JP3086613B2 - クランプ回路およびそれを用いた同期分離回路 - Google Patents
クランプ回路およびそれを用いた同期分離回路Info
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Description
れを用いた同期分離回路に関し、特にたとえば情報端末
用ICにおいて映像信号から同期信号を分離するとき等
に用いられる、シンクチップクランプ回路およびそれを
用いた同期分離回路に関する。
1を示す。シンクチップクランプ回路1では、入力端子
Vinから容量CおよびトランジスタT1のエミッタフォ
ロワを通過した映像信号が、差動対2に含まれるトラン
ジスタT2のベースに入力される。差動対2では、映像
信号に含まれる同期信号の先端電位がトランジスタT3
のベースに入力される基準電圧VREF と比較される。比
較された結果、同期信号の先端電位が基準電圧VREF よ
り大きければ、トランジスタT3のコレクタ電流が減少
する。トランジスタT4およびT5によってカレントミ
ラー回路3が構成されるので、トランジスタT3のコレ
クタ電流と等しい電流がトランジスタT5のコレクタに
流れる。したがって、トランジスタT3のコレクタ電流
が減少すると、抵抗R1を流れる電流も減少するので、
トランジスタT6のベース電位が降下し、その結果、同
期信号の先端電位を低下させる。
REF より小さければ、トランジスタT3のコレクタ電流
が増加して、トランジスタT6のベース電位が上昇する
ので、同期信号の先端電位も上昇する。定電流回路4を
流れる電流をIR ,トランジスタT2およびT3のコレ
クタ電流をそれぞれIC2およびIC3とすると、数1が成
立する。
圧をVfとすると、抵抗R1の上端の電位は(IC3×R
1+2Vf)となる。この式の2VfはトランジスタT
7およびT8による電圧上昇分である。したがって、ト
ランジスタT2のベース電位は、(抵抗R1の上端の電
位−トランジスタT1およびT6による電圧降下)で求
められ、数2のようになる。
が基準電圧VREF と等しくなるようにクランプするため
には、IC2=IC3=(1/2)IR が成立する必要があ
る。したがって、数3が成立すればよい。
チップクランプ回路1をIC内部で構成すると、抵抗R
1の値がばらつきまた温度特性によっても変化するの
で、数3で示す関係が成立しなくなる(∵IR は一
定)。したがって、図7で示すような、同期信号の先端
電位と基準電圧VREF との差ΔVのオフセットが発生す
る。
チップクランプ回路1では、負帰還ループの利得は抵抗
R1に依存するが、この負帰還ループの利得は小さく、
差動対2に与えられる2入力の差を完全に補償するよう
な負帰還を行うことができず、その結果オフセットが大
きく発生している。ここで、抵抗R1の値がA・R1に
変化すると、トランジスタT2のベース電位は数4のよ
うになる。
タ電位)をVEとすると、トランジスタT2のベース電
位は数5で表され、同様にトランジスタT3のベース電
位は数6で表される。
通のため、オフセットΔVは数5および数6より、数7
で表される。
抵抗R1に依存し、しかも抵抗R1のばらつきや温度変
化等が生じるため、オフセットΔVをなくすことはでき
ない。また、オフセットΔVの生じる他の原因として
は、NPNトランジスタのベース−エミッタ間電圧Vf
はコレクタ電流(エミッタ電流)によって変化するため
に数2が成立しなくなることや、差動対2自体のオフセ
ットも考えられ、これらによってオフセットΔVがばら
つく。
用いて同期分離回路を構成する場合には以下のような問
題を生じる。すなわち、同期信号の先端電位が基準電圧
VREF と等しくなるようにクランプされた映像信号を、
基準電圧VREF より高い閾値電圧VS と比較して、同期
分離する場合、シンクチップクランプ回路1にオフセッ
トΔVが生じる恐れがあるので、図8(A)に示すよう
に、閾値電圧VS はそのオフセット分を考慮して設定す
る必要がある。しかし、このようにオフセット分を考慮
して閾値電圧VS を設定した結果、同期信号の振幅が小
さくなったときは分離特性が悪くなってしまう。すなわ
ち、図8(B)に示すように、同期信号以外の信号を同
期信号とみなして分離してしまう恐れがあった。
確にクランプできる、クランプ回路を提供することであ
る。この発明の他の目的は、良好に同期分離できる、同
期分離回路を提供することである。
が与えられるコンデンサ、コンデンサにそのベースが接
続される第1導電形式の第1トランジスタ、第1トラン
ジスタのエミッタがそのベースに接続される第1導電形
