JP2833820B2 - 酸化チタンの表面処理方法 - Google Patents
酸化チタンの表面処理方法Info
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Description
ジング剤、プラスチック用フィラー等に広く用いられる
酸化チタンの表面処理方法に関する。
散性を向上させる事などを目的として、各種表面処理が
なされている。その中で酸化アルミニウム水和物を用い
た処理は最も一般的な方法の一つであり、単独での処理
或は他の処理剤例えばシリカ或は酸化亜鉛と組合せた処
理方法が知られている。
んな方法で行なわれるかと言えば、例えば米国特許4,41
6,699号では以下の手順によっている。
溶解させる。
添加する。
程」と称しているが、処理手順としては、「チタン酸或
は二酸化チタンを100〜500g/、望ましくは250〜400g/
(TiO2として)の濃度になるよう水中に分散させて、
水性スラリーとし、これにアルミン酸ナトリウムさらに
必要に応じて分散剤を加えて、チタン酸あるいは二酸化
チタンを良く分散させた後、酸で中和しアルミニウムの
水和酸化物を沈着させる」と記載されている。
リー中に可溶性アルミニウム化合物を溶解させて、沈澱
反応を行なわせ、反応と同時に酸化チタン表面に酸化ア
ルミニウム水和物を沈着させる点が特徴である。
澱剤が接触するとおよそpHが5〜9.5の範囲で酸化アル
ミニウム水和物のゾルが瞬間的に生成する。従って従来
法にて、アルミン酸ソーダを含む酸化チタンスラリーに
酸を滴下して表面処理反応を行なわせる方法では、ゾル
の生成と表面処理反応とが同時に進行する為、表面処理
反応が不均一なpHのもとで行なわれる結果になる。この
事は、表面処理状態の不均一性とか、酸化チタン表面に
沈着しないゲル状酸化アルミニウム水和物の存在につな
がる。
でも示した様に、酸と塩基を同時に滴下して表面処理反
応時のpHを均一に保つ手法が取られている。しかし、そ
の場合でもpHの均一性を保つ為には表面処理に要する時
間を長くとる必要があり、又、回分式処理を前提とする
為、装置の処理能力が非常に制限されるという問題点が
あった。
した結果、酸化チタンに酸化アルミニウム水和物による
表面処理を行なう場合において、酸化チタンの水分散ス
ラリーとアルミナゾルとをあらかじめ造っておき、これ
らを混合することを特徴とする酸化チタンの表面処理す
る方法を見出した。
の表面処理に供されるアルミナゾルの生成を別々に行な
わせる事で表面処理時のpHをほぼ一定に保つ事が出来、
表面処理に要する時間も大幅に短縮する事が可能とな
る。又、表面処理反応そのものも連続的に行なわせる事
が可能となる。
アナターゼでもいずれでも良い。酸化チタンの粒径は0.
01μ〜10μの範囲であればいかなる大きさのものでも可
能である。0.01μ未満の小さい場合はアルミナゾルを構
成する微粒子との粒径差が小さくなってしまい、表面被
覆の状態が不良となってしまう。又、粒径が10μを超え
て大きい場合は、本法による処理が不可能ではないが、
顔料としての光学特性、例えば隠ぺい力等が大幅に低下
してしまう為実用に適さない。
られる。
し、そこへそれぞれ酸又はアルカリを添加してpHを5〜
9.5の適当な値にする事で生成させるのが普通である。
その場合、温度は40℃〜90℃で行なうことが望ましい。
添加混合の順序は、これとは逆でも良い。すなわち、あ
らかじめ水中に酸又はアルカリを添加してのち、それぞ
れに対しアルミニウムの塩基性塩又は酸性塩を添加して
も良いし、或は双方を同時に又は交互に添加しても良
い。
ましい。これは、ゾル生成後、時間がたつにつれ、TiO2
表面への沈着が劣り、またゲル状化するためである。
塩基性塩やアルミニウムアルコキシド等の有機化合物を
加水分解するか、又はベーマイト若しくは擬ベーマイト
を酸性領域でゾル化する方法がある。
のイオンや塩を除去し、造ったアルミナゾル純度を高め
るのが好ましい。
ゾル濃度は、ゾルがゲルにならない濃度範囲において、
酸化チタンに対し、最終的に表面処理量をいくらにする
かによって決められる。ゾルの製法によって多少異なる
が、最大ゾル濃度は、Al(OH)3換算として5mol/程
度である。
しては、酸化チタン100重量部に対し、酸化アルミニウ
ム水和物をアルミナ(Al2O3)換算で1〜20重量部の表
面処理を行なうのが普通であるから、この範囲の量が酸
化チタンに付く様に表面処理剤であるアルミナゾルを添
加して処理することになる。
て述べる。
オン、固形物等を含む場合は、それらを除去するのが望
ましい。
を100とした時の酸化チタン重量濃度として1〜60%で
あることが好ましく、5〜30%がより好ましい範囲であ
る。
昇し、また酸化チタン同志の接触頻度が増加するため、
表面処理状態が悪化する。また、1wt%未満だと、処理
効率が低下するため望ましくない。
酸ソーダ等の界面活性剤を適宜添加して分散させた方が
好ましい。
スラリーとを混合することにより、酸化チタンの表面処
理がされるわけであるが、この混合の際、全体を適当な
力で撹拌しながら混合を行なうのが好ましい。
め、酸化チタンスラリーとの混合が連続的に行なうこと
ができるため、インペラー式撹拌機によるほか、スタテ
ィックミキサーの様なものを用いてもよい。ただ、余り
強力な撹拌は酸化チタンの形成された表面被膜の破壊又
は、アルミナゾルの不安定化を引き起こすため、好まし
くない。
て、熟成を行なってもよい。
保持すると、酸化チタン表面への有効な膜形成が効率よ
く行なえない。アルミナゾルの保存状態や調製時等の撹
拌強度によっても異なるが、アルミナゾルを調製して24
時間以内に酸化チタンスラリーとの混合に使用した方が
好ましい。
び必要に応じ水洗した後、乾燥する。乾燥後、流体エネ
ルギー粉砕機等を用いて解砕し、酸化チタン顔料とす
る。
製「スーパータイタニアG」)20gを純水180mlに分散さ
せて酸化チタンスラリーを調製した。
ーダ水溶液200mlに0.002mol/の希硫酸水溶液1.8を
滴下して、酸化アルミニウム水和物の微粒子を含むゾル
を調製した。
加混合を開始した。
合時は撹拌機(羽根経100mmφ)を用いて170rpmにて撹
拌をし、撹拌を継続して酸化アルミニウム水和物の酸化
チタン表面への沈着を行なった。その表面処理に要した
時間は7分であった。
μ)にてロ過、洗浄し、採取したケーキを170℃で12時
間乾燥し、市販の自動式乳鉢(ニット−ANM−1000型)
を用いて1時間解砕を行ない酸化チタン顔料粉末とし
た。
ナゾルとを調製した。
のを16ml用い、又、希硫酸水溶液は0.5mol/のものを
7.2cc用いた。スラリーとゾルの混合は100mlのビーカー
中でマグネチックスターラーを用いて行なった。
15であった。
いて、表面処理後のスラリーをロ過し、得られたケーキ
を洗浄、乾燥、解砕して顔料粉末を得た。
0)をルチル型酸化チタンの代わりに用いる以外は、実
施例1と同様の条件にて処理を行ない酸化チタン顔料粉
末を得た。
の純水に分散させて酸化チタンスラリーを調製した。
を80の水に溶解したところに0.15mol/の希硫酸を滴
下してpH8.20に調整し、アルミナゾルを造った。
サー(桜製作所製S−251−3B)を用いてワンパスで全
量混合処理した。その間の処理時間は10分間で、この間
に表面処理されたことになる。
ターでロ過、洗浄を行ない、乾燥および流体エネルギー
ミルの解砕工程を経て顔料粉末とした。
のアンモニア水13mlを滴下してpHを8.5とし酸化アルミ
ニウム水和物の微粒子を含むゾルを生成した。
した。
チックスターラー(柴田化学製GP−H−1)を用いた。
顔料粉末試料を得た。
のアンモニア水13mlを滴下してpHを8.3とし酸化アル
ミニウム水和物の微粒子を含むゾルを生成した。
のアルミン酸ソーダ水溶液500ccに添加して市販の撹拌
機(羽根径50mmφ、回転数300rpm)で分散を行なった。
次に、そこへ0.002mol/の希硫酸水溶液約1.8を1時
間20分かけて添加し最終pHを8.1とした。
燥、解砕を行なって顔料粉末を得た。
比較例1と同じ条件等の処理を行ない顔料粉末を得た。
れた試料について、酸化アルミニウム水和物の含有率を
誘導プラズマ発光分析装置(I.C.P.)によるアルミニウ
ム元素の分析より求めた。あわせて透過型電子顕微鏡
(TEM)によりゲル状遊離酸化アルミニウム水和物の存
在の有無を調べた。その結果を表1に示す。
例1〜6においてはゾルの生成に要する時間と、生成し
たゾルと酸化チタンスラリーを混合するのに要する時間
との和を示し、比較例1〜2では酸化チタンスラリーに
酸性溶液を滴下して表面処理を完了するのに要する時間
を示す。
反応を表面処理反応と独立に行なわせることによって、
表面処理反応工程時のpH値の不均一性を防ぐことによ
り、均一かつ効率的で良質な表面処理を迅速に行なうこ
とが可能となった。
Claims (1)
- 【請求項1】酸化チタンに酸化アルミニウム水和物によ
る表面処理を行なう場合において、酸化チタンの水分散
スラリーとアルミナゾルとをあらかじめ造っておき、こ
れらを混合することを特徴とする酸化チタンの表面処理
方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP7453690A JP2833820B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | 酸化チタンの表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7453690A JP2833820B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | 酸化チタンの表面処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03275768A JPH03275768A (ja) | 1991-12-06 |
JP2833820B2 true JP2833820B2 (ja) | 1998-12-09 |
Family
ID=13550103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7453690A Expired - Lifetime JP2833820B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | 酸化チタンの表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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- 1990-03-23 JP JP7453690A patent/JP2833820B2/ja not_active Expired - Lifetime
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