JP3029064U - 敷寝具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 就寝時に、特に脚部の周囲を包み込むことの
出来、かつ、底つき感の生じない敷寝具を得る。 【解決手段】 天然又は合成繊維よりなるなる詰綿を封
入した上半身部分クッション体と、羽毛を封入した下半
身部分クッション体とを、固綿上に並べ、それらを表側
地，裏側地で被い側地周囲を適宜縫着した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、寝具特に敷寝具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、敷布団は、袋状側地内に、天然又は合繊綿，羊毛等の保温性，クッシ ョン性を有する詰物を封入していたが、体重を支えるという点から使用中の底着 感が生ずるのを防止する目的で耐荷重性を高め、荷重が加えられたときに加重を 加えられた部分が変形する度合いを少なくしている。そのため敷布団は、、使用 者の身体の形状に添って変形する性質が劣る点があった。そのために、敷布団上 の身体周囲には空間が多く生ずることになり、該空間を肌掛けその他の掛寝具で 塞ぐような就寝をしている。然し脚部は、上記掛寝具で被ってもなかなか、その 周囲を完全に囲うことが出来ず、脚部を暖かく包むことは難しかった。

【０００３】 また、羽毛はドレープ性に優れ掛寝具に適しているが、その反面荷重を支える という点では反発力が乏しく敷寝具に使用するには、底着感が生じ使用に困難性 が伴った。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の点に鑑みて、就寝時に、特に脚部の周囲を包み込むことの出来 、かつ、底つき感の生じない敷寝具を得ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

天然又は合成繊維よりなるなる詰綿を封入した上半身部分クッション体と、羽 毛を封入した下半身部分クッション体とを、固綿上に並べ、それらを表側地，裏 側地で被い側地周囲を適宜縫着した。

【０００６】

【考案の実施の形態】 本考案敷寝具１は、上半身部分クッション体２と下半身部分クッション体３と よりなり、それぞれ内在する詰物を異にしている。

【０００７】 上半身部分クッション２は、天然繊維，合成繊維などをカーデイングしてなる ウエブを積層してなる詰綿４を、２枚の布帛９，１０で挟み、必要に応じ適宜キ ルト６を施してある。上記の詰綿４は、それのみで就寝時の荷重を支えるのでな く、後述する固綿７によっても荷重を支えるため、耐圧縮性をそれ程高める必要 はなく、クッション性を高めにするのが望ましい。

【０００８】 下半身部分クッション体３は、上半身部分クッション２と共通の上下２枚の布 帛９，１０間に適宜間隔に並列した複数の縦マチ布１１と横マチ布１２（図３） を縦横方向に交差させて設けている。縦マチ布１１は、テープ状の薄布の長手方 向中心線を下側布帛１０に縫着１３し、上方に２つ折り状に重ねて立ち上げ、上 端縁を右或いは左方に折り返し、該折り返し部１４を上側布帛９に縫着１５する ことにより筒状の羽毛挿入パイプ案内部材を構成している。

【０００９】 上記２つ折りにし立ち上げた縦マチ布１１と交差する方向に適宜間隔で並列し た横マチ布１２は、その両端を、それぞれ前記縦マチ布１１の立ち上がった一枚 の布片に縫着１６し、上下両端縁もそれぞれＬ字状に屈折し該部を上側布帛９及 び下側布帛１０にそれぞれ縫着１７することにより小区画室１８を構成する。

【００１０】 小区画室１８に面する２面の縦マチ布１１の一方には羽毛挿入パイプが通過出 来る程度の長さのパイプ挿入スリット１９を前記小区画室１８ごとに１個所設け る。上記パイプ挿入スリット１９は１つ置きの縦マチ布１１の両面に、かつ、両 面のパイプ挿入スリット１９が重ならないように設け、該パイプ挿入スリット１ ９から羽毛挿入パイプを引き抜いたときに対面する布がスリット１９を塞ぎ小区 画室１８内の羽毛が飛び出さないようにしている。

【００１１】 上側布帛９と下側布帛１０とは、その周縁において、縦マチ１１にその端部か ら羽毛挿入パイプを挿入するための開口を除いて縫着され、袋体２０を形成する 。その際、袋体の外周から適宜内側に位置して羽毛止めステッチ２１を設け、羽 毛止めステッチ２１よりも外側に羽毛２２が脱出しないようにしている。

【００１２】 袋体２０内に羽毛２２を挿入するには、羽毛パイプを縦マチ布１１による筒状 の羽毛挿入パイプ案内部材に通し羽毛パイプ先端を各小区画室１８に挿入し、小 区画室１８内に羽毛２２を圧送する。充填された羽毛２２は、前記羽毛挿入パイ プを小区画室１８から引き抜いたとき、該小区画室１８に設けられたパイプ挿入 スリット１９部分がそれと対向する立ち上がり状態に重なり合った布地により塞 がれていて、小区画室から羽毛２２が外部に出ることはない。その後閉じ残して おいたパイプ挿入の開口は閉じ下半身部分クッション体３となる。各小区画室１ ８に挿入される羽毛２２は、ダウン或いはフェザーを適宜選択することになるが 、身体の荷重を受けて変形（圧縮）される程度を少なくしたいときはフェザーを 多く、身体の線に添って羽毛が身体の外形に従って流動的に良く変形することを 望むときはダウンを封入する。小区画室の位置によて羽毛の種類を選択し、或い は、任意に入目を変更して下半身部クッション体の性質を変化させることが出来 る。

【００１３】 上記実施例では、上半身部分クッション体２と下半身部分クッション体３とは 共通する布帛９，１０を用いているが、それぞれ別個の布帛を用い袋体２０を作 っても差し支えないことは勿論である。

【００１４】 上記のようにして作られた上半身部分クッション体２と下半身部分クッション 体３とを固綿７に重ね合わせ、かつ、その上下を側地２３，２４で被い、上半身 部分クッション体２及び下半身部分クッション体３の上下布帛９，１０と上下側 地２３，２４を重ね、その周縁部をテープ２５で被いヘム巻加工をする。更に、 ヘム巻加工のミシン目２６は太く該ミシン目から羽毛の脱出の恐れがあるので、 ミシン目２６の内側に細い針によるステッチ２７を設け羽毛がヘム巻加工のミシ ン目から脱出しないようにしている。

【００１５】 本考案敷布団は、使用に際して固綿７が下面に位置するようにして使用するが 、就寝者が横になったとき、上半身の荷重は上半身部分クッション体２を、下半 身の荷重は下半身部分クッション体３をそれぞれ介して固綿７に伝えられ、固綿 ７によってその荷重は底つき感なく支えられる。そして、上半身体部分により荷 重を掛けられる位置にある上半身部分クッション体２は、身体の主な荷重を耐圧 縮性の高い詰綿４で支え、下半身部分クッション体３は、脚部等の比較的荷重の 少ない身体部分を支えることになる。

【００１６】 下半身部分クッション体３は前述の如く、袋体２０内の羽毛２１のダウンの比 率を大にして封入した場合、ダウンの発揮する膨化によるドレープ性により、図 ４に示す如く、身体の加荷重部分３０以外の側面部分３１は、羽毛２２により押 し包まれるような状態となり、身体と布団との接触面積を大とし両者間の空隙を 少なくしている。下半身部分クッション体３が上記の如くドレープ性を発揮して も、下半身部分クッション体３の下面に設けた固綿のために底つき感の生ずるの を防止している。加えて掛布団にも羽毛布団を用いれば、その効果は一層増大す る。

【００１７】

【考案の効果】

本考案敷布団は、上記詳述した如く、固綿と、羽毛を封入した下半身クッショ ン体とを積層したために、羽毛を用いているにもかかわらず、固綿により底つき 感の生ずるのを防止できると共に、ドレープ性を有する下半身部分クッション体 がよく脚部に添って脚を包み込み、脚部周囲の空隙部分を少なくし、保温性を良 くし、かつ、寝具と身体の接触感を柔らかく保つている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案敷布団端部の縦断面図。

【図２】本考案敷布団の一部側地を取り去った状態の斜
視図。

【図３】ドレープ性部材の袋体の拡大斜視図。

【図４】使用時のドレープ性部材の圧縮の状態を示す一
部断面斜視図。

【符号の説明】

１ 敷布団 ２ 上半身部分クッション体 ３ 下半身部分クッション体 ４ 詰綿 ５ 側地 ６ キルト ７ 固綿 ９ 上側布帛 １０ 下側布帛 １１ 縦マチ布 １２ 横マチ布 １９ パイプ挿入スリット ２１ 羽毛止めステッチ ２２ 羽毛 ２５ テープ ２６ ミシン目

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 天然又は合成繊維よりなるなる詰綿を封
   入した上半身部分クッション体と、羽毛を封入した下半
   身部分クッション体とを、固綿上に並べ、それらを表側
   地，裏側地で被い側地周囲を適宜縫着してなる敷寝具。