JP2967308B2 - 微小カンチレバー型プローブ及びその製造方法、それを備えた表面観察装置及び情報処理装置 - Google Patents
微小カンチレバー型プローブ及びその製造方法、それを備えた表面観察装置及び情報処理装置Info
- Publication number
- JP2967308B2 JP2967308B2 JP25590691A JP25590691A JP2967308B2 JP 2967308 B2 JP2967308 B2 JP 2967308B2 JP 25590691 A JP25590691 A JP 25590691A JP 25590691 A JP25590691 A JP 25590691A JP 2967308 B2 JP2967308 B2 JP 2967308B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- probe
- cantilever
- plane
- micro
- microcantilever
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
Description
又は原子間力顕微鏡等の表面観察装置や、高密度記録再
生装置等に使用され、電流、微少な力、等を検出する微
小カンチレバー型プローブ及びその製造方法、それを用
いた表面観察装置及び情報処理装置に関する。
の分解能で観察できる走査型トンネル顕微鏡(以後、S
TMと略す)が開発された[G.Binnig et
al.,Helvetica Physica Act
a.,55,726(1982)]。このSTMの面内
分解能は、0.1nm程度である。最近、STMの実用
化が進み国内外数社からのSTMの販売が開始され、幅
広い分野で手軽に使用され始めた。
や液体中でも動作し、その応用分野は表面粗さ計測等に
始まり、半導体・生体分子・化学反応・超微細加工など
広範囲である。
るのに対し、絶縁体表面の観察が可能な原子間力顕微鏡
(以後、AFMと略す)が、近年STMファミリーの装
置としてSTMと同様に注目を集めている(Binni
g et al.,Phys.Rev.Lett.56
(1986)930参照)。既に、AFM装置として販
売も開始され始めている。
つカンチレバー部と、このレバーの曲がりを測定する変
位測定部から構成される。この探針は、カンチレバーの
自由端にカンチレバー本体とは別々に作製される場合
や、カンチレバー自体を試料表面と傾けて設置すること
によりカンチレバーの自由端を探針として用いる場合等
がある。
おいては分散力による微弱な引力、近距離では斥力が働
く。カンチレバーの曲がりは、この作用する力に比例す
るので、この曲がりを測定することによって探針先端と
これに数nm以内に近接する試料表面に働く微弱で局所
的な力を検出することが可能となる。さらに、試料を走
査することで試料表面の力の2次元的情報が得られる。
さらに、カンチレバーの曲がりを一定にするようにフィ
ードバックをかけながら走査することにより、試料表面
の微小な凹凸形状を観察できる。
しているのに対し、AFMは、試料表面の凹凸情報を観
察するのに適している。特に近年では、STM及びAF
Mのそれぞれの特徴を生かしSTM、AFMを複合化
し、同時に表面像を得ることにより観察情報をより多く
し、分析に幅を持たせた観察を行う試みが活発になされ
ている。この複合化には、トンネル電流及び原子間力を
検出するプローブ付きカンチレバーの作製が検出分解能
を決定する上で重要なポイントとなる。このカンチレバ
ーの作製方法の具体的な例として、窒化Siカンチレバ
ー上に支持されたSi探針の表面に金属を数10nmコ
ーティングし作製している(R.C.Barrett
et al.,Appl.Phys.Lett.57
(10),3Setember 1990)。
来の技術では、以下に述べる欠点があった。 カンチレバー上への金属コーティングにおいて、引っ
張り応力や、不均一膜厚応力が起こり易く、その結果カ
ンチレバーに反りが生じ、AFMでは検出の誤差原因と
なっていた。 カンチレバー上のプローブへのコーティングにより、
検出分解能を決定するプローブ先端曲率半径が大きくな
り、STM,AFMの装置性能が低下してしまう場合が
あった。
上述のような問題点を解消し得る微小カンチレバー型プ
ローブ,その製造方法,表面観察装置及び情報処理装置
を提供することにある。
するための本発明の構成は以下の通りである。
ンネル電流ないしはプローブと試料との間に働く微小な
力を検出する微小プローブと、該微小プローブを支持す
るカンチレバーと、該カンチレバーを支持する支持体
が、導電性の単結晶材料で一体に形成されており、前記
微小プローブが、3つの結晶面によって囲まれ、これら
