JP2870826B2 - アクティブマトリクス液晶表示素子及び投射型アクティブマトリクス液晶表示装置 - Google Patents
アクティブマトリクス液晶表示素子及び投射型アクティブマトリクス液晶表示装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、画像電極毎に能動素子を配置したアクティ
ブマトリクス液晶表示素子及び投射型アクティブマトリ
クス液晶表示装置に関するものである。
ブマトリクス液晶表示素子及び投射型アクティブマトリ
クス液晶表示装置に関するものである。
[従来の技術] 液晶ディスプレイは、近年その低消費電力、低電圧駆
動等の特長を生かしてパーソナルワードプロセッサー、
ハンドヘルドコンピューター、ボケットTV等に広く利用
されている。中でも注目され、盛んに開発されているの
が、画素電極毎に能動素子を配置したアクティブマトリ
クス液晶表示素子である。
動等の特長を生かしてパーソナルワードプロセッサー、
ハンドヘルドコンピューター、ボケットTV等に広く利用
されている。中でも注目され、盛んに開発されているの
が、画素電極毎に能動素子を配置したアクティブマトリ
クス液晶表示素子である。
このような液晶表示素子は当初は、DSM(動的散乱)
型の液晶を用いた液晶表示素子も提案されていたが、DS
M型では液晶中に流れる電流値が高いため、消費電流が
大きいという欠点があり、現在ではTN(ツイストネマチ
ック)型液晶を用いるものが主流となっており、ポケッ
トTVとして市場に現われている。TN型液晶では、濡れ電
流は極めて小さく、消費電力が少ないので、電池を電源
とする用途には適している。
型の液晶を用いた液晶表示素子も提案されていたが、DS
M型では液晶中に流れる電流値が高いため、消費電流が
大きいという欠点があり、現在ではTN(ツイストネマチ
ック)型液晶を用いるものが主流となっており、ポケッ
トTVとして市場に現われている。TN型液晶では、濡れ電
流は極めて小さく、消費電力が少ないので、電池を電源
とする用途には適している。
[発明の解決しようとする課題] アクティブマトリクス液晶表示素子をDSモードで使用
する場合には、液晶自身の濡れ電流が大きい。このた
め、各画素と並列に大きな蓄積容量を設けなくてはなら
なく、かつ、液晶表示素子自体の消費電力が大きくなる
という問題点を有していた。
する場合には、液晶自身の濡れ電流が大きい。このた
め、各画素と並列に大きな蓄積容量を設けなくてはなら
なく、かつ、液晶表示素子自体の消費電力が大きくなる
という問題点を有していた。
TNモードにおいては、液晶自身の濡れ電流は極めて小
さいので、大きな蓄積容量を付加する必要はないし、液
晶表示素子自身の消費電力は小さくできる。
さいので、大きな蓄積容量を付加する必要はないし、液
晶表示素子自身の消費電力は小さくできる。
しかし、TNモードでは、2枚の偏光板を必要とするの
で、光の透過率が小さいという問題点を有している。特
に、カラーフィルターを用いてカラー表示を行う場合に
は、入射する光の数%しか利用できないこととなり、強
い光源を必要とし、そのため結果として消費電力を増加
させてしまう。
で、光の透過率が小さいという問題点を有している。特
に、カラーフィルターを用いてカラー表示を行う場合に
は、入射する光の数%しか利用できないこととなり、強
い光源を必要とし、そのため結果として消費電力を増加
させてしまう。
また、画像の投影を行う際には極めて強い光源を必要
とし、投影スクリーン上で高いコントラストが得られに
くいことや、光源の発熱による液晶表示素子への影響と
いう問題点を有している。
とし、投影スクリーン上で高いコントラストが得られに
くいことや、光源の発熱による液晶表示素子への影響と
いう問題点を有している。
そこで、TNモードの課題を解決すべく、ネマチック液
晶を樹脂マトリクス中に分散保持した液晶樹脂複合体を
