JP3048794B2 - 軌跡算出方法 - Google Patents
軌跡算出方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベクトル場データより軌
跡を算出する軌跡算出方法に関し、特に流体の流速ベク
トル値に基づいて解析領域内の仮想的な粒子の軌跡を算
出する軌跡算出方法に関する。
跡を算出する軌跡算出方法に関し、特に流体の流速ベク
トル値に基づいて解析領域内の仮想的な粒子の軌跡を算
出する軌跡算出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】物理空間における物理量の連続的な分布
に対して、実験や数値解析が行われたとする。物理量が
ベクトル量である場合(例えば、流体の速度)は、空間
内に設定した有限個の点におけるベクトル値(例えば、
流速ベクトル)が得られる。ベクトル値の空間内におけ
る分布の特徴、すなわち、大きさ、方向の規則性を視覚
的にとらえるために、空間内に大きさ、質量のない仮想
的な粒子を設定してその軌跡を算出することが従来行わ
れてきた(例えば、特開平4−264958号公報)。
に対して、実験や数値解析が行われたとする。物理量が
ベクトル量である場合(例えば、流体の速度)は、空間
内に設定した有限個の点におけるベクトル値(例えば、
流速ベクトル)が得られる。ベクトル値の空間内におけ
る分布の特徴、すなわち、大きさ、方向の規則性を視覚
的にとらえるために、空間内に大きさ、質量のない仮想
的な粒子を設定してその軌跡を算出することが従来行わ
れてきた(例えば、特開平4−264958号公報)。
【0003】図6を参照すると、従来の軌跡算出方法
は、軌跡を算出する開始点を設定する軌跡算出開始点設
定ステップ10と、ベクトル値記憶部60からベクトル
値とベクトル値算出点とを参照して軌跡線分の終端点を
算出する軌跡線分終端点算出ステップ20と、軌跡算出
の終了を判定して算出した軌跡点列を軌跡点列記憶部8
0に格納する軌跡算出終了判定ステップ50とからな
る。
は、軌跡を算出する開始点を設定する軌跡算出開始点設
定ステップ10と、ベクトル値記憶部60からベクトル
値とベクトル値算出点とを参照して軌跡線分の終端点を
算出する軌跡線分終端点算出ステップ20と、軌跡算出
の終了を判定して算出した軌跡点列を軌跡点列記憶部8
0に格納する軌跡算出終了判定ステップ50とからな
る。
【0004】まず、軌跡算出開始点設定ステップ10で
は、軌跡算出開始点P0と軌跡の計算ステップ幅tを入
力し、軌跡線分先端点Pnに軌跡算出開始点P0を設定
して、この軌跡算出開始点P0を軌跡点列記憶部80へ
格納する。
は、軌跡算出開始点P0と軌跡の計算ステップ幅tを入
力し、軌跡線分先端点Pnに軌跡算出開始点P0を設定
して、この軌跡算出開始点P0を軌跡点列記憶部80へ
格納する。
【0005】次に、軌跡線分終端点算出ステップ20で
は、ベクトル値記憶部60から各ベクトル値算出点にお
けるベクトル値を参照して軌跡線分先端点Pnにおける
ベクトル値V(Pn)を算出する。また、軌跡線分先端
点Pn、この軌跡線分先端点Pnにおけるベクトル値V
(Pn)および計算ステップ幅tを用いて、軌跡線分終
端点Pn+1を算出する。
は、ベクトル値記憶部60から各ベクトル値算出点にお
けるベクトル値を参照して軌跡線分先端点Pnにおける
ベクトル値V(Pn)を算出する。また、軌跡線分先端
点Pn、この軌跡線分先端点Pnにおけるベクトル値V
(Pn)および計算ステップ幅tを用いて、軌跡線分終
端点Pn+1を算出する。
【0006】次に、軌跡算出終了判定ステップ50で
は、軌跡線分終端点Pn+1を軌跡点列記憶部80に格納
する。軌跡算出の終了を判定した結果、軌跡の作成を続
行する場合は、軌跡線分先端点Pnを軌跡線分終端点P
n+1で置き換えて、軌跡線分終端点算出ステップ20の
処理に戻り、次の軌跡線分の算出を続行する。
は、軌跡線分終端点Pn+1を軌跡点列記憶部80に格納
する。軌跡算出の終了を判定した結果、軌跡の作成を続
行する場合は、軌跡線分先端点Pnを軌跡線分終端点P
n+1で置き換えて、軌跡線分終端点算出ステップ20の
