JP3025408B2 - 半導体素子の製造方法 - Google Patents
半導体素子の製造方法Info
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Description
導体層を積層形成する工程を含む半導体素子の製造方法
に関する。特に、本発明は、大面積基板上に形成した多
結晶または非晶質半導体層上に紫外線を照射してアニー
ルすることにより、大粒径の多結晶または単結晶からな
る半導体層を得たり、上記アニールにより、不純物が活
性化された単結晶、多結晶または非晶質からなる半導体
層を得たりする際の紫外線の照射方法に関する。
高速で高解像度の密着型イメージセンサへの要求が高ま
るにつれ、大面積の絶縁性基板上に高性能な薄膜トラン
ジスタ(TFT)を均一に作製することが望まれてい
る。
が安価で大面積化が容易なガラス基板上に多結晶半導体
層を形成し、この多結晶半導体層の表面に、チャンネル
が形成される半導体活性領域、低抵抗のソース及びドレ
イン電極、ゲート電極を各々形成して作製される。とこ
ろで、上記歪点温度が低いガラス基板を使用した場合、
ガラス基板への熱ダメージを少なくする必要があるの
で、次のような方法で多結晶半導体層を得ていた。
コン層(以下、a−Si層ともいう。)を堆積した後、
これをエキシマレーザから照射される紫外線でアニール
することにより多結晶シリコン層(以下、poly−S
i層ともいう。)を得る方法である。もう1つは、ガラ
ス基板上にa−Si層を堆積した後、これを熱拡散炉な
どによる固相成長によりpoly−Si層とし、エキシ
マレーザから照射される紫外線でアニールすることによ
り、大粒径のpoly−Si層を得る方法である。
は、ビームホモジナイザー等を介することにより約10
mm角のビームスポットとすることができるが、ガラス
基板に比較して小さい。このため、図6に示すように、
ガラス基板1上でエキシマレーザのビームスポット3を
走査しつつ、レーザのパルス照射を連続して行って、ガ
ラス基板上に堆積された大面積の多結晶または非晶質半
導体層2のアニール処理を行っていた。
しないようにするため、及びビームスポットの照射領域
端部で照射エネルギーが急激に減少することからアニー
ルが不完全になるのを防止するため、ビームスポットの
照射を、隣接する照射領域の端部が重なり合うよう行う
などの対策を講じている。このようなレーザ照射の方法
については、例えば、特開昭58−56316号公報、
特開平3−72617号公報、特公平5−80159号
公報、特開平5−190451号公報に様々なものが示
されている。
線を、ビームホモジナイザー、光学ユニット等を介する
ことにより長尺のビーム形状にすることもできるが、こ
の細長いビーム形状では、例えば10cm角といった大
きさのガラス基板全面を覆うことができない。このた
め、図7に示すように、ガラス基板1上でエキシマレー
ザの長尺ビームを所定の方向,例えば該長尺方向と直角
方向に相対的に移動させつつ、パルス的なレーザ照射を
連続して行って、ガラス基板上に堆積された大面積の多
結晶または非晶質半導体層2をアニールすることが行わ
れていた(特開平3−286518号公報参照)。なお
図7中、18aはゲートバス配線を配置すべき領域、1
8bは該ゲートバス配線と直交するソースバス配線を配
置すべき領域である。19a,19bは各バス配線の配
置領域18a,18bの一端側の、各バス配線のドライ
バーを配置すべき領域である。また、上記アニール処理
は、半導体層の結晶化の場合だけでなく、不純物を含む
半導体層の活性化の場合にも上記と同様に行われる。
ームスポットによる照射方法では、該ビームスポットの
重なり部分において照射される総エネルギー量を、該重
なり部分以外の他の部分と同じにして、ビームの照射領
域全体で照射エネルギーを均一なものにするのが困難で
ある。その結果、その重なり部分で膜ストレスが増加し
たり表面平坦性が劣化したりして、高品質な多結晶半導
体層を得ることができないという問題点があった。
ットを、その大きさに比べて十分小さいピッチで走査方
向にずらしながら、各ピッチ毎に該ビームスポットのパ
ルス的な照射を行っても、前記同様の問題点が生じる。
これは、ビームの照射ショット間での照射エネルギー量
のバラツキが数%存在するために、半導体層上での各部
分において照射される総エネルギー量が均一なものとな
らないからである。
いることにより、長尺方向の照射エネルギーの均一性は
