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JP3026825B2 - 生分解性積層成形物 - Google Patents

生分解性積層成形物

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JP3026825B2
JP3026825B2 JP02207315A JP20731590A JP3026825B2 JP 3026825 B2 JP3026825 B2 JP 3026825B2 JP 02207315 A JP02207315 A JP 02207315A JP 20731590 A JP20731590 A JP 20731590A JP 3026825 B2 JP3026825 B2 JP 3026825B2
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mol
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vinyl acetate
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、生分解性と酸素遮断性とを併用する積層成
形物に関するものである。
従来の技術 プラスチックス製のフィルム、容器等の包装材料をは
じめとするプラスチックス成形物は、正規の処理ルート
以外で廃棄されることが多い。この場合、該成形物は長
年その形状を維持するため、深刻な廃棄物公害を生じて
いる。そこで、野外や河川等に廃棄されるおそれのある
成形物は、使用目的が達成された後は土中や水中の微生
物によりすみやかに分解されることが望まれる。
このような背景から、最近では生分解性成形物の開発
が盛んになっている。
成形物に生分解性を具有させるには、デンプン系高分
子を配合することが有効であることが知られている。
たとえば特開平2−14228号公報には、水を含む分解
デンプンおよび少なくとも1種の実質的に水不溶性の合
成熱可塑性ポリマーを含む溶融体から得られる配合ポリ
マー材料が示されている。ここで合成熱可塑性ポリマー
としては、ポリエチレン、ポリイソブチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレ
ン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルカルバゾール、
ポリアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸エステル、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレ
ン−ビニルアルコールコポリマー、エチレン−アクリル
酸コポリマー、エチレン−アクリル酸エチルコポリマ
ー、エチレン−アクリル酸メチレンコポリマー、ABSコ
ポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ポ
リアセタールなどが用いられるとしてある。
米国特許第3949145号明細書には、ケン化度85〜100モ
ル%のポリビニルアルコール1〜4重量部、デンプン8
重量部、グリセリン1〜5重量部よりなるフィルムであ
って、遊離のイソシアネート基を含むポリオール−トル
エンジイソシアネートプレポリマー0.1〜0.2重量部とポ
リ塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体1重量部
または可塑剤含有ポリ塩化ビニル1重量部とからなる混
合物からなる耐水性コーティング組成物をコーティング
した分解性を有する農業用マルチフィルムが示されてい
る。
本出願人も、ケン化度93モル%以上のポリビニルアル
コールおよびデンプン類を含んでなり、かつ少なくとも
1軸方向に延伸されてなるポリビニルアルコール・デン
プン系フィルムにつき特許出願を行っている(特願昭63
−307225号)。
また、生分解性成形物に関するものではないが、特公
昭46−23911号公報には、エチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物を溶剤に溶解または水に分散させたものを、
被処理包装材料の表面に塗布することにより、包装材料
の耐気体透過性を改善する方法が示されている。包装材
料としては、ポリエチルン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、紙、セロファン、セルロースア
セテートなどがあげられている。
特公昭47−48489号公報には、エチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物を特定のアルコール/水系溶媒に溶解
して塗布液を調製し、該塗布液を基材に塗布、乾燥させ
る方法が示されている。基材としては、ポリオレフィ
ン、ポリエステル、ビニル系樹脂、セルロース系天然高
分子物質、金属、紙、木材などがあげられている。
発明が解決しようとする課題 熱可塑性樹脂にデンプン系高分子を配合して成形した
成形物は、生分解性を示すので、廃棄物対策としての採
用が可能である。ところが、成形物が食品(飲料を含
む)や医薬品の包装材料である場合には該包装材料に酸
素遮断性が要求されるところ、たとえ熱可塑性樹脂とし
てエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物やポリビニル
