JP3084299B2 - イオン注入装置 - Google Patents
イオン注入装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はイオン注入装置に関す
るものである。
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のイオン注入装置は、図4に示され
るようにイオン源Aと、イオン分析マグネットBと、加
速管Cと、QレンズDと、イオンビームをY方向(垂直
方向)に偏向させるイオンビーム偏向Y電極Eと、イオ
ンビームをX方向(水平方向)に偏向させるイオンビー
ム偏向X電極Fと、ウエーハのあるイオン注入室Gとで
構成されている。
るようにイオン源Aと、イオン分析マグネットBと、加
速管Cと、QレンズDと、イオンビームをY方向(垂直
方向)に偏向させるイオンビーム偏向Y電極Eと、イオ
ンビームをX方向(水平方向)に偏向させるイオンビー
ム偏向X電極Fと、ウエーハのあるイオン注入室Gとで
構成されている。
【0003】このようなイオン注入装置においては、イ
オン源Aで発生したイオンは引出電極によって加速され
た後、イオン分析マグネットBによってイオン注入に必
要なイオンのみが選択される。そして、その後、この選
択されたイオンは加速管Cで加速されてから、Qレンズ
Dによりイオン注入室G内のウエーハに最適ビーム形状
のイオンビームを注入できるように収束される。Qレン
ズDで収束されたイオンビームはイオンビーム偏向Y電
極Eとイオンビーム偏向X電極Fとによってそれぞれ偏
向されイオン注入室G内のウエーハ上に走査される。そ
の場合、ウエーハに注入されるイオンビームのエネルギ
とイオン数とは、デバイスの目的によって決められる。
一枚のウエーハに注入されるイオンビームのイオン数の
制御はイオンビーム偏向Y電極Eに直流高電圧のゲート
電圧を高速度で印加したり、あるいは印加しなかったり
してなされる。即ち、一枚のウエーハに注入されるイオ
ンビームのイオン数が所定の数に達すると、ゲート電圧
が印加され、ウエーハにイオンビームの注入が停止され
る。しかし、ゲート電圧の印加が解除されると、ウエー
ハにイオンビームの注入が行われる。
オン源Aで発生したイオンは引出電極によって加速され
た後、イオン分析マグネットBによってイオン注入に必
要なイオンのみが選択される。そして、その後、この選
択されたイオンは加速管Cで加速されてから、Qレンズ
Dによりイオン注入室G内のウエーハに最適ビーム形状
のイオンビームを注入できるように収束される。Qレン
ズDで収束されたイオンビームはイオンビーム偏向Y電
極Eとイオンビーム偏向X電極Fとによってそれぞれ偏
向されイオン注入室G内のウエーハ上に走査される。そ
の場合、ウエーハに注入されるイオンビームのエネルギ
とイオン数とは、デバイスの目的によって決められる。
一枚のウエーハに注入されるイオンビームのイオン数の
制御はイオンビーム偏向Y電極Eに直流高電圧のゲート
電圧を高速度で印加したり、あるいは印加しなかったり
してなされる。即ち、一枚のウエーハに注入されるイオ
ンビームのイオン数が所定の数に達すると、ゲート電圧
が印加され、ウエーハにイオンビームの注入が停止され
る。しかし、ゲート電圧の印加が解除されると、ウエー
ハにイオンビームの注入が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のイオン注入装置
は、上記のように一枚のウエーハに注入されるイオンビ
ームのイオン数が所定の数に達すると、イオンビーム偏
向Y電極Eに直流高電圧のゲート電圧を印加して、ウエ
ーハへのイオンビームの注入を停止している。ウエウエ
ーハへのイオンビームの注入が停止される理由は、イオ
ンビーム偏向Y電極Eにゲート電圧を印加することによ
り、イオンビームがはねあげられ、ウエーハに達しない
で、真空容器の内壁に当たるためである。イオンビーム
が真空容器の内壁に当たると、真空容器の内壁がスパッ
タされ、真空容器の内壁材料の粒子が真空容器内を飛散
する。そのため、飛散する真空容器の内壁材料の粒子の
一部がウエーハに付着する。その結果、ウエーハより形
成されるデバイスに金属不純物等の異物が混入して、デ
バイスの性能が劣化する問題が起きた。
は、上記のように一枚のウエーハに注入されるイオンビ
ームのイオン数が所定の数に達すると、イオンビーム偏
向Y電極Eに直流高電圧のゲート電圧を印加して、ウエ
