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JP3162737B2 - 食品包装用抗菌性ストレッチフィルム - Google Patents

食品包装用抗菌性ストレッチフィルム

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Publication number
JP3162737B2
JP3162737B2 JP13316691A JP13316691A JP3162737B2 JP 3162737 B2 JP3162737 B2 JP 3162737B2 JP 13316691 A JP13316691 A JP 13316691A JP 13316691 A JP13316691 A JP 13316691A JP 3162737 B2 JP3162737 B2 JP 3162737B2
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JP
Japan
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layer
hinokitiol
food packaging
film
ethylene
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JP13316691A
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Inventor
誠 唐津
博樹 今倉
立太郎 深沢
Original Assignee
昭和電工株式会社
株式会社セイワテクニクス
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Publication date
Application filed by 昭和電工株式会社, 株式会社セイワテクニクス filed Critical 昭和電工株式会社
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Publication of JPH04359029A publication Critical patent/JPH04359029A/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品包装用抗菌性スト
レッチフィルムに関し、更に詳しくは、透明性,光沢,
自己粘着性に優れるとともに、抗菌性を有する食品包装
用ストレッチフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】青果
物,鮮魚,精肉等の生鮮食品を直接又はプラスチックト
レー上に載せて、フィルムを引き伸ばしながら包装する
ストレッチ包装は、スーパーマーケットの発展とともに
多用され、現在では、必要不可欠な包装方法として汎用
化されている。そして最近では、このストレッチ包装
は、単に食品のディスプレイ効果による商品価値の向上
や雑菌などの付着防止或いは被包装物の乾燥防止のため
に行うということから一歩進んで、被包装物の鮮度を保
持させることも求められるようになっている。そのよう
な状況の中で、例えば、包装フィルムや容器自体が滅菌
されていることにより食品の鮮度が維持できるとの観点
ならびに包装フィルムや容器自体から抗菌性物質が揮散
することにより食品の鮮度が維持できるとの観点より、
微生物の増殖を抑制し、かつ安全な物質を適当な物品、
例えば種々な包装材料や貼着剤に吸着させ、これを食品
表面に接触させるか、或いはそのような包装材料で食品
を被覆または包装する方法が提案されている(例えば、
特開昭61−108359号公報,特開平2−3024
42号公報,特開平2−302451号公報,特開平2
−274763号公報,特開平2−292201号公
報,特開平3−39363号公報,特開平3−4345
6号公報,特開平3−43457号公報,特願平1−3
06734号公報)。
【0003】一方、一般の食品包装において、銀,銅,
亜鉛,金,白金等の金属イオンを無機珪素化合物等に担
持させた抗菌剤、例えば抗菌性ゼオライトの様な無機物
質を熱可塑性樹脂に混練した組成物を成形したフィルム
では、透明性が大幅に悪化し、また充分な効果が発揮さ
れるだけの添加量を加えることが困難であった。特に食
品包装用ストレッチフィルムの場合には、透明性,光
