JP2947093B2 - 適応フィルタによるシステム同定の方法および装置 - Google Patents
適応フィルタによるシステム同定の方法および装置Info
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- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H21/00—Adaptive networks
- H03H21/0012—Digital adaptive filters
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03G—CONTROL OF AMPLIFICATION
- H03G3/00—Gain control in amplifiers or frequency changers
- H03G3/20—Automatic control
- H03G3/30—Automatic control in amplifiers having semiconductor devices
- H03G3/32—Automatic control in amplifiers having semiconductor devices the control being dependent upon ambient noise level or sound level
-
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- H03H21/00—Adaptive networks
- H03H21/0012—Digital adaptive filters
- H03H2021/0085—Applications
- H03H2021/0089—System identification, i.e. modeling
Landscapes
- Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エコーキャンセラやノ
イズキャンセラ等に用いられる適応フィルタによるシス
テム同定方法および装置に関するものである。
イズキャンセラ等に用いられる適応フィルタによるシス
テム同定方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】適応フィルタを用いて未知システムの特
性を推定する方法および装置としては、IEEE tr
ansactions on automatic c
ontrol,Vol.AC−12,No.3,pp.
282−287,1967,USA(以下文献1)に記
載されている学習同定法に基づくトランスバーサル形適
応フィルタが広く用いられている。ここでは、学習同定
法に基づくトランスバーサル形適応フィルタを音響エコ
ーキャンセラに応用した場合を例にとって、その動作原
理を説明する。
性を推定する方法および装置としては、IEEE tr
ansactions on automatic c
ontrol,Vol.AC−12,No.3,pp.
282−287,1967,USA(以下文献1)に記
載されている学習同定法に基づくトランスバーサル形適
応フィルタが広く用いられている。ここでは、学習同定
法に基づくトランスバーサル形適応フィルタを音響エコ
ーキャンセラに応用した場合を例にとって、その動作原
理を説明する。
【0003】図11に、学習同定法に基づく音響エコー
キャンセラのブロック図を示す。システム同定装置は、
エコーキャンセラ130として用いられている。
キャンセラのブロック図を示す。システム同定装置は、
エコーキャンセラ130として用いられている。
【0004】参照入力信号1はスピーカ10で音響信号
に変換され、未知システムである音響経路11を伝搬し
てマイク12に到達して音響エコーとなる。マイク12
は、前記エコーに雑音2が加えられたものを電気信号に
変換し、観測信号3とする。
に変換され、未知システムである音響経路11を伝搬し
てマイク12に到達して音響エコーとなる。マイク12
は、前記エコーに雑音2が加えられたものを電気信号に
変換し、観測信号3とする。
【0005】適応フィルタ101は、参照入力信号1と
フィルタ係数の畳み込み演算を行い、結果を出力信号5
として、減算器102に供給する。減算器102は、前
記観測信号3から前記適応フィルタの出力信号5を差し
引き、減算結果である誤差信号4をエコーキャンセラ1
00の出力信号とするとともに、適応フィルタ101に
供給する。
フィルタ係数の畳み込み演算を行い、結果を出力信号5
として、減算器102に供給する。減算器102は、前
記観測信号3から前記適応フィルタの出力信号5を差し
引き、減算結果である誤差信号4をエコーキャンセラ1
00の出力信号とするとともに、適応フィルタ101に
供給する。
【0006】パワー推定回路131は、参照入力信号1
のパワーを推定し、推定結果を適応フィルタ101に供
給する。ステップサイズ設定回路110は、ステップサ
イズμを適応フィルタ101に供給する。
のパワーを推定し、推定結果を適応フィルタ101に供
給する。ステップサイズ設定回路110は、ステップサ
イズμを適応フィルタ101に供給する。
【0007】適応フィルタ101は、パワー推定回路1
31から供給される参照入力信号1のパワーとステップ
サイズ設定回路110から供給されるステップサイズ1
11と参照入力信号1および誤差信号4を用いて、誤差
信号4を最小とするようにフィルタ係数を更新する。
31から供給される参照入力信号1のパワーとステップ
サイズ設定回路110から供給されるステップサイズ1
11と参照入力信号1および誤差信号4を用いて、誤差
信号4を最小とするようにフィルタ係数を更新する。
【0008】以上の処理を数式で示すと、以下のように
なる。未知システム11のインパルス応答をh(i)
(i=0,…,N−1)、時刻tにおける参照入力信号
1をx(t)、雑音2をn(t)、観測信号3をd
(t)とする。参照入力信号x(t)、雑音n(t)、
観測信号d(t)の関係は、
なる。未知システム11のインパルス応答をh(i)
(i=0,…,N−1)、時刻tにおける参照入力信号
1をx(t)、雑音2をn(t)、観測信号3をd
(t)とする。参照入力信号x(t)、雑音n(t)、
観測信号d(t)の関係は、
【0009】
【数1】
【0010】で与えられる。
【0011】適応フィルタ101のタップ数をN、フィ
ルタ係数をw(i,t)(i=0,…,N−1)とする
と、適応フィルタの出力信号y(t)は、
ルタ係数をw(i,t)(i=0,…,N−1)とする
と、適応フィルタの出力信号y(t)は、
【0012】
【数2】
【0013】である。(1)および(2)式より、誤差
信号e(t)は、
信号e(t)は、
【0014】
【数3】
【0015】となる。フィルタ係数w(i,t)の更新
は、ステップサイズμを用いると、
は、ステップサイズμを用いると、
【0016】
【数4】
【0017】となる。ここでPx(t)はx(t)の単
純平均パワー
純平均パワー
【0018】
【数5】
【0019】であり、μは 0<μ<2 (6) なる定数である。
【0020】学習同定法は、誤差信号e(t)を用いて
フィルタ係数を修正している。(3)式より、誤差信号
e(t)は、システム同定誤差h(i)−w(i,t)
の他に、雑音n(t)を含んでいることがわかる。雑音
n(t)が未知システムの出力に比べて十分小さいとき
には、学習同定法を用いて、フィルタ係数を正しく修正
し、未知システムの特性を同定できる。しかしながら、
雑音n(t)が大きくなると、フィルタ係数を正しく修
正できないという問題がある。
フィルタ係数を修正している。(3)式より、誤差信号
e(t)は、システム同定誤差h(i)−w(i,t)
の他に、雑音n(t)を含んでいることがわかる。雑音
n(t)が未知システムの出力に比べて十分小さいとき
には、学習同定法を用いて、フィルタ係数を正しく修正
し、未知システムの特性を同定できる。しかしながら、
雑音n(t)が大きくなると、フィルタ係数を正しく修
正できないという問題がある。
【0021】さらに、参照入力信号x(t)が音声のよ
うな非定常信号である場合には、雑音n(t)が比較的
小さくても、フィルタ係数を正しく修正できない場合が
ある。これは、以下のような原因であると考えられる。
(4)式より、フィルタ係数w(i,t)の更新量は参
