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JP2831041B2 - 感圧記録用顕色シート - Google Patents

感圧記録用顕色シート

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JP2831041B2
JP2831041B2 JP1188819A JP18881989A JP2831041B2 JP 2831041 B2 JP2831041 B2 JP 2831041B2 JP 1188819 A JP1188819 A JP 1188819A JP 18881989 A JP18881989 A JP 18881989A JP 2831041 B2 JP2831041 B2 JP 2831041B2
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JP
Japan
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color
acid
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calcium carbonate
sheet
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聡 梅基
克明 大西
秀男 池沢
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OJI SEISHI KK
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OJI SEISHI KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感圧記録用顕色シートに関するものであ
る。更に詳しく述べるならば、本発明は、実質的に無色
の染料を含有する染料シートに重ねて用いられ、上記染
料を顕色して画像を形成する感圧記録用顕色シートに関
するものである。
〔従来の技術〕
感圧記録紙は、ノーカーボン紙とも称せられ、通常、
酸性物質に接触すると発色する実質的に無色の染料、例
えばロイコ染料を含むマイクロカプセルを裏面に塗布し
た上用紙(染色シート)と、表面に前記無色染料と接触
してこれを顕色する顕色剤を塗布した下用紙(顕色シー
ト)から構成されている。必要に応じ、上、下両用紙の
間に、表面に顕色剤層を、裏面に染料マイクロカプセル
層を塗布した1枚以上の中用紙を挿入することもある。
この上、中、下用紙を重ねて上から筆圧あるいはプリン
ター等の打圧を加えて染料マイクロカプセルを破壊して
染料と顕色剤とを接触させ、顕色剤層上に発色画像を形
成することにより一時に多数枚の複写を行う。
一般に、下用紙として用いられる感圧記録用顕色シー
トに要求される性能としては、無色染料に対する発色濃
度が高いこと、発色速度が早いこと、発色画像の耐光
性、耐薬品性、および耐水性などが良好であること、顕
色剤含有層が光、或は空気中の窒素酸化物などによって
黄変しないこと、および保存中に無色染料に対する顕色
能力の低下が無いこと、更に、顕色層表面にオフセッ
ト、活版、フレキソなどの印刷適性が良好なこと、など
をあげることができる。
感圧記録用顕色剤としては、従来、酸性白土、アタパ
ルジャイト等の無機系顕色剤が使用されてきたが、これ
らには発色画像が光あるいは水によって退色しやすいと
いう欠点があった。これらの欠点を改善する方法とし
て、無機系顕色剤に酸化亜鉛を配合する方法(特公昭46
−9290号)、およびロダン酸塩を添加する方法(特公昭
48−12254号)が知られている。しかし、これらの改善
方法では満足できる結果は得られていない。
有機酸系顕色剤は、無機系顕色剤の上記の欠点を持た
ない顕色剤として開発されたもので、具体的には、フェ
ノール樹脂系顕色剤(特公昭42−20144号)サリチル酸
誘導対の多価金属塩(特公昭51−25174号等)、サリチ
ル酸含有共重合体の多価金属塩(特開昭62−176875号、
63−53092号、63−186729号等)、およびテルペンフェ
ノール樹脂の多価金属塩(特開昭62−19486号等)など
が知られている。しかし、これら有機酸系顕色剤の発色
速度が遅く、またインキ受理性、およびインキの乾燥速
度などが不十分であるため、これを用いると印刷時にト
ラブルを発生し易いなどの問題を生じていた。
従来、感圧記録紙用顕色層に白色顔料として炭酸カル
シウムを添加することは知られている。通常の炭酸カル
シウムは立方体状、米粒状、紡錘形状、球状、および無
定形などの粒子形態を有する軽質炭酸カルシウムや重質
炭酸カルシウムであるが、その発色性、および発色像の
