JP3030733B2 - 電動式動力舵取装置 - Google Patents
電動式動力舵取装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車などの電動式
動力舵取装置、さらに詳しくは、運転者の操舵力とこの
操舵力に応じた電動機の補助操舵力によりラック軸を移
動させるようになった動力舵取装置に関する。
動力舵取装置、さらに詳しくは、運転者の操舵力とこの
操舵力に応じた電動機の補助操舵力によりラック軸を移
動させるようになった動力舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電動式動力舵取装置において
は、電動機の回転を減速してラック軸に伝達する必要が
あり、従来の直流電動機を使用した電動式動力舵取装置
では、たとえば、電動機の回転をウォームなどの歯車減
速機構で減速したのちにさらにピニオンとラックによっ
てラック軸に伝達していた。
は、電動機の回転を減速してラック軸に伝達する必要が
あり、従来の直流電動機を使用した電動式動力舵取装置
では、たとえば、電動機の回転をウォームなどの歯車減
速機構で減速したのちにさらにピニオンとラックによっ
てラック軸に伝達していた。
【0003】また、ラック軸を支持するハウジング内に
電動機により回転させられる筒状回転軸とボールナット
が回転支持されて、これらの内側にラック軸が通され、
回転軸の回転が遊星歯車減速機構を介してボールナット
に伝達され、ボールナットの回転がボールねじ機構を介
してラック軸に伝達されるようになった動力舵取装置も
提案されている(特開昭60−154955号公報参
照)。
電動機により回転させられる筒状回転軸とボールナット
が回転支持されて、これらの内側にラック軸が通され、
回転軸の回転が遊星歯車減速機構を介してボールナット
に伝達され、ボールナットの回転がボールねじ機構を介
してラック軸に伝達されるようになった動力舵取装置も
提案されている(特開昭60−154955号公報参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の直流電動機を使
用した電動式動力舵取装置においては、モータ特性が高
速回転、低トルクであるため、減速比を大きくとる必要
があり、このために減速機構が上記のように複雑にな
り、また、ハンドル戻りなどの性能への悪影響も大き
い。さらに、電動機の回転がウォームや遊星歯車などの
減速機構によって減速されるため、伝達ロスが非常に大
きく、したがって、電動機の容量を大きくする必要があ
る。
用した電動式動力舵取装置においては、モータ特性が高
速回転、低トルクであるため、減速比を大きくとる必要
があり、このために減速機構が上記のように複雑にな
り、また、ハンドル戻りなどの性能への悪影響も大き
い。さらに、電動機の回転がウォームや遊星歯車などの
減速機構によって減速されるため、伝達ロスが非常に大
きく、したがって、電動機の容量を大きくする必要があ
る。
【0005】この発明の目的は、上記の問題を解決し、
減速機構が簡単で、性能が良く、しかも伝達ロスが小さ
くて、電動機の容量を小さくできる電動式動力舵取装置
を提供することにある。
減速機構が簡単で、性能が良く、しかも伝達ロスが小さ
くて、電動機の容量を小さくできる電動式動力舵取装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明による電動式動
力舵取装置は、ラック軸を支持するハウジング内に電動
機により回転させられる筒状の外側回転軸が設けられ、
この外側回転軸の内側に筒状の内側回転軸が軸方向に移
動しうるが相互に回転しないように取付けられ、この内
側回転軸の内側にラック軸が通されており、内側回転軸
が第1ねじ結合手段を介してハウジングに連結され、ラ
ック軸が第2ねじ結合手段を介して内側回転軸に連結さ
れており、前記電動機がブラシレス電動機であり、この
電動機のロータの回転位置を検出するセンサがこの電動
機に直接的にまたは連結機構を介して間接的に取付けら
れているものである。
力舵取装置は、ラック軸を支持するハウジング内に電動
機により回転させられる筒状の外側回転軸が設けられ、
この外側回転軸の内側に筒状の内側回転軸が軸方向に移
動しうるが相互に回転しないように取付けられ、この内
側回転軸の内側にラック軸が通されており、内側回転軸
が第1ねじ結合手段を介してハウジングに連結され、ラ
ック軸が第2ねじ結合手段を介して内側回転軸に連結さ
れており、前記電動機がブラシレス電動機であり、この