改善されるが、走査方向については照射エネルギーの均
一性は改善されない。これは、長尺ビームの場合も上記
ビームスポットの場合と同様、ビームの照射ショット間
でのエネルギーのバラツキがあるからである。従って、
長尺ビームの長手方向と直角方向(走査方向)にTFT
特性のバラツキが発生してしまう。例えば、図7に示す
長尺ビームの照射処理では、上記長尺ビームの走査方向
は、ソースバス配線の延びる方向と一致しているので、
該ソースバス配線と直交するゲートバス配線に沿った不
良の発生を招くことになる。
ジセンサー等においては、このようなTFT特性のバラ
ツキに起因して生ずる、画面表示や読み取りを行う上で
の不具合が、人の目に付き易いものとなってしまう。
て成されたものであり、アニール処理を施した半導体層
において、長尺ビームの走査方向に照射エネルギーのバ
ラツキが生じても、該半導体層に形成されるTFTの特
性のバラツキがゲートバス配線やソースバス配線に沿っ
たものとなるのを回避することができ、これにより高解
像度の液晶パネルやイメージセンサなどにおけるTFT
特性のバラツキの影響を低減することができる半導体素
子の製造方法を得ることが本発明の目的である。
製造方法は、絶縁性基板上に形成した多結晶または非晶
質の半導体層をエネルギービームの照射によりアニール
して、より大粒径の多結晶あるいは単結晶の半導体層を
形成する工程と、該アニール処理を施した半導体層に所
望の素子を複数形成する工程とを含み、該アニール処理
は、長尺のビーム形状を有するエネルギービームを、該
半導体層に形成される素子の配列方向に対して平行な方
向及び垂直な方向以外の方向に走査して行うようにして
おり、そのことにより上記目的が達成される。
性基板上に形成された不純物を含む単結晶、多結晶また
は非晶質の半導体層を、エネルギービームの照射により
アニールして該半導体層の不純物を活性化する工程と、
該アニール処理を施した半導体層をコンタクト領域に用
いた素子を複数形成する工程とを含み、該アニール処理
は、長尺のビーム形状を有するエネルギービームを、該
半導体層に形成される素子の配列方向に対して平行な方
向及び垂直な方向以外の方向に走査して行うようにして
おり、そのことにより上記目的が達成される。
ビームの照射によりアニールする際、該半導体層に形成
される素子の配列方向に対して平行な方向及び垂直な方
向以外の方向に上記長尺ビームを走査するようにしたか
ら、該長尺ビームの走査方向に照射エネルギーのバラツ
キが生じても、該半導体層に形成されるTFTなどの素
子の特性のバラツキが素子の配列方向において生ずるの
を回避することができる。
解像度の液晶パネルやイメージセンサなどにおいて、上
記ビームの走査方向にTFT特性のバラツキが発生して
も、画素の不良の発生がゲートバス配線又はソースバス
配線に沿ったものとなるのを回避することができる。こ
の結果、高解像度の液晶パネルやイメージセンサなどに
おいてTFT特性のバラツキに起因して生ずる、画面表
示や読み取りを行う上での悪影響を、人の目に感じにく
いものとできる。
る半導体素子の製造方法におけるアニール処理を説明す
るための図、図2は該半導体素子の製造方法を工程順に
説明するための図である。図において、2はガラス基板
1上に形成されたアモルファスシリコン層で、該アモル
ファスシリコン層2上には、ゲートバス配線8aを配置
すべき領域18a、及び該ゲートバス配線8aと直交す
るソースバス配線8bを配置すべき領域18bが設定さ
れている。上記各バス配線の配置領域18a,18bの
一端側には、それぞれ該各バス配線のドライバーを配置
すべき領域19a,19bが設定されている。ここで、
長尺ビームの照射領域Aは、その長手方向が上記各配線
の延びる方向と平行にあるいは直角にならないよう設定
されている。この照射領域Aの、上記ガラス基板1上で
の走査方向は、その長手方向と直角方向である。
サーでは、能動素子として複数の薄膜トランジスタが絶
縁性基板上に形成される。該絶縁性基板としてガラス基
板1を使用し、ガラス基板1の表面にLP(液相)CV
D法により550℃の着膜温度で50nmの厚膜にアモ
ルファスシリコン膜(a−Si膜)2を堆積する(図2
(a))。
nm)からの紫外線の照射により、上記a−Si層2の
アニールを行って多結晶シリコン層(poly−Si
層)2aを形成する(図2(b))。
PE(プラズマ)CVD法等で行っても良く、また、ア
ニール処理はエキシマレーザ(KrF 248nm)で
行っても良い。
