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JP3063044B2 - アブソリュートエンコーダ - Google Patents

アブソリュートエンコーダ

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Publication number
JP3063044B2
JP3063044B2 JP4058746A JP5874692A JP3063044B2 JP 3063044 B2 JP3063044 B2 JP 3063044B2 JP 4058746 A JP4058746 A JP 4058746A JP 5874692 A JP5874692 A JP 5874692A JP 3063044 B2 JP3063044 B2 JP 3063044B2
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JP
Japan
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track
magnetic
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JP4058746A
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JPH05231880A (ja
Inventor
操 市川
和夫 大西
時雄 関口
Original Assignee
日本サーボ株式会社
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Publication date
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Priority to EP93300334A priority patent/EP0555961B1/en
Priority to DE69312109T priority patent/DE69312109T2/de
Priority to US08/009,267 priority patent/US5430373A/en
Publication of JPH05231880A publication Critical patent/JPH05231880A/ja
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はエンコーダ、特にエン
コーダ出力がコード化されており、直接回転体の絶対位
置を検出できる、いわゆるアブソリュートエンコーダに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭54−118259号公報や、特
開昭62−83619号公報には2列以上の磁化パター
ンが着磁された磁気ドラムと磁気抵抗効果素子(以下M
R素子という)を利用した検出器とを組み合わせた磁気
式のアブソリュートエンコーダが示されている。一般に
この種のアブソリュートエンコーダにおいて2のn乗の
分解能を得るのにはn本のトラックが必要であり、この
ようなものでは図21に示すように1ビットのアブソリ
ュート情報を記録した各トラック30を磁気ドラムの外
周に軸方向に複数個(図示の例では6個)配列し、この
磁気ドラムに前記トラックの数に対応するビット数のM
R素子(R01,R02, ・・・)を配列した磁気センサ2
0を対向配置し、該複数のMR素子から得られた信号を
組み合わせてアブソリュート値を出力する構成としてい
る。
【0003】また、特開平2−24513号公報にはア
ブソリュートパターンを有するトラックを設けた符号板
からアブソリュート信号を得ることが示されている。こ
の例では2のn乗の分解能を得るためには2のn乗個の
情報を1トラックに書き込む必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、例えば特
開昭62−83619号公報に開示された従来技術のア
ブソリュートエンコーダに於いて分解能を上げる為に
は、図21に示すように磁気ドラムの軸方向に複数個の
トラックを配列する必要があるので形状が大きくなると
いう欠点があり、又循環乱数系列符号等を用いたアブソ
リュートエンコーダでは細密な情報を1トラックに書き
込む必要があり、寸法精度が厳しく高価なものとなると
いう欠点があった。
【0005】更に、上述した従来の絶対位置検出方法で
は分解能を上げる為には、磁気ドラムの円周方向に複数
個のアブソリュートパターンを記録し、これに対応する
MR素子を配置すれば良いが、この場合、記録ビットを
小さくして分解能を上げる方が形状を考えた場合有利で
