JP2890648B2 - 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents
難燃性ポリカーボネート樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機械的性質、特に低温下での耐衝撃性に優
れ、良好な外観および良好な成形加工性を示す難燃性の
改良されたポリカーボネート樹脂組成物であり、透明性
にも優れているので種々の用途にも好適に使用可能なも
のである。
れ、良好な外観および良好な成形加工性を示す難燃性の
改良されたポリカーボネート樹脂組成物であり、透明性
にも優れているので種々の用途にも好適に使用可能なも
のである。
芳香族ポリカーボネート樹脂は耐熱性、耐衝撃性、電
気特性、寸法安定性などに優れ、かつ、透明であること
から有用なエンジニアリングプラスチックとして種々の
用途に利用されている。
気特性、寸法安定性などに優れ、かつ、透明であること
から有用なエンジニアリングプラスチックとして種々の
用途に利用されている。
しかし、難燃性が必ずしも充分ではない。この改良法
として、従来、芳香族ポリカーボネート樹脂の難燃性を
改良する目的で、Brを含有するポリカーボネート共重合
体としたり、Brを含有するポリカーボネートオリゴマー
を配合する方法が、機械的特性、耐熱性などの物性バラ
ンスの点から用いられているが、ポリカーボネート樹脂
の優れた耐衝撃性が劣ってくるものであった。
として、従来、芳香族ポリカーボネート樹脂の難燃性を
改良する目的で、Brを含有するポリカーボネート共重合
体としたり、Brを含有するポリカーボネートオリゴマー
を配合する方法が、機械的特性、耐熱性などの物性バラ
ンスの点から用いられているが、ポリカーボネート樹脂
の優れた耐衝撃性が劣ってくるものであった。
本発明者らは、芳香族ポリカーボネート樹脂にポリシ
ロキサン鎖を有するコ−ポリカーボネート樹脂を配合す
ることにより、難燃性が改良されることを見出し、本発
明に到達した。
ロキサン鎖を有するコ−ポリカーボネート樹脂を配合す
ることにより、難燃性が改良されることを見出し、本発
明に到達した。
すなわち、本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂95
〜50重量%と下記構造式(A)及び(B)で表される構
造単位を有するコ−ポリカーボネート樹脂5〜50重量%
とを配合してなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物で
ある。
〜50重量%と下記構造式(A)及び(B)で表される構
造単位を有するコ−ポリカーボネート樹脂5〜50重量%
とを配合してなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物で
ある。
構造式(A); 構造式(B); (構造式(A)のnは1〜200の正数を示し、Rは炭素
数2〜6のアルキレン基を示す。また、構造式(B)の
Bは炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖或いは環状のアルキリ
デン基、アリール置換アルキレン基、アリール基又は−
O−,−S−,−CO−,−SO2−を示し、R1、R2、R3及
びR4は水素、ハロゲン又は炭素数1〜4のアルキル基を
示す。) 又、本発明において、該コ−ポリカーボネート樹脂の
構造式(A)で表される構成単位が0.2〜50重量%であ
ること、更に、構造式(A)中のRが、−CHR5−CH2−
(式中のR5はベンゼン環側の炭素原子に結合したもので
あり、水素またはメチル基を表す。)であることからな
る難燃性ポリカーボネート樹脂組成物である。
数2〜6のアルキレン基を示す。また、構造式(B)の
Bは炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖或いは環状のアルキリ
デン基、アリール置換アルキレン基、アリール基又は−
O−,−S−,−CO−,−SO2−を示し、R1、R2、R3及
びR4は水素、ハロゲン又は炭素数1〜4のアルキル基を
示す。) 又、本発明において、該コ−ポリカーボネート樹脂の
構造式(A)で表される構成単位が0.2〜50重量%であ
ること、更に、構造式(A)中のRが、−CHR5−CH2−
(式中のR5はベンゼン環側の炭素原子に結合したもので
あり、水素またはメチル基を表す。)であることからな
る難燃性ポリカーボネート樹脂組成物である。
以下、本発明の構成について説明する。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂とは、二価フェ
ノール系化合物とホスゲン、炭酸エステル、或いはクロ
ロホーメートとを反応させる従来の芳香族ポリカーボネ
ート樹脂の製法により製造されるものである。
