JP3157175B2 - エンジンのブロック構造 - Google Patents
エンジンのブロック構造Info
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- JP3157175B2 JP3157175B2 JP41706690A JP41706690A JP3157175B2 JP 3157175 B2 JP3157175 B2 JP 3157175B2 JP 41706690 A JP41706690 A JP 41706690A JP 41706690 A JP41706690 A JP 41706690A JP 3157175 B2 JP3157175 B2 JP 3157175B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンのブロック構造
の改良に関する。
の改良に関する。
【0002】
【従来技術】エンジンのブロック構造に関し、実開昭6
2−108612号公報には、シリンダブロックのスカ
−ト部と、該スカ−ト部内に収容されたクランクシャフ
トを支えるベアリングキャップの側部とを、ボルトによ
って固定して、クランクシャフトの支持剛性を高めるよ
うにした技術の開示がある。また、当該公報には、各ベ
アリングキャップの下端面を、別部材からなるビ−ムで
連結することが開示されている。
2−108612号公報には、シリンダブロックのスカ
−ト部と、該スカ−ト部内に収容されたクランクシャフ
トを支えるベアリングキャップの側部とを、ボルトによ
って固定して、クランクシャフトの支持剛性を高めるよ
うにした技術の開示がある。また、当該公報には、各ベ
アリングキャップの下端面を、別部材からなるビ−ムで
連結することが開示されている。
【0003】他方、エンジンの軽量化が注目されている
今日、ショ−トスカ−トと呼ばれるように、上記スカ−
ト部の長さ寸法を短縮し、シリンダブロック本体の下端
に例えばアルミニュウム製とされたロアブロックを締結
して、このロアブロックでクランク室を形成することが
知られている。しかしながら、ロアブロックは、従来、
ミッションを支持する部材として位置付けられており、
このため専らパワ−プラントベンディングに対する剛性
を確保する立場からその技術開発の検討がなされている
のが現状であり、かかるパワ−プラントベンディングの
問題に対し、ロアブロックの後端部をその後端に向かう
に従って徐々に外方へ膨出する形状とすることが知られ
ている。
今日、ショ−トスカ−トと呼ばれるように、上記スカ−
ト部の長さ寸法を短縮し、シリンダブロック本体の下端
に例えばアルミニュウム製とされたロアブロックを締結
して、このロアブロックでクランク室を形成することが
知られている。しかしながら、ロアブロックは、従来、
ミッションを支持する部材として位置付けられており、
このため専らパワ−プラントベンディングに対する剛性
を確保する立場からその技術開発の検討がなされている
のが現状であり、かかるパワ−プラントベンディングの
問題に対し、ロアブロックの後端部をその後端に向かう
に従って徐々に外方へ膨出する形状とすることが知られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多気筒エン
ジンの場合、その点火順序は、例えば1番気筒の次に3
番気筒というように、隣接する気筒を次々に点火させな
いのが通例である。このため、隣接する気筒のピストン
が同一方向に移動する組合わせと、他の隣接する気筒の
ピストンが逆方向に移動する組合わせとが混在してい
る。
ジンの場合、その点火順序は、例えば1番気筒の次に3
番気筒というように、隣接する気筒を次々に点火させな
いのが通例である。このため、隣接する気筒のピストン
が同一方向に移動する組合わせと、他の隣接する気筒の
ピストンが逆方向に移動する組合わせとが混在してい
る。
【0005】一方、ピストンの上下動を円滑に行なわせ
るには、ピストンのストロ−ク分の空気をシリンダブロ
ック内で自在に移動させる必要がある。しかしながら、
前述したように、シリンダブロック内にはクランクシャ
フトを支えるベアリングキャップが配設され、このベア
リングキャップが少なからず上記空気の移動を阻害する
要因となる。勿論、シリンダブロック内での空気の移動
が円滑に行なわれないときには、ピストンが負の仕事を
することとなり、ポンピングロスの問題が発生する。そ
こで、本発明の目的は、ベアリングキャップの存在によ
ってポンピングロスの問題が生じないようにしたエンジ
ンのブロック構造を提供することにある。
るには、ピストンのストロ−ク分の空気をシリンダブロ
ック内で自在に移動させる必要がある。しかしながら、
前述したように、シリンダブロック内にはクランクシャ
フトを支えるベアリングキャップが配設され、このベア
リングキャップが少なからず上記空気の移動を阻害する
要因となる。勿論、シリンダブロック内での空気の移動
が円滑に行なわれないときには、ピストンが負の仕事を
することとなり、ポンピングロスの問題が発生する。そ
こで、本発明の目的は、ベアリングキャップの存在によ
ってポンピングロスの問題が生じないようにしたエンジ
ンのブロック構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる技術的課題を達成
すべく本発明(請求項1の発明)にあっては、多気筒エ
ンジンのシリンダブロックが、シリンダボアを備えたシ
リンダブロック本体と、該シリンダブロック本体のスカ
ート部の下端に締結されたロアブロックとで構成され、
該スカート部と該ロアブロックとでクランクシャフトを
収容するクランク室が形成され、該クランク室に収容さ
れたクランクシャフトの軸受け部の一部がベアリングキ
ャップで構成され、且つ該クランク室の一部を形成する
