JP2972753B1 - 水没検出ラベル - Google Patents

Abstract

【要約】 【課題】 貼付不良の発生を低減させることができ、か
つ貼付作業の作業工数を低減させることができる水没検
出ラベルを提供する。 【解決手段】 精密機器のケース内部に、該ケースに形
成された窓を介して目視可能となるよう貼付されるもの
であって、ベース１１に、該ベース１１とは異なる色の
多数のポイント部１２を、反転させても全体として同じ
模様となるように整列状態で点在させている。これによ
り、１８０゜回転しても全く同じ模様になり、また、多
少曲がったり、多少上下方向にずれたり、多少左右方向
にずれたり、９０゜回転したり、２７０゜回転したりし
ても、窓から見た状態に大きな違和感を生じることがな
い。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話等の精密
機器において水没が生じたことを検出するために貼付さ
れる水没検出ラベルに関する。

【０００２】

【従来の技術】携帯電話等の精密機器において水没が生
じたことを検出するために水没検出ラベルが貼付される
ことがある。すなわち、精密機器のケースに窓が形成さ
れており、ケースの内部に窓を介して目視可能となるよ
うに水没検出ラベルが貼付されている。この水没検出ラ
ベルの従来のものは、図６に示すように、長方形状をな
しており、その短辺方向における中央の線に対し片側半
分が白等のベース色とされ、他の片側半分がベース色と
は異なる赤等の色で着色されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の水
没検出ラベル１００では、貼付の仕方によっては、図７
（ａ）に示す窓１０１との位置関係が正しい貼付状態に
対して、図７（ｂ）に示すような貼り曲がりや、図７
（ｃ）に示すような上下方向のずれ、図７（ｄ）に示す
ような１８０゜の回転、図７（ｅ）に示すような９０゜
の回転、あるいは、２７０゜の回転を生じることがある
（各図において水没検出ラベルの外形を破線で示す）。
そして、これらの貼付状態はいずれにおいても、窓から
見た場合、明らかに違和感があるため貼付ミスであるこ
とが分ってしまう。このため、このような貼付不良が生
じたものについては不良品と判断せざるを得ない。逆
に、このような貼付不良が生じないようにするためには
神経を使って貼付作業を行わなければならず、時間がか
かり貼付作業の作業工数が高くなってしまうという問題
があった。したがって、本発明の目的は、貼付不良の発
生を低減させることができ、かつ貼付作業の作業工数を
低減させることができる水没検出ラベルを提供すること
である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項１記載の水没検出ラベルは、精密機
器のケース内部に、該ケースに形成された窓を介して目
視可能となるよう貼付されるものであって、ベースに、
該ベースとは異なる色の多数のポイント部を、反転させ
ても全体として同じ模様となるように整列状態で点在さ
せていることを特徴としている。このように、ベース
に、該ベースとは異なる色の多数のポイント部を、反転
させても全体として同じ模様となるように整列状態で点
在させているため、１８０゜回転させても全く同じ模様
になり、また、多少曲げたり、多少上下方向にずらした
り、多少左右方向にずらしたり、９０゜回転させたり、
２７０゜回転させたりしても、窓から見た状態に大きな
違和感を生じることがない。しかも、ポイント部を点在
させているため、ほとんどの位置において水滴等を検出
することができる。

【０００５】本発明の請求項２記載の水没検出ラベル
は、請求項１記載のものに関して、前記多数のポイント
部を、９０゜回転させても全体として同じ模様となるよ
うに点在させていることを特徴としている。このよう
に、多数のポイント部を、９０゜回転させても全体とし
て同じ模様となるように点在させているため、９０゜回
転させたり２７０゜回転させたりしても、全く同じ模様
になる。

【０００６】本発明の請求項３記載の水没検出ラベル
は、請求項１または２記載のものに関して、正方形状を
なすことを特徴としている。このように、正方形状をな
しているため、貼付作業において外形の方向性にとらわ
れる必要がなくなり、その結果、さらに貼付作業の作業
工数を低減させることができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の水没検出ラベルの一の実
施の形態を図１〜図５を参照して説明する。この水没検
出ラベル１０は、外形が正方形状をなしており、ベース
１１に、該ベースとは異なる色の多数のポイント部１２
を、水没検出ラベル１０を反転（１８０゜回転）させて
も全体として同じ模様となり、さらに９０゜回転させて
も全体として同じ模様となるように全面に整列状態で点
在させている。ここで、具体的には、ベース１１は、所
定の一色（例えば白色）とされており、ポイント部１２
は、ベース１１とは異なる所定の一色（例えば赤色）と
されている。そして、ポイント部１２はすべて同径（す
なわち同形状）の円形をなしており、一方向およびこれ
に直交する方向にそれぞれ等間隔をなして多数配置され
ている。すなわち、正方形状をなす外形における一の対
角線にそれぞれ沿うとともに等間隔で配置された仮想線
と他の対角線にそれぞれ沿うとともに等間隔で配置され
た仮想線の各交点位置に配置されている。これにより、
水没検出ラベル１０は、０゜、９０゜、１８０゜、２７
０゜のいずれの回転位置においても模様が同じ状態とな
る。言い換えれば、上下左右のいずれの方向から見ても
模様が同じ状態となる。

