JP2826903B2 - グラス被膜の良好な高磁束密度方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
グラス被膜の良好な高磁束密度方向性電磁鋼板の製造方法Info
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Description
るグラス被膜が良好で高磁束密度の方向性電磁鋼板の製
造方法に関するものである。
の電気機器の鉄心材料に用いられ、磁気特性として励磁
特性と鉄損特性が良好でなければならない。
(110)面、圧延方向に〔001〕軸をもったいわゆるゴス
方位を有する結晶粒を発達させることにより得られる。
再結晶の発現を十分に図るためには仕上焼鈍の二次再結
晶温度域まで一次再結晶粒の成長を抑制する微細なAlN,
MnS,MnSeなどの析出物、いわゆるインヒビターを存在さ
せる必要がある。
に加熱され、インヒビターを形成する成分、例えばAl,M
n,S,Se,N等を完全に固溶させ、熱延板あるいは最終冷延
前の中間板においてインヒビターを微細に析出させる焼
鈍が行われている。
磁鋼板が製造されるようになっているが、電磁鋼スラブ
の加熱は前述のように高温で行われるために、溶融スケ
ールの発生量が大で加熱炉の操業に支障をきたす。また
加熱炉のエネルギー原単位高や表面疵の発生等の問題が
ある。
討されている。例えば、特開昭52−24116号公報では、A
lの他にZr,Ti,B,Nb,Ta,V,Cr,Mo等の窒化物形成元素を含
有させることにより、スラブ加熱を1100〜1260℃で行う
製造法が開示されている。特開昭59−190324号公報で
は、C含有量が0.01%以下の低炭素で、S,SeさらにAl,B
を選択的に含有させた電磁鋼スラブを素材とし、冷延後
の一次再結晶焼鈍時に鋼板表面を短時間繰り返し高温加
熱するパルス焼鈍を行うことにより、スラブ加熱温度を
1300℃以下とする製造法が開示されている。また特開昭
59−56522号公報では、Mnを0.08〜0.45%、Sを0.007%
以下とし、〔Mn〕〔S〕積を下げ、さらにAl,P,Nを含有
させた電磁鋼スラブを素材とすることにより、スラブ加
熱温度を1280℃以下とする製造法を提案している。
鈍時に方向性電磁鋼板をストリップ状でNH3を用いて窒
化させ、インヒビターを作り込む製造法を提案した。こ
の方法において良好なグラス被膜と磁気特性を有する鋼
板を得るには窒化処理後の窒素を一定の範囲内に制御す
る必要があるが、現場操業では窒素量に変動がみられ課
題となっている。
NH3を検出し、その濃度を一定に制御する方法を本出願
人は特願平1−260060号により提案した。これによると
一応の効果が得られるが、鋼板の酸素量の影響を受け、
窒化量の安定化が未だ十分に満足し得る程度には至って
いない。窒化量の変動はインヒビターの形成や形態に影
響し、磁気特性の安定向上に支障をきたし、またグラス
被膜にしもふり等の欠陥を生じさせる原因となる。
窒化能雰囲気ガス下で窒化する際、鋼板の酸素量の多少
があってもその影響を受けることなく所定量窒化でき、
二次再結晶発現に機能するインヒビターを形成させ、良
好な磁気特性とグラス被膜を有する方向性電磁鋼板を得
ることを目的とする。
させてNH3雰囲気で窒化する際の窒化量は、窒素が侵入
する時のバリアとなる表面酸化層の厚さ、すなわち酸素
量に反比例し、また、鋼板の酸素量が同一であっても脱
炭焼鈍時の露点レベルを低くすると単位時間、単位NH3
濃度あたりの窒化量が低下することを突き止めた。さら
に、脱炭焼鈍後、還元雰囲気で熱処理し、鋼板の酸化層
をさらに緻密にすると、窒素の透過性が酸素量ではなく
酸化層の緻密さに律則され、窒化量の変動が大幅に低下
することを見出した。
要旨とするところは、冷間圧延された方向性電磁鋼板を
脱炭・窒化焼鈍しインヒビターを形成させ、その後仕上
焼鈍する方向性電磁鋼板の製造方法において、前記脱炭
につづき鋼板表面酸化層に還元雰囲気で温度500〜900
℃、30秒以上還元作用を与えて前記酸化層を緻密にした
後、窒化することを特徴とするグラス被膜の良好な高磁
束密度方向性電磁鋼板の製造方法にある。
鋼スラブを熱間圧延し、必要に応じて焼鈍し、冷間圧延
する。冷間圧延は1回または中間焼鈍をはさんで2回以
上行い、所定板厚とし、次いで脱炭焼鈍する。
下とされ、また鋼板表面にはSiO2を含む酸化層が生じ
る。次いで、前記脱炭焼鈍を行った炉内に設けた還元帯
で還元雰囲気、例えばH2またはH2とN2からなるドライ雰
囲気下で鋼板表面の酸化層の還元処理を行う。該還元処
理は酸化層を緻密にし、鋼板酸素量の変動によって鋼板
の窒化のされやすさが変化しないようにするが、この作
用効果上を得るには、還元を温度500〜900℃で30秒以上
行う必要がある。還元温度が500℃未満では酸化層を緻
密にすることができず、一方900℃を越えると、一次再
結晶粒径が大きくなりすぎて二次再結晶不良となる。ま
た、還元時間が30秒未満では酸化層を緻密にできない。
す。該実験供試料はAlを0.03%含有し、冷間圧延された
板厚0.30mmの方向性電磁鋼板である。脱炭焼鈍は830℃
で行い、還元は770℃で60秒とし、その後NH310000ppm下
で窒化した後の鋼板の窒化量と酸素量の関係を調査した
結果である。これに認められるように本発明によると鋼
板酸素量に影響されることなく窒化量が安定して一定と
なることが実証された。
囲気下で窒化し、インヒビターを形成させる。
塗布し、仕上焼鈍する。
%、Al:0.027%、N:0.0070%、P:0.024%、残部Feおよ
び不可避的不純物からなる電磁鋼スラブを1150℃に加熱
した後、熱間圧延し、2.3mmの厚さの熱延板とした。こ
の熱延板を1120℃×3分間焼鈍した後、冷間圧延し0.3m
m厚さの最終板厚とした。次いで露点65℃、NH3を含みH2
75%、N225%の混合ガス雰囲気中で850℃×2分間の脱
炭焼鈍をストリップ状で走行させて施した。
元雰囲気にて60秒の還元処理を行った後、NH3雰囲気に
て750℃×30秒の窒化処理を施した。この時の窒素量を
第1表に示す。なお、比較例として還元処理を行わなか
った場合の窒素量も併せて示す。窒化後、スラリー状の
MgOを塗布し、仕上焼鈍を行って得られた磁気特性を第
1表に示す。
れ、窒化帯における窒化量制御が可能になり、鋼板の窒
素量を一定とすることができ、グラス被膜、磁気特性と
もに優れた方向性電磁鋼板を得ることができる。
の鋼板の窒化量の関係を示す図である
Claims (1)
- 【請求項1】冷間圧延された方向性電磁鋼板を脱炭・窒
化焼鈍しインヒビターを形成させ、その後仕上焼鈍する
方向性電磁鋼板の製造方法において、前記脱炭につづき
鋼板表面酸化層に還元雰囲気で温度500〜900℃、30秒以
上還元作用を与えて前記酸化層を緻密にした後、窒化す
ることを特徴とするグラス被膜の良好な高磁束密度方向
性電磁鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2313775A JP2826903B2 (ja) | 1990-11-19 | 1990-11-19 | グラス被膜の良好な高磁束密度方向性電磁鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2313775A JP2826903B2 (ja) | 1990-11-19 | 1990-11-19 | グラス被膜の良好な高磁束密度方向性電磁鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04183818A JPH04183818A (ja) | 1992-06-30 |
JP2826903B2 true JP2826903B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=18045374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2313775A Expired - Lifetime JP2826903B2 (ja) | 1990-11-19 | 1990-11-19 | グラス被膜の良好な高磁束密度方向性電磁鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2826903B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100345697B1 (ko) * | 1997-10-20 | 2002-09-18 | 주식회사 포스코 | 슬라브저온가열에의한고자속밀도방향성전기강판의제조방법 |
KR20020038227A (ko) * | 2000-11-17 | 2002-05-23 | 이구택 | 자기특성이 우수한 방향성 전기강판 및 그 제조방법 |
US10900113B2 (en) * | 2014-09-04 | 2021-01-26 | Jfe Steel Corporation | Method for manufacturing grain-oriented electrical steel sheet, and nitriding apparatus |
US11239012B2 (en) | 2014-10-15 | 2022-02-01 | Sms Group Gmbh | Process for producing grain-oriented electrical steel strip |
-
1990
- 1990-11-19 JP JP2313775A patent/JP2826903B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH04183818A (ja) | 1992-06-30 |
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