JP3027065U - 木ネジ - Google Patents
木ネジInfo
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- JP3027065U JP3027065U JP1995014397U JP1439795U JP3027065U JP 3027065 U JP3027065 U JP 3027065U JP 1995014397 U JP1995014397 U JP 1995014397U JP 1439795 U JP1439795 U JP 1439795U JP 3027065 U JP3027065 U JP 3027065U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 木割れを好適に防止することができ、しか
も、締着力に優れた木ネジを提供する。 【構成】 尖鋭部3の近傍からシャンク2の中途部に至
る前方領域7に形成された螺糸5が、山径を大径とした
導入螺糸11と山径を小径とした補助螺糸10とから成
る2条ねじを構成し、前方領域7からシャンク2の尾端
に向けて延びる後方領域8に形成された螺糸5が、前記
導入螺糸11から連続して形成され且つ該導入螺糸11
よりも山径を大径とした締結螺糸13から成る1条ねじ
を構成して成る木ネジである。
も、締着力に優れた木ネジを提供する。 【構成】 尖鋭部3の近傍からシャンク2の中途部に至
る前方領域7に形成された螺糸5が、山径を大径とした
導入螺糸11と山径を小径とした補助螺糸10とから成
る2条ねじを構成し、前方領域7からシャンク2の尾端
に向けて延びる後方領域8に形成された螺糸5が、前記
導入螺糸11から連続して形成され且つ該導入螺糸11
よりも山径を大径とした締結螺糸13から成る1条ねじ
を構成して成る木ネジである。
Description
【0001】
本考案は、主として建築分野に用いられる木ネジに関する。
【0002】
従来、木ネジは、シャンクの先端に尖鋭部を備えと共に尾端に頭部を備え、シ ャンクの外周に螺糸を形成していることが公知である。従って、木製ワークに対 して尖鋭部を立てた状態で、ドライバーにより頭部を回転駆動せしめれば、ネジ を木製ワークにねじ込み締結することができる。
【0003】
このような木ネジは、釘よりも固着力に優れるため、釘に代えて次第に需要が 増加しつつあるが、例えば、木製ワークの木口近傍部にねじ込む際、ワークに木 割れを生じることが知られている。
【0004】 この木割れを防止するためには、木ネジのシャンク径を小さくすると共に、螺 糸の山径を小さくすることが有利であり、現に、このような細径の木ネジが提供 されている。
【0005】 然しながら、木ネジを可及的に細径化すれば、木割れ防止には寄与するが、そ の反面、締着力が劣化し、釘に代えて木ネジを使用する意義が低下することにな る。
【0006】
本考案は、木割れを好適に防止することができ、しかも、締着力に優れた木ネ ジを提供するものである。
【0007】 そこで、本考案が第一の手段として構成したところは、シャンクの先端に尖鋭 部を備えと共に尾端に頭部を備え、シャンクの外周に螺糸を形成した木ネジにお いて、前記尖鋭部の近傍からシャンクの中途部に至る前方領域に形成された螺糸 が、山径を大径とした導入螺糸と山径を小径とした補助螺糸とから成る2条ねじ を構成し、前記前方領域からシャンクの尾端に向けて延びる後方領域に形成され た螺糸が、前記導入螺糸から連続して形成され且つ該導入螺糸よりも山径を大径 とした締結螺糸から成る1条ねじを構成して成る点にある。
【0008】 また、本考案が第二の手段として構成したところは、前記第一の手段に加えて 、補助螺糸の山断面の底辺を規定する肉厚t1と、導入螺糸の山断面の底辺を規 定する肉厚t2と、締結螺糸の山断面の底辺を規定する肉厚t3が、t1<t2 <t3に構成されて成る点にある。
【0009】
以下、図面に基づいて本考案の好適な実施形態を詳述する。
【0010】 木ネジ1は、シャンク2の先端に尖鋭部3を備えると共に尾端に頭部4を備え 、シャンク2の外周に螺糸5を形成している。尚、頭部4には、ドライバー等の 回転駆動工具を係合せしめるプラス溝等の係合部が形成されており、この点は、 従来公知の木ネジと同様である。
【0011】 図1に示すように、前記木ネジ1は、尖鋭部が形成された区域を先端領域6と し、該先端領域6からシャンク2の中途部に至る区域を前方領域7とし、該前方 領域8からシャンク2の尾端に向けて延びる区域を後方領域8とする。図例の場 合、後方領域8は頭部4の近傍にまで至らず、該後方領域8と頭部4の間にシャ ンクのブランク部9を設けているが、このようなブランク部9を設けなくても良 い。即ち、後述の締結螺糸を頭部4の近傍にまで延長して形成しても良く、この 場合、後方領域8は、頭部4の近傍に至る区域により構成される。
【0012】 前記前方領域7に形成された螺糸5は、山径を大径とした導入螺糸11と、山 径を小径とした補助螺糸10とから成る2条ねじを構成している。導入螺糸11 と補助螺糸10は、ピッチを相互に同じくしており、従って、導入螺糸11の隣 合う二つの山の中間に補助螺糸10の山が位置している。
