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JP3164640B2 - 酸化物超電導体の製造方法 - Google Patents

酸化物超電導体の製造方法

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Publication number
JP3164640B2
JP3164640B2 JP10710292A JP10710292A JP3164640B2 JP 3164640 B2 JP3164640 B2 JP 3164640B2 JP 10710292 A JP10710292 A JP 10710292A JP 10710292 A JP10710292 A JP 10710292A JP 3164640 B2 JP3164640 B2 JP 3164640B2
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JP
Japan
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oxide superconductor
sintered body
plate
oxide
phase
Prior art date
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JP10710292A
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JPH05301758A (ja
Inventor
ひろみ 井村
祐二 飯野
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物超電導体の製造
方法に関し、詳細には、高密度で且つ高配向性を有する
酸化物超電導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】近年、超電導体として従来から用いられて
きた金属系超電導体によりも高い臨界温度Tc(抵抗が
ゼロになる温度)を有する材料として酸化物超電導体が
発見され、その実用化が期待されている。
【0003】現在、酸化物超電導体としては、主として
Y−Ba−Cu−O系(以下、Y系という)およびBi
−Sr−Ca−Cu−O系(以下、Bi系という)の2
種が知られており、後者の酸化物超電導体では、更にT
cが110Kの高Tc相と、Tcが80K相の低Tc相
の2種が知られており、Y系に比較してTcが高いこと
からその実用化が特に進められている。
【0004】このBi系における高Tc相と低Tc相
は、具体的には、高Tc相が Bi2 Sr2 Ca2 Cu3 10+ δ からなり、低Tc相が Bi2 Sr2 Ca1 Cu2 8+δ からなる。
【0005】これら酸化物超電導体は、その実用化に際
しては高い臨界温度を有するとともに臨界電流密度(抵
抗ゼロにおける電流値)が大きいことが必要とされてい
る。
【0006】そこでBi系酸化物超電導体においてはそ
の結晶が燐片状粒子からなることから、この燐片状粒子
を一方向に配向させることにより臨界電流密度を高くす
ることができると考えられている。また、焼結体として
その相対密度を高め、高緻密化することも特性上大きな
要因であると言われている。
【0007】そこで、高密度の酸化物超電導体を作成す
る方法として、高い機械的な圧力を加えつつ加熱するホ
ットプレス法が採用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、Bi
系酸化物超電導体を作成する場合、例えば低Tc相の仮
焼粉末をホットプレス焼成すると緻密化自体は進行する
が、高Tc相の生成が少ないために高Tc化、高Jc化
が望めない。そこで、上記ホットプレス後の焼結体をさ
らに熱処理し、高Tc相を生成することも提案される
が、熱処理によって粒成長が生じるために密度は逆に低
下する傾向にある。
【0009】また上記の方法では、焼結体の緻密化には
ある程度の効果があるが、結晶粒子の配向化の点からは
不十分であるために、得られる焼結体のJc値もせいぜ
い1000A/cm2 以下であり、実用的レベルには到
底達していないのが現状であった。
【0010】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、上記問
題点に対して先に低Tc相の仮焼粉末を常圧で焼成して
充分に高Tc相を生成した後、該焼結体に圧力を加えつ
つ加熱処理を行う、いわゆるホットフォージング処理を
行うことによって、高配向、高密度でJc値が1500
〜4500A/cm2程度の優れた酸化物超電導体が得
られることを提案したが、さらに高いJc値が得られる
方法について検討したところ、このホットフォージング
