JP2822314B2 - レーザ加工装置 - Google Patents
レーザ加工装置Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザビーム照射用
の出射光学系あるいはワークを変位させてワークに対す
る溶接や切断加工を行うレーザ加工装置に関する。
の出射光学系あるいはワークを変位させてワークに対す
る溶接や切断加工を行うレーザ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8を参照して、この種のレーザ加工装
置の一例について概略的に説明する。図8において、第
1のボールネジ機構61によりワーク(図示せず)を搭
載したワークテーブル65を一方向(ここではx軸方向
と呼ぶ)に移動可能にしている。また、第2のボールネ
ジ機構62に第1のボールネジ機構61を搭載してy軸
方向に移動可能にしている。更に、第3のボールネジ機
構63にアーム64を取り付けてz軸方向に移動可能と
し、このアーム64にはレーザビーム照射用の出射光学
系とこれをx,y,zの3軸方向に駆動する駆動部とか
ら成るレーザ照射部100を取り付けている。
置の一例について概略的に説明する。図8において、第
1のボールネジ機構61によりワーク(図示せず)を搭
載したワークテーブル65を一方向(ここではx軸方向
と呼ぶ)に移動可能にしている。また、第2のボールネ
ジ機構62に第1のボールネジ機構61を搭載してy軸
方向に移動可能にしている。更に、第3のボールネジ機
構63にアーム64を取り付けてz軸方向に移動可能と
し、このアーム64にはレーザビーム照射用の出射光学
系とこれをx,y,zの3軸方向に駆動する駆動部とか
ら成るレーザ照射部100を取り付けている。
【0003】レーザ発振源等を内蔵した駆動ユニット6
6からケーブル状に被覆された光ファイバ67が導出さ
れ、この光ファイバ67はアーム64、レーザ照射部1
00の動きに連動して変形可能な状態でレーザ照射部1
00に接続されている。レーザ発振源としては、例えば
YAGレーザ装置が用いられる。
6からケーブル状に被覆された光ファイバ67が導出さ
れ、この光ファイバ67はアーム64、レーザ照射部1
00の動きに連動して変形可能な状態でレーザ照射部1
00に接続されている。レーザ発振源としては、例えば
YAGレーザ装置が用いられる。
【0004】この種のレーザ加工装置では、教示あるい
は教示支援のためにティ−チングボックス68が用いら
れる。このティ−チングボックス68は、教示と実際の
レーザ加工との切り換えを行うためのスイッチ、装置の
起動、停止を行うためのスイッチや遠隔操作用のボタン
等を実装していることにより、各ボールネジ機構や出射
光学系の変位を操作できる。なお、ティ−チングボック
ス68は、主制御部69に取り付けられたり、有線で遠
隔操作できるようにされている。主制御部69は、各種
の設定値等を入力したりする操作パネル69−1や、各
種データを表示するためのモニタ69−2を備えてい
る。
は教示支援のためにティ−チングボックス68が用いら
れる。このティ−チングボックス68は、教示と実際の
レーザ加工との切り換えを行うためのスイッチ、装置の
起動、停止を行うためのスイッチや遠隔操作用のボタン
等を実装していることにより、各ボールネジ機構や出射
光学系の変位を操作できる。なお、ティ−チングボック
ス68は、主制御部69に取り付けられたり、有線で遠
隔操作できるようにされている。主制御部69は、各種
の設定値等を入力したりする操作パネル69−1や、各
種データを表示するためのモニタ69−2を備えてい
る。
【0005】ところで、レーザ加工、例えば溶接を行う
場合、ワーク毎にティーチングボックスを用いてあらか
じめ教示が行われる。すなわち、自動制御による溶接を
始める前に、オペレータがティーチングボックス68を
操作して教示を行う。
場合、ワーク毎にティーチングボックスを用いてあらか
じめ教示が行われる。すなわち、自動制御による溶接を
始める前に、オペレータがティーチングボックス68を
操作して教示を行う。
【0006】図9〜図12をも参照して、出射光学系に
CCDカメラを搭載している場合の教示について説明す
る。オペレータがティ−チングボックス68のスイッチ
を教示モードに選択すると、図9に示されるように、出
射光学系70から教示ビームが照射される。オペレータ
は、この教示ビームを参照しながらモニタ69−2に表
示されたCCDカメラの視界内にワーク71における溶
接すべき被加工線L1が入るようにワークテーブル65
(図8)を移動させる(第1ステップ)。なお、教示ビ
ームは、案内の機能を有していれば良いので、通常、レ
ーザビームとは異なるビーム、例えばHe−Neビーム
が使用される。また、教示ビームは第1ステップが終了
すると、一旦停止される。
CCDカメラを搭載している場合の教示について説明す
る。オペレータがティ−チングボックス68のスイッチ
を教示モードに選択すると、図9に示されるように、出
射光学系70から教示ビームが照射される。オペレータ
は、この教示ビームを参照しながらモニタ69−2に表
示されたCCDカメラの視界内にワーク71における溶
接すべき被加工線L1が入るようにワークテーブル65
(図8)を移動させる(第1ステップ)。なお、教示ビ
ームは、案内の機能を有していれば良いので、通常、レ
ーザビームとは異なるビーム、例えばHe−Neビーム
が使用される。また、教示ビームは第1ステップが終了
すると、一旦停止される。
【0007】次に、オペレータは、図10に示すよう
に、CCDカメラの画像に設定された中心点(参照点)
C1が被加工線L1の上に位置するように、ワークテー
ブル65の位置を微調整する。なお、図10では、被加
工線L1は拡大されて、間隔の狭いハッチングで表され
ている。中心点C1は、実際の溶接においてはレーザビ
ームの光軸位置となるようにあらかじめ設定されてい
る。そして、この状態を維持しながら、ワークテーブル
65を移動させることで中心点C1を被加工線L1の延
在方向に次の教示点まで移動させる(第2ステップ)。
に、CCDカメラの画像に設定された中心点(参照点)
