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JP2980933B2 - 衝撃試験片自動加工システム及び衝撃試験片自動加工方法 - Google Patents

衝撃試験片自動加工システム及び衝撃試験片自動加工方法

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Publication number
JP2980933B2
JP2980933B2 JP2085177A JP8517790A JP2980933B2 JP 2980933 B2 JP2980933 B2 JP 2980933B2 JP 2085177 A JP2085177 A JP 2085177A JP 8517790 A JP8517790 A JP 8517790A JP 2980933 B2 JP2980933 B2 JP 2980933B2
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JP
Japan
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automatic
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Application number
JP2085177A
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JPH03281146A (ja
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昌昭 佐藤
敬 小比賀
孝三 前田
茂 土屋
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Hitachi Ltd
JFE Engineering Corp
Original Assignee
Hitachi Ltd
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は衝撃試験片自動加工システム及び衝撃試験片
自動加工方法に関し、特に高精度の衝撃試験片を自動的
に加工し且つ量産することに適した衝撃試験片自動加工
システム及び衝撃試験片自動加工方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来の衝撃試験片自動加工システムとしては、特願昭
63−166762号公報に記載されるように、治具にセットさ
れた衝撃試験片に対して予め決められた位置に従って工
具を移動させることにより衝撃試験片を加工する自動加
工システムが提案されている。しかしながら、この自動
加工システムでは、工具による加工精度を計測し、当該
加工精度が要求精度を逸脱するようになったときには工
具の移動位置を補正するように構成されていないので、
加工作業を長時間継続して行うと、作製される衝撃試験
片において要求される加工精度を確保できなくなるとい
う難点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
言い換えれば、前記の従来技術による衝撃試験片自動
加工システムでは、機械変位、特に機械主軸の熱による
伸び、試験片を支持し且つ加工の基準となる治具の基準
面位置の変化について配慮していない。また連続稼働の
際の加工工具磨耗、ランダムに投入される試験片素材の
材質、試験片の規格及びサイズの変化等による生じる加
工上の誤差を計測・補正するという配慮もされていな
い。その結果、従来の衝撃試験片自動加工システムで
は、治具基準面に基づいて定まる衝撃試験片の各部の寸
法の精度が加工作業が進行するにつれて要求精度を満た
さなくなるという問題が発生する。
以下に、図面に用いて上記問題を具体的に説明する。
第13図は衝撃試験片の正面図、第14図は衝撃試験片の
端面図である。衝撃試験片1では高さHや底の高さhが
規定されているが、これらの寸法Hやhは、第15図及び
第16図に明らかなように、治具2の各基準面とエンドミ
ル3又は切欠部加工用カッタ4との位置関係で決まるも
のである。従って、第17図に示すような要求精度H0によ
り決定された基準面5Aとエンドミル3の位置関係が、機
械稼働に伴う熱変位δが加わって第18図に示すように変
化した場合、衝撃試験片1の要求精度6に対する加工精
度7(実験値)は第19図(横軸は試験片数、縦軸は精
度)に示すように変化し、最後には許容精度8を越え、
加工不良となる。
第20図は試験片1の材質の違いが加工精度に及ぼす影
響の例を示す。この図では、最初に普通材による加工例
の加工精度状況9を示し、次に剛性の高い材質、或いは
ステンレス等の切削困難な材質の加工例の加工精度状況
10を示している。この図示例によって明らかなように、
試験片の材質に依存して加工精度にばらつきが生じる。
第21図は試験片の種類は同一であるが、加工作業の経
過に伴い、加工工具の磨耗、切れ味の低下に起因して加
工精度7が許容精度8から逸脱する例を示す。
第22図は試験片の寸法の違いが加工精度に及ぼす影響
の例を示す。この図では、最初に標準試験片1aによる加
工例の加工精度状況11を示し、その後に厚みの小さいサ
ブサイズの試験片1bによる加工例の加工精度状況12を示
している。この図示例で明らかなように、試験片の寸法
の違いによって加工精度にばらつきが生じる。
以上において、種々の加工精度の変化を説明したが、
実際上は上記の諸条件が複雑に重なって発生し、要求精
度を確保することができない状況が発生していた。
上記問題を解決するための手段としては、例えば第23
図に示すように、常に残し代を含ませた目標値H0′=H0
+αで一度目の加工を行い(第23図(A))、加工され
た試験片1の寸法H′を接触式タッチセンサ13で計測し
(第23図(B))、目標値に対する差δ=H0′−H′を
補正して最終仕上げ加工を行う(第23図(C))という
仮仕上げ、計測、補正最終仕上げの方法により補正を行
う方法がある。しかし、この方法は、仮仕上げの分、加
工時間が長くなるため、処理能力の低下及び工具寿命に
至るまでに加工可能な試験片の数が激減するという問題
が生じる。更に、処理能力確保のための設備台数の増
加、寿命工具交換のための設備不稼働時間の増加という
問題も生じる。
本発明の目的は、上記の問題に鑑み、治具と工具の位
置関係及び規格等について必要最低限の計測と補正を行
い、これによって加工作業が連続的に長時間行われても
要求される加工精度を確保し且つ維持することができ、
これによって加工作業の自動化を達成し、加工設備を最
大限に有効に活用することができる衝撃試験片自動加工
システム及び衝撃試験片自動加工方法を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明は、素材を支持固
定する第1の治具と、前記素材から試験片を切出す第1
の加工手段と、加工のための基準面を有し、前記試験片
を支持固定する第2の治具と、前記試験片の外周面を面
加工する第2の加工手段と、前記試験片に切欠部を形成
する第3の加工手段と、前記第2の治具の前記基準面の
位置や加工中の試験片の寸法を計測し、前記基準面と加
工機械の変位、前記加工手段の磨耗量や切れ味の低下、
前記試験片サイズの違いにより生じる加工誤差を計測す
る計測手段と、前記計測手段で求められた加工誤差を補
正する補正手段と、前記加工機械の稼働量を計測する第
1のカウンタと、連続して加工される前記試験片の規
格、材質、サイズが変更される時又は前記第1のカウン
タが出力を出した時、前記計測手段と前記補正手段を動
作させることにより前記加工誤差を計測し補正する制御
手段とからなる構成とする。
好ましくは、前記制御手段は、前記基準面と加工機械
の変位、前記加工手段の磨耗量や切れ味の低下、前記試
験片サイズの違いにより生じる加工誤差が予め定められ
た許容範囲を越えないように前記補正を実行する指令を
出すように構成される。
また、好ましくは、前記制御手段が決定する前記計測
及び補正を実行するタイミングは、前記試験片の規格、
材質、サイズのいずれか1つの連続性が中断した時点と
する。
更に、好ましくは、前記制御手段が前記基準面と前記
加工機械の変位に関して前記計測・補正を実行する場合
に計測・補正を行う時点の間隔は、試験片の規格に応じ
て変化合するようにする。
また、好ましくは、前記計測手段は、前記基準面と前
記加工機械の変位により生じる加工誤差を計測する手段
として、機械主軸に取り付けられた接触式位置検出手段
と、前記位置検出手段で稼働前及び稼働中の前記基準面
の位置を計測する手段とを有し、前記補正手段は、それ
によって得られた差に基づき基準点を移動させることに
より前記補正を行う。
また、好ましくは、前記計測手段は、前記加工手段の
磨耗量や切れ味の低下により生じる加工誤差を計測する
手段として、機械主軸に取り付けられた接触式位置検出
手段と、前記位置検出手段で加工中の試験片の寸法を計
測する手段とを有し、前記補正手段は、それによって得
られた計測値と目標値との差を次の加工目標値に反映す
ることにより前記補正を行う。
また、上記目的を達成するため、本発明は、素材を支
持固定する第1の固定工程と、前記素材の外周面を面加
工する第1の加工工程と、前記素材から試験片を切出す
第2の加工工程と、加工基準面に対して前記試験片を支
持固定する第2の固定工程と、前記試験片の外周面を面
加工する第3の加工工程と、前記試験片に切欠部を形成
する第4の加工工程と、前記基準面の位置や加工途中の
試験片の寸法を計測する第1の計測工程と、加工誤差を
計測する第2の計測工程と、前記第2の計測工程で求め
られた加工誤差を補正する補正工程と、前記加工工程で
の加工機械の稼働時間を計測する第3の計測工程と、連
続して加工される前記試験片の種類の変更又は前記第3
の計測工程での計測値のいずれかに基づき前記第1ない
し第3の加工工程に対して前記第1及び第2の計測工程
及び補正工程を割込み実行し前記加工誤差を補正する補
正制御工程とを有するものとする。
〔作用〕
本発明による衝撃試験片自動加工システムでは、加工
誤差を計測し補正する計測手段及び補正手段と加工誤差
の計測・補正を計測手段及び補正手段に実施させる制御
手段とを備え、衝撃試験片を形成する加工作業におい
て、加工作業を連続的に行うに際して形成される試験片
の加工精度が要求精度から逸脱する原因となる要素、す
なわち治具基準面と加工機械の間の変位の発生、試験片
の規格、材質、サイズの違い、或いは加工機械の長期稼
働を制御手段が監視し、試験片の加工精度が要求精度か
ら逸脱するおそれがあるときには、制御手段は計測手段
と補正手段を動作させ、加工機械に生じた加工誤差を適
切なタイミングで補正するので、どのような加工条件が
発生しても常に高い精度で試験片を加工し、試験片の加
工作業の全自動化を可能にする。
また、本発明による衝撃試験片自動加工方法では、補
正制御工程において、連続して加工される試験片の種類
の変更又は第3の計測工程での計測値のいずれかに基づ
き前記第1ないし第3の加工工程に対して前記第1及び
第2の計測工程及び補正工程を割込み実行し加工誤差を
補正することにより、上述したようにどのような加工条
件が発生しても常に高い精度で試験片を加工し、試験片
の加工作業の全自動化を可能にする。
〔実施例〕
以下に、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
先ず、第1図と第2図を参照して本発明に係る衝撃試
験片自動加工システムの装置構成を説明する。第1図は
加工機械の全体斜視図であり、第2図はシステム構成図
を示す。なお以下の図面中、先に説明した図面に既に表
れた同一要素には同一の符号を付す。
第1図において、この加工機械40では図中に示される
ようにX,Y,Zの3つの移動軸を有し、この3軸によって
衝撃試験片と加工工具の位置が自在に変更される。21は
X軸方向に移動自在なテーブルであり、このテーブル21
の上面に試験片を固定するための前記治具2及び治具22
が配設される。治具2,22は隣り合わせの位置で配置さ
れ、治具22は試験片の上面及び側面の加工、並びに試験
片の割断に用いられ、治具2は切り出された試験片の割
断面の加工、切欠部の加工、及びバリ取りに用いられ
る。治具2において符号24,25はそれぞれクランプを示
す。また26はテーブル21を載置する基台である。
加工工具は機械主軸27に取り付けられ、図示例では前
記エンドミル3が取り付けられている。機械主軸27が配
設される取付け部28はZ軸方向に移動自在である。更に
取付け部28が配設された支柱部29はY軸方向に移動自在
である。使用される各種の加工工具は一式回転方式の格
納マガジン30に予めにセットされ、加工プログラムに従
って自動的に選択され、交換アーム31を介して機械主軸
27に取り付けられる。格納マガジン30にセットされる加
工工具としては、前記接触式タッチセンサ13、割断に用
いるメタルソー32、前記切欠部加工用カッタ4、切欠部
バリ取り用工具33などである。
第2図において、第1図に基づいて説明した加工機械
40を2点鎖線のブロックで示し、この加工機械40に対し
上位制御装置41が設けられる。加工機械40はその内部に
演算・制御を実行する制御装置を内蔵し、上位制御装置
41から送られてくる各種データを用いて所要の演算及び
制御の各処理を実行すると共に、その処理状態に応じて
上位制御装置41に対して連絡動作を行う。加工機械40に
内蔵される演算・制御機能を回路要素として表すと、第
2図に示されるように、機械移動量計算部42、移動軸制
御部43、補正量計算部44、タイミング計算部45、タッチ
位置計算部46、工具使用時間カウンタ47、稼働時間カウ
ンタ48が含まれている。機械移動量計算部42には、上位
制御装置41から、開始指令、試験片の材質、規格、サイ
ズの各データが入力される。機械移動量計算部42は入力
された前記の各データに基づいて機械移動量を計算し、
それによって得られた位置データを移動軸制御部43に送
る。移動軸制御部43はX,Y,Zの各軸のモータ49X,49Y,49Z
のそれぞれに所要の制御信号を供給する。13は機械主軸
27に取り付けられた前記タッチセンサであり、このタッ
チセンサ13で得られたタッチ信号はタッチ位置検出部46
に取り込まれ、移動軸制御部43から与えられる機械座標
値を参照してタッチ位置を検出する。タッチ位置検出部
46で得られたタッチ位置は補正量計算部44に与えられ
る。補正量計算部44では、前記上位制御装置41から送ら
れる前記の各データとタッチ位置検出部46から送られる
タッチ位置のデータに基づいて両者を比較し且つ補正量
を計算し、得られた補正量を機械移動量計算部42に与え
る。機械移動量計算部42は補正量計算部44から与えられ
た補正量を用いて補正を行うための位置データを算出
し、この位置データを移動量制御部43に与える。また工
具使用時間カウンタ47で求められる工具使用時間と稼働
時間カウンタ48求められる機械稼働時間は、タイミング
計算部45に入力され、このタイミング計算部45で計測が
必要なタイミングか否かを決定し、必要な場合には計測
指令を出力する。機械移動量計算部42はこの計測指令に
基づいて計測に必要な機械移動量を計算し、移動軸制御
部43を経由して各移動軸を制御する。かかる計測中には
タッチセンサ13によりタッチ信号が入力され、タッチの
瞬間の機械座標をタッチ位置として目標値との比較を行
い、補正量の補正量計算部44で計算する。この補正量に
基づき更に加工機械における加工位置が計算され、前記
と同様に各移動軸の移動量が制御される。
また上記の上位制御装置41は、加工機械40の他にも、
試験片を搬送する搬送装置を制御する搬送制御部50、試
験片のハンドリングを行うロボットを制御するロボット
制御部51、試験片をクランプする治具を制御する治具制
御部52のそれぞれとの間において指令のやり取りを行
う。
次に上記の構成を有する加工機械に基づく本発明に係
る衝撃試験片自動加工システムの動作を、第3図〜第12
図に従って説明する。
最初に第3図〜第10図を参照して衝撃試験片自動加工
システムにおける機械変位等の計測・補正の考え方及び
補正のタイミングについて説明する。第3図に示すよう
に、機械主軸27に取り付けた径φDと長さ1が既知であ
る機械式又は電気式のタッチセンサ13を用い、且つ治具
2の基準面5A,5Bに接触した瞬間において機械の内部に
保有される機械座標値X,Zを用いることにより、その座
標値と予め加工作業用プログラムによって決められた基
準面位置5Aの位置X0,Z0との差を、加工工具の位置を変
化させることによって加工精度が精度許容範囲を越えな
いように補正する。この補正を行うことによって、先に
第19図で示した試験片の精度推移が、第4図に示される
ように、補正を行った時点(イ)において初期精度に復
帰するため、その後の加工精度も再び要求精度を満た
し、良好なものとなる。上記の補正を加工機械の可動中
に適切な且つ効率の良いタイミングで行うことにより、
最少の計測・補正回数で常時加工機械における加工精度
を許容値範囲内に維持することができる。
なお基準面5Aの位置と機械主軸27の中心との相対的位
置の計測手段としては、第5図及び第6図に示すように
レーザ測長器61等の非接触式の計測装置を用いることが
できる。また他の変更実施例として、第7図及び第8図
に示すように、補正機構62を基準面を有する治具2の側
に設けるように構成することもできる。この構成では、
治具2は案内部材63を下部に備え、案内部材63の案内部
に沿って移動自在に設けられ、且つ補正機構62はサーボ
モータ64とネジ部材65を有し、補正量に応じてサーボモ
ータ64によりネジ65を回転させ、治具2を移動させる。
次に、各種材質又はサイズの試験片を加工する場合に
は、第9図に示すように材質、サイズが変わった時点
(イ)で計測、補正を行うことにより、安定した加工精
度を得ることができる。
次に、加工工具の磨耗量や切れ味の低下が問題となる
場合には、第10図に示すように加工工具の使用時間(又
は加工された試験片の個数)により予め設定された時間
(又は試験片の設定個数)、すなわち(イ)の時点で加
工後の試験片寸法を計測し、目標値との差を求め、この
差に基づきその次の試験片から補正を行うことによって
加工精度を良好に、精度の安定化を図ることができる。
以上のように、衝撃試験片を作る加工機械にランダム
に投入される試験片の要求精度、材質、サイズ、加工機
械の稼働時間、加工工具の使用時間をチェックするよう
に構成し、機械変位等を考慮することにより最適なタイ
ミングで計測・補正を行うように構成される。
次に第11A図及び第11B図にした加工工程図と第12図に
示したフローチャートとを用いて、本発明に係る衝撃試
験片移動加工システムによる計測・補正工程を含む一連
の加工作業の例を説明する。第12図によるフローチャー
トは計測・補正のタイミングを説明するための図であ
る。
ステップS1において、最初にライン稼働前に試験片固
定用治具2の基準面5A,5Bを電気式タッチセンサ13によ
って計測し、基準位置81からの距離X0,l0を求める。こ
れらの値は記憶される。次のステップS2では、基準面5B
に対し切欠部加工用カッタ4を接触させ、接触した瞬間
のカッタ4の位置lcを求め、記憶する。
以上のステップS1,S2は加工作業の前の準備作業であ
り、これらのステップを終了すると加工機械40によるラ
インを稼働する。加工機械による以下の加工作業では、
一例として1つの試験片素材から3個の試験片を採取す
るものとする。この3個の試験片は立設された試験片素
材の上から1個づつ加工され、割断される。
ステップS3において、治具22に試験片素材82を投入す
ると共に、その時タッチセンサ13を用いて治具2の加工
基準面5A,5Bの基準位置81からの位置Xとlを計測し、
記憶する。ステップS4ではエンドミル3を用いて試験片
素材82の最上部の第1番目の試験片1Aの上面を仕上げた
後、側面を仮仕上げする。ステップS5では、加工幅をタ
ッチセンサ13で計測する(第12図中ステップ93に対
応)。ステップS6では、計測した実際の加工幅と目標値
との差を補正し(第12図中ステップ94に対応)、再度エ
ンドミル3を用いて試験片1Aの側面を仕上げ加工する
(第12図中ステップ95に対応)。次のステップS7では第
1番目の試験片1Aを、その上部をロボット83でつかんだ
状態でメタルソー32により割断し、1番目の試験片1Aを
試験片素材82より切り離す。割断された試験片1Aはロボ
ット83により一度つかみ変えを行い、その後治具2に搬
入され、クランプ24と25により、既に加工された面を治
具2の基準面5A,5Bに当接させることにより、確実に治
具2に押し付ける(ステップS8)。次にステップS9で
は、ステップS1で計測された稼働前の基準面位置X0と稼
働においてステップS3で計測された基準面位置Xとの差
を補正することによりエンドミル3で仮仕上げを行う。
その後、タッチセンサ13を用いて仮仕上げされた面の位
置X1を計測し(ステップS10)、これを基準面位置Xと
比較し、加工後の寸法H′=|X−X1|を計算し、目標値
との差を補正した後に仕上げ加工を行う(ステップS1
1)。ステップS12では、治具2に試験片1Aをクランプ2
4,25で押え、稼働前の基準面接触時のカッタ位置lcに対
し稼働前後の基準面5Bの変位δ=l0−lを補正するこ
とにより、切欠部加工用カッタ4で加工し、V溝を形成
する。最後のステップS13では切欠部に生じたバリをバ
リ取り工具33で取り除き、このようにて得られた試験片
1Aはロボット83で加工機械から搬出される。
上記の第11A図と第11B図で示した加工工程は、試験片
素材82から最初に採取される試験片1Aの加工工程のみに
着目して説明したが、実際は、この第1番目の試験片の
作業工程の中に第2番目の試験片の作業工程が含まれ、
第2番目の試験片の作業工程が部分的に実施される。す
なわち、第1番目の試験片1AのステップS11が終了する
と、仕上げ用のエンドミル3は治具22の箇所に移動し、
試験片素材82の上側に位置する第2番目の試験片に対し
前記ステップS6を実施する。但し、第2番目の試験片に
関するステップS6ではエンドミル3によって上面及び両
側面の仕上げが行われる。その後に第1番目の試験片1A
に関しステップS12が続行される。
また前記第1番目の試験片の加工工程の中で行われて
いた補正の内容は、機械的変位、規格、材質、サイズ等
に対処するためのものである。
第1番目の試験片の加工が終了すると、次いで試験片
素材82の第2番目の試験片を採取することになるのであ
るが、第2番目の試験片の加工工程では前記ステップS
3,S4,S5,S9,S10が省略され、機械的変位等に対応するた
めの補正に関しては、第1番目の試験片の加工工程で求
められた補正データをそのまま用いて第2番目の試験片
の加工を行う。従って、第2番目の試験片の加工につい
ては、ステップS6,S7,S8,S11,S12,S13が実施される。最
後に残った第3番目の試験片に関する加工工程も前記第
2番目の試験片と同じである。以上のステップを第12図
で見てみると、ステップ95と98に該当する。
最初の試験片素材82から3個の試験片が採取される
と、次の試験片素材が治具22に設置される(第12図中の
ステップ99でYESの場合)。2個目の試験片素材の加工
に際しては、採取する試験片の規格、材質、サイズがそ
れぞれ1個目の試験片素子と同じであるならば、前記の
1個目の試験片素材の第2、第3の試験片の加工工程と
同じステップで同一の補正値を用いて加工作業が実施さ
れる(第12図中のステップ93でNOの場合)。またこの時
に、機械稼働時間(又は加工試験片の個数)により決定
された基準面位置の補正タイミングであれば前記ステッ
プS3による計測が実施され、目標値との比較で補正値が
更新される(第12図中ステップ91,92に対応)。
また工具の使用時間から工具磨耗量についての補正を
行うタイミングであると判断された場合には2番目又は
3番目の試験片が仕上がった後に前記ステップS5による
計測が行われ、目標値との差に基づきその比較で得られ
た補正データがそれ以後の試験片加工時での補正に使用
される(第12図中のステップ96,97に対応)。
仮に2個目の試験片素材の加工において、規格、材
質、サイズいずれか1つが1個目の試験片素材の場合と
異なるときには、前述した1個目の試験片素材で実施し
た加工作業と同じ加工ステップが実行される(第12図中
のステップ93,94に対応)。一般的に述べると、n個目
の試験片素材とn+1個目の試験片素材のそれぞれの規
格、材質、サイズを比較し、すべて同じであるときには
ステップS3,S4,S5,S9,S10は省略されると共に、残りの
ステップに対して、機械稼働時間により機械変位を補正
する必要のあるタイミングに達したときにはステップS3
が追加実行され、また工具使用期間により工具磨耗を補
正する必要があるタイミングに達したときには仕上げ後
に試験片の計測ステップが追加実行される。更に、もし
規格、材質、サイズのいずれか1つが異なるときにはス
テップS3〜ステップS13のすべてのステップが実行され
る。
以上の加工作業ステップにより、加工機械40にランダ
ムに投入される種々試験片素材に対して連続的に高精度
の加工を実施することができ、各種タイプの衝撃試験片
を大量に且つ迅速に作製することができる。
上記のごとく加工作業において作業の緒量を最適なタ
イミングで計測・補正し、機械変位、工具逃げ量、工具