使用して、その散乱−透過特性を利用したモードが提案
されている。
晶を樹脂マトリクス中に分散保持した液晶樹脂複合体を
使用して、その散乱−透過特性を利用したモードが提案
されている。
しかし、低電圧で十分な輝度、コントラスト比が得ら
れないという問題点を有していた。
れないという問題点を有していた。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前述の課題を解決すべくなされたものであ
り、画素電極毎に能動素子を設けたアクティブマトリク
ス基板と、対向電極を設けた対向電極基板との間に、誘
電異方性が正のネマチック液晶が樹脂マトリクス中に分
散保持され、その樹脂マトリクスの屈折率が使用する液
晶の常光屈折率(no)とほぼ一致するようにされた液晶
樹脂複合体を挟持してなるアクティブマトリクス液晶表
示素子において、使用するネマチック液晶の屈折率異方
性Δnが0.18以上で、樹脂マトリクス中に分散保持され
る液晶の平均粒子径R(μm)、両電極間隙d(μ
m)、液晶樹脂複合体に印加される最大実効印加電圧V
(V)が、 0.3<R・Δn<0.7 (1) 4R<d<8R (2) 0.5R・V<d<R・V (3) の関係を満足することを特徴とするアクティブマトリク
ス液晶表示素子、及び、画素電極毎に能動素子を設けた
アクティブマトリクス基板と、対向電極を設けた対向電
極基板との間に、該電異方性が正のネマチック液晶が樹
脂マトリクス中に分散保持され、その樹脂マトリクスの
屈折率が使用する液晶の常光屈折率(no)とほぼ一致す
るようにされた液晶樹脂複合体を挟持してなるアクティ
ブマトリクス液晶表示素子において、樹脂マトリクス中
に分散保持される液晶の平均粒子径Rが1.5〜2.5μmで
あり、両電極間隙dが8〜13μmであり、液晶樹脂複合
体に印加される最大実効印加電圧Vが10V以下であり、
液晶樹脂複合体の比抵抗が5×109Ωcm以上であること
を特徴とするアクティブマトリクス液晶表示素子、及
び、それらの液晶樹脂複合体に用いられる樹脂が、光硬
化性ビニル系樹脂であり、液晶と該樹脂とを均一に溶解
した溶液に光照射し、樹脂を硬化させることにより得ら
れる液晶樹脂複合体を使用することを特徴とするアクテ
ィブマトリクス液晶表示素子、及び、それらのアクティ
ブマトリクス液晶表示素子に、投射用光源と投射光学系
とを組み合わせたことを特徴とする投射型アクティブマ
トリクス液晶表示装置を提供するものである。
り、画素電極毎に能動素子を設けたアクティブマトリク
ス基板と、対向電極を設けた対向電極基板との間に、誘
電異方性が正のネマチック液晶が樹脂マトリクス中に分
散保持され、その樹脂マトリクスの屈折率が使用する液
晶の常光屈折率(no)とほぼ一致するようにされた液晶
樹脂複合体を挟持してなるアクティブマトリクス液晶表
示素子において、使用するネマチック液晶の屈折率異方
性Δnが0.18以上で、樹脂マトリクス中に分散保持され
る液晶の平均粒子径R(μm)、両電極間隙d(μ
m)、液晶樹脂複合体に印加される最大実効印加電圧V
(V)が、 0.3<R・Δn<0.7 (1) 4R<d<8R (2) 0.5R・V<d<R・V (3) の関係を満足することを特徴とするアクティブマトリク
ス液晶表示素子、及び、画素電極毎に能動素子を設けた
アクティブマトリクス基板と、対向電極を設けた対向電
極基板との間に、該電異方性が正のネマチック液晶が樹
脂マトリクス中に分散保持され、その樹脂マトリクスの
屈折率が使用する液晶の常光屈折率(no)とほぼ一致す
るようにされた液晶樹脂複合体を挟持してなるアクティ
ブマトリクス液晶表示素子において、樹脂マトリクス中
に分散保持される液晶の平均粒子径Rが1.5〜2.5μmで
あり、両電極間隙dが8〜13μmであり、液晶樹脂複合
体に印加される最大実効印加電圧Vが10V以下であり、