ある。然しながらMR素子の配置を考慮すると記録ピッ
チに限界を生じビット数を増やすと形状が大きくなると
いう欠点がある。又、MR素子の信号検出方法は図22
に示す矢印のように、磁気ドラムの磁性体に記録された
N,Sの漏洩磁界を感知して信号を得る構造になってお
り、この為ビット数が多くなった場合には図23のよう
な磁気センサと磁気ドラムの関係位置となりセンサの中
央と端では、dとαのように距離に差を生じ、実験では
α>d+0.1dの時MR素子は漏洩磁界を十分感知で
きず素子感度に差を生じセンサ特性が得られないという
欠点があった。
【0006】本発明の目的は上述した問題点を解決し
た、小型の高分解能のアブソリュートエンコーダを比較
的安価に実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のアブソリュート
エンコーダは、循環乱数系列符号によるアブソリュート
パターンを有するトラックを設けた磁気ドラムと、この
磁気ドラムに対して前記トラックの長手方向にパターン
の読み取り用検出器を備えたアブソリュートエンコーダ
に於いて、上記アブソリュートパターンを有するトラッ
クに同期して2相の正弦波を出力する付加トラックを上
記磁気ドラムに設け、上記パターンの読み取り用検出器
によってアブソリュートパターンを有する上記複数のト
ラックより第1の信号と、該第1の信号と磁気記録の一
極分のピッチの1/2だけ位相のずれた第2の信号とを
得ると共に、上記付加トラックより得られた正弦波情報
を演算して得られた絶対位置の値に応じ前記第1の信号
と第2の信号とのいづれかを選択して、上記正弦波情報
を演算して得られた絶対位置の値と加算して出力するよ
うにしたことを特徴とする。
【0008】
【0009】
【0010】
【実施例】以下図面によって本発明の実施例を説明す
る。
【0011】図1は本発明のアブソリュートエンコーダ
を示す斜視図であり、1は磁気ドラム、2はMR素子を
備えた磁気センサ、3は磁気ドラム1の外周に形成した
磁気トラックである。
【0012】本発明においては図1に示すように上記磁
気トラック3を互に磁気ドラム1の軸方向にづれた3個
の磁気トラック3−1,3−2,3−3により形成し、
上側の2個のトラック3−1と3−2を絶対位置の出力
用トラックとしてこれに循環乱数系列によるアブソリュ
ートパターンを記録し、下側のトラック3−3にはこれ
から正弦波信号を得るように磁極N,Sを規則正しく交
互に記録する。
【0013】図2は磁気ドラム1の外周面の展開図で、
絶対位置の出力用トラック3−1には記録信号のない部
分を設け、この部分に対応する絶対位置の出力用トラッ
ク3−2の部分には信号を記録する。また、反対にトラ
ック3−1の記録信号の記録された部分に対応する出力
用トラック3−2の部分には信号を記録しない。
【0014】図3は本発明における磁気ドラム1の磁気
トラックと磁気センサ2の中のMR素子との関係を示す
展開図である。図3から明らかなように本発明の磁気セ
ンサ2においては絶対位置の出力用トラック3−1,3
−2にそれぞれ対向するように配置した出力用のMR素
子R11,R12,R21,R22を3端子結合し、3端子結合
されたMR素子R11,R12及びR21,R22の夫々の組は
磁気トラックの最小記録ピッチをλとしたとき半分のピ
ッチであるλ/2だけ互に離して配置せしめる。
【0015】図3に示す配置で磁気ドラム1を磁気記録
の配列方向に移動させると各3端子結合されたMR素子
の出力は図4のe1 ,e2 のように変化する。この出力
1,e2 を図5に示す第1の処理回路に入力すると図
4のe01出力が得られる。なお、図5においてRi,R
fは固定抵抗、4aはオペアンプである。図3の展開図
ではR11,R12,R21及びR22の4個のMR素子で形成
した1組の“Hブリッジ”で1ビットの検出器を構成し
ているがこのような“Hブリッジ”を磁気トラックの最
小記録ピッチλの間隔で移動方向にn個配列すればnビ
ットの絶対位置の出力が得られる。
【0016】また2個の絶対位置の出力用トラック3−
1,3−2に隣接する2相の正弦波出力用トラック3−
3の最小記録ピッチは絶対位置の出力用トラック3−
1,3−2と同じにλとし、同一ピッチで一周に旦り記
録し、正弦波出力用トラック3−3に対向して設けられ
たMR素子R31,R32は(n+1/2)λ(但しn=
0,1,2,・・・)(図3ではn=1)のピッチで配
置して3端子結合せしめ、MR素子R31,R41はnλ/
3(n=1,2,・・・)(図3ではn=2)の間隔で
配置し、MR素子R41,R42はλ/2の間隔で配置し3
端子結合せしめる。この夫々の3端子結合から得られた
出力e3 ,e4 を図6の第2の処理回路に入力すれば図