式の第2トランジスタと基準電圧がそのベースに与えら
れる第1導電形式の第3トランジスタとを含む差動対、
第3トランジスタのコレクタにそのベースが接続されか
つコンデンサと第1トランジスタとの接続点にそのコレ
クタが接続される第2導電形式の第4トランジスタ、差
動対に接続される第1定電流回路、第1定電流回路と関
連して設けられる第2定電流回路、および第2定電流回
路と第3トランジスタのコレクタとの間に介挿される第
1カレントミラー回路を備える、クランプ回路である。
み、クランプ回路に含まれる第2トランジスタのベース
から取り出されるクランプ出力がそのベースに与えられ
る第5トランジスタと閾値電圧がそのベースに与えられ
る第6トランジスタとを含む比較手段をさらに備える、
同期分離回路である。
を介して差動対の第2トランジスタへ与えられる。ここ
で、第1定電流回路,第2定電流回路および第1カレン
トミラー回路が設けられ、または第2カレントミラー回
路が設けられることによって、少なくとも差動対の第3
トランジスタのコレクタ電流が安定化される。
準電圧とが比較され、その入力差に応じた差分電流が第
4トランジスタのベース電流となる。第4トランジスタ
を含む負帰還ループの利得は理論的には無限大となるの
で、差動対の入力差をほぼ完全に補償するように差動対
に負帰還させることができる。したがって、オフセット
がほとんど発生することなく、入力信号をクランプでき
る。
回路を構成すると、クランプ回路にはオフセットがほと
んど発生しないので、同期分離のための閾値電圧を基準
電圧より少し大きくするだけで足りる。したがって、同
期信号の振幅が小さくなっても同期分離に何ら影響を与
えることなく、同期信号を分離できる。
ど発生しないクランプ回路が得られ、正確にクランプで
きる。また、そのクランプ回路を用いて同期分離回路を
構成すると、良好に同期信号を分離することができる。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
10は電流駆動型に構成される。クランプ回路10はコ
ンデンサC1を含む。コンデンサC1には入力端子12
から映像信号が与えられる。コンデンサC1にはバッフ
ァとして機能するトランジスタT11のベースが接続さ
れる。コンデンサC1とトランジスタT11との接続点
とアース間には抵抗R11が接続される。
14を構成するトランジスタT12のベースが接続さ
れ、同じく差動対14を構成するトランジスタT13の
ベースとアース間には基準電圧VREF が接続される。ト
ランジスタT11およびT12の接続点とアース間には
定電流回路16が接続され、差動対14とアース間には
定電流回路18が接続される。また、定電流回路18と
関連して定電流回路20が設けられる。そして、差動対
14のトランジスタT13のコレクタと定電流回路20
との間には、カレントミラー回路22が接続される。カ
レントミラー回路22はトランジスタT14およびT1
5を含む。トランジスタT14のエミッタには抵抗R1
2が、トランジスタT15のエミッタには抵抗R13
が、それぞれ接続される。そして、トランジスタT13
のコレクタとトランジスタT14のコレクタとの接続点
にはNPNトランジスタT16のベースが接続される。
トランジスタT16のコレクタは、コンデンサC1とト
ランジスタT11のベースとの接続点に接続され、トラ
ンジスタT16のエミッタには、トランジスタT16の
ベース電位を規定するためのトランジスタT17が接続
される。なお、トランジスタT11,T12およびT1
3とトランジスタT16との導電形式は逆になるように
構成され、この実施例ではトランジスタT11,T12
およびT13はNPN形式であり、トランジスタT16
はPNP形式である。
する。入力端子12から与えられた映像信号は容量C1
およびトランジスタT11のエミッタフォロワを通過し
た後、差動対14のトランジスタT12のベースに入力
される。差動対14では、映像信号に含まれる同期信号
の先端電位と基準電圧VREF とが比較される。定電流回
路18および20の電流を、それぞれIR1および(1/
2)IR1とすると、同期信号の先端電位が基準電圧V
REF より小さいと、トランジスタT13のコレクタ電流
が(1/2)IR1(トランジスタT14のコレクタ電
流)より大きくなる。したがって、その差分電流がトラ
ンジスタT16のベース電流として流れる。
すると、トランジスタT16のコレクタにはベース電流
のβP 倍のコレクタ電流が流れる。このコレクタ電流に
よって容量C1が充電され、トランジスタT11のベー
ス電位が上昇する。一方、同期信号の先端電位が基準電
圧VREF より大きければ、トランジスタT13のコレク
タ電流がトランジスタT14のコレクタ電流(1/2)
IR1より小さくなる。すると、トランジスタT16のベ
ース電流は流れなくなり、トランジスタT16がオフす
る。このため、容量C1は抵抗R11およびトランジス
タT11のベースに放電されるので、トランジスタT1
1のベース電位が低下する。
同期信号の先端電位が基準電圧VRE F に等しくなるよう
にクランプされる。すなわち、直流成分が調整された映
像信号がトランジスタT12のベースに得られる。この
電流駆動型のクランプ回路10によれば、トランジスタ
T16のベースに少しでもベース電流が流れるとトラン
ジスタT16は必ずオンされる。すると、トランジスタ
T16のコレクタ電流がコンデンサC1の充電電流とし
て供給される。このトランジスタT16は単なるスイッ
チとして機能し、トランジスタT16を駆動するための
電圧源は不要である。すなわち、図4に示す従来のシン
クチップクランプ回路1でいう抵抗R1は不要となる。
不要であるので、トランジスタT16を含む負帰還ルー
プの利得が理論的には無限大になる。その結果、差動対
14の2入力の差をほぼ完全に補償するように差動対1
4に負帰還できるので、オフセットがほとんど発生しな
くなる。この点で図4に示す従来技術とは異なり、負帰
還ループの利得が小さいために差動対2への入力差を完
全に補償するような負帰還を行うことができない、とい
う問題は生じない。
なり、トランジスタのVf等にオフセットが依存しない
ので、さらに良好な特性が得られる。図2に示す他の実
施例のクランプ回路10′は、図1に示すクランプ回路
10の定電流回路20およびカレントミラー回路22を
省略する代わりに、差動対14を構成するトランジスタ
T12およびT13の両コレクタ間にカレントミラー回
路24を接続したものである。その他の構成については
図1と同様に構成されるので、同一の番号を付すことに
よって重複する説明は省略する。
示すクランプ回路10と同様である。ただし、図2に示
すクランプ回路10′では、カレントミラー回路24が
差動対14の両コレクタ間に接続されている(差動対1
4から外れていない)。したがって、カレントカレント
ミラー回路24の中に高周波成分が入ってしまう。
0では、カレントミラー回路22が差動対14のトラン
ジスタT13のコレクタと定電流回路20との間に接続
されている(差動対14から外れている)ので、カレン
トカレントミラー回路22は高周波成分の影響を受けな
い。したがって、この点に関しては図1に示すクランプ
回路10の方が高周波特性がよいといえよう。
0を用いて構成する同期分離回路30について説明す
る。なお、図4に示すクランプ回路10は、トランジス
タT11のベース電流補償用のトランジスタT21およ
びT22を含む。すなわち、トランジスタT21および
T22を設けることによって、トランジスタT16のコ
レクタ電流でトランジスタT11のベース電流を補償で
きる。したがって、容量C1の放電電流は抵抗R11に
流すだけでよいので、放電電流(T11のベース電流)
のばらつきを少なくできるとともに、容量C1の容量値
を小さくすることができる。
取り出されるクランプ回路10のクランプ出力は、比較
回路32の差動対34に与えられる。すなわち、クラン
プ回路10のクランプ出力は差動対34のトランジスタ
T23のベースに与えられ、トランジスタT24のベー
スに与えられる閾値電圧VS と比較される。閾値電圧V
S は基準電圧VREF よりV1(後述)分だけ大きく設定
される。そして、トランジスタT23のベースへのクラ
ンプ出力が閾値電圧VS より小さければ同期信号である
と判断され、端子36から出力される。なお、比較回路
32には定電流回路38および抵抗R16が接続され
る。
のそれぞれのコレクタ電流の差をΔI,NPNトランジ
スタおよびPNPトランジスタのそれぞれの電流増幅率
をβ N およびβP とする。すると、トランジスタT16
のベース電流IB16 は、トランジスタT22およびT1
1がダーリントン接続されていることによって、数8で
表される。
(1/βN ) IB11 はT11のベース電流 したがって、トランジスタT16のコレクタ電流IC16
は、数9で表される。
ランジスタT16のコレクタ電流IC16 によって常に補
償され、したがって、コンデンサC1からの放電電流が
トランジスタT11に与えられなくても、トランジスタ
T11への放電電流が常に補償されることがわかる。
号の先端電位が基準電圧VREF に等しくなるようにクラ
ンプされた映像信号は、比較回路32に入力される。そ
して、トランジスタT24には基準電圧VREF よりもV
1だけ電圧が高い閾値電圧V S が入力されている。この
V1の値によって、同期信号の振幅が小さくなったとき
の分離特性が決定されるが、図4(A)に示すように、
この実施例では従来よりV1の値を非常に小さくするこ
とができる。したがって、図4(B)に示すように、同
期信号の振幅が小さくなっても、閾値電圧VS と比較さ
れた映像信号からは、同期信号だけが良好に分離され、
トランジスタT24のコレクタを介して出力端子36か
ら図5に示す同期信号が出力される。
T12およびT13がNPN型で、トランジスタT16
がPNP型の場合について説明したが、その導電形式は
逆であってもよい。
路図である。
正常な振幅の映像信号が入力されたときを示し、(B)
は振幅が小さくなった映像信号が入力されたときを示
す。
フセットの様子を示す図解図である。
(A)は正常な映像信号が入力されたとき、(B)は振
幅の小さい映像信号が入力されたときを示す。
Claims (3)
- 【請求項1】入力信号が与えられるコンデンサ、 前記コンデンサにそのベースが接続される第1導電形式
の第1トランジスタ、 前記第1トランジスタのエミッタがそのベースに接続さ
れる第1導電形式の第2トランジスタと基準電圧がその
ベースに与えられる第1導電形式の第3トランジスタと
を含む差動対、 前記第3トランジスタのコレクタにそのベースが接続さ
れかつ前記コンデンサと前記第1トランジスタとの接続
点にそのコレクタが接続される第2導電形式の第4トラ
ンジスタ、 前記差動対に接続される第1定電流回路、 前記第1定電流回路と関連して設けられる第2定電流回
路、および 前記第2定電流回路と前記第3トランジスタ
のコレクタとの間に介挿される第1カレントミラー回路
を備える、クランプ回路。 - 【請求項2】前記第2トランジスタおよび前記第3トラ
ンジスタのそれぞれのコレクタ間に介挿される第2カレ
ントミラー回路を含む、請求項1記載のクランプ回路。 - 【請求項3】請求項1または2記載のクランプ回路を含
み、 前記クランプ回路に含まれる前記第2トランジスタのベ
ースから取り出されるクランプ出力がそのベースに与え
られる第5トランジスタと閾値電圧がそのベースに与え
られる第6トランジスタとを含む比較手段をさらに備え
る、同期分離回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07013706A JP3086613B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | クランプ回路およびそれを用いた同期分離回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07013706A JP3086613B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | クランプ回路およびそれを用いた同期分離回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08204994A JPH08204994A (ja) | 1996-08-09 |
JP3086613B2 true JP3086613B2 (ja) | 2000-09-11 |
Family
ID=11840670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP07013706A Expired - Fee Related JP3086613B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | クランプ回路およびそれを用いた同期分離回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3086613B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3127878B2 (ja) | 1998-03-18 | 2001-01-29 | 日本電気株式会社 | クランプ回路 |
-
1995
- 1995-01-31 JP JP07013706A patent/JP3086613B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08204994A (ja) | 1996-08-09 |
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