JP3086276B2 - 透明ポリエステルフィルム、シート及びその製造法 - Google Patents
透明ポリエステルフィルム、シート及びその製造法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高結晶性でなおかつ透明
性の優れたポリエステルフィルム、シート及びその製造
法に関するものである。
性の優れたポリエステルフィルム、シート及びその製造
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリエ
チレンテレフタレート(PET) 、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT) に代表される芳香族ポリエステルは優れた耐
熱性、および機械的強度、耐気体透過性等のバランスの
とれた物理特性により、エンジニアリングプラスチック
スとして広い分野で重用されている。これらのポリエス
テルのうち、PBT については高い結晶性を示すことから
上述の優れた特性を発揮するといえるが、反面、結晶性
が高いがために透明性が要求される用途には用いること
ができなかった。又、PET については結晶化速度が低い
ため、溶融ポリマーを急速に冷却することにより、低結
晶性の透明フィルムを得ることは比較的容易であるが、
このままでは機械的強度、耐気体透過性等が不足するた
め、アニーリングによって結晶化を進める必要がある。
ところが、結晶化の効率を高めるためにアニーリングの
温度を高くすると、白濁し、また核剤等の添加物によっ
て結晶化効率を高めようとすると、添加物そのものによ
って透明性が失われる。又、溶融状態から徐々に冷却す
ると高結晶性のポリマーを得ることはできるが、球晶に
よる可視光の散乱等により、やはり透明度の高い製品を
得ることはできない。
チレンテレフタレート(PET) 、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT) に代表される芳香族ポリエステルは優れた耐
熱性、および機械的強度、耐気体透過性等のバランスの
とれた物理特性により、エンジニアリングプラスチック
スとして広い分野で重用されている。これらのポリエス
テルのうち、PBT については高い結晶性を示すことから
上述の優れた特性を発揮するといえるが、反面、結晶性
が高いがために透明性が要求される用途には用いること
ができなかった。又、PET については結晶化速度が低い
ため、溶融ポリマーを急速に冷却することにより、低結
晶性の透明フィルムを得ることは比較的容易であるが、
このままでは機械的強度、耐気体透過性等が不足するた
め、アニーリングによって結晶化を進める必要がある。
ところが、結晶化の効率を高めるためにアニーリングの
温度を高くすると、白濁し、また核剤等の添加物によっ
て結晶化効率を高めようとすると、添加物そのものによ
って透明性が失われる。又、溶融状態から徐々に冷却す
ると高結晶性のポリマーを得ることはできるが、球晶に
よる可視光の散乱等により、やはり透明度の高い製品を
得ることはできない。
【0003】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、原料ポリエステル
として、特定のコモノマーユニットを特定量導入した芳
香族コポリエステルを使用し、且つこれより得たフィル
ム、シートを特定条件で処理することにより、高結晶性
を有し、加熱雰囲気下でも白化せず透明性が失われない
フィルム、シートを提供し得ることを見出し、本発明を
完成するに至ったものである。即ち本発明は、繰り返し
単位の5〜30モル%がテレフタル酸若しくはそのエステ
ル形成性誘導体とシクロアルキレンジオールとのエステ
ル単位からなり、残りの繰り返し単位が主としてテレフ
タル酸若しくはそのエステル形成性誘導体と1,4 −ブタ
ンジオールとのエステル単位からなる共重合ポリエステ
ル樹脂を溶融成形したフィルム又はシートを急冷して低
結晶化度のフィルム又はシートを調製し、下記式(1) と
なる様に選ばれた温度で熟成後、更に下記式(2) 及び下
記式(3)の範囲内の温度で熱処理することを特徴とする
透明ポリエステルフィルム、シートの製造法、及び該製
造法により得られる、相対結晶化度が50%以上で 120℃
で加熱処理してもヘイズ値20%以下を保持する透明ポリ
エステルフィルム、シートに関するものである。 式(1) Ta≦Tcc (℃) 式(2) Tg≦Tb≦Tm−2 (℃) 式(3) Tb>Ta (℃) (但し、Ta :熟成温度(℃) Tb :熱処理温度(℃) Tcc:JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂の冷結晶化温度(℃) Tg :JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂のガラス転移温度 (℃) Tm :JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂の融点(℃)) 本発明を構成する共重合ポリエステルを形成するために
必要な原料化合物を順を追って説明すると、まずテレフ
