JP3041673B2 - 半導体装置封止用樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
半導体装置封止用樹脂組成物及び半導体装置Info
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Description
性に優れた硬化物を与え、しかも流動性の良好な半導体
装置封止用樹脂組成物及びこの組成物の硬化物で封止さ
れた半導体装置に関する。
性のパワートランジスター、パワーIC、高速LSI、
CPU等の半導体素子は、通常セラミックパッケージも
しくは高熱伝導性プラスチックパッケージ等により封止
され、半導体装置化されている。上記セラミックパッケ
ージは、構成材料そのものが高熱伝導性、耐熱性を有
し、耐浸透性にも優れているため、温度、湿度に対して
強く、しかも中空パッケージのために機械的強度も高
く、信頼性の高い封止が可能である。しかしながら、セ
ラミックパッケージは、構成材料が比較的高価なもので
あることと、量産性に劣る欠点があるため、最近では上
記高熱伝導性プラスチックパッケージを用いた樹脂封止
が注目され、主流になりつつある。この種の樹脂封止に
は、従来からエポキシ樹脂組成物が使用されており、良
好な成績を収めている。しかし、半導体分野の技術革新
によって高速化が進み、更にパッケージの小型化、薄型
化が強く要求されてきており、これに伴って封止材料に
対して従来以上の特性(高熱伝導性、低応力性、耐湿信
頼性等)の向上が要望されている。これに対応するた
め、従来は比較的耐湿信頼性が高く、線膨張係数が小さ
いと共に、高熱伝導性を有するアルミナを充填剤として
用いること等が検討されてきた。
るにはかなりの高充填化をしなければならないため、流
動性等に問題があり、よい成形性が得られないという欠
点がある。そこで近年、アルミナよりも高い熱伝導率と
低線膨張係数を有する窒化アルミニウムを高熱伝導性充
填剤とすることが検討されてきたが、窒化アルミニウム
は容易に水と反応するために著しく耐湿性が劣るという
欠点を持っている。この欠点を解消するために窒化アル
ミニウム粉末の表面を溶融シリカで表面被覆すること
(特開平5−247181号公報)が提案されている
が、十分な耐湿性は得られていない。また、充填剤とし
ての窒化アルミニウムは破砕形状がほとんどであるた
め、樹脂中に充填した際の流動性が著しく劣るという欠
点も有しているが、前記の方法は流動性の問題まで考え
ていない。さらに、高熱伝導性を有する酸化マグネシウ
ムも高熱伝導性充填剤とすることが検討されてきたが、
窒化アルミニウムと同様に容易に水と反応するために著
しく耐湿性が劣るという欠点を持っている。
高熱伝導性、優れた耐湿性を有する硬化物を与え、しか
も流動性の良好な半導体装置封止用樹脂組成物及びこの
組成物の硬化物で封止された半導体装置を提供すること
を目的とする。
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた
結果、熱伝導率が5w/mK以上で平均粒径が10μm
以下の高熱伝導性粒子を、バインダーとして下記一般式
(1) R1 (4-m)Si(OR2)m (1) (式中、R1 は一価の有機基又はハロゲン原子、R2は一
価炭化水素基を示し、mは1〜4の整数である。)で示
されるシラン化合物を用いて造粒し、700〜1900
℃で焼結してなり、球状で平均粒径が3〜85μmであ
る高熱伝導性充填剤を、全充填剤中の50〜100重量
%の割合でエポキシ樹脂等の半導体装置封止用樹脂組成
物に配合した場合、良好な流動性を有する上、熱伝導
性、耐湿性に優れた硬化物を与え、この硬化物で封止さ
れた半導体装置が高い信頼性を有していることを知見
し、本発明をなすに至ったものである。
を、全充填剤中の50〜100重量%の割合で含有する
ことを特徴とする半導体装置封止用樹脂組成物、及び、
この組成物の硬化物で封止された半導体装置を提供す
る。
と、本発明の半導体装置封止用樹脂組成物は、上述した
ように特定の高熱伝導性充填剤を樹脂組成物に配合する
ものであるが、この樹脂組成物としてはエポキシ樹脂及
びその硬化剤を主成分とするものが好適である。
にエポキシ基を少なくとも2個有するエポキシ樹脂を使
用することができ、具体的にはビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ
樹脂、グリシジル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキ
シ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂、シクロペンタ
ジエン含有エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂等を例
示することができる。エポキシ樹脂としては、上記した
ものを適宜組み合わせてもよいが、特に無機質充填剤を
高充填するためにはビフェニル型エポキシ樹脂やナフタ
レン環含有エポキシ樹脂が望ましい。なお、これらエポ
キシ樹脂は、軟化点が50〜100℃でエポキシ当量が
100〜400であることが望ましい。更に、難燃化の
ためブロム化エポキシ樹脂を使用することもできる。
好適に使用される。フェノール樹脂としては、例えばフ
ェノールノボラック樹脂、トリフェノールメタン樹脂、
フェノールアラルキル樹脂、ナフタレン環含有フェノー
ル樹脂、シクロペンタジエン含有フェノール樹脂、テル
ペン環含有フェノール樹脂等のフェノール性水酸基を2
個以上有するものが挙げられる。これらフェノール樹脂
としては、軟化点が60〜120℃であり、水酸基当量
が90〜150の範囲のものが望ましい。
のエポキシ樹脂中のエポキシ基と硬化剤としてのフェノ
ール樹脂中の水酸基との当量比が0.5〜2、特に0.
8〜1.3の範囲となる量が好ましいが、通常エポキシ
樹脂100部(重量部、以下同様)に対してフェノール
樹脂を30〜100部、特に40〜70部の範囲で使用
することが好適である。フェノール樹脂の使用量が30
部に満たないと十分な強度が得られない場合があり、1
00部を超えると未反応のフェノール樹脂が残って耐湿
性が低下してしまう場合がある。
て例えばイミダゾール又はその誘導体、トリフェニルホ
スフィン、トリス−p−メトキシフェニルホスフィン、
トリシクロヘキシルホスフィン等のホスフィン誘導体、
ジアザビシクロウンデセン(DBU)等のシクロアミジ
ン誘導体等の触媒を添加することも可能である。なお、
これら硬化促進剤の配合量は、本発明の目的を妨げない
範囲で通常量とすることができる。
質充填剤を配合するものであるが、この場合、本発明に
おいては、熱伝導率が5w/mK以上で平均粒径が10
μm以下の高熱伝導性粒子を、バインダーとして下記一
般式(1) R1 (4-m)Si(OR2)m (1) (式中、R1 は一価の有機基又はハロゲン原子、R2は一
価炭化水素基を示し、mは1〜4の整数である。)で示
されるシラン化合物を用いて造粒し、700〜1900
℃で焼結してなり、球状で平均粒径が3〜85μmであ
る高熱伝導性充填剤(複合粒子)を充填剤の主成分とし
て配合する。
いる熱伝導性粒子が有する熱伝導率は、複合粒子が十分
な熱伝導性を有し、かつ、半導体装置封止用樹脂組成物
に配合する際に十分な熱伝導性を与えるための必須条件
であり、熱伝導率は5w/mK以上、好ましくは10〜
200w/mKにする必要がある。熱伝導率が5w/m
K未満であると、得られる複合粒子の熱伝導性が不十分
で、特に樹脂組成物に配合してもニーズに応じた良好な
熱伝導性を付与することができない。
μm以下、特に0.2〜3μmにすることが好ましい。
平均粒径が10μmより大きいと、平均粒径3〜85μ
mの範囲内の複合粒子を形成することが困難になる。即
ち、現在の多ピン、多ワイヤーを有するパッケージを問
題なく封止するためには充填剤の平均粒子が3〜85μ
m以内となる封止材が必要であり、前記したような粒径
を有する高熱伝導性複合粒子を得るためには0.2〜3
μmの高熱伝導性粒子を造粒することが最も好ましい。