C1が被加工線L1の上に位置するように、ワークテー
ブル65の位置を微調整する。なお、図10では、被加
工線L1は拡大されて、間隔の狭いハッチングで表され
ている。中心点C1は、実際の溶接においてはレーザビ
ームの光軸位置となるようにあらかじめ設定されてい
る。そして、この状態を維持しながら、ワークテーブル
65を移動させることで中心点C1を被加工線L1の延
在方向に次の教示点まで移動させる(第2ステップ)。
【0008】図11は、照射されるべき加工用のレーザ
ビームの焦点を被加工線L1上の加工点に一致させるス
テップ(第3ステップ)を示し、図12は、ワーク71
の加工面が曲面のような場合に照射されるべき加工用の
レーザビームの光軸をワーク71に対して垂直にするス
テップ(第4ステップ)を示しているが、これらはそれ
ぞれ、自動焦点合わせ機能、自動姿勢制御機能と呼ばれ
る機能により、自動化が実現されている。いずれにして
も、オペレータは上記第1〜第4ステップを、教示点
毎、例えば100mm刻みで実行し、その都度教示デー
タの入力指定を行って教示データを記憶装置に記憶させ
る。
ビームの焦点を被加工線L1上の加工点に一致させるス
テップ(第3ステップ)を示し、図12は、ワーク71
の加工面が曲面のような場合に照射されるべき加工用の
レーザビームの光軸をワーク71に対して垂直にするス
テップ(第4ステップ)を示しているが、これらはそれ
ぞれ、自動焦点合わせ機能、自動姿勢制御機能と呼ばれ
る機能により、自動化が実現されている。いずれにして
も、オペレータは上記第1〜第4ステップを、教示点
毎、例えば100mm刻みで実行し、その都度教示デー
タの入力指定を行って教示データを記憶装置に記憶させ
る。
【0009】すなわち、オペレータは、上記のようにし
て得られた被加工線L1の始点から終点までの出射光学
系70とワークテーブル65の位置データを上記教示点
毎に教示データとして主制御部69に内蔵された記憶装
置に記憶させる。実際の溶接においては、主制御部69
が記憶装置から教示データを読み出し、読み出した教示
データを用いて出射光学系70あるいはワークテーブル
65の移動を自動制御する。
て得られた被加工線L1の始点から終点までの出射光学
系70とワークテーブル65の位置データを上記教示点
毎に教示データとして主制御部69に内蔵された記憶装
置に記憶させる。実際の溶接においては、主制御部69
が記憶装置から教示データを読み出し、読み出した教示
データを用いて出射光学系70あるいはワークテーブル
65の移動を自動制御する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CCD
カメラで撮影された拡大表示画面を見ても、ワークテー
ブル65の移動操作はオペレータが行うので、教示点毎
に画像の中心点C1が溶接すべき被加工線L1と一致す
るようにワークテーブル65を移動させるのは難しい。
加えて、被加工線L1が一本の直線の場合は別として、
教示点は複数箇所必要であるので、教示のための時間も
長くなる。これは、特にYAGレーザによる高精度の加
工において大きな問題点となる。
カメラで撮影された拡大表示画面を見ても、ワークテー
ブル65の移動操作はオペレータが行うので、教示点毎
に画像の中心点C1が溶接すべき被加工線L1と一致す
るようにワークテーブル65を移動させるのは難しい。
加えて、被加工線L1が一本の直線の場合は別として、
教示点は複数箇所必要であるので、教示のための時間も
長くなる。これは、特にYAGレーザによる高精度の加
工において大きな問題点となる。
【0011】以上のような問題点に鑑み、本発明の課題
は、簡単な教示操作で高い加工精度を得ることのできる
レーザ加工装置を提供することにある。
は、簡単な教示操作で高い加工精度を得ることのできる
レーザ加工装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、出射光学系か
ら出射されるレーザビームの光軸がワークの被加工線上
を移動するように、前記出射光学系及び前記ワークを搭
載したワークテーブルの少なくとも一方を移動させてレ
ーザ加工を行うためのレーザ加工装置において、前記ワ
ークの前記被加工線を含む所定範囲の領域を撮影するた
めに前記出射光学系に設けられたCCDカメラと、前記
出射光学系及び前記ワークテーブルの移動をオペレータ
により遠隔操作可能なティーチングボックスと、前記テ
ィーチングボックスの操作に基づいて前記出射光学系及
び前記ワークテーブルの移動を制御するための制御部
と、前記CCDカメラからの前記被加工線を含む画像に
対してあらかじめ定められた処理を行なって前記被加工
線に近似した少なくとも1本の加工線を検出するための
画像処理部と、前記画像処理部で検出された加工線をモ
ニタに表示するための近似加工線として作成する描画部
と、前記描画部で作成された近似加工線と前記CCDカ
メラからの画像とを重ね合わせて前記被加工線と前記近
似加工線とが一致した状態で前記モニタに表示させるた
めの画像重ね合わせ部とを備え、前記ティーチングボッ
クスは、前記画像処理部で一度に検出された加工線が複
数本ある場合に、前記モニタにて重ね合わせ表示された
複数本の前記近似加工線のいずれか1本を選択する選択
手段と選択された該近似加工線上での移動方向を指定す
る指定手段とを有し、前記オペレータは、教示動作にお
いては前記ティーチングボックスの操作により前記ワー
クテーブルを移動させて前記CCDカメラの画像内に前
記被加工線が入るようにし、前記制御部は、前記教示動
作においては、前記CCDカメラの画像内にあらかじめ
設定されて前記レーザビームの光軸となるべき参照点
と、前記選択された近似加工線上における前記参照点と
の間の最近点との位置ずれを算出し、算出された位置ず
れに基づいて前記参照点を前記最近点に一致させるよう
に前記ワークテーブルの移動を制御する自動位置合わせ
機能を有し、しかも自動位置合わせ後は、前記指定手段
により指定された線方向に前記参照点を移動させるよう
に前記ワークテーブルの移動を制御することを特徴とす
る。
ら出射されるレーザビームの光軸がワークの被加工線上
