JP3018784U - スカーフ等の装着具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スカーフ等の結合部分のデザインにバリエー
ションを持たせてスカーフ等をスカーフ等の着用者に装
着する。 【構成】 表面が装飾面２ａとなったアクセサリー２の
背面又は周面に、弾力性を有する板状部材の打ち抜き、
又は一本の弾性線材の折り曲げによって形成されたリン
グ３をアクセサリー２の周面から突出するように設け、
リング３とアクセサリー２を直接又はリング３と一体又
は別体の取付具４を介して着脱自在に構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はスカーフ等身体に巻き付けて着用する装身具を使用する場合に用い られる装着具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来スカーフを着用する場合、スカーフが容易に身体から外れないように、ス カーフを胸元や首の周りで結んだり、身体の前方に回したスカーフの端部をリン グ（スカーフリング）に挿通したり、ピンを用いて衣服側に係止したりすること が一般的であった。つまりスカーフを着用者の身体の周りにリング状に巻き付け 、スカーフの両端を結合して着用するのである。このうちスカーフを結ぶ場合の 結び方は、古くから様々な方法が研究され現在に至っているため多くの種類があ り、スカーフの着用者が自らの嗜好に応じて選択することができる。つまり結び 目は単にスカーフをリング状に連結する機能だけを有しているのでなく、着用者 の嗜好に合致したアクセサリーとしての機能も有している。

【０００３】 一方スカーフリングは、上記の方法でスカーフを胸元や首周りでリング状に形 成する働きと同時にスカーフリング自体がスカーフに対するワンポイント的なア クセサリーとしても機能する。またピンもスカーフを衣服側に係止するだけでな くスカーフリングと同様にスカーフに対するワンポイント的なアクセサリーとし て機能している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし上記のようにスカーフを結ぶ場合、何種類かの結び方はスカーフの着用 に慣れていない人にとっては容易ではなく、仮に自分の好みの結び方があった場 合でも、その結び方が繁雑である等の場合は、結局自分が結ぶことのできる範囲 の結び方に妥協せざるおえないという問題点があった。またオリジナルな結び方 を創造することも一般の人にとっては困難なことである。さらにスカーフの結び 目は結んだスカーフの一部であるため、結んだスカーフと違った材質，色調のア クセサリーを結び目付近に求める場合は、好みのアクセサリーを別体でスカーフ 取り付ける必要があり、結局スカーフの着用に手間がかかった。

【０００５】 一方スカーフリングは、前述のように身体前方のスカーフの両端部を１つのリ ング（スカーフリング）に挿通することで、スカーフを胸元や首周りでリング状 に形成して着用する構造になっており、スカーフのスカーフリングに挿通された 部分（スカーフを結ぶ場合の結び目に対応する部分）の形状は全てのスカーフリ ングにおいて同一である。このためスカーフリングを交換することでワンポイン ト的なアクセサリー（スカーフリング自体）に変化を持たせることはできるが、 スカーフの装着状態（スカーフ両端の結合部分のデザイン）にバリエーションを 持たせることはできない。

【０００６】 さらにピンによってスカーフを着用する場合は、ピンの使用方法に応じてスカ ーフの装着状態にバリエーションを持たせることは可能であるが、スカーフ及び 衣服等にピンによる傷が付くので、高級品等には使用できなかった。一方複雑な スカーフの装着状態を実現するためには、ピンを複数使用する必要があり、ファ ッション性が損なわれる場合が発生するという問題点もある。

【０００７】 つまりスカーフ等に傷をつける事なく且つ容易に、スカーフを結ぶ場合のよう に、スカーフの装着状態にバリエーションを持たせてスカーフをスカーフ着用者 に装着する装着具は従来存在していなかった。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記のような問題点を解決するため本考案は、表面に装飾面２ａを備えたアク セサリー２と、該アクセサリー２の背面又は周面に設けられた複数のリング３と からなることを第１の特徴としている。

