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JP3077535B2 - チップ型圧電共振部品 - Google Patents

チップ型圧電共振部品

Info

Publication number
JP3077535B2
JP3077535B2 JP06275287A JP27528794A JP3077535B2 JP 3077535 B2 JP3077535 B2 JP 3077535B2 JP 06275287 A JP06275287 A JP 06275287A JP 27528794 A JP27528794 A JP 27528794A JP 3077535 B2 JP3077535 B2 JP 3077535B2
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JP
Japan
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piezoelectric
piezoelectric resonator
base substrate
resonance
chip
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP06275287A
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English (en)
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JPH08139561A (ja
Inventor
弘明 開田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication of JPH08139561A publication Critical patent/JPH08139561A/ja
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Publication of JP3077535B2 publication Critical patent/JP3077535B2/ja
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリント回路基
板などに面実装するのに適したチップ型の圧電共振部品
に関し、特に、すべりモードを利用した圧電共振子を用
いたチップ型圧電共振部品に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来のすべりモードを利用した
エネルギー閉じ込め型の圧電共振子を示す斜視図であ
る。圧電共振子191は、矩形板状の圧電セラミック板
192を有する。圧電セラミック板192は、一方端面
192aから他方端面192b側に向かって分極処理さ
れている(分極方向を矢印Pで示す。)。圧電セラミッ
ク板192の上面192c上には共振電極193が、下
面192d上には共振電極194が形成されている。
【0003】共振電極193は、端面192b側から中
央に向かって延ばされている。共振電極194は、端面
192aから中央に向かって延ばされている。共振電極
193,194は、圧電セラミック板192の中央領域
において、圧電セラミック板192を介して表裏対向す
るように重なり合わされている。
【0004】圧電共振子191では、共振電極193,
194から交流電圧を印加することにより、共振電極1
93,194が重なり合っている領域、すなわち共振部
がすべりモードで励振される。この場合、振動のエネル
ギーは、共振電極193,194が重なり合っている共
振部に閉じ込められ、端面192a,192b側にはあ
まり漏洩しない。
【0005】すなわち、圧電共振子191は、すべりモ
ードを利用したエネルギー閉じ込め型の圧電共振子であ
る。従って、端面192a,192b近傍において機械
的に保持することにより、ケース材や回路基板等に固定
することができる。
【0006】エネルギー閉じ込め型の圧電共振子191
では、振動のエネルギーは共振部に良好に閉じ込められ
ることが必要である。さもないと、端面192a,19
2b側の部分において機械的に保持した場合に振動が阻
害され、所望の共振特性を得ることができない。
【0007】圧電共振子191において、振動エネルギ
ーを良好に閉じ込めるには、素子の長さLを長くする必
要がある。また、圧電共振子191の共振周波数は、共
振部の厚みすなわち素子の厚みtに依存する。例えば、
共振周波数が4MHzの圧電共振子191を得ようとし
た場合、厚みtは0.3mm程度となり、2MHzの圧
電共振子191を得ようとした場合には厚みtは0.6
mmとなる。
【0008】ところが、振動エネルギーを共振部に確実
に閉じ込めるには、厚みtが大きくなるにつれ、素子の
長さLを長くしなければならない。例えば、4MHzの
ときには、厚みtは0.3mmであるが、この場合共振
エネルギーを共振部に確実に閉じ込めるには、長さLを
5mm程度としなければならず、また2MHzの場合に
は厚みtは0.6mmとなるが、この場合には長さLを
10mm程度まで長くしなければならなかった。
