JP2995523B2 - 割卵機の駆動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、鶏卵を割って卵黄と
卵白とを分離して取り出す卵割機に於いて、鶏卵を割る
卵割機構を取付けるチェンを駆動するための装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】割卵機の割卵機構は、駆動装置によって
エンドレスに回動するチェンに等間隔に取付けられて、
移し替え装置を介して、供給コンベヤにより一定のピッ
チで複数個ずつ供給される洗浄した鶏卵を、１個ずつ受
け取り、割卵したのち、卵黄と卵白に分離してそれぞれ
取り出すものである。

【０００３】食品衛生上の観点から、割卵機構とともに
駆動装置も洗浄しやすく、かつ洗浄後に細菌が付着しに
くいよう突出部分を少なくするとともに、突出部分には
ア−ルを設け、又孔を可能な限り少なくするよう工夫さ
れなければならない。

【０００４】従来の駆動装置は、例えば特公昭６１−５
９０８９号公報の第４図で示されるように、上下一対の
チェンを上下一対の４組のチェンホイ−ルや３組のチェ
ンホイ−ルに巻回して駆動されるようになっていた。

【０００５】従ってチェンホイ−ルの組付け数が多く、
その構成が複雑であるために、洗浄に手間がかかるう
え、洗浄後細菌が付着しやすい欠点があった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、割卵機構の駆動装置を洗浄しやすくする
とともに、洗浄後に細菌が付着しにくくすることにあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明の特徴は、それ
ぞれ上下２段に配設された駆動チェンホイ−ルと従動チ
ェンホイ−ルとに、割卵機構を取付けるホイ−ルチェン
を上下２段にエンドレスに巻回して、駆動チェンホイ−
ルから従動チェンホイ−ルへのホイ−ルチェンの進行途
中に、張り力調整可能な上下２段の弧状滑走面付きチェ
ン張り機構を設けたことにある。

【０００８】

【作用】ホイ−ルチェンは駆動チェンホイ−ルにより、
駆動チェンホイ−ル、チェン張り機構、従動チェンホイ
−ル、駆動チェンホイ−ルとエンドレスに進行する。ホ
イ−ルチェンの張りは、チェン張り機構を調整すること
によって、適度に保たれる。

【０００９】チェンホイ−ルは、それぞれ上下２段の駆
動及び従動チェンホイ−ルのみであり、これら上下の駆
動及び従動チェンホイ−ルとチェン張り機構とによって
割卵機構を搬送するため、洗浄が容易で、洗浄後に細菌
が付着しにくい。

【００１０】

【実施例】割卵機の概略を示す図１に於いて、１は割卵
機、２は上下２段の駆動チェンホイ−ルで、図示しない
減速モ−タにより駆動される。３は上下２段の従動チェ
ンホイ−ルである。４は上下２段のチェン張り機構でっ
て、弧状滑走面を有している。

【００１１】駆動チェンホイ−ル２、従動チェンホイ−
ル３、及びチェン張り機構４は、駆動チェンホイ−ル２
と従動チェンホイ−ル３とを底辺とし、従動チェンホイ
−ル３とチェン張り機構４とを斜辺とする直角三角形状
に配設されている。

【００１２】５は上下２段のホイ−ルチェンで、割卵機
構２１を着脱自在に取付ける取付部材１０が等間隔に取
付けられて、駆動チェンホイ−ル２、従動チェンホイ−
ル３、チェン張り機構４にエンドレスに巻回され、図中
矢印ａの方向へ進行する。

【００１３】そして従動チェンホイ−ル３と駆動チェン
ホイ−ル２との間Ａは受取領域を、駆動チェンホイ−ル
２とチェン張り機構４との間Ｂは割卵領域を、チェン張
り機構４と従動チェンホイ−ル３との間Ｃは割卵後の処
理領域を形成する。割卵後の処理は、正常液卵、不良液
卵の選別、割卵機構の洗浄などである。

【００１４】受取領域Ａでは、例えば鼓型搬送バ−を並
列して形成されて、一定ピッチで６個の鶏卵を搬送する
供給コンベヤ３１から、移替え装置３２を介して一度に
６個の鶏卵を各割卵機構２１が１個ずつ受け取る。