磨耗量の補正を行う方式を採用するようにしたため、全
自動で長時間の間高い加工精度を維持することができ、
且つ機械及び工具を最大限有効活用できる衝撃試験片自
動加工システムを実現することができる。
なお、上記の実施例では、治具2の基準面位置を計測
するタイミングが必ずしも関連する加工の直前になって
いない。このことは、周辺設備、例えば試験片取扱い用
のロボット、加工工具の自動交換装置等との関連で生じ
る加工の待ち時間の有効活用、及び工具交換時間の削減
のために生じるものである。上記の計測を行うタイミン
グは、関連する加工の直前までにおいてどのステップの
間であっても構わない。
また前記試験片の規格には例えばJISやASTM(米国規
格)などがある。従ってこのような規格の違いを考慮す
ると、加工基準面と機械との変位に関して計測・補正を
行う場合、そのタイミングは、規格に応じて変化し、例
えばJIS規格の場合には長い間隔となり、ASTM規格の場
合には短い間隔となる。
〔発明の効果〕
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、連続
的に作製される衝撃試験片の加工精度が要求精度を逸脱
するおそれの在るすべての要因についてチェックし、必
要なタイミングで加工誤差を計測・補正するように構成
したため、どのような材質、サイズの試験片がどのよう
な順序で加工機械に投入されても安定して高い加工精度
の試験片を作ることができ、衝撃試験片自動加工システ
ムの全自動化を達成することができる。また計測・補正
のタイミングを最適なものとし、その回数を最少限にす
ると共に、仮仕上げ、計測、補正仕上げという時間のか
かる処理最小限としたため、効率良く加工作業を自動化
することができ、更に、余分な仮仕上げを排除したた
め、工具の使用時間を延長でき、工具交換までのサイク
ルを長くし、工具交換に起因する設備の不稼働時間が減
少できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による加工機械の全体斜視図、第2図は
本発明に係る衝撃試験片自動加工システムのブロック構
成図、第3図は計測のための位置合せを示す説明図、第
4図は補正実行による加工精度の変化を示す説明図、第
5図及び第6図は他の計測装置を示す図、第7図は位置
調整機構を治具側に設けた例を示す正面図、第8図は第
7図の端面図、第9図及び第10図は補正実行による加工
精度の変化を示す図、第11A図及び第11B図は加工工程を
示す工程図、第12図は加工作業の流れの中における計測
・補正タイミングを示すフローチャート、第13図は試験
片の正面図、第14図は試験片の端面図、第15図〜第18図
は加工作業における寸法を説明するための図、第19図〜
第22図は加工精度がばらつき且つ悪くなる例を説明する
ための図、第23図は従来の加工精度を向上させる方法を
説明するための図である。 〔符号の説明〕 1,1A……衝撃試験片 2,22……治具 3……エンドミル 5A,5B……加工基準面 13……タッチセンサ 24,25……クランプ 27……機械主軸 40……加工機械 41……上位制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 孝三 広島県福山市鋼管町1番地 日本鋼管株 式会社福山製鉄所内 (72)発明者 土屋 茂 広島県福山市鋼管町1番地 日本鋼管株 式会社福山製鉄所内 (56)参考文献 特開 平1−92050(JP,A) 特開 平3−131452(JP,A) 実開 昭62−42941(JP,U) 特公 昭52−44476(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23Q 15/12 B23P 23/00 G01N 1/28

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】素材を支持固定する第1の治具と、前記素
    材から試験片を切出す第1の加工手段と、加工のための
    基準面を有し、前記試験片を支持固定する第2の治具
    と、前記試験片の外周面を面加工する第2の加工手段
    と、前記試験片に切欠部を形成する第3の加工手段と、
    前記第2の治具の前記基準面の位置や加工中の試験片の
    寸法を計測し、前記基準面と加工機械の変位、前記加工
    手段の磨耗量や切れ味の低下、前記試験片サイズの違い
    により生じる加工誤差を計測する計測手段と、前記計測
    手段で求められた加工誤差を補正する補正手段と、前記
    加工機械の稼働量を計測する第1のカウンタと、連続し
    て加工される前記試験片の規格、材質、サイズが変更さ
    れる時又は前記第1のカウンタが出力を出した時、前記
    計測手段と前記補正手段を動作させることにより前記加
    工誤差を計測し補正する制御手段とからなることを特徴
    とする衝撃試験片自動加工システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載の衝撃試験片自動加工システ
    ムにおいて、前記制御手段は、前記基準面と加工機械の
    変位、前記加工手段の磨耗量や切れ味の低下、前記試験
    片サイズの違いにより生じる加工誤差が予め定められた
    許容範囲を越えないように前記補正を実行する指令を出
    すように構成されることを特徴とする衝撃試験片自動加
    工システム。
  3. 【請求項3】請求項1記載の衝撃試験片自動加工システ
    ムにおいて、前記制御手段が決定する前記計測及び補正
    を実行するタイミングは、前記試験片の規格、材質、サ
    イズのいずれか1つの連続性が中断した時点とすること
    を特徴とする衝撃試験片自動加工システム。
  4. 【請求項4】請求項1記載の衝撃試験片自動加工システ
    ムにおいて、前記制御手段が前記基準面と前記加工機械
    の変位に関して前記計測・補正を実行する場合に計測・
    補正を行う時点の間隔は、試験片の規格に応じて変化す
    るようにしたことを特徴とする衝撃試験片自動加工シス
    テム。
  5. 【請求項5】請求項1記載の衝撃試験片自動加工システ
    ムにおいて、前記計測手段は、前記基準面と前記加工機
    械の変位により生じる加工誤差を計測する手段として、
    機械主軸に取り付けられた接触式位置検出手段と、前記
    位置検出手段で稼働前及び稼働中の前記基準面の位置を
    計測する手段とを有し、前記補正手段は、それによって
    得られた差に基づき基準点を移動させることにより前記
    補正を行うことを特徴とする衝撃試験片自動加工システ
    ム。
  6. 【請求項6】請求項1記載の衝撃試験片自動加工システ
    ムにおいて、前記計測手段は、前記加工手段の磨耗量や
    切れ味の低下により生じる加工誤差を計測する手段とし
    て、機械主軸に取り付けられた接触式位置検出手段と、
    前記位置検出手段で加工中の試験片の寸法を計測する手
    段とを有し、前記補正手段は、それによって得られた計
    測値と目標値との差を次の加工目標値に反映することに
    より前記補正を行うことを特徴とする衝撃試験片自動加
    工システム。
  7. 【請求項7】素材を支持固定する第1の固定工程と、前
    記素材の外周面を面加工する第1の加工工程と、前記素
    材から試験片を切出す第2の加工工程と、加工基準面に
    対して前記試験片を支持固定する第2の固定工程と、前
    記試験片の外周面を面加工する第3の加工工程と、前記
    試験片に切欠部を形成する第4の加工工程と、前記基準
    面の位置や加工途中の試験片の寸法を計測する第1の計
    測工程と、加工誤差を計測する第2の計測工程と、前記
    第2の計測工程で求められた加工誤差を補正する補正工
    程と、前記加工工程での加工機械の稼働時間を計測する
    第3の計測工程と、連続して加工される前記試験片の種
    類の変更又は前記第3の計測工程での計測値のいずれか
    に基づき前記第1ないし第3の加工工程に対して前記第
    1及び第2の計測工程及び補正工程を割込み実行し前記
    加工誤差を補正する補正制御工程とを有することを特徴
    とする衝撃試験片自動加工方法。
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