を移動するように、前記出射光学系及び前記ワークを搭
載したワークテーブルの少なくとも一方を移動させてレ
ーザ加工を行うためのレーザ加工装置において、前記ワ
ークの前記被加工線を含む所定範囲の領域を撮影するた
めに前記出射光学系に設けられたCCDカメラと、前記
出射光学系及び前記ワークテーブルの移動をオペレータ
により遠隔操作可能なティーチングボックスと、前記テ
ィーチングボックスの操作に基づいて前記出射光学系及
び前記ワークテーブルの移動を制御するための制御部
と、前記CCDカメラからの前記被加工線を含む画像に
対してあらかじめ定められた処理を行なって前記被加工
線に近似した少なくとも1本の加工線を検出するための
画像処理部と、前記画像処理部で検出された加工線をモ
ニタに表示するための近似加工線として作成する描画部
と、前記描画部で作成された近似加工線と前記CCDカ
メラからの画像とを重ね合わせて前記被加工線と前記近
似加工線とが一致した状態で前記モニタに表示させるた
めの画像重ね合わせ部とを備え、前記ティーチングボッ
クスは、前記画像処理部で一度に検出された加工線が複
数本ある場合に、前記モニタにて重ね合わせ表示された
複数本の前記近似加工線のいずれか1本を選択する選択
手段と選択された該近似加工線上での移動方向を指定す
る指定手段とを有し、前記オペレータは、教示動作にお
いては前記ティーチングボックスの操作により前記ワー
クテーブルを移動させて前記CCDカメラの画像内に前
記被加工線が入るようにし、前記制御部は、前記教示動
作においては、前記CCDカメラの画像内にあらかじめ
設定されて前記レーザビームの光軸となるべき参照点
と、前記選択された近似加工線上における前記参照点と
の間の最近点との位置ずれを算出し、算出された位置ず
れに基づいて前記参照点を前記最近点に一致させるよう
に前記ワークテーブルの移動を制御する自動位置合わせ
機能を有し、しかも自動位置合わせ後は、前記指定手段
により指定された線方向に前記参照点を移動させるよう
に前記ワークテーブルの移動を制御することを特徴とす
る。
【0013】
【作用】本発明によれば、CCDカメラによる視界内に
加工すべき被加工線が入るように出射光学系あるいはワ
ークテーブルを移動させるだけで教示作業を行うことが
でき、被加工線上への参照点の精密な位置合わせは自動
的に行われ、次の教示点への移動もボタンの押し操作だ
けで行われる。加えて、画像処理部において加工線が一
度に複数本検出された場合には、オペレータはモニタに
表示された重ね合わせ画像上の近似加工線を見て選択手
段により最も好ましい近似加工線を選択することができ
る。
加工すべき被加工線が入るように出射光学系あるいはワ
ークテーブルを移動させるだけで教示作業を行うことが
でき、被加工線上への参照点の精密な位置合わせは自動
的に行われ、次の教示点への移動もボタンの押し操作だ
けで行われる。加えて、画像処理部において加工線が一
度に複数本検出された場合には、オペレータはモニタに
表示された重ね合わせ画像上の近似加工線を見て選択手
段により最も好ましい近似加工線を選択することができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図2は本発明において使用される
出射光学系10の概略構成を示し、図8で説明した出射
光学系の代わりに使用されても良い。レーザ発振源から
のレーザビームB1は光ファイバを通して出射光学系1
0に導入され、ミラー11で角度を変えられて加工レン
ズ12を通してワーク20に照射される。ティーチング
ボックスを用いて教示を行う場合には、後述するように
光ファイバを通してHe−NeビームB2が供給され、
ワーク20に照射される。出射光学系10の上部にはC
CDカメラ13が設けられ、このCCDカメラ13は観
測用レンズ14を通して溶接すべき被加工線を含む所定
範囲の領域を撮影する。
出射光学系10の概略構成を示し、図8で説明した出射
光学系の代わりに使用されても良い。レーザ発振源から
のレーザビームB1は光ファイバを通して出射光学系1
0に導入され、ミラー11で角度を変えられて加工レン
ズ12を通してワーク20に照射される。ティーチング
ボックスを用いて教示を行う場合には、後述するように
光ファイバを通してHe−NeビームB2が供給され、
ワーク20に照射される。出射光学系10の上部にはC
CDカメラ13が設けられ、このCCDカメラ13は観
測用レンズ14を通して溶接すべき被加工線を含む所定
範囲の領域を撮影する。
【0015】CCDカメラ13の光軸とレーザビームB
1の光軸はあらかじめ一致するように設定されており、
しかもレーザビームB1の焦点位置にCCDカメラ13
のピントが合うように調整されている。言い換えれば、
CCDカメラ13の光軸、ピントをワーク20上の被加
工線に合わせると、レーザビームB1の光軸、焦点もそ
れに一致するようにされている。これは教示のために使
用されるHe−Neビームについても同じである。
1の光軸はあらかじめ一致するように設定されており、
しかもレーザビームB1の焦点位置にCCDカメラ13
のピントが合うように調整されている。言い換えれば、
CCDカメラ13の光軸、ピントをワーク20上の被加
工線に合わせると、レーザビームB1の光軸、焦点もそ
れに一致するようにされている。これは教示のために使
用されるHe−Neビームについても同じである。
【0016】なお、CCDカメラ13による画像の分解
能は256×256画素で、1画素は約0.02(m
m)である。また、CCDカメラ13の視界は5×5
(mm)である。これは、視界を狭くすると撮影された
領域が拡大されて検出精度は向上するが、狭くし過ぎる
と教示に伴うオペレータの作業が微細になって作業量が
増えることを考慮している。本発明はこの作業量を少な
くするものである。画像は光の強度に応じて256階調
の色(輝度)で表わされている。
能は256×256画素で、1画素は約0.02(m
m)である。また、CCDカメラ13の視界は5×5
(mm)である。これは、視界を狭くすると撮影された
領域が拡大されて検出精度は向上するが、狭くし過ぎる
と教示に伴うオペレータの作業が微細になって作業量が
