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JP3001053B2 - バンプの形成方法及び電子装置 - Google Patents

バンプの形成方法及び電子装置

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JP3001053B2
JP3001053B2 JP12039998A JP12039998A JP3001053B2 JP 3001053 B2 JP3001053 B2 JP 3001053B2 JP 12039998 A JP12039998 A JP 12039998A JP 12039998 A JP12039998 A JP 12039998A JP 3001053 B2 JP3001053 B2 JP 3001053B2
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plates
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明ははんだバンプ等の金
属バンプの形成方法及びそのようなバンプを有する電子
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大量の情報を高速に処理する情報処理装
置においては、半導体チップに電子回路や電子部品を集
積したLSIやVLSI等が多く用いられている。電子
回路が集積されている半導体チップを例えばセラミック
基板に取り付けるために、半導体チップ又はセラミック
基板にはんだバンプ等の金属バンプを設け、はんだバン
プの溶着により、半導体チップをセラミック基板に固定
するとともに、電気的な接続を行うことができる。この
ために、半導体チップ又はセラミック基板にはんだバン
プを形成しておくことが必要である。
【0003】特開平7−249631号公報及び特開平
9−36118号公報は、複数の凹部を有するバンプ形
成用プレートを用いて半導体チップ等の電子部品にはん
だバンプを設ける方法を開示している。この方法では、
平坦なバンプ形成用プレートの表面に凹部を形成し、バ
ンプ形成用プレートの凹部にスキージングによってはん
だペーストを充填し、バンプ形成用プレートを加熱して
凹部のはんだペーストをはんだボールとし、バンプ形成
用プレートに半導体チップを近づけてはんだボールをこ
のプレートから半導体チップに転写する。
【0004】バンプ形成用プレートの凹部にスキージン
グによってはんだペーストを充填することによって、は
んだペーストの表面はバンプ形成用プレートの表面と同
一面となり、一定の量のはんだペーストが各凹部内に充
填される。バンプ形成用プレートの凹部内のはんだペー
ストのはんだ成分は加熱されて溶融し、表面張力により
丸くなり、はんだボールとなる。はんだボールはバンプ
形成用プレートの凹部内に保持された状態で、その頂部
がバンプ形成用プレートの表面から上に突出する。従っ
て、バンプ形成用プレートに半導体チップを近づける
と、半導体チップの表面とバンプ形成用プレートの表面
との間に小さな間隙があいた状態で、半導体チップの表
面の電極パッドがはんだボールの頂部に接触する。こう
して、はんだボールをバンプ形成用プレートから半導体
チップに転写することができる。
【0005】この方法によれば、はんだバンプがバンプ
形成用プレートの凹部の位置と対応して正確に配置さ
れ、且つはんだボールの大きさがプレートの凹部に充填
されたはんだペーストの量(すなわち凹部の大きさ)に
対応して一様になるので、低コストで精度よくバンプを
形成できる。特に、バンプ形成用プレートとしてシリコ
ン板を用い、凹部をシリコン板に異方性エッチングを行
うことにより形成すると、小さなピッチで微小な多くの
凹部を正確に形成することができるので、狭ピッチで高
密度の配線を有する半導体チップにバンプを形成するの
に適する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、半導体チップ
の配線が狭ピッチで高密度になるほど、形成されるべき
はんだバンプは小さくなり、はんだボールの頂部がバン
プ形成用プレートの表面から上に突出する突出量が小さ
くなる。このため、バンプ形成用プレートの表面や半導
体チップの表面に小さなひずみがあると、極一部のはん
