JP3161994B2 - 薬剤としてのアダマンチル置換オキシインドール - Google Patents
薬剤としてのアダマンチル置換オキシインドールInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の置換基を有
する複素環化合物の、癌治療への用途に関する。本発明
の治療に有効な薬剤は、ファルネシル蛋白転移酵素の阻
害剤としての活性を示し、抗癌剤及び抗腫瘍剤として有
用であるとされている。
する複素環化合物の、癌治療への用途に関する。本発明
の治療に有効な薬剤は、ファルネシル蛋白転移酵素の阻
害剤としての活性を示し、抗癌剤及び抗腫瘍剤として有
用であるとされている。
【0002】
【従来の技術】ファルネシル蛋白転移酵素を阻害し、抗
癌剤及び抗腫瘍剤として有用であるとされている他の化
合物については、国際特許出願PCT/US 92/11292
(米国を指定し、WO 93/14085 として 1993年 7月22
日に公開された)、米国特許第 4,876,259号(1989年 1
0月24日に発行された)、国際特許出願PCT/IB 95/0
0189(米国を指定し、1995年 3月20日に出願された)、
及び米国特許出願 08/236,743(1994年 4月29日に出願
された)に記載されている。前記の特許及び特許出願
は、参考のためにそのままここに載せる。
癌剤及び抗腫瘍剤として有用であるとされている他の化
合物については、国際特許出願PCT/US 92/11292
(米国を指定し、WO 93/14085 として 1993年 7月22
日に公開された)、米国特許第 4,876,259号(1989年 1
0月24日に発行された)、国際特許出願PCT/IB 95/0
0189(米国を指定し、1995年 3月20日に出願された)、
及び米国特許出願 08/236,743(1994年 4月29日に出願
された)に記載されている。前記の特許及び特許出願
は、参考のためにそのままここに載せる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】腫瘍形成遺伝子は、し
ばしば暗号導入経路の蛋白成分の暗号を書き直し、細胞
の増殖を亢進して有子分裂生起を引き起こす。培養細胞
中に腫瘍形成遺伝子が発現すると細胞の転換が引き起さ
れるが、この転換の特徴は、軟寒天中で細胞が増殖し得
ること、及び転換されていない細胞には見られる接触抑
制が効かない、密度の高い病巣としてその細胞が増殖す
ることにある。ある種の腫瘍形成遺伝子の突然変異、及
び/あるいは過伸長は、しばしば人の癌と関連してい
る。
ばしば暗号導入経路の蛋白成分の暗号を書き直し、細胞
の増殖を亢進して有子分裂生起を引き起こす。培養細胞
中に腫瘍形成遺伝子が発現すると細胞の転換が引き起さ
れるが、この転換の特徴は、軟寒天中で細胞が増殖し得
ること、及び転換されていない細胞には見られる接触抑
制が効かない、密度の高い病巣としてその細胞が増殖す
ることにある。ある種の腫瘍形成遺伝子の突然変異、及
び/あるいは過伸長は、しばしば人の癌と関連してい
る。
【0004】ラス腫瘍蛋白の前駆体が転換可能となるた
めには、末端カルボキシルテトラペプチド中のシステイ
ン分解産物に、ファルネシル化が起こらなければならな
い。そのため、ラスが転換の要因となっている腫瘍の場
合には、この変異の触媒となっている酵素、すなわちフ
ァルネシル蛋白転移酵素の阻害剤が、抗癌剤として提案
されてきた。突然変異の起きた腫瘍原生型のラスは、多
くの人の癌細胞中でしばしば見つかっており、最も注目
すべきことは、結腸及び膵臓癌では、その率が50%を越
えていることである(コール等のサイエンス、260巻、1
834-1837、1993年)。
めには、末端カルボキシルテトラペプチド中のシステイ
ン分解産物に、ファルネシル化が起こらなければならな
い。そのため、ラスが転換の要因となっている腫瘍の場
合には、この変異の触媒となっている酵素、すなわちフ
ァルネシル蛋白転移酵素の阻害剤が、抗癌剤として提案
されてきた。突然変異の起きた腫瘍原生型のラスは、多
くの人の癌細胞中でしばしば見つかっており、最も注目
すべきことは、結腸及び膵臓癌では、その率が50%を越
えていることである(コール等のサイエンス、260巻、1
834-1837、1993年)。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、式
【化2】 〔式中R1は、水素、ハロ(例えば塩素、フッ素、臭素
またはヨウ素)、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフ
ルオロメチル、-NHR5、-NR5R5、R5、-OR5また
は-S(O)mR5;R2は、-(CH2)n-Yまたは-OCO
R5;R3は、4-,3-または 2-ピリジル、ピリミジル、
ピラジニル、2-フルオロ-4-ピリジルまたは 3-フルオロ
-4-ピリジル;R4は、1-アダマンチルまたは 2-アダマ
ンチル;Yは、水素、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、-
NHR5、-NR5R5、-NHCOR5、-NHCO2R5、
ハロ、-OR5、-S(O)mR5、-CO2H、-CO2R5、-
CONR5R5、-CONHR5、-CONH2、-COR5、
-CH=CHCO2R5、-OCOR5、フェニル、Wで置
換されたフェニル、-C≡CCO2R5、-CH=CHR5
または-C≡CR5;R5は、それぞれ独立して、(C1-C
4)直鎖または分枝鎖アルキル、フェニルまたはベンジル
(前記フェニル及び前記ベンジルのフェニル部分は、ハ
ロ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、(C1-C4)
直鎖または分枝鎖アルキル、(C1-C4)直鎖または分枝
鎖アルコキシ、フェニル、ベンジル、(C1-C4)アルキ
ルアミノ、ジ[(C1-C4)アルキル]アミノ、あるいは-S
(O)m-(C1-C4)直鎖または分枝鎖アルキル;Wは、そ
れぞれ独立して、ハロ、R5、ヒドロキシ、-OR5、ニ
トロ、アミノ、-NHR5、-NR5R5、シアノ、あるい
は-S(O)mR5;mは、0、1 または 2 nは、1 から 7;pは、0 または 1;E1及びE2は、そ
れぞれ独立して、水素、ハロ、(C1-C3)アルキル、ヒ
ドロキシ、(C1-C3)アルコキシ、ニトロ、トリフルオ
ロメチル、シアノ、アミノ、(C1-C3)アルキルアミ
ノ、及びジ[(C1-C3)アルキル]アミノから選ばれる;
Het´及びHet´´は、それぞれ独立して、環の一部に
1-4個の窒素原子を含む六員複素環(この環は、(C1-
C3)アルキル、ハロ、ヒドロキシ、(C1-C3)アルコキ
シ、アミノ、(C1-C3)アルキルアミノ、及びジ[(C1-
C3)アルキル]アミノから選択した1個の置換基で置換
されている)から選ばれる〕の化合物、及び医薬品とし
て使用可能なそれらの塩に関する。
またはヨウ素)、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフ
ルオロメチル、-NHR5、-NR5R5、R5、-OR5また
は-S(O)mR5;R2は、-(CH2)n-Yまたは-OCO
R5;R3は、4-,3-または 2-ピリジル、ピリミジル、
ピラジニル、2-フルオロ-4-ピリジルまたは 3-フルオロ
-4-ピリジル;R4は、1-アダマンチルまたは 2-アダマ
ンチル;Yは、水素、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、-
NHR5、-NR5R5、-NHCOR5、-NHCO2R5、
ハロ、-OR5、-S(O)mR5、-CO2H、-CO2R5、-
CONR5R5、-CONHR5、-CONH2、-COR5、
-CH=CHCO2R5、-OCOR5、フェニル、Wで置
換されたフェニル、-C≡CCO2R5、-CH=CHR5
または-C≡CR5;R5は、それぞれ独立して、(C1-C
4)直鎖または分枝鎖アルキル、フェニルまたはベンジル
(前記フェニル及び前記ベンジルのフェニル部分は、ハ