照入力信号のパワーPx(t)に反比例するので、参照
入力信号x(t)が非常に小さい場合にはフィルタ係数
w(i,t)の更新量は非常に大きくなる。一方、未知
システム11の出力信号は非常に小さく、誤差信号e
(t)は雑音n(t)を多く含むようになる。したがっ
て、未知システムの同定誤差h(i)−w(i,t)で
はなく雑音n(t)を用いてフィルタ係数w(i,t)
を大きく更新することになり、フィルタ係数を正しく更
新できないと考えられる。
うな非定常信号である場合には、雑音n(t)が比較的
小さくても、フィルタ係数を正しく修正できない場合が
ある。これは、以下のような原因であると考えられる。
(4)式より、フィルタ係数w(i,t)の更新量は参
照入力信号のパワーPx(t)に反比例するので、参照
入力信号x(t)が非常に小さい場合にはフィルタ係数
w(i,t)の更新量は非常に大きくなる。一方、未知
システム11の出力信号は非常に小さく、誤差信号e
(t)は雑音n(t)を多く含むようになる。したがっ
て、未知システムの同定誤差h(i)−w(i,t)で
はなく雑音n(t)を用いてフィルタ係数w(i,t)
を大きく更新することになり、フィルタ係数を正しく更
新できないと考えられる。
【0022】学習同定法における参照入力信号パワーP
x(t)の推定方法として、日本音響学会誌45巻9号
731頁〜738頁「アダプティブフィルタの基礎(そ
の2)」(以下文献2)に、リーク積分を用いた方法が
記載されている。リーク積分を用いる場合は、Px
(t)は、 Px(t)=αPx(t−1)+βx2 (t) (7) で求められる。ここで、αおよびβは、 0<α<1 (8) 0<β (9) なる定数で、 β=1−α (10) とすることが多い。
x(t)の推定方法として、日本音響学会誌45巻9号
731頁〜738頁「アダプティブフィルタの基礎(そ
の2)」(以下文献2)に、リーク積分を用いた方法が
記載されている。リーク積分を用いる場合は、Px
(t)は、 Px(t)=αPx(t−1)+βx2 (t) (7) で求められる。ここで、αおよびβは、 0<α<1 (8) 0<β (9) なる定数で、 β=1−α (10) とすることが多い。
【0023】リーク積分を用いて非定常な参照入力信号
のパワーPx(t)を計算する場合、適応フィルタのふ
るまいは定数αで定められるリーク積分の時定数に依存
する。時定数が適応フィルタのタップ数Nとほぼ等しい
場合は、単純平均パワーを用いた場合と同様の結果が得
られる。時定数を長くした場合は、Px(t)の追従速
度が遅くなり、パワーの増加や減少に対する応答が遅く
なる。
のパワーPx(t)を計算する場合、適応フィルタのふ
るまいは定数αで定められるリーク積分の時定数に依存
する。時定数が適応フィルタのタップ数Nとほぼ等しい
場合は、単純平均パワーを用いた場合と同様の結果が得
られる。時定数を長くした場合は、Px(t)の追従速
度が遅くなり、パワーの増加や減少に対する応答が遅く
なる。
【0024】パワーの減少に対する追従が遅れると、参
照入力信号が小さくなっても、パワーの推定値Px
(t)は大きな値を保つようになる。この場合は、学習
同定法の問題である、小さなパワーで除算することによ
る対雑音性能の低下は生じない。したがって、対雑音性
能改善が期待できる。
照入力信号が小さくなっても、パワーの推定値Px
(t)は大きな値を保つようになる。この場合は、学習
同定法の問題である、小さなパワーで除算することによ
る対雑音性能の低下は生じない。したがって、対雑音性
能改善が期待できる。
【0025】一方、パワーの増加に対する追従が遅れる
と、参照入力信号が大きくなっても、パワーの推定値P
x(t)は小さな値を保つことになる。その結果、フィ
ルタ係数の更新量が大きくなりすぎ、フィルタ係数が発
散する可能性がある。しかし、リーク積分の時定数の選
択基準やフィルタ係数発散を防ぐ方法は明確にされてい
ない。
と、参照入力信号が大きくなっても、パワーの推定値P
x(t)は小さな値を保つことになる。その結果、フィ
ルタ係数の更新量が大きくなりすぎ、フィルタ係数が発
散する可能性がある。しかし、リーク積分の時定数の選
択基準やフィルタ係数発散を防ぐ方法は明確にされてい
ない。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】以上、図11を用いて
説明したように、単純平均パワーを用いた学習同定法に
基づく適応フィルタには、雑音が大きい時にはフィルタ
係数を正しく修正できないという問題があった。また、
リーク積分を用いた学習同定法には、フィルタ係数が発
散する可能性があるという問題があった。本発明の目的
は、雑音が大きい環境下においてもフィルタ係数を正し
く更新でき、参照入力信号パワーが急速に変動しても安
定に動作する、適応フィルタを用いたシステム同定の方
法および装置を提供することである。
説明したように、単純平均パワーを用いた学習同定法に
基づく適応フィルタには、雑音が大きい時にはフィルタ
係数を正しく修正できないという問題があった。また、
リーク積分を用いた学習同定法には、フィルタ係数が発
散する可能性があるという問題があった。本発明の目的
は、雑音が大きい環境下においてもフィルタ係数を正し
く更新でき、参照入力信号パワーが急速に変動しても安
定に動作する、適応フィルタを用いたシステム同定の方
法および装置を提供することである。
【0027】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、参照入力
信号を適応フィルタで処理して得られた出力信号を未知
システムの出力信号と雑音が混在する観測信号から差し
引いて誤差信号を求め、前記適応フィルタの係数を、少
なくとも前記誤差信号と前記参照入力信号と前記参照入
力信号パワーの推定値およびステップサイズを用いて、
前記誤差信号を最小とするように修正することによって
未知システムの特性を推定する際に、前記参照入力信号
のパワーを短時間平均して得られる短時間平均パワーお
よび前記参照入力信号のパワーを長時間平均して得られ
る長時間平均パワーを計算し、少なくとも前記短時間平
均パワーと前記長時間平均パワーに基づいて前記参照入
力信号パワーの推定値を計算することを特徴としてい
る。
信号を適応フィルタで処理して得られた出力信号を未知
システムの出力信号と雑音が混在する観測信号から差し
引いて誤差信号を求め、前記適応フィルタの係数を、少
なくとも前記誤差信号と前記参照入力信号と前記参照入
力信号パワーの推定値およびステップサイズを用いて、
前記誤差信号を最小とするように修正することによって
未知システムの特性を推定する際に、前記参照入力信号
のパワーを短時間平均して得られる短時間平均パワーお
よび前記参照入力信号のパワーを長時間平均して得られ
る長時間平均パワーを計算し、少なくとも前記短時間平
均パワーと前記長時間平均パワーに基づいて前記参照入
力信号パワーの推定値を計算することを特徴としてい
る。
【0028】第2の発明は、第1の発明において参照入
力信号パワーの推定値を計算する際に、少なくとも前記
短時間平均パワーに基づいて第1のしきい値を設定し、
前記長時間平均パワーが前記第1のしきい値より小さい
場合は前記第1のしきい値を前記参照入力信号パワーの
推定値とし、そうでない場合は前記長時間平均パワーを
前記参照入力信号パワーの推定値とすることを特徴とし
ている。
力信号パワーの推定値を計算する際に、少なくとも前記
短時間平均パワーに基づいて第1のしきい値を設定し、
前記長時間平均パワーが前記第1のしきい値より小さい
場合は前記第1のしきい値を前記参照入力信号パワーの
推定値とし、そうでない場合は前記長時間平均パワーを
前記参照入力信号パワーの推定値とすることを特徴とし
ている。
【0029】第3の発明は、第2の発明における第1の
しきい値を計算する際に、前記短時間平均パワーおよび
前記ステップサイズを使用することを特徴としている。
しきい値を計算する際に、前記短時間平均パワーおよび
前記ステップサイズを使用することを特徴としている。
【0030】第4の発明は、第2又は第3の発明におい
て長時間平均パワーを計算する際に、前記長時間平均パ
ワーに基づいて第2のしきい値を設定し、前記短時間平
均パワーが第2のしきい値より大きい場合は前記参照入
力信号を用いて前記長時間平均パワーを更新し、そうで
ない場合は前記長時間平均パワーの更新を行わないこと
を特徴としている。
