JP3012566U - 防水靴の裏材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一枚の防水素材によって裏材本体１を形成す
る。該裏材本体１は、足裏部分２の一方の側縁に足の甲
部全体及び足首部分を包む側片部３を連成する。また足
裏部分２の他方の側縁に足首部分を包む側片部４を連成
する。また、足裏部分２に円弧状の足先部５と踵部６を
設ける。更に側片部３、４に踵部６に接合する接合段部
７、８を設け、側片部３、４における踵部６側を接合縁
部９、１０とする。各側片部３、４と足裏部分２とを縫
着して接合した後、各縫合部分を防水カバー１１、１２
によって覆う。 【効果】 縫着作業に要する手間と時間を大幅に節約す
ることができる。従来のテープを貼着する手段に比べて
作業がはるかに簡単であり、且つ防水効果も大きい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は防水靴の裏材に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

防水靴には防水のための裏材が内装されているが、従来の裏材は数片のパーツ からなり、それらを組み立てて縫製するものであった。

【０００３】 このため縫合の箇所が多く且つまた各縫合部分が長かった。そしてこのことか ら、縫合する作業が手間取ると共に各縫合部分から水が浸入しやすかった。

【０００４】 また、縫合部分にはテープ貼りして水の浸入を防止するようにするが、縫合部 分が多すぎるためにテープ貼りの作業が大変である。また、縫合部分が長いとそ れだけテープが剥がれやすく、防水機能が低下する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の点に鑑みなされたものであって、裏材本体を一枚で形成して縫 合箇所が少なく且つ縫合部分が短くなるようになすと共に、防水カバーによって 各縫合部分全体を一度に覆うようになし、もって作業性を向上させることができ ると共に防水効果も一段と高めることができるようになした防水靴の裏材を提供 せんとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

而して、本考案の要旨とするところは、裏材本体１を一枚の防水素材によって 形成し、該裏材本体１は、足裏部分２の一方の側縁に足の甲部全体及び足首部分 を包む側片部３を連成すると共に、他方の側縁に足首部分を包む側片部４を連成 し、更に足裏部分２の前後に円弧状の足先部５と踵部６を設けると共に前記側片 部３、４の後端部に前記踵部６に接合する接合段部７、８を設け、前記側片部３ 、４において踵部６の上で接合する部分を接合縁部９、１０とし、前記一方の側 片部３における足の甲部全体を包む部分３ａの外縁部と、足裏部分２の足先部５ 側の外縁部及び他方の側片部４における前端部外縁とを縫着によって接合する一 方、側片部３、４の接合段部７、８を踵部６に縫着によって接合すると共に接合 縁部９、１０を縫着によって接合し、更に前記各縫合部分を防水カバー１１、１ ２をもって全体的に覆ったことを特徴とする防水靴の裏材にある。

【０００７】

【作用】

次に、上記構成からなる本考案の作用について説明する。 一枚の防水素材によって形成した裏材本体は、縫合箇所が足先部から片側中央 部にかけての部分及び片側中央部から甲部中央にかけての部分と、踵部及び側片 部の踵部側の接合縁部だけである。したがって、縫合箇所が少なく且つ縫合部分 の長さも短い。これにより縫着作業に要する手間と時間を、従来に比してはるか に節約することができる。

【０００８】 そして、各縫合部分は防水カバーによって全体を一度に覆うことから、従来の 各縫合部分にテープを貼着する場合に比してはるかに作業が簡単に済む。加えて 防水効果を高めることもできるものである。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例について、図面を参照しつつ説明する。 図１は裏材本体の各縫合部分に防水カバーを被せて覆った状態の側面図、図２ は裏材本体の足先部分の平面図、図３は裏材本体の踵部分の平面図、図４は裏材 本体の展開状態図である。

【００１０】 図中、１は裏材本体である。該裏材本体１は一枚の防水素材によって形成され ている。そして該裏材本体１は、その足裏部分２の一方の側縁に足の甲部全体及 び足首部分を包む側片部３を連成すると共に、他方の側縁に足首部分を包む側片 部４を連成し、更に足裏部分２の前後に円弧状の足先部５と踵部６を設けると共 に前記側片部３、４の後端部に前記踵部６に接合する接合段部７、８を設け、前 記側片部３、４において踵部６の上で接合する部分を接合縁部９、１０としてな るものである。

【００１１】 そして、前記一方の側片部３における足の甲部全体を包む部分３ａの外縁部と 、足裏部分２の足先部５側の外縁部及び他方の側片部４における前端部外縁とを 縫着によって接合する一方、側片部３、４の接合段部７、８を踵部６に縫着によ って接合すると共に接合縁部９、１０を縫着によって接合することによって完成 するものである。

【００１２】 １１は前記裏材本体１の足先側から甲部にかけての全体を覆う防水カバー、１ ２は前記裏材本体１の踵部側の全体を覆う防水カバーである。これら防水カバー １１、１２は型によって一体成形されたものである。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は上記の如き構成、作用であり、裏材本体を一枚の防水素材によって形 成することにより、縫合箇所を少なく且つまた縫合部分を短くしたから、縫着作 業に要する手間と時間を従来に比してはるかに節約することができるものである 。

【００１４】 そしてまた、各縫合部分は防水カバーによって全体を一度に覆うことから、従 来の各縫着部分にテープを貼着する場合に比してはるかに作業が簡単に済む。加 えて防水効果を高めることもできる。

【００１５】 また、甲部中央に縫目がないから、靴の完成時に商品の完成度を高めることが できる。

【００１６】 更にまた、裏材本体と防水カバーとで二層になることから、クッション性も向 上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】裏材本体の各縫合部分に防水カバーを被せて覆
った状態の側面図である。

【図２】裏材本体の足先部分の平面図である。

【図３】裏材本体の踵部分の平面図である。

【図４】裏材本体の展開状態図である。

【符号の説明】

１ 裏材本体 ２ 足裏部分 ３、４ 側片部 ５ 足先部 ６ 踵部 ７、８ 接合段部 ９、１０ 接合縁部 １１、１２ 防水カバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 裏材本体（１）を一枚の防水素材によっ
   て形成し、該裏材本体（１）は、足裏部分（２）の一方
   の側縁に足の甲部全体及び足首部分を包む側片部（３）
   を連成すると共に、他方の側縁に足首部分を包む側片部
   （４）を連成し、更に足裏部分（２）の前後に円弧状の
   足先部（５）と踵部（６）を設けると共に前記側片部
   （３）、（４）の後端部に前記踵部（６）に接合する接
   合段部（７）、（８）を設け、前記側片部（３）、
   （４）において踵部（６）の上で接合する部分を接合縁
   部（９）、（１０）とし、前記一方の側片部（３）にお
   ける足の甲部全体を包む部分（３ａ）の外縁部と、足裏
   部分（２）の足先部（５）側の外縁部及び他方の側片部
   （４）における前端部外縁とを縫着によって接合する一
   方、側片部（３）、（４）の接合段部（７）、（８）を
   踵部（６）に縫着によって接合すると共に接合縁部
   （９）、（１０）を縫着によって接合し、更に前記各縫
   合部分を防水カバー（１１）、（１２）をもって全体的
   に覆ったことを特徴とする防水靴の裏材。