前記ロアブロックの内部空間には、隣接するそれぞれの
気筒間に仕切壁が設けられたエンジンにおいて、前記ベ
アリングキャップと前記仕切壁との間に、隣接するそれ
ぞれの気筒のクランク室空間を連通する連通部が設けら
れ、隣接する気筒のピストンが同一方向に移動する気筒
間の前記連通部の連通面積が、隣接する気筒のピストン
が逆方向に移動する気筒間の前記連通部の連通面積より
も小さくされている構成としてある。この請求項1の具
体的態様としては、請求項2、3の記載の通りとなる。
すべく本発明(請求項1の発明)にあっては、多気筒エ
ンジンのシリンダブロックが、シリンダボアを備えたシ
リンダブロック本体と、該シリンダブロック本体のスカ
ート部の下端に締結されたロアブロックとで構成され、
該スカート部と該ロアブロックとでクランクシャフトを
収容するクランク室が形成され、該クランク室に収容さ
れたクランクシャフトの軸受け部の一部がベアリングキ
ャップで構成され、且つ該クランク室の一部を形成する
前記ロアブロックの内部空間には、隣接するそれぞれの
気筒間に仕切壁が設けられたエンジンにおいて、前記ベ
アリングキャップと前記仕切壁との間に、隣接するそれ
ぞれの気筒のクランク室空間を連通する連通部が設けら
れ、隣接する気筒のピストンが同一方向に移動する気筒
間の前記連通部の連通面積が、隣接する気筒のピストン
が逆方向に移動する気筒間の前記連通部の連通面積より
も小さくされている構成としてある。この請求項1の具
体的態様としては、請求項2、3の記載の通りとなる。
【0007】
【0008】
【作用】上記請求項1の発明によれば、ピストンが同一
方向に移動する気筒間の連通部の連通面積が、ピストン
が逆方向に移動する気筒間の連通部の連通面積よりも小
さくされていることから、例えばピストンの下降に伴う
空気の移動は、当該気筒のピストンの移動方向とは逆方
向に上昇する気筒側へと円滑に移動することになる。上
記請求項2の発明によれば、上記請求項1の発明と同様
にシリンダブロック内の空気の移動を円滑にすることは
勿論のこと、他にベアリングキャップがロアブロックに
固定されているため、ベアリングキャップの支持剛性を
向上することが可能となる。上記請求項3の発明によれ
ば、上記請求項2と同様の作用を、より具体的に得るこ
とができることになる。
方向に移動する気筒間の連通部の連通面積が、ピストン
が逆方向に移動する気筒間の連通部の連通面積よりも小
さくされていることから、例えばピストンの下降に伴う
空気の移動は、当該気筒のピストンの移動方向とは逆方
向に上昇する気筒側へと円滑に移動することになる。上
記請求項2の発明によれば、上記請求項1の発明と同様
にシリンダブロック内の空気の移動を円滑にすることは
勿論のこと、他にベアリングキャップがロアブロックに
固定されているため、ベアリングキャップの支持剛性を
向上することが可能となる。上記請求項3の発明によれ
ば、上記請求項2と同様の作用を、より具体的に得るこ
とができることになる。
【0009】
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付した図面に基
いて説明する。図1において、1はエンジン本体で、エ
ンジン本体1は4サイクル往復動型4気筒エンジンとさ
れて、そのシリンダブロック本体2のボア2a内にピス
トン(図示せず)が摺動自在に嵌挿され、このピストン
の往復動はコンロッド3を介してクランクシャフト4に
伝達されて回転運動に変換される。
いて説明する。図1において、1はエンジン本体で、エ
ンジン本体1は4サイクル往復動型4気筒エンジンとさ
れて、そのシリンダブロック本体2のボア2a内にピス
トン(図示せず)が摺動自在に嵌挿され、このピストン
の往復動はコンロッド3を介してクランクシャフト4に
伝達されて回転運動に変換される。
【0011】上記シリンダブロック本体2は鋳鉄製とさ
れ、そのクランク室5を形成するスカ−ト部2bはいわ
ゆるショ−トスカ−トとされて、スカ−ト部2bの下端
の高さ位置がほぼクランクシャフト4の回転中心4aの
高さ位置とされている。そして、このスカ−ト部2bの
下端にはロアブロック6が配設され、これらスカ−ト部
2bとロアブロック6とで協動して実質的なクランク室
5を形成し、このロアブロック6の下端にオイルパン7
が配設されて、上記ロアブロック6とオイルパン7とは
ボルト8によって共締めとされている。すなわち、該ボ
ルト8はオイルパン7側から挿入され、ロアブロック6
を貫通して、シリンダブロック2(の下端フランジ)に
固定されている。オイルパン7の大きさについては後述
する。
れ、そのクランク室5を形成するスカ−ト部2bはいわ
ゆるショ−トスカ−トとされて、スカ−ト部2bの下端
の高さ位置がほぼクランクシャフト4の回転中心4aの
高さ位置とされている。そして、このスカ−ト部2bの
下端にはロアブロック6が配設され、これらスカ−ト部
2bとロアブロック6とで協動して実質的なクランク室
5を形成し、このロアブロック6の下端にオイルパン7
が配設されて、上記ロアブロック6とオイルパン7とは
ボルト8によって共締めとされている。すなわち、該ボ
ルト8はオイルパン7側から挿入され、ロアブロック6
を貫通して、シリンダブロック2(の下端フランジ)に
固定されている。オイルパン7の大きさについては後述
する。
【0012】上記ロアブロック6について図2以降の図
面に基づいて詳しく説明する。ロアブロック6は、この
実施例にあっては、アルミニュウム(Al)製とされて
その軽量化が図られている。そしてロアブロック6の後
端部6aは、後方に向かうに従って徐々に下方および側
方に向けて膨出されて、後端面6bにミッション(図示
せず)が取り付けられるようになっている。
面に基づいて詳しく説明する。ロアブロック6は、この
実施例にあっては、アルミニュウム(Al)製とされて
その軽量化が図られている。そしてロアブロック6の後