だボールがバンプ形成用プレートから半導体チップに転
写されずに、欠損となることがある。
【0007】また、はんだボールの転写時に半導体チッ
プの表面とプレートの表面との間の間隙がますます小さ
くなると、異物がバンプ形成用プレートと半導体チップ
との間に混入したときに、異物が半導体チップに押しつ
けられ、半導体チップの表面に傷がついたり、異物が半
導体チップの配線に付着する可能性がある。従って、は
んだボールが小さくなっても、はんだボールの頂部がバ
ンプ形成用プレートの表面から上に突出する突出量が比
較的に大きくなるようにすることが望まれる。
【0008】本発明の目的は、形成されるはんだボール
の大きさに対してはんだボールの突出量を大きくできる
ようにし、よって小さなバンプを確実に形成できるよう
にしたバンプの形成方法及びこうして形成されたバンプ
を有する装置を含む電子装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によるバンプの形
成方法は、第1のプレートの凹部にスキージングによっ
て金属ペーストを充填し、該第1のプレートの凹部とは
鏡対称に配置された複数の凹部を有する第2のプレート
の凹部にスキージングによって金属ペーストを充填し、
該第1のプレートの凹部と該第2のプレートの凹部とを
位置合わせして該第1のプレートと該第2のプレートと
を向き合わせ、該第1及び第2のプレートを加熱して該
第1及び第2のプレートの一方の凹部に金属ボールを形
成し、該第1及び第2のプレートの一方から該第1及び
第2のプレートの他方を移動させ、該第1及び第2のプ
レートの一方の凹部に位置する金属ボールをバンプを形
成すべき装置に転写することを特徴とするものである。
【0010】金属ペーストは、例えばはんだ粒子のよう
な金属粒子と、フラックス等とからなるものであり、第
1及び第2のプレートの凹部にスキージングによってそ
れぞれ充填される。はんだペーストの表面は第1及び第
2のプレートの表面と同一面となり、一定の量のはんだ
ペーストが各凹部内に充填される。それから、第1のプ
レートと第2のプレートとを重ね合わせ、第1及び第2
のプレートを加熱すると、金属ペースト中の金属粒子が
溶融して丸くなって金属ボールとなる。
【0011】第1のプレートの凹部と第2のプレートの
凹部とが位置合わせされているので、第1のプレートの
1つの凹部内の金属ペーストの溶融金属成分と第2のプ
レートの1つの凹部内の金属ペーストの溶融金属成分と
は、合体して1つの金属ボールとなる。金属ボールは第
1及び第2のプレートの一方の凹部内に、その頂部を突
出させた状態で位置する。そこで、他方のプレートを前
記一方のプレートから移動させる。それから、第1及び
第2のプレートの一方の凹部に位置する金属ボールをバ
ンプを形成すべき装置に転写する。
【0012】本発明では、第1のプレートの1つの凹部
に充填された金属ペーストの量と第2のプレートの1つ
の凹部に充填された金属ペーストの量との合計は、1つ
の金属ボールを形成するのに必要な金属ペーストの量と
なっている。つまり、第1のプレートの1つの凹部の体
積と第2のプレートの1つの凹部の体積との合計が、1
つの金属ボールを形成するのに必要な体積になってい
る。金属ボールは最終的に第1及び第2のプレートの一
方の凹部に保持され、形成された金属ボールはその凹部
の体積に対して大きい。従って、金属ボールはその凹部
に保持されつつ、その頂部がかなり大きくプレートの表
面から突出する。
【0013】金属ボールを一方のプレートからバンプを
形成すべき装置に転写するときに、そのプレートとバン
プを形成すべき装置との間隙が比較的に大きい状態で、
金属ボールがバンプを形成すべき装置の電極パッドに接
触する。つまり、プレートとバンプを形成すべき装置と
の間隙が従来技術における同様の間隙よりも大きい状態
で、金属ボールの転写を行うことができるようになる。
【0014】従って、バンプを形成すべき装置の配線が
狭ピッチで高密度になっても、金属ボールがプレートか
ら装置に確実に転写され、また半導体チップの表面に傷
がついたり、異物が半導体チップの配線に付着したりす
るのが防止される。好ましくは、第1及び第2のプレー
トを重ね合わせる工程において、第1及び第2のプレー
トの一方が他方の下になるように重ねる。こうすれば、
金属ボールは下側に位置するプレートの凹部内に形成さ
れることなる。