【０００９】 また各リング３をアクセサリー２の周面から突出するように設けたことを第２ の特徴としている。

【００１０】 また各リング３を弾性体で形成したことを第３の特徴としている。

【００１１】 またすべてのリング３を一体的に形成したことを第４の特徴としている。

【００１２】 また各リング３を弾力性を有する板状部材を打ち抜いて形成したことを第５の 特徴としている。

【００１３】 また各リング３を一本の弾性線材で連続的に形成したことを第６の特徴として いる。

【００１４】 またリング３とアクセサリー２を着脱自在に構成したことを第７の特徴として いる。

【００１５】 またリング３をアクセサリー２に着装する取付具４を設け、該取付具４をアク セサリー２に対して着脱自在に構成したことを第８の特徴としている。

【００１６】 また取付具４をリング３と一体に設けたことを第９の特徴としている。

【００１７】

【作用】

スカーフ９を身体に巻き付けた後、リング３にスカーフ９の端部を挿通するこ とでスカーフ９を身体の周りにリング状に形成し着用することができる。このと き複数のリング３にスカーフ９端部を挿通するため、スカーフ９のリング３への 挿通方法の変更によってスカーフ９端の結合部分（リング３への挿通部分）のデ ザインは複数のバリエーションを持ち、該結合部分のデザインの変更を、スカー フ９のリング３への挿通方法の変更によって簡単に行うことができる。なおアク セサリー２はスカーフ９の上記結合部分でスカーフ９に対するワンポイント的な アクセサリーとなる。

【００１８】 このとき各リング３がアクセサリー２の周面から突出するように設けられてい る場合は、上記スカーフ９の結合部分のデザインをファッショナブルに形成する ことができる。またリング３が弾性体によって形成されている場合は、スカーフ ９を確実に保持することができ、結合部分のデザインの乱れが発生しない。この とき各リング３が一本の弾性線材の折り曲げ又は弾性板材の打ち抜きで一体に形 成されている場合は、リング３の製造が簡単であり製造コストが下がる。さらに リング３とアクセサリー２が着脱自在である場合は、アクセサリー２の交換のみ で上記スカーフ９のワンポイントアクセサリーを使用者の嗜好にあったものにす ることができる。このときリング３とアクセサリー２の着脱に取付具４を用いる 場合は着脱が容易に行え、特に取付具４とリング３が一体のものは部品点数の減 少からコスト的にも有利となる。

【００１９】

【実施例】

図１（ａ），（ｂ），（ｃ）は本考案の装着具の平面図，下面図，背面斜視図 を示す。本体１は金属，プラスチック又は木質材等の材料で形成され表面が装飾 面２ａとなったアクセサリー２と、等間隔に設けられた４つのリング３とによっ て構成されており、それぞれのリング３は一部がアクセサリー２の周面から突出 するように、アクセサリー２の背面側に固定されている。

【００２０】 図１，図２に示されるように、アクセサリー２の背面略中心部分にはゲート形 状の取付具４が一体的に設けられており、該取付具４に上記リング３が固定され ている。このとき該リング３は一本のゴム紐等の弾性線材で構成されており、取 付具４のゲート内面に一端が固定されているとともに、他端が一筆書で４つのリ ングを形成しながら取付具４のゲート内に固定され形成されている。このとき弾 性線材の取付具４に沿う部分は取付具４側又は交差する弾性線材側に縫い付け又 は接着等の手段で固定されている。つまり４つのリング３は取付具４の周りに一 本の軟質弾性線材を折り曲げ形成することで取付具４と一体的に構成されている 。なお取付具４は、アクセサリー２の背面と金属線材等の半田付け、樹脂材の接 着等の方法で固定してもよい。また取付具４を介さずに上記リング３をアクセサ リー２の背面に接着等の方法で直接固定しても良い。

【００２１】 また図３に示すように、リング３と一体形成された取付具４とアクセサリー２ とを別体とし、取付具４にネジ６を突出させるとともに、アクセサリー２背面略 中央に該ネジ６に対応するネジ穴７を設け、ネジ６のネジ穴７へのねじ込みによ って、アクセサリー２と取付具４を着脱自在に構成してもよい。これによって取 付具４を介してリング３とアクセサリー２の着脱が容易となり、どちらかのパー ツ（アクセサリー２又はリング３）が破損した場合等の交換作業を簡単に行うこ とができるだけでなく、アクセサリー２又はリング３を装着具の使用者が好みに 合わせて積極的に且つ容易に交換することができる。