液晶樹脂複合体の比抵抗が5×109Ωcm以上であること
を特徴とするアクティブマトリクス液晶表示素子、及
び、それらの液晶樹脂複合体に用いられる樹脂が、光硬
化性ビニル系樹脂であり、液晶と該樹脂とを均一に溶解
した溶液に光照射し、樹脂を硬化させることにより得ら
れる液晶樹脂複合体を使用することを特徴とするアクテ
ィブマトリクス液晶表示素子、及び、それらのアクティ
ブマトリクス液晶表示素子に、投射用光源と投射光学系
とを組み合わせたことを特徴とする投射型アクティブマ
トリクス液晶表示装置を提供するものである。
本発明のアクティブマトリクス液晶表示素子では、ア
クティブマトリクス基板と対向電極基板との間に挟持さ
れる液晶材料として、電気的に散乱状態と透過状態とを
制御しうる液晶樹脂複合体を用いているため、偏光板が
不要であり、透過時の光の透過率を大幅に向上できる。
このため、明るい表示が可能であり、特に投射型表示に
用いた場合、明るくコントラストの良い投射型表示が得
られる。
クティブマトリクス基板と対向電極基板との間に挟持さ
れる液晶材料として、電気的に散乱状態と透過状態とを
制御しうる液晶樹脂複合体を用いているため、偏光板が
不要であり、透過時の光の透過率を大幅に向上できる。
このため、明るい表示が可能であり、特に投射型表示に
用いた場合、明るくコントラストの良い投射型表示が得
られる。
また、TN型液晶表示素子に必須の配向処理や発生する
静電気による能動素子の破壊といった問題点も避けられ
るので、液晶表示素子の製造歩留りを大幅に向上させる
ことができる。
静電気による能動素子の破壊といった問題点も避けられ
るので、液晶表示素子の製造歩留りを大幅に向上させる
ことができる。
さらに、この液晶樹脂複合体は、硬化後はフィルム状
になっているので、基板の加圧による基板間短絡やスペ
ーサーの移動による能動素子の破壊といった問題点も生
じにくい。
になっているので、基板の加圧による基板間短絡やスペ
ーサーの移動による能動素子の破壊といった問題点も生
じにくい。
また、この液晶樹脂複合体は、比抵抗が従来のTNモー
ドの場合と同様であり、DSモードのように大きな蓄積容
量を画素電極毎に設けなくてもよく、能動素子の設計が
容易で、かつ、液晶表示素子の消費電力を少なく保つこ
とができる。従って、TNモードの従来の液晶表示素子の
製造工程から、配向膜形成工程を除くだけで製造が可能
になるので、生産が容易である。
ドの場合と同様であり、DSモードのように大きな蓄積容
量を画素電極毎に設けなくてもよく、能動素子の設計が
容易で、かつ、液晶表示素子の消費電力を少なく保つこ
とができる。従って、TNモードの従来の液晶表示素子の
製造工程から、配向膜形成工程を除くだけで製造が可能
になるので、生産が容易である。
液晶樹脂複合体の比抵抗としては、5×109Ωcm以上
のものが好ましい。さらに、漏れ電流等による電圧降下
を最小限にするために、1010Ωcm以上がより好ましく、
この場合には大きな蓄積容量を画素電極毎に付与する必
要がない。
のものが好ましい。さらに、漏れ電流等による電圧降下
を最小限にするために、1010Ωcm以上がより好ましく、
この場合には大きな蓄積容量を画素電極毎に付与する必
要がない。
画素電極に設けられる能動素子としては、トランジス
タ、ダイオード、非線形抵抗素子等があり、必要に応じ
て1つの画素に2以上の能動素子が配置されていてもよ
い。このような能動素子とこれに接続された画素電流と
を設けたアクティブマトリクス基板と、対向電極を設け
た対向電極基板との間に上記液晶樹脂複合体を挟んで液
晶表示素子とする。
タ、ダイオード、非線形抵抗素子等があり、必要に応じ
て1つの画素に2以上の能動素子が配置されていてもよ
い。このような能動素子とこれに接続された画素電流と
を設けたアクティブマトリクス基板と、対向電極を設け
た対向電極基板との間に上記液晶樹脂複合体を挟んで液
晶表示素子とする。
