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JP2877193B2 - フォトマスク - Google Patents

フォトマスク

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JP2877193B2
JP2877193B2 JP4240296A JP4240296A JP2877193B2 JP 2877193 B2 JP2877193 B2 JP 2877193B2 JP 4240296 A JP4240296 A JP 4240296A JP 4240296 A JP4240296 A JP 4240296A JP 2877193 B2 JP2877193 B2 JP 2877193B2
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Japan
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light
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mask
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伸二 石田
直生 安里
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NEC Corp
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Nippon Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リソグラフイ工程
で用いられる、露光装置用のフォトマスクに関し、特
に、周期性のパターンを有するフォトマスクに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体素子の製造工程において
は、半導体基板上にパターンを形成するために、主に光
リソグラフイ技術を用いている。光リソグラフイでは、
露光装置によりフォトマスク(透明領域と遮光領域から
なるパターンが形成された露光用原板であり、縮小率が
1:1でない場合は特にレチクルとも呼ばれるがここで
はいずれもフォトマスクと呼ぶ)のパターンを感光性樹
脂の塗布された半導体基板上に転写し、現像により感光
性樹脂に所定のパターンを形成する。この感光性樹脂の
パターンは、リソグラフイの次の工程であるエッチング
あるいは不純物導入(イオン注入)におけるマスクとな
る(エッチングに耐えるという意味で、この感光性樹脂
はレジストとも呼ばれる)。
【0003】これまでの光リソグラフイ技術において
は、おもに露光装置の開発、とりわけ投影レンズ系の高
NA化により半導体素子パターンの微細化へ対応してき
た。ここでNA(開口数)とはレンズがどれだけ広がっ
た光を集められるかに対応し、この値が大きいほどより
広がった光を集められ、レンズの性能は良いことにな
る。また、一般にレーリ(Rayleigh)の式としてよく知
られているように、限界解像度R(解像できる限界の微
細パターンの寸法)とNAには、 R=K1 λ/NA (ここで、K1 は感光性樹脂の性能等のプロセスに依存
する定数)の関係があり、NAを大きくするほど限界解
像度は向上し、よりよく微細化に対応することが可能に
なる。
【0004】しかし、露光装置の高NA化により解像力
は向上するものの、逆に焦点深度(焦点位置のずれが許
容できる範囲)は減少し、焦点深度の点で更なる微細化
が困難となってきている。ここでも実際の物理的説明は
省くが、先と同様にレーリの式として、焦点深度DOF
とNAには、 DOF=K2 ×λ/NA2 (ここで、K2 はプロセスに依存する定数)の関係が成
り立つことが知られている。すなわち、NAを大きくす
る程焦点深度は狭くなり、わずかな焦点位置のずれも許
容できなくなる。
【0005】そこで、様々な超解像手法が検討されるよ
うになってきた。一般に、超解像手法とは、照明光学
系、フォトマスク、および投影レンズ系瞳面における光
の透過率並びに位相を制御することにより、結像面での
光強度分布を改善する手法である。また、各種超解像手
法のなかでも、照明光学系の最適化による解像特性の向
上、いわゆる変形照明法は実現性が高く近年特に注目を
集めている。この変形照明法について説明する前に、ま
ず通常の露光装置(一般にはステッパーと呼ばれる)の
照明光学系に関して簡単に説明しておく。半導体素子形
成のためのリソグラフィ工程においては、パターン寸法
の半導体基板の露光領域全面で、形成されるパターン寸
法を制御するためには、フォトマスク上の露光領域全面
が均一な強度で照明される必要がある。そのため、光源
である水銀ランプからでた光をコールドミラーおよび干
渉フィルター等を通して単一波長とした後に、照度均一
性を得るための光学素子であるフライアイレンズに導い
ている。フライアイレンズは、同型の単体レンズを複数
並列に束ねた光学素子であり、フライアイレンズの各単
体レンズがそれぞれ焦点を結び独立した点光源を形成
し、この点光源群でフォトマスクを照明することにより
フォトマスク上の照度均一性向上させている。
【0006】この点光源群は、水銀ランプを1次光源と
呼ぶのに対して、2次光源と呼ばれることもある。ま
た、このようにフライアイレンズを通して照明すると、
おおもとの光源である水銀ランプでの発光状態はフォト
マスクの照明状態には関係がなくなる。このフライアイ
レンズで形成される点光源の形状および強度分布のみが
実質的にフォトマスクの照明状態を決定し、露光特性に
影響を及ぼしている。よって、この点光源群は有効光源
とも呼ばれる。一般には、この有効光源は円形をしてお
り、その大きさはコヒーレントファクタσ(σ=照明光
学系のNA/投影レンズ系のNA)で表される。以前、
このσ値は固定で、0.5〜0.7程度となっていた
が、パターン寸法の微細化にともない、σ値を可変と
し、パターン毎に0.3〜0.8の範囲で最適値を選択
するようになってきた。
【0007】さらに、この有効光源の形状を制御し解像
特性を改善することが提案された。これが一般に変形照
明法と呼ばれる手法である。この有効光源の形状を変化
させる手段としては、通常、フライアイレンズの直後に
様々な形状の絞りあるいはフィルターを配置している。
なお、この手法は有効光源の形状(絞りの形状)により
区別され、たとえば絞りの中央部を遮光してリング型の
照明光源を用いる照明法は輪帯照明法と呼ばれている。
【0008】次に、この変形照明法の効果について簡単
に説明する。図7に通常照明と輪帯照明の照明状態を比
較して示す。通常の照明方法では、図7(a)に示すよ
うな円形開口の絞り102aが用いられ、このとき図7
(b)に示すように、フォトマスク6にほぼ垂直に入射
する光が存在する。フォトマスク6のパターンを解像す
るには、最低でもその回折光のうち、0次光と+1ある
いは−1次光を集めることが必要であるが、パターンが
微細になると回折角が大きくなり投影レンズ103系に
入らなくなる。
【0009】そのため、微細パターンにおいては、垂直
に入射する光は解像には寄与しないノイズ成分となり、
像面での光強度分布のコントラストを低下させてしま
う。しかし、図7(c)に示すようなリング形の開口部
を有する絞り102bを用いると、フォトマスク6に斜
めからのみ光が入射し、その分、+1あるいは−1次回
折光のいずれかが投影レンズ103に入るようになり、
照明光の大部分がパターンを解像させるのに役立つよう
になる。このように、照明光のうち解像に寄与しない垂
直入射成分を除去することにより解像度および焦点深度
を向上させることができる。
【0010】また、上記変形照明法の他にも、フォトマ
スク側の改善による超解像手法である、位相シフトマス
クの検討も盛んに行われている。位相シフトマスクとし
ては、渋谷−レベンソン(Levenson)方式と呼ばれる、
周期的なパターンにおいて透明領域を透過する光の位相
を交互に180度変える方式が初めに提案された。しか
し、この方式は周期パターンにしか効果が無く、孤立し
たパターンには適用できないという問題があった。その
ため、その後補助パターンあるいはハーフトーン方式等
の他の方式が提案されてきた。なかでも、ハーフトーン