処理に戻り、次の軌跡線分の算出を続行する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の軌跡算出方法では、例えば、図7のように解析領
域720において、流体が存在しないため流速ベクトル
値を算出する必要のない障害物領域710を設定した場
合に、この障害物を考慮していないため、障害物付近で
正確な軌跡が算出できないという問題がある。
従来の軌跡算出方法では、例えば、図7のように解析領
域720において、流体が存在しないため流速ベクトル
値を算出する必要のない障害物領域710を設定した場
合に、この障害物を考慮していないため、障害物付近で
正確な軌跡が算出できないという問題がある。
【0008】図8(a)を参照すると、2次元解析領域
において、空間内の各格子点上に、数値解析結果である
ベクトル値算出点810があり、軌跡線分先端点Pn8
20におけるベクトル値を表すV(Pn)830と、上
述の方法により算出された軌跡線分終端点Pn+1 84
0が図示されている。
において、空間内の各格子点上に、数値解析結果である
ベクトル値算出点810があり、軌跡線分先端点Pn8
20におけるベクトル値を表すV(Pn)830と、上
述の方法により算出された軌跡線分終端点Pn+1 84
0が図示されている。
【0009】一方、図8(b)を参照すると、上述の方
法により算出された軌跡線分終端点Pn+1 840は、
障害物領域850があるにもかかわらず図8(a)と同
様の場所に算出されてしまっており、実際の物理的空間
を反映していないことになる。
法により算出された軌跡線分終端点Pn+1 840は、
障害物領域850があるにもかかわらず図8(a)と同
様の場所に算出されてしまっており、実際の物理的空間
を反映していないことになる。
【0010】これに対して、数値解析の段階では物理量
に対する障害物の影響を考慮しているため、その結果得
られたベクトル値は障害物付近では障害物を通過するよ
うな軌跡が存在しないように分布しているはずである。
に対する障害物の影響を考慮しているため、その結果得
られたベクトル値は障害物付近では障害物を通過するよ
うな軌跡が存在しないように分布しているはずである。
【0011】また、数値解析の際に障害物を設定する場
合、解析領域と障害物の境界上における物理量を障害物
の性質に応じて算出する場合がある。例えば、流体解析
で流速ベクトル値を算出する際には、障害物設定時に障
害物表面の摩擦の有無によって、「すべり有」や「すべ
り無」などの障害物の性質を指定することがある。この
ような場合には、軌跡算出時にも障害物表面の種類によ
って境界上の流速ベクトル値を算出する必要がある。
合、解析領域と障害物の境界上における物理量を障害物
の性質に応じて算出する場合がある。例えば、流体解析
で流速ベクトル値を算出する際には、障害物設定時に障
害物表面の摩擦の有無によって、「すべり有」や「すべ
り無」などの障害物の性質を指定することがある。この
ような場合には、軌跡算出時にも障害物表面の種類によ
って境界上の流速ベクトル値を算出する必要がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】 上述した問題点を解決
するために本願発明では、物理空間の各点におけるベク
トル値から任意点における軌跡線分を算出する軌跡算出
方法において、前記軌跡線分の算出開始点を設定して軌
跡点列記憶部に格納する軌跡算出開始点設定ステップ
と、ベクトル値記憶部から解析空間内の各点におけるベ
クトル値を参照して軌跡線分の終端点を算出して前記軌
跡線分を求める軌跡線分終端点算出ステップと、障害物
境界データ記憶部から解析空間における障害物との境界
位置を参照して前記軌跡線分終端点算出ステップで算出
した前記軌跡線分と障害物境界とが交差しているかどう
かを判定する障害物通過判定ステップと、この障害物通
過判定ステップにより交差すると判定された場合に、障
害物境界と交差しない軌跡線分を再度生成する障害物境
界処理ステップと、軌跡算出の終了を判定してその結果
終了する場合には算出された前記軌跡線分を前記軌跡点