投射用光源、照射光学系は従来から公知の投射用光
源、レンズ等の投射光学系が使用でき、通常は上記液晶
表示素子を投射用光源と投射レンズとの間に配置して用
いればよい。
源、レンズ等の投射光学系が使用でき、通常は上記液晶
表示素子を投射用光源と投射レンズとの間に配置して用
いればよい。
これにより、本発明では、液晶表示素子として、画素
電極毎に能動素子を設けたアクティブマトリクス基板
と、対向電極を設けた対向電極基板との間に、誘電異方
性が正のネマチック液晶が樹脂マトリクス中に分散保持
され、その樹脂マトリクスの屈折率が使用する液晶の常
光屈折率(no)とほぼ一致するようにされた透過−散乱
型の液晶樹脂複合体を挟持した液晶表示素子を用いてい
るため、明るく、高いコントラストが容易に得られると
いう特長を有している。
電極毎に能動素子を設けたアクティブマトリクス基板
と、対向電極を設けた対向電極基板との間に、誘電異方
性が正のネマチック液晶が樹脂マトリクス中に分散保持
され、その樹脂マトリクスの屈折率が使用する液晶の常
光屈折率(no)とほぼ一致するようにされた透過−散乱
型の液晶樹脂複合体を挟持した液晶表示素子を用いてい
るため、明るく、高いコントラストが容易に得られると
いう特長を有している。
具体的には、本発明では、液晶表示素子として細かな
孔の多数形成された樹脂マトリクスとその孔の部分に充
填されたネマチック液晶とからなる液晶樹脂複合体をア
クティブマトリクス基板と、対向電極基板との間に挟持
し、その電極間への電圧の印加状態により、その液晶の
屈折率が変化し、樹脂マトリクスの屈折率と液晶の屈折
率との関係が変化し、両者の屈折率が一致した時には透
過状態となり、屈折率が異なった時には散乱状態となる
ような液晶表示素子が使用できる。
孔の多数形成された樹脂マトリクスとその孔の部分に充
填されたネマチック液晶とからなる液晶樹脂複合体をア
クティブマトリクス基板と、対向電極基板との間に挟持
し、その電極間への電圧の印加状態により、その液晶の
屈折率が変化し、樹脂マトリクスの屈折率と液晶の屈折
率との関係が変化し、両者の屈折率が一致した時には透
過状態となり、屈折率が異なった時には散乱状態となる
ような液晶表示素子が使用できる。
この細かな孔の多数形成された樹脂マトリクスとその
孔の部分に充填された液晶とからなる液晶樹脂複合体
は、マイクロカプセルのような液泡内に液晶が封じ込め
られたような構造であるが、個々のマイクロカプセルが
完全に独立していなくてもよく、多孔質体のように個々
の液晶の液泡が細隙を介して連通していてもよい。
孔の部分に充填された液晶とからなる液晶樹脂複合体
は、マイクロカプセルのような液泡内に液晶が封じ込め
られたような構造であるが、個々のマイクロカプセルが
完全に独立していなくてもよく、多孔質体のように個々
の液晶の液泡が細隙を介して連通していてもよい。
本発明の液晶表示素子に用いる液晶樹脂複合体は、ネ
マチック液晶と、樹脂マトリクスを構成する材料とを混
ぜ合わせて溶液状またはラテックス状にしておいて、こ
れを光硬化、熱硬化、溶媒除去による硬化、反応硬化等
させて樹脂マトリクスを分離し、樹脂マトリクス中にネ
マチック液晶が分散した状態をとるようにすればよい。
マチック液晶と、樹脂マトリクスを構成する材料とを混
ぜ合わせて溶液状またはラテックス状にしておいて、こ
れを光硬化、熱硬化、溶媒除去による硬化、反応硬化等
させて樹脂マトリクスを分離し、樹脂マトリクス中にネ
マチック液晶が分散した状態をとるようにすればよい。
使用する樹脂を、光硬化または熱硬化タイプにするこ
とにより、密閉系内で硬化できるため好ましい。
とにより、密閉系内で硬化できるため好ましい。
特に、光硬化タイプの樹脂を用いることにより、熱に
よる影響を受けなく、短時間で硬化させることができ好
ましい。
よる影響を受けなく、短時間で硬化させることができ好
ましい。