の結晶面の集合点を頂点とした尖頭部を有し、これらの
結晶面のうち少なくとも1つの面がエッチング面である
微小カンチレバー型プローブとしている点にある。
10)(100)面、(211)(110)(110)
面、(211)(110)(010)面、(211)
(110)(001)面、のいずれかを用いることが好
ましい。
(110)面を主平面とし、該(211)ないしは(1
10)面上ないしは(211)ないしは(110)面内
に前記3つの面でかこまれた尖頭部をもつ微小プローブ
が一体形成されている構成とすることが好ましい。
造に際し、先ず、単結晶材料をカンチレバー,該カンチ
レバーの支持体及びプローブの形状に3次元機械加工を
施した後、全表面をウエットエッチングすることにより
仕上げることを特徴とする微小カンチレバー型プローブ
の製造方法としている点にある。
晶方位のエッチング速度差を利用した異方性エッチング
とすることが好ましく、また、機械加工として、光レー
ザーを加工手段とすることが好ましい。
ネル電流ないしはプローブと試料の間に働く微小な力を
検出しながら3次元に相対移動させることにより試料表
面を観察できる表面観察装置において、該プローブとし
て前記第1に記載の微小カンチレバー型プローブを用い
たことを特徴とする表面観察装置としている点にある。
電圧の印加ないしは、プローブと記録層との間に流れる
トンネル電流ないしはプローブと記録層との間に働く原
子間力の変動から記録層に記録された情報を読みとる情
報処理装置において、該プローブとして前記第1に記載
の微小カンチレバー型プローブを用いたことを特徴とす
る情報処理装置としている点にある。
物単結晶体を好適に用いることができる。具体的には、
例えばTiC、WC、SiC等を用いることができる。
ーブの形状に3次元加工する際の具体的方法としては、
ワイヤーカット放電、CO2 ガスレーザー、YAGレー
ザー、エキシマレーザー等の加工機を用いて作製するこ
とができる。
ローブの構成によれば、微小プローブの尖頭部が3つの
結晶面で囲まれた集合点であり、かつ少なくとも1つの
面はエッチング面であることから、先端の鋭利さの再現
性が確保されている。また、本発明における微小カンチ
レバー型プローブの材料は導電性を有し、かつ、AFM
で使用されるカンチレバー形状であり、作製した微小カ
ンチレバー型プローブでSTM、AFMの同時観察が可
能である。
プローブを用いる情報処理装置としては、上記STM、
AFMの原理を応用して、記録媒体の記録層に記録され
た情報を読み取ったり、情報の記録や消去を行う装置を
挙げることができる。
る。
チレバー型プローブの概略図である。1はトンネル電流
或は微少な力等を検出する鋭利な尖頭部を有する微小プ
ローブであり、3つの結晶面で囲まれた集合点が前記検
出部分にあたる。2は検出した微少な力を機械的変位に
変換するないしは微小プローブ1を支持するカンチレバ
ー部である。3は微小プローブ1及びカンチレバー部2
を支持する支持体である。上記微小プローブ1,カンチ
レバー部2,支持体3は、一体で形成されている。ま
た、微小カンチレバー型プローブの材料としては、好適
に高融点、高硬度の機械的特性を持つTiC、WC、S
iC等の炭化物単結晶系の材料が挙げられる。しかし、
前記材料に限定されるものではなく、高い導電性を有し
かつ単結晶体であり異方性エッチングが可能であれば基
本的には適用可能である。
ローブの製造方法を具体的に説明する。
平面とする6×7×3mm3 の直方体のTiC単結晶材
料21を示す。この材料は、フローティングゾーン法に
より作製されたバルクのTiC単結晶材料からワイヤー
カット放電加工機を用いて切り出したものである。
工を行うレーザー加工機である。レーザーには、YAG
レーザーを使用した。31は真空チャンバー、32は排
気口、33は冷却水、34はガス吸入管、35はガス流
量調整バルブ、36は導電性単結晶材料21を2次元に
精密移動させるためのXYステージ、37は真空チャン
バー31の外に設置されたYAGレーザー、З8はYA
Gレーザー37から出力されたレーザーを真空チャンバ
ーの中へ導入するための窓、39はレーザーを90度曲
げるための屈折板、40はレーザーを集光するためのレ
ンズ、41はレーザーを出力するためのノズルである。
上記レーザー加工機の性能を以下に示す。真空チャンバ
ー内の圧力は、2×10-6Torrである。また、真空
チャンバー31内へは、ガス吸入管34よりArガスが
10SCCM導入されている。YAGレーザー37は、
平均出力最大12Wの連続発振と尖頭値出力で最大23
kWのパルス発振が可能である。
(c)は、机上検討にてあらかじめ決定した微小カンチ
レバー型プローブの形状及び大きさのものと、同じ比率
で大きくした形状を示すもので、図3のYAGレーザー
