JP3081698B2 - 3群ズームレンズ - Google Patents
3群ズームレンズInfo
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Description
カメラ等に使用され、特に一眼レフレックスカメラ用
で、長いバックフォーカスで標準画角を含み変倍比が約
3のズームレンズに関するものである。
等に用いられるズームレンズとしては、物体側から順
に、負の屈折力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持
つ第2レンズ群とにて構成され、両レンズ群間の間隔を
変化させて変倍を行なう2群ズームレンズが主流であ
る。
て、特開昭51−83543号、特開昭53−9175
6号、特開昭55−117118号、特開昭56−43
619号、特開昭56−132306号、特開昭59−
33417号、特開昭59−142515号、特開昭6
1−80214号、特開昭63−201616号公報に
記載されたレンズ系のようにレンズ枚数が7枚の少ない
枚数のズームレンズが知られているが、いずれの従来例
も変倍比が2程度である。
群ズームレンズとして、特開昭53−140047号、
特開昭54−72066号、特開昭58−12011
号、特開昭60−55311号、特開昭61−8711
7号の各公報に記載されているレンズ系が知られている
が、有効径の大きな第1レンズ群のレンズ枚数が多く、
外径の大きなレンズが増えてコスト高になり、大きくて
重くなっている。
−132209号、特開昭60−181717号、特開
昭61−170716号等の各公報に記載されたレンズ
系のように、2群ズームレンズにもう一つのレンズ群を
追加して3群ズームレンズへ発展させたレンズ系が知ら
れているが、レンズ枚数が多いため、コスト高になり、
全長が大である。
が従来の2群ズームレンズで変倍比が2程度のものとほ
ぼ同じであって、特に第1レンズ群が3枚でありながら
変倍比を3程度まで高くし、更に広角端における画角を
大にしても収差を良好に補正し得るレンズ系を提供する
ことを目的としている。
は、前記の目的を達成するためにつまり各レンズ群のレ
ンズ枚数特に第1レンズ群のレンズ枚数を少なくしてコ
ンパクトなレンズ系にするために、物体側から順に負の
第1レンズ群、正の第2レンズ群、正の第3レンズ群の
3群ズームとし、各レンズ群の構成を次に述べるように
したことを特徴とする。
に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レン
ズ群と正の屈折力の第3レンズ群とからなり、広角端か
ら望遠端への変倍に際し、第1レンズ群は像面位置が一
定になるように非線形に移動し第2レンズ群と第3レン
ズ群は両レンズ群間隔が狭くなるようにそれぞれ単独に
像面側から物体側へ移動し、前記第1レンズ群が物体側
から順に物体側に凸面を向けた負のメニスカスレンズと
負レンズと物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズ
とにて構成され、第2レンズ群が物体側から順に2枚以
上の正レンズと両凹負レンズにて構成され、第3レンズ
群が物体側から順に正レンズと負レンズとにて構成され
たレンズ系である。
群は、他のレンズ群に比べて有効径が大になる。そのた
めに、第1レンズ群のレンズ枚数は少ない方が好まし
い。本発明のズームレンズは、前記のように物体側から
順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レ
ンズ群と正の屈折力の第3レンズ群の三つのレンズ群に
て構成した。第1レンズ群では、歪曲収差がマイナス側
へ発生するので、広角端における画角を拡げ、又変倍比
を大にすると、2群ズームレンズでは、この歪曲収差が
補正しきれなくなる。
て、広角端での画角を大にするとともに変倍比が大にな
るようにした。
曲収差は、開口絞りを第2レンズ群と第3レンズ群との
間に配置し、第2レンズ群中の正レンズと第3レンズ群
中の負レンズで歪曲収差をプラス方向に発生させて補正
している。そのために、第2レンズ群中の正レンズは、
物体側に配置し第3レンズ群中の負レンズは像側に配置
し、しかも広角端で第2レンズ群と第3レンズ群との間
隔を拡げることによって、第2レンズ群と第3レンズ群
で発生するプラス方向の歪曲収差を増大させて、レンズ
系全体の歪曲収差をバランス良く補正している。
群中の負レンズは、いずれも非点収差がプラス方向に発
生する。広角端においては、第1レンズ群中の正レンズ
や第2レンズ群中の正レンズによる非点収差の発生が大
であるので、非点収差を補正できるが、望遠端では非点
収差がプラス側に発生しやすくなる。そのため、望遠端