ノール系化合物とホスゲン、炭酸エステル、或いはクロ
ロホーメートとを反応させる従来の芳香族ポリカーボネ
ート樹脂の製法により製造されるものである。
また、本発明のコ−ポリカーボネート樹脂は、構成単
位としてシリコーン鎖、脂肪鎖を有するビスフェノール
からなる前記構造式(A)の構成単位を有することを特
徴とするものであり、従来の芳香族ポリカーボネート樹
脂の製法において、下記した一般式(1)のシリコーン
鎖、脂肪鎖を持った二価フェノールを一部に使用するこ
とを除き従来の界面重合法と同様の製造方法が好適に適
用されるものである。
位としてシリコーン鎖、脂肪鎖を有するビスフェノール
からなる前記構造式(A)の構成単位を有することを特
徴とするものであり、従来の芳香族ポリカーボネート樹
脂の製法において、下記した一般式(1)のシリコーン
鎖、脂肪鎖を持った二価フェノールを一部に使用するこ
とを除き従来の界面重合法と同様の製造方法が好適に適
用されるものである。
一般式(1); 式中のn、Rは構造式(A)と同じである。
本発明で用いるコ−ポリカーボネート樹脂中の構造式
(A)で表される構成単位は、特に限定されないが、好
ましくは0.2〜50重量%の範囲、特に0.5〜25重量%の範
囲が好適であり、構造式(A)中のシロキサン単位の繰
り返し数(n)は1〜200の範囲、好ましくは5〜100の
範囲である。又、該構造式(A)中のRとしては、エチ
レン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、ペンチ
レン、ヘキシレンなどが例示されるが、特に−CHR5−CH
2−(式中のR5はベンゼン環側の炭素原子に結合したも
のであり、水素またはメチル基を表す。)が好適であ
る。この構造式(A)の構成単位は、前記一般式(1)
で表されるフェノール性水酸基を両末端に有する二価フ
ェノールを通常のビスフェノールと同様に用いることに
より導入されるものである。この一般式(1)で表され
る化合物は、オレフィン性の不飽和炭素−炭素結合を有
するフェノール類、好適にはビニルフェノールやイソプ
ロペニルフェノールを所定の重合度(n)を有するポリ
シロキサン鎖の末端に、ハイドロシラネーション反応さ
せることにより容易に製造されるものである。
(A)で表される構成単位は、特に限定されないが、好
ましくは0.2〜50重量%の範囲、特に0.5〜25重量%の範
囲が好適であり、構造式(A)中のシロキサン単位の繰
り返し数(n)は1〜200の範囲、好ましくは5〜100の
範囲である。又、該構造式(A)中のRとしては、エチ
レン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、ペンチ
レン、ヘキシレンなどが例示されるが、特に−CHR5−CH
2−(式中のR5はベンゼン環側の炭素原子に結合したも
のであり、水素またはメチル基を表す。)が好適であ
る。この構造式(A)の構成単位は、前記一般式(1)
で表されるフェノール性水酸基を両末端に有する二価フ
ェノールを通常のビスフェノールと同様に用いることに
より導入されるものである。この一般式(1)で表され
る化合物は、オレフィン性の不飽和炭素−炭素結合を有
するフェノール類、好適にはビニルフェノールやイソプ
ロペニルフェノールを所定の重合度(n)を有するポリ
シロキサン鎖の末端に、ハイドロシラネーション反応さ
せることにより容易に製造されるものである。
ここに、上記した芳香族ポリカーボネート樹脂を製造
するため、又はコ−ポリカーボネート樹脂のコ−モノマ
ーとして用いることが可能な二価フェノール系化合物と
しては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ク
ロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタンが例示され
る。これらの中で2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサンが熱安定性の面から好ましい。また、末
端停止剤或いは分子量調節剤を通常使用するものであ
り、これらとしては一価のフェノール性水酸基を有する
化合物が挙げられ、通常のフェノール、p−第三ブチル
フェノール、トリブロモフェノールなどの他に、長鎖ア
ルキルフェノール、脂肪族カルボン酸クロライド、脂肪
族カルボン酸、ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル、
ヒドロキシ・フェニル酸アルキルエステル、アルキルエ
ーテルフェノールなどが例示される。その使用量は用い
る全ての二価フェノール系化合物100モルに対して、100
〜0.5モル、好ましくは50〜2モルの範囲であり、二種
以上の化合物を併用することも当然に可能である。更に
分岐化剤を上記の二価フェノール系化合物に対して、0.
