JP3054797U - 導電糸 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度と柔軟性を有する導電性織物を製造可能
な導電糸の提供。 【解決手段】 不導電長繊維１に２条のステンレス糸３
を該２条のステンレス糸３が相互に交差するように且つ
不導電長繊維１に対して不完全な被覆状態を形成するよ
うに巻き付けて形成された導電糸において、該ステンレ
ス糸３の巻付け数は１メートル当たり１００から５００
の間で、該ステンレス糸３の直径は０．０６から０．１
２センチメートル、不導電長繊維１の繊度は５００から
３０００デニール、該導電糸で製造した織物の表面電気
抵抗値は５オーム以下とされ、該導電糸の繊度が１００
０デニール以上であり、以上の構成からなる導電糸とし
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の導電糸に係り、一般の無導電性の糸に、特殊な２本のステンレ ス糸を交差するように巻き付けることで、導電性を持たせてあり、この導電糸で 織られた布は柔軟で、且つ極めて良好な耐衝撃強度を有し、並びに良好な導電性 を有し、フェンシングウエアを製造するのに適していることを特徴とするものに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

周知の導電糸は、図１に示されるように、無導電性の糸１の表面に一層の約１ から２ｍｍ幅の導電金属薄片２を巻き付けるようにめっきしてなり、さらに一般 の導電性を有さない糸と交織して導電性織物を形成し、特殊用途に提供されてい た。フェンシング用導電ウエアに使用される生地は、糸構造と織物組織を考慮し て一定の織物強度を有する必要があり。導電ウエアの主要な機能は記録器回路導 電能力を確保することにあり、織物強度は高強度の糸により支持されるため、三 層の織物を着用する必要があり、相当に不便であり、且つ偏平な薄片を巻き付け て被覆する導電糸構造であるために、織物の柔軟性が相対的に不足し、ゆえに改 善が求められていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、２条のステンレス糸を巻き付けた構造により高強度の導電性合撚糸 を獲得して、強度と柔軟性を有する導電性織物の製造を可能とし、需要に応える ことができるようにすることを課題としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、不導電長繊維１に２条のステンレス糸３を該２条のステン レス糸３が相互に交差するように且つ不導電長繊維１に対して不完全な被覆状態 を形成するように巻き付けて形成された導電糸において、該ステンレス糸３の巻 付け数は１メートル当たり１００から５００の間で、該ステンレス糸３の直径は ０．０６から０．１２センチメートル、不導電長繊維１の繊度は５００から３０ ００デニール、該導電糸で製造した織物の表面電気抵抗値は５オーム以下とされ 、該導電糸の繊度が１０００デニール以上であり、以上の構成からなる導電糸と している。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図２に示されるように、本考案は、一般の不導電長繊維１に２条のステンレス 糸３を交差するように巻き付けて不完全な被覆状態を呈するように組み合わせて 導電性を有する合撚繊維としてなる。ステンレス糸３は不導電長繊維１にきつく 巻き付けられており、ゆえに本考案を運用して織られた繊維も相当な強度を有す る。そしてステンレス糸３は良好な導電性を有するため、それを使用した織物も また良好な導電性を有している。

【０００６】 本考案の望ましい実施例で使用されるステンレス糸３の巻付け数は１メートル 当たり１００から５００の間で、その直径は０．０６から０．１２センチメート ル、その中、不導電長繊維１の繊度は５００から３０００デニールとされ、得ら れる導電糸の繊度は１０００デニール以上とされ、獲得される織物の表面電気抵 抗値は５オーム以下である。ゆえに、この織物が使用されたフェンシングウエア は高導電性と高強度を有し、比較的細い導電糸構造により織物は柔軟で着用しや すく、高い快適性を提供できる。

【０００７】 図３には本考案の導電糸の製造装置が示されている。まず、ガイドローラで、 不導電長繊維１を中空のスピンドル４内に引込み、出口部分で、外部のステンレ ス糸３を中空のスピンドル４の回転下で不導電長繊維１に巻き付け、合撚した半 製品に対してもう一度前述の工程を、中空のスピンドル４を反対方向に回転させ て進行し、もう１条のステンレス糸３を半製品の糸の外に巻き付け、不導電長繊 維１の外部に２条のステンレス糸３を交差するように且つ完全には不導電長繊維 １外表を被覆しないように巻き付ける。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の導電糸は以下の特徴を有している。 １．ステンレス糸自体が良好な導電性を有しており、原料が従来の導電糸より 獲得しやすく、且つ導電性繊維の表面に金属めっきを行う二次加工が不要で環境 汚染の問題を発生せず、ゆえに大幅に原料コストと加工コストを削減できる。 ２．本考案の導電糸の構造は２条のステンレス糸を交互に巻き付けるものでだ るため、それを使用して織られた織物の強度は従来の導電糸を用いたものに較べ て高い。 ３．従来の導電糸は偏平な薄片を巻き付けて被覆する構造でありその厚さと鋼 性は比較的高く、後続の工程で製造設備が比較的大きな損傷を受けやすかった。 しかし本考案の導電糸は比較的細いステンレス糸を使用しており、本考案の導電 糸で製造された織物は比較的柔軟あり、且つ設備に対する損壊を防止することが できる。 ４．本考案の導電糸を使用した織物の表面の色は従来の導電糸を使用したもの に較べて白く、白いことが条件であるフェンシングウェアを製造するのに有利で ある。 上述したように、本考案により提供される導電糸は従来の構造と比較して良好 な適用性を有し、その実用価値は高められている。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の導電糸の構造図である。

【図２】本考案の導電糸の構造図である。

【図３】本考案の導電糸の製造装置表示図である。

【符号の説明】

１ 不導電長繊維 ２ 導電性金属片 ３ ステンレス糸 ４ スピンドル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 不導電長繊維１に２条のステンレス糸３
   を該２条のステンレス糸３が相互に交差するように且つ
   不導電長繊維１に対して不完全な被覆状態を形成するよ
   うに巻き付けて形成された導電糸において、該ステンレ
   ス糸３の巻付け数は１メートル当たり１００から５００
   の間で、該ステンレス糸３の直径は０．０６から０．１
   ２センチメートル、不導電長繊維１の繊度は５００から
   ３０００デニール、該導電糸で製造した織物の表面電気
   抵抗値は５オーム以下とされ、該導電糸の繊度が１００
   ０デニール以上であり、以上の構成からなる導電糸。