JP2984749B2 - シリコンを用いた藻類の培養方法 - Google Patents
シリコンを用いた藻類の培養方法Info
- Publication number
- JP2984749B2 JP2984749B2 JP2047200A JP4720090A JP2984749B2 JP 2984749 B2 JP2984749 B2 JP 2984749B2 JP 2047200 A JP2047200 A JP 2047200A JP 4720090 A JP4720090 A JP 4720090A JP 2984749 B2 JP2984749 B2 JP 2984749B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- algae
- culture
- algal
- concentration
- silicon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
Description
詳しくは通気性の優れたシリコン管を用いて連続的に藻
類を培養することを可能とする培養方法に関する。
折り合えば広い用途が開拓できる。含有成分は藻の種
類、培養法などで異なるが、例えば、スピルリナ、クロ
レラでは各々蛋白質、脂肪、炭水化物、核酸含有量が4
8、6、11、4;55、18、15、4%であり、一般に蛋白質
含有量が高く、炭水化物を増加させたい場合は培地中の
窒素源濃度を下げて培養すればよい。
素、植物ホルモンなどの利用価値も高く、例えば、一例
では、Spirujina platensisにおいてビタミンA前駆
体、B1、B3、B6、B12、Eが、各々1,700、55、118、
3、1.6、190mg/kg乾物量含まれている。このようなこ
とから、藻体全体を健康食品、一般食品としての利用、
炭水化物として含まれる寒天、カラギーナン、アルギン
酸、フコイダンなどの多糖の食品物性改良剤としての利
用が可能である。
屋内純粋培養試算では、160〜200米ドル/kg乾物量であ
り、コストに占める割合は、労働力50〜85、ポンプ4〜
24、培地4〜20、混合5〜8%と言われている。
藻が高価となるので、藻の食品素材への応用は困難であ
り、僅かに高付加価値の健康食品に応用されているのが
現状である。
化によって低減化することを試み、鋭意検討の結果、シ
リコン管を利用することにより効率的に藻類を連続生産
することを見い出し、そのシステムを組み立てたのであ
る。
面の池に水を張り、緩やかに攪拌しながら培養し収穫す
る簡単なものから、ガラス管とポリエチレン管を交互に
繋いだ光合成リアクター(C.Guiden et al.:The World
biotech.Report 1984、Vol.1 Europe、pp541−59、Lond
on:Online Publications Ltd.)など各種の方法があ
る。
30μmの厚さでも25℃で最大で6,000cc/m2・day・atmで
あり、炭酸ガス透過性は本値の3〜4倍である。しか
し、最近開発されたシリコンでの透過性は100μmの厚
さでも酸素で365,000cc/m2・day・atm、炭酸ガスで1,16
5,000cc/m2・day・atmにも達する。そこで本発明者らは
本素材での藻類培養について鋭意検討し、本素材を用い
れば、藻培養液が従来より高濃度であっても藻の生育速
度が低下せず、連続的に高濃度藻液を得られることを見
い出して、本発明を完成したのである。
のである。詳しくは、 (1)シリコン製の管状通気性膜もしくは基材の外表面
に固定してある該管状通気性膜に連続的に藻類接種培地
および/または新鮮な液体培地を供給して藻類を培養
し、培養済みの藻類液を順次系外に引き出すことを特徴
とする藻類の連続的培養方法。
除去しながら培養する上記の連続的培養方法。
変えることができ、また機械的強度が強いためにシステ
ムとして利用しやすい。また、シート状、管状、その他
各種の形状に加工でき、極めて有用な素材である。最
近、本素材を細管状に加工し、人工肺に用いた実用化例
はあるが、これは本素材の通気性を使用したものであ
る。本性質を藻類培養に利用したものが本発明の方法で
あり、これまで本素材を何人も藻類培養に利用した例は
なく、ましてや、培養に成功した例はない。また、本発
明の培養方法は素材としてシリコンに限らず、セルロー
ス、セラミックスなどの表面を防水加工したもの、その
他、通気性に優れた素材であれば利用できるが、現在の
ところ、シリコンが最適である。
容易であり、高濃度藻液でも通過でき、さらに通常は藻
濃度が500〜600mg/以上では生育は低下するが、本培
養方法では通気性が著しく優れていることから本値の2
倍以上でも生育速度は早い。
ば、特に制限はないが、大型藻では平板、微細藻では管
状が便利である。管の大きさは管の厚さにより適当に選
択するが、例えば100μmの厚さでは管径3.0×3.2mm、2
00μmの厚さでは3.6×4.0mm程度が適当である。平膜の
場合は300×300mm角を用い、底をメッシュで補強する。
巻状にする、円筒に巻き付ける、水平および/または垂
直に置くなどする。平板上に管を並べた場合は、光の効
率を考慮し、少しずつスペースを設け、10段以上にも重
ねることができる。基本的には、このように設備した長
い管に培養液を循環または通過させるが、適当な箇所に
液面を一定に保てる貯液槽を付けると便利である。貯液
槽はシステム内の液量を一定に保ち、新しい培地を常に
補給できるようにセットしておくとよい。
20m以上の長い管を用いたり、乾燥条件下では、培養液
が極端に濃縮され、通液が困難となったり、藻の生育速
度が低下することがあるので、この他、逆流止めを備え
た新鮮培地(培地濃度は任意に選択する)供給装置をつ
けるとよい。
過とともに生育阻害物質が蓄積して生育速度が低下する
