JP2838068B2 - 流体圧シリンダ - Google Patents
流体圧シリンダInfo
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Description
係り、特には流体圧シリンダを構成しているシリンダチ
ューブとそれに嵌挿されたカバー部材とのガタつきを防
止するための構造に関するものである。
ー部材を嵌挿し、それによって形成されたシリンダ内部
空間にピストン及びロッドを摺動可能に収容した流体圧
シリンダが知られている。
シリンダチューブに対して確実に係止させる必要があ
り、図6にはそのような係止構造の一例が示されてい
る。シリンダチューブ41の開口端内周面には、段部4
2が形成されている。この段部42の側面には、嵌挿さ
れたロッドカバー43の内端面が当接するようになって
いる。ロッドカバー43の外周部には環状溝44が形成
されており、その環状溝44内にはシールパッキン45
が嵌合されている。そして、開口端に嵌挿されたロッド
カバー43の外端面側には、例えばCリング46等の係
止具が設けられている。そして、このCリング46の作
用によって、ロッドカバー43がシリンダチュー41に
係止されている。
ング46とロッドカバー43の外端面との間、またはロ
ッドカバー43の外端面と段部42の側面との間に、あ
る程度の空隙47を設けておく必要がある。従って、こ
の空隙47がロッドカバー43をガタつかせる原因とな
る。しかも、このようなガタつきがあると、金属部材と
ゴム部材との摺動に起因する粉塵の量がシリンダ内に増
加するため、不具合が起こる率も高くなる。それゆえ、
ガタつきをなくすために各部品の加工精度を高めなけれ
ばならず、これが高コスト化をもたらす原因となってい
た。
案が提案されていた(実公平53−22713号公報参
照)。図7,図8に示されるように、この改良案では、
ロッドカバー43の外周面に設けられた段部49にリン
グ嵌合溝50を形成し、そのリング嵌合溝50内に弾性
リング51を嵌合した構成としている。この改良案で
は、両方の段部42,49に弾性リング51が挟圧され
る状態までロッドカバー43を嵌挿したうえで、Cリン
グ46を周溝52に係止する。上記の構造であると、弾
性リング51の弾性によってロッドカバー43が外端面
側に付勢される。その結果、ロッドカバー43の内外端
面における空隙47が解消され、ロッドカバー43のガ
タつきが防止されるようになっている。
溝50内に嵌合されている弾性リング51は、Cリング
46の取り付け時に、段部42の側面にある突出コーナ
ー部分に対して圧接されることになる。すると、略直角
である突出コーナー部分が弾性リング51に大きく食い
込んでしまう場合がある。この場合、弾性リング51に
傷が付いたり永久変形が生じたりすることにより、弾性
リング51の耐久性が損なわれる。また、弾性リング5
1がシールパッキン機能も兼ねている場合には、シリン
ダのシール性も損なわれる。
形に耐え得るような大きな弾性リング51を使用するこ
とである。しかしながら、弾性リング51を大きくする
と、ロッドカバー43とシリンダチューブ41との間の
摺動抵抗が増大してしまい、ロッドカバー43の嵌挿作
業が困難になる。
溝50を外周面に設けた場合、構造的にロッドカバー4
3の強度が弱くなり、ロッドカバー43の耐久性が損な
われてしまう。しかも、このような場合には溝加工すべ
き箇所が増える分だけコスト高になる。
たものであり、その目的は、耐久性やコスト性等の低下
を伴うことなく、カバー部材のガタつきを確実に防止す
ることができる流体圧シリンダを提供することにある。
めに、請求項1に記載の発明では、シリンダチューブ
と、前記シリンダチューブの開口端に嵌挿されるカバー
部材と、そのカバー部材よりも開口端側に配置されると
ともに同カバー部材を前記シリンダチューブに係止する
係止具と、前記シリンダチューブの開口端内周面に形成
された第1の段部と、前記カバー部材の外周面に形成さ