増えることを考慮している。本発明はこの作業量を少な
くするものである。画像は光の強度に応じて256階調
の色(輝度)で表わされている。
【0017】図1は本発明によるレーザ加工装置のう
ち、ティーチングボックスを用いて教示あるいは教示支
援を行う場合に必要な構成を示す。CCDカメラ13か
らの画像は、画像処理部21に送られる他、画像重ね合
わせ部22を通してモニタ69−2に送られて表示され
る。画像処理部21は、後述するあらかじめ定められた
画像処理を行ってワーク20上の被加工線に近似する少
なくとも1本の加工線を検出する。検出された加工線は
制御部23と描画部24に送られる。
ち、ティーチングボックスを用いて教示あるいは教示支
援を行う場合に必要な構成を示す。CCDカメラ13か
らの画像は、画像処理部21に送られる他、画像重ね合
わせ部22を通してモニタ69−2に送られて表示され
る。画像処理部21は、後述するあらかじめ定められた
画像処理を行ってワーク20上の被加工線に近似する少
なくとも1本の加工線を検出する。検出された加工線は
制御部23と描画部24に送られる。
【0018】ティーチングボックス25は、オペレータ
が後述する教示動作を行うためのもので、操作部上のボ
タン操作により、図8のような構成の場合にはワークテ
ーブル65をx、yの2軸方向に移動させたり、出射光
学系10のz軸方向への移動と姿勢を変化させることが
できる。
が後述する教示動作を行うためのもので、操作部上のボ
タン操作により、図8のような構成の場合にはワークテ
ーブル65をx、yの2軸方向に移動させたり、出射光
学系10のz軸方向への移動と姿勢を変化させることが
できる。
【0019】制御部23は、以下に述べる自動位置合わ
せ機能を有する。制御部23は、レーザビームの焦点位
置、すなわちCCDカメラ13に設定された画像の中心
点(図10の中心点C1、以下、参照点と呼ぶ)と検出
された加工線上においてこの参照点と最も近い点との間
のずれを算出し、参照点を検出された加工線上の最も近
い点に一致させるために必要な参照点の移動量を算出す
る。ここでは、ワークテーブル65をどの程度移動させ
るべきかという移動量を算出するようにしている。
せ機能を有する。制御部23は、レーザビームの焦点位
置、すなわちCCDカメラ13に設定された画像の中心
点(図10の中心点C1、以下、参照点と呼ぶ)と検出
された加工線上においてこの参照点と最も近い点との間
のずれを算出し、参照点を検出された加工線上の最も近
い点に一致させるために必要な参照点の移動量を算出す
る。ここでは、ワークテーブル65をどの程度移動させ
るべきかという移動量を算出するようにしている。
【0020】具体的には、制御部23には、自動位置合
わせの開始時に操作パネル69−1や複数の位置センサ
26から参照点の位置やCCDカメラ13の視界の座標
系、加工軸、すなわちワークテーブル65の機械座標系
の位置関係を示すデータが取り込まれる。そして、モニ
タ69−2の画像上での検出された加工線の位置、参照
点の位置が決定される。制御部23は参照点を検出され
た加工線上の最近点に移動させるための移動量を算出す
る。制御部23は、この算出結果に基づいてワークテー
ブル65の移動を制御して、参照点を、検出された加工
線に一致させる。
わせの開始時に操作パネル69−1や複数の位置センサ
26から参照点の位置やCCDカメラ13の視界の座標
系、加工軸、すなわちワークテーブル65の機械座標系
の位置関係を示すデータが取り込まれる。そして、モニ
タ69−2の画像上での検出された加工線の位置、参照
点の位置が決定される。制御部23は参照点を検出され
た加工線上の最近点に移動させるための移動量を算出す
る。制御部23は、この算出結果に基づいてワークテー
ブル65の移動を制御して、参照点を、検出された加工
線に一致させる。
【0021】このような自動位置合わせによれば、オペ
レータは教示動作に際し、CCDカメラ13の視界から
ワーク20上の被加工線が大きく外れている場合、ティ
ーチングボックス25を用いた操作によりCCDカメラ
13の画像内に被加工線が入る程度にワークテーブル6
5を移動させて参照点を被加工線に近付けるだけで良
く、参照点を被加工線に一致させる動作は自動的に行わ
れる。
レータは教示動作に際し、CCDカメラ13の視界から
ワーク20上の被加工線が大きく外れている場合、ティ
ーチングボックス25を用いた操作によりCCDカメラ
13の画像内に被加工線が入る程度にワークテーブル6
5を移動させて参照点を被加工線に近付けるだけで良
く、参照点を被加工線に一致させる動作は自動的に行わ
れる。
【0022】本発明で使用されるティーチングボックス
25は、液晶モニタと出射光学系10、ワークテーブル
65の変位を操作する操作部とを有し、有線あるいはワ
イヤレスで主制御部69と結合される。オペレータは、
教示に際してはこのティーチングボックス25を持ち、
モニタ69−2を見ながら操作部を操作して被加工線が
画像内に入るようにワークテーブル65を移動させるだ
けで良い。
25は、液晶モニタと出射光学系10、ワークテーブル
65の変位を操作する操作部とを有し、有線あるいはワ
イヤレスで主制御部69と結合される。オペレータは、
教示に際してはこのティーチングボックス25を持ち、
モニタ69−2を見ながら操作部を操作して被加工線が
画像内に入るようにワークテーブル65を移動させるだ
けで良い。
【0023】なお、本発明においても、ティーチングボ
ックス25上のボタン操作によりロボットアーム駆動系
27を通して出射光学系10を制御して教示毎に前述し
た自動姿勢制御機能と自動焦点合わせ機能を起動させる
ことで、レーザビームB1の光軸やHe−NeビームB
2の光軸がワーク20の面に垂直になり、焦点が加工す
べき点に一致する。
ックス25上のボタン操作によりロボットアーム駆動系
27を通して出射光学系10を制御して教示毎に前述し
た自動姿勢制御機能と自動焦点合わせ機能を起動させる
ことで、レーザビームB1の光軸やHe−NeビームB
2の光軸がワーク20の面に垂直になり、焦点が加工す
べき点に一致する。
【0024】図3を参照して、加工線検出動作の流れを
