[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2976395B2 - 加工性、耐汚染性に優れた塗装鋼板 - Google Patents

加工性、耐汚染性に優れた塗装鋼板

Info

Publication number
JP2976395B2
JP2976395B2 JP27690890A JP27690890A JP2976395B2 JP 2976395 B2 JP2976395 B2 JP 2976395B2 JP 27690890 A JP27690890 A JP 27690890A JP 27690890 A JP27690890 A JP 27690890A JP 2976395 B2 JP2976395 B2 JP 2976395B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
stain resistance
molecular weight
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP27690890A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04150976A (ja
Inventor
守重 内田
俊一 津川
孝雄 栗栖
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP27690890A priority Critical patent/JP2976395B2/ja
Publication of JPH04150976A publication Critical patent/JPH04150976A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2976395B2 publication Critical patent/JP2976395B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、プレコート鋼板の基本性能である加工性、
硬度の改善のみならず、家電製品等で要求される耐汚染
性および耐薬品性の優れた塗膜を有するプレコート鋼板
に関する。
<従来の技術> 従来、家電製品等の塗装は鋼板を加工、成形した後、
箱型形状で行われていたが、塗装ラインの合理化、生産
性の向上、公害防止、作業環境改善等の諸問題を解決す
るために、平鋼板を塗装した後に加工、成形を行うプレ
コート塗装方式に移りつつある。このプレコート鋼板
は、塗装後、複雑な形状に加工されるため、高い加工性
が要求される。また、家電製品のなかでも冷蔵庫、洗濯
機等には塗膜硬度、耐汚染性、耐薬品性などの性能も要
求される。
一般に、高加工の塗料を塗装した鋼板では、塗膜が柔
らかいため擦り傷がつきやすく耐汚染性もきわめて劣
り、ポストコート塗料のような高硬度、耐汚染性に優れ
た塗料を塗装した鋼板では加工性がきわめて劣り、とも
にプレコート鋼板として要求される性能が得られない。
加工性と高硬度、耐汚染性は相反する性能であり、これ
らの性能は塗膜の架橋密度に起因する。すなわち、架橋
密度が高いと高硬度、耐汚染性が向上し、低いと加工性
が向上する。
通常、高加工プレコート鋼板用上塗り塗料としてはポ
リエステル系塗料が用いられているが、加工性と耐汚染
性、塗膜硬度のバランスがとれないという欠点がある。
現行のプレコート鋼板では、耐汚染性をある程度犠牲に
した高加工性鋼板として使用されている。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、ポリエステル塗料用の高分子ポリエス
テル樹脂の多くはリニア型ポリエステル樹脂であるた
め、硬化樹脂と硬化させた場合に塗膜の架橋密度が低い
ので、加工性は良好であるが、耐汚染性は劣っている。
また、分子量分布の広いポリエステル樹脂を用いた場
合、塗膜中の架橋反応に関与しない低分子ポリエステル
樹脂が残存すると耐汚染性が著しく低下する。
本発明は、加工性が良好で、かつ耐汚染性に優れた塗
装鋼板を提供することを目的としている。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、上に述べたような従来技術の問題点を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、被膜形成成分として
焼付硬化型の被膜形成主要素であるポリエステル樹脂
を、分子量が高く、かつ分子量分布の狭いリニア型ポリ
エステル樹脂、硬化樹脂としてメラミン系硬化樹脂、さ
らに自己縮合と硬化反応を促進する硬化促進剤を加えた
ものをビヒクルとして用いることにより、所期の目的が
有利に達成される発明を完成するに至った。
すなわち、上記目的を達成するために本発明によれ
ば、焼付け硬化型の被膜形成主要素として水酸基を有
し、数平均分子量が20000〜40000、ガラス転移点(Tg)
が10〜50℃であるリニア型ポリエステル樹脂80〜60重量