と、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、アルミナ、酸化マ
グネシウム、銅粉、銀粉等があり、これらは1種を単独
で又は2種以上を混合して使用することができる。この
場合、特に、比較的低線膨張であると共に高熱伝導率を
有し、電気特性も良好な窒化アルミニウム、窒化ケイ
素、アルミナを単独で又はこれら2種以上の混合物を用
いることが望ましい。
導性複合粒子は、球状に形成するもので、複合粒子の形
状を従来の充填剤にみられた破砕状や落花生状等の球状
以外にすると、充填剤として配合する際、添加した組成
物の流動性を著しく劣化させ、成形性が悪くなってしま
う。
するためには、上述したように平均粒径3〜85μm、
好ましくは10〜50μmに形成することによって、半
導体装置封止用樹脂に良好に用いられ、多ピン、多ワイ
ヤー等を有するパッケージを良好に封止することができ
るものである。複合粒子の平均粒径が3μmより小さい
と、樹脂組成物に配合する際に粘度が上昇してしまい、
高充填することができなくなり、また、85μmを超え
ると、多ピン、多ワイヤー等を封止する際に、ワイヤー
流れ等の成形不良の原因になるおそれがある。
ず、上述した熱伝導率5w/mK以上で平均粒径が10
μm以下の熱伝導性粒子を溶剤に撹拌混合してスラリー
状にしてから、通常の造粒方法を用いて造粒を行う。
有機溶剤、水等が挙げられる。更に、造粒した粒子が陥
没球や落花生状にならないように高熱伝導性粒子の種類
と粒子径に対応してスラリー中の固形分濃度と造粒乾燥
機の処理温度、噴霧速度をその都度最適化することが最
も適当であるが、固形分濃度は、通常、20〜70重量
%とすることが望ましい。また、このスラリーを混合、
撹拌する際の温度は特に限定されないが、固形分として
容易に加水分解するような高熱伝導性粒子を用い、溶剤
として水を用いる場合、高温で混合、撹拌することは加
水分解を促進することになり、目的とする特性が十分得
られなくなるため、注意することが必要である。
にバインダーを混合する。バインダーは高熱伝導性粒子
の凝集力を高める作用を有するもので、造粒後の高熱伝
導性粒子同士の凝集力の向上、封止材に充填した場合の
硬化阻害や耐湿性の低下を防ぐために下記一般式(1)
で表わされるような加水分解性基を有するシラン類、特
にアルコキシシラン類を用いて、加水分解条件下に造粒
する。
ル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オ
クチル等のアルキル基、ビニル、アリル、プロペニル、
ブテニル、ヘキセニル等のアルケニル基、フェニル、ト
リル、キシリル、ナフチル等のアリール基、ベンジル、
フェニルエチル等のアラルキル基などの炭素数1〜1
2、特に1〜8の一価炭化水素基、それぞれアルキル基
の炭素数が4〜10、特に4〜7のグリシドキシアルキ
ル基、メルカプトアルキル基、アミノアルキル基、(メ
タ)アクリロキシアルキル基、ハロゲン置換アルキル基
などが挙げられる。また、R1 は塩素、臭素、ヨウ素等
のハロゲン原子であってもよい。R2 は非置換又はアル
コキシ置換の一価炭化水素基であり、特に炭素数1〜4
のものが好ましく、具体的にはアルキル基又はアルコキ
シ置換アルキル基であることが好ましい。また、mは1
〜4の整数を示す。
ラン、テトラエトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、
クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられるが、
これらのうちケイ素原子上の4個の置換基がすべて加水
分解性基であるもの(即ち上記式(1)においてm=4
であるもの)が、後述する焼結の際に副生ガスを発生し
ない等の点で好ましい。
ラリー中に0.5〜10重量%の上記バインダーが含有
されるように添加量を決定することが最も好ましい。ま
たこの時、目的に反しない範囲で酢酸、ジアザビシクロ
ウンデセン等の加水分解促進剤などを添加することもで
きるが、噴霧乾燥を行う場合は、急激な温度上昇下にお