電動機のロータの回転位置を検出するセンサがこの電動
機に直接的にまたは連結機構を介して間接的に取付けら
れているものである。
【0007】好ましくは、第1および第2ねじ結合手段
がボールねじである。
がボールねじである。
【0008】また、好ましくは、外側回転軸に電動機の
ロータが取付けられ、ハウジングに電動機のステータが
取付けられている。
ロータが取付けられ、ハウジングに電動機のステータが
取付けられている。
【0009】
【作用】電動機による外側回転軸の回転が内側回転軸に
伝達され、内側回転軸が外側回転軸とともに回転すると
同時に、第1ねじ結合手段により内側回転軸が軸方向に
移動させられる。そして、内側回転軸の回転と軸方向の
移動が、第2ねじ結合手段により、ラック軸の軸方向の
移動に変換される。その結果、電動機の回転が減速され
てラック軸に伝達される。
伝達され、内側回転軸が外側回転軸とともに回転すると
同時に、第1ねじ結合手段により内側回転軸が軸方向に
移動させられる。そして、内側回転軸の回転と軸方向の
移動が、第2ねじ結合手段により、ラック軸の軸方向の
移動に変換される。その結果、電動機の回転が減速され
てラック軸に伝達される。
【0010】ブラシレス電動機は、モータ特性が低回
転、高トルクであるため、減速比が小さくてよく、減速
機構が簡単になる。また、電動機の回転がねじ結合手段
により減速されるので、伝達ロスが小さい。とくに、ボ
ールねじにすると、伝達ロスは非常に小さくなる。そし
て、ブラシレス電動機とボールねじなどのねじ結合手段
を用いた減速機構を組合わせることにより、低回転、高
トルクのモータ特性を十分に生かすことができ、モータ
慣性を小さくすることによるハンドル戻りなどの性能が
大幅に向上する。
転、高トルクであるため、減速比が小さくてよく、減速
機構が簡単になる。また、電動機の回転がねじ結合手段
により減速されるので、伝達ロスが小さい。とくに、ボ
ールねじにすると、伝達ロスは非常に小さくなる。そし
て、ブラシレス電動機とボールねじなどのねじ結合手段
を用いた減速機構を組合わせることにより、低回転、高
トルクのモータ特性を十分に生かすことができ、モータ
慣性を小さくすることによるハンドル戻りなどの性能が
大幅に向上する。
【0011】外側回転軸に電動機のロータが取付けら
れ、ハウジングに電動機のステータが取付けられて、電
動機により外側回転軸を直接回転させるようにすると、
伝達ロスは第1および第2ねじ結合手段の部分だけで発
生するようになり、ねじ結合手段の伝達ロスは小さいの
で、全体の伝達ロスも非常に小さくなる。しかしなが
ら、電動機の回転を1段の歯車減速機構により減速して
外側回転軸に伝達するようにしても、ほとんどこの部分
だけで伝達ロスが生じるので、全体の伝達ロスは小さ
い。
れ、ハウジングに電動機のステータが取付けられて、電
動機により外側回転軸を直接回転させるようにすると、
伝達ロスは第1および第2ねじ結合手段の部分だけで発
生するようになり、ねじ結合手段の伝達ロスは小さいの
で、全体の伝達ロスも非常に小さくなる。しかしなが
ら、電動機の回転を1段の歯車減速機構により減速して
外側回転軸に伝達するようにしても、ほとんどこの部分
だけで伝達ロスが生じるので、全体の伝達ロスは小さ
い。
【0012】また、外側および内側回転軸の単位回転量
当たりのラック軸の移動量すなわち減速比(伝達比)
は、2つのねじ結合手段のねじの方向およびねじのリー
ドの差によって任意に設定することができる。
当たりのラック軸の移動量すなわち減速比(伝達比)
は、2つのねじ結合手段のねじの方向およびねじのリー
ドの差によって任意に設定することができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0014】図1および図2は第1実施例を示し、図1
は自動車の電動式動力舵取装置の部分、図2はその主要
部の詳細を示している。なお、以下の説明において、図
面の左右を左右とする。
は自動車の電動式動力舵取装置の部分、図2はその主要
部の詳細を示している。なお、以下の説明において、図
面の左右を左右とする。
【0015】自動車の車体に左右方向に長いハウジング
(1)が固定されており、このハウジング(1)内に左右方向
にのびるラック軸(2)が回転はしないが左右方向(軸方
向)に移動しうるように支持されている。ハウジング
(1)の左端寄りの部分に形成されたギヤボックス(3)内
に、トーションバー(図示略)によって連結された入力
軸(4)と出力軸(5)が回転自在に支持されている。出力軸
(5)にはラック軸(2)のラック(図示略)とかみ合うピニ