て長時間平均パワーを計算する際に、前記長時間平均パ
ワーに基づいて第2のしきい値を設定し、前記短時間平
均パワーが第2のしきい値より大きい場合は前記参照入
力信号を用いて前記長時間平均パワーを更新し、そうで
ない場合は前記長時間平均パワーの更新を行わないこと
を特徴としている。
【0031】第5の発明は、第2〜第4の発明において
長時間平均パワーを計算する際に、前記長時間平均パワ
ーが前記第1のしきい値より小さい場合には、前記長時
間平均パワーを前記第1のしきい値で置き換えることを
特徴としている。
長時間平均パワーを計算する際に、前記長時間平均パワ
ーが前記第1のしきい値より小さい場合には、前記長時
間平均パワーを前記第1のしきい値で置き換えることを
特徴としている。
【0032】第6の発明は、参照入力信号を適応フィル
タで処理した結果を未知システムの出力信号と雑音が混
在した観測信号から差し引いて誤差信号を求め、前記誤
差信号に基づいて適応フィルタの係数を修正することに
よって未知システムの特性を推定するシステム同定装置
であって、少なくとも前記参照入力信号とフィルタ係数
を用いて出力信号を得る適応フィルタと、前記適応フィ
ルタの出力信号を未知システムの出力信号と雑音が混在
する観測信号から差し引いて誤差信号を求め、前記誤差
信号を適応フィルタに供給する減算器と、前記参照入力
信号パワーの短時間平均値である短時間平均パワーを推
定する短時間平均パワー推定回路と、少なくとも前記参
照入力信号に基づいて前記参照入力信号パワーの長時間
平均である長時間平均パワーを推定する長時間平均パワ
ー推定回路と、少なくとも前記短時間平均パワーと前記
長時間平均パワーに基づいて前記参照入力信号パワーの
推定値を計算するパワー推定回路と、ステップサイズを
設定するステップサイズ設定回路とを少なくとも具備
し、前記適応フィルタは前記適応フィルタの係数を、少
なくとも前記誤差信号と前記参照入力信号と前記パワー
の推定値および前記ステップサイズを用いて、前記誤差
信号を最小とするように修正することによって未知シス
テムの特性を推定することを特徴としている。
タで処理した結果を未知システムの出力信号と雑音が混
在した観測信号から差し引いて誤差信号を求め、前記誤
差信号に基づいて適応フィルタの係数を修正することに
よって未知システムの特性を推定するシステム同定装置
であって、少なくとも前記参照入力信号とフィルタ係数
を用いて出力信号を得る適応フィルタと、前記適応フィ
ルタの出力信号を未知システムの出力信号と雑音が混在
する観測信号から差し引いて誤差信号を求め、前記誤差
信号を適応フィルタに供給する減算器と、前記参照入力
信号パワーの短時間平均値である短時間平均パワーを推
定する短時間平均パワー推定回路と、少なくとも前記参
照入力信号に基づいて前記参照入力信号パワーの長時間
平均である長時間平均パワーを推定する長時間平均パワ
ー推定回路と、少なくとも前記短時間平均パワーと前記
長時間平均パワーに基づいて前記参照入力信号パワーの
推定値を計算するパワー推定回路と、ステップサイズを
設定するステップサイズ設定回路とを少なくとも具備
し、前記適応フィルタは前記適応フィルタの係数を、少
なくとも前記誤差信号と前記参照入力信号と前記パワー
の推定値および前記ステップサイズを用いて、前記誤差
信号を最小とするように修正することによって未知シス
テムの特性を推定することを特徴としている。
【0033】第7の発明は、第6の発明におけるパワー
推定回路が、少なくとも前記短時間平均パワーに基づい
て第1のしきい値を設定する第1のしきい値設定回路
と、前記長時間平均パワーと前記第1のしきい値を比較
する第1の比較器と、前記第1の比較器の比較結果に基
づいて前記第1のしきい値と前記長時間平均パワーのう
ち大きい方を選択し、パワーの推定値として出力するセ
レクタとを少なくとも具備することを特徴としている。
推定回路が、少なくとも前記短時間平均パワーに基づい
て第1のしきい値を設定する第1のしきい値設定回路
と、前記長時間平均パワーと前記第1のしきい値を比較
する第1の比較器と、前記第1の比較器の比較結果に基
づいて前記第1のしきい値と前記長時間平均パワーのう
ち大きい方を選択し、パワーの推定値として出力するセ
レクタとを少なくとも具備することを特徴としている。
【0034】第8の発明は、第6の発明におけるパワー
推定回路が、少なくとも前記短時間平均パワーに基づい
て第1のしきい値を設定する第1のしきい値設定回路
と、前記長時間平均パワーと前記第1のしきい値を比較
する第1の比較器と、前記第1の比較器の比較結果に基
づいて前記第1のしきい値と前記長時間平均パワーのう
ち大きい方を選択し、前記パワーの推定値として出力す
るセレクタと、前記長時間平均パワーに基づいて第2の
しきい値を設定する第2のしきい値設定回路と、前記短
時間平均パワーと前記第2のしきい値を比較し、前記短
時間平均パワーが前記第2のしきい値より大きい場合は
平均パワーを更新するよう指示する制御信号を、そうで
ない場合は平均パワーを更新しないよう指示するパワー
推定制御信号を前記長時間平均パワー推定回路に供給す
る第2の比較回路とを少なくとも具備し、前記長時間平
均パワー推定回路は、前記パワー推定制御信号の指示に
従って長時間平均パワーの推定を行うことを特徴として
いる。
推定回路が、少なくとも前記短時間平均パワーに基づい
て第1のしきい値を設定する第1のしきい値設定回路
と、前記長時間平均パワーと前記第1のしきい値を比較
する第1の比較器と、前記第1の比較器の比較結果に基
づいて前記第1のしきい値と前記長時間平均パワーのう
ち大きい方を選択し、前記パワーの推定値として出力す
るセレクタと、前記長時間平均パワーに基づいて第2の
しきい値を設定する第2のしきい値設定回路と、前記短
時間平均パワーと前記第2のしきい値を比較し、前記短
時間平均パワーが前記第2のしきい値より大きい場合は
平均パワーを更新するよう指示する制御信号を、そうで
ない場合は平均パワーを更新しないよう指示するパワー
推定制御信号を前記長時間平均パワー推定回路に供給す
る第2の比較回路とを少なくとも具備し、前記長時間平
均パワー推定回路は、前記パワー推定制御信号の指示に
従って長時間平均パワーの推定を行うことを特徴として
いる。
【0035】第9の発明は、第7又は第8の発明におけ
る第1のしきい値設定回路が、前記短時間平均パワーと
前記ステップサイズに基づいて前記第1のしきい値を設
定することを特徴としている。
る第1のしきい値設定回路が、前記短時間平均パワーと
前記ステップサイズに基づいて前記第1のしきい値を設
定することを特徴としている。
【0036】第10の発明は、第6、7又は9の発明に
おける長時間平均パワー推定回路が、前記パワー推定制
御信号が長時間平均パワーを更新するよう指示する場合
は前記参照入力信号と前記パワーの推定値に基づいて前
記長時間平均パワーを更新し、そうでない場合は前記パ
ワーの推定値を前記長時間平均パワーとすることを特徴
している。
おける長時間平均パワー推定回路が、前記パワー推定制
御信号が長時間平均パワーを更新するよう指示する場合
は前記参照入力信号と前記パワーの推定値に基づいて前
記長時間平均パワーを更新し、そうでない場合は前記パ
ワーの推定値を前記長時間平均パワーとすることを特徴
している。
【0037】
【作用】本発明のシステム同定の方法および装置は、参
照入力信号の短時間平均パワーと長時間平均パワーを用
いて参照入力信号のパワーを計算することによって、参
照入力信号が非定常で、かつ、雑音が大きい環境下にお
いてもフィルタ係数を正しく更新できる。また、参照入
力信号パワーが急に変動してもフィルタ係数が発散する
ことはない。
照入力信号の短時間平均パワーと長時間平均パワーを用
いて参照入力信号のパワーを計算することによって、参
照入力信号が非定常で、かつ、雑音が大きい環境下にお
いてもフィルタ係数を正しく更新できる。また、参照入
力信号パワーが急に変動してもフィルタ係数が発散する
ことはない。
【0038】
【実施例】受信信号がスピーカから空間音響経路を伝搬
してマイクで収録される音響エコーを除去するエコーキ
ャンセラを例にとり、図1から図10を用いて、本発明
の実施例を詳細に説明する。この例では、システム同定
装置はエコーキャンセラとして用いられている。
してマイクで収録される音響エコーを除去するエコーキ
ャンセラを例にとり、図1から図10を用いて、本発明
