JP3003413U

JP3003413U - 冷暖パネル

Info

Publication number: JP3003413U
Application number: JP1994005551U
Authority: JP
Inventors: 田不二雄藤
Original assignee: 株式会社三進エンタープライズ; 藤田不二雄
Priority date: 1994-04-21
Filing date: 1994-04-21
Publication date: 1994-10-18
Anticipated expiration: 2000-04-21

Abstract

(57)【要約】【目的】改修や増改築の際に、容易に施行できると共
に、冷暖房を効率よく行うことができる冷暖パネルを提
供する。【構成】珪素を主体とし、少なくともイットリウム、
バリウムを含む添加材と、セラミックス原材料とを混合
し、加圧してなるセラミックス５が少なくとも一面にコ
ーティングされ、中央部の長手方向に発熱体９等を収納
するための細長溝部４が設けられた導熱板２と、前記導
熱板２の底面に装着された断熱板３とから成ることを特
徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、暖房，冷房に用いることのできる冷暖パネルに係り、詳しくは、床の改修，増改築などの際に施行し易いと共に、暖房及び冷房効率の良い冷暖パネルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の暖房用パネルは、床材の底面に送湯管等の発熱体が設けられると共に、断熱材料を用いて一面を断熱させたパネル構造のものが多用されている。（実開平４−６２７４０号）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、前記従来の暖房用パネルは床材における温度分布が不均一となる（いわゆる温度むらを生ずる）ので、床暖房による快適な居住性を得ることができないなどの欠点があった。また、床暖房にするため改修する際に、根太の間隔が暖房用パネルに会わず固定できないなどの問題があった。

【０００４】本考案は、前記欠点を解決するためになされたものであり、改修や増改築の際に、容易に施行できると共に、冷暖房を効率よく行うことができる冷暖パネルを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために本考案は、珪素を主体とし、少なくともイットリウム、バリウムを含む添加材と、セラミックス原材料とを混合し、加圧してなるセラミックスが少なくとも一面にコーティングされ、中央部の長手方向に発熱体等を収納するための細長溝部が設けられた導熱板と、前記導熱板の底面に装着された断熱板とから成ることを特徴とするものである。

【０００６】また、珪素を主体とし、少なくともイットリウム、バリウムを含む添加材と、セラミックス原材料とを混合し、加圧してなるセラミックスが少なくとも一面にコーティングされた導熱板と、前記導熱板の底面に発熱体等を接触させて固定する為に、前記導熱板の底面に設けられた掛止部材と、前記導熱板の底面に装着され、前記発熱体等と係合する長溝を上面に設けた断熱板とから成ることを特徴とするものである。

【０００７】また、珪素を主体とし、少なくともイットリウム、バリウムを含む添加材と、セラミックス原材料とを混合し、加圧してなるセラミックスが少なくとも一面にコーティングされた導熱板と、前記導熱板の底面に装着され、バンドヒータで構成される発熱体の形状と同形状の溝を上面に設けた断熱板とから成ることを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】

発熱体からの熱移動は導熱板全面にわたり、導熱板にコーティングしたセラミックスの波動性作用により均一に加熱若しくは冷却が行われる。

【０００９】

【実施例】

以下、図を用いて本考案の実施例を詳細に説明する。図１は本考案の一実施例を示す斜視図である。１は冷暖パネルであり、２は長方形の薄板、例えば、熱さ０．４ｍｍのアルミニウム板などからなる導熱板であり、導熱板２の中央部には細長溝部４が導熱板２の長手方向に伸びて形成されており、この細長溝部４内には図示を省略した発熱体９、例えば、電気ヒータ，セラミックスヒータ，温水加熱管などが収納されている。

【００１０】導熱板２の底面には、略直方体からなる断熱板３が接着などにより装着され、断熱板３の上面には、細長溝部４に係合する長溝１１が設けられている。そして、断熱板３としては、例えば、発泡ポリスチレンなどが用いられている。また、導熱板２の表面にはセラミックス５がコーティングされている。

【００１１】このコーティングされたセラミックス５は、粒度が１〜１０μｍである多量の微粒子状珪素と、同様に粒度が１〜１０μｍである少量の微粒子状イットリウム，バリウムとを、珪素：イットリウム：バリウム＝７５〜８５：１０〜２５：１〜１０の重量比で混合して得た添加材を５００〜１５００気圧で加圧し、これをセラミックス原材料中へ適量混合して再び１００〜４００気圧で加圧し、さらに、これを特定倍率（例えば１０〜５０倍）で希釈し、もう一度セラミックス原材料に適量混合することにより作られる。前述のように製造されたセラミックス５をコーティングすることにより微弱なエネルギーが放射される。

【００１２】図２は、冷暖パネル１の使用状態を示す断面図であり、導熱板２の上表面には、セラミックス５がコーティングされており、中央部の細長溝部４内には、発熱体９が導熱板２の表面から突出することなく収容されている。

【００１３】そして、大引き８の上部に組込まれた根太７と、この根太７と隣接する根太７との間に断熱板３が嵌込まれ、上記冷暖パネル１は大引き８上に確実に固定される。その後、冷暖パネル１上に床材６を敷きつめている。

【００１４】図３は、本考案の第二実施例である冷暖パネル１ａの使用状態を示す断面図であり、導熱板２ａは平面のみの長方形の薄板からなり、断面略Ｕ字状の掛止部材１０が、導熱板２ａの底面の中央部の長手方向に別体として付設され、導熱板２ａの底面と掛止部材１０との間には溝部４ａが形成され、この溝部４ａ内には発熱体９が収容されている。

【００１５】また、導熱板２ａの上面には、発熱体９及び掛止部材１０と係合する長溝１１ａが設けられ、この長溝１１ａ内に発熱体９及び掛止部材１０を収納して、導熱板２ａの底面に断熱板３ａを装着する。そして、大引き８の上部に組込まれた根太７と、この根太７と隣接する根太７との間に断熱板３が嵌込まれ、上記冷暖パネル１ａは大引き８上に確実に固定される。その後、冷暖パネル１ａ上に床材６を敷きつめている。

【００１６】図４は、発熱体として平板状のバンドヒータ９ｂを用いた場合の冷暖パネル１ｂの断面図であり、断熱板３ｂの上面には、発熱体であるバンドヒータ９ｂと同形状の溝１１ｂが形成されている。この溝１１ｂ内にバンドヒータ９ｂを載置し、導熱板２ｂの底面に断熱板３ｂを装着することにより、導熱板２ｂにバンドヒータ９ｂが当接される。これにより、発熱体としてバンドヒータ９ｂを用いた場合には掛止部１０を省くことが可能となる。そして、この冷暖パネル１ｂも上記冷暖パネルと同様に固定される。

【００１７】本考案の作用について説明する。発熱体により、導熱板の巾方向へ熱移動がなされる。熱移動は断熱板およびセラミックスとの間の金属薄板の厚さ部分を通過して行われるが、熱伝導率の大きい導熱板の巾方向の温度変化は僅少である。したがってセラミックス全表面は均一な温度分布を示し、しかも、アルミニウムに対して放射率も高く遠赤外線を放射して放射熱量を増大できる。

【００１８】引続き、冷暖パネルの法線方向を指向して床材への熱移動がなされ、床材６上面からは均一温度をもって室内への輻射放熱が最適状態にて行われ、しかも室内の人体への熱吸収が促進されるので、快適な居住性を得る事ができる。さらに、導熱板にコーティングしたセラミックスの波動性作用により、冷暖パネルの表面から離れた場所であっても加温効果が顕著になる。また、冷暖パネルは新築建物もしくは床改修建物および増改築建物にも対応、使用できるとともに、施工を効率よく行うことができる。そして、発熱体として冷水を通す菅を用いることにより、冷房用としても冷暖パネルを使用し、効率良く室内の冷却を行うことができる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案にかかる冷暖パネルは、床改修建物および増改築建物にも対応、使用できるとともに、施工を効率よく行うことができる。さらに、床材における温度分布を均一にして快適な居住性を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】上記実施例の冷暖パネルの使用状態の断面図で
ある。

【図３】本考案の他の実施例を示す冷暖パネルの使用状
態の断面図である。

【図４】本考案の他の実施例を示す冷暖パネルの使用状
態の断面図である。

【符号の説明】

１，１ａ，１ｂ冷暖パネル２，２ａ，２ｂ導熱板３，３ａ，３ｂ断熱板４，４ａ細長溝部５セラミックス１０掛止部材１１，１１ａ，１１ｂ溝

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｆ２４Ｄ 19/00 Ｅ 6909−3Ｌ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】珪素を主体とし、少なくともイットリウ
ム、バリウムを含む添加材と、セラミックス原材料とを
混合し、加圧してなるセラミックスが少なくとも一面に
コーティングされ、中央部の長手方向に発熱体等を収納
するための細長溝部が設けられた導熱板と、前記導熱板
の底面に装着された断熱板とから成ることを特徴とする
冷暖パネル。
【請求項２】珪素を主体とし、少なくともイットリウ
ム、バリウムを含む添加材と、セラミックス原材料とを
混合し、加圧してなるセラミックスが少なくとも一面に
コーティングされた導熱板と、前記導熱板の底面に発熱
体等を接触させて固定する為に、前記導熱板の底面に設
けられた掛止部材と、前記導熱板の底面に装着され、前
記発熱体等と係合する長溝を上面に設けた断熱板とから
成ることを特徴とする冷暖パネル。
【請求項３】珪素を主体とし、少なくともイットリウ
ム、バリウムを含む添加材と、セラミックス原材料とを
混合し、加圧してなるセラミックスが少なくとも一面に
コーティングされた導熱板と、前記導熱板の底面に装着
され、バンドヒータで構成される発熱体の形状と同形状
の溝を上面に設けた断熱板とから成ることを特徴とする
冷暖パネル。