構を詳細
にみると次のようになっている。アンテナ4に高周波電
源3から高周波電力が印加されると、アンテナ4に高周
波電流が流れる。この高周波電流によって誘導磁場が高
周波電流と垂直方向に誘起される。更に、この誘導磁場
に従って誘導電場が高周波電流と逆方向に誘起される。
【0006】ガラス管内に誘起された誘導電場によっ
て、充填されているガス中の自由電子が加速され、中性
粒子として衝突し、これを電離させる。この作用が連続
的に起こり、誘導電場に起因するプラズマがガラス管2
の内壁近傍で発生する。
【0007】このプラズマが発生することで、磁場中に
波動を励起することができる。波動が励起されると、ガ
ラス管軸を中心として、磁場方向5に沿って波動が伝搬
する。波動が伝搬すると、そのエネルギが電子に移り、
加速された電子は中性粒子と衝突し、これを電離させ
る。そして、ガラス管壁近傍ではなく、管中心軸上にプ
ラズマが生成される。
【0008】このとき、誘導電場に起因するガラス管壁
近傍のプラズマの密度は、管中心軸上のプラズマに比べ
て何桁も低くなる。しかし、このように構成されている
装置においてプラズマを生成すると、ガラス管素材
(例、SiO2 )や、ガラス管壁に吸着しているガス
(例、O2 )が放出されて、本来充填したガス以外の不
純物として混入してしまう。
【0009】つまり、プロセス装置において上記のまま
プラズマを生成すると、不純物が目的の化学反応を阻害
する。又、反応生成物に不純物がそのまま混入するとい
う不具合がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来装置
において、ガラス管材や、それに吸着しているガスが不
純物として混入する理由は、プラズマ生成初期に、誘導
電場に起因してガラス管壁近傍にプラズマが発生し、こ
のプラズマがガラス管を侵食するからである。
【0011】波動に起因してガラス管中心軸上にプラズ
マが生成されてしまえば、プラズマがガラス管を侵食す
ることはなくなる。しかし、この波動を励起する条件
は、磁場雰囲気でプラズマが存在することであり、上記
装置において波動を励起するために必要なプラズマは、
誘導電場に起因して発生するものだけである。つまり、
誘導電場に起因するプラズマを利用するかぎりは、ガラ
ス管から発生する不純物を避けられないという問題点が
あった。 本発明は、上記の問題点を解決し、誘導電場
を使わずに波動を励起するためのプラズマを生成するこ
とができる装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】(第1の手段) 本発明に係る磁場中の高周波放電の点火装置は、 (A)磁場発生用コイルの内空間にその中心軸を一致さ
せて設置した円筒状のガラス管と、 (B)前記ガラス管の周囲に設けたアンテナと、 (C)前記アンテナの一端に接続した高周波電源と、 (D)前記ガラス管の軸方向に設置したレーザ発振器
と、 (E)前記レーザ振器から出力するレーザ光線をガラス
軸上にその焦点を合わせるために調整するレンズとを
具備し、 (F)プラズマ生成における放電点火にレーザ光線を用
いることを特徴とする。 (第2の手段) 本発明に係る磁場中の高周波放電の点火装置は、 (A)磁場発生用コイルの内空間にその中心軸を一致さ
せて設置した円筒状のガラス管と、 (B)前記ガラス管の周囲に設けたアンテナと、 (C)前記アンテナの一端に接続した高周波電源と、 (D)前記ガラス管の軸方向に設置した電子ビーム発生
装置)と、 (E)前記電子ビーム発生装置から出射する電子ビーム
を透過させてガラス管軸上に入射させるように配置した
電子ビーム透過フォイルとを具備し、 (F)プラズマ生成における放電点火に電子ビームを用
いることを特徴とする。すなわち、本発明によれば、磁
場を発生するための磁場発生用コイルと、プラズマを生
成する場であるガラス管と、プラズマ生成のエネルギを
供給する高周波電源と、波動を励起するアンテナからな
る装置においてプラズマ生成を行う場合、レーザ光、電
子ビーム、紫外線より短波長より光を利用してガスを電
離させて、磁力線に沿って伝搬する波動を励起させるプ
ラズマを発生させることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明によれば、磁力線に沿って伝搬する波動
を励起させるためのプラズマを、ガスを充填したガラス
管内にレンズ、又は電子ビーム透過用フォイルを介し
て、レーザ光線、又は電子ビームを入射し、ガラス管の
軸中心上に生成するようにし、誘導電場によって発生さ
せることがないので、ガラス管近傍で発生したプラズマ
によってガラス管が侵食されることがなくなる。
【0014】従って、ガラス管から不純物を発生せず、