タロイル基を形成するために必要な原料化合物はテレフ
タル酸及びその誘導体であり、例を示せばジアルキルエ
ステル又はジアシル化物より選ばれる1種又は2種以上
があげられる。これらの内で好ましいものはテレフタル
酸及びそのジアルキルエステルであり、特に好ましいも
のはテレフタル酸ジメチルである。本発明を構成する共
重合ポリエステルのブチレンテレフタレートユニットを
形成するオキシアルキレンオキシ基は、1,4 −ブタンジ
オールをモノマー原料として用いることで導入される。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、原料ポリエステル
として、特定のコモノマーユニットを特定量導入した芳
香族コポリエステルを使用し、且つこれより得たフィル
ム、シートを特定条件で処理することにより、高結晶性
を有し、加熱雰囲気下でも白化せず透明性が失われない
フィルム、シートを提供し得ることを見出し、本発明を
完成するに至ったものである。即ち本発明は、繰り返し
単位の5〜30モル%がテレフタル酸若しくはそのエステ
ル形成性誘導体とシクロアルキレンジオールとのエステ
ル単位からなり、残りの繰り返し単位が主としてテレフ
タル酸若しくはそのエステル形成性誘導体と1,4 −ブタ
ンジオールとのエステル単位からなる共重合ポリエステ
ル樹脂を溶融成形したフィルム又はシートを急冷して低
結晶化度のフィルム又はシートを調製し、下記式(1) と
なる様に選ばれた温度で熟成後、更に下記式(2) 及び下
記式(3)の範囲内の温度で熱処理することを特徴とする
透明ポリエステルフィルム、シートの製造法、及び該製
造法により得られる、相対結晶化度が50%以上で 120℃
で加熱処理してもヘイズ値20%以下を保持する透明ポリ
エステルフィルム、シートに関するものである。 式(1) Ta≦Tcc (℃) 式(2) Tg≦Tb≦Tm−2 (℃) 式(3) Tb>Ta (℃) (但し、Ta :熟成温度(℃) Tb :熱処理温度(℃) Tcc:JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂の冷結晶化温度(℃) Tg :JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂のガラス転移温度 (℃) Tm :JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂の融点(℃)) 本発明を構成する共重合ポリエステルを形成するために
必要な原料化合物を順を追って説明すると、まずテレフ
タロイル基を形成するために必要な原料化合物はテレフ
タル酸及びその誘導体であり、例を示せばジアルキルエ
ステル又はジアシル化物より選ばれる1種又は2種以上
があげられる。これらの内で好ましいものはテレフタル
酸及びそのジアルキルエステルであり、特に好ましいも
のはテレフタル酸ジメチルである。本発明を構成する共
重合ポリエステルのブチレンテレフタレートユニットを
形成するオキシアルキレンオキシ基は、1,4 −ブタンジ
オールをモノマー原料として用いることで導入される。
【0004】本発明を構成する共重合ポリエステルを形
成するためには、これらに加えて更にシクロアルキレン
ジオールを原料化合物とする必要がある。具体的な原料
化合物の例としては、1,4 −シクロヘキサンジメタノー
ル、1,3 −シクロヘキサンジメタノール、1,4 −シクロ
ヘキサンジオール、1,3 −シクロヘキサンジオール、2,
2 −ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,
2 −ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのア
ルキレンオキシド付加体、更には下記一般式(I) で示さ
れる化合物を還元して得られる下記一般式(II)で示され
る化合物等が挙げられる。
成するためには、これらに加えて更にシクロアルキレン
ジオールを原料化合物とする必要がある。具体的な原料
化合物の例としては、1,4 −シクロヘキサンジメタノー
ル、1,3 −シクロヘキサンジメタノール、1,4 −シクロ
ヘキサンジオール、1,3 −シクロヘキサンジオール、2,
2 −ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,
2 −ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのア
ルキレンオキシド付加体、更には下記一般式(I) で示さ
れる化合物を還元して得られる下記一般式(II)で示され
る化合物等が挙げられる。
【0005】
【化1】
【0006】(式中、X は主にアルキル基、シクロアル
キル基、アルキリデン基、シクロアルキリデン基、ハロ
ゲン化アルキル基、ハロゲン化アルキリデン基より選ば
れる基であり、Y1〜Y8は主に水素、アルキル基、アルコ
キシ基、塩素、臭素より選ばれる基である。各々同一で
も異なっていてもよいが、特に水素が好ましい。)これ
らのシクロアルキレンジオール残基の全構成単位に対す
るモル分率比の値は、全構成アルコール残基成分に対し