において第2レンズ群と第3レンズ群の間隔を狭くすれ
ば、第2レンズ群中の負レンズと第3レンズ群中の負レ
ンズで発生する非点収差を小さくして、望遠端における
全系の非点収差が良好に補正されるようにした。
の第1レンズ群、正の第2レンズ群、正の第3レンズ群
のように構成したもので、歪曲収差や非点収差を良好に
補正したが、更に次のようにして収差補正を行なってい
る。
収差は、第2レンズ群においてマイナス側へ大きく発生
する。そのため第3レンズ群中に非球面を用いることに
よって、この球面収差を補正できる。ここで用いる非球
面は、光軸から離れるにつれて負の屈折力が強くなる形
状であれば、球面収差をプラス側へ発生させ得るので、
前記のプラス側へ発生する球面収差を補正することが出
来る。
記の球面収差を補正することは可能であるが、この非球
面は、歪曲収差をマイナス方向に発生させるので、広角
端における歪曲収差が増大する。しかし前記のように第
3レンズ群に非球面を用いた場合は、非球面で歪曲収差
がプラス方向に発生する。したがって第3レンズ群に非
球面を設ければ球面収差と歪曲収差の両方の補正にとっ
て有効である。
際し独自に移動するようにしてもよいが、第2レンズ群
又は第3レンズ群のいずれかと一体に移動するようにす
れば、カムを増加させる必要がなく、鏡枠の構成を簡単
にし得るので好ましい。
物体側から順に負の第1レンズ群と正の第2レンズ群と
正の第3レンズ群とにて構成される3群ズームレンズ
で、広角端から望遠端への変倍の際に第1レンズ群は像
面位置が一定になるように非線形に移動し又第2レンズ
群と第3レンズ群はそのレンズ群間の間隔が狭くなるよ
うにそれぞれ単独に像側から物体側へ移動するレンズ系
で、各レンズ群の屈折力の配分を下記の条件を満足する
ように構成することによって前述の本発明の目的を達成
することを可能にした。 (1) 0.4<│f1/fT│<0.7 (2) 0.5<f2/f3<1.0 (3) 0.7<f3/fT<1.2 ただしf1,f2,f3は夫々第1レンズ群,第2レン
ズ群,第3レンズ群の焦点距離、f T は望遠端における
全系の焦点距離である。
定めたもので、上限を越えると第1レンズ群の屈折力が
弱くなりすぎ、広角端や望遠端においてレンズ系の全長
が長くなる。又第1レンズ群にてフォーカシングを行な
う場合、第1レンズ群の繰り出し量が増大して近距離撮
影時の全長の増大と前玉径の増大を招くことになる。条
件(1)の下限を越えるとレンズ系のコンパクト化にと
っては有利であるが、第1レンズ群で発生する歪曲収差
や非点収差が大になり第2レンズ群や第3レンズ群によ
る補正が困難になり、これら収差の発生を抑えるために
は、第1レンズ群を4枚以上のレンズにて構成せざるを
得なくなり好ましくない。
レンズ群と第3レンズ群とでバランス良く補正するため
の条件である。上限を越えると第3レンズ群の屈折力が
第2レンズ群の屈折力に対して強くなりすぎ、そのため
に第3レンズ群の正レンズで発生する球面収差や歪曲収
差の補正が困難になる。又下限を越えると、第2レンズ
群の屈折力が強くなりすぎて、第2レンズ群で発生する
球面収差や歪曲収差の補正が困難になる。したがってこ
の条件(2)の範囲を越えると、第2レンズ群又は第3
レンズ群のレンズ枚数を増やさなければならなくなり、
コスト高になり好ましくない。
だけでは、第2レンズ群と第3レンズ群の屈折力が共に
弱くなりすぎて全長が長くなったり、共に強くなりすぎ
て性能が悪くなりこれを改善するためには各レンズ群の
レンズ枚数が増え好ましくない。そのために設けたのが
条件(3)である。
レンズ群の屈折力が弱くなりすぎて、条件(2)を満足
させると第2レンズ群の屈折力も弱くなりすぎ、変倍比
を大にするためには第2レンズ群と第3レンズ群の移動
量を増大させなければならず、レンズ系の全長が長くな
る。また下限を越えると第3レンズ群の屈折力が強くな
るとともに第2レンズ群の屈折力も強くなる。そのため
レンズ系の全長を短くするためには有利であるが、第2
レンズ群、第3レンズ群で発生する諸収差の補正が困難
になるのでレンズ枚数が増えてコスト高になる。
足するように第1レンズ群,第2レンズ群,第3レンズ
群のパワー配分を行なったレンズ系では、各レンズ群の
夫々のレンズ構成を前述のようにすれば、一層好まし
い。更に前記条件を満足するズームレンズで、第3レン
ズ群に非球面を設ければ歪曲収差等の諸収差の補正にと
って望ましい。
フカメラ等に用いられるため、バックフォーカスは、あ
る程度長くなければならない。しかしあまりバックフォ
ーカスを長くすると全長が長くなるため好ましくない。
そのため次の条件(4)を満足するのが好ましい。 (4) −0.5<β3T<0.2 ただしβ3Tは第3レンズ群の望遠端における横倍率であ
る。