レーザの出力ビームをビームホモジナイザー、光学ユニ
ット(図示せず)等を介することにより得ることができ
る。例えば、5inch角の画面の基板に対しては、長
尺ビームの照射領域Aは、約200mm×0.5mm角
の大きさとする。この場合、長尺ビーム内でのエネルギ
ーの均一性は±5パーセント以下にできる。
基板のステージとを、長尺ビームの走査方向と基板完成
時のマトリクス配線,つまりゲートバス配線またはソー
スバス配線とのなす角度θが0゜及び90゜以外の角
度、好ましくは30゜〜60゜又は120゜〜150゜
の範囲内の角度となるよう相対的に移動させることによ
り行う。
ルファスシリコン膜2上を長尺ビームが0.5mm以
下、例えば0.1mmずつ移動して、アモルファスシリ
コン膜2の表面全体を走査する様子を示している。
ームの走査方向と、基板上に配置されるべきマトリクス
配線とのなす角度θが0度及び90度以外の所定の角度
となるよう載置する。ガラス基板1の紙面右側の角に長
尺ビームの照射領域Aを位置させ、この照射領域Aを紙
面左側方向(X方向)へ0.1mmのピッチで移動さ
せ、1ピッチ移動させる度にレーザのパルス照射をワン
ショット行う。
アモルファスシリコン膜2の全面に渡って長尺ビームの
照射領域Aによる走査が行われる。このとき照射領域に
おけるエネルギー密度は250mJ/cm2〜450m
J/cm2とする。
シリコン層2の全面をエネルギー密度の異なる長尺ビー
ムで2回以上走査して行っても良いし、基板を200℃
〜500℃に加熱して行っても良い。
ーニングして各薄膜トランジスタについて島状部3をそ
れぞれ形成する。次いで、TEOS(テトラエチルオル
ソシラン)CVD法により100nmの厚膜で酸化シリ
コン(SiO2)膜を堆積してゲート絶縁膜4を形成す
る。その上にスパッタ法によりアルミニウム(Al)膜
を堆積し、このアルミニウム膜をフォトリソグラフィ法
によりパターニングして、ゲート電極5を含むゲートバ
ス配線8aを形成する(図2(c))。
のイオン、例えばn−chTFTについてはリンを、p
−chTFTについてはボロンを注入する。そしてエキ
シマレーザの照射により活性化アニールを行って不純物
を活性化し、島状部3にソース領域3a及びドレイン領
域3bを形成する。
結晶化アニールと同様に行う。この時、エキシマレーザ
の長尺ビームの走査方向と基板完成時のマトリクス配線
とのなす角度θが0゜及び90゜以外の角度、好ましく
は30゜〜60゜の範囲または120゜〜150゜の範
囲内の角度となるよう、上記長尺ビームをガラス基板に
対して相対的に移動させる。これにより、ガラス基板1
上に形成されたソース領域3a及びドレイン領域3bを
含む島状部3上を長尺ビームが全面走査する。この時の
長尺ビームの照射領域におけるエネルギー密度は250
mJ/cm2〜450mJ/cm2とする。
400nmの厚膜で窒化シリコン(SiNx)を堆積し
て層間絶縁膜6を形成する。前記層間絶縁膜6はTEO
SCVD法による酸化シリコン(SiO2)でも良い。
ース3a領域及びドレイン領域3bに対応する部分にコ
ンタクト孔7を開け、アルミニウム膜を堆積及びパター
ニングして配線8b,8cを形成する(図2(d))。
ームをその照射領域Aが0.1mmのピッチでずれるよ
う走査することにより、長尺ビーム内に走査方向におけ
るエネルギー密度のバラツキが存在しても、結晶化処理
や活性化処理の均一化を図ることができる。これは図4
に示すように小さいピッチで照射領域Aが進行していく
ため、照射される総エネルギー量がアモルファスシリコ
ン層の各部分において均一となるからである。
のバラツキは、図5に示すように照射領域Aが小さいピ
ッチで進行していくことからある程度は吸収され均一化
されるものの、完全には均一化されず、微妙に結晶化処
理や活性化処理に反映されてしまう。
ラツキが、ゲートバス配線8aやソースバス配線8bに
沿って発生すると、高解像度の液晶パネルやイメージセ
ンサー等においては、画面表示や読み取りを行う上で、
上記TFT特性のバラツキによる不具合が人の目に付き
易いものとなってしまう。
各バス配線との接続を簡単に行えるよう、対応するバス
配線の配列方向に沿って同じ回路を複数配置した構成と
なっている。このため、照射ショット毎のバラツキに起
因してTFT特性のバラツキが例えばゲートバス配線に
沿って発生すると、ソースバス配線のいくつかに集中し
て結晶性や活性化の不良が発生するだけでなく、この不
良の集中している配線に対応する回路も、特性不良を有
するものとなる。この結果TFT特性のバラツキによる
不具合がより目立ちやすいものとなる(図3(b))。
ービームの走査方向を基板のマトリクス配線に対して斜
めにすることにより、TET特性の微妙なバラツキがゲ
ートバス配線8aやソースバス配線8bに沿って発生す
るのを回避できる。これにより高解像度の液晶パネルや
イメージセンサなどにおいてTFT特性のバラツキに起
因して生ずる、画面表示や読み取りを行う上での悪影響
を、人の目に感じにくいものとできる(図3(a))。
層を長尺ビームの照射によりアニールする際、基板完成
時のマトリクス配線となす角度θが0゜及び90゜以外
の方向に走査するので、上記ビームの長尺方向にTFT
特性のバラツキが発生しても、ゲートバス配線又はソー
スバス配線に沿った不良の発生を回避することができ
る。これにより上記長尺ビームにより処理した半導体層
を用いた高解像度の液晶パネルやイメージセンサー等に
おいて、画像表示や読み取りをする上での不具合を、人
の目に感じにくいものとできる。
を薄膜トランジスタの半導体活性層として用いる場合に
ついて説明したが、多結晶シリコン層はゲート電極や配
線等、として用いてもよい。また本発明は多結晶シリコ
ン層の改質のみならず、単結晶シリコン、Ge、Si−
Ge等、他の半導体膜の形成にも適用することができ
る。
半導体層を長尺ビームの照射によりアニールする際、該
半導体層に形成される素子の配列方向に対して平行な方
向及び垂直な方向以外の方向に上記長尺ビームを走査す
るようにしたので、該長尺ビームの走査方向に照射エネ
ルギーのバラツキが生じても、該半導体層に形成される
TFTなどの素子の特性のバラツキが素子の配列方向に
おいて生ずるのを回避することができる。
解像度の液晶パネルやイメージセンサなどにおいて、上
記ビームの走査方向にTFT特性のバラツキが発生して
も、画素の不良の発生がゲートバス配線又はソースバス
配線に沿ったものとなるのを回避することができる。こ
の結果、高解像度の液晶パネルやイメージセンサなどに
おいてTFT特性のバラツキに起因して生ずる、画面表
示や読み取りを行う上での悪影響を、人の目に感じにく
いものとできる効果がある。
ける、長尺ビームの照射によるアニール処理を説明する
ための図である。
膜トランジスタの製造工程を示す断面図である。
ンジスタを用いた液晶パネルなどでの画面表示の状態を
説明する模式図である。
均一な分布をグラフで示す図である。
不均一な分布をグラフで示す図である。
ポット照射によるアニール処理を説明する図である。
ム照射によるアニール処理を説明する図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 絶縁性基板上に形成した多結晶または非
晶質の半導体層をエネルギービームの照射によりアニー
ルして、より大粒径の多結晶あるいは単結晶の半導体層
を形成する工程と、 該アニール処理を施した半導体層に所望の素子を複数形
成する工程とを含み、 該アニール処理は、長尺のビーム形状を有するエネルギ
ービームを、該半導体層に形成される素子の配列方向に
対して平行な方向及び垂直な方向以外の方向に走査して
行う半導体素子の製造方法。 - 【請求項2】 絶縁性基板上に形成された不純物を含む
単結晶、多結晶または非晶質の半導体層を、エネルギー
ビームの照射によりアニールして該半導体層の不純物を
活性化する工程と、 該アニール処理を施した半導体層をコンタクト領域とす
る素子を複数形成する工程とを含み、 該アニール処理は、長尺のビーム形状を有するエネルギ
ービームを、該半導体層に形成される素子の配列方向に
対して平行な方向及び垂直な方向以外の方向に走査して
行う半導体素子の製造方法。
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JP6137418A JP3025408B2 (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 半導体素子の製造方法 |
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-
1994
- 1994-06-20 JP JP6137418A patent/JP3025408B2/ja not_active Expired - Lifetime
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