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JP3027415B2 - 製紙機等のための織成織地及びその製造方法 - Google Patents

製紙機等のための織成織地及びその製造方法

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Publication number
JP3027415B2
JP3027415B2 JP4-501793A JP50179392A JP3027415B2 JP 3027415 B2 JP3027415 B2 JP 3027415B2 JP 50179392 A JP50179392 A JP 50179392A JP 3027415 B2 JP3027415 B2 JP 3027415B2
Authority
JP
Japan
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seam
fabric
threads
thread
woven
Prior art date
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Application number
JP4-501793A
Other languages
English (en)
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JPH06504591A (ja
Inventor
ビエルン ライディン
Original Assignee
アルバニーノルディスカフィルト アクチボラグ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from SE9004162A external-priority patent/SE467696B/sv
Application filed by アルバニーノルディスカフィルト アクチボラグ filed Critical アルバニーノルディスカフィルト アクチボラグ
Publication of JPH06504591A publication Critical patent/JPH06504591A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3027415B2 publication Critical patent/JP3027415B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、製紙機又はセルロースシート(セルロース
製のシート)製造機又はボード製造機用の織成織地であ
って、2個の端部端縁のそれぞれに沿って複数個のシー
ムループをシームスレッドの周りに設けてエンドレス織
成織地を形成した織成織地の製造方法に関するものであ
る。
特に、本発明は、このようなループシームを織成織地
の残りの部分に適合させることにより、ループシームに
おいてペーパーウェブにマーク(跡)が付くのを防止す
るようループシームを改善する。
本発明による織成織地は、製紙機のプレス部分のため
のプレスフェルトのベース織地として特に有用である
が、これに限定するものではない。プレスフェルトは、
シーム(継ぎ目)有り、またはシーム無しで製造され
る。今日の結合技術は、ほとんど必ずといっていい程、
いわゆるループシームに依存しており、この場合、互い
に結合すべき2個の織地端縁(必ずしも同一織地でなく
ともよい)は一列のシームループを有する。これらルー
プは織地の主平面に対して傾斜又は直交している。2個
の織地端縁を互いに結合するとき、一方の端縁のループ
を他方の端縁のループ間に挿入し、次に少なくとも1個
の個別のシームスレッドを交錯したシームループ内に挿
入し、それらシームループを互いにロックする。
このようなループシームは、しかし、幾つかの理由で
完全には満足のいくものではなく、従来技術の織成織
地、織知製造方法並びにこの従来技術の欠点について以
下に図1〜7につき説明する。
図1は、既知の2層織成織地の実施例における経糸に
平行な断面図であり、図2は図1のII−II線上の断面図
である。図1の織成織地は、図面の紙面方向に延びてい
る経糸スレッドV1、V2、V3、V4と、図面の紙面に直交す
る方向に延びており、また2層に分布した緯糸スレッド
1〜8とを有する。経糸スレッドV1〜V4は比較的真っ直
ぐな緯糸スレッド1〜8の周りにクリンプし、各経糸ス
レッド、例えばV1を、緯糸スレッドの2個のレイヤL1、
L2に対して周期的に「オーバー→中間→アンダー→中