オン(6)が一体に形成され、入力軸(4)は図示しないハン
ドル(ステアリングホイール)に連結されている。ギヤ
ボックス(3)には、入力軸(4)と出力軸(5)の間のトーシ
ョンバーのねじれを検出することによってハンドルから
の操舵トルクを検出するトルクセンサ(7)が設けられて
いる。ハウジング(1)から突出したラック軸(2)の左右両
端部に、ボール継手(8)(9)を介してタイロッド(10)(11)
が連結されている。
(1)が固定されており、このハウジング(1)内に左右方向
にのびるラック軸(2)が回転はしないが左右方向(軸方
向)に移動しうるように支持されている。ハウジング
(1)の左端寄りの部分に形成されたギヤボックス(3)内
に、トーションバー(図示略)によって連結された入力
軸(4)と出力軸(5)が回転自在に支持されている。出力軸
(5)にはラック軸(2)のラック(図示略)とかみ合うピニ
オン(6)が一体に形成され、入力軸(4)は図示しないハン
ドル(ステアリングホイール)に連結されている。ギヤ
ボックス(3)には、入力軸(4)と出力軸(5)の間のトーシ
ョンバーのねじれを検出することによってハンドルから
の操舵トルクを検出するトルクセンサ(7)が設けられて
いる。ハウジング(1)から突出したラック軸(2)の左右両
端部に、ボール継手(8)(9)を介してタイロッド(10)(11)
が連結されている。
【0016】ハウジング(1)の中間部内に、ブラシレス
電動機(12)により回転させられる筒 状の外側回転軸(13)
が軸受(14)(15)を介して軸方向には移動しないように回
転支持されている。電動機(12)は、ハウジング(1)内に
固定されたステータ(16)と外 側回転軸(13)の外周部に直
接設けられたロータ(17)とから構成されている。
電動機(12)により回転させられる筒 状の外側回転軸(13)
が軸受(14)(15)を介して軸方向には移動しないように回
転支持されている。電動機(12)は、ハウジング(1)内に
固定されたステータ(16)と外 側回転軸(13)の外周部に直
接設けられたロータ(17)とから構成されている。
【0017】ラック軸(2)の周囲のハウジング(1)の適当
な位置にロータリエンコーダなどを使用した回転位置セ
ンサ(35)が取付けられており、このセンサ(35)の入力軸
に固定された歯車(36)と外側回転軸(13)の右端部外周に
固定された歯車(37)とがかみ合わされている。そして、
外側回転軸(13)の回転が歯車(37)(36)により減速されて
センサ(35)に伝えられ、センサ(35)によって外側回転軸
(13)すなわちロータ(17)の回転位置が検出される。
な位置にロータリエンコーダなどを使用した回転位置セ
ンサ(35)が取付けられており、このセンサ(35)の入力軸
に固定された歯車(36)と外側回転軸(13)の右端部外周に
固定された歯車(37)とがかみ合わされている。そして、
外側回転軸(13)の回転が歯車(37)(36)により減速されて
センサ(35)に伝えられ、センサ(35)によって外側回転軸
(13)すなわちロータ(17)の回転位置が検出される。
【0018】外側回転軸(13)の内側に、筒状の内側回転
軸(18)がスプライン(19)などを介して軸方向に移動しう
るが相互に回転はしないように取付けられ、内側回転軸
(18)の内側に、ブシュ(20)を介してラック軸(2)が相互
に回転および軸方向の移動ができるように通されてい
る。
軸(18)がスプライン(19)などを介して軸方向に移動しう
るが相互に回転はしないように取付けられ、内側回転軸
(18)の内側に、ブシュ(20)を介してラック軸(2)が相互
に回転および軸方向の移動ができるように通されてい
る。
【0019】内側回転軸(18)の一部は、これが外側回転
軸(13)に対して移動しても常に外側回転軸(13)より左側
に突出しているようになっており、この部分が、次のよ
うに、第1ねじ結合手段を構成する第1ボールねじ(21)
を介してハウジング(1) に連結されている。すなわち、
内側回転軸(18)の外周面にねじ部(22)が形成され、この
ねじ部(22)が、ハウジング(1) に固定されたボールナッ
ト(23)に多数の循環ボール(24)を介してねじはめられて
いる。
軸(13)に対して移動しても常に外側回転軸(13)より左側
に突出しているようになっており、この部分が、次のよ
うに、第1ねじ結合手段を構成する第1ボールねじ(21)
を介してハウジング(1) に連結されている。すなわち、
内側回転軸(18)の外周面にねじ部(22)が形成され、この