具体的な製法としては、従来の通常のネマチック液晶
と同様にシール材を用いてセルを形成し、注入口から未
硬化のネマチック液晶と樹脂マトリクスとの混合物を注
入し、注入口を封止した後、光照射をするか加熱して硬
化させることもできる。
と同様にシール材を用いてセルを形成し、注入口から未
硬化のネマチック液晶と樹脂マトリクスとの混合物を注
入し、注入口を封止した後、光照射をするか加熱して硬
化させることもできる。
また、本発明の液晶表示素子の場合には、シール材を
用いなく、例えば、対向電極としての透明電極を設けた
基板上に未硬化のネマチック液晶と樹脂マトリクスとの
混合物を供給し、その後、画素電極毎に能動素子を設け
たアクティブマトリクス基板を重ねて、光照射等により
硬化させることもできる。
用いなく、例えば、対向電極としての透明電極を設けた
基板上に未硬化のネマチック液晶と樹脂マトリクスとの
混合物を供給し、その後、画素電極毎に能動素子を設け
たアクティブマトリクス基板を重ねて、光照射等により
硬化させることもできる。
もちろん、その後、周辺にシール材を塗布して周辺を
シールしてもよい。この製法によれば、単に未硬化のネ
マチック液晶と樹脂マトリクスとの混合物をロールコー
ト、スピンコート、印刷、ディスペンサーによる塗布等
の供給をすればよいため、注入工程が簡便であり、生産
性が極めてよい。
シールしてもよい。この製法によれば、単に未硬化のネ
マチック液晶と樹脂マトリクスとの混合物をロールコー
ト、スピンコート、印刷、ディスペンサーによる塗布等
の供給をすればよいため、注入工程が簡便であり、生産
性が極めてよい。
また、これらの未硬化のネマチック液晶と樹脂マトリ
クスとの混合物には、基板間隙制御用のセラミック粒
子、プラスチック粒子、ガラス繊維等のスペーサー、顔
料、色素、粘度調整剤、その他本発明の性能に悪影響を
与えない添加剤を添加してもよい。
クスとの混合物には、基板間隙制御用のセラミック粒
子、プラスチック粒子、ガラス繊維等のスペーサー、顔
料、色素、粘度調整剤、その他本発明の性能に悪影響を
与えない添加剤を添加してもよい。
この素子に、この硬化工程の際に特定の部分のみに十
分高い電圧を印加した状態で硬化させることにより、そ
の部分を常に光透過状態にすることができるので、固定
表示したいものがある場合には、そのような常透過部分
を形成してもよい。
分高い電圧を印加した状態で硬化させることにより、そ
の部分を常に光透過状態にすることができるので、固定
表示したいものがある場合には、そのような常透過部分
を形成してもよい。
このような本発明の液晶樹脂複合体を使用した液晶表
示素子の応答時間は、電圧印加の立ち上りが3〜50msec
程度、電圧除去の立ち下がりが10〜80msec程度であり、
従来のTNモードの液晶表示素子よりも速い。
示素子の応答時間は、電圧印加の立ち上りが3〜50msec
程度、電圧除去の立ち下がりが10〜80msec程度であり、
従来のTNモードの液晶表示素子よりも速い。
また、その電圧−透過率の電気光学特性は、従来のTN
モードの液晶表示素子よりも比較的なだらかであり、階
調表示のための駆動も容易である。
モードの液晶表示素子よりも比較的なだらかであり、階
調表示のための駆動も容易である。
なお、この液晶樹脂複合体を使用した液晶表示素子の
透過状態での透過率は高いほどよく、散乱状態でのヘイ
ズ値は80%以上であることが好ましい。
透過状態での透過率は高いほどよく、散乱状態でのヘイ
ズ値は80%以上であることが好ましい。
本発明では、電圧を印加している状態で、樹脂マトリ
クス(硬化後の)の屈折率が、使用する液晶の常光屈折
率(no)と一致するようにされる。
クス(硬化後の)の屈折率が、使用する液晶の常光屈折
率(no)と一致するようにされる。
これにより、樹脂マトリクスの屈折率と液晶の屈折率
とが一致した時に光が透過し、一致しない時に光が散乱