アルコールの如き酸素遮断性を有する樹脂を用いても、
これにデンプン系高分子を配合して成形すると酸素遮断
性が大きく低下してしまうという問題点がある。
米国特許第3949145号明細書に記載のフィルムは、農
業用マルチフィルムとしての用途に限られている上、ポ
リビニルアルコール、デンプンおよびグリセリンよりな
るフィルムに被覆される耐水性コーティング組成物は遊
離のイソシアネート基を含んでいるので、これを食品等
の包装用に応用しようとしても毒性の点で適当ではな
い。加えて、遊離のイソシアネート基を含むポリオール
−トルエンジイソシアネートプレポリマーと、ポリ塩化
ビニリデン−アクリロニトリル共重合体または可塑剤含
有ポリ塩化ビニルとの混合物からなる耐水性コーティン
グ組成物は生分解性を阻害する方向に作用し、また塩素
を含むコーティング剤の使用は、焼却処理に際しマイナ
スとなる。
本発明は、このような状況に鑑み、生分解性と酸素遮
断性とを併用する積層成形物を提供することを目的とし
てなされたものである。
課題を解決するための手段 本発明の生分解性積層成形物は、熱可塑性を有するビ
ニルアルコール系樹脂とデンプン系高分子との重量比で
80:20〜20:8の組成物よりなる成形物(A)の両面に、
エチレン含量が20〜60モル%、酢酸ビニル単位のケン化
度が60モル%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物の膜厚1〜8μmの薄層(B)を設けてなり、かつ
薄層(B)が外面に位置していることを特徴とするもの
である。
以下本発明を詳細に説明する。
熱可塑性を有するビニルアルコール系樹脂としては、
各種重合度、ケン化度のポリビニルアルコール;酢酸ビ
ニルと、短鎖または長鎖のα−オレフィン、エチレン性
不飽和カルボン酸・その塩・無水物・エステル・アミド
・ニトリル、ビニルエーテル、酢酸ビニル以外のビニル
エステル、エチレン性不飽和スルホン酸、オキシアルキ
レン基含有モノマーなどのコモノマーとの共重合体をケ
ン化して得られる「共重合」ポリビニルアルコール;ポ
リビニルアルコールまたは「共重合」ポリビニルアルコ
ールをウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オ
キシアルキレンエーテル化などして得られる「後変性」
ポリビニルアルコールなどがあげられる。
上記のビニルアルコール系樹脂の中では、エチレン含
量が20〜60モル%、酢酸ビニル単位のケン化度が60モル
%以上(殊に80モル%以上、さらには90モル%以上)の
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、重合度500〜2
000(殊に1800以下)、ケン化度60モル%以上のポリビ
ニルアルコールが特に重要である。
デンプン系高分子としては、トウモロコシデンプン、
馬鈴薯デンプン、甘藷デンプン、コムギデンプン、キッ
サバデンプン、サゴデンプン、タピオカデンプン、モロ
コシデンプン、コメデンプン、マメデンプン、クズデン
プン、ワラビデンプン、ハスデンプン、ヒシデンプン等
の生デンプン;物理的変性デンプン(α−デンプン、分
別アミロース、湿熱処理デンプン等)、酵素変性デンプ
ン(加水分解デキストリン、酵素分解デキストリン、ア
ミロース等)、化学分解変性デンプン(酸処理デンプ
ン、次亜塩素酸酸化デンプン、ジアルデヒドデンプン
等)、化学変性デンプン誘導体(エステル化デンプン、
エーテル化デンプン、カチオン化デンプン、架橋デンプ
ン等)などがあげられる。なお化学変性デンプン誘導体
のうちエステル化デンプンとしては、酢酸エステル化デ
ンプン、コハク酸エステル化デンプン、硝酸エステル化
デンプン、リン酸エステル化デンプン、尿素リン酸エス
テル化デンプン、キサントゲン酸エステル化デンプン、
アセト酢酸エステル化デンプン等、エーテル化デンプン
としては、アリルエーテル化デンプン、メチルエーテル
化デンプン、カルボキシメチルエーテル化デンプン、ヒ
ドロキシエチルエーテル化デンプン、ヒドロキシプロピ
ルエーテル化デンプン等、カチオン化デンプンとして
は、デンプンと2−ジエチルアミノエチルクロライドの
反応物、デンプンと2,3−エポキシプロピルトリメチル
アンモニウムクロライドの反応物等、架橋デンプンとし
ては、ホルムアルデヒド架橋デンプン、エピクロルヒド
リン架橋デンプン、リン酸架橋デンプン、アクロレイン
架橋デンプンなどがあげられる。
熱可塑性を有するビニルアルコール系樹脂とデンプン
系高分子以外に、本発明の趣旨を損なわない範囲の少量
であれば、他の熱可塑性樹脂、セルロース系高分子、そ
の他の多糖類系高分子、タンパク質系高分子などを併用
してもよい。
ここで他の熱可塑性樹脂としては、ビニルアルコール
系樹脂のほか、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレ
タン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタール系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ジエン系樹脂、セルロー
ス系樹脂などがあげられる。
セルロース系高分子としては、メチルセルロース、エ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロ
キシブチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、アセチルセルロースなどがあげられる。
その他の多糖類系高分子としては、ゾウゲヤシマンナ
ン、サレップマンナン、木材マンナン、海藻マンナン、
酵母マンナン等のマンナン類、イヌリン、レバンなどの
フルクタン類、グリコーゲン、カロニン、ラミナラン、
キシラン、キチン、キトサン、ペクチン酸、ヒアルロン
酸、アガロース、アルギン酸、ヘパリン、コンドロイチ
ン硫酸、カラギーナン、アラビアゴム、トラガントゴ
ム、カラヤゴム、グアーゴム、ローカストビーンゴム、
メスキットガム、ガッチガム、ふのり、寒天などがあげ
られる。
タンパク質系高分子としては、ゼラチン、ニカワなど
のコラーゲン類、カゼイン、ゼイン、グルテン、血液ア
ルブミン、大豆蛋白などがあげられる。
上述の熱可塑性を有するビニルアルコール系樹脂とデ
ンプン系高分子との組成物から、溶融成形法(押出成形
法、射出成形法、エクストルージョンコーティング法
等)、流延製膜法をはじめとする任意の成形法により、
成形物(A)が成形される。この場合、必要に応じ、可
塑剤、安定剤、充填剤、着色剤、耐水化剤などを添加す
ることもできる。
成形物(A)を構成する組成物中の熱可塑性を有する
ビニルアルコール系樹脂とデンプン系高分子との割合
は、重量比で80:20〜20:80、殊に70:30〜30:70に設定さ
れる。デンプン系高分子の割合が余りに少ないときは生
分解性が損なわれ、一方余りに多いときは成形物の機械
的物性が不足する。
成形物(A)の形状は、フィルム、シート、テープ、
チューブ、ボトル、トレイ、パイプ、ストランドなど任
意である。成形後、真空成形、延伸、製袋、圧延、エン
ボス加工、割繊などの二次加工を行うこともできる。
本発明においては、上述の成形物(A)の少なくとも
片面に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の薄層
(B)を設ける。
薄層(B)形成に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物は、エチレン含量が20〜60モル%、酢酸ビニ
ル単位のケン化度が60モル%以上であることが必要であ
る。エチレン含量が20モル%未満では耐水性が不足し、
60モル%を越える場合には酸素遮断性が不足する。ケン
化度が60モル%未満のときも酸素遮断性が不足する。
薄層(B)の膜厚は1〜8μmに設定される。膜厚が
この範囲より薄いときは酸素遮断性が不足し、一方膜厚
がこの範囲を越えるときは、酸素遮断性の点では有利で
も、生分解性が低下する。
膜厚が薄いので、薄層(B)の形成は、エチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物を溶媒に溶解した溶液を成形
物(A)にコーティグ、ディッピング、スプレー等の手
段により塗布することにより行う。
本発明の生分解性積層成形物は、食品(飲料や調味料
を含む)または医薬品の包装材料として特に有用であ
り、工業薬品、肥料、香料をはじめ酸素遮断性や保香性
を必要とするものの包装材料としても有用である。ま
た、保温性から農業用マルチフィルムとしても有用であ
る。さらに包装材料に限らず、種々の用途に用いること
ができる。
作用 成形物(A)は熱可塑性を有するビニルアルコール系
樹脂とデンプン系高分子との組成物よりなるので、必要
な強度を確保しながらも、デンプン系高分子の存在によ
り好ましい生分解性を示す。
そして該成形物(A)の少なくとも片面に設けた特定
の組成および膜厚のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物の薄層(B)は、成形物(A)の生分解性を損なう
ことなく、該成形物(A)に酸素遮断性を付与する。酸
素遮断性のほか、保香性、耐油性、耐薬品性、帯電防止
性、保温性などの性質も付与される。また成形物(A)
自体は耐水性が不足する傾向があるが、薄層(B)は成
形物(A)の耐水性を向上させる役割も果たす。
実 施 例 次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。以下
「部」とあるのは重量部である。
実施例1 〈成形物(A)〉 エチレン含量44モル%、酢酸ビニル単位のケン化度9
9.0モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物40
部、コーンスターチ55部およびグリセリン20部をヘンシ
ェルミキサーにて混合後、二軸押出機に供給して温度17
0℃で線状に押し出し、ペレット化した。
ついでこのペレットを単軸押出機に供給し、シリンダ
ー温度160℃、ダイ温度150℃の条件にてTダイから押出
し、厚さ50μmのフィルムからなる成形物(A)を得
た。
〈薄層(B)〉 エチレン含量29モル%、酢酸ビニル単位のケン化度9
9.6モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を
水/イソプロパノールの重量比で50/50の混合溶媒に溶
解し、15重量%濃度の溶液を調製した。
この溶液をアプリケーターを用いて上記の成形物
(A)の両面に塗布し、熱風乾燥して薄層(B)を形成
した。薄層(B)の厚さは乾燥基準で各5μmであっ
た。
〈評価〉 得られた積層成形物につき、酸素透過度を測定すると
共に、これを土中に埋め、3ケ月、6ケ月および1年経
過後の状態を調べた。