ねじ部(22)が、ハウジング(1) に固定されたボールナッ
ト(23)に多数の循環ボール(24)を介してねじはめられて
いる。
【0020】ラック軸(2) が、次のように、第2ねじ結
合手段を構成する第2ボールねじ(25)を介して内側回転
軸(18)の左端部に連結されている。すなわち、ラック軸
(2)の外周面にねじ部(26)が形成され、このねじ部(26)
が、内側回転軸(18)の左端部に固定されたボールナット
(27)に多数の循環ボール(28)を介してねじはめられてい
る。
合手段を構成する第2ボールねじ(25)を介して内側回転
軸(18)の左端部に連結されている。すなわち、ラック軸
(2)の外周面にねじ部(26)が形成され、このねじ部(26)
が、内側回転軸(18)の左端部に固定されたボールナット
(27)に多数の循環ボール(28)を介してねじはめられてい
る。
【0021】この実施例では、2つのボールねじ(21)(2
5)のねじの向きは逆であり、第2ボールねじ(25)のねじ
のリードが第1ボールねじ(21)のそれより大きくなって
いる。
5)のねじの向きは逆であり、第2ボールねじ(25)のねじ
のリードが第1ボールねじ(21)のそれより大きくなって
いる。
【0022】運転者がハンドルを回転させると、その回
転が入力軸(4) 、トーションバーおよび出力軸(5) を介
してピニオン(6) に伝えられ、ピニオン(6) の回転によ
りラック軸(2) が左右に移動させられて、車輪が操舵さ
れる。このとき、トルクセンサ(7) により検出された操
舵トルクの方向および大きさに基づいて電動機(12)が駆
動され、これによってラック軸(2) がピニオン(6) によ
るのと同じ方向に移動させられる。
転が入力軸(4) 、トーションバーおよび出力軸(5) を介
してピニオン(6) に伝えられ、ピニオン(6) の回転によ
りラック軸(2) が左右に移動させられて、車輪が操舵さ
れる。このとき、トルクセンサ(7) により検出された操
舵トルクの方向および大きさに基づいて電動機(12)が駆
動され、これによってラック軸(2) がピニオン(6) によ
るのと同じ方向に移動させられる。
【0023】たとえば、ハンドル操作によりラック軸
(2) を左側に移動させる場合、電動機(12)のロータ(17)
は図面の右側から見て右方向(時計方向)に回転させら
れる。これにより、外側回転軸(13)と内側回転軸(18)も
同じ方向に同じ量だけ回転させられる。内側回転軸(18)
が上記の方向に回転すると、第1ボールねじ(21)の作用
により内側回転軸(18)がハウジング(1) に対して左側に
移動するとともに、第2ボールねじ(25)の作用によりラ
ック軸(2) が内側回転軸(18)に対して左側に移動する。
その結果、ラック軸(2) がハウジング(1) に対して左側
に移動し、その移動量は、ハウジング(1) に対する内側
回転軸(18)の移動量と内側回転軸(18)に対するラック軸
(2) の移動量の和に等しい。ハウジング(1) に対する内
側回転軸(18)の移動量は、内側回転軸(18)の回転量およ
び第1ボールねじ(21)のねじのリードに比例し、内側回
転軸(18)に対するラック軸(2) の移動量は、内側回転軸
(18)の回転量および第2ボールねじ(25)のねじのリード
に比例する。したがって、ハウジング(1) に対するラッ
ク軸(2) の移動量は、2つのボールねじ(21)(25)のねじ
のリードの和および内側回転軸(18)の回転量に比例す
る。
(2) を左側に移動させる場合、電動機(12)のロータ(17)
は図面の右側から見て右方向(時計方向)に回転させら
れる。これにより、外側回転軸(13)と内側回転軸(18)も
同じ方向に同じ量だけ回転させられる。内側回転軸(18)
が上記の方向に回転すると、第1ボールねじ(21)の作用
により内側回転軸(18)がハウジング(1) に対して左側に
移動するとともに、第2ボールねじ(25)の作用によりラ
ック軸(2) が内側回転軸(18)に対して左側に移動する。
その結果、ラック軸(2) がハウジング(1) に対して左側
に移動し、その移動量は、ハウジング(1) に対する内側
回転軸(18)の移動量と内側回転軸(18)に対するラック軸
(2) の移動量の和に等しい。ハウジング(1) に対する内
側回転軸(18)の移動量は、内側回転軸(18)の回転量およ
び第1ボールねじ(21)のねじのリードに比例し、内側回
転軸(18)に対するラック軸(2) の移動量は、内側回転軸
(18)の回転量および第2ボールねじ(25)のねじのリード
に比例する。したがって、ハウジング(1) に対するラッ
ク軸(2) の移動量は、2つのボールねじ(21)(25)のねじ
のリードの和および内側回転軸(18)の回転量に比例す
る。
【0024】ハンドル操作によりラック軸(2) を右側に
移動させる場合も、同様である。
移動させる場合も、同様である。
【0025】2つのボールねじ(21)(25)のねじの向きを
同じにすると、ハウジング(1) に対する内側回転軸(18)
の移動方向と内側回転軸(18)に対するラック軸(2) の移
動方向が逆になり、したがって、ハウジング(1) に対す
るラック軸(2) の移動方向は内側回転軸(18)の回転方向
と2つのボールねじ(21)(25)のねじのリードの大小関係
によって決まり、移動量はこれらのねじのリードの差お
よび内側回転軸(18)の回転量に比例する。
同じにすると、ハウジング(1) に対する内側回転軸(18)
の移動方向と内側回転軸(18)に対するラック軸(2) の移
動方向が逆になり、したがって、ハウジング(1) に対す
るラック軸(2) の移動方向は内側回転軸(18)の回転方向
と2つのボールねじ(21)(25)のねじのリードの大小関係
によって決まり、移動量はこれらのねじのリードの差お
よび内側回転軸(18)の回転量に比例する。
【0026】このように、電動機(12)による内側回転軸
(18)の単位回転量当たりのラック軸(2) のハウジング
(1) に対する移動量すなわち減速比は2つのボールねじ
(21)(25)のねじのリードによって決まるので、これらを
適当に決めることによって減速比を任意に設定すること
ができる。
(18)の単位回転量当たりのラック軸(2) のハウジング
(1) に対する移動量すなわち減速比は2つのボールねじ
(21)(25)のねじのリードによって決まるので、これらを
適当に決めることによって減速比を任意に設定すること
ができる。
【0027】電動機(12)による内側回転軸(18)の回転が
伝達ロスの非常に小さいボールねじ(21)(25)によってラ
ック軸(2) に伝達されるので、全体の伝達ロスが非常に
小さく、したがって、電動機(12)の容量を小さくするこ
とが可能である。
伝達ロスの非常に小さいボールねじ(21)(25)によってラ
ック軸(2) に伝達されるので、全体の伝達ロスが非常に
小さく、したがって、電動機(12)の容量を小さくするこ
とが可能である。
【0028】たとえば、従来のようにウォームとラック
・ピニオンで電動機の回転をラック軸に伝達する場合、
全体の伝達効率は約0.6であり、上記実施例のように
2つのボールねじで電動機の回転をラック軸に伝達する
場合、全体の伝達効率は約0.9である。したがって、
上記実施例のようにすれば、従来の約2/3の容量の電
動機で同じ駆動力が得られることになる。
・ピニオンで電動機の回転をラック軸に伝達する場合、
全体の伝達効率は約0.6であり、上記実施例のように
2つのボールねじで電動機の回転をラック軸に伝達する
場合、全体の伝達効率は約0.9である。したがって、
上記実施例のようにすれば、従来の約2/3の容量の電
動機で同じ駆動力が得られることになる。
【0029】ブラシレス電動機(12)は、モータ特性が低
回転、高トルクであるため、減速比が小さくてよく、減
速機構が簡単になり、ブラシレス電動機(12)とボールね
じ(21)(25)を用いた減速機構を組合わせることにより、
低回転、高トルクのモータ特性を十分に生かすことがで
き、モータ慣性を小さくすることによるハンドル戻りな
どの性能が大幅に向上する。また、ブラシレス電動機(1
2)を用いているため、回転位置センサが必要になるが、
回転位置センサ(35)がラック軸(2) の周囲に設けられて
いるため、取付けの自由度が高い。
回転、高トルクであるため、減速比が小さくてよく、減
速機構が簡単になり、ブラシレス電動機(12)とボールね
じ(21)(25)を用いた減速機構を組合わせることにより、
低回転、高トルクのモータ特性を十分に生かすことがで
き、モータ慣性を小さくすることによるハンドル戻りな
どの性能が大幅に向上する。また、ブラシレス電動機(1
2)を用いているため、回転位置センサが必要になるが、
回転位置センサ(35)がラック軸(2) の周囲に設けられて
いるため、取付けの自由度が高い。
【0030】図3は第2実施例を示し、第1実施例と同
じ部分には同一の符号を付している。
じ部分には同一の符号を付している。
【0031】第2実施例の場合、ハウジング(1) の外側
にブラシレス電動機(30)が設けられ、その電動機軸(31)