部、メラミン系硬化樹脂20〜40重量部をあわせて100重
量部と、スルホン酸系硬化促進剤1〜8重量部とを含有
するビヒクルを、鋼板に塗布、焼付けて成る加工性、耐
汚染性の優れた塗装鋼板が提供される。
ここで、前記リニア型ポリエステル樹脂の分子量分布
は、1〜3であるのが好ましい。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に用いるリニア型ポリエステル樹脂の原料とな
る芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、ナフタリンジカルボン酸等、あるいはそれ
らの低級アルキルエステル、酸無水物が挙げられ、これ
らの1種以上を使用することができる。脂肪族ジカルボ
ン酸成分としては、アジピン酸、セバシン酸、アゼライ
ン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ハイミック酸
等があり、これらの低級アルキルエステル、酸無水物を
用いても良く、これらの1種以上を使用することができ
る。
ジアルコールとしては、エチレングリコール、1,2−
プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチルペ
ンタン−1,5−ジオール、1,4−ジシクロヘキサンジメタ
ール、キシレングリコール、水添ビスフェノールA等の
脂肪族または芳香族ジアルコールの1種以上を使用する
ことができる。
リニア型ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は20
000〜40000とする。数平均分子量(Mn)が40000をこえ
ると塗装性が悪くなる。また、20000未満では加工性と
硬度のバランスをとるのに不十分である。
高分子ポリエステルは、分子量の異なる同族体の混合
物であり、分子量分布の幅の広さを、重量平均分子量
(Mw)/数平均分子量(Mn)で規定する。
分子量分布(Mw/Mn)は1〜3の範囲が好ましい。分
子量分布(Mw/Mn)が3を超えると低分子成分が混入す
るため耐汚染性が劣る。
また、ガラス転移点(Tg)が10℃未満であると塗膜硬
度が劣り耐傷つき性が劣化し、50℃超になると加工性が
著しく低下するため10〜50℃の範囲が好ましい。
メラミン系硬化樹脂としてはメチル化メラミン、ブチ
ル化メラミンを挙げることができ、その使用量は、ポリ
エステル樹脂の水酸基量にほぼ対応する官能基量と塗膜
硬度を上げるための自己縮合に対応する官能基量が必要
であり、20〜40重量部の範囲である。これと前記リニア
型ポリエステル樹脂をあわせて100重量部とする。
また、硬化反応と自己縮合反応を十分におこなわせる
ためにスルホン酸系硬化促進剤を1〜8重量部添加す
る。この添加量が1重量部未満ではメラミン樹脂の自己
縮合反応が未反応なものがあり耐汚染性が不十分とな
り、また、8重量部超では、表面光沢が低下するという
不具合が生じる。使用するスルホン酸系硬化促進剤とし
てはパラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸、メタンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホ
ン酸を挙げることができる。
上記の被膜形成主要素を上記の好適範囲で配合し、必
要に応じて溶剤で希釈したプレコート鋼板用塗料を、基
地鋼板の表面に塗布、焼付けて塗膜を形成させるわけで
あるが、その塗布に当たっては、ロールコーター法、カ
ーテンフローコーター法およびバーコーター法など従来
公知のいずれの方法も使用でき、また焼付け処理は、18
0〜300℃、0.5〜3分程度の条件下に行うことが好まし
い。
また基地鋼板としては、一般冷延鋼板はもとより、化
成処理、めっき処理、さらにはプライマー処理を施した
ものでも好適に用いることができる。
焼付け後の塗膜厚は、15〜40μm程度とするのが望ま
しい。
なお、本発明において「数平均分子量」とはゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーを利用し、標準ポリエ
チレンの検量線を使用して測定したものである。
従来用いられていたポリエステル塗料では塗膜の架橋
密度、塗膜硬度が低く、耐汚染性の劣る部分が存在する
のに対して、本発明ではポリエステル樹脂の数平均分子
量を高くして加工性を維持しつつ、硬化樹脂との未反応
な低分子量のポリエステル樹脂をなくすため分子量分布
を狭くし、かつ十分な硬化促進剤を添加することによ
り、硬化樹脂の自己縮合反応を促進して硬化樹脂の残存
をなくすことによって架橋密度、塗膜表面の緻密性があ
がり、耐汚染性が優れ、加工性とのバランスを改善する
こができる。
<実施例> 以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
(実施例1) 板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(めっき付着量は両