【0009】その結果、すべりモードを利用したエネル
ギー閉じ込め型の圧電共振子1では、素子の長さ寸法L
が大きくならざるを得なかった。従って、従来のすべり
モードを利用したエネルギー閉じ込め型の圧電共振子1
91を用いてチップ型圧電共振部品を構成した場合、部
品全体の寸法も大きくならざるを得なかった。
【0010】本発明の目的は、すべりモードを利用した
エネルギー閉じ込め型の圧電共振子を用いたチップ型圧
電共振部品であって、振動エネルギーの閉じ込め効率を
効果的に高めることができ、かつ全体の寸法を小型とす
ることができ、容易に製造可能なチップ型圧電共振部品
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の広い局面によれ
ば、ベース基板と、ベース基板上に直接または間接に固
定された圧電共振子と、前記ベース基板上に固定された
圧電共振子を囲撓するようにベース基板に固定されたキ
ャップ材とを備え、前記圧電共振子が、長辺と短辺とを
有する一対の対向し合っている矩形の面を有し、かつあ
る方向に分極処理された圧電体と、前記圧電体の外表面
において所定距離を隔てて配置されており、かつ前記分
極方向に直交する方向に電圧を印加するための第1,第
2の共振電極とを備え、前記圧電体の前記矩形面の長辺
の長さをb、短辺の長さをa、圧電体を構成している材
料のポアソン比をσとしたときに、比b/aが、
【0012】
【数2】
【0013】(但し、nは整数)を満たす値を中心とし
て±10%以内の範囲とされている、すべりモードを利
用した圧電共振子であることを特徴とする、チップ型圧
電共振部品が提供される。
【0014】すなわち、本発明は、上記特定の圧電共振
子を用いたことを特徴とし、ベース基板に対して直接ま
たは間接に該圧電共振子を固定し、ベース基板上に圧電
共振子を囲撓するようにキャップ材を固定したことを特
徴とする。
【0015】本発明で用いられる上記圧電共振子の特徴
は、上記圧電体の矩形面の長辺の長さをb、短辺の長さ
をa、圧電体を構成している材料のポアソン比をσとし
たときに、比b/aが、式(1)を満たす値を中心とし
て±10%の範囲内とされていることにある。
【0016】上記圧電共振子では、第1,第2の共振電
極から交流電圧が印加されることにより、分極方向に直
交する方向に該交流電圧が印加される。従って、圧電共
振子がすべりモードで励振される。しかも、上記比b/
aが、上述した式(1)を満たす値を中心として±10
%の範囲内とされているため、すべりモードの振動が圧
電共振子に効果的に閉じ込められる。このような比b/
aを上記特定の範囲内とすることにより、すべりモード
の振動が効果的に閉じ込められることは、本願発明者
(単数)により実験的に確かめられたものであり、後述
の実施例において詳述する。
【0017】上記圧電共振子では、すべりモードの振動
が上記圧電共振子の圧電体に効果的に閉じ込められる。
従って、この圧電共振子を用いて部品を作製する際に、
支持構造側において振動を減衰させる必要がないため、
支持構造を簡略化することができる。
【0018】本発明の特定的な局面によれば、上記圧電
体に支持部が連結される。この場合、圧電体にすべりモ
ードの振動が効果的に閉じ込められるため、支持部の大
きさを小さくすることができ、かつ支持部の構造を簡略
化することができる。また、好ましくは、上記支持部
は、圧電体の両側に連結され、それによって圧電体をよ
り安定に支持することができる。また、より好ましく
は、圧電体の両側に連結された支持部に対し、保持部が
連結される。この保持部として、ある程度の面積を有す
る部材を用いることにより、保持部を利用して他の部材
に容易にかつ安定に固定することができる。
【0019】また、本発明のより特定的な局面では、上
記圧電体、支持部(複数)及び保持部(複数)が板状の
部材により構成され、従って全体として板状の形状を有
するエネルギー閉じ込め型の圧電共振子が用いられる。
この場合、圧電体、支持部(複数)及び保持部(複数)
を、一枚の圧電基板を機械加工することにより構成する
ことができ、従って、板状のエネルギー閉じ込め型のす
べりモードを利用した圧電共振子を容易に得ることがで
きる。
【0020】また、上記一枚の圧電基板を機械加工する
ことにより、圧電体、支持部(複数)及び保持部(複
数)を構成する構造においては、好ましくは、圧電基板
に第1,第2の溝を形成し、第1,第2の溝間の圧電基
板部分により上記圧電体を構成してもよい。この場合に
は、第1,第2の溝を加工することにより、圧電体の寸
法を規定することができる。
【0021】本発明において、ベース基板は、セラミッ
ク板あるいは合成樹脂板などのチップ型部品を構成する
のに適当な強度を有する材料により構成することができ
る。また、好ましくは、ベース基板に1以上の端子電極
が形成される。すなわち、端子電極を形成することによ
り、プリント回路基板等に面実装可能なチップ型圧電共
振部品として構成することができる。
【0022】本発明のチップ型圧電共振部品では、ベー
ス基板に固定される圧電共振子の圧電共振部が、ベース
基板に対して所定の厚みのギャップを隔てて固定される
ことが好ましい。そのために、好ましくは、上記ギャッ
プを形成するためのギャップ形成手段がさらに備えられ
る。
【0023】上記ギャップ形成手段は、例えば、圧電共
振子とベース基板とを固定するための接着剤により構成
することができる。すなわち、接着剤の厚みを上記ギャ
ップを形成し得るように制御することにより、接着剤に
よりギャップを形成することができる。また、ベース基
板上に端子電極が形成された構造において、導電性接着
剤を用いて圧電共振子をベース基板に固定するととも
に、圧電共振子とベース基板上の端子電極を電気的に接
続してもよい。
【0024】さらに、ベース基板上に形成された端子電
極と圧電共振子とを電気的に接続するために金属端子が
備えられていてもよく、この場合、金属端子により、上
記ギャップ形成手段を構成してもよい。すなわち、金属
端子の長さを圧電共振子の圧電共振部がベース基板上に
対して所定の厚みのギャップを形成し得るように選択す
ることにより、金属端子にギャップ形成手段の機能を兼
ねさせてもよい。
【0025】また、本発明では、ベース基板上に固定さ
れる圧電共振子に加えて、さらに1以上の圧電共振子が
積層されていてもよい。この場合、複数の圧電共振子に
よりフィルタ回路を構成することができ、従ってチップ
型の圧電フィルタを提供することができる。
【0026】なお、本発明において、圧電共振子は、半
田や導電性接着剤を用いて、あるいは抵抗溶接などの溶
接法により、ベース基板上に直接に固定されてもよく、
あるいは間接的に固定されていてもよい。間接的にと
は、ベース基板と圧電共振子との間に他の部材、例えば
他の圧電共振子や誘電体基板などを介して固定されるこ
とを意味する。このように、本発明では、すべりモード
を利用した圧電共振子はベース基板上に直接固定されて
もよく、他の部材を介して間接的に固定されていてもよ
い。
【0027】
【発明の作用及び効果】本発明のチップ型圧電共振部品
では、比b/aが上記特定の範囲内とされているすべり
モードを利用したエネルギー閉じ込め型圧電共振子が用
いられている。この圧電共振子では、圧電体に振動エネ
ルギーが効果的に閉じ込められ、かつ圧電体の短辺側の
側面で機械的に支持した場合においても、振動エネルギ
ーが圧電体内に確実に閉じ込められる。
【0028】従って、圧電体に支持部を連結し、該支持
部を利用してベース基板に固定したり、あるいは圧電体
のみからなる圧電共振子の場合には振動のノード部を利
用してベース基板に固定したりすることができ、いずれ
の場合であっても圧電体の振動を妨げることなくベース
基板に対して圧電共振子を固定し得る。よって、ベース
基板に対し、圧電共振子を囲撓するようにキャップ材を
固定することにより、エネルギー閉じ込め型のチップ型
圧電共振部品を構成することができる。
【0029】従って、従来のチップ型圧電共振部品に比
べて、より小型であり、かつ広帯域の特性を実現するこ
とができ、特に、kHz帯において有効に利用すること
が可能であるチップ型圧電共振部品を提供することが可
能となる。
【0030】また、圧電体に対して支持部を連結した構
造の圧電共振子を用いた場合には、該支持部を利用して
ベース基板に固定することができるため、支持部の大き
さを固定に必要な大きさに選択することができる。よっ
て、圧電体の振動を妨げることなく、機械的強度に優れ
たエネルギー閉じ込め型のチップ型圧電共振部品を提供
することができる。
【0031】さらに、好ましくは、上記ギャップ形成手
段を設けることにより、圧電体の振動が妨げられなくな
るため、より特性の安定なチップ型圧電共振部品を提供
することができる。
【0032】
【実施例の説明】以下、図面を参照しつつ本発明の非限
定的な実施例を説明することにより、本発明を明らかに
する。
【0033】図2(a)及び図2(b)は、本発明で用
いられるエネルギー閉じ込め型の圧電共振子を示す側面
図及び斜視図である。圧電共振子11は、矩形板状の圧
電セラミック板12を用いて構成されている。圧電セラ
ミック板12は、その主面と平行な方向すなわち図示の
矢印P方向に分極軸が揃うように分極処理されている。
【0034】圧電セラミック板12の上面12aにおい
ては、一方端面12cから他方端面12d側に向かっ
て、ただし他方端面12dには至らないように第1の共
振電極13が形成されている。同様に、圧電セラミック
板12の下面12b上では、端面12d側から端面12
c側に向かって、ただし端面12cには至らないように
第2の共振電極14が形成されている。
【0035】また、圧電セラミック板12の上面12a
には、幅方向に延びる第1の溝15が、下面12b上に
も、幅方向に延びる第2の溝16が形成されている。そ
して、第1の溝15と第2の溝16とで挟まれた圧電セ
ラミック板部分において、上下の第1,第2の共振電極
13,14が圧電セラミック板12を介して重なり合っ
ており、それによって共振部すなわち本発明における圧
電体部分が構成されている。すなわち、第1,第2の共
振電極13,14の先端側に、それぞれ、第1,第2の
溝15,16が形成されて、第1,第2の溝間に共振部
が構成されている。
【0036】圧電共振子11では、共振部における圧電
セラミック板12の厚み方向の長さ、すなわち圧電セラ
ミック板12の両端面を結ぶ方向(第1の方向)に直交
しかつ第1,第2の溝の深さ方向(第2の方向)に沿う
共振部の長さをa、該共振部の第1の方向の長さをb