ロ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、(C1-C4)
直鎖または分枝鎖アルキル、(C1-C4)直鎖または分枝
鎖アルコキシ、フェニル、ベンジル、(C1-C4)アルキ
ルアミノ、ジ[(C1-C4)アルキル]アミノ、あるいは-S
(O)m-(C1-C4)直鎖または分枝鎖アルキル;Wは、そ
れぞれ独立して、ハロ、R5、ヒドロキシ、-OR5、ニ
トロ、アミノ、-NHR5、-NR5R5、シアノ、あるい
は-S(O)mR5;mは、0、1 または 2 nは、1 から 7;pは、0 または 1;E1及びE2は、そ
れぞれ独立して、水素、ハロ、(C1-C3)アルキル、ヒ
ドロキシ、(C1-C3)アルコキシ、ニトロ、トリフルオ
ロメチル、シアノ、アミノ、(C1-C3)アルキルアミ
ノ、及びジ[(C1-C3)アルキル]アミノから選ばれる;
Het´及びHet´´は、それぞれ独立して、環の一部に
1-4個の窒素原子を含む六員複素環(この環は、(C1-
C3)アルキル、ハロ、ヒドロキシ、(C1-C3)アルコキ
シ、アミノ、(C1-C3)アルキルアミノ、及びジ[(C1-
C3)アルキル]アミノから選択した1個の置換基で置換
されている)から選ばれる〕の化合物、及び医薬品とし
て使用可能なそれらの塩に関する。
【0006】本発明のより明細な態様には、以下のもの
が含まれる; (a) R3が 4-ピリジル、4-ピリミジルまたは 2-フルオ
ロ-4-ピリジルである式IAの化合物; (b) R2が-(CH2)nYである式IAの化合物; (c) R2が-(CH2)nYで、整数が 1 から 5 である式I
Aの化合物; (d) R1、E1、E2及びR4が、それぞれ存在するので
あれば水素である、式IAまたはIBの化合物;及び (e) R2が-(CH2)nY、R1が 4-ピリジル、4-ピリミ
ジルまたは 2-フルオロ-4-ピリジル、R5が(C1-C2)ア
ルキルで、Yが-CO2R5、シアノ、-CONHR5、-C
H=CHCO2R5または-OCOR5である式IAの化合
物。
が含まれる; (a) R3が 4-ピリジル、4-ピリミジルまたは 2-フルオ
ロ-4-ピリジルである式IAの化合物; (b) R2が-(CH2)nYである式IAの化合物; (c) R2が-(CH2)nYで、整数が 1 から 5 である式I
Aの化合物; (d) R1、E1、E2及びR4が、それぞれ存在するので
あれば水素である、式IAまたはIBの化合物;及び (e) R2が-(CH2)nY、R1が 4-ピリジル、4-ピリミ
ジルまたは 2-フルオロ-4-ピリジル、R5が(C1-C2)ア
ルキルで、Yが-CO2R5、シアノ、-CONHR5、-C
H=CHCO2R5または-OCOR5である式IAの化合
物。
【0007】本発明のより明細な別の態様は、いずれの
R5基もフェニルまたはベンジル基のいずれかで置換さ
れたフェニルまたはベンジル基ではない、式IAの化合
物に関する。本発明のより明細なまた別の態様は、いず
れのR5基も置換または無置換のフェニルまたはベンジ
ル基ではない、式IAの化合物に関する。
R5基もフェニルまたはベンジル基のいずれかで置換さ
れたフェニルまたはベンジル基ではない、式IAの化合
物に関する。本発明のより明細なまた別の態様は、いず
れのR5基も置換または無置換のフェニルまたはベンジ
ル基ではない、式IAの化合物に関する。
【0008】また本発明は、人を含めた哺乳動物におけ
る異常細胞の増殖を抑制するため、先に定義した式IA
またはIBの化合物、あるいは医薬品として使用可能な
そのような化合物の塩を、ファルネシル蛋白転移酵素阻
害に有効な量、前記哺乳動物に投与することを含む、そ
の抑制方法に関する。
る異常細胞の増殖を抑制するため、先に定義した式IA
またはIBの化合物、あるいは医薬品として使用可能な
そのような化合物の塩を、ファルネシル蛋白転移酵素阻
害に有効な量、前記哺乳動物に投与することを含む、そ
の抑制方法に関する。
【0009】また本発明は、人を含めた哺乳動物におけ
る異常細胞の増殖を抑制するため、先に定義した式IA
またはIBの化合物、あるいは医薬品として使用可能な
そのような化合物の塩を、異常細胞の増殖抑制に有効な
量、前記哺乳動物に投与することを含む、その抑制方法
に関する。
る異常細胞の増殖を抑制するため、先に定義した式IA
またはIBの化合物、あるいは医薬品として使用可能な
そのような化合物の塩を、異常細胞の増殖抑制に有効な
量、前記哺乳動物に投与することを含む、その抑制方法
に関する。
【0010】また本発明は、ファルネシル蛋白転移酵素
阻害に有効な量の、先に定義した式IAまたはIBの化合
物または医薬品として使用可能なそのような化合物の塩
を、医薬品として使用可能なキャリヤーと共に含む、人
を含めた哺乳動物における異常細胞増殖抑制のための医
薬品組成物に関する。
阻害に有効な量の、先に定義した式IAまたはIBの化合
物または医薬品として使用可能なそのような化合物の塩
を、医薬品として使用可能なキャリヤーと共に含む、人
を含めた哺乳動物における異常細胞増殖抑制のための医
薬品組成物に関する。
【0011】また本発明は、異常細胞の増殖抑制に有効
な量の、先に定義した式IAまたはIBの化合物または医
薬品として使用可能なそのような化合物の塩を、医薬品
として使用可能なキャリヤーと共に含む、人を含めた哺
乳動物における異常細胞増殖抑制のための医薬品組成物
と、それを前記哺乳動物に投与することに関する。
な量の、先に定義した式IAまたはIBの化合物または医
薬品として使用可能なそのような化合物の塩を、医薬品
として使用可能なキャリヤーと共に含む、人を含めた哺
乳動物における異常細胞増殖抑制のための医薬品組成物
と、それを前記哺乳動物に投与することに関する。
【0012】ここで用いる“異常細胞の増殖"とは、正
常な調節機構から外れた細胞増殖(例えば接触抑制の欠
如)を指す。これには、(1)活性化されたラス遺伝子と
しての腫瘍細胞(腫瘍);(2)他の遺伝子に腫瘍原生の
突然変異が生じた結果、そのラス蛋白が活性化された腫
瘍細胞;及び(3)異常なラス活性化が起こる他の増殖疾
病における良性及び悪性細胞の異常な増殖が含まれる。
常な調節機構から外れた細胞増殖(例えば接触抑制の欠
如)を指す。これには、(1)活性化されたラス遺伝子と
しての腫瘍細胞(腫瘍);(2)他の遺伝子に腫瘍原生の
突然変異が生じた結果、そのラス蛋白が活性化された腫
瘍細胞;及び(3)異常なラス活性化が起こる他の増殖疾
病における良性及び悪性細胞の異常な増殖が含まれる。
【0013】このような良性の増殖疾病には、乾癬、良
性の前立腺肥大及び再狭窄が含まれる。
性の前立腺肥大及び再狭窄が含まれる。
【0014】ここで用いる“アルキル"と言う用語に
は、他に指示がない限り、直鎖、分枝鎖、環状またはそ
れらを組み合わせた飽和な一価の炭化水素基が含まれ
る。
は、他に指示がない限り、直鎖、分枝鎖、環状またはそ
れらを組み合わせた飽和な一価の炭化水素基が含まれ
る。
【0015】ここで用いる“ハロ"と言う用語は、塩
素、フッ素、臭素またはヨウ素を指す。
素、フッ素、臭素またはヨウ素を指す。
【0016】式IA及びIBの化合物は、そのままでは塩
基性であるが、様々な無機及び有機酸と多種多様な塩を
形成し得る。そのままでは塩基性である式IA及びIBの
化合物を、医薬品として使用可能な酸添加塩とするのに
用いることができる酸は、無毒性の酸添加塩、例えば塩
酸、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、硫酸、重硫酸、リン
酸、重リン酸、イソニコチン酸、酢酸、乳酸、サリチル
酸、クエン酸、重クエン酸、酒石酸、パントテン酸、重
酒石酸、アスコルビン酸、琥珀酸、マレイン酸、ゲンチ
シン酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、糖酸、
ギ酸、安息香酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エ
タンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスル
ホン酸、及びパモ酸[すなわち 1,1´-メチレン-ビス-
(2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸]塩のように、医薬品とし
て使用可能な陰イオンを含む塩を形成する酸である。
基性であるが、様々な無機及び有機酸と多種多様な塩を
形成し得る。そのままでは塩基性である式IA及びIBの
化合物を、医薬品として使用可能な酸添加塩とするのに
用いることができる酸は、無毒性の酸添加塩、例えば塩
酸、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、硫酸、重硫酸、リン
酸、重リン酸、イソニコチン酸、酢酸、乳酸、サリチル
酸、クエン酸、重クエン酸、酒石酸、パントテン酸、重
酒石酸、アスコルビン酸、琥珀酸、マレイン酸、ゲンチ
シン酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、糖酸、
ギ酸、安息香酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エ
タンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスル
ホン酸、及びパモ酸[すなわち 1,1´-メチレン-ビス-
(2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸]塩のように、医薬品とし
て使用可能な陰イオンを含む塩を形成する酸である。
【0017】上記式IA及びIBの化合物にはキラル中心
が含まれていてもよく、そのために異なる鏡像異性体が
存在していてもよい。本発明は、式IA及びIBの化合物
の全ての光学異性体、及びその他の立体異性体に関する
と同時に、そのような異性体のラセミ体、及びその他の
混合物にも関する。
が含まれていてもよく、そのために異なる鏡像異性体が
存在していてもよい。本発明は、式IA及びIBの化合物
の全ての光学異性体、及びその他の立体異性体に関する
と同時に、そのような異性体のラセミ体、及びその他の
混合物にも関する。
【0018】本発明の方法に従って、式IA及びIBの化
合物で治療が可能な患者には、例えば肺癌、骨癌、膵臓
癌、皮膚癌、頭部及び頚部の癌、皮膚または眼内の黒色
腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部位の癌、胃癌、結
腸癌、乳癌、女性生殖系の腫瘍(例えば子宮肉腫、卵管
の癌、子宮内膜の癌、子宮頚部の癌、膣癌または外陰部
の癌)、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌
(例えば甲状腺癌、副甲状腺または副腎の癌)、軟質組
織の肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性
の白血病、幼少時の固形腫瘍、リンパ性リンパ腫、膀胱
癌、腎臓または尿管の癌(例えば腎細胞の癌、腎盂
癌)、あるいは中枢神経系の腫瘍(例えば初期のCNS
リンパ腫、脊椎軸の腫瘍、脳幹神経膠腫または下垂体腺
腫)と診断された患者が含まれる。
合物で治療が可能な患者には、例えば肺癌、骨癌、膵臓
癌、皮膚癌、頭部及び頚部の癌、皮膚または眼内の黒色
腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部位の癌、胃癌、結
腸癌、乳癌、女性生殖系の腫瘍(例えば子宮肉腫、卵管
の癌、子宮内膜の癌、子宮頚部の癌、膣癌または外陰部
の癌)、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌
(例えば甲状腺癌、副甲状腺または副腎の癌)、軟質組
織の肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性
の白血病、幼少時の固形腫瘍、リンパ性リンパ腫、膀胱
癌、腎臓または尿管の癌(例えば腎細胞の癌、腎盂
癌)、あるいは中枢神経系の腫瘍(例えば初期のCNS
リンパ腫、脊椎軸の腫瘍、脳幹神経膠腫または下垂体腺
腫)と診断された患者が含まれる。
【0019】また本発明の方法に従って、式IA及びIB
の化合物で治療が可能な患者には、先に定義されたよう
な異常細胞の増殖を患っている患者も含まれる。
の化合物で治療が可能な患者には、先に定義されたよう
な異常細胞の増殖を患っている患者も含まれる。
【0020】式IA及びIBの化合物の製法を以下に記載
する。以下の反応機構及び論考の中で、Y、W、R1、
R2、R3、R4、R5、E1、E2、Het´、及びHet´´
は上記定義のとおりである。
する。以下の反応機構及び論考の中で、Y、W、R1、
R2、R3、R4、R5、E1、E2、Het´、及びHet´´
は上記定義のとおりである。
【0021】
【化3】
【化4】 反応機構 1 は、R4が 1-アダマンチルである式IBの化
合物の合成を例示したものである。R4が 2-アダマンチ
ルである式IBの化合物は、化合物IIの 2-アダマンチル
類似体を出発原料として、同じ方法で合成が可能であ
る。
合物の合成を例示したものである。R4が 2-アダマンチ
ルである式IBの化合物は、化合物IIの 2-アダマンチル
類似体を出発原料として、同じ方法で合成が可能であ
る。
【0022】反応機構 1 について説明すると、1-ブロ
モアダマンチル(式II)をアニリン、あるいは式
モアダマンチル(式II)をアニリン、あるいは式
【化5】 のアニリン誘導体と反応させて、式IIIのアダマンチル
置換アニリン誘導体とする。この反応は、通常約 150℃
から約 250℃、好ましくは約 200℃の温度で、溶媒など
を用いずに行う。さらに式IIIの化合物を塩化オキサリ
ルと反応させて式IVの置換ベンゾピロリジンとする。通
常この反応は、ベンゼンまたはトルエンのような非極性
溶媒中、好ましくはトルエン中で、約 0℃から約 80
℃、好ましくは約 65℃で行う。
置換アニリン誘導体とする。この反応は、通常約 150℃
から約 250℃、好ましくは約 200℃の温度で、溶媒など
を用いずに行う。さらに式IIIの化合物を塩化オキサリ
ルと反応させて式IVの置換ベンゾピロリジンとする。通
常この反応は、ベンゼンまたはトルエンのような非極性
溶媒中、好ましくはトルエン中で、約 0℃から約 80
℃、好ましくは約 65℃で行う。
【0023】得られた式IVの化合物を、酢酸/無水酢酸
の混合液中、式CH3-Het´の化合物と反応させて対応
する化合物Vを得る。この反応の温度は約 100℃から約
160℃の範囲が可能であるが、約 140℃が好ましい。
の混合液中、式CH3-Het´の化合物と反応させて対応
する化合物Vを得る。この反応の温度は約 100℃から約
160℃の範囲が可能であるが、約 140℃が好ましい。
【0024】このようにして合成した式Vの化合物は、
次の二つの工程を経て、望みの式IBの化合物へ転化す
ることができる。まず式Vの化合物を、そのHet´-CH
=側鎖の炭素−炭素二重結合を還元するため、約 0℃か
ら約 30℃、好ましくは約 5℃で、メタノールまたはエ
タノール中、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムま
たは水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤と反応させ
る。この反応はメタノール中、水素化ホウ素ナトリウム
で行うのが好ましい。さらにその反応混合物をそのまま
の状態で、あるいは反応の生成物を単離した後に、前者
ではその反応混合物を、あるいは後者ではその単離した
生成物を(どちらでも構わない)、水酸化カリウム(メ
タノール中)、あるいは水素化ナトリウム(テトラヒド
ロフラン(THF)、エーテルまたはジメトキシエタン
(DME)中)のような強塩基の存在下、Het´´-CH2
X(Xは、塩素または臭素のような適当な遊離基)と反
応させることにより、Het´´-CH2置換基を導入す
る。この反応は、メタノール中で水酸化カリウム、ある
いはTHF中で水素化ナトリウム存在下に行うのが好ま