説明する。ステップS1では、前述したようなHe−N
eビームによるおおまかな位置合わせを行った後に、C
CDカメラ13により被加工線L1を含む領域が撮影さ
れる。ステップS2では、CCDカメラ13からのアナ
ログ画像信号がディジタル信号に変換されて画像処理部
21に取り込まれる。画像処理部21では、まず、ステ
ップS3においてディジタル信号に前処理を施す。ここ
では、前処理として、被加工線の特徴を生かして線強
調、及びノイズ除去処理を行う。次に、ステップS4に
移行して2値化処理を行う。この2値化処理は、ある適
当な輝度をしきい値として、それ以上の輝度の画素を
白、しきい値未満の画素を黒にして白黒画像にする処理
であり、溶接すべき被加工線L1部分は黒で表示され
る。
説明する。ステップS1では、前述したようなHe−N
eビームによるおおまかな位置合わせを行った後に、C
CDカメラ13により被加工線L1を含む領域が撮影さ
れる。ステップS2では、CCDカメラ13からのアナ
ログ画像信号がディジタル信号に変換されて画像処理部
21に取り込まれる。画像処理部21では、まず、ステ
ップS3においてディジタル信号に前処理を施す。ここ
では、前処理として、被加工線の特徴を生かして線強
調、及びノイズ除去処理を行う。次に、ステップS4に
移行して2値化処理を行う。この2値化処理は、ある適
当な輝度をしきい値として、それ以上の輝度の画素を
白、しきい値未満の画素を黒にして白黒画像にする処理
であり、溶接すべき被加工線L1部分は黒で表示され
る。
【0025】ステップS5では、画像処理部21は、2
値化処理後の黒部分を対象に加工線検出を行い、ステッ
プS6で加工線を決定する。このような線検出を行うた
めに、本発明では「ハフ変換処理」という直線検出アル
ゴリズムを採用している。検出されたワーク20上の加
工線に基づいて、制御部23においてCCDカメラ13
の参照点とのずれが算出される。そして、このずれ量に
もとづいてCCDカメラ13の画像の参照点を、検出し
た加工線上の最近点に移動させるためのワークテーブル
65の移動量を算出する。なお、「ハフ変換処理」につ
いては、特願平7−47628号に開示されているので
詳しい説明は省略する。
値化処理後の黒部分を対象に加工線検出を行い、ステッ
プS6で加工線を決定する。このような線検出を行うた
めに、本発明では「ハフ変換処理」という直線検出アル
ゴリズムを採用している。検出されたワーク20上の加
工線に基づいて、制御部23においてCCDカメラ13
の参照点とのずれが算出される。そして、このずれ量に
もとづいてCCDカメラ13の画像の参照点を、検出し
た加工線上の最近点に移動させるためのワークテーブル
65の移動量を算出する。なお、「ハフ変換処理」につ
いては、特願平7−47628号に開示されているので
詳しい説明は省略する。
【0026】図4には被加工線L1の始点から終点に至
るまでの間に検出された加工線を、ここでは1本の直線
で被加工線L1部分にオーバーラップさせて示してい
る。制御部23は、教示の都度得られる自動位置合わせ
のための移動量にもとづいてワークテーブル65を移動
させるためのワークテーブル駆動系28を制御すること
により、参照点が、検出された加工線上に一致するよう
にワークテーブル65を移動させることができる。自動
位置合わせ後、オペレータは、ティーチングボックス2
5から位置データ取り込みの指定操作を行うことによ
り、出射光学系10、ワークテーブル65の位置データ
を記憶装置に記憶させる。この教示動作は、通常、被加
工線L1の方向が変化する毎に行われる。
るまでの間に検出された加工線を、ここでは1本の直線
で被加工線L1部分にオーバーラップさせて示してい
る。制御部23は、教示の都度得られる自動位置合わせ
のための移動量にもとづいてワークテーブル65を移動
させるためのワークテーブル駆動系28を制御すること
により、参照点が、検出された加工線上に一致するよう
にワークテーブル65を移動させることができる。自動
位置合わせ後、オペレータは、ティーチングボックス2
5から位置データ取り込みの指定操作を行うことによ
り、出射光学系10、ワークテーブル65の位置データ
を記憶装置に記憶させる。この教示動作は、通常、被加
工線L1の方向が変化する毎に行われる。
【0027】言い換えれば、被加工線L1が直線であれ
ば教示動作は始点と終点の2点でも良いが、被加工線L
1が途中である角度で方向が変化する場合にはこの変化
点で教示動作が行われる。また、被加工線L1が緩やか
に蛇行しているような場合でも数mm間隔で区切れば直
線で近似させることができ、この場合には近似直線の方
向が変化する点で教示を行えば良い。いずれにしても、
オペレータは、教示に際しては被加工線L1部分がCC
Dカメラ13の画像内に入るようにワークテーブルを移
動させ、その都度画像処理開始、自動位置合わせ開始、
位置データの取り込みの指定操作を行うだけで良く、参
照点を被加工線L1に一致させるための精密な位置合わ
せ操作は不要である。
ば教示動作は始点と終点の2点でも良いが、被加工線L
1が途中である角度で方向が変化する場合にはこの変化
点で教示動作が行われる。また、被加工線L1が緩やか
に蛇行しているような場合でも数mm間隔で区切れば直
線で近似させることができ、この場合には近似直線の方
向が変化する点で教示を行えば良い。いずれにしても、
オペレータは、教示に際しては被加工線L1部分がCC
Dカメラ13の画像内に入るようにワークテーブルを移
動させ、その都度画像処理開始、自動位置合わせ開始、
位置データの取り込みの指定操作を行うだけで良く、参
照点を被加工線L1に一致させるための精密な位置合わ
せ操作は不要である。
【0028】教示に伴うワークテーブル65の位置デー
タは検出された加工線によって決まり、この位置データ
は制御部23内の記憶部に記憶される。そして、以後の
実際のレーザ溶接では、制御部23は記憶部に記憶され
た位置データにもとづいてワークテーブル65を移動さ
せる。
タは検出された加工線によって決まり、この位置データ
は制御部23内の記憶部に記憶される。そして、以後の
実際のレーザ溶接では、制御部23は記憶部に記憶され