(白濁)することになる。この素子の散乱性は、従来の
DSモードの液晶表示素子の場合よりも高く、高いコント
ラスト比の表示が得られる。
とが一致した時に光が透過し、一致しない時に光が散乱
(白濁)することになる。この素子の散乱性は、従来の
DSモードの液晶表示素子の場合よりも高く、高いコント
ラスト比の表示が得られる。
本発明の目的は、この液晶樹脂複合体を用いたアクテ
ィブマトリクス液晶表示素子の最適な構成を提供するこ
とにある。
ィブマトリクス液晶表示素子の最適な構成を提供するこ
とにある。
即ち、透過時に高い透過率を有し、散乱時に高い散乱
性(遮光性)を有するコントラスト比の大きなアクティ
ブマトリクス液晶表示素子を提供するものである。
性(遮光性)を有するコントラスト比の大きなアクティ
ブマトリクス液晶表示素子を提供するものである。
上記液晶樹脂複合体を用いたアクティブマトリクス液
晶表示素子の電気光学特性を決める要因としては、使用
する液晶の屈折率(常光屈折率no、異常光屈折率ne)、
比誘電率(ε//、ε⊥、//及び⊥は夫々液晶分子軸に平
行、垂直を示す)、粘性、弾性定数、並びに使用する樹
脂の屈折率np、比誘電率εp、弾性率、並びに樹脂マト
リクス中に分散保持される液晶の平均粒子径R、体積分
率Φ、両電極基板間隙(液晶樹脂複合体の厚み)d、能
動素子により画素部分の液晶樹脂複合体に印加される最
大実効印加電圧V等が挙げられる。ここで液晶の平均粒
子径Rとは、液晶がほぼ球状の液泡を形成している場合
にはその直径をあらわし、液晶が多孔質の連通構造を持
つ場合には液晶のディレクターが互いに相関を持つ領域
の直径を意味する。
晶表示素子の電気光学特性を決める要因としては、使用
する液晶の屈折率(常光屈折率no、異常光屈折率ne)、
比誘電率(ε//、ε⊥、//及び⊥は夫々液晶分子軸に平
行、垂直を示す)、粘性、弾性定数、並びに使用する樹
脂の屈折率np、比誘電率εp、弾性率、並びに樹脂マト
リクス中に分散保持される液晶の平均粒子径R、体積分
率Φ、両電極基板間隙(液晶樹脂複合体の厚み)d、能
動素子により画素部分の液晶樹脂複合体に印加される最
大実効印加電圧V等が挙げられる。ここで液晶の平均粒
子径Rとは、液晶がほぼ球状の液泡を形成している場合
にはその直径をあらわし、液晶が多孔質の連通構造を持
つ場合には液晶のディレクターが互いに相関を持つ領域
の直径を意味する。
本発明の液晶樹脂複合体を用いたアクティブマトリク
ス液晶表示素子の電気光学特性としては、無電界時に高
い散乱性を有し、かつ、電界印加時に高い透過性を有す
ること、即ち、高い表示コントラスト比を持つことが望
まれる。このような液晶表示素子を用いて、投射型の表
示を行った場合、高輝度かつ高コントラスト比の表示を
得ることができる。
ス液晶表示素子の電気光学特性としては、無電界時に高
い散乱性を有し、かつ、電界印加時に高い透過性を有す
ること、即ち、高い表示コントラスト比を持つことが望
まれる。このような液晶表示素子を用いて、投射型の表
示を行った場合、高輝度かつ高コントラスト比の表示を
得ることができる。
このような表示を得るためには、上記の要因が最適な
関係を持つことが必要である。
関係を持つことが必要である。
これらの要因の中でアクティブマトリクス液晶表示素
子の電気光学特性を決定する特に重要な要因は、使用す
る液晶の屈折率(屈折率異方性Δn=異常光屈折率ne−
常光屈折率no)、液晶の平均粒子径R、両電極基板間隙
dがあり、これらを画素に印加される最大の実効印加電
圧で最適化する。
子の電気光学特性を決定する特に重要な要因は、使用す
る液晶の屈折率(屈折率異方性Δn=異常光屈折率ne−
常光屈折率no)、液晶の平均粒子径R、両電極基板間隙
dがあり、これらを画素に印加される最大の実効印加電
圧で最適化する。
使用する液晶の屈折率異方性Δn(=ne−no)は、無
電界時における散乱性に寄与し、高い散乱性を得るに