列記憶部に格納する軌跡算出終了判定ステップとを有す
る。
するために本願発明では、物理空間の各点におけるベク
トル値から任意点における軌跡線分を算出する軌跡算出
方法において、前記軌跡線分の算出開始点を設定して軌
跡点列記憶部に格納する軌跡算出開始点設定ステップ
と、ベクトル値記憶部から解析空間内の各点におけるベ
クトル値を参照して軌跡線分の終端点を算出して前記軌
跡線分を求める軌跡線分終端点算出ステップと、障害物
境界データ記憶部から解析空間における障害物との境界
位置を参照して前記軌跡線分終端点算出ステップで算出
した前記軌跡線分と障害物境界とが交差しているかどう
かを判定する障害物通過判定ステップと、この障害物通
過判定ステップにより交差すると判定された場合に、障
害物境界と交差しない軌跡線分を再度生成する障害物境
界処理ステップと、軌跡算出の終了を判定してその結果
終了する場合には算出された前記軌跡線分を前記軌跡点
列記憶部に格納する軌跡算出終了判定ステップとを有す
る。
【0013】
【0014】
【実施例】次に本願第1の発明の軌跡算出方法の一実施
例について図面を参照して詳細に説明する。
例について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1を参照すると、本願発明の一実施例の
軌跡算出方法は、軌跡を算出する開始点を設定する軌跡
算出開始点設定ステップ10と、ベクトル値記憶部60
からベクトル値とベクトル値算出点とを参照して軌跡線
分の終端点を算出する軌跡線分終端点算出ステップ20
と、障害物境界データ記憶部70から解析空間における
障害物との境界位置を参照して軌跡線分終端点算出ステ
ップ20で算出した軌跡線分と障害物境界とが交差して
いるかどうかを判定する障害物通過判定ステップ30
と、障害物境界と交差しないように再度軌跡線分を生成
する障害物境界処理ステップ40と、軌跡算出の終了を
判定して算出した軌跡点列を軌跡点列記憶部80に格納
する軌跡算出終了判定ステップ50とからなる。
軌跡算出方法は、軌跡を算出する開始点を設定する軌跡
算出開始点設定ステップ10と、ベクトル値記憶部60
からベクトル値とベクトル値算出点とを参照して軌跡線
分の終端点を算出する軌跡線分終端点算出ステップ20
と、障害物境界データ記憶部70から解析空間における
障害物との境界位置を参照して軌跡線分終端点算出ステ
ップ20で算出した軌跡線分と障害物境界とが交差して
いるかどうかを判定する障害物通過判定ステップ30
と、障害物境界と交差しないように再度軌跡線分を生成
する障害物境界処理ステップ40と、軌跡算出の終了を
判定して算出した軌跡点列を軌跡点列記憶部80に格納
する軌跡算出終了判定ステップ50とからなる。
【0016】まず、軌跡算出開始点設定ステップ10
は、軌跡算出開始点P0と軌跡の計算ステップ幅tを入
力し、軌跡線分先端点PnにP0を設定し、P0を軌跡
点列記憶部80に格納する。
は、軌跡算出開始点P0と軌跡の計算ステップ幅tを入
力し、軌跡線分先端点PnにP0を設定し、P0を軌跡
点列記憶部80に格納する。
【0017】次に、軌跡線分終端点算出ステップ20
は、軌跡線分先端点Pnを入力し、Pnにおけるベクト
ルV(Pn)を、ベクトル値記憶部60に格納されてい
る各ベクトル値算出点におけるベクトル値から算出す
る。そして、軌跡線分終端点Pn+1を、軌跡線分先端点
Pnにベクトル値V(Pn)をt(計算ステップ幅)倍
したものを加えた値として算出する。
は、軌跡線分先端点Pnを入力し、Pnにおけるベクト
ルV(Pn)を、ベクトル値記憶部60に格納されてい
る各ベクトル値算出点におけるベクトル値から算出す
る。そして、軌跡線分終端点Pn+1を、軌跡線分先端点
Pnにベクトル値V(Pn)をt(計算ステップ幅)倍
したものを加えた値として算出する。
【0018】次に、障害物通過判定ステップ30は、軌
跡線分先端点Pnと軌跡線分終端点Pn+1とを結ぶ線分
と、障害物境界データ記憶部70に格納されている解析
領域内における障害物との境界を表す障害物境界位置デ
ータLmとの交差の有無を調べ、軌跡線分PnPn+1と
交差する障害物境界がある場合は障害物境界処理ステッ
プ40へ進む。また、交差しない場合は軌跡算出終了判
定ステップ50へ進む。
跡線分先端点Pnと軌跡線分終端点Pn+1とを結ぶ線分
と、障害物境界データ記憶部70に格納されている解析
領域内における障害物との境界を表す障害物境界位置デ
ータLmとの交差の有無を調べ、軌跡線分PnPn+1と
交差する障害物境界がある場合は障害物境界処理ステッ
プ40へ進む。また、交差しない場合は軌跡算出終了判
定ステップ50へ進む。
【0019】交差がある場合に行われる障害物境界処理
ステップ40では、障害物を通過しないように軌跡線分
終端点を修正するステップである。処理の詳細について
は後述する。この軌跡線分終端点修正後、再び障害物通
過判定ステップ30に戻り、軌跡線分と障害物境界位置
データLmとの交差の有無を調べて、交差していれば再
度障害物境界処理ステップ40へ進み、交差しない場合
は軌跡算出終了判定ステップ50へ進む。
ステップ40では、障害物を通過しないように軌跡線分
終端点を修正するステップである。処理の詳細について
は後述する。この軌跡線分終端点修正後、再び障害物通
過判定ステップ30に戻り、軌跡線分と障害物境界位置
データLmとの交差の有無を調べて、交差していれば再
度障害物境界処理ステップ40へ進み、交差しない場合
は軌跡算出終了判定ステップ50へ進む。
【0020】軌跡算出終了判定ステップ50では、ここ
までの処理で算出された軌跡線分終端点Pn+1を軌跡点
列記憶部80に格納する。そして、軌跡算出の終了を判
定して、その結果まだ軌跡の作成を続行すると判断した
場合は、軌跡線分先端点Pnを軌跡線分終了点Pn+1で
置き換えて、軌跡線分終端点算出ステップ20の処理に
戻る。
までの処理で算出された軌跡線分終端点Pn+1を軌跡点
列記憶部80に格納する。そして、軌跡算出の終了を判
定して、その結果まだ軌跡の作成を続行すると判断した
場合は、軌跡線分先端点Pnを軌跡線分終了点Pn+1で
置き換えて、軌跡線分終端点算出ステップ20の処理に
戻る。
【0021】次に障害物境界処理ステップ40の処理に
ついて説明する。図2を参照すると、障害物境界処理ス
テップ40の前後の処理の流れ図において、ステップ2
10とステップ220が軌跡線分終端点算出ステップ2
0に相当し、ステップ230とステップ250が障害物
通過判定ステップ30に相当し、ステップ240が障害
物境界処理ステップ40に相当する。まず、ステップ2
10においてPn+1を算出後、ステップ220において
Pn+1を適応化終端点Paの初期値とし、さらに軌跡の
計算ステップ幅tを適応化計算ステップ幅taの初期値
とする。そして、ステップ230において線分PnPa
と障害物境界データ記憶部70に格納されている解析領
域内の障害物境界位置データLmとの交差の有無を調べ
て、線分PnPaと交差する障害物境界がある場合には
ステップ240に進み、交差しない場合にはステップ2
50に進む。
ついて説明する。図2を参照すると、障害物境界処理ス
テップ40の前後の処理の流れ図において、ステップ2
10とステップ220が軌跡線分終端点算出ステップ2
0に相当し、ステップ230とステップ250が障害物
通過判定ステップ30に相当し、ステップ240が障害
物境界処理ステップ40に相当する。まず、ステップ2
10においてPn+1を算出後、ステップ220において
Pn+1を適応化終端点Paの初期値とし、さらに軌跡の
計算ステップ幅tを適応化計算ステップ幅taの初期値
とする。そして、ステップ230において線分PnPa
と障害物境界データ記憶部70に格納されている解析領
域内の障害物境界位置データLmとの交差の有無を調べ
て、線分PnPaと交差する障害物境界がある場合には
ステップ240に進み、交差しない場合にはステップ2
50に進む。
【0022】ステップ240においては、適応化計算ス
テップ幅taをtより小さく設定し、障害物を通過しな
いように軌跡線分終端点を修正する。そのために、適応
化計算ステップ幅taを半分にして、すなわちtaを1
/2taで置き換えると共に、ベクトル値V(Pn)を
適応化計算ステップ幅ta倍したものを軌跡線分先端点
Pnに加えた値を、適応化終端点Paとして算出する。
その後、再びステップ230に戻り、線分PnPaと障
害物境界データ記憶部70に格納されている解析領域内
の障害物境界位置データLmとの交差の有無を調べて、
線分PnPaと交差する障害物境界がある場合にはステ
ップ240に進み、交差しない場合にはステップ250
に進む。ステップ250では適応化終端点Paを軌跡線
分終端点Pn+1として次の軌跡算出終了判定ステップ5
0に進む。以下、ステップ50で軌跡の作成を続行する
と判断した場合を考える。次の軌跡線分算出をステップ
20から行う。まず、前軌跡線分におけるPn+1を軌跡
線分先端点に設定する。ベクトル値記憶部60には、有
限個のベクトル値データV(x)およびベクトル値算出
点データxが格納されている。これらのV(x)は、物
理空間において連続的に分布する物理量から、実験や数
値解析により、空間内に設定した有限個の点xにおいて
得たデータである。ステップ240の処理から、Pn+1
はPnよりも障害物境界に近く設定される。ベクトル値
記憶部60に格納されたデータよりV(Pn+1)を算出
するが、このため、V(Pn+1)はV(Pn)よりも障害
物境界の影響を反映した値に算出され、V(Pn+1)を
使用することで適正な軌跡が算出される。
テップ幅taをtより小さく設定し、障害物を通過しな
いように軌跡線分終端点を修正する。そのために、適応
化計算ステップ幅taを半分にして、すなわちtaを1
/2taで置き換えると共に、ベクトル値V(Pn)を
適応化計算ステップ幅ta倍したものを軌跡線分先端点
Pnに加えた値を、適応化終端点Paとして算出する。
その後、再びステップ230に戻り、線分PnPaと障
害物境界データ記憶部70に格納されている解析領域内
の障害物境界位置データLmとの交差の有無を調べて、
線分PnPaと交差する障害物境界がある場合にはステ
ップ240に進み、交差しない場合にはステップ250
に進む。ステップ250では適応化終端点Paを軌跡線
分終端点Pn+1として次の軌跡算出終了判定ステップ5
0に進む。以下、ステップ50で軌跡の作成を続行する
と判断した場合を考える。次の軌跡線分算出をステップ
20から行う。まず、前軌跡線分におけるPn+1を軌跡
線分先端点に設定する。ベクトル値記憶部60には、有
限個のベクトル値データV(x)およびベクトル値算出
点データxが格納されている。これらのV(x)は、物
理空間において連続的に分布する物理量から、実験や数
値解析により、空間内に設定した有限個の点xにおいて
得たデータである。ステップ240の処理から、Pn+1
はPnよりも障害物境界に近く設定される。ベクトル値
記憶部60に格納されたデータよりV(Pn+1)を算出
するが、このため、V(Pn+1)はV(Pn)よりも障害
物境界の影響を反映した値に算出され、V(Pn+1)を
使用することで適正な軌跡が算出される。
【0023】上述したように、本願第1の発明の軌跡算
出方法では、物理空間の各点におけるベクトル値から解
析空間内での軌跡を算出する際、障害物境界付近で計算
ステップ幅を小さく設定することにより、障害物境界に
より近いベクトル値算出点の、障害物の影響がより大き
く現れたベクトル値を用いて、障害物と交差することな
しに適正な軌跡を算出することができる。
出方法では、物理空間の各点におけるベクトル値から解
析空間内での軌跡を算出する際、障害物境界付近で計算
ステップ幅を小さく設定することにより、障害物境界に
より近いベクトル値算出点の、障害物の影響がより大き
く現れたベクトル値を用いて、障害物と交差することな
しに適正な軌跡を算出することができる。
【0024】 次に、請求項1に係る発明の二つ目の実
施例である、障害物設定時に障害物の性質を指定し、解
析領域と障害物の境界上におけるベクトル値データが算
出可能である場合の軌跡算出方法について、図面を参照
して詳細に説明する。
施例である、障害物設定時に障害物の性質を指定し、解
析領域と障害物の境界上におけるベクトル値データが算
出可能である場合の軌跡算出方法について、図面を参照
して詳細に説明する。
【0025】 図3を参照すると、本願発明の一実施例
の軌跡算出方法は、軌跡を算出する開始点を設定する軌
跡算出開始点設定ステップ10と、ベクトル値記憶部6
0からベクトル値とベクトル値算出点とを参照して軌跡
線分の終端点を算出する軌跡線分終端点算出ステップ2
0と、障害物境界データ記憶部70から解析空間におけ
る障害物との境界位置を参照して軌跡線分終端点算出ス
テップ20で算出した軌跡線分と障害物境界とが交差し
ているかどうかを判定する障害物通過判定ステップ30
と、障害物境界と交差しないようにすると共に障害物境
界上におけるベクトル値データを用いて再度軌跡線分を
生成する障害物境界処理ステップ40と、軌跡算出の終
了を判定して算出した軌跡点列を軌跡点列記憶部80に
格納する軌跡算出終了判定ステップ50とからなる。上
記の軌跡算出開始点設定ステップ10、軌跡線分終端点
算出ステップ20および軌跡算出終了判定ステップ50
は、本願第1の発明と同様の処理を行なうものである。
の軌跡算出方法は、軌跡を算出する開始点を設定する軌
跡算出開始点設定ステップ10と、ベクトル値記憶部6
0からベクトル値とベクトル値算出点とを参照して軌跡
線分の終端点を算出する軌跡線分終端点算出ステップ2
0と、障害物境界データ記憶部70から解析空間におけ
る障害物との境界位置を参照して軌跡線分終端点算出ス
テップ20で算出した軌跡線分と障害物境界とが交差し
ているかどうかを判定する障害物通過判定ステップ30
と、障害物境界と交差しないようにすると共に障害物境
界上におけるベクトル値データを用いて再度軌跡線分を
生成する障害物境界処理ステップ40と、軌跡算出の終
了を判定して算出した軌跡点列を軌跡点列記憶部80に
格納する軌跡算出終了判定ステップ50とからなる。上
記の軌跡算出開始点設定ステップ10、軌跡線分終端点
算出ステップ20および軌跡算出終了判定ステップ50
は、本願第1の発明と同様の処理を行なうものである。
【0026】図4を参照すると、ステップ410が軌跡
線分終端点算出ステップ20に相当し、ステップ420
が障害物通過判定ステップ30に相当し、ステップ43
0、ステップ440およびステップ450が障害物境界
処理ステップ40に相当する。まず、ステップ410に
おいて軌跡線分終了点Pn+1を算出後、ステップ420
において線分PnPn+1と障害物境界データ記憶部70
に格納されている解析領域内の障害物境界位置データL
mとの交差の有無を調べて、線分PnPn+1と交差する
障害物境界がある場合にはステップ430に進み、交差
しない場合にはそのまま軌跡算出終了判定ステップ50
に進む。
線分終端点算出ステップ20に相当し、ステップ420
が障害物通過判定ステップ30に相当し、ステップ43
0、ステップ440およびステップ450が障害物境界
処理ステップ40に相当する。まず、ステップ410に
おいて軌跡線分終了点Pn+1を算出後、ステップ420
において線分PnPn+1と障害物境界データ記憶部70
に格納されている解析領域内の障害物境界位置データL
mとの交差の有無を調べて、線分PnPn+1と交差する
障害物境界がある場合にはステップ430に進み、交差
しない場合にはそのまま軌跡算出終了判定ステップ50
に進む。
【0027】ステップ430では、線分PnPn+1と障
害物境界位置データLmとの交差点Pcを算出し、その
位置に対応する障害物表面の種類により境界上における
ベクトル値V(Pc)を設定する。また、ステップ44
0では、交差点Pcから軌跡線分先端点Pnを引いたも
のをベクトル値V(Pn)で割ったものを交差計算ステ
ップ幅tcとする。そして、ステップ450において、
ベクトルV(Pc)を計算ステップ幅(t−tc)倍し
たものを交差点位置Pcに加えて、軌跡線分終端点Pn
+1を算出し直す。これにより、障害物境界と交差しない
ようにすると共に障害物境界上の性質を考慮した軌跡を
生成する。
害物境界位置データLmとの交差点Pcを算出し、その
位置に対応する障害物表面の種類により境界上における
ベクトル値V(Pc)を設定する。また、ステップ44
0では、交差点Pcから軌跡線分先端点Pnを引いたも
のをベクトル値V(Pn)で割ったものを交差計算ステ
ップ幅tcとする。そして、ステップ450において、
ベクトルV(Pc)を計算ステップ幅(t−tc)倍し
たものを交差点位置Pcに加えて、軌跡線分終端点Pn
+1を算出し直す。これにより、障害物境界と交差しない
ようにすると共に障害物境界上の性質を考慮した軌跡を
生成する。
【0028】 図5を参照すると、2次元解析領域にお
いて、空間内の各格子点上に、数値解析結果であるベク
トル値算出点510があり、軌跡線分先端点Pn520
から修正前軌跡線分終端点540への線分である修正前
軌跡線分530と障害物境界位置データLm580との
交差点Pc550が図示されている。ここでは、障害物
表面の摩擦がない「すべり有」の状態を表しており、修
正後軌跡線分終端点560は、交差点Pc550から右
方向にすべった場所に位置付けられている。
いて、空間内の各格子点上に、数値解析結果であるベク
トル値算出点510があり、軌跡線分先端点Pn520
から修正前軌跡線分終端点540への線分である修正前
軌跡線分530と障害物境界位置データLm580との
交差点Pc550が図示されている。ここでは、障害物
表面の摩擦がない「すべり有」の状態を表しており、修
正後軌跡線分終端点560は、交差点Pc550から右
方向にすべった場所に位置付けられている。
【0029】 上述したように、請求項1に係る発明の
二つ目の実施例における軌跡算出方法では、物理空間の
各点におけるベクトル値から解析空間内での軌跡を算出
する際、障害物表面の性質を反映した適正な軌跡を算出
することができる。
二つ目の実施例における軌跡算出方法では、物理空間の
各点におけるベクトル値から解析空間内での軌跡を算出
する際、障害物表面の性質を反映した適正な軌跡を算出
することができる。
【0030】
【発明の効果】 以上説明したように本願発明の軌跡算
出方法によれば、物理空間の各点におけるベクトル値か
ら解析空間内での軌跡を算出する際、障害物境界と交差
することなく、また障害物表面の性質を反映した適正な
軌跡を算出することができるという効果がある。
出方法によれば、物理空間の各点におけるベクトル値か
ら解析空間内での軌跡を算出する際、障害物境界と交差
することなく、また障害物表面の性質を反映した適正な
軌跡を算出することができるという効果がある。
【図1】本願第1の発明の軌跡算出方法の一実施例の構
成図である。
成図である。
【図2】本願第1の発明の軌跡算出方法の一実施例の流
れ図である。
れ図である。
【図3】本願第2の発明の軌跡算出方法の一実施例の構
成図である。
成図である。
【図4】本願第2の発明の軌跡算出方法の一実施例の流
れ図である。
れ図である。
【図5】本願第2の発明における軌跡算出例である。
【図6】従来の軌跡算出方法の構成図である。
【図7】解析空間中の障害物の表現例である。
【図8】従来の軌跡算出方法における軌跡算出例であ
る。
る。
10 軌跡算出開始点設定ステップ 20 軌跡線分終端点算出ステップ 30 障害物通過判定ステップ 40 障害物境界処理ステップ 50 軌跡算出終了判定ステップ 60 ベクトル値記憶部 70 障害物境界データ記憶部 80 軌跡点列記憶部 510 ベクトル値算出点 520 軌跡線分先端点 Pn 530 修正前軌跡線分 540 修正前軌跡線分終端点 550 交差点 Pc 560 修正後軌跡線分終端点 570 修正後軌跡線分 580 障害物境界位置データ Lm 710 障害物領域 720 解析領域 810 ベクトル値算出点 820 軌跡線分先端点 Pn 830 軌跡線分先端点におけるベクトル値 V(P
n) 840 軌跡線分終端点 Pn+1 850 障害物領域
n) 840 軌跡線分終端点 Pn+1 850 障害物領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−263769(JP,A) 特開 平4−168337(JP,A) 特開 平4−312178(JP,A) 中西俊男著「コンピュータシミュレー ション」,近代科学社(昭52−10−10)
Claims (3)
- 【請求項1】 物理空間の各点におけるベクトル値から
任意点における軌跡線分を算出する軌跡算出方法におい
て、 前記軌跡線分の算出開始点を設定して軌跡点列記憶部に
格納する軌跡算出開始点設定ステップと、 ベクトル値記憶部から解析空間内の各点におけるベクト
ル値を参照して軌跡線分の終端点を算出して前記軌跡線
分を求める軌跡線分終端点算出ステップと、 障害物境界データ記憶部から解析空間における障害物と
の境界位置を参照して前記軌跡線分終端点算出ステップ
で算出した前記軌跡線分と障害物境界とが交差している
かどうかを判定する障害物通過判定ステップと、 この障害物通過判定ステップにより交差すると判定され
た場合に、障害物境界と交差しない軌跡線分を再度生成
する障害物境界処理ステップと、 軌跡算出の終了を判定してその結果終了する場合には算
出された前記軌跡線分を前記軌跡点列記憶部に格納する
軌跡算出終了判定ステップとを有する軌跡算出方法。 - 【請求項2】 物理空間の各点における気体の流速ベク
トル値から任意点における軌跡線分を算出する請求項1
に記載の軌跡算出方法。 - 【請求項3】 物理空間の各点における液体の流速ベク
トル値から任意点における軌跡線分を算出する請求項1
に記載の軌跡算出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18979193A JP3048794B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 軌跡算出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18979193A JP3048794B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 軌跡算出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0744528A JPH0744528A (ja) | 1995-02-14 |
JP3048794B2 true JP3048794B2 (ja) | 2000-06-05 |
Family
ID=16247271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18979193A Expired - Fee Related JP3048794B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 軌跡算出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3048794B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1591111B1 (en) | 2003-01-28 | 2017-04-05 | Teikoku Seiyaku Co., Ltd. | Thin aqueous cataplasm material |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01263769A (ja) * | 1988-04-15 | 1989-10-20 | Hitachi Ltd | 流体の数値解析方法 |
JPH04168337A (ja) * | 1990-10-31 | 1992-06-16 | Hitachi Ltd | 流体の流れ数値解析方法 |
JPH04312178A (ja) * | 1991-04-10 | 1992-11-04 | Fujitsu Ltd | 境界データの作成方法 |
-
1993
- 1993-07-30 JP JP18979193A patent/JP3048794B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
中西俊男著「コンピュータシミュレーション」,近代科学社(昭52−10−10) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0744528A (ja) | 1995-02-14 |
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