方式の位相シフトマスクは、他の方式に比べ、マスク設
計および作製が容易なため、特に注目されている。
【0011】これら位相シフトマスクに関して説明する
前に、比較のためまず図8に通常のフォトマスクを示
す。図8(a)は平面図、図8(b)はそのA−A線で
の断面図である。通常のマスクでは、図8(a)、
(b)に示すように、石英等の透明基板1上に70〜1
00nm厚のクロム(Cr)および酸化クロム(Cr
O)の遮光膜2が形成されている。そして、図8(c)
に示すように、マスクを透過する光の振幅は開口部(透
明部)で一定値、それ以外の部分(遮光部)で零とな
る。一般に、光学系を通した結像はフーリエ変換で説明
されるが、透過照明により照明されフーリエ変換された
マスクパターンは、投影レンズ系でフーリエ逆変換され
結像面上に再び元のマスクパターンが形成される。しか
しこのとき、投影レンズ系はローパスフィルターとして
働くので、フーリエ変換の高次の成分はなくなる。よっ
て、マスク透過直後は図8(c)に示すように矩形性を
有する光の振幅も、結像面ではその矩形性を失ない、振
幅の2乗で与えられる光強度の分布も図8(d)に示す
ような分布となる。
【0012】次に、ハーフトーン方式(減衰方式)の位
相シフトマスクについて説明する(例えば特開平4−1
36854号公報)。この方式は本来遮光領域となって
いた部分にわずかに透過率を持たせ、その漏れた光の位
相を180度反転させることによりパターン境界部での
光強度分布を改善する手法である。図9(a)はハーフ
トーン方式の位相シフトマスクの平面図であり、図9
(b)はそのA−A線での断面図である。この方式は、
図9(a)および(b)に示すように、透明基板1上に
酸化窒化クロム(CrON)等からなる半透明膜3を設
けることによって形成される。この半透明膜の透過率は
一般に3〜15%程度に設定され、また、透明領域と半
透明領域を透過する光の位相差は180度になるように
なされている。光が屈折率nの材料中を進むとさ、その
波長はλ/n(ここに、λは真空中の波長)となるの
で、空気(n=1)と半透明膜の光路差により、位相差
を生じさせることができる。ここでは、半透明膜膜厚t
をt=λ/2(n−1)(nは半透明膜の屈折率)とす
ることにより位相差を180度としている。
【0013】図9(c)に、透明領域と半透明領域を透
過した光の振幅を示す。同図に示すように、半透明膜を
漏れる光の位相を制御することにより、半透明膜3のエ
ッジ部で位相の異なった光同士の打ち消し合いが起こ
り、図9(d)に示すように、メインパターンの光強度
分布を改善することができる。ただし、このハーフトー
ン方式のマスクには、マスク全面で光が漏れているた
め、このフォトマスクを用いて半導体基板上に露光を行
った場合、隣接する露光傾城の境界部ではこの漏れた光
が複数回重なるため、パターン異常(感光性樹脂の膜減
り)が生じる問題が指摘されている。
【0014】そこで、特開平6−282063号公報に
は、露光領域周辺部の半透明領域上に遮光膜により遮光
領域の枠(以下これを遮光帯と呼ぶ)を形成し、この遮
光帯により露光領域境界部の膜減りを防止する手法が提
案されている。図10に、この遮光帯を形成したハーフ
トーンマスクの一例を示す。図10(a)に示すよう
に、遮光帯は露光額域の外周に沿っていある幅で形成さ
れ、これは図10(b)に示すように、透明基板上に形
成された半透明膜3上に遮光膜2を載せた構造となって
いる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の変形照
明法では、ラインアンドスペースパターンのような繰り
返しパターンに適用した場合、焦点位置を変化させてい
くと、外周のパターンが細り、消滅してしまう問題が生
じていた。これは、変形照明法が周期性のあるパターン
にのみ焦点深度拡大効果があり孤立パターンには効果が
ないので、周期性が乱れた外周パターンの焦点深度が低
下するためである。
【0016】このような問題は、変形照明法にハーフト
ーン位相シフトマスクを用いた場合も同じであり、周期
パターンの中央付近のパターンは焦点深度が拡大するも
のの、外周パターンでは寸法の細りおよび膜減りが生じ
ていた。また、同様に孤立のラインパターンあるいはス
ペースパターンに対しては、変形照明およびハーフトー
ンマスクのいずれも焦点深度拡大効果は十分ではない。
したがって、本発明の解決すべき課題は、周期パターン
の外周部や孤立パターンに対しても十分に焦点深度拡大
効果を有するフォトマスクを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の課題
は、周期パターンの最外周部あるいは周期パターンから
離れた孤立パターンを半透明パターンで、他の周期パタ
ーンを遮光パターンで構成することにより解決すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明によるフォトマスクは、透
明基板上に周期性を有するマスクパターンが形成された
ものであって、前記周期パターンの外周部のパターンを
半透明パターン、それ以外のパターンを遮光パターンと
し、かつ前記半透明パターンはこれを透過する光に透過
しない光に対し所定の位相差(例えば180度)を生じ
させるものであることを特徴としている。
【0019】本発明によるもう一つのフォトマスクは、
透明基板上に周期性を有するマスクパターンおよび少な
くも一つの孤立マスクパターンが形成されたものであっ
て、前記孤立マスクパターンを半透明パターン、それ以
外のパターンを遮光パターンとし、かつ前記半透明パタ
ーンはこれを透過する光に透過しない光に対し所定の位
相差を生じさせるものであることを特徴としている。
【0020】本発明のフォトマスクにおいては、周期パ
ターンの最外周部のパターンをハーフトーン位相シフト
部(2〜20%の透過率を有し、かつその透過光と周辺
の透明部の透過光との間に180度の位相差を生じさせ
る)とし、それ以外のパターン(内部周期パターン)を
遮光パターンとしている。ハーフトーンのパターン部
は、位相の180度異なる光の打ち消し合いにより、遮
光パターンより光強度を低下させることができる。よっ
て、周期パターンの外周のみをハーフトーンとすること
により外周パターンの寸法の細りおよび膜減り(消滅)
を防止することができる。
【0021】また、本発明のもう一つのフォトマスクに
おいては、フォトマスク上の孤立パターンをハーフトー
ン位相シフト部とし、他の周期パターンを遮光パターン
として孤立パターンの光強度を低下させている。そし
て、ハーフトーン位相シフト部の位相シフトを180度
から所定の量だけずらすことにより、その部分の焦点深
度範囲をシフトさせている。すなわち、変形照明下にお
いて、孤立パターンをハーフトーンとしても焦点深度自
体は拡大しないが、その範囲を露光される基板の段差に
合わせて位相差をシフトさせることにより段差の上下で
良好なパターンを形成することができる。
【0022】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 [第1の実施例]図1(a)、(b)は、それぞれ本発
明の第1の実施例の平面図と断面図である。なお、ここ
では露光装置として、縮小率1/5(マスクパターン寸
法:結像面上パターン寸法=5:1)、NA=0.5
5、輪帯照明(σ=0.8、半径比80%遮光)、Kr
Fエキシマレーザ(波長λ=248nm)の縮小投影露
光装置を用いるものする。また、対象とするパターン
は、線幅0.18μmのラインアンドスペースパターン
(11本ライン)である。なお、以下ではパターン形状
の寸法(遮光膜の膜厚等は除く)はすべて半導体基板上
での寸法で示すのもとする。すなわち実際のマスク上で
はその5倍となっている。
【0023】図1(a)に示すように、11本のライン
パターン(遮光パターン)のうち左右最外周の2本がハ
ーフトーンパターン(透過率4%)となっている。ま
た、マスク構造は、図1(b)に示すように、石英の透
明基板1上に膜厚120nmの酸化窒化モリブデンシリ
サイド(MoSiON)による半透明膜3が成膜され、
さらに半透明膜3の上には膜厚50nmのクロムの遮光
膜2が形成されている。ここで、半透明膜3によって生
じる位相差は180度となされている。
