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JP3063274B2 - ホログラフィック光学素子の作製方法 - Google Patents

ホログラフィック光学素子の作製方法

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Publication number
JP3063274B2
JP3063274B2 JP3231958A JP23195891A JP3063274B2 JP 3063274 B2 JP3063274 B2 JP 3063274B2 JP 3231958 A JP3231958 A JP 3231958A JP 23195891 A JP23195891 A JP 23195891A JP 3063274 B2 JP3063274 B2 JP 3063274B2
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JP
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photosensitive material
optical element
light
incident
holographic optical
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JP3231958A
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敦 佐藤
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Toppan Inc
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Toppan Inc
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Publication date
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  • Holo Graphy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マスターホログラムを
使用することなく、密着露光法によって極めて高精度な
体積反射型のホログラフィック光学素子を簡便にかつ高
速でしかも大量に作製し得るようにしたホログラフィッ
ク光学素子の作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ホログラフィック光学素子と
は、レンズやミラー、ハーフミラー、プリズムといった
光学素子と同等の能力を持つホログラムのことである。
そして、このホログラフィック光学素子、特に体積反射
型のホログラフィック光学素子は、例えば飛行機や自動
車等のヘッドアップディスプレイやヘルメットマウント
ディスプレイ、センターハイマウントストップランプ等
において、外光と表示装置からの情報光を兼ねて表示す
るコンバイナーとしての利用が考えられている。
【0003】ところで、この種の体積反射型のホログラ
フィック光学素子を作製する方法としては、次のような
方法が採られてきている。
【0004】まず、例えば図2に示すように、レーザー
1、ミラー2,3,4,5,6、ビームスプリッター
7、レンズ8,9、凹面鏡10からなる光学系を用い
て、平行光で感光材料(マスターホログラムとなる)1
1を作製する。
【0005】すなわち、体積反射型のホログラフィック
光学素子は、レーザーのような干渉性の良い光源を用い
て撮影する。ここで、体積型とするために、ビームスプ
リッター7により2分割した光を平行光とし、感光材料
11の表裏面から入射させて、感光材料11の厚みの方
向に干渉縞を記録する。また、感光材料11としては、
例えば重クロム酸ゼラチンや銀塩感光材料、およびフォ
トポリマー等が考えられ、干渉縞を屈折率変調として記
録する。
【0006】次に、このようにして作製したマスターホ
ログラム11に、図3に示すように、感光材料12を密
着させて、線状に広がった光13を入射し、感光材料1
2を透過した光13を参照光とし、マスターホログラム
11で反射回折した光14を物体光として、マスターホ
ログラム11と同じ干渉縞を、感光材料12中に記録す
る方法である。
【0007】しかしながら、このような作製方法では、
次のような問題がある。
【0008】すなわち、密着露光法では、作製されたホ
ログラフィック光学素子がマスターホログラム11の性
能に大きく依存する。そのため、マスターホログラム1
1がその作製工程で歪んだり縮んだりした場合や、回折
効率が低い場合には、良好なホログラフィック光学素子
を作製することができない。特に、体積反射型のホログ
ラフィック光学素子は、表面レリーフ型ホログラム等に
比べて記録情報量が多く、また感光材料の厚み方向に干