【0015】好ましくは、第1のプレートと第2のプレ
ートとを重ね合わせる前に、第1及び第2のプレートの
一方を加熱してその凹部に金属ボールを形成する工程を
含む。こうすれば、金属ボールが形成されていないプレ
ートを金属ボールが形成されているプレートの上側にし
て両者を重ね合わせ、第1及び第2のプレートを加熱し
て金属ボールを形成する。
【0016】好ましくは、第1及び第2のプレートはシ
リコンからなり、該凹部はシリコンのプレートに異方性
エッチングにより形成されたものである。あるいは、第
1及び第2のプレートは感光性ガラスからなり、該凹部
は感光性ガラスにエッチングにより形成されたものであ
る。あるいは、第1及び第2のプレートは、既存のプレ
ートにメッキ堆積法により凸部を有するレプリカ用型を
形成し、該レプリカ用型に基づいて成形されたものであ
る。
【0017】好ましくは、第1及び第2のプレートの一
方の凹部に充填する金属ペーストの金属粒子の融点は他
方のプレートの凹部に充填する金属ペーストの金属粒子
の融点よりも高い。これによって、コア部は融点の高い
金属からなり、外周部分は融点の低い金属からなる複合
構造の金属ボールが得られる。さらに、本発明は、上記
したバンプの形成方法で形成されたバンプを有する装置
を含む電子装置を提供するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明の第1実施
例によるバンプの形成方法を示す図である。図1は金属
ボールの形成までの工程を示し、図2は金属ボールの転
写及び成形の工程を示している。図1(A)において、
表面12に凹部14を有する第1の(バンプ形成用)プ
レート10を準備し、凹部14に金属ペースト16を充
填する。金属ペースト16の充填はスキージ18を矢印
Aの方向に移動させながら行うスキージングによって行
われる。金属ペースト16は、例えばはんだ粒子のよう
な金属粒子と、フラックス等とからなるものであり、ス
キージングによって、はんだペースト16の表面は第1
のプレート10の表面と同一面となり、一定の量のはん
だペースト16が各凹部14内に充填される。なお、凹
部14は、バンプを形成すべき半導体チップや回路基板
の電極パッドの位置に対応して形成されている。
【0019】図1(B)において、第1のプレート10
を加熱すると、金属ペースト16中の金属粒子が溶融
し、表面張力によって丸くなって金属ボール19とな
る。金属ペースト16のフラックス中の成分は一部蒸発
し、一部未揮発で凹部14内に残る。未揮発成分は金属
ボール19を凹部14内に保持する。図1(C)におい
て、表面22に凹部24を有する第2の(バンプ形成
用)プレート20を準備し、凹部24に金属ペースト1
6を充填する。第2のプレート20の凹部24は、第1
のプレート10の凹部14とは鏡対称に配置されたもの
である。実施例では、凹部24の体積は凹部14の体積
と同じになっている。金属ペースト16の充填はスキー
ジ18を用いたスキージングによって行われる。スキー
ジングによって、はんだペースト16の表面は第2のプ
レート20の表面と同一面となり、一定の量のはんだペ
ースト16が各凹部24内に充填される。図1(C)の
金属ペースト16は、図1(A)の金属ペースト16と
同じものであってよく、あるいは図1(A)の金属ペー
スト16とは異なるものであってもよい。
【0020】なお、図1(C)の工程は、図1(A)及
び図1(B)の工程よりも前に行うこともでき、あるい
は図1(A)及び図1(B)の工程と同時に行うことも
できる。図1(D)において、第1のプレート10の凹
部14と第2のプレート20の凹部24とを位置合わせ
して第1のプレート10と第2のプレート20とを向き
合わせる。この場合、第1のプレート10の表面12と
第2のプレート20の表面22との間にはわずかな隙間
がある。
【0021】図1(E)において、第1及び第2のプレ
ート10、20を加熱して第1及び第2のプレートの一
方10の凹部12に金属ボール26を形成する。高温は
んだの場合、350℃程度に加熱する。実施例において
は、予め金属ボール19を形成しておいた第1のプレー
ト10が第2のプレート20の下側に位置している。従
って、第2のプレート20の凹部24に充填されていた
金属ペースト16の金属成分は溶融して下側の第1のプ
レート10の金属ボール19の上に流れ落ち、一部は第
1のプレート10の凹部14に入る。第1のプレート1