沢,自己粘着性等の特性が重要であるが、従来の方法で
はいずれの特性も充分に満足することができず市場の要
求を満たすものではなかった(例えば、特開平3−34
851号公報)。このように、従来から使用されている
食品包装用ストレッチフィルムの特性を低下させること
なく抗菌性を付与した食品包装用ストレッチフィルム
は、未だ提案されていないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記の従来のフィルムの問題点を解消し、透明性,光
沢,自己粘着性に優れた食品包装用抗菌性ストレッチフ
ィルムを開発するべく研究を重ねた。その結果、ヒノキ
チオール等を含有した特定の樹脂あるいは樹脂組成物か
らなる層を有するフィルムが、上記目的に適うものであ
ることを見い出した。本発明は、かかる知見に基づいて
完成したものである。
【0005】すなわち本発明は、結晶性ポリプロピレン
及び/或いは結晶性ポリブテン−1又はこれらを含有す
る樹脂組成物にヒノキチオール,その塩及びそれらを含
むサイクロデキストリン包接化合物のうちの一種以上の
化合物を含有させた層の少なくとも一層と直鎖状低密度
ポリエチレン及び/或いはエチレン−酢酸ビニル共重合
体又はこれらを主成分とする樹脂組成物からなる、ヒノ
キチオール,その塩及びそれらを含むサイクロデキスト
リン包接化合物のいずれも含有しない層の少なくとも一
層とを積層してなることを特徴とする食品包装用抗菌性
ストレッチフィルムを提供するものである。また本発明
は、上記結晶性ポリプロピレン及び/或いは結晶性ポリ
ブテン−1にエチレン−酢酸ビニル共重合体を配合した
ものをも対象とする。
【0006】本発明において使用されるヒノキチオー
ル,その塩及びそれらを含むサイクロデキストリン包接
化合物として好ましいものは、ヒノキチオール自体、ヒ
ノキチオールのアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩や
カリウム塩或いはヒノキチオール−サイクロデキストリ
ン包接化合物、例えばヒノキチオール−β−サイクロデ
キストリン包接化合物等があげられる。ヒノキチオー
ル,その塩及びそれらを含むサイクロデキストリン包接
化合物(以下ヒノキチオール類)は、食品包装用ストレ
ッチフィルムに含有させることによって徐放性が得ら
れ、抗菌性が持続し保管や作業時の問題を軽減すること
ができる。しかし、単にヒノキチオール類をフィルム表
面にコーティングしたものでは、ヒノキチオール類が表
面に存在するため、保管や作業中にも揮散が進行し、ま
た充分な自己粘着性が得られないため好ましくない。さ
らに、本発明においては、食品包装用ストレッチフィル
ムとして必要な透明性,光沢,自己粘着性を損なうこと
なく、ヒノキチオール類の適度な徐放効果を得るため
に、このヒノキチオール類を、結晶性ポリプロピレン及
び/或いは結晶性ポリブテン−1又はこれらを含有する
樹脂組成物、若しくはエチレン−酢酸ビニル共重合体と
結晶性ポリプロピレン及び/或いは結晶性ポリブテン−
1又はこれらを含む樹脂組成物に含有させることが必要
である。
【0007】この際のヒノキチオール類の含有量として
は、各種の状況に応じて適宜選定すればよいが、好まし
くはフィルム1m2 当り0.1〜5000mg(ヒノキチ
オール換算)、より好ましくは10〜2000mg、さ
らに好ましくは15〜1000mgである。この含有量
が、少なすぎると抗菌効果が充分に発揮されず、一方、
多すぎるとフィルムの着色や着臭が著しく悪化するため
実用的でない。
【0008】また、ヒノキチオール類を含有する層は、
結晶性ポリプロピレン,結晶性ポリブテン−1のいずれ
か、またはこれらを含む樹脂組成物であり、好ましくは
結晶性ポリプロピレン,結晶性ポリブテン−1のいずれ
か、またはこれらを20重量%以上含む樹脂組成物であ
り、さらに好ましくは20〜50重量%含む樹脂組成物
であり、特に好ましくは、エチレン−酢酸ビニル共重合
体と結晶性ポリプロピレン,結晶性ポリブテン−1のい
ずれか、またはこれらからなる樹脂組成物である。ヒノ
キチオール類を含有する層を上記のように規定した理由
は、食品包装用ストレッチフィルムの基本特性である引
裂き強度,破断強度,耐熱性,ヒートシール性や自動包
装機のカッター刃あるいは手で横方向に切るための切れ
性を発現させるためである。
【0009】本発明に使用される結晶性ポリプロピレン