加工機で2次元ないしは3次元機械加工する工程の説明
図である。加工時の各条件値を以下に列挙する。
1.5倍の大きさで、図2(a)の材料から前記カンチ
レバー部2の形状に2次元的に加工した後の概略図であ
る。主平面内カンチレバー部の一辺が750μmでカン
チレバー部先端の角度が90度になるように加工した。
YAGレーザー加工機内のXYステージ36上での固定
角度を変えて再度固定し、主平面及び裏面に対し水平に
レーザーを照射し、図1に示すカンチレバー形状(微小
プローブは除く)の1.5倍の大きさに加工した。微小
カンチレバー部22の3面中の一面は、(100)面と
なるように2次元加工した。(100)面は、(11
0)面に比べエッチング速度が速いのでそれを考慮し
て、微小プローブ部分の寸法を大きく設定し加工した。
図2(d)は図2(c)の側面図である。
Gレーザー加工機内から取り出しエッチングする工程に
入る。レーザー加工した時に生じる50μm程度の試料
表面の加工変質層があるため、エッチング速度が不均一
であり、この部分を最初エッチングしてから再度エッチ
ング時間の設定を行い、最終的なエッチングを行う工程
をとった。エッチング液には、フッ硝酸溶液(組成比、
HF:HNO3 :H2O=1:1:1)を用いた。
す。栓のついたポリエチレン製のビンを用意し、その中
でフッ硝酸溶液を調合した。この溶液の中へ、ゆっくり
と図2(c)の機械加工後の試料を入れた。この後、ポ
リエチレン製のビンを封止し、6日間放置した。溶液中
放置エッチングにおけるTiC単結晶体のフッ硝酸溶液
の系でのエッチングレートは、(110)面で1μm/
時間であった。6日間放置後取り出し、純粋で十分洗浄
し図3(a)に示す微小カンチレバー型プローブの形状
が完成した。図3(b)は図3(a)の側面図、図3
(c)は図3(a)の平面図である。
きさを以下に示す。カンチレバー部の大きさは、一辺が
500μmで厚さが1μm、微小プローブの高さは、3
0μmであり、先端部は(211)(110)(10
0)面の3面で囲まれている。前記3面で囲まれた集合
点の先端曲率半径は、20nm程度であった(走査化型
電子顕微鏡の観察結果による)。
微小プローブを備え、かつ再現性のあるカンチレバーを
一体形成することができた。
カンチレバー型プローブを表面観察装置に搭載した実施
例を示す。
グラファイト)上に液晶(10CB)分子を蒸着した観
察試料、201は導電性TiC単結晶材料を3次元機械
加工と全表面ウエットエッチング処理により作製した微
小カンチレバー型プローブであり、202は観察試料2
00を3次元に走査する微動用圧電素子、203はバイ
アス電源、204は微小カンチレバー型プローブ201
を観察試料200へ粗接近させる粗動機構、205はH
eNeレーザー等の光源、206は光源205を集光さ
せるレンズ、207は微小カンチレバー型プローブのた
わみ量を検出する2分割フォトダイオード、208は2
分割フォトダイオード207から得られる信号を処理す
るZ方向フィードバック信号回路、209は切り替えス
イッチ、210は微小信号を増幅する増幅器、211は
粗動機構204を制御する粗動制御回路、212は送ら
れてくる電気信号をデジタル処理するコンピュータ、2
13は画像として表示する表示装置、214は微動素子
202を3次元に走査する3次元走査回路、216は電
流電圧変換器、217は対数変換器、218は比較器、
219は積分器である。この構成による装置では、トン
ネル電流を検出し画像を得るSTMと微小な力を検出し
画像を得るAFMの複合装置である。
観察装置を大気中にて作動させる。まず、STMの作動
例を説明する。微小カンチレバー型プローブ201を観
察試料200との間に流れるトンネル電流の値が、数n
mの一定状態になるように制御するために、バイアス電
源203が200mVの電圧値に設定された状態で電流
電圧変換器216、対数変換器217、比較器218、
積分器219、増幅器210を通じた電気フィードバッ
ク信号を微動用圧電素子202に与える。切り替えスイ
ッチ209はSTM側(紙面下側)にセットされてい
る。微動圧電素子202の変位量は、1kV/1μmで
ある。
微動圧電素子202を3次元走査回路214にて、微小
カンチレバー型プローブ201と観察試料200との間
に流れるトンネル電流が一定となるように走査させ、試
料表面の分子像を表示装置213に出力した。この像は
電流像であるが、画像の分析情報をより多く求めるため
に、同じ装置を用いてAFM作動させ試料の凹凸情報を
えることにした。以下にAFMの動作例を説明する。切
り替えスイッチ209をAFM側(紙面上側)に切り替
える。微小カンチレバー型プローブ201に対向してお
かれた観察試料200を、微動圧電素子202及び粗動
圧電素子204によって、微小カンチレバー型プローブ