処理後の板状の焼結体を複数枚積層し、該積層体の上下
面から再度加圧しながら焼成することにより、粒子への
荷重が増し、変形量が増加するため配向度が向上し、高
いJc値を有する酸化物超電導体が得られることを知見
した。
【0011】即ち、本発明は、酸化物超電導体を構成す
る元素の酸化物あるいは酸化物形成化合物からなる混合
体を板状に成形するか、あるいは該混合体を仮焼した後
に板状に成形し、該板状の成形体を一旦酸化性雰囲気中
で焼成した後に、該板状の焼結体をホットフォージング
処理し、その後板状の焼結体を複数枚積層し、該積層体
の上下面から再度酸化性雰囲気の加圧しながら焼成する
ことを特徴とするものである。
【0012】以下、本発明を図面を参照しつつ説明す
る。本発明の製造方法における工程(a)〜(d)につ
いて個々に説明する。
【0013】調合成形工程(a) 酸化物超電導体を構成する金属の酸化物粉末あるいは焼
成により酸化物を形成しうる炭酸塩や硝酸塩粉末等を用
いてこれらを酸化物超電導体を形成しうる割合に秤量混
合する。具体的には前述したBi系酸化物超電導体のう
ち高Tc相を作成する場合には、Bi2 3 、SrO、
CaCO3 、CuOの各粉末を用いてこれらを原子比に
おいてSrを2としたとき、Biが1.8〜2.2、C
aが2.0〜3.5、Cuが3.0〜4.5の範囲にな
るように秤量する。また、高Tc相の生成量を増加させ
ることを目的として上記の混合体にさらにPbO粉末、
およびK2 CO3 、Na2 CO3 、Li2 CO2 等をS
rを2としてPbを0.1〜0.5、K、Li、Naを
0.05〜0.6の割合で添加混合することができる。
【0014】上記のようにして得られた混合粉末を公知
の成形手段によって板状に成形する。また、所望によっ
ては上記の混合粉末を700〜850℃の酸化性雰囲気
中で1〜20時間程度仮焼後、粉砕し同様に板状に成形
する。この仮焼工程によれば、前述した組成からなる混
合粉末を仮焼すると低Tc相を主体とする酸化物超電導
粉末となる。なお、成形方法としてはプレス成形、押し
出し成形、ドクターブレード成形法等が採用される。
【0015】焼成工程(b) 次に、上記のようにして得られた成形体を840〜85
5℃の酸化性雰囲気中で5〜200時間程度焼成する。
この焼成によって一旦低Tc相の燐片状の結晶が生成さ
れるが、焼成が進行するに従い低Tc相は高Tc相に変
換される。
【0016】この焼成を非加圧で行うと燐片状の結晶の
成長により低密度の焼結体となるために、ホットプレス
焼成を行ってもよい。
【0017】このような焼成工程終了時点では、焼結体
の燐片状結晶はほとんど無配向状態である。
【0018】ホットフォージング処理工程(c) 次に、上記の焼結体をホットフォージング処理する。こ
のホットフォージング処理は、図1に示すように、焼結
体1をプレスパンチ2,3により方向Aに圧力を付加す
ると同時に適当な加熱手段(図示せず)で加熱する。ホ
ットプレス法とは、焼結体1に対する加圧方向Aと直角
方向が開放状態である点で異なる。なお、この時の圧力
は50kg/cm2 以上、加熱温度は800〜850℃
で雰囲気は大気等の酸化性雰囲気であることが望まし
い。
【0019】また、ホットフォージング処理に際しては
図1において焼結体1とプレスパンチ2、3との間に、
金、銀、銅等の延性金属板を介して圧力を付加すること
によってさらに配向性を高めることができる。
【0020】再焼成工程(d) 次に、図2に示すように上記の工程(c)によって得ら
れた板状の焼結体4を複数枚積層し、プレスパンチ2、
3により800〜850℃の大気中等の酸化性雰囲気中
で前記積層体の上下面から圧力50kg/cm2の加圧
しながら10〜200時間程度熱処理する。場合によっ
ては、(d)工程のものをアニ−ルし、110K相の生
成を促進させることができる。
【0021】
【作用】本発明の構成によれば、焼成工程(b)によっ
て得られた焼結体に対してホットフォージング処理した
後、焼結体2枚以上を積層してさらに再焼成する点が最
も重要である。まず、ホットフォージング処理によって
焼成工程(b)によって生成された燐片状の結晶粒子が
圧縮されて全体として緻密化が進行するとともに燐片状
粒子が配向することにより、粒子同士の接触面積が増大
し臨界電流密度を高めることができる。しかし、このホ
ットフォージング処理では、サンプルを挟持する構造物
も変形するため、ある程度の変形が起こった後粒子にか
かる荷重が低下し、変形が進まなくなってしまう。そこ
で、再焼成工程(d)で、焼結体2枚以上を積層し、加
圧下で再度焼成することによって、粒子にかかる荷重が
増加するため変形が活性化され、密度および配向度が再
度向上する。これにより飛躍的に酸化物超電導体の臨界
電流密度を高めることができるのである。
【0022】以下、本発明を次の例で説明する。
【0023】
【実施例】原料粉末としてBi2 3 、PbO、SrC
3 、CaCO3 、CuOの各粉末を各金属のモル比が
Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.93:0.36:
2:3.17:4.25となるように秤量後、750〜
810℃で20時間仮焼し、粉砕して平均粒径5μm の
低Tc相を多量に含む仮焼粉末を得た(A工程)。
【0024】この仮焼粉末をφ12mmの金型を用いて
成形圧1ton/cm2 で成形して厚み約1mmの円板
状成形体を得た(B工程)。上記成形体を大気中で84
0℃の温度で150時間焼成したところ、比重2.0
(アルキメデス法に基づく)の焼結体が得られた(C工
程)。また、組織観察したところ、高Tc相の燐片状の
結晶がランダムに配列していた。
【0025】次に、この焼結体を図1に従い、焼結体に
対して1ton/cm2 の圧力で845℃の温度でホッ
トフォージング処理した(D工程)。その後、この焼結
体2枚を積層し、図2に従い焼結体の上下面に焼結体に
対して1ton/cm2 の圧力で845℃の温度でホッ
トフォージング処理し、試料No.1の焼結体を得た(E
工程)。
【0026】最終的に得られた焼結体に対してアルキメ
デス法により比重を調べるとともにX線回折測定を行
い、X線回折のチャートデータから下記数1より(00
1)面の配向度fを求めた。
【0027】
【数1】f=(P−Po )/(1−P) 式中、 P (配向試料) =ΣI (00l) /〔ΣI (hkl) +ΣI (00l) 〕 Po(未配向試料) =ΣI'(00l) /〔ΣI'(hkl) +ΣI'(00l) 〕 さらに、上記焼結体について、抵抗法に基づき、試料を
液体窒素中で電流を徐々に高め、高圧端子に1μV/c
mの電圧が生じた時の電流値を臨界電流密度Jcとして
求め、同時に臨界温度Tcも測定した。
【0028】その結果、比重が6.3、配向度fが0.
98、臨界電流密度が50,000A/cm2 と高く、
しかも臨界温度も107Kであり、優れた特性を示し
た。
【0029】比較例1 実施例において、再フォ−ジング工程を含まない以外
は、全く同様にして焼結体(試料No.2)を作成し、同
様に特性の評価を行った。その結果、比重が6.0、配
向度fが0.75、臨界温度も104Kであり、臨界電
流密度が5,500A/cm2 と低いものであった。
【0030】比較例2 実施例において、ホットフォージング処理後一旦室温ま
で冷却し、再度同じ条件でホットフォージング処理を行
い、最終的にホットフォージング処理を行った。得られ
た焼結体(試料No.3)に対して、実施例1と同様に特
性の評価を行った。その結果、比重が6.1、配向度f
が0.85、臨界温度も105Kでああり、本発明品と
大差がないが、臨界電流密度が9,500A/cm2
本発明よりも劣るものであった。
【0031】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の方法によれ
ば、酸化物超電導体、例えば、Bi−Sr−Ca−Cu
−O系酸化物超電導体の作成に際してある程度緻密化し
た焼結体をホットフォージング処理し、さらに板状の焼
結体2枚以上を積層し、該積層体の上下面から再度ホッ
トフォ−ジングすることにより、焼結体の結晶粒子の配
向度を高めるとともに高密度化が達成できるために高配
向性を有し、且つ臨界電流密度が極めて高い酸化物超電
導体を安定して得ることができる。
【0032】このように、臨界電流密度の高い酸化物超
電導体が得られることにより酸化物超電導体の実用化を
さらに進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸化物超電導体の製造方法における工
程(c)を説明するための図である。
【図2】本発明の酸化物超電導体の製造方法における工
程(d)を説明するための図である。
【符号の説明】
1 焼結体 2,3 プレスパンチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の工程(a)〜(d) (a)酸化物超電導体を構成する元素の酸化物あるいは
    酸化物形成化合物からなる混合体を板状に成形するか、
    あるいは該混合体を仮焼後板状に成形する工程、 (b)該板状の成形体を酸化性雰囲気中で焼成する工
    程、 (c)該板状の焼結体を加圧しながら加熱処理する工
    程、 (d)工程(c)によって得られた板状の焼結体を複数
    枚積層し、酸化性雰囲気中で前記積層体の上下面から加
    圧しながら加熱処理する工程、 を具備することを特徴とする酸化物超電導体の製造方
    法。
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