(図2(a)参照)とし、圧電セラミック板12を構成
している圧電材料のポアソン比をσとしたときに、比b
/aが、
【0037】
【数3】
【0038】(但し、nは整数)を中心として±10%
の範囲内とされている。言い換えれば、本発明の圧電体
を構成している上記共振部では、その側面が長辺の長さ
b及び短辺の長さaである矩形面を有する。そして、比
b/aが、上記特定の範囲内となるように、上記溝1
5,16が形成されており、それによって共振部の寸法
が定められている。
【0039】なお、図2(a)及び図2(b)に示した
圧電共振子11では、圧電セラミック板12の両面12
a及び下面12bにおいて、それぞれ、第1の溝15と
端面12dとの間及び第2の溝16と端面12cとの間
には電極が形成されていなかった。しかしながら、図3
(a)及び図3(b)に示すように、圧電セラミック板
12の上面12aにおいて、第1の溝15と端面12d
との間の領域に電極13aを形成し、下面12b上にお
いて、第2の溝16と端面12cとの間の領域に電極1
4aを形成してもよい。この構造では、圧電セラミック
板12の両主面に全面電極を形成した後、上記第1,第
2の溝15,16を形成することにより、第1,第2の
共振電極13,14及び電極13a,14aを形成する
ことができ、より少ない工程で圧電共振子を構成するこ
とができる。
【0040】比b/aが上記特定の範囲内となるように
溝15,16を形成することにより、本実施例では、す
べりモードによる共振部における振動エネルギーが該共
振部内に効果的に閉じ込められる。この理由を、図4〜
図11を参照して説明する。
【0041】いま、図4(a)に側面図で示すように、
矢印P方向すなわち上面及び下面と平行な方向に分極処
理されており、かつ比b/a=1である圧電体21の両
主面に共振電極22,23を形成した構造を想定する。
この場合、共振電極22,23から交流電圧を印加する
ことにより、圧電体21は輪かくすべりモードで振動す
る。その結果、図示の破線Aで示す振動姿態と、破線A
で示す振動姿態と左右対称である振動姿態との間で振動
することになる。
【0042】上記振動体21の各部分の位置を、図4
(b)にx−y座標系で示す。この場合、振動に際して
コーナー部分Aはx方向及びy方向の何れにおいても最
も大きな変位を示す。また、圧電体21の中心である点
Oは振動のノード点となる。他方、圧電体21の側面の
中間高さ位置の点O1 ,O2 においても、変位がみられ
る。
【0043】従って、点O1 ,O2 においても変位がみ
られることになるため、上記圧電体21の両側面の外側
に、さらに圧電板を連ねた形状の輪かくすべりモードの
共振子を構成した場合、振動エネルギーの閉じ込め効率
は十分でないことがわかる。
【0044】これに対して、比b/aがある値のときに
は、変位分布は図5に示すとおりであることがわかっ
た。すなわち、図5に略図的側面図で示す圧電体31
は、破線Bで示す振動姿態と、該振動姿態と左右対称で
ある振動姿態との間で振動することになる。この場合、
短辺側の変位ベクトルは図6に示すようにx方向の成分
のみを有する。また、圧電体31の側面31a,31b
では、上半分の部分と、下半分の部分とで変位方向が逆
転する。
【0045】本発明者は、上記の事実を検討した結果、
図7に示すように、上記圧電体31の側面31aにおい
て、1/2の高さ位置の点O1 近辺から下方に支持体3
2を連結し、側面31b側において、1/2の高さ位置
の点O2 近辺から上方に支持体33を連結すれば上記x
方向における変位の支持体32,33への漏洩を防止す
ることができるのではないかと考えた。
【0046】そこで、上記比b/aを種々変更し、かつ
種々の圧電材料を用いて圧電体31に支持体32,33
を連ねた構造の変位状態を調べた。その結果、使用する
圧電材料のポアソン比σと比b/aとの間に図8に示す
関係があることが確かめられた。図8の結果から、比b
/aを、
【0047】
【数4】
【0048】に設定するように圧電体31の厚みa及び
振動部分の長さbを選択することにより、支持体32,
33側への変位の伝達を減少させることができ、言い換
えれば、振動体31の部分に振動エネルギーを効果的に
閉じ込められることがわかった。
【0049】なお、図7に示したモデルでは、圧電体3
1の側面31aにおいて、1/2の高さ位置の点O1
辺から下方に支持体32を、側面31b側において、1
/2の高さ位置の点O2 近辺よりも上方に支持体33を
連結したが、この場合の1/2の高さ位置は、特に限定
されるものではない。言い換えれば、前述した実施例に
おける圧電セラミック板11に形成されている溝15,
16の深さは、必ずしも圧電セラミック板12の厚みの
1/2以上であることは必要ではない。
【0050】また、比a/bが、式(2)を満たす場合
だけでなく、そのn倍(nは整数)の場合にも、同様に
振動エネルギーを閉じ込められ得ることがわかった。上
記のようにして、式(1)を満たすように圧電体の共振
部分の寸法を選択することにより圧電体31から支持体
32,33への振動の伝達を効果的に防止し得ることが
確かめられた。この結果に基づき、有限要素法によりポ
アソン比σ=0.31の圧電材料を用い、b/a=1.