間」のパターンで配置する(図8の平面Aの左方参
照)。
図3は図1及び図2における2層織地をいわゆるラウ
ンド織成技術で織成する方法を線図的に示し、この場
合、上述のタイプのシームループ11、11′を織地に同時
に織り込む。図3の緯糸は1→2→2′→1′の順序で
織り込む。いわゆるトップクロスの緯糸スレッド1、2
は経糸スレッドに平行なシームスレッド10の周りのシー
ムループ11を形成する。いわゆるボトムクロスの緯糸ス
レッド1′、2′は経糸スレッドに平行なシームスレッ
ド10の周りのシームループ11′を形成する。図3の左方
へのトップクロスとボトムクロスとの間の移行におい
て、緯糸は織機端縁で不規則部分を形成する。
図4は、シームスレッド10を取り除いた状態のシーム
ループ11及びループ11に近接する4個の経糸スレッドV1
〜V4の線図的拡大図を示す。
図5は、図1〜図4による2層織成織地の端部端縁間
の仕上がりループシームを線図的に示す。上述のよう
に、シームループ11、11′はシームスレッド10の周りに
緯糸1〜8を織り込むことによって形成する。織成作業
中に使用する以下に「織成シームスレッド」と称するシ
ームスレッド10は、代表的には1.2〜1.7の直径である。
この織成シームスレッドはシームループから取り外して
から織成織地を製紙機に取り付ける。製紙機におけるシ
ームの最終結合のためには、僅かに小さい直径、例えば
0.7mmの直径のシームスレッド10を通常使用し、ループ
に容易に挿通できるようにする。最終ループシームの周
りの領域(図5参照)は、従って、織機に直接形成した
シーム(図3参照)と比較するとより大きな空所を有す
る。この増加した空所を図5に示し、シーム領域は領域
01、02、01により構成し、領域02は最終ループシームの
シームスレッド10が占める領域であり、領域02の両側の
2個の領域01、01は、それぞれシーム領域のこの増加し
た空所を生ずるループ11、11′の部分を表す。図5のシ
ームをより簡素化して示した図6においては経糸スレッ
ド及び緯糸スレッドにより構成した織成織地を20で示
す。
この従来技術には以下のP1〜P4の問題がある。
P1 シームループ11、11′は01領域で織地の残りの部分
よりも大きい空所を有するため、シーム領域は織成織地
の残りの部分と同一の透水性をもたない。織地をプレス
フェルトのベース織地として使用する場合、このシーム
領域はペーパーウェブに好ましくないマーク(痕跡)を
残し、シーム領域の異なる脱水作用の結果プレス中に塑
性を示すようになる。
P2 織地のペーパー側(即ち作業中のペーパーウェブに
対向する側)にベース織地に針通ししたバット(batt)
の比較的圧縮可能なトップレイヤを有するプレスフェル
トのベース織地として織化を使用する場合、このバット
は、シーム領域(01−02−01)に不確実に係止され、破
れ易く、しかもペーパーウェブに好ましくないマーク
(痕跡)を起こす危険性がある。
P3 01領域のシーム領域の増加した空所は、通気性が高
くなり、以下の問題を生ずる。即ち、P2で述べた係止不
良なバット部分を図7に従って、シーム領域をカバーす
るフラップ22として(この技術はスウェーデン国特許第
8206222−5号明細書に記載されている)設計する場
合、このバットフラップ22は、プレスフェルトのシーム
領域がフェルトのバット側に配置した吸引脱水ボックス
(図示せず)を通過するとき、図7に一点鎖線で線図的
に示すようになり、吸引脱水ボックスに引っ掛かり、ピ
ストル発泡音のような騒音を発生し、また摩耗を受け
る。
P4 図5によるベース織地を有するプレスフェルトがプ
レスニップを通過するとき、シーム領域で圧縮性の変動
を生じ、ペーパーにマーク(痕跡)を付けることにな
る。図5から明らかなように、シーム領域(01−02−0
1)におけるベース織地の厚さは織地の残りの部分の厚
さTより小さい2×ΔTである。ただし、ΔTは例えば
0.4mmである経糸スレッドの直径に対応する。ベース織
地のペーパー側のバットレイヤは、従って、プレスニッ
プにおいて厚さが減少する。01領域におけるシームルー
プ内の増加した空所も圧縮性変動に影響する。
図5は、点線26によりシーム領域の領域01の既知の空
所減少技術を示す。製紙紙のシームスレッド10によって
織成織地を互いに結合した後、1個又はそれ以上の充填
ヤーンスレッド26を領域01のシームループに通過させ
る。このようなスレッド26の使用により上述の問題P1及
びP3(透水性及び通気性の変動に係わる)をある程度軽
減する。充填ヤーンスレッドの使用は、しかし、スレッ
ド26を挿入する前にバットの針通しを行うため、問題P2