て5〜30モル%であることが必要であり、特に好ましく
は8〜20モル%である。上記値が5モル%よりも小さい
と結晶化速度が大き過ぎるために低結晶化度で透明性に
優れたフィルム又はシートを調製するのが困難になり、
特に 1.0mm以上の肉厚のシートを調製する場合は8モル
%以上が好ましい。又、30モル%より大きいとフィルム
又はシートの機械的強度や耐気体透過性等の物理的特性
及び耐熱性が低下する。
キル基、アルキリデン基、シクロアルキリデン基、ハロ
ゲン化アルキル基、ハロゲン化アルキリデン基より選ば
れる基であり、Y1〜Y8は主に水素、アルキル基、アルコ
キシ基、塩素、臭素より選ばれる基である。各々同一で
も異なっていてもよいが、特に水素が好ましい。)これ
らのシクロアルキレンジオール残基の全構成単位に対す
るモル分率比の値は、全構成アルコール残基成分に対し
て5〜30モル%であることが必要であり、特に好ましく
は8〜20モル%である。上記値が5モル%よりも小さい
と結晶化速度が大き過ぎるために低結晶化度で透明性に
優れたフィルム又はシートを調製するのが困難になり、
特に 1.0mm以上の肉厚のシートを調製する場合は8モル
%以上が好ましい。又、30モル%より大きいとフィルム
又はシートの機械的強度や耐気体透過性等の物理的特性
及び耐熱性が低下する。
【0007】又、該共重合ポリエステルを製造するのに
際しては、上記の必須出発原料以外に少量の他の成分を
用途に応じて用いることもできる。ここで用いられる他
の成分の例としては、イソフタル酸、オルソフタル酸、
ジフェン酸、2,6 −ナフタレンジカルボン酸などの芳香
族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族
ジカルボン酸、1,4 −シクロヘキサンジカルボン酸など
の脂環族ジカルボン酸及びこれらのジアルキルエステル
又はジアシル化物、ハイドロキノン、2,2 −ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホン、4,4'−ジフェノール、4,4'−〔1,
4 −フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフ
ェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、
2,6 −ジヒドロキシナフタレンなどの芳香族二価フェノ
ール及びこれらのエチレンオキシド2〜4モル付加体、
プロピレンオキシド2モル付加体、エチレングリコー
ル、1,3 −プロパンジオール、1,5 −ペンタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,6 −ヘキサンジオー
ル、1,10−デカンジオールなどの脂肪族ジオール、トリ
メシン酸トリメチル、トリメリット酸トリメチル、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトールの如き三官
能以上の多官能化合物、ステアリルアルコール、o−ベ
ンゾイル安息香酸の如き単官能化合物、ポリブチレング
リコールの如きポリアルキレングリコール等が挙げら
れ、これらの一種又は二種以上を使用することが可能で
ある。
際しては、上記の必須出発原料以外に少量の他の成分を
用途に応じて用いることもできる。ここで用いられる他
の成分の例としては、イソフタル酸、オルソフタル酸、
ジフェン酸、2,6 −ナフタレンジカルボン酸などの芳香
族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族
ジカルボン酸、1,4 −シクロヘキサンジカルボン酸など
の脂環族ジカルボン酸及びこれらのジアルキルエステル
又はジアシル化物、ハイドロキノン、2,2 −ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホン、4,4'−ジフェノール、4,4'−〔1,
4 −フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフ
ェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、
2,6 −ジヒドロキシナフタレンなどの芳香族二価フェノ
ール及びこれらのエチレンオキシド2〜4モル付加体、
プロピレンオキシド2モル付加体、エチレングリコー
ル、1,3 −プロパンジオール、1,5 −ペンタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,6 −ヘキサンジオー
ル、1,10−デカンジオールなどの脂肪族ジオール、トリ
メシン酸トリメチル、トリメリット酸トリメチル、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトールの如き三官
能以上の多官能化合物、ステアリルアルコール、o−ベ
ンゾイル安息香酸の如き単官能化合物、ポリブチレング
リコールの如きポリアルキレングリコール等が挙げら
れ、これらの一種又は二種以上を使用することが可能で
ある。
【0008】これらの共重合ポリエステルは従来公知の
縮合反応や、エステル交換反応を利用して界面重縮合や