01〜3モル%、特に0.1〜1.0モル%の範囲で併用して分
岐化ポリカーボネートと出来、分岐化剤としては、フロ
ログリシン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘプテン−3、4,6−ジメチル−2,4,6−
トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、1,3,5
−トリ(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾール、1,1,1
−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,6−ビス
(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチル
フェノール、α,α′,α″−トリ(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼンなどで例
示されるポリヒドロキシ化合物、及び3,3−ビス(4−
ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチンビ
スフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−ジクロル
イサチン、5−ブロムイサチンなどが例示される。
するため、又はコ−ポリカーボネート樹脂のコ−モノマ
ーとして用いることが可能な二価フェノール系化合物と
しては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ク
ロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタンが例示され
る。これらの中で2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサンが熱安定性の面から好ましい。また、末
端停止剤或いは分子量調節剤を通常使用するものであ
り、これらとしては一価のフェノール性水酸基を有する
化合物が挙げられ、通常のフェノール、p−第三ブチル
フェノール、トリブロモフェノールなどの他に、長鎖ア
ルキルフェノール、脂肪族カルボン酸クロライド、脂肪
族カルボン酸、ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル、
ヒドロキシ・フェニル酸アルキルエステル、アルキルエ
ーテルフェノールなどが例示される。その使用量は用い
る全ての二価フェノール系化合物100モルに対して、100
〜0.5モル、好ましくは50〜2モルの範囲であり、二種
以上の化合物を併用することも当然に可能である。更に
分岐化剤を上記の二価フェノール系化合物に対して、0.
01〜3モル%、特に0.1〜1.0モル%の範囲で併用して分
岐化ポリカーボネートと出来、分岐化剤としては、フロ
ログリシン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘプテン−3、4,6−ジメチル−2,4,6−
トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、1,3,5
−トリ(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾール、1,1,1
−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,6−ビス
(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチル
フェノール、α,α′,α″−トリ(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼンなどで例
示されるポリヒドロキシ化合物、及び3,3−ビス(4−
ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチンビ
スフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−ジクロル
イサチン、5−ブロムイサチンなどが例示される。
本発明の上記成分からなる難燃性ポリカーボネート樹
脂組成物における芳香族ポリカーボネートとコ−ポリカ
ーボネート樹脂との配合比率は、特に制限はないもので
あるが、通常、芳香族ポリカーボネート/コ−ポリカー
ボネート樹脂=95/5〜50/50の範囲から選択される。本
発明のコ−ポリカーボネート樹脂の配合量が少なすぎる
と難燃性の改良が不十分であり、一般に好ましくなく、
また、配合量が多くとも難燃性の点からは好ましいもの
であるが、価格、その他の点から副成分とする方が好ま
しい。
脂組成物における芳香族ポリカーボネートとコ−ポリカ
ーボネート樹脂との配合比率は、特に制限はないもので
あるが、通常、芳香族ポリカーボネート/コ−ポリカー
ボネート樹脂=95/5〜50/50の範囲から選択される。本
発明のコ−ポリカーボネート樹脂の配合量が少なすぎる
と難燃性の改良が不十分であり、一般に好ましくなく、
また、配合量が多くとも難燃性の点からは好ましいもの
であるが、価格、その他の点から副成分とする方が好ま
しい。
