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JP2999306B2 - エステル基を有するイミダゾリンの製造方法 - Google Patents

エステル基を有するイミダゾリンの製造方法

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JP2999306B2
JP2999306B2 JP3222707A JP22270791A JP2999306B2 JP 2999306 B2 JP2999306 B2 JP 2999306B2 JP 3222707 A JP3222707 A JP 3222707A JP 22270791 A JP22270791 A JP 22270791A JP 2999306 B2 JP2999306 B2 JP 2999306B2
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JP
Japan
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imidazoline
carbon atoms
fatty acid
general formula
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康規 大田和
徹 加藤
孝四郎 外谷
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Kao Corp
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Kao Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維用柔軟剤基剤とし
て有用な、エステル基を有するイミダゾリンの製造方法
に関するものである。更に詳細には、アミド基を有する
アミン等の副生を抑制しつつ色相及び匂いの良好な該イ
ミダゾリンを高収率にて製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
柔軟剤基剤としては界面活性能の他に、安全性、皮膚に
対する低刺激性、生分解性等の諸特性に優れたものが要
望されている。これらの特性をある程度満足させるもの
として、置換基を有するイミダゾリンが知られている
(BP 1,565,808)。置換基としてエステル基を有するイ
ミダゾリンの製造方法として、特開平2−1479号公報に
おいて、一置換イミダゾリンとエステル化剤とを高真空
条件下で反応させることが記載されている。又、該イミ
ダゾリンの製造方法として、特開平2−242973号公報に
おいて、一置換イミダゾリンと、エステル化剤、エステ
ル化触媒を用いて、高温常圧で不活性ガス散布下、また
は0.2mmHg 〜2mmHgの真空下で反応させると該イミダゾ
リンを高収率で得られることが記載されている。しかし
これらに記載されている方法では該イミダゾリンを現実
に高収率で製造することは容易ではなく、更に色相、匂
いの好ましい該イミダゾリンを得ることはできなかっ
た。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記現状に
鑑み、エステル基を有するイミダゾリンの製造法に関し
て鋭意検討を行った結果、高収率にて、色相及び匂いの
良好なエステル基を有するイミダゾリンを製造する方法
を見出し、本発明を完成させるに至った。即ち、本発明
は、一般式(1)
【0004】
【化3】
【0005】(式中、R1は直鎖又は分岐鎖の炭素数7〜
21のアルキル基又はアルケニル基、R2は炭素数2又は3
のアルキレン基を示す。)で表されるイミダゾリン化合
物と、一般式(2) R3CO2R4 (2) (式中、R3は直鎖又は分岐鎖の炭素数7〜21のアルキル
基又はアルケニル基、R4は炭素数1〜5のアルキル基又
はヒドロキシアルキル基を示す。)で表される脂肪酸エ
ステルとを、エステル化触媒存在下、不活性ガスを反応
系内へ導入しつつ、減圧条件下にて反応させることを特
徴とする、一般式(3)
【0006】
【化4】
【0007】(式中、R,R2, R3は前記の意味を示
す。)で表されるエステル基を有するイミダゾリン(以
下、エステルイミダゾリンと称する)の製造方法を提供
するものである。本発明に用いられる前記一般式(1) で
表されるイミダゾリン化合物の2位のアルキル基又はア
ルケニル基(R1)としては、例えば、カプリル酸、カプ
リン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、ベヘン酸、ヤシ脂肪酸、牛脂脂肪酸、パー
ム脂肪酸等由来のアルキル基又はアルケニル基であり、
また、1位のヒドロキシアルキル基(−R2OH)として
は、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシトリメチ
レン基、2−ヒドロキシプロピル基などを挙げることが
出来る。前記一般式(2) で表される脂肪酸エステルとし
ては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリル酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン
酸、ヤシ脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム脂肪酸等の脂肪酸
のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル
等を挙げることが出来る。本発明の反応において、一般
式(1)で表されるイミダゾリン化合物と一般式(2)で表さ
れる脂肪酸エステルとのモル比は、脂肪酸エステル/イ
ミダゾリン化合物= 0.3〜2.0 が好ましく、更に好まし
くは 0.8〜1.5 の範囲である。
【0008】本発明に使用されるエステル化触媒として
は、Ti(OR5)4, TiX4, NaOR6, KOR6,SnY2, SnY4, SnO 及
びSnOZ(各式中、R5は炭素数1〜4のアルキル基、X は
ハロゲン原子、R6は炭素数1〜6のアルキル基、Y は炭
素数1〜8のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシ基、無機酸残基、有機酸残基又は
脂肪酸残基、Z はアルキル基又はアリール基を示す。)
からなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましく、こ
れらの例として、例えばチタン酸テトラメチル、チタン
酸テトラエチル、チタン酸テトライソプロピル、チタン
酸テトラ−n−ブチル、四塩化チタン、四臭化チタン、
ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、ナトリ
ウムプロピラート、ナトリウム−t−ブチラート、カリ
ウムメチラート、カリウムエチラート、カリウムプロピ
ラート、カリウム−t−ブチラート、酢酸第一スズ、水
酸化第一スズ、臭化第一スズ、塩化第一スズ、フッ化第
一スズ、ヨウ化第一スズ、オキシ塩化第一スズ、硫酸第
一スズ、酸化第一スズ、ラウリン酸第一スズ、オクタン
酸第一スズ、オレイン酸第一スズ、シュウ酸第一スズ、
第一スズブトキシド、第一スズ−2−エチルヘキソキシ
ド、第一スズフェノキシド、第一スズクレゾキシド、塩
化第二スズ、臭化第二スズ、フッ化第二スズ、オキシ塩
化第二スズ等が挙げられ、その使用量は一般式(1) で表
されるイミダゾリン化合物のモル数に対して、0.1 〜20
モル%、更に好ましくは1〜10モル%である。
【0009】また、本発明に使用される不活性ガスとし
ては、窒素、ヘリウム、ネオン及びアルゴンからなる群
から選ばれる少なくとも一種が挙げられ、反応に使用さ
れる一般式(1) で表されるイミダゾリン化合物と一般式
(2) で表される脂肪酸エステルの合計重量1kg当たり、
0.01〜50リットル/hr、更に好ましくは5〜20リットル
/hrの割合で該不活性ガスは反応系内へ導入される。こ
の範囲未満の割合で該不活性ガスを使用しても色相及び
匂いの良好なエステルイミダゾリンは得られず、この範
囲を超える割合で該不活性ガスを使用しても、この範囲
の割合の該不活性ガスを使用した時と比べエステルイミ
ダゾリンの品質上何らメリットはなく、エステルイミダ
ゾリンの製造経済上不利となる。更に、本発明において
は、反応系内への不活性ガスの導入と同時に反応系を減
圧条件下にすることが重要であり、その減圧度は5〜20
0 mmHgが好ましく、更に好ましくは10〜100 mmHgの範囲
である。減圧度の数値がこの範囲未満の場合は一般式
(2) で表される脂肪酸エステルが反応系外へ除去される
可能性があり好ましくない。また減圧度の数値がこの範
囲を超える場合は、目的とするエステルイミダゾリンの
収率が低下する。
【0010】本発明の反応系の反応温度は100 〜200 ℃
が好ましく、更に好ましくは120 〜180 ℃であり、反応
により得られる短鎖アルコールR4OH(式中、R4は前記の
意味を示す)を反応系外へ除去するような条件で反応を
行う。本発明の方法により得られる、前記一般式(3) で
表されるエステルイミダゾリンは繊維などの柔軟剤とし
て有用であり、且つ色相、匂いが良好である。
【0011】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明の範囲はこれらによって限定されるもの
ではない。
【0012】実施例11−オクタデシロイルオキシエチル−2−ヘプタデシル
イミダゾリンの合成 撹拌器、温度計、滴下漏斗、蒸留塔、ガス吹き込み管を
備えた2リットル容−4ツ口フラスコに、1−ヒドロキ
シエチル−2−ヘプタデシルイミダゾリン 352g(1モ
ル)、ステアリン酸メチル 298g(1モル)を仕込み、
80℃で加熱(融解)する。その後、 150℃まで昇温す
る。反応系が 150℃に達した後エステル化触媒であるナ
トリウムメチラート28%メタノール溶液を 4.8g(25mm
ol)滴下する。触媒滴下後窒素ガスを 6.5リットル/hr
(10リットル/hr・kg)流しながら反応系を20mmHgまで
減圧にする。この状態(150 ℃、20mmHg)を継続し、1
時間毎にガスクロマトグラフィーにて1−ヒドロキシエ
チル−2−ヘプタデシルイミダゾリンの残量を確認し
た。触媒の滴下2時間後、1−ヒドロキシエチル−2−
ヘプタデシルイミダゾリンの系内濃度が1%になったの
を確認した後、反応を終了した。この反応物をガスクロ
マトグラフィーにて分析すると、1−オクタデシロイル
オキシエチル−2−ヘプタデシルイミダゾリン(下記構
造式(4) を有する)が95重量%生成していた。ここで得