0の金属ボール19は溶融するが、ほぼ丸い形状を維持
する。こうして、第2のプレート20の凹部24から流
れおちた溶融金属は第1のプレート10の金属ボール1
9の外周に付着し、さらに大きな金属ボール26とな
る。
【0022】このように、第1のプレート10の凹部1
4と第2のプレート20の凹部24とが位置合わせされ
ているので、第1のプレート10の1つの凹部14で形
成されるべき金属ボールと第2のプレート20のそれと
対向する1つの凹部24で形成されるべき金属ボールと
は、合体して1つの金属ボール26となる。金属ボール
26は第1及び第2のプレートの一方10の凹部14内
に、その頂部を突出させた状態で位置する。
【0023】それから、上側の第2のプレート20を下
側の第1のプレート10から移動させる。金属ボール2
6は下側のプレート10の凹部14内に位置バラツキが
少なく、保持されている。図2(A)において、バンプ
を形成すべき装置30を加熱下で第1のプレート10に
押しつけ、第1のプレート10の凹部14に位置する金
属ボール26をバンプを形成すべき装置30に転写す
る。この場合の加熱温度は280℃程度とし、金属ボー
ル26は完全には溶融しないが、フラックスを溶かして
金属ボール26を転写しやすくする。バンプを形成すべ
き装置30は凹部14と対応する位置に電極パッド32
を有し、金属ボール26は電極パッド32に付着する。
この後、窒素雰囲気中で350℃程度に加熱させること
により電極パッド32と金属ボール26はより確実に融
着する。そして、第1のプレート10をバンプを形成す
べき装置30から移動させる。
【0024】図2(B)はこうして形成された金属バン
プ34を示し、図2(C)は再加熱して金属バンプ34
を成形したところを示す図である。バンプを形成すべき
装置30は例えば半導体チップであり、金属バンプ34
を成形した装置30はさらに金属バンプ34により回路
基板に取り付けられることができる。バンプを形成すべ
き装置30は半導体チップに限定されるものではなく、
例えばBGAや回路基板等のバンプを必要とするあらゆ
る装置とすることができる。
【0025】図2(A)において、金属ボール26を第
1のプレート10からバンプを形成すべき装置30に転
写するときに、隙間Dが第1のプレート10と装置30
との間に存在するように押しつけ圧力が設定される。適
切な隙間Dは金属ボール26が第1のプレート10の表
面12から突出する突出量によって変わる。本発明で
は、第1のプレート10の1つの凹部14に充填された
金属ペースト16の量と第2のプレート20の1つの凹
部24に充填された金属ペースト16の量との合計は、
1つの金属ボール26を形成するのに必要な金属ペース
トの量となっている。つまり、第1のプレート10の1
つの凹部14の体積と第2のプレート20の1つの凹部
24の体積との合計が、1つの金属ボール26を形成す
るのに必要な体積になっている。従って、最終的に第1
のプレート10の凹部14に保持される金属ボール26
は、第1のプレート10の表面12から大きく突出す
る。
【0026】従って、金属ボール26を第2のプレート
10からバンプを形成すべき装置30に転写するとき
に、第1のプレート10とバンプを形成すべき装置30
との間隙Dが比較的に大きい状態で、金属ボール26が
バンプを形成すべき装置30の電極パッド32に接触す
る。つまり、第1のプレート10とバンプを形成すべき
装置30との間隙Dが従来技術における同様の間隙より
も大きい状態で、金属ボール26の転写を行うことがで
きるようになる。
【0027】従って、バンプを形成すべき装置30の配
線が狭ピッチで高密度になっても、金属ボール26が第
1のプレート10から装置30に確実に転写され、また
半導体チップの表面に傷がついたり、異物が半導体チッ
プの配線に付着したりするのが防止される。このように
して金属バンプ34が形成された装置30は、金属バン
プ34を用いてさらに回路基板等の他の装置に実装さ
れ、バンプを有する装置30を含む電子装置を構成す
る。
【0028】図3は本発明の第2実施例によるバンプの
形成方法を示す図である。図3(A)において、表面1
2に凹部14を有する第1の(バンプ形成用)プレート
10を準備し、凹部14に金属ペースト16を充填す
る。金属ペースト16の充填はスキージ18を用いたス
キージングによって行われる。この実施例では、図1
(B)の第1のプレート10における金属ボール19の
形成はない。ただし、予め金属ボール19を形成してお
いた方が、後で第1のプレート10と第2のプレート2
0とを対向させるときに位置合わせがしやすい場合があ
る。
【0029】図3(B)において、表面22に凹部24
を有する第2の(バンプ形成用)プレート20を準備
し、凹部24に金属ペースト16を充填する。第2のプ
レート20の凹部24は、第1のプレート10の凹部1
4とは鏡対称に配置されたものである。金属ペースト1
6の充填はスキージ18を用いたスキージングによって
行われる。スキージングによって、はんだペースト16
の表面は第2のプレート20の表面と同一面となり、一
定の量のはんだペースト16が各凹部24内に充填され
る。図3(B)の工程は、図3(A)の工程の前又は
後、あるいは同時に行うこともできる。
【0030】図3(C)において、第1のプレート10
の凹部14と第2のプレート20の凹部24とを位置合
わせして第1のプレート10と第2のプレート20とを
向き合わせる。この状態で、第1及び第2のプレート1
0、20を加熱して下側の第1のプレートの一方10の
凹部12に金属ボール26を形成する。この場合、図1
の(B)で示したような金属ボール19はないが、第1
のプレート10の1つの凹部14内の金属ペースト16
の溶融金属成分と第2のプレート20の1つの凹部24
内の金属ペースト16の溶融金属成分とは、合体して1
つの金属ボール26となる。
【0031】図3(D)において、上側の第2のプレー
ト20を下側の第1のプレート10から移動させると、
金属ボール26は第1のプレート10の凹部14内に、
その頂部を突出させた状態で位置する。それから、図2
(A)で示されるようにして、金属ボール26を第1の
プレート10からバンプを形成すべき装置30に転写す
る。このようにして金属バンプ34が形成された装置3
0は、金属バンプ34を用いてさらに回路基板等の他の
装置に実装され、バンプを有する装置30を含む電子装
置を構成する。
【0032】図4は図1から図3の第1のプレート10
(及び第2のプレート20)の一例を示す平面図であ
り、図5は図4の線V−Vに沿った断面図である。この
例においては、第1のプレート10(第2のプレート2
0)は表面12が〈100〉の結晶面となるシリコン板
で作られ、凹部14は表面12に正方形の開口部を有す
るマスクを形成して異方性のエッチングを行うことによ
って形成されている。凹部14は正四角錐の形状にな
る。
【0033】図6は図1から図3の第1のプレート10
(及び第2のプレート20)の他の例を示す斜視図であ
り、図7は図6のプレートの凹部を説明する図である。
この例においては、第1のプレート10(第2のプレー
ト20)は表面12が〈110〉の結晶面となるシリコ
ン板で作られ、凹部14は表面12に菱形の開口部を有
するマスクを形成して異方性のエッチングを行うことに
よって形成されている。凹部14は開口部が菱形で、表
面12に対して傾斜した底面14aと、表面12に対し
てほぼ垂直な4側面14bを有する。
【0034】このように第1のプレート10(第2のプ
レート20)をシリコン板で形成し、凹部14を異方性
のエッチングを行うことによって形成すると、微小な多
くの凹部14(24)を正確に形成することができる。
例えば、形成する金属ボール26の直径が70〜100
μmであり、凹部14(24)間のピッチは150〜2
00μmである、第1のプレート10(第2のプレート
20)を再現性よく形成することができる。表面12が
〈110〉の結晶面となるシリコン板に異方性のエッチ
ングを行うことによって形成された凹部14(24)
は、表面12が〈100〉の結晶面となるシリコン板に
異方性のエッチングを行うことによって形成された凹部
14(24)と比べて、開口部の面積が同じであれば、
体積が大きくなる。
【0035】図8は図1から図3の第1のプレート10
(及び第2のプレート20)の他の例を示す断面図であ
る。第1のプレート10(及び第2のプレート20)は
感光性ガラスからなり、凹部14は感光性ガラスにエッ
チングにより形成されたものである。本発明では、図4
及び図5のプレート、図6及び図7のプレート、及び図
8のプレートを適切に組み合わせて第1のプレート10
及び第2のプレート20として使用することができる。
【0036】さらに、本発明では、図4及び図5のプレ
ート、図6及び図7のプレート、及び図8のプレートを
レプリカ作製用として利用し、第1のプレート10及び
第2のプレート20を該レプリカに基づいて成形したも
のとすることができる。例えば、図9(A)において、
100は図4、図5、図6、図7、図8等の、プレート
10に相当するプレートである。図9(B)において、
プレート100上にメッキ堆積法等により、Ni等の金
属膜102を形成する。図9(C)において、プレート
100を金属膜102から離型し、プレート100と
は、対称で凸型部104を有するレプリカ型102Aを
作製する。図9(D)では、(B)(C)で作製したレ
プリカ型102A上に、再度メッキ堆積法等により、N
i等の金属106を必要な厚さ迄形成する。図9(E)
では、レプリカ型102Aを金属膜106から離型後、
金属膜106に外形後加工等をほどこし、プレート10
0と同パターン、同形状の複製(レプリカ)プレート1
06Aを完成する。このプレートC106Aを、第1の
プレート10及び第2のプレート20として使用するこ
とができる。
【0037】下記の表1は、直径100μmの金属ボー
ル26を形成する場合の実施例1及び比較例1を示す。
実施例1においては、第1のプレート10の凹部14及
び第2のプレート20の凹部24はともに図6及び図7
に示される菱形の開口部を有する構造のものであり、凹
部14の大きさとの凹部24の大きさは同じである。比
較例1においては、同様に菱形の開口部を有する凹部を
有する1つのプレートを用い、直径100μmの金属ボ
ールを1回で形成する場合である。単位は全てμmであ
る、凹部辺長は菱形の開口部の一辺の長さである。
【0038】 表1 凹部辺長 凹部深さ ボール突出量 間隙D 比較例1 165 97 37 15 実施例1 131 77 57 35 本実施例1によれば、ボール突出量は比較例よりも20
μm増え、転写荷重時の間隙Dも15μmから35μm
へ増えた。
【0039】下記の表2は、凹部14、24が図4及び
図5に示される正方形の開口部を有する構造のものであ
る場合の、表1と同様の、実施例2及び比較例2を示す
図である。 表2 凹部辺長 凹部深さ ボール突出量 間隙D 比較例2 194 137 29 7 実施例2 154 109 57 35 図10は本発明の第3実施例によるバンプの形成方法を
示す図である。この実施例は基本的には図1の実施例と
同様であるので、簡単に説明する。ただし、第1のプレ
ート10の凹部14が図4及び図5に示される正方形の
開口部を有する構造のものであり、第2のプレート20
の凹部24が図6及び図7に示される菱形の開口部を有
する構造のものである。図6及び図7に示される菱形の
開口部を有する構造の凹部24は、図4及び図5に示さ
れる正方形の開口部を有する構造の凹部14よりも深さ
が浅く、金属ペースト16の離型性がよいので、対向さ
せたときに上側にくるようにした方がよい。
【0040】図10(A)において、第1の(バンプ形
成用)プレート10の凹部14にスキージングによって
金属ペースト16を充填する。図10(B)において、
第1のプレート10を加熱し、凹部14内で金属ボール
19を形成する。次に、図10(C)において、第2の
(バンプ形成用)プレート20の凹部24にスキージン
グによって金属ペースト16を充填する。図10(D)
において、第1のプレート10の凹部14と第2のプレ
ート20の凹部24とを位置合わせして第1のプレート
10と第2のプレート20とを向き合わせる。それか
ら、図10(E)において、第1及び第2のプレート1
0、20を加熱して第1のプレート10の凹部12に金
属ボール26を形成する。
【0041】それから、上側の第2のプレート20を下
側の第1のプレート10から移動させ、図2(A)に示
されるように、バンプを形成すべき装置30を加熱下で
第1のプレート10に押しつけ、第1のプレート10の
凹部14に位置する金属ボール26をバンプを形成すべ
き装置30に転写する。その後、このようにして金属バ
ンプが形成された半導体チップ等の装置30は、金属バ
ンプを用いてさらに回路基板等の他の装置に実装され、
バンプを有する装置30を含む電子装置を構成する。
【0042】図11は本発明の第4実施例によるバンプ
の形成方法を示す図である。この実施例は基本的には図
1の実施例と同様であるので、簡単に説明する。ただ