以上の如くである本発明の難燃性ポリカーボネート樹
脂組成物には所望に応じて、従来、ポリカーボネート樹
脂に公知の種々の添加剤類が配合可能なものであり、こ
れらとしては補強剤、充填剤、安定剤、紫外線吸収剤、
帯電防止剤、滑剤、離型剤、染料、顔料などが挙げられ
る。例えば、安定剤としては特に亜リン酸、又はホスフ
ァイトが好適である。又、離型剤としては飽和脂肪酸の
モノ−或いは多価アルコールのエステルが挙げられ、ス
テアリルステアレート、ベヘニルベヘネート、ペンタエ
リスリトールテトラステアレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサオクトエートなどが好適なものとして例示さ
れる。ガラス粉、ガラスビーズ、合成雲母或いはフッ素
化雲母、酸化亜鉛、炭素繊維、特に繊維径が2μm以下
のものも含むガラス繊維、酸化亜鉛ウィスカー、ステン
レス繊維、ケブラー繊維などの有機或いは無機の充填剤
や補強剤など、さらにビスフェノールAからのポリカー
ボネートオリゴマー、ポリエステルカーボネート、ポリ
アリレートなどの樹脂類も当然に目的に応じて適宜好適
に用いることができるものである。
脂組成物には所望に応じて、従来、ポリカーボネート樹
脂に公知の種々の添加剤類が配合可能なものであり、こ
れらとしては補強剤、充填剤、安定剤、紫外線吸収剤、
帯電防止剤、滑剤、離型剤、染料、顔料などが挙げられ
る。例えば、安定剤としては特に亜リン酸、又はホスフ
ァイトが好適である。又、離型剤としては飽和脂肪酸の
モノ−或いは多価アルコールのエステルが挙げられ、ス
テアリルステアレート、ベヘニルベヘネート、ペンタエ
リスリトールテトラステアレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサオクトエートなどが好適なものとして例示さ
れる。ガラス粉、ガラスビーズ、合成雲母或いはフッ素
化雲母、酸化亜鉛、炭素繊維、特に繊維径が2μm以下
のものも含むガラス繊維、酸化亜鉛ウィスカー、ステン
レス繊維、ケブラー繊維などの有機或いは無機の充填剤
や補強剤など、さらにビスフェノールAからのポリカー
ボネートオリゴマー、ポリエステルカーボネート、ポリ
アリレートなどの樹脂類も当然に目的に応じて適宜好適
に用いることができるものである。
以下、実施例および比較例によって本発明を具体的に
説明する。
説明する。
参考例 1 水酸化ナトリウム3.7kgを水42に溶解し、20℃に保
ちながら、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(以下「BPA」と記す)6,735g、第6頁に示した一
般式(1)でn=50のもの(以下「165B」と記す。)35
6g、ハイドロサルファイト15gを溶解した。
ちながら、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(以下「BPA」と記す)6,735g、第6頁に示した一
般式(1)でn=50のもの(以下「165B」と記す。)35
6g、ハイドロサルファイト15gを溶解した。
これにメチレンクロライド(以下「MC」と記す)30
を加えて撹拌しつつ、p−t−ブチルフェノール(以下
「PTBP」と記す)148gを加え、ついでホスゲン3.5kgを6
0分で吹き込んだ。
を加えて撹拌しつつ、p−t−ブチルフェノール(以下
「PTBP」と記す)148gを加え、ついでホスゲン3.5kgを6
0分で吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、激しく撹拌して反応液を乳
化させ、乳化後、8mlのトリエチルアミンを加え約1時
間撹拌を続け重合させた。
化させ、乳化後、8mlのトリエチルアミンを加え約1時
間撹拌を続け重合させた。
重合液を、水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で
中和した後、洗液のPHが中性となるまで水洗を繰り返し
た後、イソプロパノールを35加えて、重合物を沈澱さ
せた。沈澱物を濾過し、その後乾燥する事により、白色
粉末状のコ−ポリカーボネート樹脂(以下「C−PC05」
と記す)を得た。
中和した後、洗液のPHが中性となるまで水洗を繰り返し
た後、イソプロパノールを35加えて、重合物を沈澱さ
せた。沈澱物を濾過し、その後乾燥する事により、白色
粉末状のコ−ポリカーボネート樹脂(以下「C−PC05」
と記す)を得た。
参考例 2 参考例1において、BPA 6,690g、165B 1,186gとする
他は同様にして、白色粉末状のコ−ポリカーボネート樹
脂(以下「C−PC15」と記す)を得た。
他は同様にして、白色粉末状のコ−ポリカーボネート樹
脂(以下「C−PC15」と記す)を得た。
実施例1〜3および比較例1〜2 下記第1表に記載の如く、参考例1、2に示した製造
法によって製造したコ−ポリカーボネートと芳香族ポリ
カーボネート樹脂(三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロン
S2000、分子量25,000)とを用い、それぞれ単独或い
は第1表に記載の量比で配合してシリンダー温度250〜2
70℃の押出機を用いて溶融混練してペレットとした。
法によって製造したコ−ポリカーボネートと芳香族ポリ