【００１５】なおこの割卵機には、ホイ−ルチェン５に
沿って図示しないカム、卵黄シュ−ト、卵白シュ−ト、
洗浄装置、制御装置などが設置される。

【００１６】図２はホイ−ルチェン５の取付状態を示
す。６は割卵機１のフレ−ムで、チェン張り機構４を除
き、適宜間隔をおいて支持ア−ム７がフレ−ム６上に立
設されている。８は支持ア−ム７の上下に固定されて外
方へ延出する取付部であって、その先端には上下のガイ
ドレ−ル９が溶接などの手段で固定されている。このガ
イドレ−ル９は、下へ開口するコ字状に形成され、収容
されたホイ−ルチェン５を案内する。

【００１７】割卵機構２１の取付部材１０は、上下のホ
イ−ルチェン５に取付けられたアタッチメント１２を介
して、ホイ−ルチェン５に取付けられ、上端部に枢着さ
れたロ−ラ１１は上側のガイドレ−ル９の上面を転動す
る。

【００１８】割卵機構２１は、図３で示すようにこの取
付部材１０に着脱自在に取付けられる。図示実施例の割
卵機構２１は、精密鋳造によりできるだけア−ルを設け
るとともに、孔を極力少なくするなど、従来の割卵機構
を改良したもので、すでに「割卵機の割卵機構」として
特許出願されている（特願平４−２５４０５２）。

【００１９】なお２２は卵受け、２３はナイフ、２４は
卵黄と卵白とを分離する分離カップ、２５は卵白カップ
である。割卵機構２１はホイ−ルチェン５の軌道にそっ
て設置されたカムにより作動する。

【００２０】最後に図４ないし図６により、チェン張り
機構４を詳細に説明する。上下のチェン張り機構４は、
支柱１３によって連結されいる。１４はロ−ラ１１の受
け板で、上側のガイドレ−ル４の上面と同じ高さに設け
られてガイドレ−ル９と接続する。ガイドレ−ル９を通
過したホイ−ルチェン５は、上下のチェン張り機構４の
外側面に沿って移動するとともに、ロ−ラ１１が受け板
１４上を転動する。

【００２１】１５は張り調整手段で、下側のチェン張り
機構４に固定され、フレ−ム６の長孔１６に摺動自在な
軸１７の下端部の雌ねじに押しねじ１８が螺合されてお
り、ハンドル１９によって図中矢印ｂ方向へ移動自在で
ある。

【００２２】

【発明の効果】チェンホイ−ルが上下一対の２組ですむ
ため、従来に比べて洗浄が容易であり、洗浄後に細菌が
付着しにくい。

【００２３】又構成が簡単で低コストで提供できるう
え、三角形状に形成されて場所を取らないので狭い場所
でも設置できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】割卵機の平面略図である。

【図２】ホイ−ルチェンのフレ−ムへの取付状態を示す
側面図である

【図３】ホイ−ルチェンへ割卵機構を取付けた状態の側
面図である。

【図４】チェン張り機構の平面図である。

【図５】チェン機構の側面図である。

【図６】ホイ−ルチェンがチェン張り機構を移動する状
態の側面図である。

【符号の説明】

１ 割卵機 ２ 駆動チェンホイ−ル ３ 従動チェンホイ−ル ４ チェン張り機構 ９ ガイドレ−ル １０ 取付部材 １１ ロ−ラ ２１ 割卵機構

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A23J 1/08 - 1/09 B65G 23/44 B65G 17/00 - 17/48 A47J 43/14

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 それぞれ上下２段に配設された駆動チェ
   ンホイ−ルと従動チェンホイ−ルとに、割卵機構を取付
   けるホイ−ルチェンを上下２段にエンドレスに巻回し
   て、駆動チェンホイ−ルから従動チェンホイ−ルへのホ
   イ−ルチェンの進行途中に、張り力調整可能な上下２段
   の弧状滑走面付きチェン張り機構を設けてなる割卵機の
   駆動装置。
2. 【請求項２】 上下のホイ−ルチェンは、それぞれフレ
   −ムに固定された下に開口する断面コ字状のガイドレ−
   ルにそれぞれ案内され、上側のガイドレ−ルの上面は、
   割卵機構の上端部に取付けられたロ−ラの転動面を形成
   する請求項１の割卵機の駆動装置。