JP3158476B2 - 両面レンチキュラーシートの製造方法 - Google Patents
両面レンチキュラーシートの製造方法Info
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大型映像機器の透過型
スクリーンなどとして利用される両面レンチキュラーシ
ートの製造方法に関するものである。
スクリーンなどとして利用される両面レンチキュラーシ
ートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図2に示すように両面レンチキュ
ラーシートaは、片面(入射面)に所定のピッチでレン
チキュラーレンズbが設けられているとともに、もう一
方の面(出射面)にも前記レンチキュラーレンズbのピ
ッチと同ピッチでレンチキュラーレンズcが設けられて
いる。また出射面には、入射面から入射した光が出射す
る部分以外の部分に、外光の反射を防止するブラックス
トライプを設ける突条部dがある。そしてこの両面レン
チキュラーシートの成形は、このシートを単一熱可塑性
樹脂(例えばアクリル樹脂)の単層押出により行われて
おり、溶融状態にある樹脂を対峙した一対のエンボスロ
ールの間にシート状にして押し出し、前記エンボスロー
ルによってエンボス加工を施して得られていた。
ラーシートaは、片面(入射面)に所定のピッチでレン
チキュラーレンズbが設けられているとともに、もう一
方の面(出射面)にも前記レンチキュラーレンズbのピ
ッチと同ピッチでレンチキュラーレンズcが設けられて
いる。また出射面には、入射面から入射した光が出射す
る部分以外の部分に、外光の反射を防止するブラックス
トライプを設ける突条部dがある。そしてこの両面レン
チキュラーシートの成形は、このシートを単一熱可塑性
樹脂(例えばアクリル樹脂)の単層押出により行われて
おり、溶融状態にある樹脂を対峙した一対のエンボスロ
ールの間にシート状にして押し出し、前記エンボスロー
ルによってエンボス加工を施して得られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでエンボス加工
によって得られる断面形状を深くシャープなものにしよ
うとする場合、できるだけ粘度の小さい熱可塑性樹脂を
用いる必要がある。しかしながら、上記単層の両面レン
チキュラーシートのエンボス押出成型に際しては、粘度
の小さい熱可塑性樹脂を用いると溶融シートが垂れ易く
加工上の安定性が悪くなる。よって粘度の小さい熱可塑
性樹脂を用いることができず熱可塑性樹脂の粘度に限界
があり、エンボス加工による断面形状も深くシャープな
ものにならないという問題があった。(なお、特開昭5
7−196671号において粘性の異なる二層シートの
一方の片面にレンチキュラーレンズ、他方の片面にフレ
ネルレンズを形成したシートが示されている。)
によって得られる断面形状を深くシャープなものにしよ
うとする場合、できるだけ粘度の小さい熱可塑性樹脂を
用いる必要がある。しかしながら、上記単層の両面レン
チキュラーシートのエンボス押出成型に際しては、粘度
の小さい熱可塑性樹脂を用いると溶融シートが垂れ易く
加工上の安定性が悪くなる。よって粘度の小さい熱可塑
性樹脂を用いることができず熱可塑性樹脂の粘度に限界
があり、エンボス加工による断面形状も深くシャープな
ものにならないという問題があった。(なお、特開昭5
7−196671号において粘性の異なる二層シートの
一方の片面にレンチキュラーレンズ、他方の片面にフレ
ネルレンズを形成したシートが示されている。)
【0004】そこで本発明は、上記した事情に鑑み、エ
ンボス押出成形によって表裏両面の断面形状を深くシャ
ープなものとすることを課題とし、断面形状が良好な両
面レンチキュラーシートの生産性を向上させることを目
的とする。
ンボス押出成形によって表裏両面の断面形状を深くシャ
ープなものとすることを課題とし、断面形状が良好な両
面レンチキュラーシートの生産性を向上させることを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した課題
を考慮してなされたもので、両面に熱可塑性樹脂製のレ
ンチキュラーレンズを有した両面レンチキュラーシート
の製造方法において、シートの中間層となる熱可塑性樹
脂と、該中間層の両側に、前記熱可塑性樹脂より粘度が
小さくシートの外層となる熱可塑性樹脂とを多層押出し
て、溶融シートの前記粘度の小さい熱可塑性樹脂からな
る外層それぞれに、エンボスロールにより所望のレンチ
キュラーレンズ形状のエンボス加工を施して両面レンチ
キュラーシートを成形することを特徴とする両面レンチ
キュラーシートの製造方法を提供して、上記した課題を
解消するものである。
を考慮してなされたもので、両面に熱可塑性樹脂製のレ
ンチキュラーレンズを有した両面レンチキュラーシート
の製造方法において、シートの中間層となる熱可塑性樹
脂と、該中間層の両側に、前記熱可塑性樹脂より粘度が
小さくシートの外層となる熱可塑性樹脂とを多層押出し
て、溶融シートの前記粘度の小さい熱可塑性樹脂からな
る外層それぞれに、エンボスロールにより所望のレンチ
キュラーレンズ形状のエンボス加工を施して両面レンチ
キュラーシートを成形することを特徴とする両面レンチ
キュラーシートの製造方法を提供して、上記した課題を
解消するものである。
【0006】
【作用】本発明においては、外層それぞれの粘度の小さ
い熱可塑性樹脂にレンチキュラーレンズなどエンボス形
状がエンボスロールにより形成され、そして外層の樹脂
より粘度の大きい熱可塑性樹脂による中間層が芯となっ
て溶融シート全体を支持するようになる。すなわち両面
がエンボス加工し易くなった溶融シートがエンボスロー
ル間に送り出され、このエンボスロールにより両面にエ
ンボス加工が施されるようになる。
い熱可塑性樹脂にレンチキュラーレンズなどエンボス形
状がエンボスロールにより形成され、そして外層の樹脂
より粘度の大きい熱可塑性樹脂による中間層が芯となっ
て溶融シート全体を支持するようになる。すなわち両面
がエンボス加工し易くなった溶融シートがエンボスロー
ル間に送り出され、このエンボスロールにより両面にエ
ンボス加工が施されるようになる。
【0007】
【実施例】つぎに、本発明を図1に示す実施例に基づい
て詳細に説明する。Tダイ1は多層押出を行うもので、
このTダイ1から中間層2とこの中間層2の両面に外層
3を配置した三層の積層状態となった溶融シート4が押
し出される。この外層3と中間層2とを形成する熱可塑
性樹脂それぞれは、中間層2を形成する熱可塑性樹脂の
粘度より外層3を形成する熱可塑性樹脂の粘度が小さく
設定されている。例えば前記中間層2を形成する熱可塑
性樹脂を無色透明のアクリル樹脂とし、外層3それぞれ
を形成する熱可塑性樹脂は同一として中間層2の熱可塑
性樹脂より粘度が小さい無色透明のアクリル樹脂が採用
できる。
て詳細に説明する。Tダイ1は多層押出を行うもので、
このTダイ1から中間層2とこの中間層2の両面に外層
3を配置した三層の積層状態となった溶融シート4が押
し出される。この外層3と中間層2とを形成する熱可塑
性樹脂それぞれは、中間層2を形成する熱可塑性樹脂の
粘度より外層3を形成する熱可塑性樹脂の粘度が小さく
設定されている。例えば前記中間層2を形成する熱可塑
性樹脂を無色透明のアクリル樹脂とし、外層3それぞれ
を形成する熱可塑性樹脂は同一として中間層2の熱可塑
性樹脂より粘度が小さい無色透明のアクリル樹脂が採用
できる。
【0008】そしてTダイ1から押し出された溶融シー
ト4はすぐに対峙する一対のエンボスロール5,5の間
に入り、この両エンボスロール5,5によって外層3の
熱可塑性樹脂がエンボス加工され、前記中間層2を芯と
したこの溶融シート4が冷却ロール6などを経て固化す
ることによって、外層3それぞれにレンチキュラーレン
ズ(片面側はレンチキュラーレンズと突条部を設ける場
合もある)を有した両面レンチキュラーシートが成型さ
れる。
ト4はすぐに対峙する一対のエンボスロール5,5の間
に入り、この両エンボスロール5,5によって外層3の
熱可塑性樹脂がエンボス加工され、前記中間層2を芯と
したこの溶融シート4が冷却ロール6などを経て固化す
ることによって、外層3それぞれにレンチキュラーレン
ズ(片面側はレンチキュラーレンズと突条部を設ける場
合もある)を有した両面レンチキュラーシートが成型さ
れる。
【0009】上述した実施例にあっては外層を形成する
熱可塑性樹脂を同一のものとしたが、中間層の熱可塑性
樹脂に対してその粘度が小さいならば、外層を形成する
熱可塑性樹脂それぞれの粘度を、外層の断面形状に応じ
て異なるようにしてもよい。また外層、中間層の熱可塑
性樹脂は上述したアクリル樹脂に限定されるものではな
い。
熱可塑性樹脂を同一のものとしたが、中間層の熱可塑性
樹脂に対してその粘度が小さいならば、外層を形成する
熱可塑性樹脂それぞれの粘度を、外層の断面形状に応じ
て異なるようにしてもよい。また外層、中間層の熱可塑
性樹脂は上述したアクリル樹脂に限定されるものではな
い。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
両面にレンチキュラーレンズを有した両面レンチキュラ
ーシートを製造するに当たり、シートの中間層となる熱
可塑性樹脂と、該中間層の熱可塑性樹脂より粘度が小さ
くシートの外層となる熱可塑性樹脂とを多層押出して、
溶融シートの前記粘度の小さい熱可塑性樹脂からなる外
層それぞれに、エンボスロールにより所望のレンチキュ
ラーレンズ形状のエンボス加工を施して両面レンチキュ
ラーシートを成形するので、中間層が芯となって溶融シ
ートに垂れを生じさせることなくこの溶融シートを冷却
工程などへ移動させることができて、加工上の安定性が
高まり、またエンボス加工を施す両外層の熱可塑性樹脂
の粘度が小さく、エンボス(レンチキュラーレンズや突
条部)の形状が深くシャープなものになり、光学的特性
に優れた両面レンチキュラーシートが得られるなど、実
用性に優れた効果を奏するものである。
両面にレンチキュラーレンズを有した両面レンチキュラ
ーシートを製造するに当たり、シートの中間層となる熱
可塑性樹脂と、該中間層の熱可塑性樹脂より粘度が小さ
くシートの外層となる熱可塑性樹脂とを多層押出して、
溶融シートの前記粘度の小さい熱可塑性樹脂からなる外
層それぞれに、エンボスロールにより所望のレンチキュ
ラーレンズ形状のエンボス加工を施して両面レンチキュ
ラーシートを成形するので、中間層が芯となって溶融シ
ートに垂れを生じさせることなくこの溶融シートを冷却
工程などへ移動させることができて、加工上の安定性が
高まり、またエンボス加工を施す両外層の熱可塑性樹脂
の粘度が小さく、エンボス(レンチキュラーレンズや突
条部)の形状が深くシャープなものになり、光学的特性
に優れた両面レンチキュラーシートが得られるなど、実
用性に優れた効果を奏するものである。
【図1】本発明に係る両面レンチキュラーシートの製造
方法の一実施例を示す説明図である。
方法の一実施例を示す説明図である。
【図2】両面レンチキュラーシートを示す説明図であ
る。
る。
1…Tダイ 2…中間層 3…外層 4…溶融シート 5…エンボスロール 6…冷却ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 21/62 B29C 47/04
Claims (1)
- 【請求項1】両面に熱可塑性樹脂製のレンチキュラーレ
ンズを有した両面レンチキュラーシートの製造方法にお
いて、 シートの中間層となる熱可塑性樹脂と、該中間層の両側
に、前記熱可塑性樹脂より粘度が小さくシートの外層と
なる熱可塑性樹脂とを多層押出して、溶融シートの前記
粘度の小さい熱可塑性樹脂からなる外層それぞれに、エ
ンボスロールにより所望のレンチキュラーレンズ形状の
エンボス加工を施して両面レンチキュラーシートを成形
することを特徴とする両面レンチキュラーシートの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08949391A JP3158476B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 両面レンチキュラーシートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08949391A JP3158476B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 両面レンチキュラーシートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04299329A JPH04299329A (ja) | 1992-10-22 |
JP3158476B2 true JP3158476B2 (ja) | 2001-04-23 |
Family
ID=13972283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08949391A Expired - Fee Related JP3158476B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 両面レンチキュラーシートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3158476B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013075054A (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-25 | Toto Ltd | 風呂蓋 |
CN110722759A (zh) * | 2019-10-26 | 2020-01-24 | 重庆融豪太视科技有限公司 | 一种投影屏幕板的制备方法 |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100618602B1 (ko) | 2003-05-23 | 2006-09-06 | 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 | 광학시트 제조방법 및 광학시트 |
US7224529B2 (en) | 2003-09-09 | 2007-05-29 | 3M Innovative Properties Company | Microreplicated article |
US7804649B2 (en) * | 2003-09-09 | 2010-09-28 | 3M Innovative Properties Company | Microreplicated achromatic lens |
US7165959B2 (en) | 2003-09-09 | 2007-01-23 | 3M Innovative Properties Company | Apparatus and method for producing two-sided patterned webs in registration |
US7057810B2 (en) | 2003-12-11 | 2006-06-06 | 3M Innovative Properties Company | Microstructured screen with light absorbing material and method of manufacturing |
US20050127541A1 (en) * | 2003-12-11 | 2005-06-16 | 3M Innovative Properties Company | Microstructured screen and method of manufacturing using coextrusion |
US7050227B2 (en) | 2003-12-11 | 2006-05-23 | 3M Innovative Properties Company | Composition for microstructured screens |
US20080088052A1 (en) * | 2004-08-24 | 2008-04-17 | Fujifilm Corporation | Method Of Producing A Resin Sheet |
US7444932B2 (en) | 2005-03-09 | 2008-11-04 | 3M Innovative Properties Company | Apparatus and method for making microreplicated article |
KR101300866B1 (ko) | 2005-03-09 | 2013-08-27 | 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 | 정합 상태로 된 양면형의 패터닝된 웨브를 제조하는 장치및 방법 |
WO2006098940A1 (en) * | 2005-03-09 | 2006-09-21 | 3M Innovative Properties Company | Microreplicated article with moire reducing surface |
WO2014069641A1 (ja) * | 2012-11-01 | 2014-05-08 | 株式会社クラレ | レンズシートの製造方法 |
-
1991
- 1991-03-28 JP JP08949391A patent/JP3158476B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013075054A (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-25 | Toto Ltd | 風呂蓋 |
CN110722759A (zh) * | 2019-10-26 | 2020-01-24 | 重庆融豪太视科技有限公司 | 一种投影屏幕板的制备方法 |
CN110722759B (zh) * | 2019-10-26 | 2022-06-07 | 重庆融豪太视科技有限公司 | 一种投影屏幕板的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04299329A (ja) | 1992-10-22 |
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