た位置データにもとづいてワークテーブル65を移動さ
せる。
【0029】ところで、画像処理部21においては、1
回の画像処理において複数本の加工線が検出される場合
がある。これは、ワーク20の表面には被加工線L1だ
けでなく、傷や汚れがあるからである。本発明では、こ
のような点も考慮して、図1に示されるように画像重ね
合わせ部22、描画部24を備え、ティーチングボック
ス25には検出した加工線の選択器(図示せず)を備え
ており、以下にその動作を説明する。画像処理部21で
は、1回の画像処理で複数本の加工線を検出すると、そ
れらを描画部24に送る。描画部24では、これらの加
工線を示す情報からこれらをモニタ69−2に表示する
ための近似加工線を作成して画像重ね合わせ部22に送
る。画像重ね合わせ部22では、CCDカメラ13から
の被加工線L1を含むワーク20の画像に、描画部24
からの複数本の近似加工線をオーバラップさせて表示さ
せるための重ね合わせ処理を行う。このようにして画像
重ね合わせ部22で作成された重ね合わせ画像はモニタ
69−2で表示される。選択器による選択は、モニタ6
9−2に表示された複数本の加工線の中から最も好まし
い加工線を選択するためにティーチングボックス25上
のボタンでカーソルを移動させて行われる。
回の画像処理において複数本の加工線が検出される場合
がある。これは、ワーク20の表面には被加工線L1だ
けでなく、傷や汚れがあるからである。本発明では、こ
のような点も考慮して、図1に示されるように画像重ね
合わせ部22、描画部24を備え、ティーチングボック
ス25には検出した加工線の選択器(図示せず)を備え
ており、以下にその動作を説明する。画像処理部21で
は、1回の画像処理で複数本の加工線を検出すると、そ
れらを描画部24に送る。描画部24では、これらの加
工線を示す情報からこれらをモニタ69−2に表示する
ための近似加工線を作成して画像重ね合わせ部22に送
る。画像重ね合わせ部22では、CCDカメラ13から
の被加工線L1を含むワーク20の画像に、描画部24
からの複数本の近似加工線をオーバラップさせて表示さ
せるための重ね合わせ処理を行う。このようにして画像
重ね合わせ部22で作成された重ね合わせ画像はモニタ
69−2で表示される。選択器による選択は、モニタ6
9−2に表示された複数本の加工線の中から最も好まし
い加工線を選択するためにティーチングボックス25上
のボタンでカーソルを移動させて行われる。
【0030】表示例を示した図5をも参照して説明す
る。ここでは、図5に示すように、CCDカメラ13で
撮影された画像内に被加工線L1の他に、傷や汚れによ
る線L2が存在するものとする。このような画像情報を
受けると、画像処理部21では被加工線L1に合うよう
な近似加工線L1′だけでなく、線L2に合うような近
似線L2′も検出する。このため、描画部24では、近
似加工線L1´だけでなく近似線L2′をもモニタ表示
するための画像を作成し、画像重ね合わせ部22では、
描画部24からの画像を重ね合わせてモニタ69−2に
送る。その結果、モニタ69−2では、図5に示すよう
に、被加工線L1,傷、汚れ等による線L2にそれぞ
れ、近似加工線L1′,近似線L2′がオーバラップさ
れた画像を表示する。
る。ここでは、図5に示すように、CCDカメラ13で
撮影された画像内に被加工線L1の他に、傷や汚れによ
る線L2が存在するものとする。このような画像情報を
受けると、画像処理部21では被加工線L1に合うよう
な近似加工線L1′だけでなく、線L2に合うような近
似線L2′も検出する。このため、描画部24では、近
似加工線L1´だけでなく近似線L2′をもモニタ表示
するための画像を作成し、画像重ね合わせ部22では、
描画部24からの画像を重ね合わせてモニタ69−2に
送る。その結果、モニタ69−2では、図5に示すよう
に、被加工線L1,傷、汚れ等による線L2にそれぞ
れ、近似加工線L1′,近似線L2′がオーバラップさ
れた画像を表示する。
【0031】オペレータは、このような表示画像を見る
と、中央寄りにある被加工線L1と近似加工線L1′と
の関係が最も好ましいと判断してこの被加工線L1と近
似加工線L1′の組み合わせをティーチングボックス2
5上の選択器で選択する。この選択操作は、選択器に設
けられたモニタ69−2のカーソル移動用の押しボタン
でカーソルを移動させて指定することにより行われ、選
択の確定は別の押しボタンで行われる。
と、中央寄りにある被加工線L1と近似加工線L1′と
の関係が最も好ましいと判断してこの被加工線L1と近
似加工線L1′の組み合わせをティーチングボックス2
5上の選択器で選択する。この選択操作は、選択器に設
けられたモニタ69−2のカーソル移動用の押しボタン
でカーソルを移動させて指定することにより行われ、選
択の確定は別の押しボタンで行われる。
【0032】以上のように、CCDカメラ13で撮影さ
れた被加工線L1とそれ以外の線に、画像処理部21で
検出された線をオーバラップさせてモニタ表示を行うよ
うにしたことにより、オペレータは検出された線のどれ
が加工線であるかを速やかに判定でき、選択器で簡単に
選択することができる。この後、前述した自動位置合わ
せにより、図6に示すように参照点が近似加工線L1´
上の最近点に位置合わせされる。
れた被加工線L1とそれ以外の線に、画像処理部21で
検出された線をオーバラップさせてモニタ表示を行うよ
うにしたことにより、オペレータは検出された線のどれ
が加工線であるかを速やかに判定でき、選択器で簡単に
選択することができる。この後、前述した自動位置合わ
せにより、図6に示すように参照点が近似加工線L1´
上の最近点に位置合わせされる。
【0033】ところで、次の教示点に移動させる場合、
従来は、オペレータがモニタを見ながらワークテーブル
における複数の加工軸、例えばx軸、y軸に関する操作
を行いながら被加工線に沿って移動させていた。これに
対し、本発明では自動位置合わせ後にティーチングボッ
クス25上のボタン操作により移動方向の指定を行うこ
ともできる。すなわち、オペレータは、図6に示される