【００２２】 なお取付具４のネジ６を弾性のある突起とするとともに、アクセサリー２のネ ジ穴７を該突起より小径な係合穴とし、突起を係合穴に挿入することで摩擦によ って取付具４とアクセサリー２を取り付けるようにしてもよい。このとき該摩擦 力に抗する力を取付具４又はアクセサリー２側に加えることで取付具４とアクセ サリー２を分離することができる。これによりアクセサリー２とリング３の位置 関係を任意に設定することができる。また以上に示す構造ではリング３を４つ設 けているが、２つ以上であれば幾つ設けてもよい。

【００２３】 次にリング３のその他の例を図４〜図６に示す。図４に示されるようにリング ３は、弾力性を有する板状部材を４つのリングが片方の端部側で一体となるよう に打ち抜いて形成されており、図５に示されるように取付ネジ８を介してアクセ サリー２の背面に固着されている。リング３の取付状態についてさらに詳細に説 明する。リング３の中央部分には上記取付ネジ８が挿入可能である取付孔３ａが 設けられており、またアクセサリー２の背面略中央には上記取付ネジ８に対応す るネジ穴７が設けられている。そして取付ネジ８を取付孔３ａを通してネジ穴７ にねじ込むことでアクセサリー２とリング３を一体にする。つまり取付ネジ８は 前述の取付具４と同様に機能し、取付ネジ８のアクセサリー２への着脱によって 、リング３とアクセサリー２を容易に着脱することができる。このときアクセサ リー２とリング３の位置関係は任意に設定できる。

【００２４】 また図６に示すようにリング３に取付ネジ８を一体に設け、該取付ネジ８とア クセサリー２のネジ穴７との着脱によって、リング３をアクセサリー２に直接着 脱するような構成しても良い。この場合本体１の部品点数が減少し、コスト的に 有利である。なお取付ネジ８をピンとするとともに、アクセサリー２のネジ穴７ を該ピンより小径な係合穴とし、ピンと係合穴の摩擦によってアクセサリー２と リング３を取り付ける様にしてもよい。

【００２５】 次に本考案の使用例として、本装着具を使用してスカーフ９を着用する例を図 ７に示す。スカーフ９の着用者は、従来と同様にスカーフ９を胸元や首周り等に 巻き、スカーフ９の端部を前方に位置させる。そして本体１のリング３にスカー フ９端を挿通する。これによりスカーフ９はスカーフ着用者の胸元や首周り等で リング状になり、スカーフ着用者へのスカーフ９の装着が完了する。つまり装着 具本体１部分でスカーフ９の端部が結合される。このときアクセサリー２が金属 等で形成され、ある程度の重量をもつ場合、リング３からスカーフ９が抜けない ように、リング３の内周面のスカーフ９との摩擦係数を、表目粗さを粗くする等 の方法で高くする。

【００２６】 このときリング３が４つ設けられているため、いずれか任意のリング３（すべ てのリング３でも可）にスカーフ９を挿通し、各リング３からスカーフ９を出す ことで、あたかもリボンを結んでスカーフ９を装着しているかのように見せるこ とができる。このとき複数のリング３にスカーフ９端部を挿通することにより、 上記結合部分のスカーフ９の状態を様々なデザインにすることができる。つまり スカーフ９のリング３への挿通方法のバリエーションによって、スカーフ９の上 記結合部分のデザインをスカーフ着用者の好みにあわせて様々なものにすること ができる。なおアクセサリー２はスカーフ９の上記結合部分でスカーフ９に対す るワンポイント的なアクセサリーとなり、結合部分のデザインの幅を広げる。

【００２７】 つぎにスカーフ９の結合部分について説明する。該結合部分のデザインは上記 のようにスカーフ９のリング３への挿通方法によって決定され、例えば図８（ａ ）〜（ｃ）に示すような複数のバリエーションを持つ。そしてスカーフ９の結合 部分のデザインは、スカーフ９のリング３への挿通方法を変更することで簡単に 変更することができる。なおリング３が弾性体によって形成されているため、リ ング３はスカーフ９を確実に保持することができ、結合部分の形状の乱れが発生 しない。なお本実施例ではリング３が４つ設けられているものについて説明して いるが、リング３の数によってデザインのバリエーションがさらに広がるため、 リングは２つ以上であれば幾つ設けても良い。

【００２８】 また各リング３がアクセサリー２の周面から突出するように設けられているた め、上記スカーフ９の結合部分の形状にボリュームを出すことができ、よりファ ッショナブルな結合部分のデザインを得ることができる。一方アクセサリー２は 上記のように、スカーフ９のワンポイントアクセサリーとして機能するが、リン グ３とアクセサリー２が着脱自在であるためスカーフ着用者は任意に嗜好にあっ たアクセサリー２に取り換えることができる。またリング３とアクセサリー２の 着脱に取付具４又は取付ネジ８を用いる場合は着脱が容易に行えるため、より簡 単にアクセサリー２を交換することができ、特に取付具４とリング３が一体のも のは部品点数の減少からコスト的にも有利となる。なお上記実施例はスカーフ９ の着用について説明したが、スカーフ以外の身体に巻き付けて着用するものに使 用してもよい。

【００２９】

【考案の効果】

以上の如く構成される本考案によれば、それぞれのリングにスカーフの端部等 を挿通することで、スカーフをリング状に形成して身につけることができるとと もに、スカーフのリングへの挿通方法のバリエーションによって、スカーフの結 合部分のデザインを簡単に変更することができる。

【００３０】 またリングが弾性体によって一体的に形成されているため、スカーフがリング から滑り落ちることなく確実に保持されるだけでなく、リングを安価に製造する ことができる。

【００３１】 さらにリングをアクセサリーに着脱自在にすることにより、どちらかのパーツ を使用者の嗜好に合致したものに交換することができるだけでなく、各パーツが 破損した場合に交換が容易である。また着脱具を介してリングとアクセサリーの 着脱を行う場合は、着脱が容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ），（ｂ），（ｃ）は装着具の平面図，下
面図，背面斜視図である。

【図２】装着具のＡ−Ａ断面図である。

【図３】取付具とアクセサリーとの着脱方法を示すＡ−
Ａ断面図である。

【図４】装着具の下面図である。

【図５】装着具のＢ−Ｂ断面図である。

【図６】リングの断面図である。

【図７】装着具の使用状態を示す斜視図である。

【図８】（ａ），（ｂ），（ｃ）はスカーフの結合部分
のデザインを示す。

【符号の説明】

２ アクセサリー ２ａ 装飾面 ３ リング ４ 取付具

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面に装飾面（２ａ）を備えたアクセサ
   リー（２）と、該アクセサリー（２）の背面又は周面に
   設けられた複数のリング（３）とからなるスカーフ等の
   装着具。
2. 【請求項２】 各リング（３）をアクセサリー（２）の
   周面から突出するように設けた請求項１のスカーフ等の
   装着具。
3. 【請求項３】 各リング（３）を弾性体で形成した請求
   項１又は２のスカーフ等の装着具。
4. 【請求項４】 すべてのリング（３）を一体的に形成し
   た請求項１又は２又は３のスカーフ等の装着具。
5. 【請求項５】 各リング（３）を弾力性を有する板状部
   材を打ち抜いて形成した請求項４のスカーフ等の装着
   具。
6. 【請求項６】 各リング（３）を一本の弾性線材で連続
   的に形成した請求項４のスカーフ等の装着具。
7. 【請求項７】 リング（３）とアクセサリー（２）を着
   脱自在に構成した請求項１又は２又は３又は４又は５又
   は６のスカーフ等の装着具。
8. 【請求項８】 リング（３）をアクセサリー（２）に着
   装する取付具（４）を設け、該取付具（４）をアクセサ
   リー（２）に対して着脱自在に構成した請求項７のスカ
   ーフ等の装着具。
9. 【請求項９】 取付具（４）をリング（３）と一体に設
   けた請求項８のスカーフ等の装着具。