溶融重合、溶液重合等により製造することができる。ま
た得られた樹脂を減圧、又は不活性ガス存在下で熱処理
を行う固相重合法を用いることでさらに高重合度製品と
することが可能である。
縮合反応や、エステル交換反応を利用して界面重縮合や
溶融重合、溶液重合等により製造することができる。ま
た得られた樹脂を減圧、又は不活性ガス存在下で熱処理
を行う固相重合法を用いることでさらに高重合度製品と
することが可能である。
【0009】溶融樹脂からフィルム、シートを成形する
方法としては T−ダイ法やインフレーション法が挙げら
れるが、好ましくは T−ダイ法である。成形加工性の面
から共重合ポリエステル樹脂の固有粘度は0.7 以上であ
ることが望ましい。ここで固有粘度とはオルソクロルフ
ェノール中25℃で測定した値である。又、本発明の方法
においては押出後、急冷して一旦低結晶化フィルム、シ
ートとすることが必要である。
方法としては T−ダイ法やインフレーション法が挙げら
れるが、好ましくは T−ダイ法である。成形加工性の面
から共重合ポリエステル樹脂の固有粘度は0.7 以上であ
ることが望ましい。ここで固有粘度とはオルソクロルフ
ェノール中25℃で測定した値である。又、本発明の方法
においては押出後、急冷して一旦低結晶化フィルム、シ
ートとすることが必要である。
【0010】フィルム、シートの好ましい厚みについて
言及するならば、フィルム、シートの厚みが厚い場合に
はその表面部分のみが急冷により透明化し、内部は徐冷
状態となり白化しやすい傾向がある。フィルム、シート
の厚みが薄すぎる場合には、フィルム、シート自体の機
械的強度が発揮されず実用上の優れた効果が薄れてしま
う。従ってフィルム、シートの好ましい厚みの範囲を数
値をもって特定すれば、0.01〜2.5mm であり、より好ま
しくは0.02〜1mmである。また、急冷によりフィルム、
シートを製造した後に所定の厚みになるように一軸もし
くは二軸延伸を行ってもかまわない。
言及するならば、フィルム、シートの厚みが厚い場合に
はその表面部分のみが急冷により透明化し、内部は徐冷
状態となり白化しやすい傾向がある。フィルム、シート
の厚みが薄すぎる場合には、フィルム、シート自体の機
械的強度が発揮されず実用上の優れた効果が薄れてしま
う。従ってフィルム、シートの好ましい厚みの範囲を数
値をもって特定すれば、0.01〜2.5mm であり、より好ま
しくは0.02〜1mmである。また、急冷によりフィルム、
シートを製造した後に所定の厚みになるように一軸もし
くは二軸延伸を行ってもかまわない。
【0011】本発明においてはフィルム、シート調製
後、下記式(1) となるように選ばれた温度で熟成が施さ
れる。これは温水等、所定温度の熱媒中にフィルム、シ
ートを浸漬する方法や、所定温度の乾燥機中に投入する
方法、温風を吹きつける方法や、赤外線等の輻射熱によ
る方法などにより行われる。 式(1) Ta≦Tcc (℃) (但し、Ta :熟成温度 Tcc:JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂の冷結晶化温度(℃)) 熟成温度がTcc(℃)よりも高温であると急激な結晶化
によりフィルム、シートが白濁し、好ましくない。熟成
のために必要な時間は、共重合ポリエステル樹脂中のシ
クロアルキレンジオール残基の含有率、及び熟成温度と
フィルム、シートの厚さにより異なる。シクロアルキレ
ンジオール残基の含有率が高い程、熟成温度が低い程、
或いは、フィルム、シートの厚さが大きい程、長い熟成
時間を要する。又、熟成温度が低いと極めて長時間の熟
成を要し、生産性等の点で好ましくなく、熟成温度は30
℃以上であることが好ましい。該フィルム又はシートは
前出式(1) となる様に選ばれた温度で熟成後、更に下記
式(2) 及び下記式(3) の範囲内の温度で熱処理される。 式(2) Tg≦Tb≦Tm−2 (℃) 式(3) Tb>Ta (℃) (但し、Tb :熱処理温度(℃) Tg :JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂のガラス転移温度 (℃) Tm :JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂の融点(℃)) 特に好ましい温度範囲は Tg+5≦Tb ≦Tm−10(℃)である。 Tb がガラス転移温度よりも低いと熱処理に要する時間
が長くなり過ぎるため好ましくなく、逆に高温にすると
処理時間は短縮できるが融点に近づき過ぎると不均一な
熱処理による部分的な溶融が生じる場合があり好ましく
ない。斯かる処理を施すことによって、フィルム、シー
トは透明性を維持したまま高結晶性を有し、以後、この
透明性且つ高結晶性は安定に維持される。熱処理後の透
明高結晶性フィルム、シートの好ましい相対結晶化度(C
R)を特定するならばCRが50%以上である。即ち、フィル
ム、シートの相対結晶化度が50%未満であると耐気体透
過性、耐熱性、表面硬度等の結晶性に基づく長所が発揮
されないので、最終製品の結晶化度が50%以上のものが
実用上望ましく、本発明によれば斯かるフィルム、シー