【０００８】このような水没検出ラベル１０は、図２に
示すように、携帯電話（精密機器）のフロントケース１
４のＰｒ板１５のＩ／Ｏコネクタ１６のラベル貼付部１
７に貼付され、その後、リアケース１８がフロントケー
ス１４に嵌合されることになる。この状態で、水没検出
ラベル１０は、フロントケース１４およびリアケース１
８の内部に設けられ、リアケース１８に形成された、水
没検出ラベル１０より全体的に小さい水没検出ラベル確
認用の窓１９を介して目視可能となる。そして、図３
（ａ）に示す窓１９との位置関係が正しい貼付状態に対
して、９０゜回転したり、１８０゜回転したり、２７０
゜回転したりしても、全く同じ模様になり、また、図３
（ｂ）に示すように貼り曲がりを生じたり、図３（ｃ）
に示すように上下方向のずれを生じたり、左右方向のず
れを生じたりしても、窓１９には整列されたポイント部
１２が確認されることになるため、窓１９から見た状態
に大きな違和感を生じることがない（各図において水没
検出ラベル１０の外形を破線で示す）。

【０００９】したがって、回転方向の９０゜、１８０゜
および２７０゜の貼り間違いの問題が生じることはな
く、また、貼り曲がり、上下方向のずれ、左右方向のず
れ等の問題も生じ難いため、貼付不良の発生を低減させ
ることができる上、貼付作業に神経を使う必要がないこ
とから貼付作業の作業工数を低減させることができる。

【００１０】しかも、ポイント部１２を全面に点在させ
ているため、図４（ａ）に示すように、従来は検出でき
なかった位置に水滴２０が付着しても、図４（ｂ）に示
すようにこの水滴２０がポイント部１２にかかることに
なる。よって、ほとんどの位置において水滴２０を検出
することができることになる。したがって、水没検出精
度が向上する。

【００１１】加えて、外形が正方形状をなしているた
め、貼付作業において外形の方向性にとらわれる必要が
なくなり、その結果、さらに貼付作業の作業工数を低減
させることができる。

【００１２】なお、以上においては、ポイント部１２が
円形をなす場合を例にとり説明したが、これに限定され
ることはなく、反転しても同じ形状となるものであれ
ば、種々の形状を採用することが可能である。さらに言
えば、９０゜回転させても同じとなる形状を採用するの
が好ましい。例えば、図５（ａ）に示すような同形状の
十字形、あるいは図５（ｂ）に示すような同形状の正方
形等を採用するのである。

【００１３】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項１
記載の水没検出ラベルによれば、ベースに、該ベースと
は異なる色の多数のポイント部を、反転させても全体と
して同じ模様となるように整列状態で点在させているた
め、１８０゜回転させても全く同じ模様になり、また、
多少曲げたり、多少上下方向にずらしたり、多少左右方
向にずらしたり、９０゜回転させたり、２７０゜回転さ
せたりしても、窓から見た状態に大きな違和感を生じる
ことがない。したがって、回転方向の１８０゜の貼り間
違いの問題が生じることはなく、また、貼り曲がり、上
下方向のずれ、左右方向のずれ、回転方向の９０゜の貼
り間違いおよび２７０゜の貼り間違い等の問題も生じ難
いため、貼付不良の発生を低減させることができる上、
貼付作業に神経を使う必要がないことから貼付作業の作
業工数を低減させることができる。しかも、ポイント部
を点在させているため、ほとんどの位置において水滴を
検出することができる。したがって、水没検出精度が向
上する。

【００１４】本発明の請求項２記載の水没検出ラベルに
よれば、多数のポイント部を、９０゜回転させても全体
として同じ模様となるように点在させているため、９０
゜回転させたり２７０゜回転させたりしても、全く同じ
模様になる。したがって、回転方向の９０゜および２７
０゜の貼り間違いの問題も生じなくなる。

【００１５】本発明の請求項３記載の水没検出ラベルに
よれば、正方形状をなしているため、貼付作業において
外形の方向性にとらわれる必要がなくなり、その結果、
さらに貼付作業の作業工数を低減させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の水没検出ラベルの一の実施の形態を
示す正面図である。

【図２】 本発明の水没検出ラベルの一の実施の形態が
貼付される携帯電話（精密機器）を示す分解正面図であ
る。

【図３】 本発明の水没検出ラベルの一の実施の形態と
窓との関係を示す正面図であって、（ａ）は正常状態、
（ｂ）は貼り曲がり状態、（ｃ）は貼りずれ状態であ
る。

【図４】 （ａ）は従来の水没ラベルの水滴との関係を
示す正面図であり、（ｂ）は本発明の水没検出ラベルの
一の実施の形態と水滴との関係を示す正面図である。

【図５】 本発明の水没検出ラベルの一の実施の形態の
変形例を示す正面図である。

【図６】 従来の水没検出ラベルを示す正面図である。

【図７】 従来の水没検出ラベルと窓との関係を示す正
面図であって、（ａ）は正常状態、（ｂ）は貼り曲がり
状態、（ｃ）は貼りずれ状態、（ｄ）は１８０゜回転状
態、（ｅ）は９０゜回転状態である。

【符号の説明】

１０ 水没検出ラベル １１ ベース １２ ポイント部 １４ フロントケース １８ リアケース １９ 窓

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 精密機器のケース内部に、該ケースに形
   成された窓を介して目視可能となるよう貼付される水没
   検出ラベルにおいて、 ベースに、該ベースとは異なる色の多数のポイント部
   を、反転させても全体として同じ模様となるように整列
   状態で点在させていることを特徴とする水没検出ラベ
   ル。
2. 【請求項２】 前記多数のポイント部を、９０゜回転さ
   せても全体として同じ模様となるように点在させている
   ことを特徴とする請求項１記載の水没検出ラベル。
3. 【請求項３】 正方形状をなすことを特徴とする請求項
   １または２記載の水没検出ラベル。