られた1−オクタデシロイルオキシエチル−2−ヘプタ
デシルイミダゾリンを直ちに匂いを嗅いだところ、特異
的な匂いが無く、この時の色相はガードナー3であっ
た。
【0013】
【化5】
【0014】実施例2及び実施例3 反応条件として反応温度、エステル化触媒、反応系の圧
力、不活性ガスの種類及び流量を変更する以外は実施例
1と同様にして反応させた。反応条件及び反応生成物の
組成、色相及び匂いの評価結果を実施例1とともに表1
に示す。
【0015】比較例1 特開平2−242973号公報に記載されているエステルイミ
ダゾリン合成法を追試した。即ち、撹拌器、温度計、蒸
留塔を備えた2リットル容−4ツ口フラスコに、1−ヒ
ドロキシエチル−2−ヘプタデシルイミダゾリン1.5 モ
ル、ステアリン酸メチル1.5 モル、NaOCH3を 0.1モルと
一緒に入れる。反応温度を 180℃に加熱し、同時に反応
フラスコを 2.5時間にわたり、約2mmHgの真空にする。
反応系内には不活性ガスは流さない。得られた反応生成
物の組成、色相及び匂いの評価結果を表1に示す。
【0016】比較例2 特開平2−242973号公報に記載されている別法のエステ
ルイミダゾリン合成法を追試した。即ち、還流冷却器、
窒素入口及び撹拌器を備えた2リットル容−4ツ口フラ
スコに、1−ヒドロキシエチル−2−ヘプタデシルイミ
ダゾリン1.5 モル、ステアリン酸メチル1.5 モル、NaOC
H3を 0.1モルと一緒に入れる。反応混合物を 180℃に加
熱し、その温度に約2.5 時間保持する。反応系内には窒
素ガスを流しておく。得られた反応生成物の組成、色相
及び匂いの評価結果を表1に示す。
【0017】比較例3 特開平2−1479号公報に記載されているエステルイミダ
ゾリン合成法を追試した。即ち、撹拌器、温度計、蒸留
塔を備えた2リットル容−4ツ口フラスコに、1−ヒド
ロキシエチル−2−ヘプタデシルイミダゾリン1.5 モ
ル、ステアリン酸メチル1.5 モルを一緒に入れる。反応
温度を 170℃に加熱し、同時に反応フラスコを22時間に
わたり、約2mmHgの真空にする。反応系内には不活性ガ
スは流さない。得られた反応生成物の組成、色相及び匂
いの評価を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】注) *1:iPr はイソプロピル基を示す。 *2:数値の少ない方が、色相が良好である。 *3:匂いの評価は、合成したエステルイミダゾリンの匂
いを直ちに嗅ぎ、無臭あるいはわずかな匂いが感じられ
た時は○、特異的な匂いが感じられた時を×として判定
した。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、色相及び匂いの良好な
エステルイミダゾリンを高収率、高純度にて製造するこ
とができる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1は直鎖又は分岐鎖の炭素数7〜21のアルキル
    基又はアルケニル基、R2は炭素数2又は3のアルキレン
    基を示す。)で表されるイミダゾリン化合物と、一般式
    (2) R3CO2R4 (2) (式中、R3は直鎖又は分岐鎖の炭素数7〜21のアルキル
    基又はアルケニル基、R4は炭素数1〜5のアルキル基又
    はヒドロキシアルキル基を示す。)で表される脂肪酸エ
    ステルとを、エステル化触媒存在下、不活性ガスを反応
    系内へ導入しつつ、減圧条件下にて反応させることを特
    徴とする、一般式(3) 【化2】 (式中、R1,R2, R3は前記の意味を示す。)で表される
    エステル基を有するイミダゾリンの製造方法。
  2. 【請求項2】 不活性ガスが、窒素、ヘリウム、ネオン
    及びアルゴンからなる群より選ばれる少なくとも一種で
    あり、且つ反応に使用される、一般式(1) で表されるイ
    ミダゾリン化合物と、一般式(2) で表される脂肪酸エス
    テルの合計重量1kg当たり、0.01〜50リットル/hrにて
    該不活性ガスを反応系内へ導入することを特徴とする、
    請求項1記載のエステル基を有するイミダゾリンの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 減圧条件が5〜200mmHg である、請求項
    1又は2記載のエステル基を有するイミダゾリンの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 エステル化触媒が、Ti(OR5)4, TiX4, Na
    OR6, KOR6, SnY2,SnY4, SnO 及びSnOZ(各式中、R5は炭
    素数1〜4のアルキル基、X はハロゲン原子、R6は炭素
    数1〜6のアルキル基、Y は炭素数1〜8のアルキル
    基、ヒドロキシアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ
    基、無機酸残基、有機酸残基又は脂肪酸残基、Z はアル
    キル基又はアリール基を示す。)からなる群より選ばれ
    る少なくとも一種である請求項1〜3のいずれか一項に
    記載のエステル基を有するイミダゾリンの製造方法。
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