足し、条件(4)の上限を越えると、広角端においてバ
ックフォーカスを長くすることが困難になってしまうの
で、変倍比を大にすることが出来なくなる。又下限を越
えるとバックフォーカスが必要以上に長くなってしまう
のでレンズ系の全長が長くなる。
す。 実施例1 f=28.82 〜48.8〜82.8mm ,F/4.5 〜5.1 〜5.8 r1 =59.667 d1 =2.07 n1 =1.72916 ν1 =54.68 r2 =27.088 d2 =8.05 r3 =148.822 d3 =1.55 n2 =1.73400 ν2 =51.49 r4 =32.842 d4 =4.56 r5 =30.120 d5 =4.14 n3 =1.78472 ν3 =25.71 r6 =49.266 d6 =D1 r7 =22.035 d7 =3.83 n4 =1.57250 ν4 =57.76 r8 =-2974.406 d8 =0.10 r9 =35.604 d9 =2.21 n5 =1.63854 ν5 =55.38 r10=97.166 d10=1.24 r11=-61.647 d11=1.00 n6 =1.78472 ν6 =25.71 r12=60.047 d12=D2 r13=(絞り) d13=1.00 r14=32.774 d14=4.77 n7 =1.65844 ν7 =50.86 r15=-42.286 d15=2.87 r16=-98.504 (非球面)d16=2.48 n8 =1.75700 ν8 =47.87 r17=38.557 非球面係数 E=-3.7466 ×10-5 ,F=-8.2306 ×10-8 ,G=5.0944×10-10 H=-5.1942 ×10-12 f 28.82 48.80 82.80 D1 42.52 16.83 2.00 D2 7.74 5.85 3.90 fB 38.87 54.72 80.84 |f1/fT |=0.58 ,f2/f3 =0.79 ,f3/fT =0.96 ,β3T=-0.21 実施例2 f=28.82 〜48.8〜82.8mm ,F/4.5 〜5.1 〜5.8 r1 =58.933 d1 =2.07 n1 =1.72916 ν1 =54.68 r2 =27.525 d2 =8.01 r3 =130.919 d3 =1.55 n2 =1.73400 ν2 =51.49 r4 =32.243 d4 =4.51 r5 =29.514 d5 =4.10 n3 =1.78472 ν3 =25.71 r6 =45.717 d6 =D1 r7 =21.308 d7 =3.89 n4 =1.57250 ν4 =57.76 r8 =-1115.393 d8 =0.10 r9 =35.685 d9 =2.54 n5 =1.63854 ν5 =55.38 r10=76.983 d10=1.33 r11=-59.182 d11=1.20 n6 =1.78472 ν6 =25.71 r12=63.500 d12=D2 r13=(絞り) d13=1.00 r14=46.437(非球面)d14=4.14 n7 =1.65844 ν7 =50.86 r15=-28.665 d15=2.65 r16=-235.059 d16=2.47 n8 =1.75700 ν8 =47.87 r17=30.192 非球面係数 E=-3.6206 ×10-5 ,F=-3.4581 ×10-8 ,G=-1.0641 ×10-10 H=1.0068×10-12 f 28.82 48.80 82.80 D1 42.55 16.81 2.00 D2 7.94 5.95 3.94 fB 38.89 54.73 80.76 |f1/fT |=0.58 ,f2/f3 =0.80 ,f3/fT =0.93 ,β3T=-0.22 実施例3 f=28.82 〜48.8〜82.8mm ,F/4.5 〜5.1 〜5.8 r1 =58.128 d1 =2.07 n1 =1.72916 ν1 =54.68 r2 =26.925 d2 =7.95 r3 =170.728 d3 =1.60 n2 =1.73400 ν2 =51.49 r4 =35.330 d4 =3.95 r5 =30.091 d5 =3.83 n3 =1.78472 ν3 =25.71 r6 =48.099 d6 =D1 r7 =21.734 d7 =3.81 n4 =1.57250 ν4 =57.76 r8 =-346.256 d8 =0.13 r9 =33.120 d9 =2.28 n5 =1.63854 ν5 =55.38 r10=62.532 d10=1.46 r11=-55.771 d11=1.00 n6 =1.78472 ν6 =25.71 r12=67.074 d12=2.76 r13=(絞り) d13=D2 r14=36.192 d14=4.54 