201上の微小プローブと観察試料200の間の距離が
1nm以下の距離になるまで接近させる。
1と観察試料200との間に働く原子間力によってカン
チレバーにたわみが生じるが、このたわみ量を一定にす
るように(原子間力が一定になるように)Zフィードバ
ック信号208からのフィードバック信号を増幅器21
0を通して微動圧電素子202に加え微小カンチレバー
型プローブ201と観察試料200との間隔を制御す
る。カンチレバーのたわみは、光源205から出力され
た光をレンズ206によって集光し、カンチレバーにあ
たって反射された光を2分割フォトダイオード207に
より検出される。画像として出力するために3次元走査
回路214を用い試料表面を微動圧電素子202にて、
原子間力一定のフィードバックをかけながら走査し、得
られる凹凸情報を表示装置に出力する。
像の両画像を高分解能でえることができた。本実施例で
は、STM、AFMを別々に動作させたが同時動作も容
易に可能である。
図7を用いて説明する。本実施例は、情報処理を行うプ
ローブ電極に本微小カンチレバー型プローブを適用した
ものである。
ック構成図である。図6中、105はプローブ電流増巾
器で、106は圧電素子を用いた微動機構107をプロ
ーブ電流が一定になるように、制御するサーボ回路であ
る。108はプローブ電極102と電極103の間に記
録/消去用のパルス電圧を印加するための電源である。
急激に変化するため、サーボ回路106は、その間HO
LD回路をONにしてサーボ回路106の出力電圧が一
定になるように制御している。
移動制御するためのXY走査駆動回路である。110と
111は、あらかじめ10-9A程度のプローブ電流が得
られるようにプローブ電極102と記録媒体100との
距離を粗動制御するものである。.これらの各機器は、
すべてマイクロコンピュータ112により中央制御され
ている。また113は表示機器を表している。
機械的性能を下記に示す。
報処理装置を用いた。プローブ電極102として3次元
機械加工とウェットプロセスにより作製した単結晶Ti
C微小カンチレバー型プローブを用いた。このプローブ
電極102と記録層101の表面の間を流れるプローブ
電流を一定に保つように、圧電素子を用いてプローブ電
極102と記録層101の表面との距離(Z)を微動制
御する。更に微動制御機構107は距離Zを一定に保っ
たまま、面内(X,Y)方向にも微動制御できるように
設計されている。しかし、これらはすべて従来公知の技
術である。またプローブ電極102は直接記録・再生・
消去を行うために用いることができる。また、記録媒体
は高精度のXYステージ114の上に置かれ、任意の位
置に移動させることができる。
成されたスクアリリュウム−ビス−6−オクチルアズレ
ン(以下SOAZと略す)のLB膜(8層)を用いた記
録・再生・消去の実験についてその詳細を記す。
つ記録媒体100をXYステージ114の上に置き、ま
ず目視によりプローブ電極102の位置を決め、しっか
りと固定した。Au電極103に対して、プローブ電極
102に−1.0Vの電圧を印加し、電流をモニターし
ながらプローブ電極102と記録層101表面との距離
(Z)を調整した。その後、微動制御機構107を制御
してプローブ電極102と記録層101表面までの距離
を変えていくと、図7に示すような電流特性が得られ
た。
を変化させることでプローブ電極102と記録層101
表面との距離Zを調整することができるが、距離Zを適
当な値で一定に保持するためには、プローブ電流Ipが
10-7A>Ip>10-12 A、好適には10-8A>Ip
>10-10 Aになるようにプローブ電圧を調整する必要
がある。
設定した(10-7A)。この条件下ではプローブ電極1
02は記録層10の表面に接触している。サーボ回路1
06の出力電圧を一定に保持し、以下の実験を行なっ
た。プローブ電極102とAu電極103との間に電気
メモリー効果を生じる閾値電圧を越えていない電圧であ
る0.5V読み取り用電圧を印加して電流値を測定した
ところ、μA以下でOFF状態を示した。次にON状態
を生じる閾値電圧VthON以上の電圧である波形をも
つ三角波パルス電圧を印加したのち、再び0.5Vの電
圧を電極間に印加して電流を測定したところ、0.3m
A程度の電流が流れON状態となっていたことを示し
た。
値電圧Vth OFF以上の電圧である三角波パルス電
圧を印加したのち、再び0.5Vを印加したところ、こ
の時の電流値はμA以下でOFF状態に戻ることが確認
された。次にプローブ電圧を0.5Vとし、プローブ電
流Ipを10-9A(図6のb領域に相当する。)に設定
して、プローブ電極102と記録層101表面との距離
Zを制御した。
で移動させながら、前記と同様な波形を有する闘値電圧
Vth ON以上のパルス電圧(Vmax=−15V)