【0024】次に、本フォトマスクの効果について、通
常マスクと比較して説明する。まず、図2に通常マスク
(全てのラインパターンが遮光パターン)の光強度分布
のシミュレーション結果を示す。横軸は基板(結像面)
上の、図1の左右方向の位置を示しており、中央ライン
センター位置を0.0μmとした。また、縦軸は十分広
い透明領域での光強度を1として規格化した相対光強度
を示す。図2では焦点位置を0.0〜1.0μmまで
0.2μm刻みで変化させており、図中の記号a〜fは
それぞれ焦点位置0.0μm〜1.0μmに対応してい
る。この図で注目されるのは、焦点位置の変化により、
特に外周部のラインパターン部分で光強度が急激に上昇
している点である。これは、感光性樹脂の塗布された基
板上に露光を行った場合、焦点位置のわずかな変動によ
り、外周部のパターンの膜減りあるいはパターンの消滅
が生じることを示している。
【0025】図3に、この通常マスクと本発明のフォト
マスクのシミュレーション結果を比較して示す。ここで
は比較しやすいように、最外周パターン部のみを示して
いる(図2の横軸の1〜2μmの範囲)。また、ここで
パターンの膜減りを考える際に、次の仮定を用いる。す
なわち、焦点位置0.0μmの光強度分布においてライ
ンアンドスペースパターンの設計寸法がスライスレベル
(パターンエッジ位置の光強度)となる光強度I0 を基
準とし、焦点を変化させた場合、Imin/I 0 がある
値以上になるとパターンが消滅してしまうものとする。
パターンが消滅するImin/I0 の値は感光性樹脂に
依存するが、一般には0.6〜0.8の範囲であった。
そこで、ここではImin/I0 >2/3をパターン消
滅の条件とする。本露光条件のI0 は0.3であるの
で、図3においてIminが0.2以上ではパターン消
滅となる。
【0026】従来マスクにおいては、焦点位置の変化が
0.4μm以上ではIminが0.2を越え、パターン
が消滅してしまう。すなわち、変形照明法を用いても、
外周パターンの膜減り(消滅)のため、全体としては焦
点深度が拡大しないことが判る。一方、本実施例のフォ
トマスクにおいては、焦点位置0.8μmで0.2を越
えてしまっているが、従来マスクに比較して最外層部に
安定して暗部が形成されていることが判る。よって、焦
点深度としては、従来マスクが±0.2μmであったの
に対して、本実施例のフォトマスクでは3倍の±0.6
μmに向上している。なお、以上の実施例ではKrFリ
ソグラフイの透過型マスクについて説明したが、露光光
は上記例のKrFエキシマレーザ光に限定されることは
なく水銀ランプのgおよびi線あるいはX線等の他の波
長でも良い。
【0027】[第2の実施例]次に、本発明の第2の実
施例について図面を参照して説明する。図4(a)、
(b)は、本発明の第2の実施例を示す平面図と断面図
である。なお、ここでは、縮小率1/5、NA=0.
6、輪帯照明(σ=0.7、中央60%遮光)のi線露
光装置を用いるものとする。図4に示すように、透明基
板1上には、0.3μmのラインアンドスペースパター
ンと孤立ラインパターンが混在している。ここで、ライ
ンアンドスペースパターンは遮光パターン12となって
おり、一方孤立ラインパターンはハーフトーンパターン
13となっている。ここで、ハーフトーンパターン13
の透過率は4%で、生じる位相差は240度となってい
る(ここでは、半透明膜の膜厚tが前記t=λ/2(n
−1)の関係を満たすときを位相差180度とし、それ
より厚くなったときを位相差は180度以上、それより
薄いときを位相差は180度以下とする)。
【0028】図5に本マスクおよび従来マスク(孤立ラ
インが遮光パターンとなっている従来マスク)のフォー
カス特性を示す。なお、ここで、焦点位置の“+/−”
の方向は、感光性樹脂の塗布された基板がレンズに近づ
く方向を“+”、反対に遠ざかる方向を“−”としてい
る。図5から明らかなように、ラインアンドスペースは
フォーカス特性が平坦になり、焦点深度も2.0μm
(−1.0μm〜+1.0μm)と十分得られてる。一
方、従来の孤立ラインは上に凸形状の傾いたフォーカス
特性を示し、焦点深度は1.2μm(−0.6〜+0.