れた第2の段部と、前記第1の段部側面にある係止面及
び前記第2の段部側面にある被係止面に対して圧接しか
つ前記カバー部材を前記開口端側に付勢する弾性部材と
を備えた流体圧シリンダにおいて、前記被係止面は、カ
バー部材軸線方向から可視の単純な形状をした面であ
り、前記弾性部材は、前記第1の段部の突出コーナー部
分に対して非圧接状態となるように配置されていること
を特徴とする流体圧シリンダをその要旨とする。
て、前記第1の段部における段差及び前記第2の段部に
おける段差はともに等しいことをその要旨とする。請求
項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記
弾性部材の内外径差は、前記第1の段部における段差よ
りも小さいことをその要旨とする。
のいずれか1項において、前記弾性部材は、前記カバー
部材の外周面に嵌合しうる弾性リングであることをその
要旨とする。
て、前記弾性部材は、断面略円形状かつゴム製であるこ
とをその要旨とする。以下、本発明の「作用」について
説明する。
部材の弾性力によってカバー部材が外端面側に、即ち係
止具側に付勢される。その結果、カバー部材の内外端面
における空隙が解消され、カバー部材のガタつき防止が
図られる。
可視の単純な形状をした面としたことにより、カバー部
材の外周面における第2の段部への溝加工が不要にな
る。従って、肉薄部分ができることもなく、カバー部材
の強度低下が防止される。このため、カバー部材の耐久
性が向上する。しかも、当該部分への溝加工が減る分だ
け低コスト化が図られる。
ナー部分に対して非圧接状態となるように配置されてい
るため、係止具の取り付け時における弾性部材の傷付き
や永久変形が確実に防止される。よって、弾性部材の耐
久性が向上する。特に、弾性部材がシールパッキン機能
も兼ねている場合には、シリンダのシール性の向上も達
成される。
部における段差をともに等しくしておくことにより、弾
性部材を収容するための空間として有利な形状が得られ
る。即ち、第1の段部の突出コーナー部分が、前記空間
の内方に飛び出すことがなくなる。このため、係止具の
取り付け時において弾性部材が突出コーナー部分に食い
込まず、同部分に対して弾性部材を非圧接状態にするこ
とができる。
の内外径差を第1の段部における段差よりも小さく設定
しておくことにより、弾性部材が突出コーナー部分に食
い込まなくなる。よって、突出コーナー部分に対して弾
性部材を非圧接状態とすることができる。また、このよ
うな寸法に設定すると、カバー部材とシリンダチューブ
との摺動抵抗も小さくなるため、結果としてカバー部材
の嵌挿作業が容易になる。
がカバー部材の外周面に嵌合しうる弾性リングであるた
め、弾性部材の弾性力が全周にわたって均等に作用す
る。このため、よりいっそうカバー部材のガタつき防止
が図られる。
が断面略円形状かつゴム製であることから、カバー部材
とシリンダチューブとの間に好適なシール性が確保され
る。即ち、この場合には弾性部材がシールパッキン機能
を備えたものとなることから、別途シールパッキンを設
ける必要がなくなる。ゆえに、構成の簡略化や低コスト
化を達成することができる。
形態の流体圧シリンダ1を図1〜図3に基づき詳細に説
明する。
するシリンダチューブ2は円筒状の部材であって、その
側面に3つのポート3,4,5を備えている。それらの
うちの2つは作動流体であるエアを給排するための第1
及び第2のポート3,4であり、残りの1つのポートは
粉塵排出用の第3のポート5である。これらのポート
3,4,5は、それぞれ連通路6,7,8を介してシリ
ンダチューブ2の内壁面側に連通されている。
ューブ2の両側にある開口端内周面には、それぞれ第1
の段部D1 が形成されている。第1の段部D1 のうち左
側にあるものを境目として、左側の領域は左側大径部2
a、右側の領域は小径部2bとなっている。また、第1
の段部D1 のうち右側にあるものを境目として、左側の