と外側回転軸(13)とが歯車(32)(33)で連結されている。
また、電動機軸(31)すなわちロータの回転位置を検出す
るロータリエンコーダなどを使用した回転位置センサ(3
8)が、電動機(30)の一端部に取付けられている。他は、
第1実施例の場合と同様である。
にブラシレス電動機(30)が設けられ、その電動機軸(31)
と外側回転軸(13)とが歯車(32)(33)で連結されている。
また、電動機軸(31)すなわちロータの回転位置を検出す
るロータリエンコーダなどを使用した回転位置センサ(3
8)が、電動機(30)の一端部に取付けられている。他は、
第1実施例の場合と同様である。
【0032】第2実施例のように電動機(12)の回転を1
段の歯車減速機構により減速して外側回転軸(13)に伝達
するようにしても、前述のように2つのボールねじ(21)
(25)の部分の伝達ロスが非常に小さく、ほとんどこの歯
車減速機構の部分だけで伝達ロスが生じるので、全体の
伝達ロスは小さい。
段の歯車減速機構により減速して外側回転軸(13)に伝達
するようにしても、前述のように2つのボールねじ(21)
(25)の部分の伝達ロスが非常に小さく、ほとんどこの歯
車減速機構の部分だけで伝達ロスが生じるので、全体の
伝達ロスは小さい。
【0033】
【発明の効果】この発明の電動式動力伝達装置によれ
ば、上述のように、減速機構を簡単にして、性能を向上
させることができ、また、全体の伝達ロスが小さく、し
たがって、電動機の容量を小さくすることができる。
ば、上述のように、減速機構を簡単にして、性能を向上
させることができ、また、全体の伝達ロスが小さく、し
たがって、電動機の容量を小さくすることができる。
【0034】また、2つのねじ結合手段のねじの向きと
リードによって電動機の単位回転量当たりのラック軸の
移動量を任意に設定することができ、設計の自由度が非
常に高くなる。
リードによって電動機の単位回転量当たりのラック軸の
移動量を任意に設定することができ、設計の自由度が非
常に高くなる。
【図1】この発明の第1実施例を示す電動式動力舵取装
置の部分切欠き背面図である。
置の部分切欠き背面図である。
【図2】図1の主要部を拡大して示す部分切欠き背面図
である。
である。
【図3】この発明の第2実施例を示す電動式動力舵取装
置主要部の部分切欠き背面図である。
置主要部の部分切欠き背面図である。
(1) ハウジング (2) ラック軸 (12) ブラシレス電動機 (13) 外側回転軸 (16) ステータ (17) ロータ (18) 内側回転軸 (21) 第1ボールねじ (25) 第2ボールねじ (30) ブラシレス電動機 (35) 回転位置センサ (38) 回転位置センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/04 B62D 5/22
Claims (3)
- 【請求項1】ラック軸を支持するハウジング内に電動機
により回転させられる筒状の外側回転軸が設けられ、こ
の外側回転軸の内側に筒状の内側回転軸が軸方向に移動
しうるが相互に回転しないように取付けられ、この内側
回転軸の内側にラック軸が通されており、内側回転軸が
第1ねじ結合手段を介してハウジングに連結され、ラッ
ク軸が第2ねじ結合手段を介して内側回転軸に連結され
ており、前記電動機がブラシレス電動機であり、この電
動機のロータの回転位置を検出するセンサがこの電動機
に直接的にまたは連結機構を介して間接的に取付けられ
ている電動式動力舵取装置。 - 【請求項2】第1および第2ねじ結合手段がボールねじ
である請求項1の電動式動力舵取装置。 - 【請求項3】外側回転軸に電動機のロータが取付けら
れ、ハウジングに電動機のステータが取付けられている
請求項1または2の電動式動力舵取装置。
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---|---|---|---|
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Country | Link |
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-
1991
- 1991-11-14 JP JP29890891A patent/JP3030733B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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