は、ある程度以上大きいことが好ましく、具体的にはΔ
n>0.18が好ましい条件である。また、使用する液晶の
常光屈折率noは樹脂マトリクスの屈折率npとほぼ一致す
ることが好ましく、この時電界印加時に高い透明性が得
られる。具体的にはno−0.03<np<no+0.05の関係を満
たすことが好ましい。
電界時における散乱性に寄与し、高い散乱性を得るに
は、ある程度以上大きいことが好ましく、具体的にはΔ
n>0.18が好ましい条件である。また、使用する液晶の
常光屈折率noは樹脂マトリクスの屈折率npとほぼ一致す
ることが好ましく、この時電界印加時に高い透明性が得
られる。具体的にはno−0.03<np<no+0.05の関係を満
たすことが好ましい。
樹脂マトリクス中に分散保持される液晶の平均粒子径
Rは非常に重要な要因であり、無電界時の散乱性、電界
印加時の液晶の動作特性に寄与する。無電界時の散乱性
は、使用する液晶の屈折率異方性Δn、光の波長λ、液
晶の平均粒子径Rの関係により変化するが、λが可視光
線域において、単位動作液晶量あたりの散乱性が最大に
なるのは、平均粒子径R(μm)が、 0.3<R・Δn<0.7 (1) の関係を満たす時である。この範囲内においては、散乱
性に波長依存性も少なく、全可視光線域にわたって強い
散乱が得られるため、コントラスト比の高い表示が得ら
れる。
Rは非常に重要な要因であり、無電界時の散乱性、電界
印加時の液晶の動作特性に寄与する。無電界時の散乱性
は、使用する液晶の屈折率異方性Δn、光の波長λ、液
晶の平均粒子径Rの関係により変化するが、λが可視光
線域において、単位動作液晶量あたりの散乱性が最大に
なるのは、平均粒子径R(μm)が、 0.3<R・Δn<0.7 (1) の関係を満たす時である。この範囲内においては、散乱
性に波長依存性も少なく、全可視光線域にわたって強い
散乱が得られるため、コントラスト比の高い表示が得ら
れる。
平均粒子径Rが(1)式の範囲よりも小さい場合、散
乱性は短波長側の方が強いという波長依存性を持つよう
になり、また、液晶の動作により高い電界を必要とする
ため、消費電力が増大するという問題も生じる。逆に、
平均粒子径Rが(1)式の範囲よりも大きい場合、散乱
性の波長依存性は小さいものの、全可視光線域にわたっ
て散乱性が弱くなり、コントラスト比が低下し、透過時
から散乱時への応答性が遅くなるという問題点も生じ
る。
乱性は短波長側の方が強いという波長依存性を持つよう
になり、また、液晶の動作により高い電界を必要とする
ため、消費電力が増大するという問題も生じる。逆に、
平均粒子径Rが(1)式の範囲よりも大きい場合、散乱
性の波長依存性は小さいものの、全可視光線域にわたっ
て散乱性が弱くなり、コントラスト比が低下し、透過時
から散乱時への応答性が遅くなるという問題点も生じ
る。
電極基板間隙dも重要な要因である。dを大きくする
と、無電界時の散乱性は向上する。しかし、dがあまり
大きすぎると、電界印加時の充分な透明性を達成するた
めに高い電圧を必要とし、消費電力の増大や、従来のTN
用の能動素子、駆動用ICが使用できないといった問題が
生じてくる。また、dを小さくすると、低電圧で高い透
明性が得られるが、無電界時の散乱性は減少していく。
このため、無電界時の散乱性と電界印加時の高透明性を
両立させるためには、d(μm)が、 4R<d<8R (2) を満足し、かつ、液晶樹脂複合体に印加される最大実効
印加電圧V(V)が 0.5R・V<d<R・V (3) の関係を満たす必要がある。この範囲内では、従来のTN
用の能動素子、駆動用ICを用いて高いコントラスト比を
有する表示が可能である。
と、無電界時の散乱性は向上する。しかし、dがあまり
大きすぎると、電界印加時の充分な透明性を達成するた
めに高い電圧を必要とし、消費電力の増大や、従来のTN
用の能動素子、駆動用ICが使用できないといった問題が