【0013】 前記導入螺糸11及び補助螺糸10は、先端領域6に延長され、尖鋭部3の外 周上で尖端に向けて次第に山径を減じる。図例において、尖鋭部3には縦溝12 が形成されており、該縦溝12により導入螺糸11及び補助螺糸10を分断せし めている。
【0014】 前記導入螺糸11は、図1(B)に鎖線TPで示すように、前方領域7の軸方 向に関して山径をほとんど変化せず、山径TPを構成する。また、補助螺糸10 は、鎖線IDで示すように、前方領域7の軸方向に関して山径をほとんど変化せ ず、山径IDを構成しており、ID<TPである。
【0015】 前記後方領域8に形成された螺糸5は、前記導入螺糸11から連続して形成さ れ且つ該導入螺糸11よりも山径を大径とした締結螺糸13から成る1条ねじを 構成している。即ち、前記2条ねじを構成する前方領域7の螺糸のうち、補助螺 糸10は、前方領域7の後端域で終り、導入螺糸11が後方領域8に向けて連続 せしめられることにより締結螺糸13を構成する。従って、締結螺糸13は、前 方領域7の後端域に位置する導入螺糸11から山径を増加することにより始まり 、しかも、導入螺糸11と同じピッチで後方領域8の後端に至り延びる。尚、締 結螺糸13は、図1(B)に鎖線SMで示すように、後方領域8の軸方向に関し て山径をほとんど変化せず、TP<SMである。
【0016】 前述のように、補助螺糸10の山径M1(前記ID)、導入螺糸11の山径M 2(前記TP)、締結螺糸13の山径M3(前記SM)は、M1<M2<M3に 形成されており、これと同時に、補助螺糸10の山断面の底辺を規定する肉厚t 1、導入螺糸11の山断面の底辺を規定する肉厚t2、締結螺糸13の山断面の 底辺を規定する肉厚t3は、t1<t2<t3に形成されている。
【0017】 上記実施形態の木ネジ1を木製ワークWにねじ込んだ際の作用を説明する。尖 鋭部3を木製ワークWに立てた状態で頭部4をドライバー等の回転工具により駆 動回転すると、縦溝12の側縁がドリル刃として機能し、木製ワークWを切削し つつ穿孔し、シャンク2を進入せしめる。
【0018】 尖鋭部3が木製ワークWに進入すると、導入螺糸11及び補助螺糸10の2条 ねじを介して前方領域7が木製ワークWに螺入される。図2に示すように、シャ ンク2の外径が同径であることを条件とすると、木製ワークWの木割れCは、螺 糸10の山径Mに関係する。即ち、山径Mが大きければ大きいほど木割れCの可 能性が高くなる。この点に関して、本考案では、導入螺糸11の山径が後続の締 結螺糸13の山径よりも相対的に小さく形成されているので、木割れCを招来す る可能性が低い。
【0019】 また、木割れCは、木製ワークWの繊維方向や木目と関係しており、前記山径 Mが大きいと木割れCの可能性が高い理由は、シャンク2の外周面と螺糸10の 山の頂部との寸法差Mに起因しており、この差Mが木製ワークWの内部で急激に 生じることが一因である。この点に関して、本考案では、導入螺糸11と補助螺 糸10の2条ねじが構成されているので、導入螺糸11に起因する寸法差Mは、 補助螺糸10とシャンク2の外周面の間の寸法差m1と、該補助螺糸10と導入 螺糸11の間の寸法差m2に分割され、しかも、補助螺糸10が木製ワークWの 木素材を導入螺糸11に向けて符号Eのように押し広げるので、前記差Mが急激 に生じることなく木製ワークWの内部を緩やかに圧縮し、これにより木割れCの 防止に貢献することができる。
【0020】 更に、木ネジ1が木製ワークWに進入する初期の段階において、シャンク2が 木製ワークWに垂直姿勢でなく傾きかけると、導入螺糸11による推力がその傾 斜方向に働くので、木ネジ1は、次第に傾いた方向に進入する。この点に関して 、本考案では、導入螺糸11の間に山径を小径とした補助螺糸10が配置されて おり、該補助螺糸10は、先に尖鋭部3により穿孔された孔の内面に沿って進入 するように推力を生じるので、木ネジ1を傾斜姿勢から垂直姿勢へと戻す働きを 有する。
【0021】 引続き、前方領域7が通過した木製ワークWには、後方領域8が進入する。前 方領域7の導入螺糸11は、ピッチP1を有し、そのピッチP1を等分する距離 hP、hPの下に補助螺糸10が配置されている。これに対して、後方領域8の 締結螺糸13は、ピッチP2を有し、P2=P1であるから、導入螺糸11が通 過した螺旋軌跡上に締結螺糸13が進入し、大径の山径を有する締結螺糸13を 木素材に食い込ませる。
【0022】 後方領域8は、締結螺糸13の1条ねじにより構成されているため、前方領域 7の補助螺糸10により形成された雌ねじ11aは、締結螺糸13の山と山の間 に位置する。上述のように、補助螺糸10の山断面の底辺を規定する肉厚t1、 導入螺糸11の山断面の底辺を規定する肉厚t2、締結螺糸13の山断面の底辺 を規定する肉厚t3は、t1<t2<t3に構成されているので、先に導入螺糸 11が通過することにより形成された雌ねじ10aは、そこに締結螺糸13が進 入することにより押し広げられる。従って、この押し広げ力により、締結螺糸1 3が木製ワークWの木素材を補助螺糸10による雌ねじ11aに向けて符号Pの ように圧縮するので、木素材を該雌ねじ11aに充填せしめシャンク2に圧着せ しめる。
【0023】 木ネジ1の締着が完了した状態において、締結螺糸13は、比較的広いピッチ P2の下で木製ワークWに螺合しているので、充分な引抜き抵抗を有し、しかも 該締結螺糸13の山間におけるシャンク2の周面を木素材に密着せしめているの で、ガタツキなく強固な締結を可能とする。