不純物による目的の化学反応の阻害、反応生成物に不純
物がそのまま混入するという不具合を回避することがで
きる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図1〜図2に基づき説明す
る。図1は、本発明の第1実施例の概略構成を示す。図
1において、複数のソレノイド状の磁場発生用コイル1
の内空間に、円筒状のガラス管2を、双方の軸を合わせ
て設置する。ガラス管2の周囲に、アンテナ4を設置す
る。この例では、アンテナ4として銅パイプをガラス管
2に螺旋状に巻き付ける。アンテナ4の一端には、高周
波電源3を接続し、他端は接地する。ガラス管2の軸方
向にレーザ発振器8とレンズ9を配置し、レーザ発振器
8から出力するレーザ光線10がレンズ9を透過して、
ガラス管2の管内に入射するように調整して設置する。
更にこの時、レンズ9によって集光される光が、アンテ
ナ4が囲む空間の中心(ガラス管2の軸中心上)に焦点
を結ぶように、レーザ発振器8と、レンズ9の配置を決
める。
【0016】次に、以上の様に構成した第1実施例の動
作を説明する。まず、ガラス管2の内にガスを充填して
から、磁場発生用コイル1に通電し、磁場方向5に磁場
を発生させる。
【0017】次に、レーザ発振器8をプラズマ生成のタ
イミングに合わせて動作させ、レーザ光線10を出力さ
せる。プラズマ生成のタイミングとは次のことを意味す
る。 (A)連続的にプラズマを生成する場合は、「初めにプ
ラズマを点火する時に」、(B)パルス的(間欠的)に
プラズマを生成する場合は、「繰り返し点火する毎に」
という意味である。
【0018】レーザ光線10は、アンテナ4が囲む空間
に集光され、そこに、プラズマ7が生成される。注意す
べき点は、図1のプラズマ7のエネルギ源は、レーザ光
線10であり、図3のプラズマ6のエネルギ源は、高周
波電源3からアンテナ4に供給される高周波電力である
ことである。
【0019】プラズマ7が生成された後、高周波電源3
からアンテナ4に高周波電力を供給し、プラズマ7中に
波動を励起する。波動は磁場方向5に伝搬し、ガラス管
2の内に目的のプラズマを生成する。波動を励起した以
降の動作は従来の技術と同様である。
【0020】従って、この様な実施例によれば、ガスを
充填したガラス管2の内にレンズ9を介してレーザ光線
10を導入し、アンテナ4が囲む空間の中心(ガラス管
2の軸中心上)にプラズマ7を生成するようにしたの
で、従来、波動を励起するために、ガラス管壁近傍の誘
導電場によってプラズマを生成していたものに比べて、
ガラス管内面がプラズマによって侵されにくくなり、ガ
ラス管材の成分や、ガラス管壁に吸着しているガスが、
不純物として現われにくくなる。
【0021】図2は、本発明の第2時実施例の概略構成
を示す。図2において、磁場発生用コイル1から磁場方
向5までの構成は、第1実施例と同様である。ガラス管
2の一端を電子ビーム透過フォイール12を以て真空境
界とし、更にこのフォイルを介して、ガラス管2の軸方
向に電子ビーム発生装置11を接続する。電子ビーム発
生装置11から出力する電子ビーム13が電子ビーム透
過フォイール12を透過してガラス管2の内に入射する
ように調整して設置する。
【0022】次に、以上のように構成した第2実施例の
動作を説明する。まず、ガラス管2の内に目的のガスを
充填してから、磁場発生用コイル1に通電し、磁場方向
5に磁場を発生させる。
【0023】次に、電子ビーム発生装置11をプラズマ
生成のタイミングに合わせて動作させ、電子ビーム13
を出力させる。プラズマ生成のタイミングは、第1実施
例の場合と同様である。
【0024】電子ビーム13が電子ビーム透過フォイー
ル12を透過して、ガラス管2の軸方向に入射すると、
そこにプラズマ7が生成される。注意すべき点は、この
プラズマ7のエネルギ源は、電子ビーム13であり、図
3のプラズマ6のエネルギ源は、高周波電源3からアン
テナ4に供給される高周波電力であることである。
【0025】プラズマ7が生成された後、高周波電源3
からアンテナ4に高周波電力を供給し、プラズマ7中に
波動を励起する。波動は磁場方向5に伝搬し、ガラス管
2の内に目的のプラズマを生成する。波動を励起した以
降の動作は従来の技術と同様である。
【0026】従って、このような実施例によれば、ガス
を充填したガラス管2の内に、電子ビーム透過フォイー
ル12を介して電子ビーム13を入射し、ガラス管2の
軸中心上にプラズマ7を生成するようにしているので、
従来、波動を励起するために、ガラス管壁近傍の誘導電
場によってプラズマを生成していたものに比べて、ガラ
ス管内面がプラズマによって侵されにくくなり、ガラス
管材の成分や、ガラス管壁に吸着しているガスが、不純
物として現われにくくなる。
【0027】なお、本発明は上記実施例にのみ限定され
ず、要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施できる。
例えば、ガラス管2はガラス材に限らず、誘電体材料な
らば材料は問わない。又、アンテナ4として銅パイプを
ガラス管2に螺旋状に巻き付けるが、銅パイプの代わり
に線状導体や、リボン状導体を用いても構わない。又、
磁場方向5はこれと反対方向でも構わない。
【0028】
【発明の効果】本発明は前述のように構成されているの
で、以下に記載する様な効果を奏する。 (1)本発明の放電点火方法によれば、プラズマプロセ
ス装置において、磁力線に沿って伝搬する波動を励起さ
せるためのプラズマを、ガスを充填したガラス管内にレ
ンズ、又は電子ビーム透過用フォイルを介して、レーザ
光線、又は電子ビームを入射し、ガラス管の軸中心上に
生成することができる。 (2)そのためガラス管内面がプラズマによって侵され
にくくなり、ガラス管材の成分や、ガラス管壁に吸着し
ているガスが、不純物として現れにくくなる。 (3)従って、これらの不純物による、目的の化学反応
の阻害、又は、反応生成物に不純物がそのまま混入する
という不具合を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の概略構成を示す図。
【図2】本発明の第2の実施例の概略構成を示す図。
【図3】従来の磁場中の誘導型高周波放電によるプラズ
マ生成を行なうための装置の一例を示す図。
【図4】図3の装置の側面図。
【符号の説明】
1…磁場発生用コイル、 2…ガラス管、 3…高周波電源、 4…アンテナ、 5…磁場方向、 6…プラズマ(波動が伝搬することによって生成される
プラズマ)、 7…プラズマ(レーザ光線、又は電子ビームによって生
成されるプラズマ)、 8…レーザ発振器、 9…レンズ、 10…レーザ光線、 11…電子ビーム発生装置、 12…電子ビーム透過用フォイル、 13…電子ビーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−163187(JP,A) 特開 昭61−200851(JP,A) 特開 昭62−178779(JP,A) 特開 昭63−158798(JP,A) 特開 平7−183097(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05H 1/24 H05H 1/46

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)磁場発生用コイル(1)の内空間に
    その中心軸を一致させて設置した円筒状のガラス管
    (2)と、 (B)前記ガラス管(2)の周囲に設けたアンテナ
    (4)と、 (C)前記アンテナ(4)の一端に接続した高周波電源
    (3)と、 (D)前記ガラス管(2)の軸方向に設置したレーザ発
    振器(8)と、 (E)前記レーザ振器(8)から出力するレーザ光線
    (10)をガラス管(2)軸上にその焦点を合わせるた
    めに調整するレンズ(9)とを具備し、 (F)プラズマ生成における放電点火にレーザ光線(1
    0)を用いることを特徴とする磁場中の高周波放電の点
    火装置。
  2. 【請求項2】(A)磁場発生用コイル(1)の内空間に
    その中心軸を一致させて設置した円筒状のガラス管
    (2)と、 (B)前記ガラス管(2)の周囲に設けたアンテナ
    (4)と、 (C)前記アンテナ(4)の一端に接続した高周波電源
    (3)と、 (D)前記ガラス管(2)の軸方向に設置した電子ビー
    ム発生装置(11)と、 (E)前記電子ビーム発生装置(11)から出射する電
    子ビーム(13)を透過させてガラス管(2)軸上に入
    射させるように配置した電子ビーム透過フォイル(1
    2)とを具備し、 (F)プラズマ生成における放電点火に電子ビーム(1
    3)を用いることを特徴とする磁場中の高周波放電の点
    火装置。
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JP5651843B2 (ja) * 2007-09-10 2015-01-14 イマジニアリング株式会社 計測方法、及び計測装置
CN106898861A (zh) * 2017-03-01 2017-06-27 合肥工业大学 一种工作于太赫兹频段的等离子体天线
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