トの提供が可能になった。ここで相対結晶化度とは後記
するDSC測定法により求めた値である。
後、下記式(1) となるように選ばれた温度で熟成が施さ
れる。これは温水等、所定温度の熱媒中にフィルム、シ
ートを浸漬する方法や、所定温度の乾燥機中に投入する
方法、温風を吹きつける方法や、赤外線等の輻射熱によ
る方法などにより行われる。 式(1) Ta≦Tcc (℃) (但し、Ta :熟成温度 Tcc:JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂の冷結晶化温度(℃)) 熟成温度がTcc(℃)よりも高温であると急激な結晶化
によりフィルム、シートが白濁し、好ましくない。熟成
のために必要な時間は、共重合ポリエステル樹脂中のシ
クロアルキレンジオール残基の含有率、及び熟成温度と
フィルム、シートの厚さにより異なる。シクロアルキレ
ンジオール残基の含有率が高い程、熟成温度が低い程、
或いは、フィルム、シートの厚さが大きい程、長い熟成
時間を要する。又、熟成温度が低いと極めて長時間の熟
成を要し、生産性等の点で好ましくなく、熟成温度は30
℃以上であることが好ましい。該フィルム又はシートは
前出式(1) となる様に選ばれた温度で熟成後、更に下記
式(2) 及び下記式(3) の範囲内の温度で熱処理される。 式(2) Tg≦Tb≦Tm−2 (℃) 式(3) Tb>Ta (℃) (但し、Tb :熱処理温度(℃) Tg :JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂のガラス転移温度 (℃) Tm :JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂の融点(℃)) 特に好ましい温度範囲は Tg+5≦Tb ≦Tm−10(℃)である。 Tb がガラス転移温度よりも低いと熱処理に要する時間
が長くなり過ぎるため好ましくなく、逆に高温にすると
処理時間は短縮できるが融点に近づき過ぎると不均一な
熱処理による部分的な溶融が生じる場合があり好ましく
ない。斯かる処理を施すことによって、フィルム、シー
トは透明性を維持したまま高結晶性を有し、以後、この
透明性且つ高結晶性は安定に維持される。熱処理後の透
明高結晶性フィルム、シートの好ましい相対結晶化度(C
R)を特定するならばCRが50%以上である。即ち、フィル
ム、シートの相対結晶化度が50%未満であると耐気体透
過性、耐熱性、表面硬度等の結晶性に基づく長所が発揮
されないので、最終製品の結晶化度が50%以上のものが
実用上望ましく、本発明によれば斯かるフィルム、シー
トの提供が可能になった。ここで相対結晶化度とは後記
するDSC測定法により求めた値である。
【0012】また、フィルム、シートの透明性はその表
面の平滑度に大きく依存するため、高い透明性が求めら
れる場合には、プレス板又は冷却ローラーはできるだけ
平滑であることが望ましい。しかしながら、フィルム、
シートに重厚感を求める場合等はあえてフィルム、シー
ト表面を凹凸にし、透明性を低下させることも可能であ
る。これらの処理を行ったフィルム、シートでもヘイズ
値が20%を超えると、透明性に基づく長所は失われてし
まうことから、透明フィルム、シートを透明性から好ま
しい範囲を規定すると、ヘイズ値20%以下であり、120
℃で加熱処理してもヘイズ値20%以下を保持するものが
実用上望ましく、本発明によれば斯かるフィルム、シー
トの提供が可能になった。尚、本発明の組成物には本発
明の効果を阻害しない範囲で目的に応じ他の熱可塑性樹
脂や無機充填剤を補助的に添加使用することもできる。
面の平滑度に大きく依存するため、高い透明性が求めら
れる場合には、プレス板又は冷却ローラーはできるだけ
平滑であることが望ましい。しかしながら、フィルム、
シートに重厚感を求める場合等はあえてフィルム、シー
ト表面を凹凸にし、透明性を低下させることも可能であ
る。これらの処理を行ったフィルム、シートでもヘイズ
値が20%を超えると、透明性に基づく長所は失われてし
まうことから、透明フィルム、シートを透明性から好ま
しい範囲を規定すると、ヘイズ値20%以下であり、120
℃で加熱処理してもヘイズ値20%以下を保持するものが
実用上望ましく、本発明によれば斯かるフィルム、シー
トの提供が可能になった。尚、本発明の組成物には本発
明の効果を阻害しない範囲で目的に応じ他の熱可塑性樹
脂や無機充填剤を補助的に添加使用することもできる。
【0013】
【発明の効果】以上の如く、本発明により得られる特定
の樹脂よりなる高結晶性の透明フィルム又はシートは、
溶融成形したフィルム又はシートを急冷して低結晶化度
の透明フィルム又はシートを調整し、これを熟成後熱処
理して透明性を損なうことなく結晶化度を高めたもので
あり、以下のような優れた効果を有する。1)樹脂の耐熱
性が高く、120 ℃程度の高温条件下でも透明性が低下せ
ずヘイズ値20%以下を保持し、また高結晶性であるため
ガスバリヤー性、耐熱収縮性に優れ、電子レンジ調理用
食品包装用等に適している。2)機械的特性は損なわずに
透明性を付与したことから窓ガラス保護フィルム等にも
用いることができる。
の樹脂よりなる高結晶性の透明フィルム又はシートは、
溶融成形したフィルム又はシートを急冷して低結晶化度
の透明フィルム又はシートを調整し、これを熟成後熱処
理して透明性を損なうことなく結晶化度を高めたもので
あり、以下のような優れた効果を有する。1)樹脂の耐熱
性が高く、120 ℃程度の高温条件下でも透明性が低下せ
ずヘイズ値20%以下を保持し、また高結晶性であるため
ガスバリヤー性、耐熱収縮性に優れ、電子レンジ調理用
食品包装用等に適している。2)機械的特性は損なわずに
透明性を付与したことから窓ガラス保護フィルム等にも
用いることができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、主な特性値の測定条件は次の通りである。 (1) 融点、冷結晶化温度、ガラス転移温度 JIS K7121 に基づき示差熱分析法(DSC)により昇温
温度10℃/ min で測定した。 (2) 相対結晶化度 フィルム又はシートをDSC測定用試料に切出し、DS
C装置を用いて行った。相対結晶化度の算出は下式によ
る。 CR=〔(ΔHm−|ΔHcc|)/|(ΔHc)HOMO|〕×100(%) (但し、ΔHm;10℃/minで昇温測定による結晶融解熱 ΔHcc;10℃/minで昇温測定による冷結晶化ピークの転移
熱 (ΔHc)HOMO;改質していないPBT ホモポリマーの溶融状
態から10℃/minで降温測定による結晶化熱) 昇温測定時に冷結晶化が進行した後に結晶が融解するた
めに、試料本来の相対結晶化度を求めるには、結晶融解
熱(ΔHm)から冷結晶化ピークの転移熱(ΔHcc)の絶
対値を差し引くことになる。 (3) ヘイズ値 フィルム又はシートを切り出し、JIS K7105 に基づき測
定を行った。 (4) 酸素透過率 フィルム又はシートを切り出し、JIS K7126 に基づき測
定を行った。 (5) 加熱後ヘイズ値及び相対結晶化度 フィルム又はシートを切り出し、120 ℃の温度の送風乾
燥機中に10分間投入した後、JIS K7105 に基づきヘイズ
値を、また上記(2) の条件より相対結晶化度を求めた。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、主な特性値の測定条件は次の通りである。 (1) 融点、冷結晶化温度、ガラス転移温度 JIS K7121 に基づき示差熱分析法(DSC)により昇温
温度10℃/ min で測定した。 (2) 相対結晶化度 フィルム又はシートをDSC測定用試料に切出し、DS
C装置を用いて行った。相対結晶化度の算出は下式によ
る。 CR=〔(ΔHm−|ΔHcc|)/|(ΔHc)HOMO|〕×100(%) (但し、ΔHm;10℃/minで昇温測定による結晶融解熱 ΔHcc;10℃/minで昇温測定による冷結晶化ピークの転移
熱 (ΔHc)HOMO;改質していないPBT ホモポリマーの溶融状
態から10℃/minで降温測定による結晶化熱) 昇温測定時に冷結晶化が進行した後に結晶が融解するた
めに、試料本来の相対結晶化度を求めるには、結晶融解
熱(ΔHm)から冷結晶化ピークの転移熱(ΔHcc)の絶
対値を差し引くことになる。 (3) ヘイズ値 フィルム又はシートを切り出し、JIS K7105 に基づき測
定を行った。 (4) 酸素透過率 フィルム又はシートを切り出し、JIS K7126 に基づき測
定を行った。 (5) 加熱後ヘイズ値及び相対結晶化度 フィルム又はシートを切り出し、120 ℃の温度の送風乾
燥機中に10分間投入した後、JIS K7105 に基づきヘイズ
値を、また上記(2) の条件より相対結晶化度を求めた。
【0015】製造例1(ポリエステルAの合成) テレフタル酸ジメチル258.2 重量部、1,4 −ブタンジオ
ール227.6 重量部、1,4 −シクロヘキサンジメタノール
19.2重量部を所定量のテトラブチルチタネートと共に攪
拌機及び留出管を備えた反応器に仕込み、十分に窒素置
換した後、常圧下で160 ℃まで温度を上げ、攪拌を開始
した。さらに、徐々に温度を上昇させ副生するメタノー
ルを留去した。温度が240 ℃に達したところで、徐々に
反応器中を減圧させ、0.1torr の圧力で2.5 時間攪拌を
続け、固有粘度0.88の共重合ポリエステル樹脂を得た。
1,4 −シクロヘキサンジメタノール残基の導入率はトリ
フルオロ酢酸−d1を溶媒とした1H-NMR測定から求めた。
続いて、該ポリエステル樹脂をペレット化し、窒素気流
下で固相重合を行い、固有粘度1.25の高重合度ポリエス
テルを得た。得られたポリエステルについて、上記した
ような特性評価を行った。結果を表1に示す。
ール227.6 重量部、1,4 −シクロヘキサンジメタノール
19.2重量部を所定量のテトラブチルチタネートと共に攪
拌機及び留出管を備えた反応器に仕込み、十分に窒素置
換した後、常圧下で160 ℃まで温度を上げ、攪拌を開始
した。さらに、徐々に温度を上昇させ副生するメタノー
ルを留去した。温度が240 ℃に達したところで、徐々に
反応器中を減圧させ、0.1torr の圧力で2.5 時間攪拌を
続け、固有粘度0.88の共重合ポリエステル樹脂を得た。
1,4 −シクロヘキサンジメタノール残基の導入率はトリ