を印加して、ON状態を書き込んだ。なお、パルス電圧
を印加する際は、サーボ回路の出力電圧を一定にしてい
る。
条件でプローブ電極102と記録層101の表面の距離
を制御したのち、サーボ回路106の出力を一定に保持
したままで、XYステージ114を駆動し、ON状態領
域とOFF状態領域とのプローブ電流の変化で直接読み
取るか、又は、サーボ回路106を動作させたまま(H
OLD回路OFF)XYステージ114を駆動し、ON
状態領域とOFF状態領域とでのサーボ回路106の出
力電圧の変化で読み取ることができる。本例では、ON
状態領域でのプローブ電流が記録前(又はOFF状態領
域)と比較して3桁以上変化していたことを確認した。
極102と記録層101の表面との距離を制御したのち
サーボ回路106の出力を一定に保持し、プローブ電圧
をVth OFF以上の8Vに設定して、再びXYステ
ージ114を駆動して、記録位置をトレースした結果、
全ての記録状態が消去され、OFF状態に遷移したこと
も確認した。
Y駆動回路109を動作させ、微動制御機構107を駆
動して、0.01μ間隔に、前述と同じ条件で記録・再
生・消去の実験を行っても、同様な結果が得られた。す
なわち、書き込み後の記録層101の表面との距離を一
定に保持したのち、サーボ回路106の出力を一定に
し、その後微動制御機構107を駆動して、記録位置を
トレースしたところ、0.01μ周期で3桁以上のプロ
ーブ電流の変化を確認した。また、同じ条件でプローブ
電圧を8Vに設定し、記録位置をトレースした結果、
0.01μ周期の記録状態は全て消去されることも確認
した。上述の記録・再生・消去実験を繰り返して行って
も安定した実験が可能であった。
01μから0.1μの間の種々のピッチで長さ1μのス
トライプを上記の方法で書き込み、分解能を測定したと
ころ、0.01μ以上のピッチでは常に3桁以上のプロ
ーブ電流の変化が書き込みピッチと同じピッチで確認さ
れた。0.01μ未満のピッチではプローブ電流の変化
が次第に小さくなり、0.001μピッチではプローブ
電流の変化の観測は困難であった。
記のごとく作成した。
中性洗剤およびトリクレンを用いて洗浄した後下引き層
としてCrを真空蒸着法により厚さ50Å堆積させ、更
にAuを同法により400Å蒸着した下地電極(Au電
極103)を形成した。
かしたクロロホルム溶液を20℃の水相上に展開し、水
面上に単分子膜を形成した。溶媒の蒸発を待ち係る単分
子膜の表面圧を20mN/mまで高め、更にこれを一定
に保ちながら前記電極基板を水面を横切るように速度5
mm/分で静かに浸漬し、さらに引上げ2層のY形単分
子膜の累積を行った。
ーブ電極にTiC単結晶微小カンチレバー型プローブを
適用した結果、繰り返しパルス掃引を行っても安定して
記録・再生・消去ができた。
部分をトンネル電流ではなく、原子間力を検出し再生し
てもよい。
で一体形成された微小カンチレバー型プローブをプロー
ブ先端の鋭利さ、反りのないカンチレバーの両面におい
て、再現性よく作製することができた。
小カンチレバー型プローブを適用した結果、導電性、非
導電性にかかわらず安定で高分解能の表面観察や、記録
・再生・消去を行うことが可能であり、装置の性能を向
上させることができた。
視構成図である。
造工程を示す図である。
造工程を示す図である。
成図である。
ある。
ある。
性を示す図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 プローブと試料との間に流れるトンネル
電流ないしはプローブと試料との間に働く微小な力を検
出する微小プローブと、該微小プローブを支持するカン
チレバーと、該カンチレバーを支持する支持体が、導電
性の単結晶材料で一体に形成されており、前記微小プロ
ーブが、3つの結晶面によって囲まれ、これらの結晶面
の集合点を頂点とした尖頭部を有し、これらの結晶面の
うち少なくとも1つの面がエッチング面であることを特
徴とする微小カンチレバー型プローブ。 - 【請求項2】 前記結晶面が、(211)(110)
(100)面であることを特徴とする請求項1記載の微
小カンチレバー型プローブ。 - 【請求項3】 前記結晶面が、(211)(110)
(110)面であることを特徴とする請求項1記載の微
小カンチレバー型プローブ。 - 【請求項4】 前記結晶面が、(211)(110)
(010)面であることを特徴とする請求項1記載の微
小カンチレバー型プローブ。 - 【請求項5】 前記結晶面が、(211)(110)
(001)面であることを特徴とする請求項1記載の微
小カンチレバー型プローブ。 - 【請求項6】 単結晶材料の(211)又は(110)
面を主平面とし、該(211)又は(110)面上ない
しは(211)又は(110)面内に前記3つの結晶面