は、従来の公知の方法で製造されるポリプロピレンある
いは他の樹脂単位との共重合体である。食品包装用スト
レッチフィルムとしての基本特性を満足するために、好
ましくはエチレン,1−ブテン等またはその他のα−オ
レフィンとの共重合体が好ましく、さらに好ましくはエ
チレン単位含有量2〜15重量%、より好ましくは4〜
12重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体で
ある。その物性については、特に制限はないが、230
℃でのメルトフロレートが0.1〜15g/10分のもの
が好ましい。エチレン単位含有量が少なすぎると柔軟性
が損なわれやすく、逆に多すぎるとヒートシール性の改
良効果が充分に期待できない。また、メルトフロレート
が小さすぎると伸び特性が低下し、大きすぎると強度の
低下が起こり好ましくない。
【0010】次に、結晶性ポリブテン−1は、様々な物
性のものが使用可能であるが、食品包装用ストレッチフ
ィルムとしての基本特性を満足するために、密度が0.8
90〜0.920g/cm3 、好ましくは0.895〜0.9
15g/cm3 であり、190℃におけるメルトフロー
レートが0.1〜10g/10分、好ましくは1〜5g/
10分のブテン−1単独重合体あるいはエチレン単位含
有量1.5〜10重量%のブテン−1−エチレン共重合体
である。密度が小さすぎるとフィルムの横方向の切れ性
に対する改良効果が充分でなく、逆に大きすぎると柔軟
性が低下するという恐れがある。さらに、メルトフロー
レートが小さすぎるは、他の樹脂との混合性や押出性が
充分でなく、メルトフローレートが10g/10分を超
えるものでは、強度特性が低下するという恐れがある。
【0011】さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合体
は、種々のものが使用可能であるが、食品包装用ストレ
ッチフィルムとしての基本特性を満足するために、好ま
しくは酢酸ビニル単位含有量が5〜25重量%、より好
ましくは8〜20重量%であり、190℃におけるメル
トフローレートが0.1〜10g/10分、好ましくは1
〜5g/10分のものである。この酢酸ビニル単位含有
量が少なすぎると、柔軟性,透明性,変形回復性が低下
しやすく、また多すぎると、強度特性が低下することが
ある。さらにメルトフローレートが小さすぎると、伸び
特性が低下するばかりでなく成形性も低下し、逆に大き
すぎると、強度特性が低下する。
【0012】また、ヒノキチオール類は揮散しやすい性
質を有しているので、ヒノキチオール類を含有する層は
フィルム表面層である必要はなく、透明性,光沢,自己
粘着性等の食品包装用ストレッチフィルムとしての基本
特性を高めるために、ヒノキチオール類を含有する層
に、さらに表面層として直鎖状低密度ポリエチレンやエ
チレン−酢酸ビニル共重合体、又はこれらを主成分とす
る樹脂組成物からなる層を積層することが好ましい。
【0013】表面層として好ましい直鎖状低密度ポリエ
チレンは、エチレンとα−オレフィンとの共重合体であ
れば様々なものが充当できるが、通常は密度が0.860
〜0.910g/cm3 、好ましくは0.870〜0.900
g/cm3 であって、190℃におけるメルトフローレ
ートが0.1〜10g/10分、好ましくは1〜5g/1
0分のものがあげられる。ここで、α−オレフィンとし
ては、例えば1−プロペン,1−ブテン,1−ヘキセ
ン,1−オクテン,4−メチル−1−ペンテン等の炭素
数3〜12のものが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレ
ンの密度が小さすぎると強度特性が低下し、逆に大きす
ぎると包装時にフィルムを引き伸ばしたときに不均一な
伸びを生じ、また透明性が著しく低下する場合がある。
さらに、190℃におけるメルトフローレートが小さす
ぎるとフィルムの生産性が低下し、大きすぎると強度特
性の低下及び成形安定性の低下が生じるという問題があ
る。
【0014】さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合体の
好ましいものとしては、酢酸ビニル単位含有量が5〜3
0重量%、より好ましくは5〜25重量%、さらに好ま
しくは8〜20重量%であり、190℃におけるメルト
フローレートが0.1〜10g/10分、より好ましくは
1〜5g/10分のものがあげられる。この酢酸ビニル