フルオロ酢酸−d1を溶媒とした1H-NMR測定から求めた。
続いて、該ポリエステル樹脂をペレット化し、窒素気流
下で固相重合を行い、固有粘度1.25の高重合度ポリエス
テルを得た。得られたポリエステルについて、上記した
ような特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0016】製造例2〜5(ポリエステルB〜Eの合
成) 1,4 −シクロヘキサンジメタノールに代えて、1,3 −シ
クロヘキサンジメタノール、1,4 −シクロヘキサンジオ
ール、2,2 −ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロ
パン、2,2 −ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロ
パンのエチレンオキシド2モル付加体を表1に示す添加
量で用いた以外は製造例1と同様に溶融重合及び固相重
合を行い、種々の共重合ポリエステル樹脂を得た。得ら
れたポリエステルについて製造例1と同様に特性評価を
行った。結果を表1に示す。
成) 1,4 −シクロヘキサンジメタノールに代えて、1,3 −シ
クロヘキサンジメタノール、1,4 −シクロヘキサンジオ
ール、2,2 −ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロ
パン、2,2 −ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロ
パンのエチレンオキシド2モル付加体を表1に示す添加
量で用いた以外は製造例1と同様に溶融重合及び固相重
合を行い、種々の共重合ポリエステル樹脂を得た。得ら
れたポリエステルについて製造例1と同様に特性評価を
行った。結果を表1に示す。
【0017】比較製造例1(ポリエステルFの合成) 1,4 −ブタンジオール及び1,3 −シクロヘキサンジメタ
ノールの添加量を表1に示す値に変えた以外は製造例2
と同様に溶融重合及び固相重合を行い共重合ポリエステ
ルを得た。得られたポリエステルについて製造例2と同
様に特性評価を行った。結果を表1に示す。
ノールの添加量を表1に示す値に変えた以外は製造例2
と同様に溶融重合及び固相重合を行い共重合ポリエステ
ルを得た。得られたポリエステルについて製造例2と同
様に特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0018】比較製造例2(ポリエステルGの合成) 1,4 −ブタンジオール及び2,2 −ビス(4−ヒドロキシシ
クロヘキシル)プロパンのエチレンオキシド2モル付加
体の添加量を表1に示す値に変えた以外は製造例5と同
様に溶融重合及び固相重合を行い共重合ポリエステルを
得た。得られたポリエステルについて製造例5と同様に
特性評価を行った。結果を表1に示す。
クロヘキシル)プロパンのエチレンオキシド2モル付加
体の添加量を表1に示す値に変えた以外は製造例5と同
様に溶融重合及び固相重合を行い共重合ポリエステルを
得た。得られたポリエステルについて製造例5と同様に
特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0019】比較製造例3(ポリエステルHの合成) テレフタル酸ジメチル及び 1,4−ブタンジオールを表1
に示したモノマー比で溶融重合及び固相重合してポリブ
チレンテレフタレート樹脂(PBT)を得た。得られた該ポ
リエステルについて製造例1と同様に特性評価を行っ
た。結果を表1に示す。
に示したモノマー比で溶融重合及び固相重合してポリブ
チレンテレフタレート樹脂(PBT)を得た。得られた該ポ
リエステルについて製造例1と同様に特性評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0020】実施例1〜5、比較例1〜3 原料ポリエステルの違いによるフィルム、シートの特性
の違いを明らかにするため、溶融状態からの急冷条件、
フィルム、シートの厚み、熟成条件、熱処理条件を一定
にしてポリエステルAからHの評価を行った。即ち、24
0 ℃の溶融ポリマーをT-ダイより25℃の冷却ロール上に
押し出し、フィルム、シートの厚みが0.10mmになるよう
に押出し速度を調節して溶融成形したフィルム、シート
の急冷条件、フィルム、シートの厚みをそろえた。これ
らのフィルム、シートを表2に示す種々の温度と時間で
恒温槽中で熟成し、続いて100 ℃の乾燥機中に10分間投
入して熱処理を行った。これらのフィルム、シートの透
明性、結晶性、及び耐気体透過性についての評価結果を
表2に示す。
の違いを明らかにするため、溶融状態からの急冷条件、
フィルム、シートの厚み、熟成条件、熱処理条件を一定
にしてポリエステルAからHの評価を行った。即ち、24
0 ℃の溶融ポリマーをT-ダイより25℃の冷却ロール上に
押し出し、フィルム、シートの厚みが0.10mmになるよう
に押出し速度を調節して溶融成形したフィルム、シート
の急冷条件、フィルム、シートの厚みをそろえた。これ
らのフィルム、シートを表2に示す種々の温度と時間で
恒温槽中で熟成し、続いて100 ℃の乾燥機中に10分間投