カーボネート樹脂(三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロン
S2000、分子量25,000)とを用い、それぞれ単独或い
は第1表に記載の量比で配合してシリンダー温度250〜2
70℃の押出機を用いて溶融混練してペレットとした。
このペレットを熱風乾燥機中で120℃にて5時間以上
乾燥した後、シリンダー温度270℃にて、物性測定用試
験片を製造し、試験した。又、比較の為、テトラブロモ
ビスフェノールAをBrが7重量%となるように用いた共
重合ポリカーボネート樹脂(分子量25,000、「Br−CP
C」と記す)についても試験した。結果を第1表に示し
た。
乾燥した後、シリンダー温度270℃にて、物性測定用試
験片を製造し、試験した。又、比較の為、テトラブロモ
ビスフェノールAをBrが7重量%となるように用いた共
重合ポリカーボネート樹脂(分子量25,000、「Br−CP
C」と記す)についても試験した。結果を第1表に示し
た。
なお、物性の測定は下記によった。
・燃焼性:UL−94による。試験片厚み1.6mm. ・I.Z. :アイゾット衝撃値.単位kg cm/cm. ・H.D.T.:熱変形温度.荷重 18.6kg/cm2. ・全光線透過率:スガ試験機械(株)製、直読ヘーズコ
ンピューター、厚み3mm. 〔発明の作用および効果〕 本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は難燃性
が改良されるばかりでなく、耐衝撃性、特にその厚み依
存性と低温での耐衝撃性に極めて優れたものである。従
って、一般の成形品は無論のこと、精密成形品、低温用
途の成形品としても好適な成形材料として有用なもので
あることが理解されるものである。
ンピューター、厚み3mm. 〔発明の作用および効果〕 本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は難燃性
が改良されるばかりでなく、耐衝撃性、特にその厚み依
存性と低温での耐衝撃性に極めて優れたものである。従
って、一般の成形品は無論のこと、精密成形品、低温用
途の成形品としても好適な成形材料として有用なもので
あることが理解されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水谷 誠 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三菱瓦斯化学株式会社プラスチックセン ター内 審査官 森川 聡 (56)参考文献 国際公開91/885(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 64/08 C08L 69/00 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】芳香族ポリカーボネート樹脂95〜50重量%
と下記構造式(A)及び(B)で表される構造単位を有
するコ−ポリカーボネート樹脂5〜50重量%とを配合し
てなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 構造式(A); 構造式(B); (構造式(A)のnは1〜200の整数を示し、Rは炭素
数2〜6のアルキレン基を示す。また、構造式(B)の
Bは炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖或いは環状のアルキリ
デン基、アリール置換アルキレン基、アリール基又は−
O−,−S−,−CO−,−SO2−を示し、R1、R2、R3及
びR4は水素、ハロゲン又は炭素数1〜4のアルキル基を
示す。) - 【請求項2】該コ−ポリカーボネート樹脂の構造式
(A)で表される構造単位が0.2〜50重量%である請求
項1記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項3】該コ−ポリカーボネート樹脂の構造式
(A)中のRが、−CHR5−CH2−(式中のR5はベンゼン
環側の炭素原子に結合したものであり、水素またはメチ
ル基を表す。)である請求項1記載の難燃性ポリカーボ
ネート樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9405490A JP2890648B2 (ja) | 1990-04-11 | 1990-04-11 | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9405490A JP2890648B2 (ja) | 1990-04-11 | 1990-04-11 | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03292359A JPH03292359A (ja) | 1991-12-24 |
JP2890648B2 true JP2890648B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=14099834
Family Applications (1)
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