退色に対する堅牢性を改良し得るためには、特公昭58−
38117公報に記載されているような、粒度分布2μm以
下のものの含有率が55%以上である炭酸カルシウム粒子
が有用であるとされている。しかし、このような炭酸カ
ルシウムを感圧記録用顕色層用顔料として使用した場合
でも、必ずしも良好な結果は得られていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、有機酸系顕色剤含有顕色シートの有する上
記欠点を解消し、発色濃度が高く、発色スピードが速
く、かつ印刷の際にインキの乗りムラ、インキの転移に
よる汚れ等のトラブルを生じない優れた記録および印刷
適性を有する感圧記録用顕色シートを提供することを目
的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題の解決に鋭意研究を重ねた結
果、有機酸系顕色剤を含有する、感圧記録用顕色シート
の顕色層において、この顕色層中に、カルサイト質炭酸
カルシウム微細一次粒子の不規則な集合体からなり、特
定値の平均粒子径、比表面積および吸油量を有する多孔
質炭酸カルシウムを配合することにより上記課題を有効
に解決出来ることを見出し本発明を完成したものであ
る。
本発明の感圧記録用顕色シートは、シート状支持体
と、前記支持体の1面上に形成され、かつ、電子受容性
有機酸性物質を含む顕色剤と、白色顔料と、結着剤とを
含む顕色層とを有し、前記白色顔料の5〜100重量%
が、不規則に集合したカルサイト質炭酸カルシウム微粒
子からなり、4μm以下の平均粒径と、35m2/g以上の比
表面積(BET法による)と、100ml/100g以上の吸油量
(小倉法による)を有する多孔質炭酸カルシウムからな
ることを特徴とするものである。
小倉法とは、松本純三、小倉正照共著「顔料・絵具及
インキ」共立出版株式会社、昭和25年1月20日四版印刷
発行、に記載された吸油料測定法であって、本発明にお
ける顔料の給油量は下記操作により測定されたものであ
る。
供試顔料試料5gを直径9cmの蒸発皿に秤り取り、その
上から0.1ml目盛のビュレットより煮アマニ油を滴下し
ながら供試顔料の団子状塊を形成する。団子状塊のを次
第に大きくし、因子状塊表面に煮アマニ油がにじみ出し
たときを終点とし、それまでのアマニ油の全消費量か
ら、供試試料100g当りのアマニ油消費量を算出し、その
値をもって、この顔料の吸油量とする。
上記の様な特性を有する多孔質炭酸カルシウムは、通
常の重質、および軽質炭酸カルシウムと比較し、カサ高
であり、吸油量が大きく、また、マイクロカプセルから
放出された染料用オイルを効率よく吸収することが出来
る。したがって、このような炭酸カルシウムを顕色層に
含有させることにより、発色濃度が高く、発色速度が速
い顕色シートを得ることが可能になるばかりでなく、こ
のような炭酸カルシウムを含有する顕色剤層はインキ吸
収性ならびに、吸水性が優れているので、オフセット印
刷適性が優れ、従って、印刷仕上りの美しい感圧記録を
達成することができる。
本発明において、前記多孔質炭酸カルシウムととも
に、それ以外の白色顔料を顕色剤中に共存させることは
可能であるが、いかなる場合であっても、顕色剤中の白
色顔料総重量の5〜100重量%は前記多孔質炭酸カルシ
ウムが占めていなければならない。白色顔料の多孔質炭
酸カルシウムの含有率が10〜50重量%であることが好ま
しい。多孔質炭酸カルシウムの含有率が5重量%以下で
は、前記多孔質炭酸カルシウム配合に起因する効果すな
わち発色濃度、発色スピードの向上および印刷特性の改
善効果が不十分となる。
本発明に用いられる多孔質炭酸カルシウムは、カルサ
イト質炭酸カルシウム微細粒子(一次粒子)の不規則集
合体粒子(二次粒子)からなるものであって、その平均
粒径は4μm以下、好ましくは1〜3μmであり、ま
た、その比表面積(BET法による)は35m2/g以上、好ま
しくは35〜50m2/gである。平均粒径が4μmより大きく
なると、顕色層の表面平滑性が不十分となり、かつ、発
色性能および印刷特性の改善効果が不十分となる。ま
た、比表面積が35m2/gより小さいときは、発色性能およ
び印刷性能の改善効果が不十分なものとなる。
前記多孔質炭酸カルシウムと共に使用出来る他の白色
顔料としては、通常の重質および軽質炭酸カルシウム、
カオリン、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化亜鉛、ケイ酸
アルミニウム、ケイ酸カルシウム、焼成カオリン、水酸
化アルミニウム、タルク等通常の白色顔料をあげること
ができる。
顕色層中の白色顔料の含有率は、顕色層の固形全重量
に対し40〜90重量%であることが好ましい。
本発明において、顕色層に含ませるべき顕色剤として
は、通常有機酸系顕色剤として知られている有機酸性物
質のいずれも使用可能であり、例えば特公昭42−20144
号公報に示されているp−フェニルフェノールノボラッ
ク樹脂、p−オクチルフェノールノボラック樹脂などの
ノボラック型フェノール樹脂、フェノール−アセチレン
樹脂などの変性フェノール樹脂、およびこれらの多価金
属塩;特公昭49−10856号公報、特公昭51−25174号公
報、および特公昭49−55410号公報などに記載されてい
る安息香酸、ニトロ安息香酸、p−tert−ブチル安息香
酸、4−メチル−3−ニトロ安息香酸、p−イソプロピ
ル安息香酸、2,5−ジエトロ安息香酸、m−ヒドロキシ
安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−
1−ベンジル−3−ナフトエ酸、1−ベンゾイル−2−
ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−5−シ
クロヘキシル−2−ナフトエ酸、サリチル酸、5−tert
−ブチルサリチル酸、3−フェニルサリチル酸、3−シ
クロヘキシルサリチル酸、3−メチル−5−tert−ブチ
ルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3
−メチル−5−ベンジルサリチル酸、5−シクロヘキシ
ルサリチル酸、3−メチル−5−イソアミルサリチル
酸、3,5−ジ−sec−ブチルサリチル酸、3−フェニル−
5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−シ
クロヘキシル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリ
チル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−5−メチ
ルサリチル酸、3,5−ジシクロヘキシルサリチル酸、3,5
−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ
(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(α−
メチルベンジル)−5−(α,α−ジメチルベンジル)
サリチル酸、4−メチル−5−シクロヘキシルサリチル
酸などの芳香族カルボン酸類、およびこれら有機酸化合
物の多価金属塩;特開昭63−132857号公報に記載されて
いるような、オリゴベンジル化された芳香族ヒドロキシ
カルボン酸の金属塩;特開昭63−19486号公報に開示さ
れているようなカルボキシ変性テルペンフェノール樹脂
の多価金属塩;特開昭48−8215号公報に開示されている
サリチル酸ノボラック樹脂;あるいは、特開昭62−1768
75号、特開昭63−53092号、および特開昭63−186729号
の各公報などに開示されているようなサリチル酸とアル
コキシキシレンあるいは、トリアルキルベンゼン、スチ
レン誘導体等の化合物との共重合物、あるいはその多価
金属塩などをあげることができる。本発明に用いられる
顕色剤は、上記酸性物質の一種のみからなるものでもよ
いし、あるいはその2種以上からなるものであってもよ
い。
一般に、顕色層中の顕色剤の含有量は、顕色層の固形
全重量に対し、5〜70重量%であることが好ましい。
本発明の顕色シートの顕色層に含まれる結着剤として
は、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキ
シエチルセルロース、酸化澱粉、酢酸エステル化澱粉、
燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシアルキル化澱粉、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリル酸などの水溶性バイン
ダー;およびスチレン−ブタジエン共重合体、メチルメ
タクリレート−ブタジエン共重合体、アクリル酸(メタ
クリル酸)エステルの重合体、酢酸ビニル系共重合体な
どのラテックスがあげられ、これらを単独にまたは2種
以上を混合して使用することができる。本発明の顕色シ
ートにおいて、シート状支持体は、従来の顕色シートに
用いられているシート状支持体から選ぶことができる。
例えば、天然パルプ紙、合成パルプ紙、天然パルプと合
成パルプとの混抄紙などを用いることができる。これら
の紙は、一般に製紙に用いられる添加剤、例えばサイズ
剤、定着剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光染料
などを含有していてもよく又は、これらにより表面処理
されたものであってもよい。シート状支持体は20〜200g
/m2の坪量を有するものであることが好ましい。
本発明の顕色シートを製造するには、シート状支持体
の1面上に、顕色剤、白色顔料、結着剤を含む塗料液を
塗布し、乾燥固化して顕色層を形成すればよい、塗布方
法、すなわち、エヤーナイフ法、ブレード法、ロールコ
ート法、コーターバー法、又はスリットダイ法などを用
いることができる。
顕色層は、1〜10g/m2の重量を有することが好まし
い。
〔実施例〕
本発明を、下記実施例により、更に詳しく説明する。
下記実施例および比較例において、発色画像の形成の
ために、下記の方法により調製した上用紙(染料カプセ
ルシート含有)を使用した。
上用紙 クリスタルバイオレットラクトン8重量部を200重量
部のアクキル化ナフタレンに溶解し、これを尿素−ホル
マリン重合体壁膜でカプセル化した。染料カプセルを50
重量%の濃度で含有する水性スラリー100重量部に対
し、10%酸化澱粉水溶液100重量部、セルロース微粉末2
0重量部、および水200重量部を加えて染料カプセル塗布
液を調製した。この塗布液を、坪量53g/m2の原紙の片面
に乾燥後の塗布量が5g/m2になるように塗布し、乾燥し
て上用紙を作成した。
実施例1〜4 実施例1〜4の各々において、水20重量部に、水中に
分散した不定形重質炭酸カルシウム(備北粉化工業社
製、商標:ソフトン1800、60分散液)と、および下記特
性: 平均粒径:2.3μm 比表面積(BET法):38m2/g 吸油量(小倉法):140ml/100g を有する多孔質炭酸カルシウム(白石工業社製、商標:
カルライトKT、50%分散液)とを、第1表に示した割合
で混合し、白色顔料として用いた。
この混合分散液に更に顕色剤として25重量部のp−フ
ェニルフェノールレジン40%エマルジョンを撹拌しなが
ら加えた。次にこの混合液に、結着剤としてスチレンブ
タジエンラテックス(固型分50%)20重量部と、酸化澱
粉水溶液(固型分15%)10重量部とを加えて顕色層用塗
布液を作成した。この塗布液を乾燥後の塗布量が6g/m2
になるように、坪量53g/m2の原紙の片面に塗布して、顕
色シートを作成した。
上記顕色シートを下記テストに供し、その品質を評価
した。
発色濃度:上用紙と組み合わせた顕色シートを加圧
されたロール間を通過させた後暗所に24時間保存し、そ
の後の色濃度をマクベス反射濃度計で測定した。
発色スピード:発色濃度と同じ操作により発色させ
たとき、30秒後の顕色画像の濃度(Dt)をマクベス反射
濃度計で測定し、24時間後の濃度(D24)を100としたと
きの発色率(%)で表した。
発色率(%)=(Dt/D24)×100 オフセット印刷適性:R I−II型印刷テスター(明製
作所製)を用いて印刷し、評価した。
インキ受理性:K&Nインキ(K&N社製)を用い
て、インキ受理製を評価した。
ドライピック試験:IGT Printability Testerを用い
て、印刷の際の顕色層表面の強度を評価した。
上記オフセット印刷適性、インキ受理性およびドライ
ピックを下記5段階に評価した。
5:極めてすぐれている。
4:すぐれている。
3:普通である。
2:やゝ不良である。
1:不良である。
テスト結果を第3表に示す。
比較例1〜2 比較例1〜2の各々において、白色顔料として第2表
記載のものを使用した外は実施例1の操作を繰り返して
比較顕色シートを作成した。
テスト結果を第3表に示す。
〔発明の効果〕 有機酸性物質からなる顕色剤を含む顕色層中に、カル
サイト質微細一次粒子の不規則集合体からなり、特定の
平均粒径、比表面積、および吸油量を有する多孔質炭酸
カルシウムを配合することにより、発色濃度、発色スピ
ード及び印刷適性が著しく優れた感圧記録用顕色シート
を提供することが可能となった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−53592(JP,A) 特開 昭57−80095(JP,A) 特開 昭63−47191(JP,A) 特開 昭57−82091(JP,A) 特開 昭59−55789(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/124

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状支持体と、 前記支持体の1面上に形成され、かつ、電子受容性有機
    酸性物質を含む顕色剤と、白色顔料と、結着剤とを含む
    顕色層と を有し、 前記白色顔料の5〜100重量%が、不規則に集合したカ
    ルサイト質炭酸カルシウム微粒子からなり、4μm以下
    の平均粒径と、35m2/g以上の比表面積(BET法による)
    と、100ml/100g以上の吸油量(小倉法による)を有する
    多孔質炭酸カルシウムからなることを特徴とする、 感圧記録用顕色シート。
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