実施例2 薄層(B)の厚さを乾燥基準で各2μmとしたほかは
実施例1を繰り返して積層成形物を得、評価を行った。
比較例1 実施例1における成形物(A)(薄層(B)を設けな
いもの)につき評価を行った。
比較例2 実施例1の成形物(A)の両面にポリ塩化ビニリデン
エマルジョンをコーティングして乾燥基準で厚さ各5μ
mのコーティング層を形成し、評価を行った。
上述の実施例1〜2および比較例1〜2の結果を第1
表に示す。
実施例3 〈成形物(A)〉 エチレン含量38モル%、酢酸ビニル単位のケン化度9
9.0モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物40
部、タピオカデンプン60部およびグリセリン15部をヘン
シェルミキサーにて混合後、二軸押出機に供給して温度
180℃で線状に押し出し、ペレット化した。
ついでこのペレットを単軸押出機に供給し、シリンダ
ー温度170℃、ダイ温度160℃の条件にてTダイから押出
し、厚さ50μmのフィルムからなる成形物(A)を得
た。
〈薄層(B)〉 エチレン含量38モル%、酢酸ビニル単位のケン化度9
9.6モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を
水/n−プロパノールの重量比で40/60の混合溶媒に溶解
し、10重量%濃度の溶液を調製した。
この溶液をアプリケーターを用いて上記の成形物
(A)の両面に塗布し、熱風乾燥して薄層(B)を形成
した。薄層(B)の厚さは乾燥基準で各3μmであっ
た。
〈評価〉 得られた積層成形物につき、酸素透過度を測定すると
共に、これを土中に埋め、3ケ月、6ケ月および1年経
過後の状態を調べた。
比較例3 実施例3における成形物(A)(薄層(B)を設けな
いもの)につき評価を行った。
参考例1 〈成形物(A)〉 メルトインデックス6g/10分の低密度ポリエチレン
(三菱化成株式会社製のF−161)80部および酸化デン
プン20部をヘンシェルミキサーにて混合後、押出機に供
給して一旦ペレット化し、ついでこのペレットを押出機
に供給して、シリンダー温度190℃、ダイ温度180℃の条
件にてTダイから押出し、厚さ50μmのフィルムからな
る成形物(A)を得た。
〈薄層(B)〉 実施例1のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物溶
液を用いて上記の成形物(A)の両面に塗布し、熱風乾
燥して薄層(B)を形成した。薄層(B)の厚さは乾燥
基準で各5μmであった。
評価 得られた積層成形物につき、酸素透過度を測定すると
共に、これを土中に埋め、3ケ月、6ケ月および1年経
過後の状態を調べた。
結果を第2表に示す。
比較例4 実施例4における成形物(A)(薄層(B)を設けな
いもの)につき評価を行った。
上述の実施例3、参考例1および比較例3〜4の結果
を第2表に示す。
実施例5 〈成形物(A)〉 重合度1700、ケン化度99モル%のポリビニルアルコー
ル40部、コーンスターチ60部、グリセリン20部および水
500部よりなる組成物をドラム上に流延し、乾燥、剥離
することにより、厚さ50μmのフィルムからなる成形物
(A)を得た。
〈薄層(B)〉 実施例1のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物溶
液を用いて上記の成形物(A)の両面に塗布し、熱風乾
燥して薄層(B)を形成した。薄層(B)の厚さは乾燥
基準で各4μmであった。
〈評価〉 得られた積層成形物の酸素透過度(25℃、75%RHでの
測定)は2cc/m2・24hr・atmであった。これを土中に埋
めたときは、1年で無数の穴および亀裂が認められた。
発明の効果 作用の項でも述べたように、本発明の生分解性積層成
形物は、すぐれた酸素遮断性を示す上、使用時には充分
の強度、その他の特性を有していながら、使用目的が達
成された後は土中や水中の微生物によりすみやかに分解
される。
加えて、本発明の生分解性積層成形物は、保香性、耐
油性、耐薬品性、帯電防止性、保温性などの性質も有し
ている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−86543(JP,A) 特開 平2−14228(JP,A) 特開 昭63−237950(JP,A) 特開 平1−278344(JP,A) 特開 平1−192549(JP,A) 特公 昭46−23911(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C08L 1/00 - 101/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性を有するビニルアルコール系樹脂
    とデンプン系高分子との重量比で80:20〜20:8の組成物
    よりなる成形物(A)の両面に、エチレン含量が20〜60
    モル%、酢酸ビニル単位のケン化度が60モル%以上のエ
    チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の膜厚1〜8μm
    の薄層(B)を設けてなり、かつ薄層(B)が外面に位
    置していることを特徴とする生分解性積層成形物。
  2. 【請求項2】食品または医薬品の包装材料である請求項
    1記載の生分解性積層成形物。
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