ーハへのイオンビームの注入を停止している。ウエウエ
ーハへのイオンビームの注入が停止される理由は、イオ
ンビーム偏向Y電極Eにゲート電圧を印加することによ
り、イオンビームがはねあげられ、ウエーハに達しない
で、真空容器の内壁に当たるためである。イオンビーム
が真空容器の内壁に当たると、真空容器の内壁がスパッ
タされ、真空容器の内壁材料の粒子が真空容器内を飛散
する。そのため、飛散する真空容器の内壁材料の粒子の
一部がウエーハに付着する。その結果、ウエーハより形
成されるデバイスに金属不純物等の異物が混入して、デ
バイスの性能が劣化する問題が起きた。
【0005】この発明の目的は、従来の上記問題を解決
して、デバイスに金属不純物等の異物が混入することを
防止して、デバイスの性能を向上させ、歩留りを改善す
ることの可能なイオン注入装置を提供するものである。
して、デバイスに金属不純物等の異物が混入することを
防止して、デバイスの性能を向上させ、歩留りを改善す
ることの可能なイオン注入装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、イオン源より引出されたイオンビーム
の中からイオン注入に必要なイオンのみをイオン分析マ
グネットで選択してから、イオンビームを加速管で加速
して、それをウエーハに注入するイオン注入装置におい
て、上記イオン分析マグネットの内面にシリコン製のラ
イナーを貼ると共に、上記イオン分析マグネットと上記
加速管との間に、ビームマスク、ゲート電極、スリッ
ト、低エネルギーイオン反射電極の順に配置し、上記ゲ
ート電極にビームゲート電源からの出力を印加して、イ
オンビームを跳ね上げることを特徴とするものである。
に、この発明は、イオン源より引出されたイオンビーム
の中からイオン注入に必要なイオンのみをイオン分析マ
グネットで選択してから、イオンビームを加速管で加速
して、それをウエーハに注入するイオン注入装置におい
て、上記イオン分析マグネットの内面にシリコン製のラ
イナーを貼ると共に、上記イオン分析マグネットと上記
加速管との間に、ビームマスク、ゲート電極、スリッ
ト、低エネルギーイオン反射電極の順に配置し、上記ゲ
ート電極にビームゲート電源からの出力を印加して、イ
オンビームを跳ね上げることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】この発明においては、イオン注入に必要なイオ
ンのみをイオン分析マグネットで選択する際、イオンビ
ームの一部はイオン分析マグネット13の内面に貼られ
たシリコン製のライナーをスパッタする。しかしなが
ら、スパッタにより発生したイオンは、スリットと低エ
ネルギーイオン反射電極との間で形成される電界により
反射され、加速管に至らない。イオン分析マグネットで
選択されたイオンビームはビームマスクを通過して、ゲ
ート電極に至るが、そのゲート電極にビームゲート電源
からの出力が印加されると、イオンビームが跳ね上げら
れる。跳ね上げられたイオンビームはスリットを通過又
はそれと衝突する。スリットを通過したイオンビームは
低エネルギーイオン反射電極に通過して、加速管に至
る。
ンのみをイオン分析マグネットで選択する際、イオンビ
ームの一部はイオン分析マグネット13の内面に貼られ
たシリコン製のライナーをスパッタする。しかしなが
ら、スパッタにより発生したイオンは、スリットと低エ
ネルギーイオン反射電極との間で形成される電界により
反射され、加速管に至らない。イオン分析マグネットで
選択されたイオンビームはビームマスクを通過して、ゲ
ート電極に至るが、そのゲート電極にビームゲート電源
からの出力が印加されると、イオンビームが跳ね上げら
れる。跳ね上げられたイオンビームはスリットを通過又
はそれと衝突する。スリットを通過したイオンビームは
低エネルギーイオン反射電極に通過して、加速管に至
る。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。この発明の第1実施例のイオン注入
装置は図1および図2に示されており、同図において、
イオン源11にはイオン引出電源12が接続され、その
出力によって、イオン源11で発生したイオンがビーム
として引出されるようになっている。引出されたイオン
ビームはイオン分析マグネット13内を通過するが、そ
の際、イオン注入に必要なイオンのみがそこで選択され
る。イオン分析マグネット13の内面にはシリコン製の