渉縞を記録するため、現像処理等による感光材料の厚み
の変化等に敏感であり、良好なホログラフィックミラー
を作製することが難しい。また、ホログラフィック光学
素子を作製する場合には、記録する干渉縞が正確である
ことが必要で、従来の密着露光法による複写では、十分
な精度を得ることができない場合がある。さらに、前工
程として、作製が困難なマスターホログラム11を作製
する必要があるため、その分だけホログラフィック光学
素子を作製するのに時間がかかり、大量に作製する上か
らも問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
ホログラフィック光学素子の作製方法においては、マス
ターホログラムを使用しなければならないことから、高
精度な体積反射型のホログラフィック光学素子を作製す
ることが困難であり、しかも作製に時間がかかり、大量
に作製することが困難であるという問題があった。
【0010】本発明は上記のような問題を解決するため
に成されたもので、マスターホログラムを使用すること
なく、密着露光法によって極めて高精度な体積反射型の
ホログラフィック光学素子を簡便にかつ高速でしかも大
量に作製することが可能な極めて信頼性の高いホログラ
フィック光学素子の作製方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、ホログラフィック光学素子を感光材料に作製する
場合に、まず、請求項1に記載の発明では、感光材料
を、機械的に金属等を刻みかつ表面を金属で蒸着して作
製した反射型の回折格子に密着させ、感光材料に光を入
射して、当該感光材料を透過する光と回折格子の表面で
反射した光とにより、感光材料上に体積反射型のホログ
ラフィック光学素子を作製するようにしている。
【0012】ここで、特に感光材料を保持する基板の裏
面(感光材料と反対側面)が、回折格子となっている。
また、使用する回折格子が、フレネルゾーンプレートの
ようになっている。さらに、回折格子の形状が、鋸歯
状、または矩形波状となっている。一方、感光材料と回
折格子との間を、当該感光材料とほぼ同等の屈折率を持
つ液体で液浸するようにしている。また、互いに種類の
異なる複数の回折格子を並列に並べた上に感光材料を密
着させて当該感光材料に光を入射するようにしている。
さらに、入射光としては、感光材料全体に均一に当てる
ようにしている。さらにまた、入射光としては、レーザ
ービームを感光材料に入射し、レーザービームを2次元
的に走査するようにしている。また、入射光としては、
線状に広がった光を感光材料に入射し、線状光を1次元
方向に走査するようにしている。さらに、入射光として
は、レーザービームを感光材料に入射し、感光材料を2
次元方向に移動して入射するようにしている。さらにま
た、入射光としては、線状に広がった光を感光材料に入
射し、感光材料を1次元方向に移動するようにしてい
る。
【0013】一方、請求項12に記載の発明では、感光
材料を、光学的に干渉縞を記録しかつ表面を金属で蒸着
して作製した反射型の表面レリーフ型ホログラムに密着
させ、感光材料に光を入射して、当該感光材料を透過す
る光と表面レリーフ型ホログラムで反射した光とによ
り、感光材料上に体積反射型のホログラフィック光学素
子を作製するようにしている。
【0014】ここで、特に感光材料を保持する基板の裏
面(感光材料と反対側面)が、表面レリーフ型ホログラ
ムとなっている。また、表面レリーフ型ホログラムとし
て、矩形波状の回折効率の高いものを用いるようにして
いる。さらに、感光材料と表面レリーフ型ホログラムと
の間を、当該感光材料とほぼ同等の屈折率を持つ液体で
液浸するようにしている。一方、入射光としては、感光
材料全体に均一に当てるようにしている。また、入射光
としては、レーザービームを感光材料に入射し、レーザ
ービームを2次元的に走査するようにしている。さら
に、入射光としては、線状に広がった光を感光材料に入
射し、線状光を1次元方向に走査するようにしている。
また、入射光としては、レーザービームを感光材料に入
射し、感光材料を2次元方向に移動して入射するように
している。さらに、入射光としては、線状に広がった光
を感光材料に入射し、感光材料を1次元方向に移動する
ようにしている。
【0015】
【作用】従って、本発明のホログラフィック光学素子の
作製方法においては、ホログラフィック光学素子を感光
材料に作製するに際して、感光材料を、機械的に金属等
を刻みかつ表面を金属で蒸着して作製した反射型の回折
格子に密着させて、感光材料を露光するか、または感光
材料を、光学的に干渉縞を記録しかつ表面を金属で蒸着
して作製した反射型の表面レリーフ型ホログラムに密着
させて、感光材料を露光することにより、感光材料を透
過する光と回折格子または表面レリーフ型ホログラムで
反射した光とにより、感光材料上に体積反射型のホログ
ラフィック光学素子を作製することができる。
【0016】これにより、マスターホログラムを作製す