の実施例を詳細に説明する。この例では、システム同定
装置はエコーキャンセラとして用いられている。
【0039】図1に、本発明における第1の実施例であ
るエコーキャンセラのブロック図を示す。参照入力信号
1はスピーカ10で音響信号に変換され、未知システム
である音響経路11を伝搬してマイク12に到達して音
響エコーとなる。マイク12は、前記エコーに雑音2が
加えられたものを電気信号に変換し、観測信号3とす
る。
るエコーキャンセラのブロック図を示す。参照入力信号
1はスピーカ10で音響信号に変換され、未知システム
である音響経路11を伝搬してマイク12に到達して音
響エコーとなる。マイク12は、前記エコーに雑音2が
加えられたものを電気信号に変換し、観測信号3とす
る。
【0040】適応フィルタ101は、参照入力信号1と
フィルタ係数の畳み込み演算を行い、結果を出力信号5
として、減算器102に供給する。減算器102は、前
記観測信号3から前記適応フィルタの出力信号5を差し
引き、減算結果である誤差信号4をエコーキャンセラ1
00の出力信号とするとともに、前記適応フィルタ10
1に供給する。
フィルタ係数の畳み込み演算を行い、結果を出力信号5
として、減算器102に供給する。減算器102は、前
記観測信号3から前記適応フィルタの出力信号5を差し
引き、減算結果である誤差信号4をエコーキャンセラ1
00の出力信号とするとともに、前記適応フィルタ10
1に供給する。
【0041】短時間平均パワー推定回路103は、前記
参照入力信号1のパワーの短時間平均値104を推定
し、推定結果をパワー推定回路107に供給する。パワ
ー推定回路107は、前記短時間平均パワー104と長
時間平均値推定回路105が推定した前記参照入力信号
1の長時間平均パワー106に基づいて前記参照入力信
号1のパワー109を推定し、推定結果を前記適応フィ
ルタ101と前記長時間平均パワー推定回路105に供
給する。また、前記長時間平均パワー推定回路105の
動作を制御するパワー推定制御信号108を前記長時間
平均パワー推定回路105に供給する。前記長時間平均
値推定回路105は、前記参照入力信号1と前記参照入
力信号1のパワー109およびパワー推定制御信号10
8に基づいて、前記参照入力信号1のパワーの長時間平
均値106を推定し、推定結果をパワー推定回路107
に供給する。
参照入力信号1のパワーの短時間平均値104を推定
し、推定結果をパワー推定回路107に供給する。パワ
ー推定回路107は、前記短時間平均パワー104と長
時間平均値推定回路105が推定した前記参照入力信号
1の長時間平均パワー106に基づいて前記参照入力信
号1のパワー109を推定し、推定結果を前記適応フィ
ルタ101と前記長時間平均パワー推定回路105に供
給する。また、前記長時間平均パワー推定回路105の
動作を制御するパワー推定制御信号108を前記長時間
平均パワー推定回路105に供給する。前記長時間平均
値推定回路105は、前記参照入力信号1と前記参照入
力信号1のパワー109およびパワー推定制御信号10
8に基づいて、前記参照入力信号1のパワーの長時間平
均値106を推定し、推定結果をパワー推定回路107
に供給する。
【0042】ステップサイズ設定回路110はステップ
サイズ111を前記適応フィルタ101に供給する。前
記適応フィルタ101は、参照入力信号1と誤差信号4
および参照入力信号1のパワー109を用いて、誤差信
号4が最小となるようにフィルタ係数を修正する。
サイズ111を前記適応フィルタ101に供給する。前
記適応フィルタ101は、参照入力信号1と誤差信号4
および参照入力信号1のパワー109を用いて、誤差信
号4が最小となるようにフィルタ係数を修正する。
【0043】図2に、短時間平均パワー計算回路103
の実施例を示す。この短時間平均パワー計算回路300
は、入力信号301の平均パワーを1次リーク積分器で
計算し、計算結果を平均パワー302として出力する。
の実施例を示す。この短時間平均パワー計算回路300
は、入力信号301の平均パワーを1次リーク積分器で
計算し、計算結果を平均パワー302として出力する。
【0044】2乗回路303は、入力信号301を2乗
し、結果を第1の係数乗算器304に供給する。第1の
係数乗算器304は、2乗結果に予め定められた定数β
を乗じ、乗算結果を加算器305に供給する。加算器3
05は、第1の係数乗算器304の乗算結果と第2の係
数乗算器306の乗算結果を加算し、平均パワー302
として出力するとともに、乗算結果をレジスタ307に
供給する。レジスタ307は、加算器305の加算結果
を1サンプル遅延させ、遅延結果を第2の係数乗算器3
06に供給する。第2の係数乗算器306は、レジスタ
307から供給された値に定数αを乗じ、乗算結果を加
算器305に供給する。
し、結果を第1の係数乗算器304に供給する。第1の
係数乗算器304は、2乗結果に予め定められた定数β
を乗じ、乗算結果を加算器305に供給する。加算器3
05は、第1の係数乗算器304の乗算結果と第2の係
数乗算器306の乗算結果を加算し、平均パワー302
として出力するとともに、乗算結果をレジスタ307に
供給する。レジスタ307は、加算器305の加算結果
を1サンプル遅延させ、遅延結果を第2の係数乗算器3
06に供給する。第2の係数乗算器306は、レジスタ
307から供給された値に定数αを乗じ、乗算結果を加
算器305に供給する。
【0045】定数αはリーク積分の時定数を定めるもの
で、1.0未満の正の定数である。αが大きいほど、時
定数は長くなる。定数βは任意の正数である。(4)式
に示すフィルタ係数更新では、参照入力信号パワーPx
(t)のN倍を使用するので、 β=N(1−α) (11) として、入力信号301の重み付き2乗平均値のN倍を
求めると良い。
で、1.0未満の正の定数である。αが大きいほど、時
定数は長くなる。定数βは任意の正数である。(4)式
に示すフィルタ係数更新では、参照入力信号パワーPx
(t)のN倍を使用するので、 β=N(1−α) (11) として、入力信号301の重み付き2乗平均値のN倍を
求めると良い。
【0046】ここでは、1次リーク積分によって平均値
を計算したが、平均値の計算には、任意の次数のフィル
タを使用できる。また、重み付き平均値ではなく、単純
平均を計算しても良い。
を計算したが、平均値の計算には、任意の次数のフィル
タを使用できる。また、重み付き平均値ではなく、単純
平均を計算しても良い。
【0047】図3に、長時間平均パワー推定回路105
の実施例を示す。この長時間平均パワー推定回路310
は、入力信号311、平均パワーの推定値312および
パワー推定制御信号313に基づいて入力信号311の
長時間平均パワー314を計算する。パワー推定制御信
号313は、長時間平均パワー314を入力信号311
および平均パワーの推定値312に基づいて修正する
か、過去の値をそのまま保持するかを指示する。
の実施例を示す。この長時間平均パワー推定回路310
は、入力信号311、平均パワーの推定値312および
パワー推定制御信号313に基づいて入力信号311の
長時間平均パワー314を計算する。パワー推定制御信
号313は、長時間平均パワー314を入力信号311
および平均パワーの推定値312に基づいて修正する
か、過去の値をそのまま保持するかを指示する。
【0048】2乗回路315は、入力信号311を2乗
し、結果を第1の係数乗算器316に供給する。第1の
係数乗算器316は、2乗結果に予め定められた定数δ
を乗じ、乗算結果を加算器317に供給する。
し、結果を第1の係数乗算器316に供給する。第1の
係数乗算器316は、2乗結果に予め定められた定数δ
を乗じ、乗算結果を加算器317に供給する。
【0049】レジスタ318は、平均パワーの推定値3
12を1サンプル遅延させ、結果を第2の係数乗算器3
19およびセレクタ320に供給する。加算器317
は、第1の係数乗算器316および第2の係数乗算器3
19の乗算結果を加算し、加算結果をセレクタ320に
供給する。
12を1サンプル遅延させ、結果を第2の係数乗算器3
19およびセレクタ320に供給する。加算器317
は、第1の係数乗算器316および第2の係数乗算器3
19の乗算結果を加算し、加算結果をセレクタ320に
供給する。
【0050】セレクタ320は、パワー推定制御信号3
13が過去の値を保持するように指示する場合はレジス
タ318に格納された値を、パワーの推定値を更新する
ように指示する場合は加算器317の加算結果を選択す
る。選択結果は、長時間平均パワー推定回路310の出
力信号314として出力される。
13が過去の値を保持するように指示する場合はレジス
タ318に格納された値を、パワーの推定値を更新する
ように指示する場合は加算器317の加算結果を選択す
る。選択結果は、長時間平均パワー推定回路310の出
力信号314として出力される。
【0051】定数γはリーク積分の時定数を定めるもの
で、1.0未満の正の定数である。長時間平均パワー推
定回路の時定数は短時間平均パワー推定回路の時定数よ
り長くする必要があるので、γは、 0<α<γ<1 (12) となるように設定する。定数δは任意の正数であるが、
定数βと同様に、 δ=N(1−γ) (13) として、入力信号311の重み付き2乗平均値のN倍を
求めるようにすると良い。
で、1.0未満の正の定数である。長時間平均パワー推
定回路の時定数は短時間平均パワー推定回路の時定数よ
り長くする必要があるので、γは、 0<α<γ<1 (12) となるように設定する。定数δは任意の正数であるが、
定数βと同様に、 δ=N(1−γ) (13) として、入力信号311の重み付き2乗平均値のN倍を
求めるようにすると良い。
【0052】ここでは、1次リーク積分によって平均値
を計算したが、平均値の計算には、任意の次数のフィル
タを使用できる。
を計算したが、平均値の計算には、任意の次数のフィル
タを使用できる。
【0053】図4に、パワー推定回路107の第1の実
施例を示す。このパワー推定回路400は、短時間平均
パワー104と長時間平均パワー106を入力として、
パワー推定制御信号108とパワーの推定値109を出
力する。
施例を示す。このパワー推定回路400は、短時間平均
パワー104と長時間平均パワー106を入力として、
パワー推定制御信号108とパワーの推定値109を出
力する。
【0054】しきい値設定回路401は、短時間平均パ
ワー104に基づいて、パワーの推定値109の下限を
定めるしきい値を設定し、比較器402とセレクタ40
3に供給する。比較器402は前記しきい値と長時間平
均パワー106を比較し、比較結果をセレクタ403に
供給する。
ワー104に基づいて、パワーの推定値109の下限を
定めるしきい値を設定し、比較器402とセレクタ40
3に供給する。比較器402は前記しきい値と長時間平
均パワー106を比較し、比較結果をセレクタ403に
供給する。
【0055】セレクタ403は、前記しきい値と長時間
平均パワー106のうち、比較器402が大きいと判断
した方を選択し、パワーの推定値109として出力す
る。レジスタ404は、長時間平均パワーを常に更新す
るように指示するパワー推定制御信号を出力する。
平均パワー106のうち、比較器402が大きいと判断
した方を選択し、パワーの推定値109として出力す
る。レジスタ404は、長時間平均パワーを常に更新す
るように指示するパワー推定制御信号を出力する。
【0056】しきい値の設定方法としては、短時間平均
パワー104の任意の関数を使用できる。適応フィルタ
を安定に動作させるためには、短時間平均パワー104
が増加した際に単調増加する関数を用いることが望まし
い。最も簡単な例は、短時間平均パワー104に比例す
るしきい値を用いることである。短時間平均パワー10
4そのものをしきい値としても良い。
パワー104の任意の関数を使用できる。適応フィルタ
を安定に動作させるためには、短時間平均パワー104
が増加した際に単調増加する関数を用いることが望まし
い。最も簡単な例は、短時間平均パワー104に比例す
るしきい値を用いることである。短時間平均パワー10
4そのものをしきい値としても良い。
【0057】次に、適応フィルタ101の実施例である
トランスバーサル型適応フィルタを説明する。適応フィ
ルタの出力信号y(t)は(2)式で、フィルタ係数w
(i,t)の更新は(4)式で与えられる。以上の処理
は、1タップ分の演算を行う演算回路を縦続接続するこ
とで実現できる。第j番目の演算回路(j=1,…,
N)は、遅延器入力xin(j,t)、加算器入力yi
n(j,t)、フィルタ係数更新量Δ(t)、を入力と
し、遅延処理 xout(j,t)=xin(j,t−1) (14) 畳み込み演算 yout(j,t)=yin(j,t)+w(j−1,t)xin(j,t) (15) 係数更新 w(j−1,t+1)=w(j−1,t)+Δ(t)xin(j,t) (16) を行い、遅延器出力xout(j,t)、加算器出力y
out(j,t)を出力とする。ここで、xin(1,
t)およびyin(1,t)は xin(1,t)=x(t) (17) yin(1,t)=0 (18) で与えられ、フィルタ係数更新量Δ(t)は、
トランスバーサル型適応フィルタを説明する。適応フィ
ルタの出力信号y(t)は(2)式で、フィルタ係数w
(i,t)の更新は(4)式で与えられる。以上の処理
は、1タップ分の演算を行う演算回路を縦続接続するこ
とで実現できる。第j番目の演算回路(j=1,…,
N)は、遅延器入力xin(j,t)、加算器入力yi
n(j,t)、フィルタ係数更新量Δ(t)、を入力と
し、遅延処理 xout(j,t)=xin(j,t−1) (14) 畳み込み演算 yout(j,t)=yin(j,t)+w(j−1,t)xin(j,t) (15) 係数更新 w(j−1,t+1)=w(j−1,t)+Δ(t)xin(j,t) (16) を行い、遅延器出力xout(j,t)、加算器出力y
out(j,t)を出力とする。ここで、xin(1,
t)およびyin(1,t)は xin(1,t)=x(t) (17) yin(1,t)=0 (18) で与えられ、フィルタ係数更新量Δ(t)は、
【0058】
【数6】
【0059】で定義される。
【0060】図5に、適応フィルタ101の実施例を示
す。この適応フィルタ200は、参照入力信号201を
入力とし、出力信号205を求める。また、誤差信号2
04が小さくなるようにフィルタ係数を更新する。適応
フィルタへの参照入力信号201は、遅延器入力xin
(1,t)として第1の演算回路2061 に供給され
る。
す。この適応フィルタ200は、参照入力信号201を
入力とし、出力信号205を求める。また、誤差信号2
04が小さくなるようにフィルタ係数を更新する。適応
フィルタへの参照入力信号201は、遅延器入力xin
(1,t)として第1の演算回路2061 に供給され
る。
【0061】第1の演算回路2061 は、適応フィルタ
への参照入力信号201を遅延器入力xin(1,t)
とし、第1の定数レジスタ207に格納されている定数
0を加算器入力yin(1,t)として、遅延処理、畳
み込み演算、係数更新を行う。また、遅延器出力xou
t(1,t)を第2の演算回路2062 の遅延器入力x
in(2,t)に供給し、加算器出力yout(1,
t)を第2の演算回路2062 の加算器入力yin
(2,t)に供給する。
への参照入力信号201を遅延器入力xin(1,t)
とし、第1の定数レジスタ207に格納されている定数
0を加算器入力yin(1,t)として、遅延処理、畳
み込み演算、係数更新を行う。また、遅延器出力xou
t(1,t)を第2の演算回路2062 の遅延器入力x
in(2,t)に供給し、加算器出力yout(1,
t)を第2の演算回路2062 の加算器入力yin
(2,t)に供給する。
【0062】第2の演算回路2062 は、第1の演算回
路2061 の遅延器出力xout(1,t)を遅延器入
力xin(2,t)とし、第1の演算回路2061 の加
算器出力yout(1,t)を加算器入力yin(2,
t)として遅延処理、畳み込み演算、係数更新を行う。
遅延期出力xout(2,t)を第3の演算回路206
3 の遅延器入力xin(3,t)に供給し、加算器出力
yout(2,t)を第3の演算回路2063 の加算器
入力yin(3,t)に供給する。
路2061 の遅延器出力xout(1,t)を遅延器入
力xin(2,t)とし、第1の演算回路2061 の加
算器出力yout(1,t)を加算器入力yin(2,
t)として遅延処理、畳み込み演算、係数更新を行う。
遅延期出力xout(2,t)を第3の演算回路206
3 の遅延器入力xin(3,t)に供給し、加算器出力
yout(2,t)を第3の演算回路2063 の加算器
入力yin(3,t)に供給する。
【0063】第j番目の演算回路206j (j=3,
…,N−1)は、第2の演算回路2062 と同様に、第
j−1番目の演算回路206j-1 の遅延器出力xout
(j−1,t)と遅延器入力xin(j,t)とし、第
j−1番目の演算回路206j- 1 の加算器出力yout
(j−1,t)を加算器入力yin(j,t)として遅
延処理、畳み込み演算、係数更新を行う。遅延器出力x
out(j,t)を第j+1番目の演算回路206j+1
の遅延器入力xin(j+1,t)に供給し、加算器出
力yout(j,t)を第j+1番目の演算回路206
j+1 の加算器入力yin(j+1,t)に供給する。
…,N−1)は、第2の演算回路2062 と同様に、第
j−1番目の演算回路206j-1 の遅延器出力xout
(j−1,t)と遅延器入力xin(j,t)とし、第
j−1番目の演算回路206j- 1 の加算器出力yout
(j−1,t)を加算器入力yin(j,t)として遅
延処理、畳み込み演算、係数更新を行う。遅延器出力x
out(j,t)を第j+1番目の演算回路206j+1
の遅延器入力xin(j+1,t)に供給し、加算器出
力yout(j,t)を第j+1番目の演算回路206
j+1 の加算器入力yin(j+1,t)に供給する。
【0064】同様に、第N番目の演算回路206N は、
第N−1番目の演算回路206N-1の遅延器出力xou
t(N−1,t)を遅延器入力xin(N,t)とし、
第N−1番目の演算回路206N-1 の加算器出力you
t(N−1,t)を加算器入力yin(N,t)として
遅延処理、畳み込み演算、係数更新を行う。加算器出力
yout(N,t)が適応フィルタ200の出力信号2
05となる。第N番目の演算回路206N の遅延器出力
xout(N,t)は使用しない。
第N−1番目の演算回路206N-1の遅延器出力xou
t(N−1,t)を遅延器入力xin(N,t)とし、
第N−1番目の演算回路206N-1 の加算器出力you
t(N−1,t)を加算器入力yin(N,t)として
遅延処理、畳み込み演算、係数更新を行う。加算器出力
yout(N,t)が適応フィルタ200の出力信号2
05となる。第N番目の演算回路206N の遅延器出力
xout(N,t)は使用しない。
【0065】乗算器208は、誤差信号204にステッ
プサイズ203を乗じ、乗算結果を除算器209に供給
する。除算器209は、乗算器208の乗算結果をパワ
ーの推定値202で除算したものをフィルタ係数更新量
Δ(t)として、N個の演算回路2061 ,…,206
N に供給する。
プサイズ203を乗じ、乗算結果を除算器209に供給
する。除算器209は、乗算器208の乗算結果をパワ
ーの推定値202で除算したものをフィルタ係数更新量
Δ(t)として、N個の演算回路2061 ,…,206
N に供給する。
【0066】図6に、演算回路2061 ,…,206N
の実施例を示す。この演算回路220は、遅延器入力2
21、加算器入力222、フィルタ係数更新量223を
入力として遅延処理、畳み込み演算、係数更新を行い、
遅延器出力224、加算器出力225を出力とする。
の実施例を示す。この演算回路220は、遅延器入力2
21、加算器入力222、フィルタ係数更新量223を
入力として遅延処理、畳み込み演算、係数更新を行い、
遅延器出力224、加算器出力225を出力とする。
【0067】遅延器入力221は遅延器226および第
1の乗算器227に供給される。遅延器226は、遅延
器入力221を1サンプル遅延させたものを遅延器出力
224として出力する。
1の乗算器227に供給される。遅延器226は、遅延
器入力221を1サンプル遅延させたものを遅延器出力
224として出力する。
【0068】第1の乗算器227は遅延器入力221と
係数レジスタ231の内容を乗算し、乗算結果を第1の
加算器228に供給する。第1の加算器228は第1の
乗算器227の乗算結果と加算器入力222を加算し、
加算結果を加算器出力225として出力する。
係数レジスタ231の内容を乗算し、乗算結果を第1の
加算器228に供給する。第1の加算器228は第1の
乗算器227の乗算結果と加算器入力222を加算し、
加算結果を加算器出力225として出力する。
【0069】第2の乗算器229は遅延器入力221と
フィルタ係数更新量223を乗算し、乗算結果を第2の
加算器230に供給する。第2の加算器230は第2の
乗算器229の乗算結果と係数レジスタ231の内容を
加算し、加算結果を係数レジスタ231に格納する。
フィルタ係数更新量223を乗算し、乗算結果を第2の
加算器230に供給する。第2の加算器230は第2の
乗算器229の乗算結果と係数レジスタ231の内容を
加算し、加算結果を係数レジスタ231に格納する。
【0070】以上、図3および図4を用いてトランスバ
ーサル型適応フィルタの例を説明したが、本発明はフィ
ルタ係数の更新に参照入力信号のパワーを使用する、任
意の適応フィルタに適用できる。例えば、再帰型適応フ
ィルタや非線形適応フィルタへの適用も可能である。
ーサル型適応フィルタの例を説明したが、本発明はフィ
ルタ係数の更新に参照入力信号のパワーを使用する、任
意の適応フィルタに適用できる。例えば、再帰型適応フ
ィルタや非線形適応フィルタへの適用も可能である。
【0071】図7に、本発明におけるパワー推定回路1
07の第2の実施例を示す。このパワー推定回路410
は、短時間平均パワー104と長時間平均パワー106
を入力として、パワー推定制御信号108とパワーの推
定値109を出力する。
07の第2の実施例を示す。このパワー推定回路410
は、短時間平均パワー104と長時間平均パワー106
を入力として、パワー推定制御信号108とパワーの推
定値109を出力する。
【0072】第1のしきい値設定回路401は、短時間
平均パワー104に基づいて、パワーの推定値109の
下限を定める第1のしきい値を設定し、第1の比較器4
02とセレクタ403に供給する。第1の比較器402
は前記第1のしきい値と長時間平均パワー106を比較
し、比較結果をセレクタ403に供給する。セレクタ4
03は、前記第1のしきい値と長時間平均パワー106
のうち、前記第1の比較器402が大きいと判断した方
を選択し、パワーの推定値109として出力する。
平均パワー104に基づいて、パワーの推定値109の
下限を定める第1のしきい値を設定し、第1の比較器4
02とセレクタ403に供給する。第1の比較器402
は前記第1のしきい値と長時間平均パワー106を比較
し、比較結果をセレクタ403に供給する。セレクタ4
03は、前記第1のしきい値と長時間平均パワー106
のうち、前記第1の比較器402が大きいと判断した方
を選択し、パワーの推定値109として出力する。
【0073】第2のしきい値設定回路411は、長時間
平均パワー106に基づいて、長時間平均パワーを更新
するか否かの判定に使用する、第2のしきい値を設定
し、第2の比較器412に供給する。第2の比較器41
2は、第2のしきい値と短時間平均パワー104を比較
し、短時間平均パワー104が第2のしきい値より大き
い場合は長時間平均パワーを更新する制御信号を、そう
でない場合は長時間平均パワーを保持する制御信号を生
成し、パワー推定制御信号108として出力する。
平均パワー106に基づいて、長時間平均パワーを更新
するか否かの判定に使用する、第2のしきい値を設定
し、第2の比較器412に供給する。第2の比較器41
2は、第2のしきい値と短時間平均パワー104を比較
し、短時間平均パワー104が第2のしきい値より大き
い場合は長時間平均パワーを更新する制御信号を、そう
でない場合は長時間平均パワーを保持する制御信号を生
成し、パワー推定制御信号108として出力する。
【0074】第1のしきい値は、パワー推定回路107
の第1の実施例と同様に設定する。第2のしきい値の設
定には、長時間平均パワー106の任意の関数を使用で
きる。ただし、第2のしきい値を長時間平均パワー10
6より大きく設定すると、長時間平均パワーは単調増加
することになり、好ましくない。長時間平均パワー10
6の増加に対して、単調増加し、かつ、長時間平均パワ
ー106未満となるような関数が望ましい。このような
関数としては、長時間平均パワー106に1未満の正数
を乗じたものを使用するのが簡単である。
の第1の実施例と同様に設定する。第2のしきい値の設
定には、長時間平均パワー106の任意の関数を使用で
きる。ただし、第2のしきい値を長時間平均パワー10
6より大きく設定すると、長時間平均パワーは単調増加
することになり、好ましくない。長時間平均パワー10
6の増加に対して、単調増加し、かつ、長時間平均パワ
ー106未満となるような関数が望ましい。このような
関数としては、長時間平均パワー106に1未満の正数
を乗じたものを使用するのが簡単である。
【0075】図8に、本発明における第2の実施例であ
るエコーキャンセラのブロック図を示す。本実施例は、
図1に示した第1の実施例におけるパワー推定回路11
2を、短時間平均パワー104と長時間平均パワー10
6およびステップサイズ111に基づいてパワーを推定
するパワー推定回路121で置き換えたものである。パ
ワーの推定にステップサイズ111も使用する点が異な
る。
るエコーキャンセラのブロック図を示す。本実施例は、
図1に示した第1の実施例におけるパワー推定回路11
2を、短時間平均パワー104と長時間平均パワー10
6およびステップサイズ111に基づいてパワーを推定
するパワー推定回路121で置き換えたものである。パ
ワーの推定にステップサイズ111も使用する点が異な
る。
【0076】図9に、パワー推定回路121の第3の実
施例を示す。このパワー推定回路420は、図4に示し
たパワー推定回路400におけるしきい値設定回路40
1を、短時間平均パワー104とステップサイズ111
に基づいてしきい値を設定するしきい値設定回路421
で置き換えたものである。
施例を示す。このパワー推定回路420は、図4に示し
たパワー推定回路400におけるしきい値設定回路40
1を、短時間平均パワー104とステップサイズ111
に基づいてしきい値を設定するしきい値設定回路421
で置き換えたものである。
【0077】しきい値の設定には、短時間平均パワー1
04とステップサイズ111の任意の関数を使用でき
る。短時間平均パワー104の増加およびステップサイ
ズ111の増加に対して、単調増加する関数が望まし
い。このような関数としては、短時間平均パワー104
とステップサイズ111に比例する関数があげられる。
04とステップサイズ111の任意の関数を使用でき
る。短時間平均パワー104の増加およびステップサイ
ズ111の増加に対して、単調増加する関数が望まし
い。このような関数としては、短時間平均パワー104
とステップサイズ111に比例する関数があげられる。
【0078】参照入力信号の短時間平均パワーをPxs
(t)、長時間平均パワーをPx1(t)とする。時定
数がタップ数程度の短時間平均パワーPxs(t)を用
いた学習同定法は、ステップサイズμが2.0未満であ
れば安定である。これより、長時間平均パワーPx1
(t)を用いた場合でも、
(t)、長時間平均パワーをPx1(t)とする。時定
数がタップ数程度の短時間平均パワーPxs(t)を用
いた学習同定法は、ステップサイズμが2.0未満であ
れば安定である。これより、長時間平均パワーPx1
(t)を用いた場合でも、
【0079】
【数7】
【0080】を満たせば安定となることがわかる。した
がって、しきい値Pth(t)として、
がって、しきい値Pth(t)として、
【0081】
【数8】
【0082】なるものを用いると良い。例えば、ステッ
プサイズμと短時間平均パワーPxs(t)と0.5以
上の定数を乗じたものを使用できる。
プサイズμと短時間平均パワーPxs(t)と0.5以
上の定数を乗じたものを使用できる。
【0083】図10に、パワー推定回路121の第4の
実施例を示す。このパワー推定回路430は、図7に示
したパワー推定回路410における第1のしきい値設定
回路401を、短時間平均パワー104とステップサイ
ズ111に基づいてしきい値を設定するしきい値設定回
路421で置き換えたものである。
実施例を示す。このパワー推定回路430は、図7に示
したパワー推定回路410における第1のしきい値設定
回路401を、短時間平均パワー104とステップサイ
ズ111に基づいてしきい値を設定するしきい値設定回
路421で置き換えたものである。
【0084】本実施例における第1のしきい値は、パワ
ー推定回路121の第3の実施例と同様に設定する。第
2のしきい値は、パワー推定回路121の第2の実施例
における、第2のしきい値と同様に設定する。
ー推定回路121の第3の実施例と同様に設定する。第
2のしきい値は、パワー推定回路121の第2の実施例
における、第2のしきい値と同様に設定する。
【0085】
【発明の効果】本発明のシステム同定の方法および装置
は、短時間平均パワーと長時間平均パワーを用いて参照
入力信号パワーを推定することによって、雑音が混入し
た環境下でもフィルタ係数を正しく更新でき、かつ、入
力信号パワーが急激に変動しても安定に動作する。
は、短時間平均パワーと長時間平均パワーを用いて参照
入力信号パワーを推定することによって、雑音が混入し
た環境下でもフィルタ係数を正しく更新でき、かつ、入
力信号パワーが急激に変動しても安定に動作する。
【図1】本発明におけるシステム同定装置の第1の実施
例であるエコーキャンセラを示すブロック図である。
例であるエコーキャンセラを示すブロック図である。
【図2】本発明におけるシステム同定装置で使用する短
時間平均パワー計算回路の実施例である。
時間平均パワー計算回路の実施例である。
【図3】本発明におけるシステム同定装置で使用する長
時間平均パワー計算回路の実施例である。
時間平均パワー計算回路の実施例である。
【図4】本発明におけるシステム同定装置で使用するパ
ワー推定回路の第1の実施例である。
ワー推定回路の第1の実施例である。
【図5】本発明における適応フィルタのブロック図であ
る。
る。
【図6】図5における演算回路のブロック図である。
【図7】本発明におけるシステム同定装置で使用するパ
ワー推定回路の第2の実施例である。
ワー推定回路の第2の実施例である。
【図8】本発明におけるシステム同定装置の第2の実施
例であるエコーキャンセラを示すブロック図である。
例であるエコーキャンセラを示すブロック図である。
【図9】本発明におけるシステム同定装置で使用するパ
ワー推定回路の第3の実施例である。
ワー推定回路の第3の実施例である。
【図10】本発明におけるシステム同定装置で使用する
パワー推定回路の第4の実施例である。
パワー推定回路の第4の実施例である。
【図11】従来の発明であるエコーキャンセラのブロッ
ク図である。
ク図である。
1,201 参照入力信号 2 雑音 3 観測信号 4,204 誤差信号 5 適応フィルタの出力信号 10 スピーカ 11 未知システム 12 マイク 100,120,130 エコーキャンセラ 101,200 適応フィルタ 102 減算器 103 短時間平均パワー推定回路 104 短時間平均パワー 105 長時間平均パワー推定回路 106,314 長時間平均パワー 107,121,131,400,410,420,4
30 パワー推定回路 108,313 パワー推定制御信号 109,202 パワーの推定値 110 ステップサイズ設定回路 111,203 ステップサイズ 205 出力信号 206,220 演算回路 207 定数レジスタ 208,227,229 乗算器 209 除算器 221 遅延器入力 222 加算器入力 223 フィルタ係数更新量 224 遅延器出力 225 加算器出力 226 遅延器 228,230,305,317 加算器 231 係数レジスタ 300 短時間平均パワー計算回路 301,311 入力信号 302 平均パワー 303,315 2乗回路 304,306,316,319 係数乗算器 307,318,404,422 レジスタ 310 長時間平均パワー計算回路 312 平均パワーの推定値 316,319 係数乗算器 320,403 セレクタ 401,411,421 しきい値設定回路 402,412 比較器
30 パワー推定回路 108,313 パワー推定制御信号 109,202 パワーの推定値 110 ステップサイズ設定回路 111,203 ステップサイズ 205 出力信号 206,220 演算回路 207 定数レジスタ 208,227,229 乗算器 209 除算器 221 遅延器入力 222 加算器入力 223 フィルタ係数更新量 224 遅延器出力 225 加算器出力 226 遅延器 228,230,305,317 加算器 231 係数レジスタ 300 短時間平均パワー計算回路 301,311 入力信号 302 平均パワー 303,315 2乗回路 304,306,316,319 係数乗算器 307,318,404,422 レジスタ 310 長時間平均パワー計算回路 312 平均パワーの推定値 316,319 係数乗算器 320,403 セレクタ 401,411,421 しきい値設定回路 402,412 比較器