面で20g/m2)に通常のりん酸亜鉛処理を施した後、下塗
塗料としてエポキシ変性ポリエステル樹脂塗料を乾燥膜
厚で5〜7μmになるように塗布し、ついで最高到達板
温210±10℃、焼付け時間60秒の条件で塗装した後、上
塗塗料として被膜形成主要素としてリニア型ポリエステ
ル(数平均分子量Mn=35000、分子量分布Mw/Mn=1.5、
ガラス転移点Tg=38℃)、メチル化メラミン樹脂、硬化
促進剤(ドデシルベンゼンスルホン酸)、顔料として二
酸化チタンをそれぞれ表1に示すように配合、塗料化し
たポリエステル樹脂塗料を乾燥膜厚で15〜20μmになる
ように塗布し、ついで最高到達板温が230±10℃、焼付
け時間60秒の条件で塗装して塗装鋼板を作成した(本発
明例1〜5)。
得られた塗装鋼板について調べた塗膜評価の結果を表
3に示す。
(比較例1〜5) 被膜形成主要素であるリニア型ポリエステルとメラミ
ン樹脂の混合比または硬化促進剤の添加量を本発明範囲
外としたほかは実施例1と同様にして塗装鋼板を得た。
表1に配合を示し、表4に塗膜評価の結果を示す。
(比較例6、7) 被膜形成主要素であるリニア型ポリエステルとして表
2に示す数平均分子量、分子量分布、ガラス転移点のも
のを用い、被膜形成主要素およびその他の添加物の量に
ついては実施例1の本発明例1と同様とし、実施例1と
同様にして塗装鋼板を得た。表4に塗膜評価の結果を示
す。
なお、塗膜評価は下記により行った。
鉛筆硬度:三菱鉛筆社製三菱ユニを用いて測定した。
加工性:供試材と同一厚み(T)の鋼板をn枚挟んで
180゜折り曲げを行いクラックを生じずに折り曲げので
きた枚数で評価した。
耐汚染性:試験片上のマジックインキ跡を24時間後、
エタノールで拭き取り、評価した。
評価;◎非常に優れる、○良好、△やや劣る、×かな
り劣る 表3から明らかなように、本発明のプレコート鋼板で
は硬度、高加工性を維持しつつ耐汚染性がきわめて向上
しており、高加工性と耐汚染性の両方の性能を同時に満
足していることがわかる。
ところが、比較例に示すように、メラミン樹脂が少な
いものでは十分な塗膜硬度が得られず、耐汚染性も良好
ではない(比較例1、2)。また、多すぎると加工性が
劣る傾向になる(比較例3)。ポリエステル樹脂につい
ては、ガラス転移点が低いものは塗膜硬度が十分なもの
は得られない(比較例6)。また、ガラス転移点が高い
ものは加工性が低下する(比較例7)。分子量について
は、低いものは耐汚染性が劣る傾向がみられる(比較例
7)。
<発明の効果> 本発明は、以上説明したように構成されているので、
本発明の塗装鋼板は、従来高加工プレコート鋼板におい
て犠牲にしていた耐汚染性が良好になり、高加工性、耐
傷つき性、耐汚染性のバランスのとれた優れたプレコー
ト鋼板であり、家電製品等への適用についてはきわめて
有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−102279(JP,A) 特開 昭64−48865(JP,A) 特開 昭54−16538(JP,A) 特開 昭58−120674(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 7/14 B05D 7/24 302 B32B 15/08 104 C09D 167/00 - 167/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼付け硬化型の被膜形成主要素として水酸
    基を有し、数平均分子量が20000〜40000、ガラス転移点
    (Tg)が10〜50℃であるリニア型ポリエステル樹脂80〜
    60重量部、メラミン系硬化樹脂20〜40重量部をあわせて
    100重量部と、スルホン酸系硬化促進剤1〜8重量部と
    を含有するビヒクルを、鋼板に塗布、焼付けて成る加工
    性、耐汚染性の優れた塗装鋼板。
  2. 【請求項2】前記リニア型ポリエステル樹脂の分子量分
    布は、1〜3である請求項1記載の加工性、耐汚染性の
    優れた塗装鋼板。
JP27690890A 1990-10-16 1990-10-16 加工性、耐汚染性に優れた塗装鋼板 Expired - Lifetime JP2976395B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27690890A JP2976395B2 (ja) 1990-10-16 1990-10-16 加工性、耐汚染性に優れた塗装鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27690890A JP2976395B2 (ja) 1990-10-16 1990-10-16 加工性、耐汚染性に優れた塗装鋼板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04150976A JPH04150976A (ja) 1992-05-25
JP2976395B2 true JP2976395B2 (ja) 1999-11-10