6μm)と、ラインアンドスペースパターンに比べ狭く
なっている〔ここでは、焦点深度を寸法変動が目標値
(0.3μm)の10%以内(0.27μm〜0.33
μm)の焦点位置の範囲としている)。
【0029】次に、本発明のフォトマスクの孤立ライン
(0.3μm幅)のフォーカス特性を見ると、従来マス
クよりパターン寸法が太くなるとともに焦点深度が
“−”側にシフトしていることが判る。すなわち、孤立
パターンをハーフトーンとすることによりパターンの細
りを防止することができ同時に位相差を180度からず
らすことにより焦点位置をシフトさせることができる。
よって、図6に示すような段差のある半導体基板4上に
塗布された感光性樹脂5を露光する際に、段差部の下に
孤立パターンが露光される場合、この孤立パターンの焦
点深度を“−”側にシフトさせることにより段差部の上
下で良好なパターンが形成されるようにすることができ
る。
【0030】このように、本発明のフォトマスクにおい
ては、焦点深度の狭い孤立パターンをハーフトーンと
し、かつその位相差を180度からずらすことにより焦
点深度の範囲をシフトさせ、半導体基板の段差の上下で
良好なパターンを形成することができる。ここで、焦点
深度の範囲のシフト量は、ハーフトーン部分の透過率お
よび位相差で制御され、透過率が高く、位相差が180
度よりずれるほどシフト量は大きくなる。また、そのシ
フトの方向は、位相差が180度より大きくなる(半透
明膜の膜厚が厚くなる)と“−”側にシフトし、反対に
小さくなる(膜厚が薄くなる)と“+”側にシフトす
る。なお、この第2の実施例も、露光光は特にi線に限
定されるものではない。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフォトマ
スクは、周期パターンの外周部および孤立パターンのみ
をハーフトーン位相シフト部とするものであるので、そ
の部分での感光性樹脂の膜減りおよびパターンの消滅を
防止することができる。また、特にそのハーフトーンに
よる位相シフトを制御することにより、基板の段差に合
わせてハーフトーンパターンの最適焦点位置をシフトさ
せ、段差の上下で良好なパターンを形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のフォトマスクを示す平
面図と断面図。
【図2】従来例に関するラインアンドスペースパターン
の光強度布シミュレーション結果を示すグラフ。
【図3】本発明の第1の実施例のフォトマスクと従来マ
スクを比較した、光強度分布シミュレーション結果を示
すグラフ。
【図4】本発明の第2の実施例のフォトマスクを示す平
面図および断面図。
【図5】本発明の第2の実施例および従来のフォトマス
クにおけるフォーカス特性のシミュレーション結果を示
すグラフ。
【図6】本発明の第2の実施例のフォトマスクを用いた
露光状態の説明図。
【図7】従来の超解像技術の一つである、変形照明法の
説明図。
【図8】従来のフォトマスクの説明図。
【図9】従来のハーフトーン方式位相シフトマスクの説
明図。
【図10】従来のハーフトーン方式位相シフトマスクの
遮光帯の説明図。
【符号の説明】
1 透明基板 2 遮光膜 3 半透明膜 4 半導体基板 5 感光性樹脂 6 フォトマスク 12 遮光パターン 13 ハーフトーンパターン 101 フライアイレンズ 102a、102b 絞り 103 投影レンズ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 1/00 - 1/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に周期性を有するマスクパタ
    ーンが形成されたフォトマスクにおいて、前記周期パタ
    ーンの外周部のパターンを半透明パターン、それ以外
    のパターンを遮光パターンとし、かつ前記半透明パター
    ンはこれを透過する光に透過しない光に対し所定の位相
    差を生じさせるものとし、これにより最外周部での焦点
    深度を拡大したことを特徴とするフォトマスク。
  2. 【請求項2】 前記所定の位相差が180度であること
    を特徴とする請求項1記載のフォトマスク。
  3. 【請求項3】 透明基板上に周期性を有するマスクパタ
    ーンおよび孤立マスクパターンが形成されたフォトマス
    クにおいて、前記孤立マスクパターンを半透明パター
    ン、それ以外のパターンを遮光パターンとし、かつ前記
    半透明パターンはこれを透過する光に透過しない光に対
    し所定の位相差を生じさせるものとし、これにより孤立
    パターンでの焦点位置をシフトさせたことを特徴とする
    フォトマスク。
  4. 【請求項4】 前記所定の位相差が180度以外の角度
    であることを特徴とする請求項3記載のフォトマスク。
JP4240296A 1996-02-29 1996-02-29 フォトマスク Expired - Fee Related JP2877193B2 (ja)

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