JP3020637U - 舗装用ブロック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 舗装用ブロックのコンクリート層中に雪融け
水が浸入し、夜間の凍結、昼間の融解の繰返しで少し位
破壊しても、重大な欠陥を生じないようにする。 【解決手段】 長尺の角形鋼管を一定長さに切断した角
形鋼管片１０と、該角形鋼管片の中空部を満たして固ま
ったコンクリート充填層１１と、上面に滑り止め溝１３
を有し、前記角形鋼管片の上面上に下面を接着固定され
たゴム厚板１２とで構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、敷き並べて車道や、歩道、広場などを舗装するための、特に寒冷 地に適した舗装用ブロックに関する。

【０００２】

【従来の技術】

本出願人等は、実用新案登録第３０１１２８７号によって、下面にアンカーを 固定した金属プレートと、上面に滑り止め用の溝を有し、前記金属プレートと同 形で金属プレートの上面上に下面を接着されたゴム厚板と、前記金属プレートと 同形で、金属プレートのアンカーを埋めて上面に金属プレートを固定した分厚な コンクリート基層とからなる舗装用ブロックを提案した。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の舗装用ブロックでは、金属板の下面にアンカーを溶接するので手数 がかゝると共に、溶接したアンカーが衝撃等で金属板から分離することがある。 又、コンクリート基層を成形するために専用の型枠を必要とするので、型枠のコ ストが製品に加わり、製品コストはその分嵩む。そしてコンクリート基層はノー スランプコンクリートで即時脱型式に成形するので製品の寸法に多少のバラツキ が生じる。

【０００４】 更に、北海道などの寒冷地に敷設した場合、上に積った雪が昼間の高温で融け 、その雪融け水がブロックの目地を伝ってコンクリート基層中に浸透し、それが 夜間の低温で凍結する。コンクリート基層の内部で上記した融解、凍結が毎日繰 返すことによりコンクリート基層はそのうちに破壊してしまうと共に、これが原 因して金属板下面とコンクリート基層の上面との間に緩みが生じ、そこに車の衝 撃が加わると更にコンクリート基層の破壊が進み、アンカーが緩んだり、金属板 が剥離する。そして、コンクリート基層が破壊したり、ゴム厚板ごと金属板が剥 離したときは、そのブロックを新しいものと取替えねばならず、取替えのための 敷設にコストと手数が掛る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上述した問題点を有さない舗装用ブロックを得るために開発された のであって、長尺の角形鋼管を一定長さに切断した角形鋼管片と、該角形鋼管片 の中空部を満たして固まったコンクリート充填層と、上面に滑り止め溝を有し、 前記角形鋼管片の上面上に下面を接着固定されたゴム厚板とからなることを特徴 とする。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図面は本考案の舗装用ブロックであって、１０は長尺の角形鋼管を一定長さに 切断した角形鋼管片、１１はこの角形鋼管片の中空部を満たして固まったコンク リート充填層、１２は上面に滑り止め溝１３を有し、前記角形鋼管片の上面上に 下面を接着固定されたゴム厚板を示す。

【０００７】 長尺の角形鋼管は、ＪＩＳ Ｇ ３４６６に規定されているように種々な厚さ と、寸法の正方形断面と、長方形断面のものがあるが、図面では長辺１５０ｍｍ 、短辺８０ｍｍ、厚さ４．５ｍｍの長方形断面のものを使用し、これを長さ２０ ０ｍｍに切断して角形鋼管片１０とした。しかし、これに限定されず任意の寸法 と厚さの角形鋼管を選択し、任意の所定寸法に切断して角形鋼管片にしてもよい 。

【０００８】 コンクリート充填層１１は、多数の角形鋼管片１０を離型剤を塗布した鉄板な どの上に上下方向に立て並べ、その１本宛の内部に上端から生コンを注入、充填 し、固めることによって成形する。生コンを注入する際に鉄板に振動を加えたり 、１本宛の角形鋼管中に棒形バイブレータを挿入したりして生コンが角形鋼管中 に隙間なく詰まるようにすることが好ましい。

【０００９】 上面に滑り止め溝１３を有するゴム厚板には、高い耐摩耗性と、優れた引裂き 強度を有するように天然ゴムと、合成ゴムを混合した材料で成形するのが好まし い。厚さは任意であるが１５〜２０ｍｍ程度、上面の滑り止め溝１３は溝幅約７ ｍｍ、深さ７ｍｍ、間隔１０ｍｍで平行に設けてあるが、溝の形状、深さも任意 である。

【００１０】 ゴム厚板の下面と、角形鋼管片の上面との接着固定には、ゴムが剥れることが ない強力な接着剤を使用する。使用する接着剤としては、商品名Ｃｈｅｍｌｏｋ 、メーカー名Ｌｏｒｄ ｆａｒ Ｅａｓｔ Ｉｎｃ．が適している。

【００１１】 ゴム厚板の角形鋼管片の上面に対する接着は、角形鋼管片の中空部にコンクリ ート充填層１１を成形した後でもよいし、コンクリート充填層１１の成形前でも よい。

【００１２】

【考案の効果】

この考案の舗装用ブロックは既製の長尺の角形鋼管を切断して角形鋼管片とし 、その中空部をコンクリート充填層で満たすと共に、その上面に滑り止め溝を有 するゴム厚板を接着固定して構成されているため、溶接工程が不要であると共に 、角形鋼管片が型枠になるのでコンクリート充填層の成形に型枠が必要ない。従 って、手数、コストを掛けずに、寸法誤差のない製品が製造できる。 又、コンクリート充填層は角形鋼管片中を満たしているため、雪融け水が目地 を伝ってコンクリートの内部に浸入し、冬期に凍結、融解を繰返して一部破壊し ても、コンクリート充填層の外を、強度がある角形鋼管片が包むので製品自体に 、取替えを要するような重大な欠陥は生じない。従って、敷設状態を恒久的に維 持できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の舗装用ブロックの一実施形態の斜視
図である。

【図２】図１の断面図である。

【符号の説明】

１０ 角形鋼管片 １１ コンクリート充填層 １２ ゴム厚板 １３ 滑り止め溝

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 長澤 豊 北海道夕張郡由仁町古川108番地 株式会 社北海道ゴム工業所内 (72)考案者 笠原 篤 北海道札幌市北区屯田３条３丁目５の18 (72)考案者 堀口 敬 北海道小樽市銭函３丁目７

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 長尺の角形鋼管を一定長さに切断した角
   形鋼管片と、該角形鋼管片の中空部を満たして固まった
   コンクリート充填層と、上面に滑り止め溝を有し、前記
   角形鋼管片の上面上に下面を接着固定されたゴム厚板と
   からなることを特徴とする舗装用ブロック。