る必要がないため、極めて高精度な体積反射型のホログ
ラフィック光学素子を簡便にかつ高速でしかも大量に作
製することができる。
【0017】一方、感光材料と回折格子または表面レリ
ーフ型ホログラムとの間に、当該感光材料とほぼ同等の
屈折率を持つ液体で液浸することにより、不要な反射光
を防ぐことができる。また、感光材料を保持する基板の
裏面(感光材料と反対側面)が、回折格子または表面レ
リーフ型ホログラムとなっているものとすることによ
り、感光材料と回折格子または表面レリーフ型ホログラ
ムとの密着性の問題を解消することができる。さらに、
使用する回折格子が、フレネルゾーンプレートのように
なっているものとすることにより、レンズ作用を持つホ
ログラフィック光学素子を作製することができる。一
方、互いに種類の異なる複数の回折格子を並列に並べた
上に感光材料を密着させて当該感光材料に光を入射する
ことにより、複数の機能が並列に並んだホログラフィッ
ク光学素子を作製する場合や、大型のホログラフィック
光学素子を作製する場合、作製が困難な体積反射型ホロ
グラムを多数作って並べたり、大型のマスターを作製す
ることなく、単に回折格子を、その向きや角度を自由に
設定して並べるだけで、こういったをホログラフィック
光学素子を作製することができる。また、入射光として
は、レーザービームを感光材料に入射し、レーザービー
ムを2次元的に走査するか、または線状に広がった光を
感光材料に入射し、線状光を1次元方向に走査するか、
あるいはレーザービームを感光材料に入射し、感光材料
を2次元方向に移動して入射するか、もしくは線状に広
がった光を感光材料に入射し、感光材料を1次元方向に
移動することにより、振動による影響をなくして、コン
トラストのよい干渉縞を感光材料に記録することができ
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明によるホログラフィック光
学素子の作製方法の全体構成例を示す概要図である。本
実施例では、次のようにしてホログラフィック光学素子
を作製する。すなわち、図1に示すように、感光材料2
1を、機械的に金属等を刻みかつ表面をアルミニウム等
の金属で蒸着して作製した反射型の回折格子22に密着
させ、光が感光材料21全体に均一に当たるように、感
光材料21に光を入射させる。これにより、感光材料2
1を透過する光23と、回折格子22の表面で反射した
光24とにより、感光材料21上に体積反射型のホログ
ラフィック光学素子を作製することができる。
【0020】ここで、感光材料21としては、例えば重
クロム酸ゼラチンや銀塩感光材料、およびフォトポリマ
ー等を用いる。また、回折格子22を反射型のものとし
ているのは、体積反射型のホログラフィック光学素子を
作製するためには、回折格子も反射型でなければならな
いことから、表面にアルミニウム等の金属を蒸着して反
射型としているものである。この場合、一般には、アル
ミニウム表面での正反射光が生じ、不要な干渉縞を感光
材料中に記録してしまう。そこで、本実施例では、回折
格子22として、その形状が、例えば図示のように歯状
となっており、適当な深さとすることで、正反射光のな
い100%回折する回折格子を用いる。
【0021】以上により、作製が困難な体積反射型のマ
スターホログラムを作製する必要がなくなり、体積反射
型のホログラフィック光学素子の作製精度が著しく向上
することになる。
【0022】上述したように、本実施例の作製方法は、
ホログラフィック光学素子を感光材料に作製する場合
に、感光材料21を、機械的に金属等を刻みかつ表面を
アルミニウム等の金属で蒸着して作製した反射型の回折
格子22に密着させ、光が感光材料21全体に均一に当
たるように、感光材料21に光を入射して、この感光材
料21を透過する光23と回折格子22の表面で反射し
た光24とにより、感光材料21上に体積反射型のホロ
グラフィック光学素子を作製するようにしたものであ
る。
【0023】従って、従来のように、作製が困難な体積
反射型のマスターホログラムを作製する必要がないた
め、密着露光法によって、極めて高精度な体積反射型の
ホログラフィック光学素子を、簡便にかつ高速でしかも
大量に作製することが可能となる。
【0024】すなわち、マスターホログラムが体積反射
型のホログラムである従来の方法では、このマスターホ
ログラムを作製するのに、ホログラム撮影に関する熟練
が必要で、しかも体積反射型のホログラム用感光材料
(重クロム酸ゼラチン、銀塩感光材料、フォトポリマ
ー)は、それぞれに短所があり、良質のマスターホログ
ラムを作製することは困難である。具体的には、重クロ
ム酸ゼラチンは、光の感度が悪く、撮影時の振動等の影
響を受け易く、耐久性に乏しく、光学素子としての使用
に不適である。また、フォトポリマーも、感度に問題が
あり、銀塩感光材料は、耐久性と現像処理による感光材
料の厚みの変化等に問題がある。この場合、これが、デ
ィスプレイを目的として作られたいわゆるリップマンホ
ログラムであるなら、部分的な明るさの違いや再生波長
の違い等はそれ程問題とならないが、ホログラフィック
光学素子の場合には、指定波長の光が指定の明るさで、
しかもホログラム全体にわたって均一に回折する必要が
ある。
【0025】この点、本実施例の作製方法では、体積反
射型のマスターホログラムを作製することなく、反射型
の回折格子22を用いて、高精度のホログラフィック光
学素子を作製することが可能となる。この場合、回折格
子22は、その格子の深さや形状を変えることによっ
て、回折効率を操作することが可能であり、必要に応じ
て100%の回折効率を出すこともできる。そして、こ
の回折格子22を作製する方法としては、金属彫刻機を
用いれば簡単であり、特にホログラフィック光学素子の
ような単純な形状の干渉縞を作るのには十分なものであ
る。しかも、単純な回折格子より複雑な形状の干渉縞を
記録できるため、光学素子としての機能を盛り込ませる
のに最適である。
【0026】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。
【0027】上記実施例では、感光材料21を、機械的
に金属等を刻みかつ表面をアルミニウム等の金属で蒸着
して作製した反射型の回折格子22に密着させて、感光
材料21を露光することにより、感光材料21上に体積
反射型のホログラフィック光学素子を作製する場合につ
いて説明したが、これに限らず次のようにしても、体積
反射型のホログラフィック光学素子を作製することがで
きる。
【0028】すなわち、本実施例の作製方法としては、
前述した図1における反射型の回折格子22に代えて、
光学的に干渉縞を記録しかつ表面をアルミニウム等の金
属で蒸着して作製した反射型の表面レリーフ型ホログラ
ムを用い、感光材料21を、この反射型の表面レリーフ
型ホログラムに密着させ、感光材料21に光を入射し
て、この感光材料21を透過する光と表面レリーフ型ホ
ログラムで反射した光とにより、感光材料21上に体積
反射型のホログラフィック光学素子を作製するものであ
る。
【0029】ここで、反射型の表面レリーフ型ホログラ
ムとしては、その形状が矩形波状の回折効率が高いもの
を用いる。
【0030】以上により、本実施例の作製方法において
も、従来のように、作製が困難な体積反射型のマスター
ホログラムを作製する必要がないため、密着露光法によ
って、極めて高精度な体積反射型のホログラフィック光
学素子を、簡便にかつ高速でしかも大量に作製すること
が可能となる。また、表面レリーフ型ホログラムの作製
は、通常、感光材料にフォトレジストを使用するが、あ
くまでも体積型でなく、表面的な干渉縞を記録するた
め、体積反射型のマスターホログラムを作製するよりは
かなり簡便である。
【0031】尚、上記各実施例において、感光材料21
と回折格子22(または表面レリーフ型ホログラム)と
の間に、当該感光材料21とほぼ同等の屈折率を持つ液
体で液浸するようにしてもよいものである。ここで、液
体としては、例えばキシレン(屈折率1.5)等を用い
ることができる。すなわち、感光材料21と回折格子2
2(または表面レリーフ型ホログラム)との間の密着性
が悪く、空気の層がある場合には、感光材料21の表裏
面で光が繰り返して反射を起こし、余計な干渉縞を記録
してしまうおそれがある。このため、感光材料21と回
折格子22(または表面レリーフ型ホログラム)との間
を、屈折率が感光材料21のそれとほぼ同等な液体を流
し込んで液浸することにより、不要な反射光を防ぐこと
が可能となる。
【0032】また、上記実施例において、感光材料21
を保持する基板の裏面(感光材料21と反対側面)が、
回折格子となっているものとするようにしてもよい。す
なわち、上記実施例の作製方法では、感光材料21と回
折格子22との密着性が重要である。この密着性が悪い
と、不要な干渉縞を記録してしまい、ホログラフィック
光学素子の性能が悪化することになる。そこで、あらか
じめ回折格子を記録したガラスや金属の反対側の面に、
ホログラフィック光学素子を作製しようとする感光材料
を塗布または添付することによって、上記密着性の問題
を解消することが可能となる。
【0033】さらに、上記実施例において、感光材料2
1を保持する基板の裏面(感光材料21と反対側面)
が、表面レリーフ型ホログラムとなっているものとする
ようにしてもよい。すなわち、上記実施例の作製方法で
は、感光材料21と表面レリーフ型ホログラムとの密着
性が重要である。この密着性が悪いと、不要な干渉縞を
記録してしまい、ホログラフィック光学素子の性能が悪
化することになる。そこで、あらかじめレリーフ型ホロ
グラムを記録したガラスや金属の反対側の面に、ホログ
ラフィック光学素子を作製しようとする感光材料を塗布
または添付することによって、上記密着性の問題を解消
することが可能となる。
【0034】一方、上記実施例において、使用する回折
格子22が、フレネルゾーンプレートのようになってい
るものとするようにしてもよい。すなわち、金属を刻ん
で作製した回折格子は、たいてい1方向に直線を刻んだ
ものであり、これをマスターとして密着露光したので
は、単純なホログラフィック光学素子しか作製できな
い。そこで、金属彫刻機を円形に作動させてフレネルゾ
ーンプレートのように刻むことによって、レンズ作用を
持つホログラフィック光学素子を作製することが可能と
なる。
【0035】また、上記実施例において、回折格子22
の形状が、矩形波状となっているものとするようにして
もよい。
【0036】さらに、上記実施例において、互いに種類
の異なる複数の回折格子を並列に並べた上に感光材料2
1を密着させて当該感光材料21に光を入射するように
してもよい。これにより、複数の機能が並列に並んだホ
ログラフィック光学素子を作製する場合や、大型のホロ
グラフィック光学素子を作製する場合、作製が困難な体
積反射型ホログラムを多数作って並べたり、大型のマス
ターを作製することなく、単に回折格子を、その向きや
角度を自由に設定して並べるだけで、こういったをホロ
グラフィック光学素子を作製することが可能となり、作
製工程もより一層簡便化することが可能となる。
【0037】一方、上記各実施例においては、入射光と
しては、感光材料21全体に均一に当てる場合について
説明したが、これに限られるものではない。すなわち、
例えば入射光としては、レーザービームを感光材料に入
射し、レーザービームを2次元的に走査するようにして
もよい。また、入射光としては、線状に広がった光を感
光材料に入射し、線状光を1次元方向に走査するように
してもよい。さらに、入射光としては、レーザービーム
を感光材料に入射し、感光材料を2次元方向に移動して
入射するようにしてもよい。さらにまた、入射光として
は、線状に広がった光を感光材料に入射し、感光材料を
1次元方向に移動するようにしてもよい。このような方
法とすることによって、振動による影響がなくなり、コ
ントラストのよい干渉縞を感光材料21に記録すること
が可能となる。
【0038】また、上記各実施例においては、回折格子
22(または表面レリーフ型ホログラム)としては、表
面にアルミニウム等の金属を蒸着して反射型とする場合
について説明したが、これに限られるものではなく、蒸
着金属としてアルミニウム以外の他の金属を用いるよう
にしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ホ
ログラフィック光学素子を感光材料に作製する場合に、
感光材料を、機械的に金属等を刻みかつ表面を金属で蒸
着して作製した反射型の回折格子に密着させて、感光材
料を露光するか、または感光材料を、光学的に干渉縞を
記録しかつ表面を金属で蒸着して作製した反射型の表面
レリーフ型ホログラムに密着させて、感光材料を露光す
ることにより、感光材料を透過する光と回折格子または
表面レリーフ型ホログラムで反射した光とにより、感光
材料上に体積反射型のホログラフィック光学素子を作製
するようにしたので、マスターホログラムを使用するこ
となく、密着露光法によって極めて高精度な体積反射型
のホログラフィック光学素子を簡便にかつ高速でしかも
大量に作製することが可能な極めて信頼性の高いホログ
ラフィック光学素子の作製方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるホログラフィック光学素子の作製
方法の一実施例を示す概要図。
【図2】従来による体積反射型のホログラフィック光学
素子を作製するためのマスターホログラムの作製方法を
説明するための概要図。
【図3】従来による体積反射型のホログラフィック光学
素子の作製方法を説明するための概要図。
【符号の説明】
1…レーザー、2,3,4,5,6…ミラー、7…ビー
ムスプリッター、8,9…レンズ、10…凹面鏡、11
…感光材料(マスターホログラム)、12…感光材料、
13…入射光、14…反射光、21…感光材料、22…
回折格子、23…入射光、24…反射光。

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホログラフィック光学素子を感光材料に
    作製する方法において、 前記感光材料を、機械的に金属等を刻みかつ表面を金属
    で蒸着して作製した反射型の回折格子に密着させ、 前記感光材料に光を入射して、当該感光材料を透過する
    光と前記回折格子の表面で反射した光とにより、前記感
    光材料上に体積反射型のホログラフィック光学素子を作
    製するようにしたことを特徴とするホログラフィック光
    学素子の作製方法。
  2. 【請求項2】 前記感光材料を保持する基板の裏面(感
    光材料と反対側面)が、回折格子となっているものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック
    光学素子の作製方法。
  3. 【請求項3】 使用する回折格子が、フレネルゾーンプ
    レートのようになっているものであることを特徴とする
    請求項1に記載のホログラフィック光学素子の作製方
