JP3037500U - 前身頃用芯地 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】台芯と胸増芯を単層一体化し、前身頃用芯地を
軽量、柔軟化させる。 【構成】この出願の考案は、上着の前身頃用芯地のうち
台芯において、台芯（１）と胸増芯（２）によって構成
され、これらが積層ではなく、単層接合されている前身
頃用台芯である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この出願の考案は、上着の前身頃用芯地に関するものであって、特に前身頃用 芯地が台芯、胸増芯および／又はラペル芯、フロント芯から構成されている前身 頃用芯地に関する。台芯は、上着フロント部全体の安定のための基礎として、安 定した毛芯、不織布芯地等が使用されており、胸増芯は、肩から胸にかけて横張 を強くする本バス芯、合成繊維の毛芯、不織布等を積層したものが使用され、ラ ペル芯は、横方向に張のある毛芯等が、又、フロント芯は、釦および穴かがりの 力芯として、安定した毛芯、不織布芯地等が使用されている。

【０００２】

【従来の技術】

従来の前身頃用芯地は、台芯上に胸増芯および／又はラペル芯、フロント芯を それぞれ積層して、縫着した作り芯であり、その構成は胸増芯（２）とラペル芯 （３）とフロント芯（４）、あるいは胸増芯（２）とラペル芯（３）、あるいは 、胸増芯（２）とフロント芯（４）とをそれぞれ台芯上に積層縫着して一体化さ れていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の、胸増芯が台芯上に積層縫着されている作り芯では、作り芯そのものの 質量が大きなものとなり、上着本体を重くさせ、また作り芯が極めて厚みのある ものとなり、上着本体を堅化し、その結果、上着の着心地を悪化させてしまうと いう問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この出願の考案は、胸増芯と台芯を積層縫着させることなく、胸増芯の形状に 台芯胸部をくりぬき、そこへ胸増芯をはめ込み、接合し、台芯と胸増芯を単層一 体化して、台芯とするものである。 接合は、縫合、接着、融着などの接合手段によりそれぞれの芯地が接する状態 で行われる。

【０００５】

【考案による効果】

この出願の考案は、従来の様に胸増芯が台芯に積層縫着されていない為、作り 芯そのものの重量を軽減することができ、結果的に上着本体の重量を軽減し、あ わせてその柔軟性を高めることができた。よって従来の問題点を解決することが できたものである。

【０００６】 この出願考案に用いられる芯地の材料としては、編物、織物、不織布等があり 、編物としては、丸編地、横編地、ラッセル地、トリコット地などがあり、織物 としては、平織、綾織、朱子織などがある。不織布としては、繊維のウエブをバ インダー接着したもの、熱可塑性繊維のウエブを部分的に熱圧着したもの、繊維 のウエブをニードルパンチあるいは、水流により絡合したもの、さらには、これ らのウエブ中に、織物、編物、糸等を挿入して、縦または、横方向などに張りを もたせたもの等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。 次に、台芯、胸増芯をそれぞれの形状にカットし、接合、単層一体化する。芯 地同志の接合は、１０〜２５ｍｍ幅の熱融着テープ等を用いた接着剤による接着 、又は、接着剤により接着する場合、予め芯地に熱融着性の接着剤等を塗布して おいてもよく、さらにそれらをほどこしたのち、ジグザグミシン等により縫着さ れる。又、接着剤類を全く使用しない場合、接合部分に細いテープ状のものを重 ね、その上からジグザグミシン等により縫合されてもよい。

【０００７】

【実施例１】 前身頃用の台芯として、縦糸に麻、横糸にコットンを使用した芯地を上着の前 身頃形状にカットし、さらに脇の下から肩、胸部にかけて約３０ｃｍ四方ぶんを くりぬき、つぎに縦糸にコットン、横糸にホースヘアーを用いた本バス芯を繰り 縫いた部分の形状にカットし、それを台芯にはめ込む。つづいてレーヨン１００ ％の裏地用の生地で約１５ｍｍ幅のテープを作り、台芯と本バス芯の接合部分に そのテープを置き、うえからジグザグミシンでステッチを施し、固定して一体化 した。

【０００８】

【実施例２】 前身頃用の台芯として、縦糸にコットン、横糸にウールを使用した芯地を、ま た縦糸にウール、横糸にホースヘアーを用いた本バス芯をそれぞれ実施例１と同 様にカットし、片面に低融点ポリアミド樹脂をドット状に付与した１０ｍｍ幅の 不織布製の接着テープを台芯と本バス芯の接合部分に置いて、上から１４５℃の スチームアイロンで接着したのち、上部よりジグザグミシンでステッチを施し、 一体化した。

【図面の簡単な説明】

【図１】台芯と胸増芯を一体化したものを示す説明図で
ある。

【図２】各芯地を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 台芯 ２ 胸増芯 ３ ラペル芯 ４ フロント芯 ５ 接着テープ ６ 糸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上着の前身頃芯地の台芯において、台芯
   （１）と胸増芯（２）とから構成され、これらが単層一
   体化されていることを特徴とする前身頃用芯地。