こともある。このような場合、システムの適当な箇所に
限外濾過膜または藻を通過させず、その他の成分を通過
させる通常の濾過素材、透析膜をセットし、生育阻害物
質を除去しながら連続培養する。この方式によれば、藻
が生産する各種物質を連続的に取り出すこともできる。
テムの特徴であり、管の長さ流量を調節して明部または
暗部にセットしさえすればよい。
速度、その他の条件により任意に選択すればよいが、可
及的高濃度藻培養液を出発液とし、例えば、2g/を出
発液とすれば、2日で2倍濃度となる。さらに、半量を
出発槽に戻して半量分の新鮮培地を追加し、培養を続行
すればよい。
を調節すれば、単に管を通過させるだけでよいが、管の
長さをこの半分にすれば2回循環させた後、半量を引き
出して、新鮮培地を追加し培養を続ける。藻濃度は分光
光度計680nmで測定し、初発濃度の2倍の吸光度に達っ
したら、自動的に半量を引出し、半量の新鮮培地を加え
るようにセットすればよい。
nedesmus(イカダモ)、Spirulina(スピルリナ)、Por
phyridium(チノリモ)、Nostoc(ネンジュモ)、Chlam
ydomonas(クラミドモナス)など多くの種類があるが管
の中を通過できるものであれば、いずれでも本発明のシ
ステムを用いた培養方法が適用できる。また、これらを
二種以上混合して培養することもできる。同様にして緑
藻、褐藻、紅藻などの大型藻でも管の径を大きくする
か、平板を用いるなど通過を可能にすれば本発明の方法
が適用できる。
本発明のシステムを効果的に適用でき、炭素源を加えた
滅菌培地を用いて培養することにより、連続的に本藻類
を生産できる。
明するが、これらに限定されるものではない。
会、保存菌株No.39)、培地としてSOT培地を用い、2,50
0Luxの蛍光灯ランプ照射下、25℃、4m/minの流速で培
養した。システムは図1のような円形であり、厚さ200
μm、管径3.6×4.0mmのシリコン管10mをアルミ箔上に
セットし、培地供給装置を付けた200mの貯槽に液面を
1cm以下にしたものである。2mg/m濃度の藻液を(培地
供給装置を除く)システム全体に満たし、ペリスタリッ
クポンプを用いて循環培養した結果、表1のように、2
日で2倍の藻濃度になった。
ミ箔上にセット(0.04m2)、藻濃度を0.5mg/mにした
以外は、実施例1と同様にして培養したところ、1日で
3倍の藻濃度になった。
水蒸気飽和チャンバー内で実施例1と同様に培養した結
果、3日で5倍の藻濃度になった。
釈培地の補給装置を付けた以外は実施例1と同様にして
循環培養した結果、2日で5倍の藻濃度になった。
会、保存菌株No.39)、藻濃度を0.5mg/mにし、厚さ20
0μm、管径3.6×4.0mmのシリコン管、230mをアクリル
板にセットし、スペース5〜10cmとって、5段にし、各
段毎に、通常の藻培養液に用いる1/2〜1/10の濃度のリ
ン酸カリウム、尿素を含む希薄培地供給装置を付け、流
速2m/minで培養した結果、2日培養後から5mg/mが2
m/minで得られた。また、この藻液を同じシリコン管
に35℃、乾燥状態で通過させると10mで1/4まで濃縮され
ミルク状藻液が得られた。
分子量20万の限外濾過膜で2倍に濃縮、新鮮培地を追加
して、さらに1日培養を続け、5倍濃度になった。
源として酢酸、酢酸ナトリウム、窒素源として尿素を用
いた培地で実施例1と同様のシステムを用い、35℃で暗
所、貯槽から、酢酸、酢酸ナトリウムを添加しながら循
環培養した結果、24時間で10mg/mの藻液が得られた。
で困難であった、高濃度藻培養液が効率的、連続的に生
産でき、本藻液は各種の方法により濃縮され、藻濃度1
〜2%でミルク状にして液状食品への応用、さらに濃縮
して、藻濃度10〜12%でクリーム状にすれば調理、味付
けし佃煮風食品とすることができる。また、サイクロデ
キストリンおよび/またはデキストリン、オリゴ糖など
と混合して噴霧乾燥し粉体とすることもできるし、シリ
コンなどの通気性膜上に薄く広げてシート状に乾燥して
ノリとすることもできるなど用途は広い。
で、このまま、または色素を除去して各種食品素材とし
て利用できる。
活性物質などの抽出用原料ともなり、抽出物質は機能
性、健康食品、一般食品素材としてもりようできる。
ステム全体を示したものである。本システムは培養管を
中心とし、貯槽(リザーブタンク)、培地または水供給
装置(補助培地タンク)、濃縮または透析装置(培地交
換、濃縮システム)、自動濃度センサーからなり、必要
に応じて組み合わせることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】シリコン製の管状通気性膜もしくは基材の
外表面に固定してある該管状通気性膜に連続的に藻類接
種培地および/または新鮮な液体培地を供給して藻類を
培養し、培養済みの藻類液を順次系外に引き出すことを
特徴とする藻類の連続的培養方法。 - 【請求項2】藻類培養液を透析または濃縮して生育阻害
物質を除去しながら培養する請求項1記載の培養方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2047200A JP2984749B2 (ja) | 1990-03-01 | 1990-03-01 | シリコンを用いた藻類の培養方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2047200A JP2984749B2 (ja) | 1990-03-01 | 1990-03-01 | シリコンを用いた藻類の培養方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03251170A JPH03251170A (ja) | 1991-11-08 |