4のe02のようにπ/4位相のずれた2相の正弦波即
ちsinθ,cosθが得られる。なお、図6において
4bはオペアンプである。
【0017】第1,第2の3端子結合は上記の如くnλ
/3の間隔で配置され“Hブリッジ”を構成しているの
で図6に示すオペアンプ4bで演算された後の出力は第
3高調波の除去された歪の少ない正弦波となる。
【0018】図7は被検出パターン5と検出部6との関
係を示す原理図である。図7では回転体の8個所の絶対
位置を検出する場合について述べる。被検出パターン5
から検出部6で3ビットの信号を検出すれば8個所の位
置がコード0〜7として検出できる。ここで、被検出パ
ターン5は、図1の3−1,3−2を意味し、検出部6
は図1の2を意味している。また、検出部6は、図12
の如く配置されており、その説明は、n=6の場合で示
している。そして、それぞれの出力e1〜e6は図5,
図6,・・・の回路に入力され、出力e01〜e03を
得ている。例えば、図12の関係が図2と図2Aの位置
にある時、図5,図6,・・・の出力e01,e02,
e03は、それぞれ出力が“1”で図8の“7(11
1)”の状態を示している。次に図2Aの検出部6が図
2に対してλ(2π)右に移動した場合を考えると検出
部6は図2Bの位置になり、この時の図5,図6,・・
・の出力e01,e02,e03は、それぞれ“1”,
“1”,“0”となり、図8の“6(110)”の状態
を示す。更にλ(2π)右に移動した場合を考えると、
検出部6は図2Cの位置になり、この時の図5,図6,
・・・の出力e01,e02,e03は、それぞれ
“1”,“0”,“0”となり、図8の“4(10
0)”の状態となる。以下、λ(2π)ずつ右に移動さ
せて行くと、図8の“0(000),1(001),2
(010),5(101),3(011)”の状態にな
る。
【0019】即ち、図7に於いて、検出部6を右に1ビ
ットずつずらしながら3ビットを読み取って行くと、図
8に示すように
【0020】7 6 4 0 1 2 5 3
【0021】とコード化することができる。回転体の位
置が0〜7のコードで読み取れるので8個所の絶対値が
読み取れることになる。上記7,6,4,0,1,2,
5,3の絶対値については予め記憶素子に前記コード値
に対応する数値を記憶させておけば順番に0〜7まで読
むことができる。
【0022】上記の説明では1回転中の8個所を3ビッ
トの検出器で読み取る場合について述べたが、同様に検
出部をnビットで構成すれば1回転中の2のn乗個所の
絶対値を読み取ることができる。
【0023】図9は本発明のアブソリュートエンコーダ
の演算処理装置を示し、100はアブソリュートエンコ
ーダの検出部、101はコード変換器、102はラッチ
回路、103はサンプル アンド ホールド回路、10
4はCPU、105はA/D変換器、106はROM、
107はバッファである。
【0024】図9に示した演算処理装置においてアブソ
リュートエンコーダの検出部100の出力の中で磁気ト
ラック3−1及び3−2より得られる直接絶対位置の値
を示す信号は、コード変換器101及びラッチ回路10
2を介して粗のデータとしてCPU104に取り込ま
れ、一方磁気トラック3−3より得られる2相正弦波出
力は波形処理回路103で処理されA/D変換器105
を介してCPU104に取り込まれ、ROM106に格
納されたデータと照合されて正弦波1周期内の絶対位置
に対応する密のデータに変換され、前記直接絶対位置の
値と合成されてバッファ107より出力される。
【0025】次に図10により正弦波一波内の絶対位置
の求め方について述べる。図10で示すように正弦波一
周期内を(1)〜(8)の8つの領域に分けて、sin
θ,cosθの絶対値をとると領域(1)と(2)は4
5°を中心に左右対称である。同様に領域(3)と
(4),(5)と(6),(7)と(8)の各領域も対
称となる。従って360度の中でどの領域にいるか判断
することができれば単に0〜45°までの計算をすれば
よいことになる。この手法を用いればソフトウエアの処
理時間を短くすることができる。
【0026】図9の演算処理装置におけるCPU104
で演算した正弦波一周期内の絶対位置は数1のように示
される。
【0027】
【数1】
【0028】この数1は、sinθ,cosθが同期し
て変化する場合には検出誤差を生じないことを示してい
る。
【0029】図11に示すようにCPU104の中の加
算部では粗信号部7と密信号部8からの信号値を加算せ
しめる。即ち、前記アブソリュートパターンを有するト
ラックから求めた粗の絶対位置の値を上位として、前記
正弦波一周期内から求めた密の絶対位置の値を下位とし
て加算して出力することで、小型で分解能の高いアブソ
リューエンコーダを実現できる。