n7 =1.65844 ν7 =50.86 r15=-37.405 d15=2.92 r16=-50.215 (非球面)d16=1.38 n8 =1.75700 ν8 =47.87 r17=66.890 非球面係数 E=-3.4698 ×10-5 ,F=-5.7590 ×10-8 ,G=2.1514×10-10 H=-3.0408 ×10-12 f 28.82 48.80 82.80 D1 44.55 17.54 2.00 D2 7.42 5.36 3.23 fB 38.94 54.76 80.70 |f1/fT |=0.59 ,f2/f3 =0.79 ,f3/fT =0.95 ,β3T=-0.20 実施例4 f=36.2〜60.0〜102.6mm ,F/4.5 〜5.1 〜5.8 r1 =59.248 d1 =2.00 n1 =1.74320 ν1 =49.31 r2 =38.191 d2 =5.32 r3 =297.036 d3 =1.80 n2 =1.71300 ν2 =53.84 r4 =29.663 d4 =3.88 r5 =29.451 d5 =3.71 n3 =1.80518 ν3 =25.43 r6 =44.697 d6 =D1 r7 =27.600 d7 =2.77 n4 =1.69680 ν4 =55.52 r8 =81.374 d8 =0.10 r9 =25.330 d9 =2.92 n5 =1.65830 ν5 =57.33 r10=77.593 d10=0.98 r11=-250.083 d11=1.00 n6 =1.76182 ν6 =26.55 r12=40.015 d12=D2 r13=(絞り) d13=1.00 r14=55.054 d14=3.01 n7 =1.69350 ν7 =53.23 r15=-63.780 d15=0.10 r16=143.141 d16=1.93 n8 =1.62012 ν8 =49.66 r17=34.384(非球面) 非球面係数 E=2.2929×10-5 ,F=5.8241×10-8 ,G=1.0216×10-10 H=1.6065×10-12 f 36.2 60.0 102.6 D1 43.72 17.82 2.00 D2 8.70 5.88 3.30 fB 53.02 71.76 103.74 |f1/fT |=0.54 ,f2/f3 =0.65 ,f3/fT =0.93 ,β3T=-0.14 ただしr1 ,r2 ,・・・ はレンズ各面の曲率半径、d
1 ,d2 ,・・・ は各レンズの肉厚および空気間隔、n
1 ,n2 ,・・・ は各レンズの屈折率、ν1 ,ν2,・・・は
各レンズのアッベ数である。
29°、又実施例4は画角が65°〜24°で変倍比が
ほぼ3のズームレンズである。尚開口絞りは、実施例
1,実施例2,実施例4が第3レンズ群と一体で移動
し、又実施例3が第2レンズ群と一体で移動する。
は、次の式で表わされる。
ある。
中にのみ非球面を用いているが、第1レンズ群や第3レ
ンズ群中に非球面を追加することによって、より高性能
なズームレンズを容易に設計し得る。
る第1レンズ群を3枚で構成し又全体でも少ないレンズ
枚数で構成してコンパクトにししかも変倍比が3で良好
な性能を有するレンズ系である。
曲線図
曲線図
図
図
差曲線図
図
図
差曲線図
図
Claims (3)
- 【請求項1】物体側から順に、負の屈折力の第1レンズ
群と正の屈折力の第2レンズ群と正の屈折力の第3レン
ズ群とからなり、広角端から望遠端への変倍に際し、第
1レンズ群は像面位置が一定になるように非線形に移動
し第2レンズ群と第3レンズ群は両レンズ群間隔が狭く
なるようにそれぞれ単独に像面側から物体側へ移動し、
前記第1レンズ群が物体側から順に物体側に凸面を向け
た負のメニスカスレンズと負レンズと物体側に凸面を向
けた正のメニスカスレンズとにて構成され、第2レンズ
群が物体側から順に2枚以上の正レンズと両凹負レンズ
とにて構成され、第3レンズ群が物体側から順に正レン
ズと負レンズとにて構成され、各レンズ群の屈折力の配
分を下記の条件を満足するように構成したズームレン
ズ。0.4<|f 1 /f T |<0.7 (1) 0.5<f 2 /f 3 <1.0 (2) 0.7<f 3 /f T <1.2 (3) ただしf 1 ,f 2 ,f 3 は夫々第1レンズ群,第2レンズ
群,第3レンズ群の焦点距離、f T は望遠端における全
系の焦点距離である。 - 【請求項2】 前記第3レンズ群中に非球面を配置した請
求項1のズームレンズ。 - 【請求項3】 前記第3レンズ群中の非球面が光軸から離
れるにつれて負の屈折力が強くなる形状である請求項2
のズームレンズ。
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