かれるために球状になる前に造粒乾燥が終了してしまう
おそれがあるので、加水分解性触媒の添加量を注意する
ことが必要である。
粒装置で造粒させることによって、複合粒子にすること
ができる。
る造粒装置は、特に制限されるものではなく、通常の造
粒装置を使用でき、例えば、噴霧式造粒乾燥機、流動層
式造粒乾燥機、連続撹拌式造粒乾燥機等を挙げることが
できるが、本発明の製造方法においては、量産性、コス
ト面に優れた噴霧式造粒乾燥機を好適に使用することが
できる。
ラリー供給速度等を造粒後の複合粒子が平均粒子径が3
〜85μmになるように設定調整するものであり、噴霧
式造粒乾燥機を使用する場合には、入口温度を100℃
以上、好ましくは100〜120℃、出口温度を100
℃以下、好ましくは80〜100℃に調整し、またスラ
リーの供給速度を10〜30kg/hr、好ましくは1
5〜20kg/hrに設定することで、上記範囲を示す
熱伝導性複合粒子を確実に得ることができる。
導性複合粒子は、粒子の凝集力が不十分であると、充填
剤として配合される際の混練り作業等によっては、結合
していた粒子が解離するおそれがあり、また、球状に形
成されないと配合する樹脂組成物の流動性が悪くなる原
因になる。従って、複合粒子の形成状況に応じて焼結を
行い、粒子の凝集力を高めることが推奨される。
く、設定温度を熱伝導性粒子の融点に近い温度、通常、
700〜1900℃程度に設定し、造粒装置によって得
られた熱伝導性複合粒子を焼結すればよく、温度が高す
ぎると粒子が凝集しすぎて球状に形成し得なくなるおそ
れがあるので、温度設定は粒子の形状に応じた条件下で
行う必要がある。具体的には、アルミナを用いた場合は
1400〜1800℃、窒化アルミニウムを用いた場合
は1600〜1900℃で焼結し、また、窒化アルミニ
ウムを用いた場合には酸化を回避するために窒素雰囲気
下で焼結を行う必要がある等、適宜選択することができ
る。
子はその目的に応じてシランカップリング剤、熱可塑性
樹脂、高Tg樹脂等によりコーティングを行うことが耐
湿信頼性を向上させるために好ましい。ここで、半導体
装置用封止樹脂組成物の耐湿性を低下させないためには
シランカップリング剤によるコーティングを行うことが
最も好ましい。
は、上述のバインダーとして例示したものと同様の上記
一般式(1)で表されるオルガノシラン類、特に上記一
般式(1)においてmが3又は4であるような、ケイ素
原子上に加水分解性基を3個又は4個有するオルガノシ
ラン類、例えばビニルトリメトキシシラン、メチルトリ
メトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラ
ン類を使用することが好ましい。また、その使用量は、
造粒、焼結して得られた球状複合粒子に対して0.1〜
10重量%、特に0.3〜2重量%程度であることが好
ましい。一方、熱可塑性樹脂としてはアクリル系、メタ
クリル系、ブチラール系、アセタール系、スチレン−ブ
タジエン共重合系などの熱可塑性樹脂が挙げられるが、
吸水特性、接着特性等の点からスチレン−ブタジエン共
重合系の熱可塑性樹脂が好ましい。高Tg樹脂として
は、ポリイミド樹脂、シアネート重合樹脂等が挙げら
れ、その使用量は複合粒子に対して0.1〜10重量
%、特に1〜5重量%程度であることが好ましい。
して用いる複合粒子は5w/mK以上、通常10〜20
0w/mK、特に30〜150w/mK程度の熱伝導率
を有する高熱伝導性の複合粒子である。
導性充填剤)の使用量は、充填剤全体の50〜100%
(重量%、以下同様)、特に70〜100%である。こ
れが50%未満では高熱伝導性を付与する効果に劣るも
のである。
要に応じて0〜50%の割合で配合される無機質充填剤
は、封止材の膨張係数を小さくし、半導体素子に加わる
応力を低下させるためのものである。具体的には、破砕
状、球状の形状を持った溶融シリカ、結晶性シリカが主
に用いられる。この他にアルミナ、窒化ケイ素、窒化ア
ルミなども使用可能である。
に限定されないが、平均粒径が5〜40μm、特に10
〜30μmであるものが好ましく、また高充填化やチッ