端部6aは、後方に向かうに従って徐々に下方および側
方に向けて膨出されて、後端面6bにミッション(図示
せず)が取り付けられるようになっている。
【0013】上記ロアブロック6の内部空間は、図2に
示すように、前側から後側に向けて(第2図の右側から
左側に向けて)間隔を置いて配置された4つの仕切壁9
〜12によって区画され、第1の仕切壁9と第2の仕切
壁10との間が一番気筒用のクランク空間NO1とされ、
第2の仕切壁10と第3仕切壁11との間が二番気筒用
のクランク空間NO2とされ、第3の仕切壁11と第4の
仕切壁12との間が三番気筒用のクランク空間NO3とさ
れ、第4の仕切壁12とロアブロック6の後端壁6cと
の間が四番気筒用のクランク空間NO4(図2の左側)と
されている。そして、上記各仕切壁9〜12の間は仕切
壁間プレ−ト部13によって連結され、また上記第1の
仕切壁9とロアブロック6の前端壁6dとの間はリブ1
4によって連結され、上記第4の仕切壁14とロアブロ
ック6の後端壁6cとの間は該ロアブロック6の底板部
6fによって連結されて、これら各要素13、14等に
よって仕切壁9〜12間の拡縮を抑えるようにされてい
る。
示すように、前側から後側に向けて(第2図の右側から
左側に向けて)間隔を置いて配置された4つの仕切壁9
〜12によって区画され、第1の仕切壁9と第2の仕切
壁10との間が一番気筒用のクランク空間NO1とされ、
第2の仕切壁10と第3仕切壁11との間が二番気筒用
のクランク空間NO2とされ、第3の仕切壁11と第4の
仕切壁12との間が三番気筒用のクランク空間NO3とさ
れ、第4の仕切壁12とロアブロック6の後端壁6cと
の間が四番気筒用のクランク空間NO4(図2の左側)と
されている。そして、上記各仕切壁9〜12の間は仕切
壁間プレ−ト部13によって連結され、また上記第1の
仕切壁9とロアブロック6の前端壁6dとの間はリブ1
4によって連結され、上記第4の仕切壁14とロアブロ
ック6の後端壁6cとの間は該ロアブロック6の底板部
6fによって連結されて、これら各要素13、14等に
よって仕切壁9〜12間の拡縮を抑えるようにされてい
る。
【0014】上記仕切壁間プレ−ト部13には、図2に
符号13aで示すように、オイルリタ−ン孔が設けら
れ、該オイルリタ−ン孔13aを通って、一番気筒用乃
至三番気筒用のクランク空間NO1〜NO3内のオイルがオ
イルパン7へ還流される。また上記プレ−ト13には開
口部13bが形成され、この開口部13bによって、上
記一番乃至三番気筒用のクランク空間NO1〜NO3とオイ
ルパン7内空間とが連通されている。この開口部13b
はロアブロック6の両側部(プレ−ト13の両側部)に
設けられおり、一番乃至三番気筒のクランク空間NO1〜
NO3内のミスト状のオイルは上記開口部13bを通って
オイルパン7内空間へと還流される。
符号13aで示すように、オイルリタ−ン孔が設けら
れ、該オイルリタ−ン孔13aを通って、一番気筒用乃
至三番気筒用のクランク空間NO1〜NO3内のオイルがオ
イルパン7へ還流される。また上記プレ−ト13には開
口部13bが形成され、この開口部13bによって、上
記一番乃至三番気筒用のクランク空間NO1〜NO3とオイ
ルパン7内空間とが連通されている。この開口部13b
はロアブロック6の両側部(プレ−ト13の両側部)に
設けられおり、一番乃至三番気筒のクランク空間NO1〜
NO3内のミスト状のオイルは上記開口部13bを通って
オイルパン7内空間へと還流される。
【0015】すなわち、一番気筒乃至三番気筒のピスト
ンの下降動に伴ってクランク空間NO1〜NO3内の空気は
オイルパン7内空間へと押し出され、このクランク空間
内の空気の移動と共に一番乃至三番気筒のクランク空間
NO1〜NO3内のミスト状のオイルがオイルパン7内空間
へと還流される。そして、オイルパン7に貯留されたオ
イルはオイルポンプ(図示せず)によって汲み上げられ
て、この汲み上げられたオイルは各摺動部へと導かれる
ようになっている。図2において、符号15はオイルス
トレ−ナであり、このオイルストレ−ナ15で浄化され
たオイルは送油管16を通って上記オイルポンプへと導
かれる。
ンの下降動に伴ってクランク空間NO1〜NO3内の空気は
オイルパン7内空間へと押し出され、このクランク空間
内の空気の移動と共に一番乃至三番気筒のクランク空間
NO1〜NO3内のミスト状のオイルがオイルパン7内空間
へと還流される。そして、オイルパン7に貯留されたオ
イルはオイルポンプ(図示せず)によって汲み上げられ
て、この汲み上げられたオイルは各摺動部へと導かれる
ようになっている。図2において、符号15はオイルス
トレ−ナであり、このオイルストレ−ナ15で浄化され
たオイルは送油管16を通って上記オイルポンプへと導
かれる。
【0016】上記オイルパン7は、ロアブロック6の後
端に形成されたミッション取付部6bとの関係で、その
長手方向の長さ寸法がロアブロック6の前端から三番気
筒NO3までとされ、従って、図5に示すように、ロアブ
ロック6のオイルパン取付用の座部6gは、その後端が
上記第3の仕切壁11に近接してその前側に位置されて
いる。そして、ロアブロック6の後端部(前述した下方
及び側方へ膨出する部位)は四番気筒が位置する部位と
されている。
端に形成されたミッション取付部6bとの関係で、その
長手方向の長さ寸法がロアブロック6の前端から三番気
筒NO3までとされ、従って、図5に示すように、ロアブ
ロック6のオイルパン取付用の座部6gは、その後端が
上記第3の仕切壁11に近接してその前側に位置されて
いる。そして、ロアブロック6の後端部(前述した下方
及び側方へ膨出する部位)は四番気筒が位置する部位と
されている。
【0017】上記第3の仕切壁11を除く仕切壁9、1
0、12並びにロアブロック6の後端壁6cには、その
長手方向中央部に、図2乃至図5に示すように、上下方
向に延びるボルト挿通孔18が形成され、このボルト挿
通孔18は各仕切壁9、10、12並びにロアブロック
6の後端壁6cに毎に長手方向に間隔を置いて2つ設け
られている。
0、12並びにロアブロック6の後端壁6cには、その
長手方向中央部に、図2乃至図5に示すように、上下方
向に延びるボルト挿通孔18が形成され、このボルト挿
通孔18は各仕切壁9、10、12並びにロアブロック
6の後端壁6cに毎に長手方向に間隔を置いて2つ設け
られている。
【0018】上記ボルト挿通孔18には、その下方から
ボルト19が挿入されて、このボルト19の先端はベア
リングキャップ20の下面に開口して形成されたねじ孔
(図示せず)に螺合され、このボルト19によって、ベ
アリングキャップ20とシリンダブロック本体2の軸受
部(図示せず)とを締結するボルト20bよりも内方側
において、ロアブロック6とベアリングキャップ20と
が一体化されている。ベアリングキャップ20は、既知
のように、クランクシャフト4の軸受部の一部(下半
分)を構成するもので、このベアリングキャップ20
は、通常、鋳鉄製とされるものである。
ボルト19が挿入されて、このボルト19の先端はベア
リングキャップ20の下面に開口して形成されたねじ孔
(図示せず)に螺合され、このボルト19によって、ベ
アリングキャップ20とシリンダブロック本体2の軸受
部(図示せず)とを締結するボルト20bよりも内方側
において、ロアブロック6とベアリングキャップ20と
が一体化されている。ベアリングキャップ20は、既知
のように、クランクシャフト4の軸受部の一部(下半
分)を構成するもので、このベアリングキャップ20
は、通常、鋳鉄製とされるものである。
【0019】上記ベアリングキャップ20のうち、第1
の仕切壁9、第3の仕切壁11並びにロアブロック6の
後端壁6cに配置されたベアリングキャップ20は、そ
の側部がロアブロック6と一体化されている。
の仕切壁9、第3の仕切壁11並びにロアブロック6の
後端壁6cに配置されたベアリングキャップ20は、そ
の側部がロアブロック6と一体化されている。
【0020】すなわち、第1仕切壁9、第3仕切壁並び
に上記後端壁6cには、図3に示すように、ロアブロッ
ク6の側壁6eに開口して左右方向に延びる横貫通孔2
1が形成され、この横貫通孔21にはスライドブッシュ
22が嵌挿されている。他方、上記ベアリングキャップ
20(第1、第3の仕切壁9、11並びにロアブロック
6の後端壁6cに設けられたベアリングキャップ)は、
その側部に外方に向けて突出するボス部20aが設けら
れ、このボス部20aにねじ孔(図示せず)が形成され
ている。そして、上記スライドブッシュ22内に挿入さ
れたボルト23の先端は、上記ボス部20aに形成され
たねじ孔に螺合され、これによってロアブロック6の側
壁6eとベアリングキャップ20の側部とが一体化され
ている。
に上記後端壁6cには、図3に示すように、ロアブロッ
ク6の側壁6eに開口して左右方向に延びる横貫通孔2
1が形成され、この横貫通孔21にはスライドブッシュ
22が嵌挿されている。他方、上記ベアリングキャップ
20(第1、第3の仕切壁9、11並びにロアブロック
6の後端壁6cに設けられたベアリングキャップ)は、
その側部に外方に向けて突出するボス部20aが設けら
れ、このボス部20aにねじ孔(図示せず)が形成され
ている。そして、上記スライドブッシュ22内に挿入さ
れたボルト23の先端は、上記ボス部20aに形成され
たねじ孔に螺合され、これによってロアブロック6の側
壁6eとベアリングキャップ20の側部とが一体化され
ている。
【0021】つまり、第1、第3の仕切壁9、11並び
に上記後端壁6cに対応して配設されるベアリングキャ
ップ20は、その側部がロアブロック6に対して一体化
され(第1の仕切壁9と上記後端壁6cに配設されたベ
アリングキャップ20は、その下部においてもロアブロ
ック6に対して一体化されている)、他方第2、第4の
仕切壁10、12に対応して配設されるベアリングキャ
ップ20Aは、図4に示すように、その側部に上記ボス
部20aが形成されておらず、下部だけがロアブロック
6に対して一体化されている。
に上記後端壁6cに対応して配設されるベアリングキャ
ップ20は、その側部がロアブロック6に対して一体化
され(第1の仕切壁9と上記後端壁6cに配設されたベ
アリングキャップ20は、その下部においてもロアブロ
ック6に対して一体化されている)、他方第2、第4の
仕切壁10、12に対応して配設されるベアリングキャ
ップ20Aは、図4に示すように、その側部に上記ボス
部20aが形成されておらず、下部だけがロアブロック
6に対して一体化されている。
【0022】以上の構成により、ベアリングキャップ2
0はロアブロック6に固定されているため、従来のよう
に別部材とされたビ−ムを用いるまでもなくベアリング
キャップ20の支持剛性を向上することができる。特
に、上記ボス付きベアリングキャップ20にあってはそ
の側部がロアブロック6に固定されて、このロアブロッ
ク6によって側方から押さえられているため、ベアリン
グキャップ20Aの亀裂の発生を防止することが可能と
なる。特に、第1の仕切壁9と上記後端壁6cに配設さ
れたベアリングキャップ20は、その下部においてもロ
アブロック6に対して一体化されて、このロアブロック
6によって下方からも押えられているため、ベアリング
キャップ20の亀裂の発生をより効果的に防止すること
が可能となる。
0はロアブロック6に固定されているため、従来のよう
に別部材とされたビ−ムを用いるまでもなくベアリング
キャップ20の支持剛性を向上することができる。特
に、上記ボス付きベアリングキャップ20にあってはそ
の側部がロアブロック6に固定されて、このロアブロッ