57とした場合の圧電振動体31の変位分布を調べたと
ころ、図9に示す結果が得られた。
【0051】また、このような圧電振動体31に、支持
部32A,33Bを介して圧電振動体31と等しい幅の
厚みを有する支持部34,35を一体的に構成した共振
子の変位分布を同じく有限要素法で調べたところ、図1
0に示す結果が得られた。
【0052】図10から明らかなように、この共振子3
6では、圧電振動体31部分におけるすべりモードの振
動エネルギーが支持部32A,33B側にはほとんど漏
洩していないことがわかる。すなわち、上記比b/aを
式(1)を満たすように選択することにより、エネルギ
ー閉じ込め効率の高いすべりモードを利用した共振子を
構成し得ることがわかる。
【0053】次に、あるポアソン比σにおいて、上記式
(1)のnを0.85〜1.1まで変化させ、図10に
示す変位量の最も大きな点Pの変位量に対する変位量の
最も小さな点Qにおける変位量の比、すなわち相対変位
(%)を測定した。結果を図11に示す。
【0054】図11から明らかなように、nの値が0.
9〜1.1の範囲であれば、相対変位は10%以下であ
ることがわかる。他方、相対変位が10%以下の場合に
は、共振子を構成する場合に実質的に問題のないことが
わかっている。従って、式(1)を満たす値から±10
%の範囲内であれば、共振部に振動エネルギーを効果的
に閉じ込めることができる。
【0055】上記のように、すべり振動モードを利用し
た圧電共振子においては、共振部における第1,第2の
共振電極間の距離と分極方向に沿う共振部の長さbとの
関係を式(1)で示す値から±10%の範囲内とするこ
とにより、エネルギー閉じ込め効率を効果的に高め得る
ことがわかった。
【0056】そこで、図2及び図3に示した圧電共振子
11では、共振部の圧電セラミック板の厚みaと共振部
の分極方向Pに沿う長さ寸法bが上記式(1)で示す値
から±10%の範囲内とするように、上記第1,第2の
溝15,16が形成されており、それによってエネルギ
ー閉じ込め効率が高められている。図12は、本発明に
用いられる圧電共振子の第2の例を示す側面図であり、
第1の実施例について示した図2に相当する図である。
【0057】第2の例の圧電共振子41では、矢印P方
向に分極処理された圧電セラミック板42の上面42a
において、第1の溝45の外側に、さらに第3の溝47
が形成されており、他方圧電セラミック板42の下面4
2b側においても、第2の溝46の外側に第4の溝48
が形成されており、それによって動吸振部49,50が
構成されている。この動吸振部49,50は、公知の動
吸振現象により、漏洩してきた振動によって共振し、漏
洩してきた振動を打ち消すように作用する。従って、動
吸振部49,50の寸法は、このような動吸振現象によ
る振動の相殺を果たすような大きさに選ばれている。
【0058】圧電共振子41では、上記第3,第4の溝
47,48が形成されて動吸振部49,50が構成され
ていることを除いては、第1の実施例と同様であるた
め、その他の部分については相当の参照番号を付するこ
とにより、その説明は省略する。
【0059】圧電共振子41では、共振部における寸法
比b/aが式(1)で示す値から±10%の範囲内とさ
れているため、共振部に振動エネルギーが効果的に閉じ
込められる。しかも、わずかに漏洩した振動は、上記動
吸振部49,50によって動吸振現象により相殺され
る。従って、第3,第4の溝47,48よりも外側の保
持部51,52において圧電共振子41を機械的に保持
した場合、共振特性の劣化がほとんど生じない。よっ
て、第1の例に比べて、より一層エネルギー閉じ込め効
率を高めることかでき、より小型の圧電共振子を提供す
ることができる。
【0060】上述してきた第1,第2の例では、厚みす
べりモードを利用した圧電共振子につき説明したが、本
発明の圧電共振子は、すべり振動モードであれば幅すべ
りモードなどの他のすべりモードの圧電共振子にも適用
することができる。
【0061】図13(a)に示す圧電共振子61は、幅
すべりモードを利用した圧電共振子である。図13を参
照して、圧電共振子61は、矩形板状の圧電セラミック
板62を用いて構成されている。圧電セラミック板62
は、矢印P方向に分極処理されている。すなわち、圧電
セラミック板62の上面62aと平行な方向に分極処理
されている。
【0062】圧電セラミック板62の両端縁に沿うよう
に、一対の共振電極63,64が形成されている。共振
電極63,64の延びる方向は、分極方向Pと平行であ
り、共振電極63,64は、圧電セラミック板62の上
面62a上において、中央領域において所定距離を隔て
て対向されている。
【0063】また、共振電極63の先端側には、第1の
溝65が、第2の共振電極64の先端側には第2の溝6
6が形成されており、それによって第1,第2の溝6
5,66で挟まれた共振部が構成されている。この共振
部、すなわち本発明の圧電体を構成している部分は上面
及び下面が矩形の形状を有する。共振部の上面の短辺方
向(第2の方向)の長さをa、共振部の長辺すなわち分
極方向Pに沿った方向(第1の方向)の長さをbとした
ときに、比b/aを式(1)に示す値から±10%以内
の範囲とすることにより、第1の実施例と同様に、共振
部に振動エネルギーを効果的に閉じ込めることができ
る。
【0064】さらに、図13(b)に示すように、分極
軸方向Pは、圧電セラミック板62の長手方向と直交す
る方向(第2の方向)であってもよい。この場合におい
て共振電極63,64が、圧電セラミック板62の短辺
と平行に延ばされており、それによって共振部に電界が
加わる方向が圧電セラミック板62の長手方向とされて
いる。図13(b)に示す構成においても、第1,第2
の溝65,66間の共振部の上面の形状が、上述した式
(1)に示す値から±10%以内の範囲となるように、
比b/aが選択されている。従って、すべりモードの振
動エネルギーを共振部に効果的に閉じ込めることができ
る。
【0065】第1の実施例 図14は、本発明の第1の実施例に係るチップ型圧電共
振部品の分解斜視図である。
【0066】本実施例では、ベース基板101上に、す
べりモードを利用したエネルギー閉じ込め型圧電共振子
102が導電性接着剤103,104を用いて固定され
ている。
【0067】ベース基板101は、アルミナなどの絶縁
性セラミックス、あるいは合成樹脂などの適宜の絶縁材
料により構成されている。ベース基板101は、矩形板
状の形状を有し、一方の側面に切欠101a,101b
が、他方の側面に101c,101dが形成されてい
る。
【0068】ベース基板101上には、端子電極10
5,106が形成されている。端子電極105は、切欠
101a,101cの内周面に至るように形成されてい
る。同様に、端子電極106も、切欠101b,101
dに至るように形成されている。
【0069】上記端子電極105,106は、蒸着、メ
ッキもしくはスパッタリングにより、あるいは導電ペー
ストを塗布し、硬化させることにより形成され得る。圧
電共振子102は、矢印P方向に、すなわち主面と平行
な方向に分極処理された圧電セラミック板を用いて構成
されている。矩形板状の圧電セラミック板に第1,第2
の溝107a,107bを形成することにより、第1,
第2の溝107a,107b間に平面形状が矩形の圧電
共振部108が構成されている。この圧電共振部108
の長辺の長さbと、短辺の長さaとの比b/aは、前述
した式(1)を満たす値を中心として±10%以内の値
とされている。
【0070】圧電共振部108の側方には、支持部10
9,110が連ねられている。支持部109,110
は、第1,第2の溝107a,107bの側方の圧電基
板部分である。また、支持部109,110の外側に
は、保持部111,112が連ねられている。
【0071】他方、圧電共振部108においては、向か
い合う一対の側面に、第1,第2の共振電極113,1
14が形成されている。第1の共振電極113は、保持
部111の端面に形成された接続電極115に連ねられ
ている。同様に、共振電極114は、保持部112の端
面に形成された接続電極116に連ねられている。な
お、接続電極115,116は、図14では必ずしも明
確ではないが、保持部111,112の下面にも至るよ
うに形成されている。
【0072】上記接続電極115,116の保持部11
1,112の下面に至る部分が、導電性接着剤103,
104により端子電極105,106に接合されてい
る。従って、端子電極105,106から交流電圧を印
加することにより、上記圧電共振部108が上述したす
べりモードで励振され、その振動エネルギーは圧電共振
部108に閉じ込められる。
【0073】他方、導電性接着剤103,104は、図
示のように所定の厚みを有するように付与される。従っ
て、圧電共振部108の下面と、ベース基板101との
下面の間に導電接着剤103,104の厚みに応じたギ
ャップXが形成される。従って、上記圧電共振部108
の振動は、ベース基板101に圧電共振子102を固定
したことにより妨げられない。
【0074】なお、導電性接着剤103,104として
は、従来より公知の適宜の導電性接着剤を用いることが
できるが、導電性接着剤103,104に代えて、半田
や銀ろうなどの他の導電性接合材を用いて端子電極10
5,106に接続電極115,116を接合してもよ
い。
【0075】本実施例では、上記ベース基板101上に
固定された圧電共振子102を囲撓するように、キャッ
プ材117がベース基板101に対して固定される。キ
ャップ材117は、金属もしくは合成樹脂等の適宜の材
料により構成されるが、下方に開いた形状を有する。ま
た、キャップ材117は、絶縁性接着剤を用いてベース
基板101に対して固定される。
【0076】上記キャップ材117をベース基板101
に対して固定することにより得られた、本実施例のチッ
プ型圧電共振部品を図15に示す。本実施例のチップ型
圧電共振部品118では、上記ベース基板101に対し
てキャップ材117を固定することにより、内部に圧電
共振子102が封止されることになる。また、ベース基
板101に上記端子電極105,106が形成されてい
るため、プリント回路基板上の接続ランドや配線パター
ンに容易に面実装することができる。よって、他のチッ
プ型電子部品と同様に、面実装可能な電子部品として、
上記エネルギー閉じ込め型の圧電共振子を提供すること
ができる。
【0077】さらに、チップ型圧電共振部品118で
は、上記ベース基板101、圧電共振子102及びキャ
ップ材113の比較的少ない点数の部品で、上記のよう
なエネルギー閉じ込め効率に優れたチップ型圧電共振部
品を容易に提供することができる。
【0078】なお、切欠101a,101b,101
c,101dは、上記のように端子電極105,106
を利用してプリント回路基板等に接合する際に接合面積
を増大させるために設けられている。切欠101a〜1
01dは、必ずしも設けられずともよい。
【0079】第2の実施例 図16は、本発明の第2の実施例に係るチップ型圧電共
振部品を説明するための分解斜視図である。
【0080】本実施例のチップ型圧電共振部品では、矩
形板状のベース基板101上に矩形板状の圧電共振子1
22が接着剤123a〜123dを用いて固定されてい
る。ベース基板101は、第1の実施例で用いたベース
基板101(図14参照)と同様に構成されている。従
って、同様の部分については、同一の参照番号を付する
ことにより、その詳細な説明は省略する。
【0081】本実施例の特徴は、圧電共振子122が、
前述した支持部及び保持部を有せず、矩形板状の圧電共
振部のみで構成されていることにある。すなわち、圧電
共振子122は、長辺の長さbの短辺の長さaに対する
比b/aが、式(1)を満たす値を中心として±10%
の範囲内とされている圧電セラミック板を用いて構成さ
れている。この圧電セラミック板は、図示の矢印P方向
に分極処理されており、かつその向かい合う一対の側面
に、第1,第2の共振電極113,114が形成されて
いる。よって、共振電極113,114から交流電圧を
印加することにより、圧電共振子122は、上記と同様
にすべりモードで励振され、その振動エネルギーが圧電
共振子122内に閉じ込められる。
【0082】また、本実施例では、上記圧電共振子12
2のすべりモードによる振動を妨げないために、圧電共
振子122の下面において対角線方向に向かい合うコー
ナー部分において、圧電共振子122が接着剤123
b,123cを用いてベース基板101に固定されてい
る。
【0083】接着剤123b,123cは導電性接着剤
により構成されている。従って、共振電極113が端子
電極105に、共振電極114が端子電極106に電気
的に接続されている。
【0084】なお、接着剤123b,123cは、図示
のように所定の厚みを有するように塗布され、従ってベ
ース基板101の上面と、圧電共振子122の下面との
間に接着剤123b,123cの厚みに応じたギャップ
Xが形成されている。
【0085】ベース基板101には、キャップ材117
が固定される。キャップ材117は、第1の実施例で用
いたキャップ材117(図14)と同様に構成されてお
り、絶縁性接着剤によりベース基板101に固定され
る。
【0086】上記のようにして図17に示す第2の実施
例に係るチップ型圧電共振部品128が得られる。チッ
プ型圧電共振部品128においても、ベース基板101
上に設けられた端子電極105,106を利用して、プ
リント回路基板等に容易に面実装することができる。ま
た、第1の実施例と同様に、ベース基板101、圧電共
振子122及びキャップ材117を上記のように組み立
てるだけで、容易にチップ型圧電共振部品を提供し得
る。
【0087】しかも、第2の実施例では、圧電共振子1
22が支持部及び保持部を有せず、単に所定の寸法比の
矩形板状の圧電共振子122を用いて構成されるため、
第1の実施例に比べて、より一層容易にエネルギー閉じ
込め型のチップ型圧電共振部品を提供することができ
る。
【0088】第3の実施例 図18は、本発明の第3の実施例に係るチップ型圧電共
振部品を説明するための斜視図である。第3の実施例の
チップ型圧電共振部品は、第2の実施例のチップ型圧電
共振部品の変形例に相当する。従って、第2の実施例の
チップ型圧電共振部品128と異なる点のみを説明し、
同じ部分については、同一の参照番号を付することによ
り、第2の実施例について行った説明を援用することと
する。
【0089】本実施例においても、矩形板状の圧電共振
子122が用いられる。もっとも、第1の共振電極11
3は、圧電共振子122の端面に形成された接続電極1
22aに連ねられている。同様に、共振電極114も、
圧電共振子122の他方端面に形成された接続電極12
2bに連ねられている。
【0090】また、本実施例では、接着剤123b,1
23cに代えて、金属端子124,125が用いられて
いる。金属端子124,125はT字状の形状を有す
る。金属端子124の上端が、接続電極122aに半田
もしくは導電性接着剤で接合されており、金属端子12
4の下端が端子電極105に導電接着剤または半田によ
り接合されている。同様に、金属端子125の上端が接
続電極122bに、金属端子125の下端が端子電極1
06に、導電性接着剤もしくは半田等により接合されて
いる。
【0091】なお、金属端子124,125で圧電共振
子122がベース基板101上に固定された状態におい
て、ベース基板101の上面と圧電共振子122の下面
との間には所定の厚みのギャップXが形成されている。
従って、圧電共振子122のすべりモードによる振動
は、上記金属端子124,125による固定により妨げ
られない。すなわち、本実施例では、金属端子124,
125が、ギャップ形成手段を構成している。その他の
点については、第2の実施例と同様である。
【0092】第3の実施例においても、チップ型圧電共
振部品が、ベース基板101、板状の圧電共振子122
及びキャップ材117の比較的少ない部品により容易に
構成することができる。
【0093】しかも、圧電共振子122は、第2の実施
例と同様に、支持部及び保持部を有しないため、単に矩
形板状の圧電セラミック板を用意し、上記電極を形成す
るだけで容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の厚みすべり振動モードを利用した圧電共
振子を示す斜視図。
【図2】(a)及び(b)は、本発明において用いられ
るエネルギー閉じ込め型圧電共振子の側面図及び斜視
図。
【図3】(a)及び(b)は、図2に示した圧電共振子
の変形例を説明するための側面図及び斜視図。
【図4】(a)及び(b)は、それぞれ、比b/a=1
の場合のすべりモードを説明するための略図的側面図及
び振動体の位置を示す模式図。
【図5】比b/a=0.3σ+1.48の場合の圧電振
動体の変位分布を示す模式的側面図。
【図6】図5に示した振動が生じた場合の側面の変位ベ
クトル分布を示す模式的側面図。
【図7】図6に示した圧電振動体に支持体を連結した場
合のx方向の変位分布を示す模式的側面図。
【図8】比b/aとポアソン比σとの関係を示す図。
【図9】ポアソン比σ=0.31、比b/a=1.57
の場合の圧電振動体の有限要素法により解析された変位
分布を示す図。
【図10】図9に示した圧電振動体の外側の第1,第2
の溝を介して保持部を設けた圧電共振子の変位分布を示
す図。
【図11】比b/a×nのnと、相対変位量との関係を
示す図。
【図12】本発明で用いられる圧電共振子の他の例を示
す側面図。
【図13】(a)及び(b)は、本発明で用いられるエ
ネルギー閉じ込め型圧電共振子のさらに他の例を説明す
るための各斜視図。
【図14】本発明の第1の実施例に係るチップ型圧電共
振部品の分解斜視図。
【図15】第1の実施例のチップ型圧電共振部品を示す
斜視図。
【図16】第2の実施例に係るチップ型圧電共振部品の
分解斜視図。
【図17】第2の実施例のチップ型圧電共振部品の斜視
図。
【図18】第3の実施例に係るチップ型圧電共振部品を
説明するための分解斜視図。
【符号の説明】
101…ベース基板 102…エネルギー閉じ込め型圧電共振子 103,104…導電性接着剤 105,106…端子電極 107a,107b…第1,第2の溝 108…圧電共振部 109,110…支持部 111,112…保持部 113,114…共振電極 115,116…接続電極 117…キャップ材 118…チップ型圧電共振部品 122…チップ型圧電共振子 123b,123c…導電性接着剤 124,125…金属端子 128…チップ型圧電共振部品 X…ギャップ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース基板と、 ベース基板上に直接または間接に固定された圧電共振子
    と、前記ベース基板上に固定された圧電共振子を囲撓す
    るようにベース基板に固定されたキャップ材とを備え、 前記圧電共振子が、 長辺と短辺とを有する一対の対向し合っている矩形の面
    を有し、かつある方向に分極処理された圧電体と、 前記圧電体の外表面において所定距離を隔てて配置され
    ており、かつ前記分極方向に直交する方向に電圧を印加
    するための第1,第2の共振電極とを備え、 前記圧電体の前記矩形面の長辺の長さをb、短辺の長さ
    をa、圧電体を構成している材料のポアソン比をσとし
    たときに、比b/aが、 【数1】 (但し、nは整数)を満たす値を中心として±10%以
    内の範囲とされている、すべりモードを利用した圧電共
    振子であることを特徴とする、チップ型圧電共振部品。
  2. 【請求項2】 前記圧電共振子が、前記圧電体に連結さ
    れた支持部をさらに備え、前記支持部において圧電共振
    子がベース基板に固定されている、請求項1に記載のチ
    ップ型圧電共振部品。
  3. 【請求項3】 前記圧電共振子を前記ベース基板に対し
    て所定の厚みのギャップを隔ててベース基板に固定する
    ためのギャップ形成手段をさらに備える、請求項1また
    は2に記載のチップ型圧電共振部品。
  4. 【請求項4】 前記ギャップ形成手段が、前記圧電共振
    子とベース基板とを固定するための接着剤である、請求
    項3に記載のチップ型圧電共振部品。
  5. 【請求項5】 前記ベース基板に形成された外部との接
    続のための端子電極をさらに備え、 前記ギャップ形成手段が金属端子であり、該金属端子に
    より、圧電共振子と前記端子電極とが電気的に接続され
    ている、請求項3に記載のチップ型圧電共振部品。
  6. 【請求項6】 前記ベース基板上に形成された端子電極
    をさらに備え、 前記接着剤が導電性接着剤であり、前記端子電極と圧電
    共振子とが前記導電性接着剤で電気的に接続されてい
    る、請求項4に記載のチップ型圧電共振部品。
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