Family

ID=17576066

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27690890A Expired - Lifetime JP2976395B2 (ja) 1990-10-16 1990-10-16 加工性、耐汚染性に優れた塗装鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2976395B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2585936B2 (ja) * 1991-11-15 1997-02-26 住友電気工業株式会社 弗素樹脂被覆物の製造方法
JP4160159B2 (ja) * 1998-05-25 2008-10-01 関西ペイント株式会社 耐汚染性に優れた塗膜を形成できるクリヤ塗料組成物
KR100749308B1 (ko) * 2000-08-22 2007-08-14 닛신 세이코 가부시키가이샤 내광성이 우수한 승화성염료 전사인쇄용 도장금속판 및인쇄도장금속판
DE10144531B4 (de) 2001-09-11 2006-01-19 Henkel Kgaa UV-härtende anti-fingerprint Beschichtungen, Verfahren zum Beschichten und Verwendung eines lösmittelfreien Überzugsmittels

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04150976A (ja) 1992-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2943186B2 (ja) 塗料用樹脂組成物
JPH068400B2 (ja) 塗装金属板用塗料組成物
JP2976395B2 (ja) 加工性、耐汚染性に優れた塗装鋼板
JP3974728B2 (ja) 成形加工性に優れた1コートプレコート鋼板
JP4279408B2 (ja) 成形加工性に優れた1コートプレコート鋼板及びその製造方法
JPH0789009A (ja) 加工性、耐加温加圧性の優れた塗装鋼板
JP4201904B2 (ja) 成形加工性に優れた1コートプレコート鋼板及びその製造方法
JP3487924B2 (ja) 塗装金属板用塗料組成物及び塗装金属板の製造方法
JPH08196991A (ja) 加工性、耐汚染性に優れた塗装鋼板
JPS6132351B2 (ja)
JPH05320578A (ja) 塗料組成物
JPS625467B2 (ja)
JP3468283B2 (ja) 成形加工性に優れた1コートプレコート鋼板及びその製造方法
JP2621496B2 (ja) 塗料用ポリエステル樹脂組成物及びこれを用いてなる塗料
JP2892357B2 (ja) 塗装鋼板用塗料組成物
JPH0699659B2 (ja) 塗装鋼板用塗料組成物
JPH07331167A (ja) 被覆組成物とこれを塗装した塗装金属板
JPH04256469A (ja) 加工性、耐汚染性に優れたプレコート鋼板
JP2626997B2 (ja) 表面凹凸模様を呈する塗装鋼板用塗料組成物
JPH04176367A (ja) 加工性の優れた艶消し塗装鋼板
JPH0557310B2 (ja)
JP2616271B2 (ja) 塗料用ポリエステル樹脂の製造法及び塗料
JP2951784B2 (ja) 塗料用ポリエステル樹脂の製造法及び塗料
JPH0598210A (ja) プレコート鋼板
JP2001334209A (ja) クリヤー塗膜の形成方法