ライナー14が貼られている。イオン分析マグネット1
3の出口側方向には、イオンビームの通過穴をもったシ
リコン製のビームマスク15が配置され、このビームマ
スク15により、後述のゲート電極16にイオンビーム
が当たらないようにされている。ビームマスク15の後
方にはイオンビームを跳ね上げるゲート電極16が配置
され、そのゲート電極16にはビームゲート電源17が
接続されている。ビームゲート電源17には、後述のウ
エーハに注入されるイオン数が必要な値になると、イオ
ン数を計測するドーズ計測器(図示せず)からの信号が
送られ、そして、ビームゲート電源17からの出力がゲ
ート電極16に印加されるようになっている。ゲート電
極16の後方にはシリコン製のスリット18が配置さ
れ、更に、そのスリット18の後方には、イオン源11
よりイオンビームを引出す引出電圧に比べて10KV程
度低い高電圧を印加する低エネルギーイオン反射電極1
9が配置され、スリット18と低エネルギーイオン反射
電極19との間で電界が形成されている。低エネルギー
イオン反射電極19の後方には加速管20が配置されて
いる。図示していないが、加速管20の後方には、従来
と同様に、Qレンズ、イオンビームをY方向(垂直方
向)に偏向させるイオンビーム偏向Y電極、イオンビー
ムをX方向(水平方向)に偏向させるイオンビーム偏向
X電極、ウエーハの存在しているイオン注入室の順にこ
れらが配置されている。
しながら説明する。この発明の第1実施例のイオン注入
装置は図1および図2に示されており、同図において、
イオン源11にはイオン引出電源12が接続され、その
出力によって、イオン源11で発生したイオンがビーム
として引出されるようになっている。引出されたイオン
ビームはイオン分析マグネット13内を通過するが、そ
の際、イオン注入に必要なイオンのみがそこで選択され
る。イオン分析マグネット13の内面にはシリコン製の
ライナー14が貼られている。イオン分析マグネット1
3の出口側方向には、イオンビームの通過穴をもったシ
リコン製のビームマスク15が配置され、このビームマ
スク15により、後述のゲート電極16にイオンビーム
が当たらないようにされている。ビームマスク15の後
方にはイオンビームを跳ね上げるゲート電極16が配置
され、そのゲート電極16にはビームゲート電源17が
接続されている。ビームゲート電源17には、後述のウ
エーハに注入されるイオン数が必要な値になると、イオ
ン数を計測するドーズ計測器(図示せず)からの信号が
送られ、そして、ビームゲート電源17からの出力がゲ
ート電極16に印加されるようになっている。ゲート電
極16の後方にはシリコン製のスリット18が配置さ
れ、更に、そのスリット18の後方には、イオン源11
よりイオンビームを引出す引出電圧に比べて10KV程
度低い高電圧を印加する低エネルギーイオン反射電極1
9が配置され、スリット18と低エネルギーイオン反射
電極19との間で電界が形成されている。低エネルギー
イオン反射電極19の後方には加速管20が配置されて
いる。図示していないが、加速管20の後方には、従来
と同様に、Qレンズ、イオンビームをY方向(垂直方
向)に偏向させるイオンビーム偏向Y電極、イオンビー
ムをX方向(水平方向)に偏向させるイオンビーム偏向
X電極、ウエーハの存在しているイオン注入室の順にこ
れらが配置されている。
【0009】このような上記第1実施例においては、イ
オン源11で発生したイオンはイオン引出電源12の出
力によってイオンビームとして引出される。引出れたイ
オンビームはイオン分析マグネット13内を通過する
が、その際、イオン注入に必要なイオンのみがそこで選
択される。また、イオン分析マグネット13内を通過す
るイオンビームの一部はイオン分析マグネット13の内
面に貼られたシリコン製のライナー14をスパッタす
る。イオン分析マグネット13内を通過したイオンビー
ムはビームマスク15、ゲート電極16、スリット1
8、低エネルギーイオン反射電極19の順に通過して、
加速管20に至る。通過の際、ビームマスク15はイオ
ンビームがゲート電極16に当たらないようにする役割
を果たしている。また、スリット18と低エネルギーイ
オン反射電極19との間で形成される電界は、シリコン
製のライナー14等をスパッタして発生した汚染原因と
なるイオンを反射し、イオンが加速管20に至らないよ
うにしている。加速管20に至ったイオンビームはそこ