で囲まれた尖頭部をもつ微小プローブが一体形成されて
いることを特徴とする請求項1記載の微小カンチレバー
型プローブ。 - 【請求項7】 請求項1記載の微小カンチレバー型プロ
ーブの製造に際し、単結晶材料をカンチレバー,該カン
チレバーの支持体及び微小プローブの形状に3次元機械
加工を施した後、全表面をウエットエッチングすること
により仕上げることを特徴とする微小カンチレバー型プ
ローブの製造方法。 - 【請求項8】 ウエットエッチングが、結晶方位のエッ
チング速度差を利用した異方性エッチングであることを
特徴とする請求項7記載の微小カンチレバー型プローブ
の製造方法。 - 【請求項9】 前記単結晶材料として炭化物単結晶体を
用いることを特徴とする請求項7記載の微小カンチレバ
ー型プローブの製造方法。 - 【請求項10】 前記3次元機械加工として、光レーザ
ーを加工手段とすることを特徴とする請求項7記載の微
小カンチレバー型プローブの製造方法。 - 【請求項11】 プローブと試料との間に流れるトンネ
ル電流ないしはプローブと試料との間に働く微小な力を
検出しながら3次元に相対移動させることにより試料表
面を観察できる表面観察装置において、該プローブとし
て請求項1〜6いずれか一つに記載の微小カンチレバー
型プローブを用いたことを特徴とする表面観察装置。 - 【請求項12】 記録層へ記録及び/又は消去用の電圧
の印加ないしは、プローブと記録層との間に流れるトン
ネル電流ないしはプローブと記録層との間に働く原子間
力の変動から記録層に記録された情報を読みとる情報処
理装置において、該プローブとして請求項1〜6いずれ
か一つに記載の微小カンチレバー型プローブを用いたこ
とを特徴とする情報処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25590691A JP2967308B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 微小カンチレバー型プローブ及びその製造方法、それを備えた表面観察装置及び情報処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25590691A JP2967308B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 微小カンチレバー型プローブ及びその製造方法、それを備えた表面観察装置及び情報処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0566127A JPH0566127A (ja) | 1993-03-19 |
JP2967308B2 true JP2967308B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=17285217
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25590691A Expired - Fee Related JP2967308B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 微小カンチレバー型プローブ及びその製造方法、それを備えた表面観察装置及び情報処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2967308B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3639684B2 (ja) * | 1997-01-13 | 2005-04-20 | キヤノン株式会社 | エバネッセント波検出用の微小探針とその製造方法、及び該微小探針を備えたプローブとその製造方法、並びに該微小探針を備えたエバネッセント波検出装置、近視野走査光学顕微鏡、情報再生装置 |
EP1530220A1 (en) | 2003-11-04 | 2005-05-11 | SwissProbe AG | Cantilever assembly |
JP5035797B2 (ja) * | 2007-07-25 | 2012-09-26 | 学校法人立命館 | 探針形成用エッチングマスク及びそれを用いた探針の製造方法 |
-
1991
- 1991-09-09 JP JP25590691A patent/JP2967308B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0566127A (ja) | 1993-03-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6252226B1 (en) | Nanometer scale data storage device and associated positioning system | |