ような表示画像を見ると、次の教示点への移動方向を知
ることができ、ティーチングボックス25上の上下左右
の移動方向を指定するためのボタンを操作して移動方向
を指定する。その結果、制御部23は、近似加工線L1
´における指定された移動方向のベクトルを算出し、算
出したベクトルの方向に参照点が移動するようにワーク
テーブル65の移動を制御する。このことにより、オペ
レータはワークテーブル65の移動を指定するボタンを
押し続けるだけで、制御部23により自動位置合わせ終
了時に算出されたベクトル方向への移動制御が行われ、
結果として参照点は近似加工線L1´上を移動する。こ
の移動方向は、図7に示されるように、CCDカメラ1
3による画像上のx軸に合わされて表示される。これに
より、オペレータはx軸方向の移動だけを考えれば良
く、次の教示点までの移動作業が簡単になり、作業時間
も短縮される。
従来は、オペレータがモニタを見ながらワークテーブル
における複数の加工軸、例えばx軸、y軸に関する操作
を行いながら被加工線に沿って移動させていた。これに
対し、本発明では自動位置合わせ後にティーチングボッ
クス25上のボタン操作により移動方向の指定を行うこ
ともできる。すなわち、オペレータは、図6に示される
ような表示画像を見ると、次の教示点への移動方向を知
ることができ、ティーチングボックス25上の上下左右
の移動方向を指定するためのボタンを操作して移動方向
を指定する。その結果、制御部23は、近似加工線L1
´における指定された移動方向のベクトルを算出し、算
出したベクトルの方向に参照点が移動するようにワーク
テーブル65の移動を制御する。このことにより、オペ
レータはワークテーブル65の移動を指定するボタンを
押し続けるだけで、制御部23により自動位置合わせ終
了時に算出されたベクトル方向への移動制御が行われ、
結果として参照点は近似加工線L1´上を移動する。こ
の移動方向は、図7に示されるように、CCDカメラ1
3による画像上のx軸に合わされて表示される。これに
より、オペレータはx軸方向の移動だけを考えれば良
く、次の教示点までの移動作業が簡単になり、作業時間
も短縮される。
【0034】上記の説明は、溶接の場合であり、この場
合には溶接線が被加工線として存在することで直線検出
を行うことができる。一方、切断加工の場合にも、ワー
クの切断すべき部分にけがき等により切断線を被加工線
として描き入れることで、同様の処理により切断線を検
出して自動位置合わせ及び自動位置合わせ終了後の移動
を行うことができる。
合には溶接線が被加工線として存在することで直線検出
を行うことができる。一方、切断加工の場合にも、ワー
クの切断すべき部分にけがき等により切断線を被加工線
として描き入れることで、同様の処理により切断線を検
出して自動位置合わせ及び自動位置合わせ終了後の移動
を行うことができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
レーザ加工装置では、教示に際してオペレータはワーク
上の被加工線がCCDカメラの視界内に入るようにワー
クテーブルを移動させるだけで良く、画像処理部が被加
工線を検出し、制御部がCCDカメラの画像に設定され
た参照点を検出した加工線に一致するようにワークテー
ブルを移動させるので、オペレータの操作は楽であり、
作業量及び時間も大幅に少なくなる。しかも、0.1m
m以下の被加工線を0.1mm以内の精度で検出でき
る。更に、画像処理装置においてワークについた傷や汚
れにより加工線が複数本検出されても、これらがモニタ
表示され、オペレータはいずれかを選択することによ
り、速やかに加工線を確定させることができる。加え
て、自動位置合わせ終了後の移動についてもオペレータ
はワークテーブルを一軸のみに関して移動させるだけで
良く、次の教示点への移動作業量も大幅に縮小される。
レーザ加工装置では、教示に際してオペレータはワーク
上の被加工線がCCDカメラの視界内に入るようにワー
クテーブルを移動させるだけで良く、画像処理部が被加
工線を検出し、制御部がCCDカメラの画像に設定され
た参照点を検出した加工線に一致するようにワークテー
ブルを移動させるので、オペレータの操作は楽であり、
作業量及び時間も大幅に少なくなる。しかも、0.1m
m以下の被加工線を0.1mm以内の精度で検出でき
る。更に、画像処理装置においてワークについた傷や汚
れにより加工線が複数本検出されても、これらがモニタ
表示され、オペレータはいずれかを選択することによ
り、速やかに加工線を確定させることができる。加え
て、自動位置合わせ終了後の移動についてもオペレータ
はワークテーブルを一軸のみに関して移動させるだけで
良く、次の教示点への移動作業量も大幅に縮小される。
【図1】本発明において教示動作に必要な構成を示した
ブロック図である。
ブロック図である。
【図2】本発明によるレーザ加工装置における出射光学
系の内部構造を概略的に示した断面図である。
系の内部構造を概略的に示した断面図である。
【図3】本発明において加工線の検出に必要な動作を説
明するためのフローチャート図である。
明するためのフローチャート図である。
【図4】図3に関連して説明した動作により検出された
加工線を被加工線にオーバラップして表示した例を示し
た図である。
加工線を被加工線にオーバラップして表示した例を示し
た図である。
【図5】画像処理部において加工線が複数本検出された
場合の選択動作を説明するためのモニタ表示例を示した
図である。
場合の選択動作を説明するためのモニタ表示例を示した
図である。
【図6】本発明により自動位置合わせされたモニタ表示
例を示した図である。
例を示した図である。
【図7】本発明により自動位置合わせ終了後の移動方向
を説明するためのモニタ表示例を示した図である。
を説明するためのモニタ表示例を示した図である。
【図8】本発明が適用されるレーザ加工装置の概略構成
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図9】従来の教示における出射光学系のおおまかな位
置合わせを説明するための図である。
置合わせを説明するための図である。
【図10】従来の教示における出射光学系の精密な位置
合わせを説明するための図である。
合わせを説明するための図である。
【図11】従来の教示における出射光学系のレーザビー
ムの焦点位置合わせを説明するための図である。
ムの焦点位置合わせを説明するための図である。
【図12】従来の教示における出射光学系のレーザビー
ムの光軸合わせを説明するための図である。
ムの光軸合わせを説明するための図である。
10 出射光学系 11 ミラー 12 加工レンズ 13 CCDカメラ 14 観測用レンズ 61 第1のボールネジ機構 62 第2のボールネジ機構 63 第3のボールネジ機構 64 アーム 65 ワークテーブル 66 駆動ユニット 67 光ファイバ 68 ティ−チングボックス 69−1 操作パネル 69−2 モニタ 100 レーザ照射部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−235089(JP,A) 特開 平1−262085(JP,A) 特開 平5−200576(JP,A) 特開 平6−277864(JP,A) 特開 平7−112288(JP,A) 特開 平8−300178(JP,A) 特開 平8−243773(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 26/00 - 26/18
Claims (1)
- 【請求項1】 出射光学系から出射されるレーザビーム
の光軸がワークの被加工線上を移動するように、前記出
射光学系及び前記ワークを搭載したワークテーブルの少
なくとも一方を移動させてレーザ加工を行うためのレー
ザ加工装置において、 前記ワークの前記被加工線を含む所定範囲の領域を撮影
するために前記出射光学系に設けられたCCDカメラ
と、 前記出射光学系及び前記ワークテーブルの移動をオペレ
ータにより遠隔操作可能なティーチングボックスと、 前記ティーチングボックスの操作に基づいて前記出射光
学系及び前記ワークテーブルの移動を制御するための制
御部と、 前記CCDカメラからの前記被加工線を含む画像に対し
てあらかじめ定められた処理を行なって前記被加工線に
近似した少なくとも1本の加工線を検出するための画像
処理部と、 前記画像処理部で検出された加工線をモニタに表示する
ための近似加工線として作成する描画部と、 前記描画部で作成された近似加工線と前記CCDカメラ
からの画像とを重ね合わせて前記被加工線と前記近似加
工線とが一致した状態で前記モニタに表示させるための
画像重ね合わせ部とを備え、 前記ティーチングボックスは、前記画像処理部で一度に
検出された加工線が複数本ある場合に、前記モニタにて
重ね合わせ表示された複数本の前記近似加工線のいずれ
か1本を選択する選択手段と選択された該近似加工線上
での移動方向を指定する指定手段とを有し、 前記オペレータは、教示動作においては前記ティーチン
グボックスの操作により前記ワークテーブルを移動させ
て前記CCDカメラの画像内に前記被加工線が入るよう
にし、 前記制御部は、前記教示動作においては、前記CCDカ
メラの画像内にあらかじめ設定されて前記レーザビーム
の光軸となるべき参照点と、前記選択された近似加工線
上における前記参照点との間の最近点との位置ずれを算
出し、算出された位置ずれに基づいて前記参照点を前記
最近点に一致させるように前記ワークテーブルの移動を
制御する自動位置合わせ機能を有し、しかも自動位置合
わせ後は、前記指定手段により指定された線方向に前記
参照点を移動させるように前記ワークテーブルの移動を
制御することを特徴とするレーザ加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7295595A JP2822314B2 (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | レーザ加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7295595A JP2822314B2 (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | レーザ加工装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09141458A JPH09141458A (ja) | 1997-06-03 |
JP2822314B2 true JP2822314B2 (ja) | 1998-11-11 |
Family
ID=17822668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7295595A Expired - Fee Related JP2822314B2 (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | レーザ加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2822314B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3850724B2 (ja) * | 2001-12-19 | 2006-11-29 | 株式会社東芝 | 原子炉内構造物の保全・補修装置 |
JP5135672B2 (ja) * | 2005-09-30 | 2013-02-06 | 日産自動車株式会社 | レーザ照射状態の検出方法およびレーザ照射状態検出システム |
CN106271073B (zh) * | 2016-08-31 | 2019-06-07 | 武汉华工激光工程有限责任公司 | 震动马达弹片与质量块的激光焊接方法 |
-
1995
- 1995-11-14 JP JP7295595A patent/JP2822314B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09141458A (ja) | 1997-06-03 |
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