しい。この反応は、通常約 0℃から約 60℃の温度で行
う。反応温度は、約 20℃から約 30℃が好ましい。Het
-CH2Xとの反応を未精製の状態で行う場合には、その
混合物に、可溶化剤として水酸化カリウムを加えるのが
有効である。
次の二つの工程を経て、望みの式IBの化合物へ転化す
ることができる。まず式Vの化合物を、そのHet´-CH
=側鎖の炭素−炭素二重結合を還元するため、約 0℃か
ら約 30℃、好ましくは約 5℃で、メタノールまたはエ
タノール中、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムま
たは水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤と反応させ
る。この反応はメタノール中、水素化ホウ素ナトリウム
で行うのが好ましい。さらにその反応混合物をそのまま
の状態で、あるいは反応の生成物を単離した後に、前者
ではその反応混合物を、あるいは後者ではその単離した
生成物を(どちらでも構わない)、水酸化カリウム(メ
タノール中)、あるいは水素化ナトリウム(テトラヒド
ロフラン(THF)、エーテルまたはジメトキシエタン
(DME)中)のような強塩基の存在下、Het´´-CH2
X(Xは、塩素または臭素のような適当な遊離基)と反
応させることにより、Het´´-CH2置換基を導入す
る。この反応は、メタノール中で水酸化カリウム、ある
いはTHF中で水素化ナトリウム存在下に行うのが好ま
しい。この反応は、通常約 0℃から約 60℃の温度で行
う。反応温度は、約 20℃から約 30℃が好ましい。Het
-CH2Xとの反応を未精製の状態で行う場合には、その
混合物に、可溶化剤として水酸化カリウムを加えるのが
有効である。
【0025】反応機構 2 は、R4が 1-アダマンチルで
ある式IAの化合物の合成を例示したものである。R4が
2-アダマンチルのこれに対応する化合物は、化合物II
の 2-アダマンチル類似体を出発原料として、同じ方法
で合成が可能である。
ある式IAの化合物の合成を例示したものである。R4が
2-アダマンチルのこれに対応する化合物は、化合物II
の 2-アダマンチル類似体を出発原料として、同じ方法
で合成が可能である。
【0026】反応機構 2 について説明すると、式III
A、IVA及びVAの化合物は、式VIの試薬を式
A、IVA及びVAの化合物は、式VIの試薬を式
【化6】 の化合物に置き換え、さらに式メチル-Het´の試薬を
式CH3R3の化合物に置き換えることを除いては、それ
ぞれ式III、IV及びVの化合物の合成に関し、先に記載し
たのと同様にして合成することが可能である。
式CH3R3の化合物に置き換えることを除いては、それ
ぞれ式III、IV及びVの化合物の合成に関し、先に記載し
たのと同様にして合成することが可能である。
【0027】さらに式IAの望み化合物は、以下のよう
にして合成することが可能である。まず式VAの化合物
を、THF中、約 -70℃から約 60℃、好ましくは約 0
℃の温度でビス(トリメチルシリル)アミドカリウムと反
応させる。さらに約 30 分間撹拌した後、Xが適当な遊
離基(例えば塩素または臭素)である式R2Xの化合物
を加え、反応混合物をほぼ周囲温度まで上げる。
にして合成することが可能である。まず式VAの化合物
を、THF中、約 -70℃から約 60℃、好ましくは約 0
℃の温度でビス(トリメチルシリル)アミドカリウムと反
応させる。さらに約 30 分間撹拌した後、Xが適当な遊
離基(例えば塩素または臭素)である式R2Xの化合物
を加え、反応混合物をほぼ周囲温度まで上げる。
【0028】国際特許出願WO 93/14085(先に引用
し、参考のため、そのままここに記載した)には、式I
Aの化合物とは異なる、環の窒素上にアダマンチル置換
基がない化合物の製法が記載されている。
し、参考のため、そのままここに記載した)には、式I
Aの化合物とは異なる、環の窒素上にアダマンチル置換
基がない化合物の製法が記載されている。
【0029】米国特許出願第 4,876,259号(これも先に
引用し、参考のためそのままここに記載した)には、式
IBの化合物とは異なる、環の窒素上にアダマンチル置
換基がない化合物の合成法が記載されている。
引用し、参考のためそのままここに記載した)には、式
IBの化合物とは異なる、環の窒素上にアダマンチル置
換基がない化合物の合成法が記載されている。
【0030】反応機構 1 及び 2 の方法において用いら
れる出発物質は、文献既知、あるいは市販の物質であ
る。
れる出発物質は、文献既知、あるいは市販の物質であ
る。
【0031】式IA及びIBの化合物は、そのままでは塩
基性であるが、様々な無機及び有機酸と多種多様な塩を
形成し得る。このような塩は、動物に対して投与するた
め、医薬品として使用可能なものでなければならない
が、実際には、まず式IA及びIBの化合物を医薬品とし
て使用不可能な塩として反応混合物から単離して、その
後で単純にアルカリ性試薬と処理して遊離塩基化合物へ
戻し、続いてその遊離塩基を医薬品として使用可能な酸
添加塩へ転化するのがしばしば望ましい。本発明の塩基
化合物の酸添加塩は、この塩基化合物を、水性溶媒中、
あるいはメタノールまたはエタノールのような適当な有
機溶媒中で、実質的に当量の選ばれた鉱酸または有機酸
と処理することによって容易に調製可能である。注意深
く溶媒を留去すると、望みの固体塩が容易に得られる。
望みの酸性塩は、その遊離塩基を有機溶媒中に溶かし、
その溶液に適当な鉱酸または有機酸を加えることによっ
て、そこから沈澱させることもできる。
基性であるが、様々な無機及び有機酸と多種多様な塩を
形成し得る。このような塩は、動物に対して投与するた
め、医薬品として使用可能なものでなければならない
が、実際には、まず式IA及びIBの化合物を医薬品とし
て使用不可能な塩として反応混合物から単離して、その
後で単純にアルカリ性試薬と処理して遊離塩基化合物へ
戻し、続いてその遊離塩基を医薬品として使用可能な酸
添加塩へ転化するのがしばしば望ましい。本発明の塩基
化合物の酸添加塩は、この塩基化合物を、水性溶媒中、
あるいはメタノールまたはエタノールのような適当な有
機溶媒中で、実質的に当量の選ばれた鉱酸または有機酸
と処理することによって容易に調製可能である。注意深
く溶媒を留去すると、望みの固体塩が容易に得られる。
望みの酸性塩は、その遊離塩基を有機溶媒中に溶かし、
その溶液に適当な鉱酸または有機酸を加えることによっ
て、そこから沈澱させることもできる。
【0032】式IA及びIBの化合物は、ラスファルネシ
ル化阻害剤としての活性を有し、人を含めた哺乳動物に
おける、癌の治療及び異常細胞の増殖抑制に有効であ
る。
ル化阻害剤としての活性を有し、人を含めた哺乳動物に
おける、癌の治療及び異常細胞の増殖抑制に有効であ
る。
【0033】本発明の方法に従って、式IA及びIBの化
合物で治療が可能な患者には、例えば肺癌、骨癌、膵臓
癌、皮膚癌、皮膚または眼内の黒色腫、子宮癌、卵巣
癌、直腸癌、肛門部位の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、女性
生殖系の腫瘍(例えば子宮肉腫、卵管の癌、子宮内膜の
癌、子宮頚の癌、膣癌または外陰部の癌)、ホジキン
病、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌(例えば甲状腺癌、
副甲状腺または副腎の癌)、軟質組織の肉腫、尿道癌、
陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性の白血病、幼少時の
固形腫瘍、リンパ性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿管
の癌(例えば腎細胞の癌、腎盂の癌)、あるいは中枢神
経系の腫瘍(例えば初期のCNSリンパ腫、脊椎軸の腫
瘍、脳幹神経膠腫または下垂体腺腫)と診断された患者
が含まれる。
合物で治療が可能な患者には、例えば肺癌、骨癌、膵臓
癌、皮膚癌、皮膚または眼内の黒色腫、子宮癌、卵巣
癌、直腸癌、肛門部位の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、女性
生殖系の腫瘍(例えば子宮肉腫、卵管の癌、子宮内膜の
癌、子宮頚の癌、膣癌または外陰部の癌)、ホジキン
病、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌(例えば甲状腺癌、
副甲状腺または副腎の癌)、軟質組織の肉腫、尿道癌、
陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性の白血病、幼少時の
固形腫瘍、リンパ性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿管
の癌(例えば腎細胞の癌、腎盂の癌)、あるいは中枢神
経系の腫瘍(例えば初期のCNSリンパ腫、脊椎軸の腫
瘍、脳幹神経膠腫または下垂体腺腫)と診断された患者
が含まれる。
【0034】式IA及びIBの化合物、及び医薬品として
使用可能なそれらの塩(以降、これらは全て“治療化合
物"とする)は、経口、経皮(例えばパッチを用いるこ
とによって)、非経口または局所投与が可能である。経
口投与が好ましい。一般に式Iの化合物、及び医薬品と
して使用可能なそれらの塩は、1日に約 1.0 mgから約5
00 mgの範囲で投与するのが最も好ましく、1日に約 1
mgから約 100 mgを、1回または分割して(すなわち複
数回)投与するのが好ましい。式IA及びIBの化合物及
び医薬品として使用可能なそれらの塩は、通常体重 1 k
gに対し、約 0.01 から約 10 mgを1日量として、1回
あるいは分割して投与するのが好ましい。治療を受ける
人の体重及び状態、さらにどのような投与経路を選択す
るかによって変えてもよい。ある場合には、前記投与量
範囲の最低値よりも少ない量が適していることもある
し、一方、他のケースでは、有害な副作用を引き起こさ
ない範囲でよりと多い量を投与することもある。そのよ
うな多量の投与は、まず1日を通して何回かに分け、少
量ずつ投与される。
使用可能なそれらの塩(以降、これらは全て“治療化合
物"とする)は、経口、経皮(例えばパッチを用いるこ
とによって)、非経口または局所投与が可能である。経
口投与が好ましい。一般に式Iの化合物、及び医薬品と
して使用可能なそれらの塩は、1日に約 1.0 mgから約5
00 mgの範囲で投与するのが最も好ましく、1日に約 1
mgから約 100 mgを、1回または分割して(すなわち複
数回)投与するのが好ましい。式IA及びIBの化合物及
び医薬品として使用可能なそれらの塩は、通常体重 1 k
gに対し、約 0.01 から約 10 mgを1日量として、1回
あるいは分割して投与するのが好ましい。治療を受ける
人の体重及び状態、さらにどのような投与経路を選択す
るかによって変えてもよい。ある場合には、前記投与量
範囲の最低値よりも少ない量が適していることもある
し、一方、他のケースでは、有害な副作用を引き起こさ
ない範囲でよりと多い量を投与することもある。そのよ
うな多量の投与は、まず1日を通して何回かに分け、少
量ずつ投与される。
【0035】本治療化合物は、前記二つの経路のいずれ
かにより、単独で、あるいは医薬品として使用可能なキ
ャリヤーまたは稀釈剤と組み合わせて投与することが可
能で、このような投与は、1回あるいは複数回で行って
もよい。さらに詳述するならば本発明の新しい治療化合
物は、多種多様な形で投与することが可能で、すなわち
それらは、医薬品として使用可能な様々な不活性キャリ
ヤーと組み合わせ、錠剤、カプセル、甘味入り錠剤、ト
ローチ、ハードキャンディー、散剤、スプレー、クリー
ム、ロウ膏、坐剤、ゼリー、ゲル、ペースト、ローショ
ン、軟膏、エリキシル剤、シロップ及びその類の形で投
与することが可能である。このようなキャリヤーには、
固体の稀釈剤または増量剤、無菌の水性媒質、及び様々
な無毒性有機溶媒等が含まれる。さらに経口用の医薬品
組成物には、適当な甘味及び/あるいは香味を付けるこ
ともできる。
かにより、単独で、あるいは医薬品として使用可能なキ
ャリヤーまたは稀釈剤と組み合わせて投与することが可
能で、このような投与は、1回あるいは複数回で行って
もよい。さらに詳述するならば本発明の新しい治療化合
物は、多種多様な形で投与することが可能で、すなわち
それらは、医薬品として使用可能な様々な不活性キャリ
ヤーと組み合わせ、錠剤、カプセル、甘味入り錠剤、ト
ローチ、ハードキャンディー、散剤、スプレー、クリー
ム、ロウ膏、坐剤、ゼリー、ゲル、ペースト、ローショ
ン、軟膏、エリキシル剤、シロップ及びその類の形で投
与することが可能である。このようなキャリヤーには、
固体の稀釈剤または増量剤、無菌の水性媒質、及び様々
な無毒性有機溶媒等が含まれる。さらに経口用の医薬品
組成物には、適当な甘味及び/あるいは香味を付けるこ
ともできる。
【0036】経口投与の場合、微結晶セルロース、クエ
ン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム及
びグリシンのような様々な賦形剤を含む錠剤は、ポリビ
ニルピロリドン、スクロース、ゼラチン及びアカシアの
ような造粒結合剤と共に、澱粉(及びコーン、ポテトま
たはタピオカスターチが好ましい)、アルギン酸、及び
ある種の珪酸塩の錯体のような多種の崩壊剤と一緒に投
与してもよい。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ラ
ウリル硫酸ナトリウム、及びタルクのような滑剤は、錠
剤を製造するのに非常にしばしば有用である。同様なタ
イプの固体組成物は、ゼラチンカプセル中に充填剤とし
て用いることも可能で、これに関して好ましい物質に
は、高分子量のポリエチレングリコールと共に、乳酸あ
るいは乳糖も含まれる。経口投与するのに水性の懸濁剤
及び/あるいはエリキシル剤が望ましいとされる場合、
活性成分は、水、エタノール、プロピレングリコール、
グリセリン、及びそれらの組み合わせ等のような稀釈剤
と共に、様々な甘味剤、矯味矯臭剤、着色剤あるいは染
料、そしてもし望むのであれば、乳化剤及び/あるいは
沈澱防止剤を同様に混合してもよい。
ン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム及
びグリシンのような様々な賦形剤を含む錠剤は、ポリビ
ニルピロリドン、スクロース、ゼラチン及びアカシアの
ような造粒結合剤と共に、澱粉(及びコーン、ポテトま
たはタピオカスターチが好ましい)、アルギン酸、及び
ある種の珪酸塩の錯体のような多種の崩壊剤と一緒に投
与してもよい。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ラ
ウリル硫酸ナトリウム、及びタルクのような滑剤は、錠
剤を製造するのに非常にしばしば有用である。同様なタ
イプの固体組成物は、ゼラチンカプセル中に充填剤とし
て用いることも可能で、これに関して好ましい物質に
は、高分子量のポリエチレングリコールと共に、乳酸あ
るいは乳糖も含まれる。経口投与するのに水性の懸濁剤
及び/あるいはエリキシル剤が望ましいとされる場合、
活性成分は、水、エタノール、プロピレングリコール、
グリセリン、及びそれらの組み合わせ等のような稀釈剤
と共に、様々な甘味剤、矯味矯臭剤、着色剤あるいは染
料、そしてもし望むのであれば、乳化剤及び/あるいは
沈澱防止剤を同様に混合してもよい。
【0037】非経口投与の場合、治療化合物は胡麻油ま
たはピーナッツ油に、あるいは水性のプロピレングリコ
ールに溶かして用いてもよい。水溶液は、必要ならば適
当に緩衝されねばならず、その液体稀釈剤はまず等張液
にしなければならない。これらの水溶液は、静脈内注射
として用いるのに適している。油性溶液は、関節内、筋
内または皮下注射として用いるのに適している。これら
の溶液は全て、技術熟練者にはよく知られた標準的な薬
剤技術を用いることにより、無菌条件下で容易に調剤す
ることができる。
たはピーナッツ油に、あるいは水性のプロピレングリコ
ールに溶かして用いてもよい。水溶液は、必要ならば適
当に緩衝されねばならず、その液体稀釈剤はまず等張液
にしなければならない。これらの水溶液は、静脈内注射
として用いるのに適している。油性溶液は、関節内、筋
内または皮下注射として用いるのに適している。これら
の溶液は全て、技術熟練者にはよく知られた標準的な薬
剤技術を用いることにより、無菌条件下で容易に調剤す
ることができる。
【0038】さらに本治療化合物は、局所的に投与する
ことも可能で、これは標準的な製剤方法に従って、クリ
ーム、ゼリー、ゲル、ペースト、軟膏及びその類似物と
し、投与するのが好ましい。
ことも可能で、これは標準的な製剤方法に従って、クリ
ーム、ゼリー、ゲル、ペースト、軟膏及びその類似物と
し、投与するのが好ましい。
【0039】治療化合物のラスファルネシル化阻害剤と
しての活性は、それが生体外でラスファルネシル転移酵
素を阻害する能力を、対照標準と比較することによって
決定する。この方法を以下に記載する。
しての活性は、それが生体外でラスファルネシル転移酵
素を阻害する能力を、対照標準と比較することによって
決定する。この方法を以下に記載する。
【0040】96穴アッセイフォーマットでの化合物のス
クリーニングには、ホモジネートした脳組織のサイトソ
ル部分を含む、人のファルネシル転移酵素(FTase)の
粗製標本を用いる。このサイトソル部分は、100 mlの蔗
糖/MgCl2/EDTA緩衝液中で、約 40 gの新鮮な組織
をホモジネートして(ドウンスのホモジナイザーを用い
て;10-15ストローク)、このホモジネートを 1000 g、
4Gで 10 分間遠心分離し、その上澄み液を 17,000 g、
4Gで 15 分間再度遠心分離して、得られた上澄み液を
回収することにより調製する。この上澄み液を、最終濃
度が 50 mMトリスHCl(pH 7.5)、5 mN DTT、0.
2 M KCl、20 μM ZnCl2、1 mM PMSFとなる
ように稀釈し、これを 178,000 g、4Gで 90 分間再度
遠心分離する。この上澄み液を“粗製FTase"として蛋
白濃度をアッセイし、アリコートして -70℃で保存し
た。
クリーニングには、ホモジネートした脳組織のサイトソ
ル部分を含む、人のファルネシル転移酵素(FTase)の
粗製標本を用いる。このサイトソル部分は、100 mlの蔗
糖/MgCl2/EDTA緩衝液中で、約 40 gの新鮮な組織
をホモジネートして(ドウンスのホモジナイザーを用い
て;10-15ストローク)、このホモジネートを 1000 g、
4Gで 10 分間遠心分離し、その上澄み液を 17,000 g、
4Gで 15 分間再度遠心分離して、得られた上澄み液を
回収することにより調製する。この上澄み液を、最終濃
度が 50 mMトリスHCl(pH 7.5)、5 mN DTT、0.
2 M KCl、20 μM ZnCl2、1 mM PMSFとなる
ように稀釈し、これを 178,000 g、4Gで 90 分間再度
遠心分離する。この上澄み液を“粗製FTase"として蛋
白濃度をアッセイし、アリコートして -70℃で保存し
た。
【0041】人のFTase阻害を生体外で測定するのに
用いたアッセイは、アマーシャム ライフサイエンスに
よって報告された、彼らのファルネシル転移酵素(3H)
シンチレーション プロキシミティアッセイ(SPA)キ
ット(TRKQ 7010)の使用法の変法である。FTase酵
素活性は、50 mM N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン
-N´-(2-エタンスルホン酸)(HEPES)、pH 7.5、
30 mM MgCl2、20 μMKCl、5 mM Na2HPO4、5
mM ジチオトレイトール(DTT)、0.01%トリトンX-
100、5%ジメチルスルホキシド(DMSO)、20 μgの粗
製FTase、0.12μM ピロリン酸[3H]-ファルネシル
([3H]-FPP;36000 dpm/pM、アマーシャム ライフ
サイエンス)、及び 0.2 μM ビオチニル化ラスペプチ
ドKTKCVIS(Bt-KTKCVIS)(そのアルファ
アミノ基のN末端がビオチン化されているもので、これ
は室内で合成、HPLCによって精製した)を含む 100
μlの容量中で測定される。この反応は、酵素を加える
ことによって開始し、EDTA(TRKQ 7010キット
に停止剤として入っている)を加えることによって終
結、続いて 37℃で 45 分間保温する。1個の穴に対し
てストレプトアビジン被膜SPAビーズ(TRKQ 701
0)を 10 μl加え、その反応混合物を室温で 30 分間保
温することにより、プレニル化された、及びされていな
いBt-KTKCVISを捕捉する。SPAビーズに付い
た放射能の量は、ミクロベータ 1450 プレートカウンタ
ーを用いて測定する。これらのアッセイ条件下におい
て、その酵素活性は、プレニル基受容体、Bt-KTKC
VIS、及び粗製のFTaseとは直線関係にあるが、プ
レニル基供与体(FPP)とは飽和関係にある。アッセイ
の反応時間も直線範囲にある。
用いたアッセイは、アマーシャム ライフサイエンスに
よって報告された、彼らのファルネシル転移酵素(3H)
シンチレーション プロキシミティアッセイ(SPA)キ
ット(TRKQ 7010)の使用法の変法である。FTase酵
素活性は、50 mM N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン
-N´-(2-エタンスルホン酸)(HEPES)、pH 7.5、
30 mM MgCl2、20 μMKCl、5 mM Na2HPO4、5
mM ジチオトレイトール(DTT)、0.01%トリトンX-
100、5%ジメチルスルホキシド(DMSO)、20 μgの粗
製FTase、0.12μM ピロリン酸[3H]-ファルネシル
([3H]-FPP;36000 dpm/pM、アマーシャム ライフ
サイエンス)、及び 0.2 μM ビオチニル化ラスペプチ
ドKTKCVIS(Bt-KTKCVIS)(そのアルファ
アミノ基のN末端がビオチン化されているもので、これ
は室内で合成、HPLCによって精製した)を含む 100
μlの容量中で測定される。この反応は、酵素を加える
ことによって開始し、EDTA(TRKQ 7010キット
に停止剤として入っている)を加えることによって終
結、続いて 37℃で 45 分間保温する。1個の穴に対し
てストレプトアビジン被膜SPAビーズ(TRKQ 701
0)を 10 μl加え、その反応混合物を室温で 30 分間保
温することにより、プレニル化された、及びされていな
いBt-KTKCVISを捕捉する。SPAビーズに付い
た放射能の量は、ミクロベータ 1450 プレートカウンタ
ーを用いて測定する。これらのアッセイ条件下におい
て、その酵素活性は、プレニル基受容体、Bt-KTKC
VIS、及び粗製のFTaseとは直線関係にあるが、プ
レニル基供与体(FPP)とは飽和関係にある。アッセイ
の反応時間も直線範囲にある。
【0042】試験化合物は、通常 100%DMSOに溶か
す。ファルネシル転移酵素の活性阻害は、標準の穴(阻
害剤なし)での取り込みに対して、試験化合物存在下で
の三重水素化ファルネシルの取り込みの比率を計算する
ことによって決定される。IC50値、すなわちBt-KT
KCVISのファルネシル化を最大値の半分にするのに
必要とされる濃度は、得られた濃度−反応曲線から決定
される。
す。ファルネシル転移酵素の活性阻害は、標準の穴(阻
害剤なし)での取り込みに対して、試験化合物存在下で
の三重水素化ファルネシルの取り込みの比率を計算する
ことによって決定される。IC50値、すなわちBt-KT
KCVISのファルネシル化を最大値の半分にするのに
必要とされる濃度は、得られた濃度−反応曲線から決定
される。
【0043】
【実施例】実施例 1 1-アダマンチル-1-イル-3,3-ビス-ピリジン-4-イルメチ
ル -1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン A.N-1-アダマンチルアニリン 窒素(N2)雰囲気下、1-ブロモアダマンタン 10.0 g(46.
5ミリモル)と、アニリン 20 mlとを混合した。反応混合
物を 200℃で 20 時間撹拌してこれを冷まし、ヘキサ
ン:酢酸エチル(EtOAc) 6:1 を用いてシリカゲル上
で分別した。これを減圧下で濃縮し、さらにトルエンを
用いて再分別すると、N-1-アダマンチルアニリンが 5.
65 g(54%)得られた。
ル -1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン A.N-1-アダマンチルアニリン 窒素(N2)雰囲気下、1-ブロモアダマンタン 10.0 g(46.
5ミリモル)と、アニリン 20 mlとを混合した。反応混合
物を 200℃で 20 時間撹拌してこれを冷まし、ヘキサ
ン:酢酸エチル(EtOAc) 6:1 を用いてシリカゲル上
で分別した。これを減圧下で濃縮し、さらにトルエンを
用いて再分別すると、N-1-アダマンチルアニリンが 5.
65 g(54%)得られた。
【0044】1H NMR(CDCl3) 1.60-1.70(m-6
H),1.80-1.90(m-6H),2.05-2.15(m-3H),3.00-3.40
(bs-1H),6.70-6.80(m-3H),7.10-7.20(m-2H).13 C NMR(CDCl3) 29.64,36.38,43.37,52.16,
119.02,199.08,128.62,145.86.
H),1.80-1.90(m-6H),2.05-2.15(m-3H),3.00-3.40
(bs-1H),6.70-6.80(m-3H),7.10-7.20(m-2H).13 C NMR(CDCl3) 29.64,36.38,43.37,52.16,
119.02,199.08,128.62,145.86.
【0045】B.1-アダマンチルイサチン 0℃まで冷やした乾燥トルエン 3 mlに、N2雰囲気下、
塩化オキサリル 1.97 g(15.6ミリモル)を加えた。この
溶液に、トルエン(8 ml)に溶かしたN-1-アダマンチル
アニリン 3.55 g(15.6ミリモル)を加えた。反応混合物
を 0℃で 30 分間撹拌し、その後 65℃で 3 時間加熱し
た。さらに溶媒(10 ml)を加え、反応混合物を 72 時
間、65℃に保った。溶媒を除去し、残渣を 160℃で 5
時間撹拌した。その粗製の反応混合物を冷まし、ヘキサ
ン:EtOAc 6:1 を用いてシリカゲルクロマトグラフ
ィーにかけると粗製の生成物が得られた。これをイソプ
ロピルエーテル(IPE)で粉砕すると、有意量の不純物
が混合した生成物と合わせ、1-アダマンチルイサチン
が、164 mg(4.4%)得られた。
塩化オキサリル 1.97 g(15.6ミリモル)を加えた。この
溶液に、トルエン(8 ml)に溶かしたN-1-アダマンチル
アニリン 3.55 g(15.6ミリモル)を加えた。反応混合物
を 0℃で 30 分間撹拌し、その後 65℃で 3 時間加熱し
た。さらに溶媒(10 ml)を加え、反応混合物を 72 時
間、65℃に保った。溶媒を除去し、残渣を 160℃で 5
時間撹拌した。その粗製の反応混合物を冷まし、ヘキサ
ン:EtOAc 6:1 を用いてシリカゲルクロマトグラフ
ィーにかけると粗製の生成物が得られた。これをイソプ
ロピルエーテル(IPE)で粉砕すると、有意量の不純物
が混合した生成物と合わせ、1-アダマンチルイサチン
が、164 mg(4.4%)得られた。
【0046】1H NMR(CDCl3) 1.70-1.80(m-6
H),2.20-2.25(m-3H),2.50-2.60(m-6H),7.00-7.70
(m-5H).13 C NMR(CDCl3) 29.78,36.14,40.07,61.26,
115.62,118.96,122.87,125.51,137.42,152.15.
H),2.20-2.25(m-3H),2.50-2.60(m-6H),7.00-7.70
(m-5H).13 C NMR(CDCl3) 29.78,36.14,40.07,61.26,
115.62,118.96,122.87,125.51,137.42,152.15.
【0047】C.1-アダマンチル-1-イル-3-ピリジン-4
-イルメチル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン N2雰囲気下、氷酢酸 2 mlに 1-アダマンチルイサチン
164 mg(0.567ミリモル)を加えた。この懸濁液を、油浴
中で温めた。4-ピコリン(0.091 ml,0.94ミリモル)、続
いて無水酢酸(0.094 ml,1.00ミリモル)を加え、この溶
液を 140℃で 18時間撹拌した。反応混合物を冷まし、
水を加えて反応を終了させた。EtOAcを加え、水層を
炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)で塩基性にした。有機
層を水、続いてブラインで洗浄して硫酸マグネシウムで
乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮すると、粗生成物が得
られた。これをEtOAc:ヘキサン 1:1 を用いてシリ
カゲルで精製すると、出発原料の 1-アダマンチルイサ
チンが 54 mgと、望みの 1-アダマンチル-1-イル-3-ピ
リジン-4-イルメチル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン
が幾何異性体の混合物として 108 mg(52%)得られた。
-イルメチル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン N2雰囲気下、氷酢酸 2 mlに 1-アダマンチルイサチン
164 mg(0.567ミリモル)を加えた。この懸濁液を、油浴
中で温めた。4-ピコリン(0.091 ml,0.94ミリモル)、続
いて無水酢酸(0.094 ml,1.00ミリモル)を加え、この溶
液を 140℃で 18時間撹拌した。反応混合物を冷まし、
水を加えて反応を終了させた。EtOAcを加え、水層を
炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)で塩基性にした。有機
層を水、続いてブラインで洗浄して硫酸マグネシウムで
乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮すると、粗生成物が得
られた。これをEtOAc:ヘキサン 1:1 を用いてシリ
カゲルで精製すると、出発原料の 1-アダマンチルイサ
チンが 54 mgと、望みの 1-アダマンチル-1-イル-3-ピ
リジン-4-イルメチル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン
が幾何異性体の混合物として 108 mg(52%)得られた。
【0048】1H NMR(CDCl3) 1.65-1.85(m-6
H),2.20-2.35(m-3H),2.50-2.62(m-6H),6.70-7.90
(m-9H),8.70-8.82(m-1H).13 C NMR(CDCl3) 29.70,36.09,39.99,60.32,
113.75,113.97,119.58,120.94,121.46,122.81,12
2.87,124.76,129.46,129.63,131.06,143.60,148.
79,150.00.
H),2.20-2.35(m-3H),2.50-2.62(m-6H),6.70-7.90
(m-9H),8.70-8.82(m-1H).13 C NMR(CDCl3) 29.70,36.09,39.99,60.32,
113.75,113.97,119.58,120.94,121.46,122.81,12
2.87,124.76,129.46,129.63,131.06,143.60,148.
79,150.00.
【0049】D.1-アダマンチル-1-イル-3,3-ビス-ピ
リジン-4-イルメチル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン 1-アダマンチル-1-イル-3-ピリジン-4-イルメチル-1,3-
ジヒドロ-インドール-2-オン(100 mg,0.28ミリモル)を
含むメタノール(8 ml)溶液に、N2雰囲気下、0-5℃で水
素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)17 mg(0.45ミリモル)
を加えた。反応混合物を 45 分間撹拌したところで、水
(H2O)1 ml、続いて水酸化カリウム(KOH)の水溶液
73 mg(1.12ミリモル)を加えた。2-3 分後、4-ピコリル
クロリド塩酸塩(49.5 mg,3ミリモル)を加え、反応混合
物をさらに 15 分間撹拌した。反応体が溶け易くなるよ
うに、テトラヒドロフラン(THF)(2 ml)を加えた。1
時間後、反応混合物を約 5 mlまで濃縮し、さらにTH
Fを加えて、反応混合物を16 時間撹拌した。反応混合
物を減圧下で濃縮し、EtOAc(50 ml)中に溶かした。
その有機抽出物を水(三回)、さらにブラインで洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥させて減圧下で濃縮した。これ
をEtOAcを用いてシリカゲルで精製すると、望みの 1
-アダマンチル-1-イル-3,3-ビス-ピリジン-4-イルメチ
ル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンが 47 mg(38%)得
られた。
リジン-4-イルメチル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン 1-アダマンチル-1-イル-3-ピリジン-4-イルメチル-1,3-
ジヒドロ-インドール-2-オン(100 mg,0.28ミリモル)を
含むメタノール(8 ml)溶液に、N2雰囲気下、0-5℃で水
素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)17 mg(0.45ミリモル)
を加えた。反応混合物を 45 分間撹拌したところで、水
(H2O)1 ml、続いて水酸化カリウム(KOH)の水溶液
73 mg(1.12ミリモル)を加えた。2-3 分後、4-ピコリル
クロリド塩酸塩(49.5 mg,3ミリモル)を加え、反応混合
物をさらに 15 分間撹拌した。反応体が溶け易くなるよ
うに、テトラヒドロフラン(THF)(2 ml)を加えた。1
時間後、反応混合物を約 5 mlまで濃縮し、さらにTH
Fを加えて、反応混合物を16 時間撹拌した。反応混合
物を減圧下で濃縮し、EtOAc(50 ml)中に溶かした。
その有機抽出物を水(三回)、さらにブラインで洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥させて減圧下で濃縮した。これ
をEtOAcを用いてシリカゲルで精製すると、望みの 1
-アダマンチル-1-イル-3,3-ビス-ピリジン-4-イルメチ
ル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンが 47 mg(38%)得
られた。
【0050】1H NMR(CDCl3) 1.58-1.62(m-6
H),1.95-2.10(m-9H),3.14(q-4H:JAB=12.5H
z),6.70-8.40(m-8H),8.20-8.32(m-4H).13 C NMR(CDCl3) 29.70,36.09,39.99,60.32,
113.75,113.97,119.58,120.94.
H),1.95-2.10(m-9H),3.14(q-4H:JAB=12.5H
z),6.70-8.40(m-8H),8.20-8.32(m-4H).13 C NMR(CDCl3) 29.70,36.09,39.99,60.32,
113.75,113.97,119.58,120.94.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 401/06 C07D 403/06 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】 式 【化1】 〔式中R1は、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、ニト
ロ、トリフルオロメチル、-NHR5、-NR5R5、R5、
-OR5または-S(O)mR5; R2は、-(CH2)n-Yまたは-OCOR5; R3は、4-,3-または 2-ピリジル、ピリミジル、ピラジ
ニル、2-フルオロ-4-ピリジルまたは 3-フルオロ-4-ピ
リジル; R4は、1-アダマンチルまたは 2-アダマンチル; Yは、水素、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、-NHR5、
-NR5R5、-NHCOR5、-NHCO2R5、ハロ、-O
R5、-S(O)mR5、-CO2H、-CO2R5、-CONR5
R5、-CONHR5、-CONH2、-COR5、-CH=C
HCO2R5、-OCOR5、フェニル、Wで置換されたフ
ェニル、-C≡CCO2R5、-CH=CHR5または-C≡
CR5; R5は、それぞれ独立して、(C1-C4)直鎖または分枝鎖
アルキル、フェニルまたはベンジル(前記フェニル及び
前記ベンジルのフェニル部分は、ハロ、ヒドロキシ、ニ
トロ、シアノ、アミノ、(C1-C4)直鎖または分枝鎖ア
ルキル、(C1-C4)直鎖または分枝鎖アルコキシ、フェ
ニル、ベンジル、(C1-C4)アルキルアミノ、ジ[(C1-
C4)アルキル]アミノ、あるいは-S(O)m-(C1-C4)直
鎖または分枝鎖アルキルで任意に置換されていてもよ
い); Wは、それぞれ独立して、ハロ、R5、ヒドロキシ、-O
R5、ニトロ、アミノ、-NHR5、-NR5R5、シアノ、
あるいは-S(O)mR5; mは、0、1 または 2 nは、1 から 7; pは、0 または 1; E1及びE2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、(C1-
C3)アルキル、ヒドロキシ、(C1-C3)アルコキシ、ニ
トロ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ、(C1-
C3)アルキルアミノ、及びジ[(C1-C3)アルキル]アミ
ノから選ばれる; Het´及びHet´´は、それぞれ独立して、環の一部に
1-4個の窒素原子を含む六員複素環(この環は、(C1-
C3)アルキル、ハロ、ヒドロキシ、(C1-C3)アルコキ
シ、アミノ、(C1-C3)アルキルアミノ、及びジ[(C1-
C3)アルキル]アミノから選択した1個の置換基で任意
に置換されている)から選ばれる〕の化合物、及び医薬
品として使用可能なその塩。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US1849096P | 1996-05-28 | 1996-05-28 | |
US60/018490 | 1996-05-28 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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WO1993014085A1 (en) * | 1992-01-16 | 1993-07-22 | The Du Pont Merk Pharmaceutical Company | Novel neurotransmitter releasers useful for cognition enhancement |
DE69329281T2 (de) * | 1992-05-15 | 2001-03-15 | Btg International Ltd., London | Pyridinderivate als Hydroxylase- und Lyase-Inhibitoren |
US5258401A (en) * | 1992-07-10 | 1993-11-02 | Merck & Co., Inc. | Cholesterol lowering compounds |
WO1995032949A1 (en) * | 1994-05-27 | 1995-12-07 | James Black Foundation Limited | Gastrin and cck antagonists |
EP0760239A3 (en) * | 1995-09-01 | 1999-04-14 | Pfizer Inc. | Therapeutic agents for use in cancer therapy |
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- 1997-05-16 EP EP97303343A patent/EP0810223B1/en not_active Expired - Lifetime
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- 1997-05-16 ES ES97303343T patent/ES2159087T3/es not_active Expired - Lifetime
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- 2001-10-22 GR GR20010401838T patent/GR3036968T3/el not_active IP Right Cessation
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DE69705772T2 (de) | 2001-11-15 |
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