【0030】上記の説明においては、図3の展開図に示
すようにアブソリュトパターンを有する磁気トラック3
−1と3−2の磁気記録をMR素子R11,R12,R21
22で検出するものであるが、図2に示した展開図のよ
うに磁気トラッック3−1と3−2では磁気記録位置が
相補の関係、即ち、磁気トラック3−1側で磁気記録が
無くなる位置で磁気トラック3−2に磁気記録されるよ
うになっているため、両者の境界線位置におけるMR素
子の出力は不安定であり、特に電源投入直後の絶対位置
の粗の値は前記MR素子より直接得た信号により得られ
るものであるから、MR素子の出力が不安定であるとい
うことは、即出力信号が不安定であり誤差を伴うという
可能性がある。
【0031】従って、本発明においては上記のように電
源投入直後における誤差を発生しないようにするため図
12に示すように磁気トラック3−1と3−2の磁気記
録を検出するMR素子R11,R12の3端子構成とR21
22の3端子構成とR21,R22の3端子構成とR31,R
32の3端子構成及びR41,R42の3端子構成の4組の3
端子構成を、夫々λ/2のピッチで配設し、各3端子構
成の出力端子e1 ,e2 ,e3 ,及びe4 のうち、出力
端子e1 ,e2 を図13に示した第3の処理回路のオペ
アンプ4cの入力端子に接続し、同じく、出力端子
3 ,e4 を、オペアンプ4dの入力端子に夫々接続せ
しめる。
【0032】図14はアブソリュートパターンを有する
磁気トラック3−1と3−2及び正弦波出力を得る磁気
トラック3−3と、これに対応して図13の処理回路O
R回路11aより出力される第1信号と第2信号の夫々
波形と、正弦波出力より得られた波形cosθ及びsi
nθとを夫々示している。
【0033】上記第1の信号は、上記MR素子R11,R
12で構成した第1の3端子構成と、R21,R22で構成さ
れた第2の3端子構成との出力e1 ,e2 を上記オペア
ンプ4cで処理することにより発生し、上記第2の信号
は上記MR素子R21,R23で構成された第2の3端子構
成とR31,R32により構成された第3の3端子構成との
出力e2 ,e3 を上記オペアンプ4dで処理することに
より発生する。
【0034】この第1信号は磁気トラック3−1のN極
の左端の位置で振幅が零であり、右に移動すると増加し
てπ/2の位置で最大と成り、θ1 の間一定振幅で3π
/2の位置で振幅が減少し、S極の位置で振幅が零と成
るように変化する。
【0035】一方上記第2の信号は磁気トラック3−1
のN極の左端の位置で最大であり、右に移動してπ/2
の間は最大値は継続しπ/2より振幅が減少しπの位置
で零となり、更に右に移動すると振幅が増大し3π/2
の位置最大となり2πまで最大振幅を維持する。
【0036】上記図13においては上記オペアンプ4c
の出力端子をAND回路10aの一方の入力端子に、オ
ペアンプ4dの出力端子はAND回路10bの一方の入
力端子に夫々接続し、上記AND回路10aとAND回
路10bの出力端子をOR回路11aの2つの入力端子
に夫々接続し、上記AND回路10aの他方の入力端子
には、得られた正弦波出力のうち、sinθが角度π/
2から3π/2の間、(θ1 )の値の範囲の時にON信
号を加え、また、AND回路10bの他方の入力端子に
は、正弦波出力のうちcosθが角度零からπ/2の間
(θ2 )の値の範囲の時にON信号を加え、θ1 の範囲
の時はオペアンプ4cの出力を選択し、θ2 の範囲の時
はオペアンプ4dの出力を夫々選択してOR回路11a
より絶対位置の信号を得るようにする。
【0037】上記のように磁気トラック3−1の角度零
の位置からπ/2(θ2 )の間は第2の信号を選択し、
π/2から3π/2(θ1 )の間は第1信号を選択し、
3π/2より2πの間(θ1 )は第2信号を選択するこ
とになり、磁気トラックのどの位置でも絶対位置の信号
を検出することができる。
【0038】図13に示した、OR回路11aの出力信
号は、図9に示した演算処理装置のCPU104に入力
され、正弦波信号と合成される。
【0039】また、図12に示すようにMR素子による
(n+1)組の3端子構成を備え、n組の3端子構成と
“Hブリッジ”を構成し、其の出力を図13のオペアン
プに接続し、AND回路とOR回路を介して第1信号と
第2信号を選択し、nビットの絶対位置信号を得ること
ができる。
【0040】本発明においては図15,図16に示すよ
うにnが偶数ビットの時磁気ドラム1に循環乱数系列符
号による1〜n/2ビットのアブソリュートパターンを
軸方向に配列した2本のトラック3−4,3−5に記録
し、同じく2本のトラック3−6,3−7に(n/2)
+1〜nビットのアブソリュートパターンをトラック3