JP2984749B2 true JP2984749B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=12768493
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2047200A Expired - Fee Related JP2984749B2 (ja) | 1990-03-01 | 1990-03-01 | シリコンを用いた藻類の培養方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2984749B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102009028338A1 (de) | 2009-08-07 | 2011-02-10 | Wacker Chemie Ag | Bioreaktor mit Siliconbeschichtung |
DE102009028339A1 (de) * | 2009-08-07 | 2011-02-24 | Wacker Chemie Ag | Bioreaktor aus Siliconmaterialien |
JP2014060967A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Kobelco Eco-Solutions Co Ltd | 微細藻類の培養方法及び微細藻類の培養設備 |
JP5899100B2 (ja) * | 2012-10-11 | 2016-04-06 | 株式会社神鋼環境ソリューション | 微細藻類の培養装置及び微細藻類の培養方法 |
JP2016202033A (ja) * | 2015-04-17 | 2016-12-08 | 寿和 池田 | 藻類栽培施設及び藻類栽培方法 |
US10584310B2 (en) * | 2017-03-08 | 2020-03-10 | Ivan Araujo Dayrell | Integrated system to produce microalgae |
-
1990
- 1990-03-01 JP JP2047200A patent/JP2984749B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03251170A (ja) | 1991-11-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Borowitzka | Commercial production of microalgae: ponds, tanks, tubes and fermenters | |
AU2016399463C1 (en) | Omega-7 fatty acid composition, methods of cultivation of Tribonema for production of composition and application of composition | |
Yongmanltchal et al. | Growth and eicosapentaenoic acid production by Phaeodactylum tricornutum in batch and continuous culture systems | |
CN108410737B (zh) | 一种紫球藻的两步培养法 | |
CN107119099A (zh) | 利用光照培养平滑菱形藻生产岩藻黄素的方法 | |
CN109439553A (zh) | 产麦角硫因的菌株及其筛选方法 | |
CN107099564A (zh) | 利用异养培养平滑菱形藻生产岩藻黄素的方法 | |
JP2984749B2 (ja) | シリコンを用いた藻類の培養方法 | |
CN105755088A (zh) | 诱导雨生红球藻生产虾青素的方法 | |
CN101993847B (zh) | 一种细菌纤维素菌株 | |
WO2006085376A1 (ja) | 光合成微生物の培養装置及び培養方法 | |
CN108713489A (zh) | 一种鱼植共生的综合套养循环养殖模式及方法 | |
CN107058441A (zh) | 一种提高微藻生产虾青素含量的方法 | |
CN111876340A (zh) | 一种螺旋藻的培养方法 | |
WO2007046685A1 (en) | Starter kit for the production of pure and high quality microalgae | |
CN110272849A (zh) | 可显著提高钝顶螺旋藻生长速度和营养物质含量的方法 | |
CN103627623A (zh) | 高epa产率的微拟球藻培养系统及培养方法 | |
TW200930810A (en) | Heterotrophic shift | |
CN113773963A (zh) | 一种高密度高产率的紫球藻培养方法 | |
CN106811428A (zh) | 一种提取细菌外排膜囊泡的方法 | |
CN105349461A (zh) | 一株产琼胶酶溶藻弧菌及应用 | |
CN102102095A (zh) | 一种利用海洋链霉菌发酵制备溶菌酶的方法 | |
CN112655554A (zh) | 一种基于led光质加速诱导苹果愈伤组织及生长的方法 | |
CA1170596A (fr) | Systeme de culture d'algues a fibres dialysantes | |
CN110066737A (zh) | 采收微藻和获得微藻生物质的方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |