JP3173529U - 手摺昇降装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】補助が不要な人が便座や椅子を使用するときに、手摺部材が邪魔になるのを防ぐことができる手摺昇降装置を提供する。
【解決手段】手摺昇降装置であって、支柱10と、支柱10に沿って上下方向に移動自在な昇降部材と、昇降部材を移動させるための駆動装置30と、基端部が昇降部材に連結された手摺部材40と、を備え、手摺部材40は回動自在であり、駆動装置30のモータ32は、支柱10の上部に配置された支持部材31の上面側に設けられ、支持部材31の下面31aには、手摺部材40の直上に配置された傾斜面51が形成されており、傾斜面51は、下縁部から上縁部に向かうに従って前方に突出している。
【選択図】図2
【解決手段】手摺昇降装置であって、支柱10と、支柱10に沿って上下方向に移動自在な昇降部材と、昇降部材を移動させるための駆動装置30と、基端部が昇降部材に連結された手摺部材40と、を備え、手摺部材40は回動自在であり、駆動装置30のモータ32は、支柱10の上部に配置された支持部材31の上面側に設けられ、支持部材31の下面31aには、手摺部材40の直上に配置された傾斜面51が形成されており、傾斜面51は、下縁部から上縁部に向かうに従って前方に突出している。
【選択図】図2
Description
本考案は、手摺昇降装置に関する。
高齢者や足が不自由な人など、便座に着座することや、便座から立ち上がることが難しい人を補助するための介護用の手摺昇降装置としては、便座の両側に立設された支柱と、支柱に沿って上下方向に移動自在な手摺部材と、を備えているものがある(例えば、特許文献1参照)。
前記した手摺昇降装置を用いて、使用者が便座に着座する場合には、使用者の両脇に手摺部材を入れて、手摺部材にもたれ掛かった状態で、手摺部材を下降させる。この手摺昇降装置では、使用者は手摺部材に体を支えられながら、便座に着座することができる。また、使用者が便座から立ち上がる場合には、両脇に手摺部材を入れた状態で、手摺部材を上昇させれば、使用者は手摺部材に体を支えられながら立ち上がることができる。
前記した従来の手摺昇降装置では、便座の両側に手摺部材が大きく張り出しているため、補助が不要な人が便座を使用するときに、手摺部材が邪魔になるという問題がある。
本考案は、前記した問題を解決し、補助が不要な人が便座や椅子などを使用するときに、手摺部材が邪魔になるのを防ぐことができる手摺昇降装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、手摺昇降装置であって、支柱と、前記支柱に沿って上下方向に移動自在な昇降部材と、前記昇降部材を移動させるための駆動装置と、基端部が前記昇降部材に連結され、先端部が前方に延ばされた手摺部材と、を備えている。前記手摺部材は、前記昇降部材に対して回動自在である。また、前記駆動装置のモータは、前記支柱の上部に配置された支持部材の上面側に設けられ、前記支持部材の下面には、前記手摺部材の直上に配置された傾斜面が形成されている。また、前記傾斜面は、下縁部から上縁部に向かうに従って前方に突出している。
この構成では、補助が不要な人が便座や椅子などを使用するときには、手摺部材を起こすとともに、手摺部材を上昇させることで、便座や椅子などの周囲に広い空間を確保することができる。
また、手摺部材を起こした状態で上昇させたときに、手摺部材の先端部は傾斜面に当接し、手摺部材は傾斜面に押されて前方に傾きながら上昇する。これにより、手摺部材はモータを避けて上昇するため、モータを支柱の上部に配置した構成でも、手摺部材を十分に高い位置に配置することができる。
そして、モータを支柱の上部に配置することで、手摺昇降装置を設置するために必要な床スペースが小さくなるため、手摺昇降装置をトイレ室などの狭い床スペースに設置し易くなる。
また、手摺部材を起こした状態で上昇させたときに、手摺部材の先端部は傾斜面に当接し、手摺部材は傾斜面に押されて前方に傾きながら上昇する。これにより、手摺部材はモータを避けて上昇するため、モータを支柱の上部に配置した構成でも、手摺部材を十分に高い位置に配置することができる。
そして、モータを支柱の上部に配置することで、手摺昇降装置を設置するために必要な床スペースが小さくなるため、手摺昇降装置をトイレ室などの狭い床スペースに設置し易くなる。
前記した手摺昇降装置において、前記手摺部材と前記昇降部材との連結部に、前記手摺部材に対して回動方向に定荷重を付与する定荷重ばねを設けた場合には、手摺部材を小さい力で起こすことができるとともに、手摺部材が自重で伏せるのを防ぐことができる。
本考案の手摺昇降装置によれば、モータを支柱の上部に配置して、狭い床スペースに設置し易くしつつ、補助が不要な人が便座や椅子などを使用するときには、便座や椅子などの周囲に広い空間を確保することができるため、手摺部材が邪魔になるのを防ぐことができる。
本考案の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、高齢者や足が不自由な人が便座に着座したり、便座から立ち上がったりするのを補助するために、トイレ室内に設置される介護用の手摺昇降装置を例として説明する。
本実施形態では、高齢者や足が不自由な人が便座に着座したり、便座から立ち上がったりするのを補助するために、トイレ室内に設置される介護用の手摺昇降装置を例として説明する。
本実施形態の手摺昇降装置1は、図1に示すように、便座Sの左右両側に立設された二つの支柱10と、各支柱10に沿って上下方向に移動自在な二つの昇降部材20と、各昇降部材20を移動させるための駆動装置30と、各昇降部材20にそれぞれ連結された二つの手摺部材40と、を備えている。
支柱10は、便座Sの側方に鉛直に立設された円柱であり、上端面はトイレ室Tの天井面T1に圧接され、下端面は床面T2に圧接されている。この支柱10は、軸方向に伸縮自在であり、天井面T1と床面T2との間に突っ張った状態で固定されている。
昇降部材20は、支柱10が上下方向に貫通している箱体であり、支柱10に沿って上下方向に移動可能となっている。
左右の昇降部材20の間には、左右両端部が各昇降部材20に取り付けられた連結部材21が設けられている。連結部材21の左右幅方向の中間部は、後記する駆動装置30の可動部材34に取り付けられている。つまり、各昇降部材20は、駆動装置30の可動部材34に支持されている。
左右の昇降部材20の間には、左右両端部が各昇降部材20に取り付けられた連結部材21が設けられている。連結部材21の左右幅方向の中間部は、後記する駆動装置30の可動部材34に取り付けられている。つまり、各昇降部材20は、駆動装置30の可動部材34に支持されている。
手摺部材40は、図4(a)に示すように、基端部が昇降部材20に連結され、先端部が前方に延ばされている。
手摺部材40は、円形断面の棒状部材を、コの字状に折り曲げたものであり、上辺部40aの先端部と下辺部40bの先端部とを連結する折り曲げ部41が形成されている。また、上辺部40aには、柔軟な樹脂製のパッド45が外嵌されている。
手摺部材40は、円形断面の棒状部材を、コの字状に折り曲げたものであり、上辺部40aの先端部と下辺部40bの先端部とを連結する折り曲げ部41が形成されている。また、上辺部40aには、柔軟な樹脂製のパッド45が外嵌されている。
上辺部40aの基端部42aは、昇降部材20の内側面から左右方向に突出した回動支軸43に取り付けられている(図1参照)。回動支軸43は、昇降部材20に対して軸回りに回動自在に取り付けられている。したがって、手摺部材40は、回動支軸43を回動中心として、昇降部材20に対して回動自在に軸支されている。
手摺部材40を上側に向けて回動させたときに、上辺部40aの軸方向が鉛直よりも僅かに前方に傾いた位置で停止するように、回動支軸43の回動角度が規制されている。
また、図4(a)に示すように、上辺部40aの軸方向が水平に配置された状態では、下辺部40bの基端部42bが昇降部材20の内側面に突設されたストッパ44に当接することで、手摺部材40の下側への回動が規制されている。
このように、手摺部材40は、水平に伏せた状態(図4(a)の状態)と、略鉛直に起きた状態(図4(b)の状態)との間で、昇降部材20に対して回動自在となっている。
また、図4(a)に示すように、上辺部40aの軸方向が水平に配置された状態では、下辺部40bの基端部42bが昇降部材20の内側面に突設されたストッパ44に当接することで、手摺部材40の下側への回動が規制されている。
このように、手摺部材40は、水平に伏せた状態(図4(a)の状態)と、略鉛直に起きた状態(図4(b)の状態)との間で、昇降部材20に対して回動自在となっている。
手摺部材40と昇降部材20との連結部である回動支軸43には、手摺部材40に対して回動方向に定荷重を付与する定荷重ばね(図示せず)が設けられている。
本実施形態の定荷重ばねは、薄い金属板を一定の曲率で巻回し、その金属板の端部を直線状に引き出すことで、金属板の引き出し長さに関係なく、金属板に一定の荷重が発生するように構成されている。
本実施形態の定荷重ばねは、薄い金属板を一定の曲率で巻回し、その金属板の端部を直線状に引き出すことで、金属板の引き出し長さに関係なく、金属板に一定の荷重が発生するように構成されている。
回動支軸43に定荷重ばねを設けることで、手摺部材40の自重と同等の荷重が、手摺部材40に対して上方に向けて常に作用していることになる。したがって、手摺部材40を小さい力で起こすことができる。また、手摺部材40が自重で伏せるのを防ぐことができ、手摺部材40を傾いた状態で停止させることができる。
駆動装置30は、図1に示すように、各支柱10の上部に取り付けられた支持部材31と、支持部材31の上面に取り付けられたモータ32と、モータ32の出力部に連結され、支持部材31から下方に延ばされたねじ軸33と、ねじ軸33に螺合された可動部材34と、を備えている。
支持部材31は、左右両端部が各支柱10に取り付けられた凹状断面の部材である(図2参照)。支持部材31の上面(底面)に電動式のモータ32が取り付けられている。
可動部材34は、ボールねじ33が上下方向に貫通して螺合されるねじ孔が形成された部材であり、後面には連結部材21が取り付けられている。
ねじ軸33および可動部材34は、ボールねじ機構を構成しており、ねじ軸33を軸回りに正逆回転させることで、可動部材34がねじ軸33に沿って昇降する。また、ねじ軸33および可動部材34の前側にはカバー35が被せられている。
ねじ軸33および可動部材34は、ボールねじ機構を構成しており、ねじ軸33を軸回りに正逆回転させることで、可動部材34がねじ軸33に沿って昇降する。また、ねじ軸33および可動部材34の前側にはカバー35が被せられている。
駆動装置30では、図示しないコントローラを使用者が操作して、モータ32を駆動させ、ねじ軸33を軸回りに正逆回転させることで、可動部材34に連動して各昇降部材20を各支柱10に沿って昇降させることができる(図2および図3参照)。
支持部材31の下面31aには、各手摺部材40の直上に配置された傾斜面51を有する二つのガイド部材50が取り付けられている。
ガイド部材50は、図2に示すように、上面52、後面53、傾斜面51が形成された側面視で三角形の部材であり、板状の部材を折り曲げて形成したものである。ガイド部材50の上面52が支持部材31の下面31aに固定されている。
ガイド部材50の傾斜面51は、下縁部から上縁部に向かうに従って前方に突出するように傾斜しており、前側斜め下方に向けられている。
ガイド部材50は、図2に示すように、上面52、後面53、傾斜面51が形成された側面視で三角形の部材であり、板状の部材を折り曲げて形成したものである。ガイド部材50の上面52が支持部材31の下面31aに固定されている。
ガイド部材50の傾斜面51は、下縁部から上縁部に向かうに従って前方に突出するように傾斜しており、前側斜め下方に向けられている。
次に、手摺昇降装置1を用いて便座Sに着座したり、便座Sから立ち上がったりする手順を説明する。
図2に示すように、使用者Pが便座Sに着座する場合には、使用者Pは便座Sの前方に前を向いて立った状態で、両脇に各手摺部材40をそれぞれ入れて、各手摺部材40にもたれ掛かる。さらに、使用者Pは、図示しないコントローラを操作して、モータ32を駆動させて手摺部材40を下降させる。このようにして、使用者Pは、各手摺部材40に体を支えられながら、便座Sに着座することができる。
図2に示すように、使用者Pが便座Sに着座する場合には、使用者Pは便座Sの前方に前を向いて立った状態で、両脇に各手摺部材40をそれぞれ入れて、各手摺部材40にもたれ掛かる。さらに、使用者Pは、図示しないコントローラを操作して、モータ32を駆動させて手摺部材40を下降させる。このようにして、使用者Pは、各手摺部材40に体を支えられながら、便座Sに着座することができる。
図3に示すように、使用者Pが便座Sから立ち上がる場合には、使用者Pは便座Sに座った状態で、両脇に各手摺部材40をそれぞれ入れる。そして、使用者Pは図示しないコントローラを操作して各手摺部材40を上昇させれば、各手摺部材40に体を支えられながら、便座Sから立ち上がることができる。
また、手摺昇降装置1による補助が不要な人が便座Sを使用するときには、図5に示すように、手摺部材40を起こすとともに、手摺部材40を上昇させることで、手摺部材40を高い位置に移動させる。
このとき、手摺部材40の先端部は、支持部材31の下面31aに取り付けられたガイド部材50の傾斜面51に当接し、手摺部材40は傾斜面51に押されて前方に傾きながら上昇する。
このとき、手摺部材40の先端部は、支持部材31の下面31aに取り付けられたガイド部材50の傾斜面51に当接し、手摺部材40は傾斜面51に押されて前方に傾きながら上昇する。
以上のような手摺昇降装置1では、図5に示すように、補助が不要な人が便座Sを使用するときには、手摺部材40を起こすとともに、手摺部材40を上昇させることで、便座Sの周囲に広い空間を確保することができる。このとき、手摺部材40は傾斜面51に押されて前方に傾きながら上昇する。つまり、手摺部材40がモータ32を避けて上昇するため、補助が不要な人が便座Sを使用するときに、手摺部材40を十分に高い位置に配置することができ、手摺部材40が邪魔になるのを防ぐことができる。
そして、手摺昇降装置1では、図1に示すように、モータ32を各支柱10の上部に配置することで、設置に必要な床スペースが小さくなるため、トイレ室Tなどの狭い床スペースに設置し易くなっている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
例えば、本実施形態では、図1に示すように、トイレ室T内に設置される介護用の手摺昇降装置1を例として説明しているが、高齢者や足が不自由な人が椅子や浴槽に着座したり、椅子や浴槽から立ち上がったりするのを補助するために用いることもでき、その設置場所は限定されるものではない。
例えば、本実施形態では、図1に示すように、トイレ室T内に設置される介護用の手摺昇降装置1を例として説明しているが、高齢者や足が不自由な人が椅子や浴槽に着座したり、椅子や浴槽から立ち上がったりするのを補助するために用いることもでき、その設置場所は限定されるものではない。
また、本実施形態では、左右二つの支柱10を設け、左右の手摺部材20によって使用者の体を支えるように構成されているが、左右いずれかの支柱10のみを設け、一つの手摺部材20によって使用者の体を支えるように構成してもよい。
また、本実施形態では、図2に示すように、支持部材31の下面31aに取り付けられたガイド部材50に傾斜面51を形成しているが、支持部材31の下面31aに傾斜面51を直接形成してもよい。さらに、傾斜面51は平面に限定されるものではなく、曲面でもよい。
1 手摺昇降装置
10 支柱
20 昇降部材
21 連結部材
30 駆動装置
31 支持部材
32 モータ
33 ねじ軸
34 可動部材
40 手摺部材
43 回動支軸
44 ストッパ
50 ガイド部材
51 傾斜面
P 使用者
S 便座
T トイレ室
10 支柱
20 昇降部材
21 連結部材
30 駆動装置
31 支持部材
32 モータ
33 ねじ軸
34 可動部材
40 手摺部材
43 回動支軸
44 ストッパ
50 ガイド部材
51 傾斜面
P 使用者
S 便座
T トイレ室
Claims (2)
- 支柱と、
前記支柱に沿って上下方向に移動自在な昇降部材と、
前記昇降部材を移動させるための駆動装置と、
基端部が前記昇降部材に連結され、先端部が前方に延ばされた手摺部材と、を備え、
前記手摺部材は、前記昇降部材に対して回動自在であり、
前記駆動装置のモータは、前記支柱の上部に配置された支持部材の上面側に設けられ、
前記支持部材の下面には、前記手摺部材の直上に配置された傾斜面が形成されており、
前記傾斜面は、下縁部から上縁部に向かうに従って前方に突出していることを特徴とする手摺昇降装置。 - 前記手摺部材と前記昇降部材との連結部には、前記手摺部材に対して回動方向に定荷重を付与する定荷重ばねが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の手摺昇降装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011006980U JP3173529U (ja) | 2011-11-28 | 2011-11-28 | 手摺昇降装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109044173A (zh) * | 2018-08-03 | 2018-12-21 | 南京铁道职业技术学院 | 一种身障人士如厕辅助升降装置 |
CN113700109A (zh) * | 2021-08-27 | 2021-11-26 | 西唯科技(浙江)有限公司 | 一种具有防护功能的智能马桶 |
-
2011
- 2011-11-28 JP JP2011006980U patent/JP3173529U/ja not_active Expired - Fee Related
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