領域は小径部2b、左側の領域は右側大径部2cとなっ
ている。左側大径部2a及び右側大径部2bには、係止
具としてのCリング9を係止するための周溝10がそれ
ぞれ形成されている。
ー部材としてのピストンカバー11が嵌挿されており、
同じくその左側開口端にはカバー部材としてのロッドカ
バー12が嵌挿されている。従って、これら各部材2,
11,12により、シリンダチューブ2の内部にピスト
ン収容空間が形成されている。この空間内には、一端面
にロッド14を備えるピストン13がシリンダ1の軸線
方向に沿って摺動可能に収容されている。また、同ピス
トン13は、前記空間を2つの圧力作用室15,16に
区画している。そのうちの一方は第1のポート3と連通
し、他方は第2のポート4と連通している。
明する。このロッドカバー12は円筒状の部材であり、
その中心にあるロッド挿通孔20内には前記ロッド14
が摺動可能に挿通されるようになっている。ロッドカバ
ー12の内周面には、パッキン嵌合溝21,22が所定
間隔を隔てて設けられている。そして、これらのパッキ
ン嵌合溝21,22内には、それぞれ断面略U字状をし
たゴム製のロッドパッキン23が嵌合されている。
外周面とロッド挿通孔20との界面をシールする役割を
果たす。その結果、圧力作用室16内のエアがロッド挿
通孔20を介して外部に漏出することが防止される。な
お、ロッドカバー12とロッド14との摺動によって発
生した粉塵等の漏出も同様に防止される。
摺動によって発生する粉塵を集めるための内側集塵溝2
4が形成されている。この内側集塵溝24は、連通路2
5を介して外側集塵溝26に連通している。
端側には、第2の段部D2 が形成されている。従って、
その第2の段部D2 よりも左側の領域は大径部12a、
右側の領域は小径部12bとなっている。ここで、左側
大径部2aの内径及び大径部12aの外径の寸法は、ほ
ぼ等しくなるように設計されている。小径部2bの内径
及び小径部12bの外径の寸法も、同じくほぼ等しくな
るように設計されている。従って、第1の段部D1 にお
ける段差及び第2の段部D2 における段差は、ほぼ等し
くなる。また、嵌挿されたロッドカバー12の外周面と
シリンダチューブ2の内周面との間には、殆ど隙間が形
成されないことになる。
施形態では、第1の段部D1 の側部が係止面27とし
て、第2の段部D2 の側部が被係止面28として機能す
る。これらの面27,28は、いずれもシリンダチュー
ブ2の軸線方向(ロッドカバー12の軸線方向)に対し
て垂直な関係にある。従って、前記両面27,28は、
ともに軸線方向から可視でありかつ単純な形状を有して
いる。ロッドカバー12を嵌挿すると、係止面27と被
係止面28とは対向し合った状態となる。
面27、被係止面28、シリンダチューブ2における左
側大径部2aの内表面及びロッドカバー12における小
径部12bの外表面の4面によって、断面矩形状かつ環
状の収容空間29が区画される。そして、この収容空間
29内には、弾性部材としての断面円形状の弾性リング
30が収容されている。この弾性リング30は、ロッド
カバー12の小径部2bにあらかじめ嵌合されている。
弾性リング30の内外径差は、第1の段部D1における
段差と同程度またはそれよりも若干小さく設定されてい
る。なお、本実施形態の弾性リング30は、ロッドパッ
キン23と同じくゴム製となっている。この内外径差が
前記段差よりも大きいと、弾性リング30がロッドカバ
ー12の外周面に突出してしまい、ロッドカバー12の
摺動抵抗増大の原因となるからである。
いて説明する。本実施形態のシリンダ1では、最初にロ
ッドカバー12を取り付け、次にピストン13と一体に
なっているロッド14をロッドカバー12に挿通させ、
最後にピストンカバー11を取り付ける。なお、ロッド
カバー12及びピストンカバー11の取り付け順序を逆
にしてもよい。ここでは前者を例にとって説明すること
とする。
リング30を嵌合しておく。この状態でロッドカバー1
2をシリンダチューブ2の左側開口端に嵌挿する(図2
参照)。そして、ロッドカバー12をいっぱいまで押圧
した状態で、Cリング9を周溝10内に係止する。この
場合、弾性リング30は、係止面27、被係止面28、
左側大径部2aの内表面及び小径部12bの外表面の4
面に圧接した状態となる。従って、ロッドカバー12の
軸線方向に作用する弾性リング30の弾性力により、ロ
ッドカバー12が開口端側に、即ちCリング9側に付勢
される(図1参照)。その結果、ロッドカバー12がシ
リンダチューブ2に固定される。その一方で、弾性リン
グ30は、第1の段部D1 の突出コーナー部分18に対
しては常に非圧接の状態となる。
ッド14をロッドカバー12に挿通させた後、Cリング
9を用いてピストンカバー11の取り付けを行う。前記
ピストンカバー11についても、基本的にはロッドカバ
ー12の取り付け方法と同様に行えばよい。
する。第1のポート3にエアを供給すると、連通路6を
介して第1の圧力作用室15内にエアが導入される。そ
の結果、ピストン13が左側に移動し、ロッド14がシ
リンダ1から突出する。逆に、第2のポート4にエアを
供給すると、連通路7を介して第2の圧力作用室16内
にエアが導入される。その結果、ピストン13が右側に
移動し、ロッド14がシリンダ1に没入する。以上のよ
うなエアの給排を交互に行うことにより、ロッド14を
往復動させること、換言するとシリンダ1を伸縮させる
ことができる。
る粉塵は、内側集塵溝24、連通路25、外側集塵溝2
6及び第3のポート5を介して真空吸引され、シリンダ
1の外部に排出される。従って、既に述べたようにロッ
ド挿通孔20を介して粉塵がシリンダ1の外部に粉塵が
排出されることはない。それゆえ、このシリンダ1は、
例えば半導体製造用のクリーンルーム等での使用に極め
て適したものとなっている。
果を以下に列挙する。 (イ)このシリンダ1では、弾性リング30の弾性力に
よってロッドカバー12がCリング9側に付勢される。
従って、ロッドカバー12の内外端面における空隙が解
消され、ロッドカバー12のガタつき防止が図られる。
ゆえに、ガタつきに起因する粉塵量の増加といった問題
も少なくなる。以上の結果、従来のように各部品の加工
精度を高める必要性も少なくなり、加工コストの低減を
図ることができる。
をロッドカバー12の軸線方向から可視の単純な形状と
している。このため、ロッドカバー12の外周面におけ
る第2の段部D2 への溝加工が不要になる。従って、肉
薄部分ができることもなく、ロッドカバー12の強度の
低下が防止される。以上の結果、ロッドカバー12の耐
久性が確実に向上する。しかも、当該部分への溝加工が
減る分だけ低コスト化を図ることができる。
0が、第1の段部D1 の突出コーナー部分18に対して
非圧接状態となるように配置されている。即ち、両方の
段部D1 ,D2 における段差がともに等しく設定されて
おり、それによって有利な形状をした弾性リング30用
の収容空間29が形成されていることによる。前記のよ
うな設定にしておくと、収容空間29の内方に突出コー
ナー部分18が飛び出さないからである。
0の内外径差が第1の段部D1 における段差よりも小さ
く設定されている。このことも、突出コーナー部分18
に対する弾性リング30の圧接を防止するうえである程
度貢献している。また、このような寸法に設定すると、
ロッドカバー12とシリンダチューブ2との摺動抵抗も
小さくなる。このため、結果としてロッドカバー12の
嵌挿作業が従来に比べて容易になる。
0がロッドカバー12の外周面に嵌合しうる構造となっ
ている。そのため、弾性リング30の弾性力がその全周
にわたって均等に作用し、よりいっそうのロッドカバー
12のガタつき防止が図られる。
グ30が断面円形状かつゴム製であることから、ロッド
カバー12とシリンダチューブ2との間に好適なシール
性が確保される。従って、この場合には弾性リング30
がシールパッキン機能をも備えたものとなる。よって、
必ずしも別途シールパッキンを設ける必要がない。ゆえ
に、構成の簡略化や低コスト化を達成することができ
る。
12ばかりでなくピストンカバー11についても同様の
ガタつき防止構造が採用されている。このことが粉塵の
発生量をよりいっそう低減させている。
ことが可能である。 (1)図4に示される別例1のシリンダ31では、第2
の段部D2 の形状が若干異なっている。第2の段部D2
の側面にある被係止面32は、ロッドカバー12の軸線
方向に対して傾斜した環状平面であり、被係止面32の
形成部分はロッドカバー12の内端側方向に向かって徐
々に縮径している。従って、このシリンダ31では、弾
性リング30を収容するための空間の断面形状は略台形
状(ないしは略三角形状)になる。この構成の利点は、
ロッドカバー12外周面の加工時に要求される精度がそ
れほど高くないということである。なお、係止面27側
のみを傾斜させた構成や、係止面27及び被係止面28
の両方を傾斜させた構成も許容される。
6では、ロッドカバー12の大径部12aにおける外周
面に環状溝37が形成されている。そして、この環状溝
37内には、シールパッキン38が嵌合されている。こ
の構成であると必要とされる部品点数が若干増える反
面、より小さな弾性リング30を使用することが可能と
なる。弾性リング30にシールパッキン機能が要求され
なくなるからである。
ることはなく、弾性を有するその他の樹脂製であっても
よい。 (4)さらに弾性部材は必ずしもリング状(連続状)で
なくてもよく、C状のもの、つまり不連続状のもの等で
あってもよい。ただし、シールパッキン機能を持たせよ
うとする場合には、前記実施形態のようにリング状であ
ることが要求される。
プリングなどを使用することも勿論許容される。この場
合、スプリングの構成材料はゴム等のような樹脂に限定
されることはなく、金属やセラミック等であってもよ
い。即ち、自身の弾性によりロッドカバー12を外端面
側に付勢しうるような構造を有するものであれば、その
材質は問わない。
ー12やシリンダチューブ2と別体であってもよく、ま
たそれら12,2のうちのいずれかと一体であってもよ
い。例えば、被係止面27や係止面28に弾性を有する
樹脂材料をコーティングすることにより、弾性部材に相
当する樹脂層を形成してもよい。ただし、弾性部材の交
換が可能であるという点において、前記実施形態の構成
のほうが有利であるといえる。
的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される
技術的思想を以下に列挙する。 (1) シリンダチューブと、前記シリンダチューブの
開口端に嵌挿されるカバー部材と、そのカバー部材より
も開口端側に配置されるとともに同カバー部材を前記シ
リンダチューブに係止する係止具と、前記シリンダチュ
ーブの開口端内周面に形成された第1の段部と、前記カ
バー部材の外周面に形成された第2の段部と、前記第1
の段部側面にある係止面及び前記第2の段部側面にある
被係止面に対して圧接しかつ前記カバー部材を前記開口
端側に付勢する弾性部材とを備えた流体圧シリンダにお
いて、前記被係止面は、カバー部材軸線方向から可視の
単純な形状をした面であることを特徴とする流体圧シリ
ンダ。この構成であると、カバー部材の外周面特定部位
への溝加工が不要になり、カバー部材の強度低下防止及
び低コスト化が図られる。
ダチューブの開口端に嵌挿されるカバー部材と、そのカ
バー部材よりも開口端側に配置されるとともに同カバー
部材を前記シリンダチューブに係止する係止具と、前記
シリンダチューブの開口端内周面に形成された第1の段
部と、前記カバー部材の外周面に形成された第2の段部
と、前記第1の段部側面にある係止面及び前記第2の段
部側面にある被係止面に対して圧接しかつ前記カバー部
材を前記開口端側に付勢する弾性部材とを備えた流体圧
シリンダにおいて、前記弾性部材は、前記第1の段部の
突出コーナー部分に対して非圧接状態となるように配置
されていることを特徴とする流体圧シリンダ。この構成
であると、弾性部材の傷付きや永久変形が確実に防止さ
れ、弾性部材の耐久性が向上する。
のいずれかにおいて、前記被係止面は、カバー部材軸線
方向に対して傾斜した環状平面であり、同被係止面形成
部分は同カバー部材の内端側方向に向かって徐々に縮径
していることを特徴とする流体圧シリンダ。この構成で
あると、カバー部材外周面の加工時に高い加工精度が要
求されないため、加工コストの低減を図ることができ
る。
語を次のように定義する。 「弾性部材: 主としてゴム等の樹脂材料からなる部材
をいうが、金属材料やセラミック材料等のような樹脂以
外の材料からなる部材であっても、スプリング等のよう
に構造的に弾性を有するものであればよい。」
載の発明によれば、耐久性やコスト性等の低下を伴うこ
となく、カバー部材のガタつきを確実に防止することが
できる流体圧シリンダを提供することができる。
を収容するための空間の内方に突出コーナー部分が飛び
出さなくなるため、同部分に対する弾性部材の食い込み
を確実に防止することができる。
ナー部分に対する弾性部材の食い込みを確実に防止する
ことができるとともに、カバー部材の嵌挿作業を容易に
することができる。
の弾性力が全周にわたって均等に作用するため、よりい
っそうカバー部材のガタつき防止が図られる。請求項5
に記載の発明によると、好適なシール性が確保されるた
め別途シールパッキンを設ける必要がなくなり、もって
構成の簡略化や低コスト化を達成することができる。
拡大断面図。
図。
図。
図。
図。
図。
ブ、9…係止具としてのCリング、12…カバー部材と
してのロッドカバー、18…突出コーナー部分、27…
係止面、28,32…被係止面、30…弾性部材として
の弾性リング、D1 …第1の段部、D2 …第2の段部。
Claims (5)
- 【請求項1】シリンダチューブ(2)と、前記シリンダ
チューブ(2)の開口端に嵌挿されるカバー部材(1
2)と、そのカバー部材(12)よりも開口端側に配置
されるとともに同カバー部材(12)を前記シリンダチ
ューブ(2)に係止する係止具(9)と、前記シリンダ
チューブ(2)の開口端内周面に形成された第1の段部
(D1 )と、前記カバー部材(12)の外周面に形成さ
れた第2の段部(D2 )と、前記第1の段部(D1 )側
面にある係止面(27)及び前記第2の段部(D2 )側
面にある被係止面(28)に対して圧接しかつ前記カバ
ー部材(12)を前記開口端側に付勢する弾性部材(3
0)とを備えた流体圧シリンダ(1,31,36)にお
いて、 前記被係止面(28)は、カバー部材(12)軸線方向
から可視の単純な形状をした面であり、前記弾性部材
(30)は、前記第1の段部(D1 )の突出コーナー部
分(18)に対して非圧接状態となるように配置されて
いることを特徴とする流体圧シリンダ。 - 【請求項2】前記第1の段部(D1 )における段差及び
前記第2の段部(D2 )における段差はともに等しいこ
とを特徴とする請求項1に記載の流体圧シリンダ。 - 【請求項3】前記弾性部材(30)の内外径差は、前記
第1の段部(D1 )における段差よりも小さいことを特
徴とする請求項1または2に記載の流体圧シリンダ。 - 【請求項4】前記弾性部材(30)は、前記カバー部材
(12)の外周面に嵌合しうる弾性リングであることを
特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の流体
圧シリンダ。 - 【請求項5】前記弾性部材(30)は、断面略円形状か
つゴム製であることを特徴とする請求項4に記載の流体
圧シリンダ。
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JPH09229019A (ja) | 1997-09-02 |
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