で加速された後、従来と同様に、Qレンズ、イオンビー
ム偏向Y電極を通り、イオンビーム偏向X電極で曲げら
れ、イオン注入室内のウエーハに注入される。
オン源11で発生したイオンはイオン引出電源12の出
力によってイオンビームとして引出される。引出れたイ
オンビームはイオン分析マグネット13内を通過する
が、その際、イオン注入に必要なイオンのみがそこで選
択される。また、イオン分析マグネット13内を通過す
るイオンビームの一部はイオン分析マグネット13の内
面に貼られたシリコン製のライナー14をスパッタす
る。イオン分析マグネット13内を通過したイオンビー
ムはビームマスク15、ゲート電極16、スリット1
8、低エネルギーイオン反射電極19の順に通過して、
加速管20に至る。通過の際、ビームマスク15はイオ
ンビームがゲート電極16に当たらないようにする役割
を果たしている。また、スリット18と低エネルギーイ
オン反射電極19との間で形成される電界は、シリコン
製のライナー14等をスパッタして発生した汚染原因と
なるイオンを反射し、イオンが加速管20に至らないよ
うにしている。加速管20に至ったイオンビームはそこ
で加速された後、従来と同様に、Qレンズ、イオンビー
ム偏向Y電極を通り、イオンビーム偏向X電極で曲げら
れ、イオン注入室内のウエーハに注入される。
【0010】なお、イオン分析マグネット13からイオ
ンビーム偏向X電極の間で、イオンの一部が電子を捕獲
して中性粒子になる。この中性粒子はイオンビーム偏向
X電極で曲げられず直進して、真空容器内壁をスパッタ
する。このスパッタによる金属不純物等の異物の発生を
防ぐために、中性粒子が照射される部分にシリコン製ラ
イナーを取り付ける。また、従来、金属不純物等の異物
の発生を防ぐために用いられていたグラファイト材はシ
リコン材に置き換える。例えば、イオン注入装置内のマ
スク等。
ンビーム偏向X電極の間で、イオンの一部が電子を捕獲
して中性粒子になる。この中性粒子はイオンビーム偏向
X電極で曲げられず直進して、真空容器内壁をスパッタ
する。このスパッタによる金属不純物等の異物の発生を
防ぐために、中性粒子が照射される部分にシリコン製ラ
イナーを取り付ける。また、従来、金属不純物等の異物
の発生を防ぐために用いられていたグラファイト材はシ
リコン材に置き換える。例えば、イオン注入装置内のマ
スク等。
【0011】実施例において、ウエーハに注入されるイ
オン数が必要な値になると、イオン数を計測するドーズ
計測器(図示せず)からの信号がビームゲート電源17
に送られ、そして、ビームゲート電源17からの出力が
ゲート電極16に印加される。その結果、イオンビーム
がゲート電極16により跳ね上げられ、スリット18を
通過しなくなり、ウエーハへのイオン注入が停止され
る。同時に、ビームゲート電源17からの出力がゲート
電極16に印加されると、イオン引出電源12にも信号
が送られ、イオン源11からのイオンビームの引出しも
停止される。そして、ウエーハの交換をした後、イオン
引出電源12をオンにし、続いて、ゲート電極16への
印加を解除すると、再び、イオンビームがウエーハに注
入されるようになる。
オン数が必要な値になると、イオン数を計測するドーズ
計測器(図示せず)からの信号がビームゲート電源17
に送られ、そして、ビームゲート電源17からの出力が
ゲート電極16に印加される。その結果、イオンビーム
がゲート電極16により跳ね上げられ、スリット18を
通過しなくなり、ウエーハへのイオン注入が停止され
る。同時に、ビームゲート電源17からの出力がゲート
電極16に印加されると、イオン引出電源12にも信号
が送られ、イオン源11からのイオンビームの引出しも
停止される。そして、ウエーハの交換をした後、イオン
引出電源12をオンにし、続いて、ゲート電極16への
印加を解除すると、再び、イオンビームがウエーハに注
入されるようになる。
【0012】ところで、図3はこの発明の第2実施例を
示しており、同図において、ゲート電極16の中心軸
と、スリット18、低エネルギーイオン反射電極19お
よび加速管20を通る中心軸とは鈍角度をなしている。
したがって、上記第1実施例と違って、ビームゲート電
源17からの出力をゲート電源16に印加して、イオン
ビームをゲート電極16より跳ね上げた状態のときに、
イオンビームがスリット18を通過して、ウエーハへの
イオン注入がなされ、反対に、ビームゲート電源17か