プ表面に対する応力を小さくするため球状のものが好ま
しく使用される。なお、無機質充填剤は樹脂とその表面
の結合強度を強くするため、予めシランカップリング剤
などで表面処理したものを使用することが好ましい。
の配合量は、上記樹脂成分(通常はエポキシ樹脂と硬化
剤)の総量100部に対して400〜950部、特に5
00〜800部とすることが好ましい。400部より少
ないと硬化物に十分な高熱伝導性が得られない場合があ
り、950部より多いと組成物の流動性が劣ったものと
なる場合がある。
え、更に低応力化のためにシリコーン系の可とう性付与
剤を添加することが好ましい。可とう性付与剤として
は、例えば、シリコーンゴムパウダー、シリコーンゲ
ル、有機樹脂とシリコーンポリマーとのブロックポリマ
ー(例えばアルケニル基含有エポキシ樹脂又はフェノー
ル樹脂とオルガノハイドロジェンポリシロキサンとのヒ
ドロシリル化反応による共重合体など)等が挙げられ
る。なお、このような可とう性付与剤を添加する代わり
に二液タイプのシリコーンゴムやシリコーンゲルで無機
質充填剤表面を処理しても良い。
成物全体の0.5〜10%、特に1〜5%とすることが
好ましく、使用量が0.5%未満では十分な耐衝撃性を
与えない場合があり、10%を超えると機械的強度が不
十分になる場合がある。
の任意成分を本発明の効果を妨げない範囲で配合するこ
とができる。このような任意成分としては、例えばカル
ナバワックス、高級脂肪酸、合成ワックス類等の離型
剤、シランカップリング剤、酸化アンチモン、リン化合
物等が挙げられる。
した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、予め70〜9
5℃に加熱してあるニーダー、ロール、エクストルーダ
ーなどにより混練、冷却し、粉砕するなどの方法で得る
ことができる。ここで、成分の配合順序に特に制限はな
い。
IC、LSI、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード
等の半導体装置の封止用に有効に使用でき、この場合、
成形は従来より採用されている成形法、例えばトランス
ファー成形、インジェクション成形、注型法などを採用
して行うことができる。なお、本発明のエポキシ樹脂組
成物の成形温度は150〜180℃で30〜180秒、
ポストキュアーは150〜180℃で2〜16時間行う
ことが望ましい。
流動性が良好であると共に、熱伝導性、耐湿性に優れた
硬化物を与え、この硬化物で封止された半導体装置は高
い信頼性を有するものである。
発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限
されるものではない。
固形成分量になるように分散撹拌してスラリーを得た。
この場合、No.1〜5にはバインダーとしてテトラメ
トキシシラン(信越化学社製 KBM−04)を加え、
それぞれスラリーを得た。
原化工社製)で噴霧乾燥し、焼結させた後、コ−ティン
グ剤[信越化学工業社製KBM−13(メチルトリメト
キシシラン)又はKBM−403(γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン)]で被覆して熱伝導性複合
粒子を得た。
条件にて測定した。結果を表1に示す。 平均粒径:レーザー式粒度分布測定装置(SK LAZ
ER MICRON SIZER7000S)を用いて
測定した。 比表面積:窒素吸着法により測定を行った。 抽出水電気伝導度及び抽出水pH:熱伝導性複合粒子1
0gを250ccポリビンに入れ、精製水を100cc
加えて、浸透を30分間行った後、恒温槽で80℃、2
4時間処理を行った後、抽出液の電気伝導度及びpHを
測定した。 粒子形状:光学顕微鏡を用いて目視にて確認した。
下記式(A)のビフェニル型エポキシ樹脂[YX400
0(油化シェルエポキシ(株)社製)]を45重量部、
下記式(B)のアラルキル骨格フェノール樹脂[XL−
225(三井東圧化学工業(株)社製)]を48重量
部、ブロム化エポキシ樹脂[AER−755(旭チバ
(株)社製)]を7重量部、硬化促進剤としてテトラフ
ェニルホスホニウムテトラフェニルボレートを3重量
部、離型剤としてカルナバワックスを1.2重量部、添
加剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンを2.0重量部、三酸化アンチモンを8重量部含むエ
ポキシ樹脂組成物に上で得られた高熱伝導性複合粒子を
78重量%含有するように配合して混合し、ロール混練
り機を用いて溶融混練りを行い、樹脂組成物を得た。
平均粒径が24μmの破砕状窒化アルミニウム(比較例
2)、平均粒径が20μmの破砕状アルミナ(比較例
3)を用いた以外は上記と同様にして樹脂組成物を得
た。
熱伝導率、耐湿性、流動性の試験を行った。評価方法に
ついて下記に示すとともに結果を表2に示す。評価方法 熱伝導率:それぞれの組成物を175℃、70kg/c
m2、成形時間2分の条件でトランスファー成形した
後、180℃で4時間後硬化させ、得られた直径50m
m×6mmの試験片を上部ヒーターと熱量計及び下部ヒ
ーターの間にサンドイッチ状に挿入し、空気圧にて一定
に密着させ、50℃で定常状態に達した後の試験片両面
間の温度差、熱量計出力から自動的に熱コンダクタンス
を算出し、この熱コンダクタンスの値と試験片の厚さと
の積から熱伝導率を求めた。 耐湿性:それぞれの組成物を用いて2本のアルミニウム
配線を有する半導体チップを175℃、70kg/cm
2、成形時間2分の条件でトランスファー成形した後、
180℃で4時間後硬化させた。この半導体装置100
個について120℃の高圧水蒸気中で耐湿試験を行い、
アルミニウム腐食による50%断線不良発生の起こる時
間を測定した。 流動性(スパイラルフロー値):EMMI規格に準じた
金型を使用して、175℃、70kg/cm2の条件で
測定した。
粒子を含むエポキシ樹脂組成物は、流動性に優れ、か
つ、熱伝導性、耐湿性に優れた硬化物を与えることが確
認された。
Claims (4)
- 【請求項1】 熱伝導率が5w/mK以上で平均粒径が
10μm以下の高熱伝導性粒子を、バインダーとして下
記一般式(1) R1 (4-m)Si(OR2)m (1) (式中、R1は一価の有機基又はハロゲン原子、R2は一
価炭化水素基を示し、mは1〜4の整数である。)で示
されるシラン化合物を用いて造粒し、700〜1900
℃で焼結してなり、球状で平均粒径が3〜85μmであ
る高熱伝導性充填剤を、全充填剤中の50〜100重量
%の割合で含有することを特徴とする半導体装置封止用
樹脂組成物。 - 【請求項2】 上記高熱伝導性充填剤を更にシランカッ
プリング剤によりコーティングした請求項1記載の樹脂
組成物。 - 【請求項3】 樹脂組成物がエポキシ樹脂及びその硬化
剤を主成分とする樹脂組成物であり、これに上記高熱伝
導性充填剤を配合した請求項1又は2記載の樹脂組成
物。 - 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の組成物の硬化
物で封止された半導体装置。
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JP7242482A JP3041673B2 (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | 半導体装置封止用樹脂組成物及び半導体装置 |
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JPH0964245A JPH0964245A (ja) | 1997-03-07 |
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JP6276498B2 (ja) * | 2011-06-27 | 2018-02-07 | 日東シンコー株式会社 | 熱硬化性樹脂組成物、熱伝導性シート、及び、半導体モジュール |
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