し、第1のプレート10の凹部14に充填される金属ペ
ースト16aは高温はんだを含み、第2のプレート20
の凹部24に充填される金属ペースト16bは低温はん
だを含む。
【0043】図11(A)において、第1の(バンプ形
成用)プレート10の凹部14にスキージングによって
金属ペースト16aを充填する。図11(B)におい
て、第1のプレート10を加熱し、凹部14内で金属ボ
ール19を形成する。次に、図11(C)において、第
2の(バンプ形成用)プレート20の凹部24にスキー
ジングによって金属ペースト16bを充填する。図11
(D)において、第1のプレート10の凹部14と第2
のプレート20の凹部24とを位置合わせして第1のプ
レート10と第2のプレート20とを向き合わせる。そ
れから、図11(E)において、第1及び第2のプレー
ト10、20を加熱して第1のプレート10の凹部12
に金属ボール26を形成する。
【0044】第1のプレート10の凹部14に充填され
る金属ペースト16aは高い融点のはんだ(例えばSn
5/Pb95)を含み、このはんだの溶融温度は固相線
270℃、液相線315℃である。第2のプレート20
の凹部24に充填される金属ペースト16bは低い融点
のはんだ(例えばSn63/Pb37)を含み、このは
んだの共晶温度は183℃である。従って、図11
(B)において金属ボール19を形成する場合には35
0℃程度に加熱するが、図11(E)において金属ボー
ル26を形成する場合には窒素雰囲気中で200〜25
0℃程度に加熱するとよい。こうすれば、金属ボール2
6のコア部26aは高温はんだとなり、外周部26bは
低温はんだがコア部26aを覆う複合構造になる。
【0045】それから、上側の第2のプレート20を下
側の第1のプレート10から移動させ、図2(A)に示
されるように、バンプを形成すべき装置30を加熱下で
第1のプレート10に押しつけ、第1のプレート10の
凹部14に位置する金属ボール26をバンプを形成すべ
き装置30に転写する。その後、このようにして金属バ
ンプが形成された半導体チップ等の装置30は、金属バ
ンプを用いてさらに回路基板等の他の装置に実装され、
バンプを有する装置30を含む電子装置を構成する。こ
のはんだボール26をバンプ電極として使用すること
で、実装性がよく、ストレスにも強い実装体を形成でき
る。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プレートの表面からのボール突出量が大きくなることに
より、金属ボール(バンプ)の位置バラツキが少なく、
未転写(欠損)バンプが減少し、且つ、転写時のプレー
トと半導体チップと等の装置との間の間隙が大きくな
り、異物挟み込みによる装置表面の損傷が減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるバンプの形成方法を
示す図である。
【図2】図1の工程の続きの工程を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例によるバンプの形成方法を
示す図である。
【図4】図1から図3のプレートの一例を示す平面図で
ある。
【図5】図4の線V−Vに沿った断面図である。
【図6】図1から図3のプレートの他の例を示す斜視図
である。
【図7】図6のプレートの凹部を示す図である。
【図8】図1から図3のプレートの他の例を示す断面図
である。
【図9】図1から図3のプレートの他の例を示す図であ
る。
【図10】本発明の第3実施例によるバンプの形成方法
を示す図である。
【図11】本発明の第4実施例によるバンプの形成方法
を示す図である。
【符号の説明】
10…第1のプレート 14…凹部 16…金属ペースト 18…スキージ 19…金属ボール 20…第2のプレート 24…凹部 26…金属ボール 30…バンプを形成すべき装置 34…金属バンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−36118(JP,A) 特開 平1−189942(JP,A) 特開 平4−263433(JP,A) 特開 平7−249631(JP,A) 特開 平10−144722(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/60

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のプレートの凹部にスキージングに
    よって金属ペーストを充填し、該第1のプレートの凹部
    とは鏡対称に配置された複数の凹部を有する第2のプレ
    ートの凹部にスキージングによって金属ペーストを充填
    し、 該第1のプレートの凹部と該第2のプレートの凹部とを
    位置合わせして該第1のプレートと該第2のプレートと
    を向き合わせ、 該第1及び第2のプレートを加熱して該第1及び第2の
    プレートの一方の凹部に金属ボールを形成し、 該第1及び第2のプレートの一方から該第1及び第2の
    プレートの他方を移動させ、 該第1及び第2のプレートの一方の凹部に位置する金属
    ボールをバンプを形成すべき装置に転写することを特徴
    とするバンプの形成方法。
  2. 【請求項2】 該第1及び第2のプレートを向き合わせ
    る工程において、該第1及び第2のプレートの一方が他
    方の下になるように向き合せることを特徴とする請求項
    1に記載のバンプの形成方法。
  3. 【請求項3】 該第1のプレートと該第2のプレートと
    向き合わせる前に、該第1及び第2のプレートの一方
    を加熱してその凹部に金属ボールを形成する工程を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のバンプの形成方法。
  4. 【請求項4】 該第1及び第2のプレートはシリコンか
    らなり、該凹部はシリコンのプレートに異方性エッチン
    グにより形成されたものであることを特徴とする請求項
    1に記載のバンプの形成方法。
  5. 【請求項5】 該第1及び第2のプレートは感光性ガラ
    スからなり、該凹部は感光性ガラスにエッチングにより
    形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載
    のバンプの形成方法。
  6. 【請求項6】 該第1及び第2のプレートは、プレート
    にメッキ堆積法により凸部を有するレプリカ用型を形成
    し、該レプリカ用型に基づいて成形されたものであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のバンプの形成方法。
  7. 【請求項7】 該第1及び第2のプレートの一方の凹部
    に充填する金属ペーストの金属粒子の融点は他方のプレ
    ートの凹部に充填する金属ペーストの金属粒子の融点よ
    りも高いことを特徴とする請求項1に記載のバンプの形
    成方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかのバンプの形
    成方法で形成されたバンプを有する装置を含む電子装
    置。
  9. 【請求項9】 第1のプレートの凹部にスキージングに
    よって金属ペーストを充填し、該第1のプレートの凹部
    とは鏡対象に配置された複数の凹部を有する第2のプレ
    ートの凹部にスキージングによって金属ペーストを充填
    し、該第1のプレートの凹部と該第2のプレートの凹部
    とを位置合わせして該第1のプレートと該第2のプレー
    トとを向き合わせ、該第1及び第2のプレートを加熱し
    て該第1及び第2のプレートの一方の凹部に金属ボール
    を形成し、該第1及び第2のプレートの一方から該第1
    及び第2のプレートの他方を移動させ、該第1及び第2
    のプレートの一方の凹部に位置する金属ボールを形成す
    ることを特徴とする金属ボールの形成方法。
  10. 【請求項10】 該第1及び第2のプレートの一方の凹
    部に充填する金属ペーストの金属粒子の融点は、他方の
    プレートの凹部に充填する金属ペーストの金属粒子の融
    点よりも高いことを特徴とする請求項9記載の金属ボー
    ルの形成方法。
  11. 【請求項11】 該第1のプレートの1つの凹部の体積
    と、該第2のプレートの1つの凹部の体積との和は、形
    成すべき金属ボールを得るのに必要な金属ペーストの体
    積と等しいことを特徴とする請求項1に記載のバンプの
    形成方法。
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