(バット係止不良)を解決せず、また充填ヤーンスレッ
ド26を完全にシームループ11、11′内に配置し、従っ
て、厚さ減少2×ΔTを排除することしができないた
め、問題P4(減少した厚さの問題)を解決しない。更
に、充填ヤーンスレッドは、他の問題(P5)も生ずる。
即ち、この技術は時間がかかり、このことは、ダウンタ
イムがコストに極めて決定的に影響するため特に深刻で
ある。
シーム領域の01領域は、上述の理由から好ましくない
こと明らかである。シームの最終結合のためのシームス
レッド10を太くすることによって01領域を減少すること
は、問題の現実的な解決方法ではない。即ち、第1に、
製紙機において織地端部を互いに結合するとき、シーム
スレッドは挿入が困難であるか又は不可能である。第2
に、太すぎるシームスレッドは、02領域における密度が
容認できない程高くなる。これは、シームスレッド事態
は経糸スレッドよりも太く、また緯糸密度は02領域の密
度の2倍である(この領域のループは互いに並置して交
錯させるため)からである。
発明の開示 本発明の目的は、上述の問題P1〜P5を解決する製紙機
等のための織成織地及びその製造方法を得るにある。
更に、本発明の目的は、製紙機の織成織地にシーム痕
跡が残らないループシールを形成することができる織成
織地及びその製造方法んを得るにある。
更に、本発明の目的は、織地の残りの部分に対して透
水性、バット係止能力、通気性又は圧縮性が変動しない
上述のタイプのループシームを得るにある。
更に、本発明の目的は、比較的細いシームスレッドを
使用してシームループを互いに連結するのが容易な上述
のタイプのループシームを得るにある。
製紙機又はセルロースシート製造機又はボード製造機
用の織成織地であって、2個の端部端縁のそれぞれに沿
って複数個のシームループをシームスレッドの周りに設
けてエンドレス織成織地を形成した織成織地を製造する
方法において、織地の織成中に前記端部端縁のうちの少
なくとも一方の端部端縁に、前記織地の正規スレッド系
の経糸に平行に隣接して少なくとも1個のエクストラヤ
ーンスレッドを織り込むステップの設け、前記エクスト
ラヤーンスレッドを、シームループの前記織地の対象接
品に対向する側の部分にのみ織り合わることとし、 前記織地を、経糸によって互いに結合しかつ緯糸によ
り構成した2個のレイヤの2層織りとし、前記緯糸は、
一方のレイヤから他方のレイヤに通過するとき、少なく
とも1個のシームスレッドの周りを通過して前記シーム
ループを形成し、前記シームスレッドの前記経糸から離
反する側に織り込む際に前記エクストラヤーンスレッド
を配置することを特徴とする。
本発明方法の他の好適な実施例は請求の範囲の従属請
求項に記載した。
図面の簡単な説明 次に本発明の好適な実施例を添付図面につき説明し、
このうち図1〜図7は上述の従来技術を示し、図8〜図
15により本発明を示す。
図1は、既知の2層織成織地における経糸スレッドに
平行な縦断面図である。
図2は、図1のII−II線上の断面図である。
図3は、ラウンド織成(円形織)技術により図1及び
図2の織地を製造する既知の技術線図的説明図である。
図4は、図3により製造した既知の織成織地のシープ
ループを含む一部切除した線図的説明である。
図5は、既知の技術により完成したループシームの線
図的説明図である。
図6は、図5における既知のループシームを簡素化し
た線図的説明図である。
図7は、既知のプレスフェルトで見られる透過性の問
題を示す線図的説明図である。
図8は、本発明の織成織地の実施例の製造中の一部切
除した線図的斜視図である。
図9は、図6と同様のただし本発明により変更した簡
素化した線図的説明図である。
図10は、本発明により織成織地を互いに結合する方法
を示す線図的説明図である。
図11A〜11D及び図12A〜12Dは、それぞれ本発明による
織成織地を製造する好適な方法を示す段階的説明図であ
る。
図13は、4個のエクストラヤーンスレッドを使用し、
本発明によって織地を織成する方法の線図的説明図であ
る。
図14は、図13の方法の変更例である。
図15は、図13又は図14に示した織成方法によって得ら
れる完成したループシームの線図的説明図である。
好適な実施例の説明 本発明により製造した織成した織物(織地)の一部切
除した部分の斜視図である図8には、点線で図3につき
説明したタイプの織り合わせシームスレッド(a weavin
g seam thread)10の位置する平面Aを示す。
織地の図8で見て平面Aの左方の部分は既知であり、
ラウンド織成技術による構造及び製造は図1〜図7につ