【0024】
請求項1に記載の本考案によれば、尖鋭部3の近傍からシャンク2の中途部に 至る前方領域7に形成された螺糸が、山径を大径とした導入螺糸11と山径を小 径とした補助螺糸10とから成る2条ねじを構成し、前記前方領域7からシャン ク2の尾端に向けて延びる後方領域8に形成された螺糸が、前記導入螺糸11か ら連続して形成され且つ該導入螺糸11よりも山径を大径とした締結螺糸13か ら成る1条ねじを構成して成るものであるから、木割れCを好適に防止すること ができ、しかも、締結力に優れた木ネジを提供することができる。
【0025】 即ち、前方領域7の導入螺糸11と補助螺糸10から成る2条ねじにより、木 割れCの防止と、木ネジを傾斜姿勢から垂直姿勢へと戻す直進性の良好性を果た す一方、後方領域8の締結螺糸12により、木素材に対する食い込みによる強固 な締着と、比較的広いピッチP2の下における大きな引抜き抵抗を可能とし、木 製ワークWを強力に締結する。
【0026】 請求項2に記載の本考案によれば、補助螺糸10の山断面の底辺を規定する肉 厚t1と、導入螺糸11の山断面の底辺を規定する肉厚t2と、締結螺糸13の 山断面の底辺を規定する肉厚t3が、t1<t2<t3に構成されているので、 前方領域7の通過軌跡に後方領域8が進入した際、補助螺糸10により形成され た雌ねじ11aが圧縮力Pにより木素材を充填せしめられ、シャンク2と木素材 の強固な密着を可能ならしめるという効果がある。
【図1】本考案の実施形態を示しており、(A)は全体
を示す正面図、(B)は要部を拡大して示す正面図であ
る。
を示す正面図、(B)は要部を拡大して示す正面図であ
る。
【図2】本考案の実施形態の作用を示しており、前方領
域及び後方領域が木製ワークに進入した状態を拡大して
示す断面図である。
域及び後方領域が木製ワークに進入した状態を拡大して
示す断面図である。
2 シャンク 3 尖鋭部 4 頭部 5 螺糸 7 前方領域 8 後方領域 10 導入螺糸 11 補助螺糸 13 締結螺糸
Claims (2)
- 【請求項1】 シャンク2の先端に尖鋭部3を備えと共
に尾端に頭部4を備え、シャンク2の外周に螺糸5を形
成した木ネジにおいて、 前記尖鋭部3の近傍からシャンク2の中途部に至る前方
領域7に形成された螺糸が、山径を大径とした導入螺糸
11と山径を小径とした補助螺糸10とから成る2条ね
じを構成し、 前記前方領域7からシャンク2の尾端に向けて延びる後
方領域8に形成された螺糸が、前記導入螺糸11から連
続して形成され且つ該導入螺糸11よりも山径を大径と
した締結螺糸13から成る1条ねじを構成して成ること
を特徴とする木ネジ。 - 【請求項2】 補助螺糸10の山断面の底辺を規定する
肉厚t1と、導入螺糸11の山断面の底辺を規定する肉
厚t2と、締結螺糸13の山断面の底辺を規定する肉厚
t3が、t1<t2<t3に構成されて成ることを特徴
とする請求項1に記載の木ネジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995014397U JP3027065U (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 木ネジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995014397U JP3027065U (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 木ネジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3027065U true JP3027065U (ja) | 1996-07-30 |
Family
ID=43162196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1995014397U Expired - Lifetime JP3027065U (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 木ネジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3027065U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006308079A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-11-09 | Sun Wave Ind Co Ltd | 木ねじ |
-
1995
- 1995-12-21 JP JP1995014397U patent/JP3027065U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006308079A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-11-09 | Sun Wave Ind Co Ltd | 木ねじ |
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