−4,3−5のビットと連続するような位置に記録す
る。又、nが奇数ビットの場合にはトラック3−4,3
−5に1〜(n−1)/2ビットを記録し、トラック3
−6,3−7に(n+1)/2〜nビットを記録する。
このようにする事により、MR素子の形状を大きくする
事なく高分解能化出来、又素子感度も低下する事が無く
上記課題を達成できる。
【0041】図16は磁気ドラム1の展開図を示してお
り、上側の1〜n/2ビットのアブソリュートトラック
は2つの磁気トラック3−4,3−5で構成されてい
る。2つの磁気トラック3−4,3−5の着磁は互いに
反対の関係にあり、第1のトラック3−4で着磁された
部分の反対側トラック(第2トラック)3−5の部分は
着磁されておらず、反対に第1トラック3−4で着磁さ
れていない部分の反対側トラック(第2トラック)3−
5の部分に着磁されている。又、(n/2)+1〜nビ
ットのアブソリュートトラックは第3,4の2つの磁気
トラック3−6,3−7で構成されており、(n/2)
+1ビットに対応するアブソリュートパターンが第1,
2トラック3−4,3−5の1ビット目と同じ位置にな
るように第3,4トラック3−6,3−7に記録されて
いる。
【0042】次に、図17の拡大図で上記実施例におけ
る磁気ドラムとMR素子との関係について示す。MR素
子は3端子結合されアブソリュートトラック第1,2及
び第3,4に夫々対向するように配置されている。又、
3端子結合された、MR素子R01, 02及びR03,R04
は最小記録ピッチをλとしたときλ/2ピッチ離して配
置されている。更に、アブソリュートトラック第3,4
上のMR素子R17, 18はR15,R16と連続する配置に
なっており第3,4トラックのアブソリュートパターン
と第1,2トラックのアブソリュートパターンは4ビッ
トずれた同一パターンで配置されている。この様な関係
配置で磁気ドラムを回転させ各3端子結合の出力を差動
アンプの処理回路に入力し、アブソリュート出力を得る
ようにしている。図17の展開図では1組の“Hブリッ
ジ”で1ビットの情報を表しているが“Hブリッジ”を
λの間隔でn個配置すればnビットのアブソリュート値
が得られる。
【0043】図18はMR素子と磁気ドラムのギャップ
の差異を示しているが、ビット数を分割しているため1
トラックでのセンサパターンの広がりがなく、このため
MR素子の中央と端でギャップの差がほとんど無くd≒
αとなり漏洩磁界を十分感知できるので安定した出力特
性が得られる。
【0044】次に、絶対位置検出方法について図19,
図20で説明する。図19には第1トラック3−4と第
3トラック3−6のアブソリュートパターン配置の関係
と各トラックに対応するビット情報である“1”,
“0”を示している。第1トラック3−4で4ビットの
情報を得て、第3トラック3−6で4ビットの情報を得
るようにし、このビット情報を3ビットずつ検出すると
8個所の位置が0〜7で検出できる。
【0045】図20に示すように、1〜n/2ビット部
で検出部を右に1ビットずつずらしながら3ビットを読
み取り、次に(n/2)+1〜nビット部を同様に3ビ
ットを読み取っていくと、
【0046】 4 0 1 2 5 3 7 6
【0047】となる。このように回転体が0〜7の数で
読み取れるので8個所の絶対位置が区別できることにな
る。これら0〜7の値に対応する絶対位置については、
予めROM等に入れておけば順番に0〜7までの値を読
むことができる。
【0048】本実施例では1回転8個所を3ビットの検
出器で読み取る場合について述べたが、1回転の記録個
所を2n とし検出器をnビットとすれば1回転で2のn
乗個所の絶対値が得られる。
【0049】上記の本発明の説明は回転形の磁気エンコ
ーダについて為されているが本発明の要旨を光学式エン
コーダに適応することは可能であり、又リニアーエンコ
ーダにも適用する事が出来る。
【0050】
【発明の効果】本発明に成るアブソリュートエンコーダ
は上記のような構成であるから、小型で高分解能のエン
コーダを安価に提供できる利益がある。
【0051】また、正弦波一波内の絶対位置の値は理論
的にはいくらでも細かくすることが可能であり、歪の少
ない正弦波をえることで高分解能化が容易にできる。
【0052】更に、電源投入直後より正確な絶対位置の
値を検出できる利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアブソリュートエンコーダの一実施例
を示す斜視図である。
【図2】本発明のアブソリュートエンコーダの一実施例
における磁気ドラムの外周面の展開図である。
【図2A】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
検出部の配置説明図である。