き説明してあるため、これ以上は説明しない。
図8において、平面Aの右方には、4個のシームルー
プ11、12、13、14を示し、これらシームループのすべて
は、それぞれシームスレッド10の近傍で織成されてお
り、緯糸1,2:3,4:5,6:及び7,8によりこの順序で形成さ
れる。4個の経糸V1−V4、8個の緯糸1〜8並びに4個
のシームループ11−14のすべては、トップクロスの一部
をなす。ボトムクロスは図8において単に2個の緯糸
7′、8′及びこれに関連したシームループ14′のみ示
す。しかし、ボトムクロスはトップクロスと同様に織成
し、ボトムクロスのシームループ(図示せず)はトップ
クロスのシームループ11−14間に織り込む。図8の織地
はこれまでの説明までは既知の通りである。
図8には、本発明に従って、どのようにしてエクスト
ラヤーンスレッド30をシームループ11−14の周りに織り
込むかを示す。特に、エクストラヤーンスレッドは、単
に、平面Aの右方に向けて緯糸1、3、5、7を延長す
ることによって形成されるシームループ11〜14の「トッ
プレイヤL1」にのみ織り込む。従って、エクストラヤー
ンスレッド30はトップクロスのボトムレイヤL2(緯糸
2、4、6、8)の平面Aの右方への延長上には結合し
ない。この結果、織地の平面Aの左方の正規のスレッド
体系は平面Aの右方に延長し、トップクロスのトップレ
イヤL1にのみ存在する。
対応のエクストラヤーンスレッド(図示せず)を織地
のボトムクロスにも織り込み、織地の両側の端縁にこの
ようなエクストラヤーンスレッドを設けるようにすると
好適である。ボトムクロスにおいて、このエクストラヤ
ーンスレッドは、例えば、ループ14′において緯糸8′
の延長上に結合するが、緯糸7′の延長上には結合しな
い。
図9には、図8による織地の完全なシームシープの外
観を線図的に示し、双方の端縁には図9に参照符号32で
示す延長部を形成する。図6と比較すると、これら延長
部32は織地の残りの部分に対するシーム領域を適合させ
るのに効果的に寄与していることがわかる。特に、上述
の領域01(図5参照)は、織地のトップレイヤにおいて
ブリッジを形成する。
図9は線図的に示し、織地20、シームスレッド10、延
長部32及び領域01、02の相対寸法は実体相対寸法とは相
当かけ離れ、誇張して示してある。実際、例えば、織地
のトップレイヤ側面は、図9に示すように領域02の厚み
を減少することなしに、シーム領域でも均一になること
を本願人は見出した。
図10は、延長部32を設けるにも係わらず、織地の2個
の端部端縁がどのように互いに角度をなして結合し、シ
ームスレッドの挿入を十分可能にするようシームループ
を交錯(インターレース)させるかを示す。織地のボト
ムレイヤにも対応の延長部を設けることができるが、図
10に示すように織成する場合には織地を結合するのに問
題を生ずる。
図8に示すタイプのエクストラヤーンスレッド30を挿
入する一つの方法を以下に説明する。
織成が完了した後にエクストラヤーンスレッド30を挿
入することは理論的に可能であるが、織地を織機で織成
している間に挿入するのが実用的である。第1の代案と
して、エクストラヤーンスレッド30を、経糸とは独立的
にシャフトで案内する方法があり、このエクストラヤー
ンスレッド30は図8の平面Aの右方又は左方に挿入する
ことができる。
より有利な他の代案を図11のA−D及び図12のA−D
につき説明する。図11のA−Dには、図8の経糸V1をど
のようにして緯糸1〜8に結合するかを示す。経糸V1は
図11の(A)では「オーバー」位置、図11の(B)では
「中間」位置、図11の(C)では「アンダー」位置、図
11の(D)では再び「中間」位置をとる。他の経糸V2〜
V4もこの構造に倣うが、V1とはオフセットする(図8参
照)。経糸V1〜V4は、既知のように垂直方向に移動自在
なシャフトによって案内される。エクストラヤーンスレ
ッド30を「エクストラ経糸スレッド」として平面Aの右
方に挿入し、このエクストラ経糸スレッド30を図11のA
〜Dの経糸V1と同様のシャフト運動によって案内すると
仮定すると、図12のA〜Dに示すようになる。経糸V1と
同様に、エクストラヤーンスレッド30は先ず「オーバ
ー」位置(図12のA)、次に「中間」位置(図12のB)
をとる。第3ステップ(図12のC)において、エクスト
ラヤーンスレッド30をシャフトによって案内して第3ル
ープ13の下方に配置するとき、エクストラヤーンスレッ
ド30は、特に注目すべきことであるが、緯糸6の延長部
には結合せず、ループ13の周りを上方に滑って移動し、
上側位置即ち、図12のAに示すエクストラヤーンスレッ
ド30とほぼ同一位置をとる。エクストラヤーンスレッド
30のループ13の周りのこの摺動は、図8からも明らかで
あり、スレッドの初期位置を一点鎖線で示す。最後の緯
糸7、8に対してエクストラヤーンスレッド30は、経糸
V1と同様に、図12のDに示すように「中間」位置をと
る。
エクストラヤーンスレッド30が図12のCに示すように
上方に摺動するが、図12のAでは下方に摺動しない一つ
の理由は、ボトムクロスのループ12′(図示せず)がト
ップクロスのループ12、13間に位置するためである。シ
ャフトによりエクトラヤーンスレッドを図12のCに示す
ように下方に案内するとき、このボトムクロスループ1
2′は既に織成されている。従って、ボトムクロスルー
プ12′はエクストラヤーンスレッド30がトップクロスル
ープ13の下側に完全に入り込むのを阻止し、この結果、
エクストラヤーンスレッド30はループ13の下側に結合せ
ず、ループ13の周りを上方に摺動する。ボトムクロスを
織成すべきとき、ボトムクロスに挿入しないようにする
ため、トップクロスのための経糸は比較的高く持ち上げ
なければならないことも理由の一つである。更に、経糸
V1〜V4と同様、エクストラヤーンスレッド30は織成作業
中に緊張状態に保持するという事実もひとつの理由であ
る。
図13には、織機の一部を線図的に示し、どのようにし
て1個以上のエクストラヤーンスレッドを本発明により
挿入することができるかを示す。
図13の参照符号40は、多数の垂直リードワイヤ42を有
するリード(おさ)を示す。2個のワイヤ間の空間は、
慣習的に「デント(dent)」と称され、図13では参照符
号44で示す。各デントには8本の経糸即ち、トップクロ
スのための4本及びボトムクロスのための4本の経糸を
収容する。経糸はヘッドル(図示せず)によって上方及
び下方に案内される。トップクロスのために4本のエク
ストラヤーンスレッド30〜33を設け、ボトムクロスのた
めに4本のエクストラヤーンスレッド30′〜33′を設け
る(図13参照)。これら8本のエクストラヤーンスレッ
ドのすべては、シームループ11、11′が織り込まれてい
るシームスレッド10と同一のデント44内に配置する。
図13は、例えば、トップクロスのエクストラヤーンス
レッド33及びボトムクロスのエクストラヤーンスレッド
30′を対応の緯糸又はループ部分に結合せず、それぞれ
矢印で示すように上方又は下方に摺動することを示す。
多くの又は太いエクストラヤーンスレッドを挿入する
場合、シームスレッド10とは異なるデントにこれらエク
ストラヤーンスレッドを配置するとよい。この例を図14
に示し、この点以外は図13と同様である。
図15には、図13又は図14により製造した織成織地にお
ける完成したシープシームを示し(基本的には図13及び
図14のどちらの実施例でも同一の最終結果が得られ
る)、参照符号46、46′は、エクストラヤーンスレッド
30〜33及び30′〜33′がそれぞれとる領域に対応し、図
5の従来技術の領域01に相当する。
上述したところは、本発明の好適な実施例を説明した
に過ぎず、請求の範囲において種々の変更を加えること
ができること勿論である。
例えば、本発明はプレスフェルトにおけるベース生地
に適用できるだけでなく、他の織成織地、例えば、抄紙
機における乾燥ファブリックにも使用できる。
ラウンド織成(round weaving)において、従来既知
のように2個のループシームによって、ボトムクロスを
トップクロスに圧入する各ループ端縁に1個のループシ
ームを使用し、織地を製造することができる。この場
合、エクストラヤーンスレッドは双方のシーム領域に織
り込むことができる。
更に、織地は、必ずしもラウンド織成技術によって製
造する必要はなく、シームループは、平坦織成織地にお
いて、後方で接合するタイプとすることができる。この
技術は、シングルレイヤ織地又は2層以上のマルチレイ
ヤ織地にも使用できる。
エクストラヤーンスレッドの選択に関して、これらエ
クストラヤーンスレッドは、加熱によってより効果的な
ファイバ係止を行う溶融可能なヤーン(melting yarn)
により構成する。用語「溶融可能なヤーン」は、部分的
にヤーンの他の部分よりも溶融点が低い材料により構成
したヤーンを意味するものとすることができる。異なる
エクストラヤーンスレッドとしては、異なる材料により
構成することもでき、更、2個の隣接する織地端縁に異
なる数のエクストラヤーンスレッドを使用することがで
き、このことは、図7に示すようなバット(batt)レイ
ヤに斜めのカットを入れるときに好適である。
更に、織成パターンは、図8に示した方法とは異なる
他の多くの方法で変化させることもできる。
本発明は、シングルピース又はラミネートピースとし
て織成した2個以上の基本的織成デザインにも使用でき
る。このときシームは基本織地の2個の最下層レイヤに
おいて上述のように実施し、図7の参照符号「22」で示
すタイプのバットフラップとともに切り開くべきシーム
にわたり上方レイヤに長手方向スレッドを配置し、この
一部を形成する。このような用途において、本発明は、
針を刺したまま針を貫通させたバットをエクストラヤー
ンスレッドに係止することで、切開した織地レイヤを下
層織地レイヤに対する係止を改善することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−250293(JP,A) 特開 平1−306696(JP,A) 特開 平2−68389(JP,A) 実開 昭60−169291(JP,U) 実公 昭55−47920(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21F 1/10 D21F 7/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製紙機又はセルロースシート製造機又はボ
    ード製造機用の織成織地であって、2個の端部端縁のそ
    れぞれに沿って複数個のシームループをシームスレッド
    の周りに設けてエンドレス織成織地を形成した織成織地
    を製造する方法において、織地の織成中に前記端部端縁
    のうちの少なくとも一方の端部端縁に、前記織地の正規
    スレッド系の経糸(V1〜V4)に平行に隣接して少なくと
    も1個のエクストラヤーンスレッド(30)を織り込むス
    テップの設け、前記エクストラヤーンスレッド(30)
    を、シームループ(11〜14)の前記織地の対象接製品に
    対向する側の部分にのみ織り合わることとし、 前記織地を、経糸(V1〜V4)によって互いに結合しかつ
    緯糸(1〜8)により構成した2個のレイヤ(L1、L2)
    の2層織りとし、前記緯糸は、一方のレイヤから他方の
    レイヤに通過するとき、少なくとも1個のシームスレッ
    ド(10)の周りを通過して前記シームループ(11〜14)
    を形成し、前記シームスレッド(10)の前記経糸(V1〜
    V4)から離反する側に織り込む際に前記エクストラヤー
    ンスレッド(30)を配置することを特徴とする織成織地
    の製造方法。
  2. 【請求項2】前記織地を、前記トップクロス及びボトム
    クロスのための共通シームスレッド(10)の周りに円形
    織技術によって製造し、また前記タイプの少なくとも1
    個のエクストラヤーンスレッド(30)を前記シームスレ
    ッド(10)に隣接するトップクロス及びボトムクロスの
    双方に織り込む請求項2記載の製造方法。
  3. 【請求項3】製紙機又はセルロースシート製造機又はボ
    ード製造機用の織成織地であって、2個の端部端縁のそ
    れぞれに沿って複数個のシームループをシームスレッド
    の周りに設けてエンドレス織成織地を形成した織成織地
    において、織地の織成中に前記端部端縁のうちの少なく
    とも一方の端部端縁に、前記織地の正規スレッド系の経
    糸(V1〜V4)に平行に隣接して少なくとも1個のエクス
    トラヤーンスレッド(30)を織り込むステップを設け、
    前記エクストラヤーンスレッド(30)を、シームループ
    (11〜14)の前記織地の対象接品に対向する側の部分に
    のみ織り合わせることとし、 前記織地を、経糸(V1〜V4)によって互いに結合しかつ
    緯糸(1〜8)により構成した2個のレイヤ(L1、L2)
    の2層織りとし、前記緯糸は、一方のレイヤから他方の
    レイヤに通過するとき、少なくとも1個のシームスレッ
    ド(10)の周りを通過して前記シームループ(11〜14)
    を形成し、前記シームスレッド(10)の前記経糸(V1〜
    V4)から離反する側に織り込む際に前記エクストラヤー
    ンスレッド(30)を配置することを特徴とする織成織
    地。
JP4-501793A 1990-12-21 1991-12-17 製紙機等のための織成織地及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3027415B2 (ja)

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