ク6によって側方から押さえられているため、ベアリン
グキャップ20Aの亀裂の発生を防止することが可能と
なる。特に、第1の仕切壁9と上記後端壁6cに配設さ
れたベアリングキャップ20は、その下部においてもロ
アブロック6に対して一体化されて、このロアブロック
6によって下方からも押えられているため、ベアリング
キャップ20の亀裂の発生をより効果的に防止すること
が可能となる。
【0023】また、ベアリングキャップ20の側部固定
に関して、上記スライドブッシュ22を介在させてある
ため、このスライドブッシュ22によってベアリングキ
ャップ20A等の寸法誤差を吸収することができ、した
がってエンジン組み立て時の作業性を損なうことはな
い。
に関して、上記スライドブッシュ22を介在させてある
ため、このスライドブッシュ22によってベアリングキ
ャップ20A等の寸法誤差を吸収することができ、した
がってエンジン組み立て時の作業性を損なうことはな
い。
【0024】上記ボス付きベアリングキャップ20と仕
切壁9等との間で形成される空間25(以下、ボス付き
空間という。図3参照)と、ボス無しベアリングキャッ
プ20Aと仕切壁10等との間で形成される空間26
(以下、ボス無し空間という。図4参照)とを比較する
と、ボス無し空間26の方が、少なくとも上記ボス部2
0aが存在しない分、ボス付き空間25よりも大きなも
のとなっている。
切壁9等との間で形成される空間25(以下、ボス付き
空間という。図3参照)と、ボス無しベアリングキャッ
プ20Aと仕切壁10等との間で形成される空間26
(以下、ボス無し空間という。図4参照)とを比較する
と、ボス無し空間26の方が、少なくとも上記ボス部2
0aが存在しない分、ボス付き空間25よりも大きなも
のとなっている。
【0025】上記ボス付き空間25と上記ボス無し空間
26との大きさの相違は以下のことを意味する。上記ボ
ス無しベアリングキャップ20Aが配設された第2の仕
切壁10は、前述したように、一番気筒用のクランク空
間NO1と二番気筒用のクランク空間NO2との間を仕切る
ものであり、従って上記ボス無し空間26はこれらクラ
ンク空間NO1とNO2との間を連通する連通部を構成する
ことになる。同様に第4の仕切壁12のボス無し空間2
6は、三番気筒用のクランク空間NO3と四番気筒用のク
ランク空間NO4との間を連通する連通部を構成すること
になる。他方、第3の仕切壁11の上記ボス付き空間2
5は二番気筒用のクランク空間NO2と三番気筒用のクラ
ンク空間NO3との間を連通する連通部を構成するもので
あり、このNO2−NO3連通部25は、上記NO1−NO2及
びNO3−NO4連通部26よりも、その通路有効面積が小
さなものとなっている。
26との大きさの相違は以下のことを意味する。上記ボ
ス無しベアリングキャップ20Aが配設された第2の仕
切壁10は、前述したように、一番気筒用のクランク空
間NO1と二番気筒用のクランク空間NO2との間を仕切る
ものであり、従って上記ボス無し空間26はこれらクラ
ンク空間NO1とNO2との間を連通する連通部を構成する
ことになる。同様に第4の仕切壁12のボス無し空間2
6は、三番気筒用のクランク空間NO3と四番気筒用のク
ランク空間NO4との間を連通する連通部を構成すること
になる。他方、第3の仕切壁11の上記ボス付き空間2
5は二番気筒用のクランク空間NO2と三番気筒用のクラ
ンク空間NO3との間を連通する連通部を構成するもので
あり、このNO2−NO3連通部25は、上記NO1−NO2及
びNO3−NO4連通部26よりも、その通路有効面積が小
さなものとなっている。
【0026】ところで、上記エンジン本体1は、その点
火順序が、上記気筒番号で示すと、順に、NO1(一番気
筒)−NO3(三番気筒)−NO4(四番気筒)−NO2(二
番気筒)とされている。このため、一番気筒NO1のピス
トンと四番気筒のピストンとが同一方向(例えば上昇)
の動きをし、二番気筒NO2のピストンと三番気筒NO3の
ピストンとが同一方向の動き(例えば下降)をすること
になる。換言すれば、大きな通路有効面積を備えたボス
無し連通部26を挟む一番気筒NO1と二番気筒NO2及び
三番気筒NO3と四番気筒NO4とは、そのピストンが逆方
向の動きをする。他方、小さな通路有効面積を備えたボ
ス付き連通部25を挟む二番気筒NO2と三番気筒NO3と
は、そのピストンが同一方向の動きをすることになる。
火順序が、上記気筒番号で示すと、順に、NO1(一番気
筒)−NO3(三番気筒)−NO4(四番気筒)−NO2(二
番気筒)とされている。このため、一番気筒NO1のピス
トンと四番気筒のピストンとが同一方向(例えば上昇)
の動きをし、二番気筒NO2のピストンと三番気筒NO3の
ピストンとが同一方向の動き(例えば下降)をすること
になる。換言すれば、大きな通路有効面積を備えたボス
無し連通部26を挟む一番気筒NO1と二番気筒NO2及び
三番気筒NO3と四番気筒NO4とは、そのピストンが逆方
向の動きをする。他方、小さな通路有効面積を備えたボ
ス付き連通部25を挟む二番気筒NO2と三番気筒NO3と
は、そのピストンが同一方向の動きをすることになる。
【0027】したがって、例えば二番、三番のクランク
空間NO2、NO3内の空気は、対応する気筒のピストンが
下降することに伴って、大きな通路有効面積を備えた連
通部26を通って、二番空間NO2内の空気(ピストンの
ストロ−ク分の空気)が一番空間NO1内(ピストンが上
昇動)へ円滑に移行し、三番空間NO3内の空気が四番空
間NO4内(ピストンが上昇動)へ円滑に移行することに
なる。このため、ピストンの上昇動或は下降動はクラン
ク空間内の空気によって阻害されることがなく、このク
ランク空間内の空気がピストンの動きを阻害することに
伴う負の仕事(ポンピングロス)を低減することができ
る。