US6507553B2 (en) | Nanometer scale data storage device and associated positioning system | |
US8046843B2 (en) | Nanometer scale instrument for biochemically, chemically, or catalytically interacting with a sample material | |
US5506829A (en) | Cantilever probe and apparatus using the same | |
US5481527A (en) | Information processing apparatus with ferroelectric rewritable recording medium | |
JP3069923B2 (ja) | カンチレバー型プローブ及び原子間力顕微鏡、情報記録再生装置 | |
EP0501750B1 (en) | Single crystal microtip, preparation and applications thereof | |
JP2967308B2 (ja) | 微小カンチレバー型プローブ及びその製造方法、それを備えた表面観察装置及び情報処理装置 | |
JPH05325274A (ja) | 圧電変位素子、微小プローブ、及びこれらの製造方法、及びこれらを用いた走査型トンネル顕微鏡並びに情報処理装置 | |
JP2981788B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡を用いた情報処理装置、情報処理方法及び面合わせ方法 | |
JPH05180616A (ja) | プローブ保持機構 | |
JPH07113634A (ja) | 走査型探針顕微鏡用探針、その製造方法、当該探針を用いた記録再生装置及び微細加工装置 | |
JP3234722B2 (ja) | 円弧状反りレバー型アクチュエータ、該アクチュエータの駆動方法及び情報入出力用プローブを用いた情報処理装置 | |
JP2994833B2 (ja) | 記録及び/又は再生装置、方法と情報検出装置 | |
JPH11102545A (ja) | 情報処理装置 | |
JP3234952B2 (ja) | プローブユニット及びこれを用いた走査型トンネル顕微鏡、情報処理装置 | |
JP2934057B2 (ja) | プローブユニット及びこれを使用する情報記録及び/又は再生装置 | |
JP3093065B2 (ja) | 記録再生方法および記録再生装置 | |
JPH05342648A (ja) | 情報読取り及び/又は入力装置 | |
JPH0518707A (ja) | 微小変位素子及びその製造方法並びにそれを用いた情報処理装置及びトンネル電流検出装置 | |
JPH04223203A (ja) | カンチレバー型プローブ、これを用いた情報処理装置及び情報処理方法 | |
JPH0528550A (ja) | 情報記憶装置 | |
JPH11326771A (ja) | プローブ、走査型プローブ顕微鏡、記録再生装置 | |
JPH04223204A (ja) | プローブユニット及びこれを用いた情報処理装置 | |
JPH06307807A (ja) | 走査型トンネル顕微鏡及び情報処理装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990713 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070820 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080820 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080820 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090820 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090820 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100820 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110820 Year of fee payment: 12 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |