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JP2943728B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2943728B2
JP2943728B2 JP8276067A JP27606796A JP2943728B2 JP 2943728 B2 JP2943728 B2 JP 2943728B2 JP 8276067 A JP8276067 A JP 8276067A JP 27606796 A JP27606796 A JP 27606796A JP 2943728 B2 JP2943728 B2 JP 2943728B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、特にシリコン基板中の重金属汚染物質のゲ
ッタリング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造過程に導入される鉄や
ニッケルなどの重金属汚染物質は、接合面のリーク電流
の増加や、DRAMの電荷保持部に蓄積された電荷の減
少といった悪影響を及ぼすことが知られており、この重
金属汚染の影響をなくす方法としては、製造過程におけ
る重金属汚染量そのものを減少させる製造ラインのクリ
ーン化技術や、導入された重金属汚染物質を半導体素子
の活性面から除去するゲッタリング技術が利用されてい
る。図3にゲッタリング技術を具現するための従来の方
法の一例を示す(特開昭61−159741号公報)。
【0003】図3(a)に示されるように、シリコン基
板301に絶縁膜302を形成する。この絶縁膜302
の形成は、シリコン基板301を酸化することによって
行い、これにより基板301の両面に酸化シリコン膜が
形成される。
【0004】次に図3(b)に示されるように、裏面絶
縁膜除去工程により、絶縁膜302のうちシリコン基板
301の裏面側の絶縁膜302のみを除去し、シリコン
基板301を露出させる。
【0005】次に図3(c)に示されるように、一般的
な多結晶半導体成長工程により、多結晶シリコン膜を成
長させる。これによりシリコン基板301の表面上には
ゲート電極用の膜303が、裏面側には直接多結晶シリ
コン膜304が成長され、この多結晶シリコン膜304
が基板301にストレスを与える。
【0006】さらに図3(d)に示されるように、ゲー
ト電極用の膜303に導電性を付与するため、リンなど
の不純物を拡散する工程を行う。この不純物の拡散は基
板301の裏面側にもなされ、この不純物は、多結晶シ
リコン膜304を通して基板301にも拡散する。その
後、通常の半導体装置製造工程である熱処理を行うと、
多結晶シリコン膜304によるストレスに基づいて生成
される欠陥領域や基板301内にSiP等ができること
によって生ずる歪みに基板301内に含まれているモリ
ブデン,タングステン等の重金属が捕捉される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
技術の問題点は、重金属汚染物質のゲッタリングが不十
分になることにある。
【0008】その理由は、従来例においてシリコン基板
に形成する多結晶シリコン膜は、後にゲート電極などに
利用されるが、半導体デバイスの高集積化,微細化に伴
い、膜厚が薄くなっていくため、基板に与えるストレス
が小さくなり、これにより生成される結晶欠陥も少なく
なり、ゲッタリング能力が低下する。
【0009】また多結晶シリコン付着による効果につい
ても、多結晶シリコン膜の薄膜化や、リンの拡散による
結晶粒界の減少により、ゲッタリング能力が低下する。
また、この方法では、ゲッタリングのための熱処理工程
は他の工程で代用するが、この熱処理は複数回存在する
ため、一回目の熱処理によって重金属汚染物質の除去が
行われたとしても、続く熱処理によって捕らえられた汚
染物質の再放出が起こる可能性が存在する。
【0010】本発明の目的は、重金属汚染物質のゲッタ
リングが十分に行われるような半導体装置の製造方法を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る半導体装置の製造方法は、絶縁膜を形
成する第1の工程と、多結晶シリコン膜をウェハー両面
に成膜する第2の工程と、デバイス製作面側に成膜され
た前記多結晶シリコン膜を除去する第3の工程と、熱処
を行う第4の工程と、金属配線を形成する第5の工程
を含む半導体装置の製造方法であって、前記絶縁膜は、
前記金属配線と下地との間の層間絶縁膜であり、 前記第
3の工程は、デバイス製作面側に成膜された前記多結晶
シリコン膜を除去するとともに、前記絶縁膜を平坦化す
る工程であり、 前記第4の工程は、ゲッタリングを行う
工程であり、 前記第5の工程は、前記第4の工程の直後
に行われる工程である
【0012】また前記第3の工程において、CMP技術
によって、デバイス製作面側に成膜された前記多結晶シ
リコン膜を除去するとともに、前記絶縁膜を平坦化する
ものである。
【0013】また前記第3の工程において、ドライエッ
チングによって、デバイス製作面側に成膜された前記多
結晶シリコン膜を除去するとともに、前記絶縁膜を平坦
化するものである。
【0014】
【0015】
【0016】
【作用】本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体
基板に多結晶シリコン膜の成長と、その後の熱処理によ
る重金属汚染物質の拡散とにより、ゲッタリングがなさ
れる。多結晶シリコン膜を利用したゲッタリング方法で
は、ゲッタリング能力の強弱が多結晶シリコンの結晶粒
界の多さに左右されるため、この結晶粒界が多いことが
望ましい。
【0017】結晶粒界は、多結晶シリコン膜の厚さが大
きいほど多くなるが、本発明では、形成する多結晶シリ
コン膜厚は、ゲート電極形成等による制限を受けないた
め、十分な厚さの膜を形成することができる。それは、
シリコン基板の裏面だけでなく、デバイス製作(形成)
面に多結晶シリコン膜の膜が形成されたときでも、この
膜だけをエッチング技術やCMP(Chemical
MechanicalPolishing)技術によっ
て除去することが可能だからである。
【0018】特にCMP技術による除去の場合には、層
間絶縁膜の平坦化と同時に行うことができるため、工程
の増加を招かない。
【0019】さらに一般に多結晶シリコンは成膜直後が
一番結晶が小さい、すなわち結晶粒界が多いが、熱処理
などの工程を経ることによって再結晶化が起こり、粒界
が減少してゆく。また、その際に捕らえられていた重金
属汚染物質の放出の可能性があり、かつ次工程でのゲッ
タリングの効果が弱くなる。
【0020】しかしながら、半導体装置製造工程におい
て一般的に配線工程以降の工程では高温での熱処理工程
がない。そこで、本発明は、ポリコン膜の成長を配線工
程の直前に行うため、ゲッタリングに必要となる以外の
余分な熱処理工程を経ることがない。
【0021】この重金属汚染物質の拡散に使用する熱処
理は、専用の工程を設けても良いが、半導体基板と配線
とのコンタクトを形成する際に熱処理工程がある場合に
は、その工程を利用すれば、ゲッタリングのための専用
工程は必要なくなる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図に
より説明する。
【0023】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図で
ある。
【0024】図1(a)に示すように、一般的な半導体
装置の作成方法を用いて、シリコン基板101にLOC
OS法により素子分離領域102を形成し、次いでシリ
コン基板101を酸化することにより、ゲート酸化膜1
03を膜厚8nm厚に成長させる。その後、多結晶シリ
コン膜を30nm厚に形成し、PR技術とドライエッチ
ング技術によりパターンニングを行いゲート電極104
を形成し、次いでサイドウォール105を形成する。
【0025】さらに図1(a)に示すように、シリコン
基板101のデバイス製作面側に層間絶縁膜106を形
成し(絶縁膜形成工程)、その後、図1(b)に示すよ
うに、化学的気相成長法によりシリコン基板101の層
間絶縁膜106上及びシリコン基板101の裏面側に多
結晶シリコン膜を成長させる(多結晶シリコン膜形成工
程)。ここで、絶縁膜としての層間絶縁膜106は、配
線工程前に形成される層間絶縁膜である。また、シリコ
ン基板101の裏面側では、多結晶シリコン膜は、基板
裏面と直接接触させて堆積する。実施形態1では、シリ
コン基板101裏面の多結晶シリコン膜に107,層間
絶縁膜106上の多結晶シリコン膜に108を付して説
明する。多結晶シリコン膜107,108の厚さは、膜
の応力の影響によって、シリコン基板101が変形して
後の工程に影響を与えないような範囲であれば制限はな
いが、ゲッタリングの効果などを考慮すると、およそ1
μmまでが妥当な厚さである。
【0026】続いて図1(c)に示すように、層間絶縁
膜106上に成長させた多結晶シリコン膜108のみを
除去する(除去工程)。多結晶シリコン膜108を除去
するには、例えばCMP(Chemical Mech
anical Polishing)技術を用いる。C
MP技術は、一般に層間絶縁膜106を平坦にする工程
に使用されるものであるため、多結晶シリコン膜108
の除去では、多結晶シリコン用の液を用いて同時に行う
ことにより、多結晶シリコン膜108の除去処理と層間
絶縁膜106の平坦化処理とを同時に行なうことがで
き、余分な工程の増加を招かない。また、多結晶シリコ
ン膜108の除去は、ドライエッチングを使用したエッ
チングでもかまわない。
【0027】続いて、シリコン基板101の裏面側に形
成した多結晶シリコン膜107にゲッタリングさせるた
めの熱処理を行う(熱処理工程)。熱処理は、500〜
900℃の範囲で行うが、シリコン基板101中での重
金属汚染物質の拡散距離を考慮して、熱処理温度が低い
ほど長時間の熱処理を行う必要がある。例えば、鉄の場
合では900℃でのシリコン基板101中の拡散係数が
およそ2×10-6cm2/sであるので、10分の熱処
理を施せば、シリコン基板101裏面の多結晶シリコン
膜107に十分鉄をゲッタリングすることができる。
【0028】次に図1(d)に示すように、ゲッタリン
グ処理が終了した後に配線処理を行なう。すなわち、ゲ
ッタリング処理が終了したシリコン基板101のデバイ
ス製作面側の平坦化された層間絶縁膜106上に第1の
配線109を形成する。また、必要に応じて多層配線と
するため、第1の配線109上に配線処理用の層間絶縁
膜110を形成し、層間絶縁膜110上に第2の配線1
11を形成する。シリコン基板101のデバイス製作面
側に形成されたデバイスと第1の配線109とは、層間
絶縁膜106のスルーホールを介して電気的に接続され
る。また第1の配線109と第2の配線111とは、層
間絶縁膜110のスルーホールを介して電気的に接続さ
れる。
【0029】なお、図1に示した実施形態1では、層間
絶縁膜106上に形成された多結晶シリコン膜108を
除去した後、ゲッタリングのための熱処理を行っている
が、熱処理を行った後、多結晶シリコン膜108を除去
しても良い。また、多結晶シリコン膜108を除去する
にあたっては、層間絶縁膜106の表層も併せて除去す
るようにしてもよい。
【0030】(実施形態2)図2は、本発明の実施形態
2に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図で
ある。
【0031】図2に示した実施形態2では、実施形態1
と同様に図2(a)に示すように、シリコン基板201
上に素子分離領域202,ゲート酸化膜203,ゲート
電極204,サイドウォール205を形成する。
【0032】実施形態2は、実施形態1と異なり、図2
(b)に示すように、層間絶縁膜206を形成した後、
シリコン基板201のデバイス製作面側と反対側の裏面
のみに多結晶シリコン膜207を基板と直接接触させて
形成する。次いで熱処理を行い、ゲッタリングを行う。
【0033】次に図2(c)及び(d)に示すように、
ゲッタリング処理が終了した後に配線処理を行なう。す
なわち、図2(c)に示すように、層間絶縁膜206を
平坦化する。次にゲッタリング処理が終了してシリコン
基板201のデバイス製作面側の平坦化された層間絶縁
膜206上に第1の配線209を形成する。また、必要
に応じて多層配線とするため、第1の配線209上に配
線処理用の層間絶縁膜210を形成し、層間絶縁膜21
0上に第2の配線211を形成する。シリコン基板20
1のデバイス製作面側に形成されたデバイスと第1の配
線209とは、層間絶縁膜206のスルーホールを介し
て電気的に接続される。また第1の配線209と第2の
配線211とは、層間絶縁膜210のスルーホールを介
して電気的に接続される。
【0034】実施形態1及び2において、シリコン基板
101,201の裏面側に堆積した多結晶シリコン膜1
07,208は、熱処理後であって、配線工程が行なわ
れる前段階にて除去するようにしてもい。このことによ
り、多結晶シリコン膜107,208の除去とともに、
シリコン基板101,201の裏面をも削り落とす(5
0〜100nm)ことが可能となり、基板裏面の切削に
より基板101,201の裏面側に残留するゲッタリン
グの不純物も除去することができ、次工程以降にゲッタ
リングの不純物が基板に再拡散することを防止すること
ができるとう利点がある。また、本発明は図示の実施形
態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想
の範囲内で種々変更することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、絶
縁膜形成後に多結晶シリコン膜を形成し、半導体基板の
デバイス製作面側の多結晶シリコン膜を除去した後に熱
処理を行う、もしくは熱処理を行った後に多結晶シリコ
ン膜を除去するため、ゲッタリングの効果を十分に得る
ことができ、半導体装置の歩留りや信頼性を向上するこ
とができる。
【0036】その理由として、多結晶シリコン膜を半導
体基板のデバイス製作面に形成した場合でも、後工程で
デバイス製作面に堆積した多結晶シリコン膜のみを除去
するため、半導体基板の裏面に形成した多結晶シリコン
膜の厚さが制限を受けることがなく、十分な厚さの膜を
形成できることとなり、ゲッタリングの効果を高めるこ
とができるためである。
【0037】またゲッタリングのための熱処理も必要最
小限のもののみとなり、ポリシリコン膜の再結晶化を阻
止し、しかも、一度ゲッタリングされた重金属汚染物質
の再放出もなく、ゲッタリング効果を弱めることもない
ため、ゲッタリング効果を一層高くすることができる。
【0038】また半導体基板の裏面側に堆積した多結晶
シリコン膜は、熱処理後であって、配線工程が行なわれ
る前段階にて除去することにより、該多結晶シリコン膜
の除去とともに、半導体基板の裏面をも削り落とす(5
0〜100nm)ことが可能となり、基板裏面の切削に
より基板の裏面側に残留するゲッタリングの不純物も除
去することができ、次工程以降にゲッタリングの不純物
が基板に再拡散することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造方
法を工程順に示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造方
法を工程順に示す断面図である。
【図3】従来の半導体装置の製造方法を工程順に示す断
面図である。
【符号の説明】
101,201,301 シリコン基板 102,202 素子分離領域 103,203 ゲート酸化膜 104,204 ゲート電極 105,205 サイドウォール 106,206 層間絶縁膜 107,108,207 多結晶シリコン膜 109,111,209,211 配線

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁膜を形成する第1の工程と、多結晶
    シリコン膜をウェハー両面に成膜する第2の工程と、デ
    バイス製作面側に成膜された前記多結晶シリコン膜を
    する第3の工程と、熱処理を行う第4の工程と、金属
    配線を形成する第5の工程を含む半導体装置の製造方法
    であって、前記絶縁膜は、前記金属配線と下地との間の層間絶縁膜
    であり、 前記第3の工程は、デバイス製作面側に成膜された前記
    多結晶シリコン膜を除去するとともに、前記絶縁膜を平
    坦化する工程であり、 前記第4の工程は、ゲッタリングを行う工程であり、 前記第5の工程は、前記第4の工程の直後に行われる工
    程である ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第3の工程において、CMP技術に
    よって、デバイス製作面側に成膜された前記多結晶シリ
    コン膜を除去するとともに、前記絶縁膜を平坦化する
    とを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第3の工程において、ドライエッチ
    ングによって、デバイス製作面側に成膜された前記多結
    晶シリコン膜を除去するとともに、前記絶縁膜を平坦化
    することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製
    造方法。
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