入して熱処理を行った。これらのフィルム、シートの透
明性、結晶性、及び耐気体透過性についての評価結果を
表2に示す。
【0021】実施例6,7、比較例4,5 熟成温度を変えた以外は、実施例4と同様にフィルム、
シートを作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
シートを作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
【0022】実施例8,9、比較例6 熱処理温度を変えた以外は、実施例4と同様にフィル
ム、シートを作製し、評価を行った。結果を表4に示
す。
ム、シートを作製し、評価を行った。結果を表4に示
す。
【0023】実施例10,11 フィルム、シートの厚みを変えた以外は、実施例4と同
様にフィルム、シートを作製し、評価を行った。結果を
表5に示す。
様にフィルム、シートを作製し、評価を行った。結果を
表5に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土方 健二 静岡県三島市富士見台8−8 (56)参考文献 特開 平4−7119(JP,A) 特開 平4−363229(JP,A) 特開 平2−130125(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 CFD CA(STN)
Claims (4)
- 【請求項1】繰り返し単位の5〜30モル%がテレフタル
酸若しくはそのエステル形成性誘導体とシクロアルキレ
ンジオールとのエステル単位からなり、残りの繰り返し
単位が主としてテレフタル酸若しくはそのエステル形成
性誘導体と1,4 −ブタンジオールとのエステル単位から
なる共重合ポリエステル樹脂を溶融成形したフィルム又
はシートを急冷して低結晶化度のフィルム又はシートを
調製し、下記式(1) となる様に選ばれた温度で熟成後、
更に下記式(2) 及び下記式(3) の範囲内の温度で熱処理
することを特徴とする透明ポリエステルフィルム、シー
トの製造法。 式(1) Ta≦Tcc (℃) 式(2) Tg≦Tb≦Tm−2 (℃) 式(3) Tb>Ta (℃) (但し、Ta :熟成温度(℃) Tb :熱処理温度(℃) Tcc:JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂の冷結晶化温度(℃) Tg :JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂のガラス転移温度 (℃) Tm :JIS K7121 に基づく示差熱分析法により昇温速度
10℃/minで測定した樹脂の融点(℃)) - 【請求項2】フィルム又はシートが、T−ダイ法で成形
されたものである請求項1記載の透明ポリエステルフィ
ルム、シートの製造法。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の製造法により得られ
る、相対結晶化度50%以上で 120℃で加熱処理してもヘ
イズ値20%以下を保持する透明ポリエステルフィルム、
シート。 - 【請求項4】フィルム又はシートの厚みが0.01〜2.5mm
である請求項3記載の透明ポリエステルフィルム、シー
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03121042A JP3086276B2 (ja) | 1991-05-27 | 1991-05-27 | 透明ポリエステルフィルム、シート及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03121042A JP3086276B2 (ja) | 1991-05-27 | 1991-05-27 | 透明ポリエステルフィルム、シート及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04348135A JPH04348135A (ja) | 1992-12-03 |
JP3086276B2 true JP3086276B2 (ja) | 2000-09-11 |
Family
ID=14801382
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03121042A Expired - Fee Related JP3086276B2 (ja) | 1991-05-27 | 1991-05-27 | 透明ポリエステルフィルム、シート及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3086276B2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-27 JP JP03121042A patent/JP3086276B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04348135A (ja) | 1992-12-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |