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JP2979984B2 - 残光性蛍光体 - Google Patents

残光性蛍光体

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JP2979984B2
JP2979984B2 JP6294529A JP29452994A JP2979984B2 JP 2979984 B2 JP2979984 B2 JP 2979984B2 JP 6294529 A JP6294529 A JP 6294529A JP 29452994 A JP29452994 A JP 29452994A JP 2979984 B2 JP2979984 B2 JP 2979984B2
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JP
Japan
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phosphor
mol
afterglow
range
phosphorescent
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JP6294529A
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嘉典 村崎
寛人 玉置
敬治 一ノ宮
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Nichia Chemical Industries Ltd
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Nichia Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は残光性蛍光体に関し、特
に蓄光蛍光体に利用できるユーロピウムで付活されたア
ルミン酸塩残光性蛍光体に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光体の中には、太陽光や人工照明の光
を照射すると、暗所で比較的長い時間残光をもつものが
あり、この現象を何回も繰り返すことができることから
蓄光蛍光体と呼ばれる。近年、社会生活が高度化し複雑
さが増すとともに、防災に関する関心が一層高まり、特
に、暗所で光る蓄光蛍光体の防災分野での利用が広がり
つつある。また、最近は蓄光蛍光体を、プラスチックに
混入して、プレート、シートなどに加工することによ
り、多方面に用途が広がりつつある。
【0003】従来より、蓄光蛍光体としてZnS:Cu
蛍光体が使用されてきたが、必ずしも十分満足されてい
なかった。それはこの蛍光体が次のような本質的な欠点
を有しているためである。一つは、そのりん光輝度(残
光の輝度)が数十時間にわたって確認できるほど高くな
いこと。もう一つは、紫外線により光分解し蛍光体結晶
表面にコロイド状亜鉛金属を析出し外観が黒色に変色
し、りん光輝度が著しく低下する問題がある点である。
このような劣化は高温高湿の条件下で特に起こりやす
く、通常この欠点を改善するのにZnS:Cu蛍光体の
表面には耐光処理を施してあるが完全に防止することは
難しい。その為、ZnS:Cu蛍光体は屋外など直射日
光にさらされるような場所に用いることを避けなければ
ならない。
【0004】これに対し、Eu等で付活されSrAl2
4を母体とする蛍光体が蛍光体同学会で報告され注目
された(第248回蛍光体同学会講演予稿1993年11月26
日)。その組成は完全には明らかにされてないが、この
蛍光体の母体はは米国特許2392814号、米国特許
3294699号、及び米国特許4216408号に開
示される蛍光ランプ用蛍光体であり、これを改良するこ
とにより上記したZnS:Cu蛍光体の本質的に持つ欠
点をカバーしたとしている。
【0005】2価のEuは間接遷移によりブロードなス
ペクトルの発光を示し、調製条件及び母体結晶の構造に
影響され、例えば母体結晶がアルミネート、ガレート、
ボレート或いはアルミニウムガレートであるかにより、
紫外域から黄色までの広い範囲で発光することは一般的
に知られている。
【0006】本発明者はストロンチウムアルミネート蛍
光体母体を用い、蛍光体の特性改善をめざした研究を行
い、Euを付活剤とし、Dy,Nbを共付活剤とする蛍
光体を新たに開発し特許出願した。(特願平6−440
30号)これは硫化亜鉛蛍光体に比べりん光輝度を大幅
に向上することができた。また、共付活剤について研究
を重ねた結果、Dyを第1の共付活剤とし、他の数種の
希土類元素を第2の共付活剤として蛍光体に導入するこ
とにより、りん光輝度の向上と、りん光特性の多様化が
見られることを発見し特許出願した。(特願平6−10
3729号)さらに、蛍光体母体について試験したとこ
ろ、Srアルミネート蛍光体にホウ酸を含有させること
により、焼成工程での反応性が向上し、その結果りん光
輝度がさらに改善できることを見い出し特許出願した。
(特願平6−147912号)また、2価のアルミネー
ト蛍光体にホウ酸とリン酸を同時に含有させることによ
り、耐熱性、耐水性の優れた残光性蛍光体が得られるこ
とを見いだし特許出願した。(特願平6−23460
6)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらアルミン酸蛍光
体は緑色或いは青色の領域に鮮やかな長い残光を示し、
蓄光蛍光体の残光に明るさのみを要求する用途には十分
に実用可能である。ところが、例えば、蓄光蛍光体を装
飾のような用途に使用する場合、多様な色調の残光が必
要となる。また、そのような残光性蛍光体の出現により
新たな用途が開発できる。特に、白色領域に残光を持つ
残光性蛍光体の出現には大きな期待がある。
【0008】本発明はそのような事情に鑑みなされたも
ので、その目的とするところは、従来のアルミネート系
の残光性蛍光体にない残光色調を持つ残光性蛍光体を開
発することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記した課題
を解決する目的で、優れた残光性能を有する2価のアル
ミネート系残光性蛍光体の組成について膨大な試験を繰
り返した結果、付活剤、共付活剤の組み合わせにより色
調を変化させることに成功した。
【0010】すなわち、本発明の残光性蛍光体は2価の
ユーロピウムで付活されたアルミン酸塩蛍光体におい
て、その化学組成式が一般式 (Ca1−p−q−r,EupNdqMnr)O・n
(Al1−mBm)2O3・kP2O6 ここで、 0.0001≦p≦0.5 0.00005≦q≦0.5 0.01≦r≦0.7 0.0001≦p+q+r≦0.75 0.0001≦m≦0.5 0.5≦n≦3.0 0≦k≦0.2 1≦r/p≦20 で表されることを特徴とする。
【0011】本発明の残光性蛍光体は、原料として例え
ばCaO、Al23、Eu23、Nd23、Mn34
ような金属酸化物、或いはCaCO3のような高温で焼
成することで容易に酸化物になるような化合物を選択す
る。このような化合物として炭酸塩の他には硝酸塩、シ
ュウ酸塩、水酸化物などがある。原料の純度は99.9
%以上が必要であり、99.99%以上であることが好
ましい。
【0012】本発明の残光性蛍光体に導入する付活剤、
共付活剤は蛍光色、りん光輝度に大きく影響し、実用の
為にはその濃度範囲が重要である。それで、付活剤、共
付活剤はそれぞれ次に示すような範囲に調整する。
【0013】本発明の残光性蛍光体に導入する付活剤の
Euの濃度pについては、0.0001モル以上、0.
5モル以下の範囲に調整する。なぜならこの範囲よりも
少ないと光吸収が悪くなり、その結果りん光輝度が低く
なり、逆に、この範囲よりも多くなると、濃度消光を起
こしりん光輝度が低下するからだ。それで、pのより好
ましい範囲は0.001以上、0.06以下の範囲であ
る。
【0014】第一の共付活剤のNd濃度qについては、
0.00005以上、0.5以下の範囲に調整する。な
ぜなら、この範囲より少ないと残光に及ぼす影響が小さ
くなり、蓄光蛍光体としての実用性が乏しくなり、逆
に、この範囲よりも多くなると、濃度消光を起こしりん
光輝度が低下するからだ。それで、qのより好ましい範
囲は0.0005以上、0.03以下の範囲であり、こ
の範囲でりん光輝度はさらに高くなる。
【0015】第二の共付活剤のMn濃度rについては、
0.00005以上、0.7以下の範囲に調整する。な
ぜなら、この範囲より少ないと色調変化に及ぼす影響が
小さくなり、逆に、この範囲よりも多くなると、濃度消
光を起こしりん光輝度が低下するからだ。それで、rの
より好ましい範囲は0.01以上、0.30以下の範囲
である。また、色調にはr/pの値が重要である。すな
わち、付活剤のEu量が比較的多い場合は、rの値はそ
れに応じて大きくする必要があり、それでr/pの値は
1以上、20以下に調整するのが好ましい。
【0016】本発明の残光性蛍光体においてはホウ素を
含んだフラックスが有効で、例えばホウ酸を使用する
と、フラックスとしての効果と同時に、ホウ素が蛍光体
組成に含有され、アルミネート構造のアルミニウムをホ
ウ素で置換し、アルミネートの結晶性を良好にし、発光
中心と捕獲中心を安定化させることで残光時間、りん光
輝度の改善に有効に働いていると推定できる。また、ホ
ウ素をフラックスとして導入することで粒子成長が促進
され、このことでりん光輝度は大幅に改善できる。ホウ
素化合物としてホウ酸あるいはアルカリ土類元素のホウ
酸塩が使用できる。特に、ホウ酸が好ましく、アルミニ
ウムを置換するホウ素量mは0.0001以上、0.5
以下の範囲にが好ましく、より好ましいのは0.005
以上、0.25以下の範囲で、最も好ましいのは0.0
5付近である。
【0017】フラックス或いは組成原料として、ホウ素
化合物にリン酸化合物を加えて焼成することで耐熱性、
耐水性が向上する。リン酸化合物として、リン酸、無水
リン酸、リン酸アンモニウム、アルカリ土類元素のリン
酸塩等が好ましく使用できる。リン酸化合物濃度kは
0.001以上、0.2以下の範囲が好ましく、0.0
1以上、0.1以下の範囲がさらに好ましく、0.03
以上、0.05以下の範囲が最も好ましい。
【0018】これらのフラックスを混合した原料を、還
元雰囲気下1200℃以上1600℃以下の温度で焼成
し、焼成品を粉砕、篩することで本発明の残光性蛍光体
が得られる。尚、原料の混合比率は、目的の組成を得る
為の理論量を混合することで決定できる。
【0019】
【作用】得られる残光性蛍光体は可視から紫外域の広い
範囲において励起発光し、ブラックライト、殺菌灯によ
っても励起され発光する。よって、蛍光水銀灯、低圧水
銀蒸気放電灯にも応用できる可能性がある。ここでは、
以下に、蓄光蛍光体の用途に応じた試験をJIS K 5120に
従い行う。
【0020】本発明の実施例5の残光性蛍光体の励起停
止直後、及び20分後の発光スペクトルを図1に示す。
図中曲線(a)は励起停止直後の、曲線(b)は励起停
止20分後の残光の相対スペクトルエネルギー分布曲線
である。この蛍光体は440nmおよび550nmにピ
ークを持つ発光を示し、それぞれのピークはEu2+、M
2+の発光による。440nmのEu2+の青紫色発光は
Eu2+が直接に励起光源D65により励起され発光した
ものであり、550nmの発光はEu2+により励起され
たエネルギーをMn2+に共鳴伝達していることによるも
のである。また、第一の共付活剤のNdにより、Eu2+
の発光に残光が与えられる。励起停止直後の曲線(a)
では550nmの発光が強いが、20分後では曲線
(b)のように550nmの発光は弱くなる。Mn2+
発光の残光は殆どなく、Ndの存在はEu2+の発光にの
み関わる。
【0021】また、この残光色調はEuの付活量pとM
nの付活量rの比率に依存し、r/pの値が1〜20の
範囲で色調が大きく変化する。それぞれの発光色度を図
2に励起停止直後について、図3に励起停止20分後に
ついて、CIEの色度座標にプロットする。図中、○は
本発明の実施例を、数値は実施例の番号を、●比較例の
青色及び緑色発光の残光性蛍光体の色度点を示す。
【0022】図3の残光色は前述した通り安定してお
り、青色から黄緑の範囲の色調をカバーし、そのちょう
ど中有間には白色域をも含んでいる。このように本発明
の残光性蛍光体は、従来のアルミネート系残光性蛍光体
では実現不可能な色調を出すことができる。特に白色域
の残光を利用でき、装飾的な応用には大きな価値があ
る。
【0023】ここで、残光の測定については、JIS Z 91
00(蓄光安全標識板のりん光輝度の測定方法)を参考に
した。すなわち、りん光輝度については、上述した方法
で得た試験片を暗所に3時間以上外光を遮断した状態で
保管した後、試験片に常用光源D65の光を200ルクス
の照度で4分間照射し、照射を止めてから20分後のり
ん光輝度を基準蛍光体のりん光輝度を100%とした相
対値として測定する。残光の発光スペクトル及び色度の
測定については、得られる残光を分光光度計により、ス
ペクトル分布を求め、CIE表色系の色度を算出する。
【0024】測定用試料は次のようにして作製した。蛍
光体試料1gにアクリル樹脂ワニスを0.5g加え、試
料をすりつぶさないように注意して十分練り合わせ、ア
ルミニウム板に試料が100mg/cm2以上の厚さになるよ
うに塗り、乾燥したものを試験片とした。この試験片
は、蛍光色、りん光輝度、及び耐光性の測定に用いる。
【0025】
【実施例】
[実施例1] CaCO3 95.09g 0.95mol Eu23 0.88g 0.0025mol Nd23 2.52g 0.0075mol MnCO3 3.45g 0.03mol Al23 101.96g 1.00mol H3BO3 2.47g 0.04mol 蛍光体原料として、上記物質をセラミックポットに入
れ、混合媒体として、アルミナボールを入れ、蓋を閉め
ローラーで2時間混合し蛍光体焼成前混合原料(以下原
料生粉という)を得る。次に、原料生粉をアルミナルツ
ボに入れ、還元雰囲気下1400℃で5時間焼成し蛍光
体焼成品を得る。次に焼成品を粉砕し、200メッシュ
の篩を通し、本発明の(Ca0.950Eu0.005Nd0.015Mn0.03)O
・1.02(Al0.98 0B0.020)2O3蛍光体を得る。
【0026】[実施例2] CaCO3 97.09g 0.97mol Eu23 0.88g 0.0025mol Nd23 2.52g 0.0075mol MnCO3 1.15g 0.01mol Al23 101.96g 1.00mol H3BO3 2.47g 0.04mol 蛍光体原料として、上記物質を選択する以外実施例1と
同じようにして、本発明の(Ca0.970Eu0.005Nd0.015Mn
0.01)O・1.02(Al0.980B0.020)2O3蛍光体を得る。
【0027】[実施例3] CaCO3 93.08g 0.93mol Eu23 0.88g 0.0025mol Nd23 2.52g 0.0075mol MnCO3 5.75g 0.05mol Al23 101.96g 1.00mol H3BO3 2.47g 0.04mol 蛍光体原料として、上記物質を選択する以外実施例1と
同じようにして、本発明の(Ca0.930Eu0.005Nd0.015Mn
0.05)O・1.02(Al0.980B0.020)2O3蛍光体を得る。
【0028】[実施例4] CaCO3 97.08g 0.90mol Eu23 0.88g 0.0025mol Nd23 2.52g 0.0075mol MnCO3 9.20g 0.08mol Al23 101.96g 1.00mol H3BO3 2.47g 0.04mol 蛍光体原料として、上記物質を選択する以外実施例1と
同じようにして、本発明の(Ca0.900Eu0.005Nd0.015Mn
0.08)O・1.02(Al0.980B0.020)2O3蛍光体を得る。
【0029】[実施例5] CaCO3 88.08g 0.88mol Eu23 0.88g 0.0025mol Nd23 2.52g 0.0075mol MnCO3 11.49g 0.10mol Al23 101.96g 1.00mol H3BO3 2.47g 0.04mol 蛍光体原料として、上記物質を選択する以外実施例1と
同じようにして、本発明の(Ca0.880Eu0.005Nd0.015Mn
0.10)O・1.02(Al0.980B0.020)2O3蛍光体を得る。
【0030】[実施例6] CaCO3 83.07g 0.83mol Eu23 0.88g 0.0025mol Nd23 2.52g 0.0075mol MnCO3 17.24g 0.15mol Al23 101.96g 1.00mol H3BO3 2.47g 0.04mol 蛍光体原料として、上記物質を選択する以外実施例1と
同じようにして、本発明の(Ca0.830Eu0.005Nd0.015Mn
0.15)O・1.02(Al0.980B0.020)2O3蛍光体を得る。
【0031】[実施例7] CaCO3 78.70g 0.78mol Eu23 0.88g 0.0025mol Nd23 2.52g 0.0075mol MnCO3 22.99g 0.20mol Al23 101.96g 1.00mol H3BO3 2.47g 0.04mol 蛍光体原料として、上記物質を選択する以外実施例1と
同じようにして、本発明の(Ca0.780Eu0.005Nd0.015Mn
0.20)O・1.02(Al0.980B0.020)2O3蛍光体を得る。
【0032】[実施例8] CaCO3 95.09g 0.95mol Eu23 0.88g 0.0025mol Nd23 2.52g 0.0075mol MnCO3 1.15g 0.01mol Al23 101.96g 1.00mol H3BO3 2.47g 0.04mol (NH42HPO4 2.64g 0.02mol 蛍光体原料として、上記物質を選択する以外実施例1と
同じようにして、本発明の(Ca0.950Eu0.005Nd0.015Mn
0.03)O・1.02(Al0.980B0.020)2O3・0.01P2O6蛍光体を得
る。
【0033】[比較例B] CaCO3 98.09g 0.98mol Eu23 0.88g 0.0025mol Nd23 2.52g 0.0075mol Al23 101.96g 1.00mol H3BO3 2.47g 0.04mol 蛍光体原料として、上記物質を選択する以外実施例1と
同じようにして、比較例の(Ca0.985Eu0.005Nd0.015)O・
1.02(Al0.980B0.020)2O3蛍光体を得る。
【0034】[比較例G]残光色が緑色のアルミネート
蛍光体を上記したのと同様な方法で作製し、(Sr0.9 52Eu
0.03Dy0.015Tm0.003)O・1.02(Al0.980B0.020)2O3蛍光体
を得る。
【0035】これら残光性蛍光体の励起停止直後並びに
励起停止20分後の発光色度及び相対発光輝度について
表1にまとめる。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0038】本発明の残光性蛍光体の残光色は前述した
通り安定しており、青色から黄緑の範囲の色調をカバー
し、そのちょうど中間には白色域をも含んでいる。本発
明の残光性蛍光体は、このように従来のアルミネート系
残光性蛍光体では実現不可能な色調を出すことができ、
特に白色域の残光を利用でき、装飾的な応用には大きな
価値がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の残光性蛍光体の励起停止直後及び励起
停止20分後の残光の相対スペクトルエネルギー分布曲
線を示す図。
【図2】本発明及び比較例の残光性蛍光体の励起停止直
後のりん光色度を示す図。
【図3】本発明及び比較例の残光性蛍光体の励起停止2
0分後のりん光色度を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 11/00 - 11/89

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2価のユーロピウムで付活されたアルミ
    ン酸塩蛍光体において、その化学組成式が一般式 (Ca1−p−q−r,EupNdqMnr)O・n
    (Al1−mBm)2O3・kP2O6 ここで、 0.0001≦p≦0.5 0.00005≦q≦0.5 0.01≦r≦0.7 0.0001≦p+q+r≦0.75 0.0001≦m≦0.5 0.5≦n≦3.0 0≦k≦0.2 1≦r/p≦20 で表されることを特徴とする残光性蛍光体。
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