【図2B】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
検出部の配置説明図である。
【図2C】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
検出部の配置説明図である。
【図3】本発明のアブソリュートエンコーダにおける磁
気トラックとMR素子との関係を示す展開図である。
【図4】本発明のアブソリュートエンコーダにおける磁
気センサ及び処理回路からの信号波形である。
【図5】本発明のアブソリュートエンコーダにおける第
1の処理回路である。
【図6】本発明のアブソリュートエンコーダにおける第
2の処理回路である。
【図7】本発明のアブソリュートエンコーダにおける被
検出パターンと検出部との関係を示す原理図である。
【図8】本発明のアブソリュートエンコーダにおける検
出パターンを示す説明図である。
【図9】本発明のアブソリュートエンコーダの演算処理
装置のブロック回路図である。
【図10】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
正弦波を8つの領域に分けた説明図である。
【図11】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
粗信号と密信号とを加算する説明図である。
【図12】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
磁気トラックとMR素子との関係を示す展開図である。
【図13】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
第3の処理回路の回路図である。
【図14】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
磁気トラックと第1の信号と第2の信号及び正弦波信号
との相関を示す展開図である。
【図15】本発明のアブソリュートエンコーダを示す斜
視図である。
【図16】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
磁気ドラムの外周面の展開図である。
【図17】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
磁気トラックとMR素子との関係を示す展開図である。
【図18】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
磁気ドラムと磁気センサのギャップの関係説明図であ
る。
【図19】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
被検出パターンとビットとの関係を示す原理図である。
【図20】本発明のアブソリュートエンコーダにおける
検出パターンを示す説明図である。
【図21】従来のアブソリュートエンコーダにおける磁
気トラックと磁気センサの展開図である。
【図22】従来の磁気ドラムと漏洩磁界の関係である。
【図23】従来の磁気ドラムと磁気センサとのギャップ
の関係説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−95315(JP,A) 特開 平1−318920(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/00 - 5/62 G01B 7/00 - 7/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 循環乱数系列符号によるアブソリュート
    パターンを有するトラックを設けた磁気ドラムと、この
    磁気ドラムに対して前記トラックの長手方向にパターン
    の読み取り用検出器を備えたアブソリュートエンコーダ
    に於いて、上記アブソリュートパターンを有するトラッ
    クに同期して2相の正弦波を出力する付加トラックを上
    記磁気ドラムに設け、上記パターンの読み取り用検出器
    によってアブソリュートパターンを有する上記複数のト
    ラックより第1の信号と、該第1の信号と磁気記録の一
    極分のピッチの1/2だけ位相のずれた第2の信号とを
    得ると共に、上記付加トラックより得られた正弦波情報
    を演算して得られた絶対位置の値に応じ前記第1の信号
    と第2の信号とのいづれかを選択して、上記正弦波情報
    を演算して得られた絶対位置の値と加算して出力するよ
    うにしたことを特徴とするアブソリュートエンコーダ。
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