Claims (9)
- 【請求項1】 参照入力信号を適応フィルタで処理して
得られた出力信号を未知システムの出力信号と雑音が混
在する観測信号から差し引いて誤差信号を求め、前記誤
差信号と前記参照入力信号とステップサイズの積を前記
参照入力信号パワーの推定値で除した値を前記適応フィ
ルタの係数に加えることによって前記適応フィルタの係
数を修正し、前記適応フィルタの係数を未知システムの
インパルス応答の推定値とすることによって未知システ
ムの特性を推定する際に、前記参照入力信号のパワーを
短時間平均して得られる短時間平均パワーおよび前記参
照入力信号のパワーを長時間平均して得られる長時間平
均パワーを計算し、前記短時間平均パワーに基づいて第
1のしきい値を設定し、前記長時間平均パワーが前記第
1のしきい値より小さい場合は前記第1のしきい値を前
記参照入力信号パワーの推定値とし、そうでない場合は
前記長時間平均パワーを前記参照入力信号パワーの推定
値とすることを特徴とするシステム同定方法。 - 【請求項2】 前記第1のしきい値を計算する際に、前
記短時間平均パワーおよび前記ステップサイズを使用す
ることを特徴とする請求項1に記載のシステムの同定方
法。 - 【請求項3】 前記長時間平均パワーを計算する際に、
前記長時間平均パワーに基づいて第2のしきい値を設定
し、前記短時間平均パワーが第2のしきい値より大きい
場合は前記参照入力信号を用いて前記長時間平均パワー
を更新し、そうでない場合は前記長時間平均パワーの更
新を行わないことを特徴とする請求項1又は2記載に記
載のシステム同定方法。 - 【請求項4】 前記長時間平均パワーを計算する際に、
前記長時間平均パワーが前記第1のしきい値より小さい
場合には、前記長時間平均パワーを前記第1のしきい値
で置き換えることを特徴とする請求項1、2又は3記載
のシステム同定方法。 - 【請求項5】 参照入力信号を適応フィルタで処理した
結果を未知システムの出力信号と雑音が混在した観測信
号から差し引いて誤差信号を求め、前記誤差信号に基づ
いて適応フィルタの係数を修正することによって未知シ
ステムの特性を推定するシステム同定装置であって、前
記参照入力信号とフィルタ係数を用いて出 力信号を得る
適応フィルタと、前記適応フィルタの出力信号を未知シ
ステムの出力信号と雑音が混在する観測信号から差し引
いて誤差信号を求め、前記誤差信号を適応フィルタに供
給する減算器と、前記参照入力信号パワーの短時間平均
値である短時間平均パワーを推定する短時間平均パワー
推定回路と、前記参照入力信号に基づいて前記参照入力
信号パワーの長時間平均である長時間平均パワーを推定
する長時間平均パワー推定回路と、前記短時間平均パワ
ーと前記長時間平均パワーに基づいて前記参照入力信号
パワーの推定値を計算するパワー推定回路と、ステップ
サイズを設定するステップ設定回路とを少なくとも具備
し、前記パワー推定回路は、前記短時間平均パワーに基
づいて第1のしきい値を設定する第1のしきい値設定回
路と、前記長時間平均パワーと前記第1のしきい値を比
較する第1の比較器と、前記第1の比較器の比較結果に
基づいて前記第1のしきい値と前記長時間平均パワーの
うち大きい方を選択し、パワーの推定値として出力する
セレクタとを少なくとも具備し、前記適応フィルタは、
前記誤差信号と前記参照入力信号とステップサイズの積
を前記参照入力信号パワーの推定値で除した値を前記適
応フィルタの係数に加えることによって前記適応フィル
タの係数を修正し、前記適応フィルタの係数を未知シス
テムのインパルス応答の推定値とすることによって未知
システムの特性を推定することを特徴とするシステム同
定装置。 - 【請求項6】 前記パワー推定回路が、少なくとも前記
短時間平均パワーに基づいて第1のしきい値を設定する
第1のしきい値設定回路と、前記長時間平均パワーと前
記第1のしきい値を比較する第1の比較器と、前記第1
の比較器の比較結果に基づいて前記第1のしきい値と前
記長時間平均パワーのうち大きい方を選択し、前記パワ
ーの推定値として出力するセレクタと、前記長時間平均
パワーに基づいて第2のしきい値を設定する第2のしき
い値設定回路と、前記短時間平均パワーと前記第2のし
きい値を比較し、前記短時間平均パワーが前記第2のし
きい値より大きい場合は平均パワーを更新するよう指示
する制御信号を、そうでない場合は平均パワーを更新し
ないよう指示するパワー推定制御信号を前記長時間平均
パワー推定回路に供給する第2の比較回路とから構成さ
れ、 前記長時間平均パワー推定回路が、前記パワー推定制御
信号の指示に従って長時間平均パワーの推定を行うこと
を特徴とする請求項5記載のシステムの同定装 置。 - 【請求項7】 前記第1のしきい値設定回路は、前記短
時間平均パワーと前記ステップサイズに基づいて前記第
1のしきい値を設定することを特徴とする請求項5又は
6記載のシステム同定装置。 - 【請求項8】 前記長時間平均パワー推定回路は、少な
くとも前記参照入力信号と前記パワーの推定値に基づい
て前記長時間平均パワーを計算することを特徴とする請
求項5、6又は7記載のシステム同定装置。 - 【請求項9】 前記長時間平均パワー推定回路は、前記
パワー推定制御信号が長時間平均パワーを更新するよう
指示する場合は前記参照入力信号と前記パワーの推定値
に基づいて前記長時間平均パワーを更新し、そうでない
場合は前記パワーの推定値を前記長時間平均パワーとす
ることを特徴とする請求項6又は7記載のシステム同定
装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6269523A JP2947093B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 適応フィルタによるシステム同定の方法および装置 |
CA002161356A CA2161356C (en) | 1994-11-02 | 1995-10-25 | System identification method and apparatus by adaptive filter |
DE69532403T DE69532403T2 (de) | 1994-11-02 | 1995-10-31 | Verfahren und Gerät zur Systemidentifizierung mit adaptivem Filter |
EP95117168A EP0711035B1 (en) | 1994-11-02 | 1995-10-31 | System identification method apparatus by adaptive filter |
US08/550,996 US5699424A (en) | 1994-11-02 | 1995-10-31 | System identification method and apparatus by adaptive filter |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6269523A JP2947093B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 適応フィルタによるシステム同定の方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08130495A JPH08130495A (ja) | 1996-05-21 |
JP2947093B2 true JP2947093B2 (ja) | 1999-09-13 |
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ID=17473583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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---|---|
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