単位含有量が少なすぎると柔軟性,透明性,変形回復性
が低下しやすく、また多すぎる場合には強度特性が低下
する。190℃におけるメルトフローレートについて
は、小さすぎると伸び特性が低下するばかりでなく成形
性も低下し、また大きすぎると強度特性が低下する。
【0015】なお、本発明においては、柔軟性,自己粘
着性,防曇性等を調整するために、上述の樹脂に対し
て、必要に応じて各種の樹脂や添加剤を含有させること
ができる。したがって、本発明において樹脂組成物と
は、上記のような主成分としての結晶性ポリプロピレ
ン,結晶性ポリブテン−1あるいはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、さらには直鎖状低密度ポリエチレンに、必
要に応じてこのような各種の樹脂,添加剤,その他の補
助成分を含有させてなるものをいう。そのような必要に
応じて加える成分としては、例えば柔軟性を調整するた
めにエチレン−プロピレン共重合体等からなるゴム、な
らびに食品包装用ストレッチフィルムとして基本的に必
要な特性である適度な滑り性,自己粘着性,防曇性及び
帯電防止性を付与するために下記の添加剤を挙げること
ができる。即ち、この添加剤としては、例えば、ソルビ
タン脂肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エステル,ポリ
グリセリン脂肪酸エステル等のソルビタンモノオレー
ト,ソルビタンモノラウレート,ソルビタンモノベヘネ
ート,ソルビタンモノステアレート,グリセリンモノオ
レート,グリセリンモノステアレート,グリセリンモノ
ラウレート,グリセリンモノベヘネート,ジグリセリン
モノラウレート,ジグリセリンモノステアレート,ジグ
リセリンモノオレート,テトラグリセリンモノオレー
ト,テトラグリセリンモノステアレート,ヘキサグリセ
リンモノラウレート,ヘキサグリセリンモノオレート,
デカグリセリンモノラウレート,デカグリセリンモノス
テアレート,デカグリセリンモノオレート等が挙げられ
るがこれらに限定されるものではない。これらの脂肪酸
エステルは、単独あるいは混合組成物として使用される
が、添加量としては、通常0.1〜5.0重量%、好ましく
は0.5〜3.0重量%の範囲で適宜選定すればよい。
【0016】本発明のストレッチフィルムは、上記ヒノ
キチオール類を含む層とヒノキチオール類を含まない他
の層を積層した積層フィルムからなる。即ち、本発明の
構成は、食品包装用ストレッチフィルムとして求められ
る各種の特性、例えば引裂き強度,破断強度,耐熱性を
付与あるいは向上させるために、結晶性ポリプロピレ
ン,結晶性ポリブテン−1のいずれか、またはこれらを
含む樹脂組成物の層、若しくはエチレン−酢酸ビニル共
重合体と結晶性ポリプロピレン,結晶性ポリブテン−1
のいずれか、またはこれらからなる樹脂組成物の層を設
け、該層にヒノキチオール類を含有させ、さらに透明
性,光沢,自己粘着性等を付与あるいは向上させるため
に、直鎖状低密度ポリエチレン及び/或いはエチレン−
酢酸ビニル共重合体、又はこれらを主成分とする樹脂組
成物からなる、ヒノキチオール,その塩及びそれらを含
むサイクロデキストリン包接化合物のいずれも含有しな
い層の少なくとも一層とを積層するものである。
【0017】本発明の食品包装用抗菌性ストレッチフィ
ルムの厚みは、特に制限はなく、必要に応じて定めれば
よいが、好ましくは8〜30μm、さらに好ましくは8
〜20μmである。フィルムの厚みが薄すぎるとフィル
ムの強度が低くなって包装後にフィルムが破れる等の問
題があり、逆に厚すぎるとストレッチ包装時にトレーや
被包装物の変形が起こり好ましくない。さらに、ヒノキ
チオール類を含有する層の厚みについても、ストレッチ
フィルム全体の厚みや他の条件により異なり一義的に決
定できないが、好ましくは1〜10μm、より好ましく
は2〜6μmである。この層の厚みが薄すぎると充分な
抗菌性を発現させることが困難となる場合がある。ま
た、厚すぎると透明性が低下し易く実用的でない。さら
に、ヒノキチオール類を含有する層は少なくとも一層有
していればよい。
【0018】本発明の食品包装用抗菌性ストレッチフィ
ルムを製造するにあたっては、一般の積層フィルム、特
に食品包装用ストレッチフィルムの製造において採用さ
れている従来の公知の種々の方法により製造することが
できる。例えば、それぞれの層を構成すべき樹脂組成物
を、複数の押出し機を用いたインフレーション成形又は
Tダイ成形による共押出し法又は押出しラミネート法等
の公知の方法により積層し、成形して得ることができ
る。そのうち好ましくはインフレーション成形による共
押出し法である。さらに、ヒノキチオール類の含有層に
ついては、ヒノキチオール類を成形時に樹脂に添加する
ことによって容易に含有させることができる。また、あ
らかじめヒノキチオール類を高濃度で含有させた樹脂組
成物を準備し、成形時に所望の添加量になるように希釈
して使用してもよい。
【0019】
【実施例】次に本発明を、実施例および比較例によりさ
らに詳しく説明する。 実施例1 エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル単位含有量
15重量%,190℃におけるメルトフローレート2.0
g/10分)79.5重量%,ポリブテン−1(密度0.9
15g/cm3 ,190℃におけるメルトフローレート
2.0g/10分)20重量%及びヒノキチオールを0.5
重量%からなる組成物と直鎖状低密度ポリエチレン(密
度0.880g/cm3 ,190℃におけるメルトフロー
レート3.5g/10分)98.5重量%及びソルビタンモ
ノオレート1.5重量%からなる組成物を、それぞれ口径
50mm、L/D=26の押出機2台を用いて環状3層
ダイスより、エチレン−酢酸ビニル共重合体,ポリブテ
ン−1及びヒノキチオールからなる組成物が中心層にな
るように、樹脂温度190℃,ブローアップ比4.5でイ
ンフレーション成形し、各層の厚みが4μm/6μm/
4μmで全厚みが14μmのフィルムを得た。第1表に
このフィルムの試験結果を示す。
【0020】なお各項目の物性測定および評価は、下記
の方法で実施した。 1)メルトフローレート;JIS K7210 2)密度;JIS K7112 3)ヘイズ;JIS K6714 4)グロス;JIS K7105 5)自己粘着性;縦横100mmの試料片を2枚重ね合
わせ、それぞれのフィルムの端を上下の板にテープで固
定し、上下に引き剥して測定した。 6)抗菌性 菌液の作成;(枯草菌)大豆の洗浄液を100℃、10
分加熱後標準寒天培地に発育した菌を純粋分離し枯草菌
と推定される菌を寒天斜面で培養したもの(グラム陽性
菌であることを確認) (低温菌)低温菌用CVT寒天培地に発育した菌を純粋
分離してシュードモナスと推定される菌を寒天斜面で培
養したもの(グラム陰性菌であることを確認) 培地;標準寒天培地を9mlづつ試験管に分注し滅菌し
た後、45℃に保管して おく。 ポテトデキストロース寒天培地を10mlずつ試験管に
分注し滅菌した後、45℃に保持しておく。 試験;(1)10mlの培地(標準寒天、ポテトデキス
トロース寒天)をシャーレに流して固める。 (2)(1)に菌液0.1mlを入れてコンラージ棒で塗
末する。 (3)(2)のシャーレの蓋をとり、実施例のフィルム
を用いて抗菌性物質含有層が内側になるように包装す
る。 (4)(3)のシャーレを枯草菌は35℃,低温菌は2
1℃で培養する。評価;発育の有無を対照と比較した。
【0021】実施例2 プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン単位
含有量7重量%,230℃におけるメルトフローレート
2.0g/10分)95重量%及びヒノキチオール5重量
%からなる組成物とエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢
酸ビニル単位含有量18重量%,190℃におけるメル
トフローレート2.0g/10分)98.5重量%及びジグ
リセリンモノオレート1.5重量%からなる組成物を、実
施例1と同様にそれぞれ口径50mm、L/D=26の
押出機2台を用いて環状3層ダイスより、エチレン−酢
酸ビニル共重合体とジグリセリンモノオレートからなる
組成物が中心層になるように、樹脂温度210℃,ブロ
ーアップ比4.5でインフレーション成形し、各層の厚み
が5μm/3μm/5μmで全厚みが13μmのフィル
ムを得た。第1表にこのフィルムの試験結果を示す。
【0022】実施例3 エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル単位含有量
15重量%,190℃におけるメルトフローレート2.0
g/10分)50重量%,ポリブテン−1(密度0.90
8g/cm3 ,190℃におけるメルトフローレート1.
0g/10分)25重量%,プロピレン−エチレンラン
ダム共重合体(エチレン含有量7重量%,230℃にお
けるメルトフローレート2.0g/10分)20重量%及
びヒノキチオール5重量%からなる組成物とエチレン−
酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル単位含有量18重量
%,190℃におけるメルトフローレート2.0g/10
分)98.5重量%及びジグリセリンモノオレート1.5重
量%からなる組成物を、実施例1と同様にそれぞれ口径
50mm、L/D=26の押出機2台を用いて環状3層
ダイスより、樹脂温度190℃,ブローアップ比4.5で
インフレーション成形し、各層の厚みが4μm/6μm
/4μmで全厚みが14μmのフィルムを得た。第1表
にこのフィルムの試験結果を示す。
【0023】比較例1 エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル単位含有量
15重量%,190℃におけるメルトフローレート2.0
g/10分)80重量%及びポリブテン−1(密度0.9
15g/cm3 ,190℃におけるメルトフローレート
2.0g/10分)20重量%からなる組成物と直鎖状低
密度ポリエチレン(密度0.880g/cm3 ,190℃
におけるメルトフローレート3.5g/10分)98.5重
量%及びソルビタンモノオレート1.5重量%からなる組
成物を、それぞれ口径50mm、L/D=26の押出機
2台を用いて環状3層ダイスより、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体とポリブテン−1からなる組成物が中心層に
なるように、樹脂温度190℃,ブローアップ比4.5で
インフレーション成形し、各層の厚みが4μm/6μm
/4μmで全厚みが14μmのフィルムを得た。第1表
にこのフィルムの試験結果を示す。
【0024】比較例2 エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル単位含有量
15重量%,190℃におけるメルトフローレート2.0
g/10分)80重量%及びポリブテン−1(密度0.9
15g/cm3 ,190℃におけるメルトフローレート
2.0g/10分)20重量%からなる組成物(a),直
鎖状低密度ポリエチレン(密度0.880g/cm3 ,1
90℃におけるメルトフローレート3.5g/10分)9
8.5重量%及びソルビタンモノオレート1.5重量%から
なる組成物(b),及び直鎖状低密度ポリエチレン(密
度0.880g/cm3 ,190℃におけるメルトフロー
レート3.5g/10分)96.5重量%,ソルビタンモ
ノオレート1.5重量%及び抗菌性ゼオライト2重量%か
らなる組成物(c)を、それぞれ口径50mm、L/D
=26の押出機3台を用いて層構成が(b)/(a)/
(c)になるように環状3層ダイスより、樹脂温度19
0℃,ブローアップ比4.5でインフレーション成形し、
各層の厚みが4μm/6μm/4μmで全厚みが14μ
mのフィルムを得た。第1表にこのフィルムの試験結果
を示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明の食品包装用抗菌
性ストレッチフィルムは、優れた抗菌性を有するもので
ある。またストレッチフィルムとしての基本的特性であ
る透明性、光沢、自己粘着性に優れており、例えば抗菌
性ゼオライトのような無機物質を熱可塑性樹脂に混練し
たようなフィルムに比べ、優れた透明性,光沢,自己粘
着性を有している。さらに、ヒノキチオール類は、フィ
ルムから適度に揮散するため必ずしもフィルムに接触し
なくとも抗菌性を発揮できるものである。したがって、
本発明の食品包装用抗菌性ストレッチフィルムは、青果
物,鮮魚,精肉等の生鮮食品を始め、様々な食品の包装
に有効に利用でき、実用性の高いフィルムとして、その
利用価値は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 5/05 C08K 5/05 C08L 23/12 C08L 23/12 23/20 23/20 // C08L 23:12 23:20 (72)発明者 深沢 立太郎 東京都板橋区小豆沢4−19−10 成和化 成株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−108359(JP,A) 特開 平1−245058(JP,A) 特開 平1−166954(JP,A) 特開 昭58−101133(JP,A) 特開 昭55−81155(JP,A) 特開 昭56−20042(JP,A) 特開 昭55−51537(JP,A) 特開 平1−135355(JP,A) 特開 平1−211446(JP,A) 特許2849586(JP,B2) 特許3068235(JP,B2) 特公 平8−3277(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 CES A23L 3/00 101 B32B 27/18 B32B 27/32 B65D 81/24 C08L 23/12 C08L 23/20 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性ポリプロピレン及び/或いは結晶性
    ポリブテン−1又はこれらを含有する樹脂組成物にヒノ
    キチオール,その塩及びそれらを含むサイクロデキスト
    リン包接化合物のうちの一種以上の化合物を含有させた
    層の少なくとも一層と直鎖状低密度ポリエチレン及び/
    或いはエチレン−酢酸ビニル共重合体又はこれらを主成
    分とする樹脂組成物からなる、ヒノキチオール,その塩
    及びそれらを含むサイクロデキストリン包接化合物のい
    ずれも含有しない層の少なくとも一層とを積層してなる
    ことを特徴とする食品包装用抗菌性ストレッチフィル
    ム。
  2. 【請求項2】結晶性ポリプロピレン及び/或いは結晶性
    ポリブテン−1又はこれらを含有する樹脂組成物がエチ
    レン−酢酸ビニル共重合体と結晶性ポリプロピレン及び
    /或いは結晶性ポリブテン−1又はこれらを含有する樹
    脂組成物であることを特徴とする請求項1に記載の食品
    包装用抗菌性ストレッチフィルム。
  3. 【請求項3】ヒノキチオール,その塩及びそれらを含む
    サイクロデキストリン包接化合物のうちの一種以上の化
    合物を含有させた層の両側の各々に、直鎖状低密度ポリ
    エチレン及び/或いはエチレン−酢酸ビニル共重合体又
    はこれらを主成分とする樹脂組成物からなる、ヒノキチ
    オール,その塩及びそれらを含むサイクロデキストリン
    包接化合物のいずれも含有しない層の少なくとも一層を
    積層してなることを特徴とする請求項1又は2記載の
    食品包装用抗菌性ストレッチフィルム。
  4. 【請求項4】ヒノキチオール,その塩及びそれらを含む
    サイクロデキストリン包接化合物のうちの一種以上の化
    合物の含有量が、フィルム1m2 当り0.1〜5000m
    g(ヒノキチオール換算)であることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の食品包装用抗菌性ストレッ
    チフィルム。
  5. 【請求項5】ヒノキチオール,その塩及びそれらを含む
    サイクロデキストリン包接化合物のうちの一種以上の化
    合物を含有させた層の厚みが、1〜10μmであること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の食品包装
    用抗菌性ストレッチフィルム。」
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