    法。
  4. 【請求項4】 前記回折格子の形状が、鋸歯状、または
    矩形波状となっているものであることを特徴とする請求
    項1に記載のホログラフィック光学素子の作製方法。
  5. 【請求項5】 前記感光材料と回折格子との間を、当該
    感光材料とほぼ同等の屈折率を持つ液体で液浸するよう
    にしたことを特徴とする請求項1に記載のホログラフィ
    ック光学素子の作製方法。
  6. 【請求項6】 互いに種類の異なる複数の回折格子を並
    列に並べた上に感光材料を密着させて当該感光材料に光
    を入射するようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    のホログラフィック光学素子の作製方法。
  7. 【請求項7】 前記入射光としては、感光材料全体に均
    一に当てるようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    のホログラフィック光学素子の作製方法。
  8. 【請求項8】 前記入射光としては、レーザービームを
    感光材料に入射し、前記レーザービームを2次元的に走
    査するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のホ
    ログラフィック光学素子の作製方法。
  9. 【請求項9】 前記入射光としては、線状に広がった光
    を感光材料に入射し、前記線状光を1次元方向に走査す
    るようにしたことを特徴とする請求項1に記載のホログ
    ラフィック光学素子の作製方法。
  10. 【請求項10】 前記入射光としては、レーザービーム
    を感光材料に入射し、前記感光材料を2次元方向に移動
    して入射するようにしたことを特徴とする請求項1に記
    載のホログラフィック光学素子の作製方法。
  11. 【請求項11】 前記入射光としては、線状に広がった
    光を感光材料に入射し、前記感光材料を1次元方向に移
    動するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のホ
    ログラフィック光学素子の作製方法。
  12. 【請求項12】 ホログラフィック光学素子を感光材料
    に作製する方法において、 前記感光材料を、光学的に干渉縞を記録しかつ表面を金
    属で蒸着して作製した反射型の表面レリーフ型ホログラ
    ムに密着させ、 前記感光材料に光を入射して、当該感光材料を透過する
    光と前記表面レリーフ型ホログラムで反射した光とによ
    り、前記感光材料上に体積反射型のホログラフィック光
    学素子を作製するようにしたことを特徴とするホログラ
    フィック光学素子の作製方法。
  13. 【請求項13】 前記感光材料を保持する基板の裏面
    (感光材料と反対側面)が、表面レリーフ型ホログラム
    となっているものであることを特徴とする請求項12に
    記載のホログラフィック光学素子の作製方法。
  14. 【請求項14】 前記表面レリーフ型ホログラムとし
    て、矩形波状の回折効率の高いものを用いるようにした
    ことを特徴とする請求項12に記載のホログラフィック
    光学素子の作製方法。
  15. 【請求項15】 前記感光材料と表面レリーフ型ホログ
    ラムとの間を、当該感光材料とほぼ同等の屈折率を持つ
    液体で液浸するようにしたことを特徴とする請求項12
    に記載のホログラフィック光学素子の作製方法。
  16. 【請求項16】 前記入射光としては、感光材料全体に
    均一に当てるようにしたことを特徴とする請求項12に
    記載のホログラフィック光学素子の作製方法。
  17. 【請求項17】 前記入射光としては、レーザービーム
    を感光材料に入射し、前記レーザービームを2次元的に
    走査するようにしたことを特徴とする請求項12に記載
    のホログラフィック光学素子の作製方法。
  18. 【請求項18】 前記入射光としては、線状に広がった
    光を感光材料に入射し、前記線状光を1次元方向に走査
    するようにしたことを特徴とする請求項12に記載のホ
    ログラフィック光学素子の作製方法。
  19. 【請求項19】 前記入射光としては、レーザービーム
    を感光材料に入射し、前記感光材料を2次元方向に移動
    して入射するようにしたことを特徴とする請求項12に
    記載のホログラフィック光学素子の作製方法。
  20. 【請求項20】 前記入射光としては、線状に広がった
    光を感光材料に入射し、前記感光材料を1次元方向に移
    動するようにしたことを特徴とする請求項12に記載の
    ホログラフィック光学素子の作製方法。
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