らの出力をゲート電源16に印加せず、イオンビームを
ゲート電源16より跳ね上げないときには、イオンビー
ムがスリット18に当たり、ウエーハへのイオン注入が
停止される。このような動作は、上記第1実施例と逆の
ものである。逆にした理由は、上記第1実施例の場合、
ビームゲート電源17が故障したとき、イオンビームを
ゲート電源16より跳ね上げることができず、ウエーハ
へのイオン注入を停止できない問題が起きるので、この
問題を第2実施例において解決し、ビームゲート電源1
7が故障したときには、ウエーハへのイオン注入の停止
を可能にするためである。
示しており、同図において、ゲート電極16の中心軸
と、スリット18、低エネルギーイオン反射電極19お
よび加速管20を通る中心軸とは鈍角度をなしている。
したがって、上記第1実施例と違って、ビームゲート電
源17からの出力をゲート電源16に印加して、イオン
ビームをゲート電極16より跳ね上げた状態のときに、
イオンビームがスリット18を通過して、ウエーハへの
イオン注入がなされ、反対に、ビームゲート電源17か
らの出力をゲート電源16に印加せず、イオンビームを
ゲート電源16より跳ね上げないときには、イオンビー
ムがスリット18に当たり、ウエーハへのイオン注入が
停止される。このような動作は、上記第1実施例と逆の
ものである。逆にした理由は、上記第1実施例の場合、
ビームゲート電源17が故障したとき、イオンビームを
ゲート電源16より跳ね上げることができず、ウエーハ
へのイオン注入を停止できない問題が起きるので、この
問題を第2実施例において解決し、ビームゲート電源1
7が故障したときには、ウエーハへのイオン注入の停止
を可能にするためである。
【0013】なお、イオン分析マグネット13の内面に
シリコン製のライナー14を貼る代わりに、イオン分析
マグネット13の真空容器自体をシリコン製のブロック
で制作したものであってもよい。また、ゲート電極部に
真空ポンプを組み込んで、金属不純物等の異物を減らす
従来の方法も付加できる。
シリコン製のライナー14を貼る代わりに、イオン分析
マグネット13の真空容器自体をシリコン製のブロック
で制作したものであってもよい。また、ゲート電極部に
真空ポンプを組み込んで、金属不純物等の異物を減らす
従来の方法も付加できる。
【0014】
【発明の効果】この発明は、イオン分析マグネットの内
面に貼られたシリコン製のライナーをスパッタすること
により発生したイオンはスリットと低エネルギーイオン
反射電極との間に形成される電界により反射され、加速
管に至らず、しかも、ゲート電極にビームゲート電源か
らの出力が印加されると、イオンビームが跳ね上げら
れ、イオンビームがスリットを通過又はそれと衝突する
ので、デバイスに金属不純物等の異物が混入することが
防止され、デバイスの性能が向上して、歩留りが改善さ
れるようになる。また、ゲート電極は加速管の手前に配
置されているので、跳ね上げられるイオンビームは低い
エネルギーとなる。そのため、ゲート電極を小型化でき
るる共に、ゲート電極に印加されるビームゲート電源か
らの出力を小さくすることが出来る。更に、イオン分析
マグネットの内面にシリコン製のライナーを貼っている
ので、イオン分析マグネットの内面からのガスの放出が
抑制される。その結果、硼素、リン、砒素等の2価のプ
ラスイオンがイオン分析マグネット内の残留ガスと衝突
する確率が減少し、硼素、リン、砒素等の2価のプラス
イオンのビーム電流が増加する。
面に貼られたシリコン製のライナーをスパッタすること
により発生したイオンはスリットと低エネルギーイオン
反射電極との間に形成される電界により反射され、加速
管に至らず、しかも、ゲート電極にビームゲート電源か
らの出力が印加されると、イオンビームが跳ね上げら
れ、イオンビームがスリットを通過又はそれと衝突する
ので、デバイスに金属不純物等の異物が混入することが
防止され、デバイスの性能が向上して、歩留りが改善さ
れるようになる。また、ゲート電極は加速管の手前に配
置されているので、跳ね上げられるイオンビームは低い
エネルギーとなる。そのため、ゲート電極を小型化でき
るる共に、ゲート電極に印加されるビームゲート電源か
らの出力を小さくすることが出来る。更に、イオン分析
マグネットの内面にシリコン製のライナーを貼っている
ので、イオン分析マグネットの内面からのガスの放出が
抑制される。その結果、硼素、リン、砒素等の2価のプ
ラスイオンがイオン分析マグネット内の残留ガスと衝突