空間NO2、NO3内の空気は、対応する気筒のピストンが
下降することに伴って、大きな通路有効面積を備えた連
通部26を通って、二番空間NO2内の空気(ピストンの
ストロ−ク分の空気)が一番空間NO1内(ピストンが上
昇動)へ円滑に移行し、三番空間NO3内の空気が四番空
間NO4内(ピストンが上昇動)へ円滑に移行することに
なる。このため、ピストンの上昇動或は下降動はクラン
ク空間内の空気によって阻害されることがなく、このク
ランク空間内の空気がピストンの動きを阻害することに
伴う負の仕事(ポンピングロス)を低減することができ
る。
【0028】特に、四番気筒用のクランク空間NO4は、
前述したように、ロアブロック6の底板部6fによって
画成されて、オイルパン7内空間とは直接連通されてい
ないため(他のクランク空間NO3等のように、オイルパ
ン7に連通する前記開口部13bが存在していないた
め)、この四番気筒用のクランク空間NO4を上記三番気
筒用のクランク空間NO3に対して大きな連通部26を介
して連通させることで、当該四番気筒NO4のポンピング
ロスを低減することが可能となる。
前述したように、ロアブロック6の底板部6fによって
画成されて、オイルパン7内空間とは直接連通されてい
ないため(他のクランク空間NO3等のように、オイルパ
ン7に連通する前記開口部13bが存在していないた
め)、この四番気筒用のクランク空間NO4を上記三番気
筒用のクランク空間NO3に対して大きな連通部26を介
して連通させることで、当該四番気筒NO4のポンピング
ロスを低減することが可能となる。
【0029】図6は側方から見たロアブロック6を示す
もので、ロアブロック6の側壁6eは、薄板部30と、
間隔をおいて並置された柱部31と、リブ32とで形成
されている。そして、上記柱部31に、前述のロアブロ
ック6とシリンダブロック本体2とを締結するボルト8
の挿入孔が形成されている。また上記リブ32はクロス
状に配置されて、ロアブロック6のねじれ剛性を高める
ようにしてある。そして、該薄板部30のうち、三番気
筒のクランク空間NO3に臨む部位33と、四番気筒のク
ランク空間NO4に臨む部位34には、この薄板部30を
設けないものとされている。すなわち、上記部位33と
34とはロアブロック6の側方に開口した開放部位とさ
れている。
もので、ロアブロック6の側壁6eは、薄板部30と、
間隔をおいて並置された柱部31と、リブ32とで形成
されている。そして、上記柱部31に、前述のロアブロ
ック6とシリンダブロック本体2とを締結するボルト8
の挿入孔が形成されている。また上記リブ32はクロス
状に配置されて、ロアブロック6のねじれ剛性を高める
ようにしてある。そして、該薄板部30のうち、三番気
筒のクランク空間NO3に臨む部位33と、四番気筒のク
ランク空間NO4に臨む部位34には、この薄板部30を
設けないものとされている。すなわち、上記部位33と
34とはロアブロック6の側方に開口した開放部位とさ
れている。
【0030】上記開放部位33、34は、これら部位3
3、34間の連通関係を損なわないようにして、ロアブ
ロック6とは別部材とされた例えばプレ−ト部材35に
よって覆われるようになっている。すなわち、プレ−ト
部材35はボルト(図示せず)を利用してロアブロック
6の側壁6eに固定されるようになっている。上記ボル
トは、図6に符号36で示すねじ孔(ロアブロック6の
側壁6eに形成されている)に螺合される。
3、34間の連通関係を損なわないようにして、ロアブ
ロック6とは別部材とされた例えばプレ−ト部材35に
よって覆われるようになっている。すなわち、プレ−ト
部材35はボルト(図示せず)を利用してロアブロック
6の側壁6eに固定されるようになっている。上記ボル
トは、図6に符号36で示すねじ孔(ロアブロック6の
側壁6eに形成されている)に螺合される。
【0031】以上の構成により、三番気筒のクランク空
間NO3と四番気筒のクランク空間NO4とは、上記開放部
位33、34を通り、上記プレ−ト部材35によってロ
アブロック6の側方に形成される通路を通って、互いに
連通されることとなる。これにより、四番気筒NO4に関
し、上記連通部26と共に、当該四番気筒のポンピング
ロスを一層低減することが可能となる。
間NO3と四番気筒のクランク空間NO4とは、上記開放部
位33、34を通り、上記プレ−ト部材35によってロ
アブロック6の側方に形成される通路を通って、互いに
連通されることとなる。これにより、四番気筒NO4に関
し、上記連通部26と共に、当該四番気筒のポンピング
ロスを一層低減することが可能となる。
【0032】このような開放部位33、34および上記
プレ−ト部材35はロアブロック6の一側壁6eだけに
設けてもよく、あるいはロアブロック6の両側部6e、
6eに設けてよい。また、上記プレ−ト部材35はロア
ブロック6の補強部材としても機能することになる(ロ
アブロック6の曲げ剛性の向上)。このような補強機能
は、プレ−ト部材35の材質あるいは板厚を変えことに
よって容易に調整することが可能であり、あるいはプレ
−ト部材35にビ−ドを形成して調整することも可能で
ある。
プレ−ト部材35はロアブロック6の一側壁6eだけに
設けてもよく、あるいはロアブロック6の両側部6e、
6eに設けてよい。また、上記プレ−ト部材35はロア
ブロック6の補強部材としても機能することになる(ロ
アブロック6の曲げ剛性の向上)。このような補強機能
は、プレ−ト部材35の材質あるいは板厚を変えことに
よって容易に調整することが可能であり、あるいはプレ
−ト部材35にビ−ドを形成して調整することも可能で
ある。
【0033】図5および図7を参照してロアブロック6
の後端部6aについて説明する。ロアブロック6の後端
部6aは、前述したように、第4の仕切壁12からロア
ブロック6の後端6bに向うに従って側方および下方に
膨出する形状とされている。このロアブロック6の後端
部6aにおける膨出形状によって、ミッションを含むロ
アブロック6(シリンダブロック2)のパワ−プラント
ベンデングに対する剛性の確保がなされている。
の後端部6aについて説明する。ロアブロック6の後端
部6aは、前述したように、第4の仕切壁12からロア
ブロック6の後端6bに向うに従って側方および下方に
膨出する形状とされている。このロアブロック6の後端
部6aにおける膨出形状によって、ミッションを含むロ
アブロック6(シリンダブロック2)のパワ−プラント
ベンデングに対する剛性の確保がなされている。
【0034】そして、このロアブロック6の後端部6a
において、その下部の両側部には、前記オイルパン取付
用座部6gとロアブロック6の後端壁6cとの間を連結
する複数のリブ40が形成されている。また、これらリ
ブ40が形成された部位(上記両側部)で挟まれた中央
部には、下方に向けて開口する凹部41が形成され、こ
の凹部41と、上記リブ40が形成されている側部と
は、前記オイルパン取付用座部6gとロアブロック6の
後端壁6cとの間に伸びる第2のリブ42で仕切られて
いる。そして上記凹部41によって、前記第4の仕切壁
12およびロアブロック6の後端壁6cに形成された上
記ボルト挿通孔18の長さ寸法が、他の仕切壁11等に
形成された上記ボルト挿通孔18の長さ寸法と同一とな
るようにされている。
において、その下部の両側部には、前記オイルパン取付
用座部6gとロアブロック6の後端壁6cとの間を連結
する複数のリブ40が形成されている。また、これらリ
ブ40が形成された部位(上記両側部)で挟まれた中央
部には、下方に向けて開口する凹部41が形成され、こ
の凹部41と、上記リブ40が形成されている側部と
は、前記オイルパン取付用座部6gとロアブロック6の
後端壁6cとの間に伸びる第2のリブ42で仕切られて
いる。そして上記凹部41によって、前記第4の仕切壁
12およびロアブロック6の後端壁6cに形成された上
記ボルト挿通孔18の長さ寸法が、他の仕切壁11等に
形成された上記ボルト挿通孔18の長さ寸法と同一とな
るようにされている。
【0035】ロアブロック6の後端部6aにおける以上
の構成により、先ず上記リブ40および41によって、
ミッションが取り付けられるロアブロック6の後端壁6
cが第4の仕切壁12と剛性関係をもって連結されるこ
とになる。従って、パワ−プラントの影響を直接的に受
けるロアブロック6の後端壁6cの剛性が高められるこ
ととなり、パワ−プラントベンデイングの抑制あるいは
パワ−プラントベンデイングに伴う異音の発生を抑える
ことができる。
の構成により、先ず上記リブ40および41によって、
ミッションが取り付けられるロアブロック6の後端壁6
cが第4の仕切壁12と剛性関係をもって連結されるこ
とになる。従って、パワ−プラントの影響を直接的に受
けるロアブロック6の後端壁6cの剛性が高められるこ
ととなり、パワ−プラントベンデイングの抑制あるいは
パワ−プラントベンデイングに伴う異音の発生を抑える
ことができる。
【0036】更に、前記第4の仕切壁12およびロアブ
ロック6の後端壁6cに形成された上記ボルト挿通孔1
8の長さ寸法が、他の仕切壁11等に形成された上記ボ
ルト挿通孔18の長さ寸法と同一とされているため、前
記第4の仕切壁12およびロアブロック6の後端壁6c
に配置されるベアリングキャップ20の支持剛性を向上
することができる。
ロック6の後端壁6cに形成された上記ボルト挿通孔1
8の長さ寸法が、他の仕切壁11等に形成された上記ボ
ルト挿通孔18の長さ寸法と同一とされているため、前
記第4の仕切壁12およびロアブロック6の後端壁6c
に配置されるベアリングキャップ20の支持剛性を向上
することができる。
【0037】すなわち、上記凹部41を形成することな
くベアリングキャップ20の下部をボルト固定しようし
た場合、ロアブロック6の後端部6aを下方に膨出した
分、軸長さの大きい前記ボルト19を使用する必要があ
る。これに対して、本実施例では上記凹部41を形成し
たことによって、軸長さの短いボルト19を使用するこ
とが可能となり、このボルト19の短縮化によってベア
リングキャップ20の支持剛性を高いものとすることが
できる。
くベアリングキャップ20の下部をボルト固定しようし
た場合、ロアブロック6の後端部6aを下方に膨出した
分、軸長さの大きい前記ボルト19を使用する必要があ
る。これに対して、本実施例では上記凹部41を形成し
たことによって、軸長さの短いボルト19を使用するこ
とが可能となり、このボルト19の短縮化によってベア
リングキャップ20の支持剛性を高いものとすることが
できる。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1〜3の発明によれば、ベアリングキャップの存在によ
ってシリンダブロック内の空気の移動が阻害されなくな
るため、ポンピングロスの問題を解消することができ
る。また、請求項2、3の発明によれば、ベアリングキ
ャップの支持剛性を向上することができる。
1〜3の発明によれば、ベアリングキャップの存在によ
ってシリンダブロック内の空気の移動が阻害されなくな
るため、ポンピングロスの問題を解消することができ
る。また、請求項2、3の発明によれば、ベアリングキ
ャップの支持剛性を向上することができる。
【図1】エンジン本体の下半分を断面した部分断面図。
【図2】ロアブロックを上方から見た平面図。
【図3】図2に示す III−III 線に沿った断面図。
【図4】図2に示すIV−IV線に沿った断面図。
【図5】ロアブロックを下方から見た底面図。
【図6】ロアブロックを側方から見た側面図。
【図7】図5に示す VII−VII 線に沿った断面図。