する確率が減少し、硼素、リン、砒素等の2価のプラス
イオンのビーム電流が増加する。
【図1】この発明の第1実施例のイオン注入装置を示す
説明図
説明図
【図2】この発明の第1実施例の要部の一部を示す説明
図
図
【図3】この発明の第2実施例の要部の一部を示す説明
図
図
【図4】従来のイオン注入装置を示す説明図
11・・・・・・イオン源 12・・・・・・イオン引出電源 13・・・・・・イオン分析マグネット 14・・・・・・ライナー 15・・・・・・ビームマスク 16・・・・・・ゲート電極 17・・・・・・ビームゲート電源 18・・・・・・スリット 19・・・・・・低エネルギーイオン反射電極 20・・・・・・加速管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚越 修 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地日本真空 技術株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/317 H01J 37/05
Claims (1)
- 【請求項1】イオン源より引出されたイオンビームの中
からイオン注入に必要なイオンのみをイオン分析マグネ
ットで選択してから、イオンビームを加速管で加速し
て、それをウエーハに注入するイオン注入装置におい
て、上記イオン分析マグネットの内面にシリコン製のラ
イナーを貼ると共に、上記イオン分析マグネットと上記
加速管との間に、ビームマスク、ゲート電極、スリッ
ト、低エネルギーイオン反射電極の順に配置し、上記ゲ
ート電極にビームゲート電源からの出力を印加して、イ
オンビームを跳ね上げることを特徴とするイオン注入装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03081638A JP3084299B2 (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | イオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03081638A JP3084299B2 (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | イオン注入装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06119902A JPH06119902A (ja) | 1994-04-28 |
JP3084299B2 true JP3084299B2 (ja) | 2000-09-04 |
Family
ID=13751886
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03081638A Expired - Lifetime JP3084299B2 (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | イオン注入装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3084299B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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JP5242937B2 (ja) * | 2007-04-10 | 2013-07-24 | 株式会社Sen | イオン注入装置及びイオン注入方法 |
US9437397B2 (en) * | 2013-06-27 | 2016-09-06 | Varian Semiconductor Equipment Associates, Inc. | Textured silicon liners in substrate processing systems |
-
1991
- 1991-03-20 JP JP03081638A patent/JP3084299B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH06119902A (ja) | 1994-04-28 |
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