1 エンジン本体 2 シリンダブロック本体 2a シリンダボア 4 クランクシャフト 5 クランク室 6 ロアブロック 9〜12 仕切壁 18 仕切壁に形成されたボルト挿通孔 19 ボルト 20 ベアリングキャップ 20a ボス部 20A ボス無しベアリングキャップ 23 ボルト 25 ボス付きベアリングキャップと仕切壁との間の
空間 26 ボス無しベアリングキャップと仕切壁との間の
空間
空間 26 ボス無しベアリングキャップと仕切壁との間の
空間
Claims (3)
- 【請求項1】 多気筒エンジンのシリンダブロックが、
シリンダボアを備えたシリンダブロック本体と、該シリ
ンダブロック本体のスカート部の下端に締結されたロア
ブロックとで構成され、該スカート部と該ロアブロック
とでクランクシャフトを収容するクランク室が形成さ
れ、該クランク室に収容されたクランクシャフトの軸受
け部の一部がベアリングキャップで構成され、且つ該ク
ランク室の一部を形成する前記ロアブロックの内部空間
には、隣接するそれぞれの気筒間に仕切壁が設けられた
エンジンにおいて、前記ベアリングキャップと前記仕切壁との間に、隣接す
るそれぞれの気筒のクランク室空間を連通する連通部が
設けられ、 隣接する気筒のピストンが同一方向に移動する気筒間の
前記連通部の連通面積が、隣接する気筒のピストンが逆
方向に移動する気筒間の前記連通部の連通面積よりも小
さくされている、 ことを特徴とするエンジンのブロック構造。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記ベアリングキャップのうち、隣接する気筒のピスト
ンが同一方向に移動する気筒間のベアリングキャップは
その側部が前記ロアブロックに固定され、隣接する気筒
のピストンが逆方向に移動する気筒間のベアリングキャ
ップはその下部が前記ロアブロックに固定されている、 ことを特徴とするエンジンのブロック構造。 - 【請求項3】 請求項2において、 前記隣接する気筒のピストンが同一方向に移動する気筒
間のベアリングキャップが、その側部に側方に向けて突
出するボス部を備え、該ボス部と前記ロアブロックとを
連結することによって該ベアリングキャップの側部が前
記ロアブロックに固定されている、 ことを特徴とするエンジンのブロック構造。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41706690A JP3157175B2 (ja) | 1990-12-29 | 1990-12-29 | エンジンのブロック構造 |
DE1991614636 DE69114636T2 (de) | 1990-09-21 | 1991-09-23 | Zylinderblockaufbau für eine Brennkraftmaschine. |
US07/764,413 US5247915A (en) | 1990-12-25 | 1991-09-23 | Cylinder block structure for an internal combustion engine |
EP19910116136 EP0476706B1 (en) | 1990-09-21 | 1991-09-23 | Cylinder block structure for an internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41706690A JP3157175B2 (ja) | 1990-12-29 | 1990-12-29 | エンジンのブロック構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04234550A JPH04234550A (ja) | 1992-08-24 |
JP3157175B2 true JP3157175B2 (ja) | 2001-04-16 |
Family
ID=18525211
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP41706690A Expired - Fee Related JP3157175B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-12-29 | エンジンのブロック構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3157175B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014018126A (ja) * | 2012-07-17 | 2014-02-03 | Unitem:Kk | 食品用包装材 |
KR101930903B1 (ko) * | 2016-12-14 | 2018-12-19 | 일야상사 주식회사 | 식품 포장재 |
-
1990
- 1990-12-29 JP JP41706690A patent/JP3157175B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014018126A (ja) * | 2012-07-17 | 2014-02-03 | Unitem:Kk | 食品用包装材 |
KR101930903B1 (ko) * | 2016-12-14 | 2018-12-19 | 일야상사 주식회사 | 식품 포장재 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04234550A (ja) | 1992-08-24 |
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Legal Events
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