生じてくる。また、dを小さくすると、低電圧で高い透
明性が得られるが、無電界時の散乱性は減少していく。
このため、無電界時の散乱性と電界印加時の高透明性を
両立させるためには、d(μm)が、 4R<d<8R (2) を満足し、かつ、液晶樹脂複合体に印加される最大実効
印加電圧V(V)が 0.5R・V<d<R・V (3) の関係を満たす必要がある。この範囲内では、従来のTN
用の能動素子、駆動用ICを用いて高いコントラスト比を
有する表示が可能である。
(2)式の範囲内におけるdの設定は、用いる液晶の
比誘電率異方性Δε(=ε⊥−ε//)、弾性定数との関
係により、適当に設定することが可能である。一般に
は、大きなΔε(Δε>10)の液晶を用い、最大実効印
加電圧で充分な透明性が得られるような範囲で、dを最
大にすることが好ましい。
比誘電率異方性Δε(=ε⊥−ε//)、弾性定数との関
係により、適当に設定することが可能である。一般に
は、大きなΔε(Δε>10)の液晶を用い、最大実効印
加電圧で充分な透明性が得られるような範囲で、dを最
大にすることが好ましい。
上記のように、電圧印加時に透明状態、無電界時に散
乱状態となる液晶樹脂複合体を用いたアクティブマトリ
クス液晶表示素子において、式(1)、(2)、(3)
の条件を全て満足する液晶表示素子は、従来のTN用の能
動素子や駆動用ICを用いて、高いコントラスト比を持つ
明るい表示が可能である。具体的には、コントラスト比
100以上、電界印加時の透過率が70%以上の表示が可能
である。また、ダイナミックレンジが広いため、細かな
中間調表示も可能な優れた素子が得られる。
乱状態となる液晶樹脂複合体を用いたアクティブマトリ
クス液晶表示素子において、式(1)、(2)、(3)
の条件を全て満足する液晶表示素子は、従来のTN用の能
動素子や駆動用ICを用いて、高いコントラスト比を持つ
明るい表示が可能である。具体的には、コントラスト比
100以上、電界印加時の透過率が70%以上の表示が可能
である。また、ダイナミックレンジが広いため、細かな
中間調表示も可能な優れた素子が得られる。
また、無電界時の散乱性を向上させるには、液晶樹脂
複合体の動作可能な液晶の体積分率Φを増加させること
が有効であり、Φ>20%が好ましく、より高い散乱性を
有するにはΦ>35%が好ましい。一方Φがあまり大きく
なると、液晶樹脂複合体の構造安定性が悪くなるため、
Φ<70%が好ましい。
複合体の動作可能な液晶の体積分率Φを増加させること
が有効であり、Φ>20%が好ましく、より高い散乱性を
有するにはΦ>35%が好ましい。一方Φがあまり大きく
なると、液晶樹脂複合体の構造安定性が悪くなるため、
Φ<70%が好ましい。
本発明の液晶表示素子は、電界が印加されていない場
合は、配列していない液晶と、樹脂マトリクスの屈折率
の違いにより、散乱状態(つまり白濁状態)を示す。こ
のため、本発明のように投影型表示装置として用いる場
合には、電極のない部分は光が散乱され、画素部分以外
の部分に遮光膜を設けなくても、光が投射スクリーンに
到達しないため、黒く見える。このことにより、画素電
極以外の部分からの光の漏れを防止するために、画素電
極以外の部分を遮光膜等で遮光する必要がないこととな
り、遮光膜の形成工程が不要となるという利点も有す
る。
合は、配列していない液晶と、樹脂マトリクスの屈折率
の違いにより、散乱状態(つまり白濁状態)を示す。こ
のため、本発明のように投影型表示装置として用いる場
合には、電極のない部分は光が散乱され、画素部分以外
の部分に遮光膜を設けなくても、光が投射スクリーンに
到達しないため、黒く見える。このことにより、画素電
極以外の部分からの光の漏れを防止するために、画素電
極以外の部分を遮光膜等で遮光する必要がないこととな
り、遮光膜の形成工程が不要となるという利点も有す
る。
液晶表示素子の所望の画素に電界を印加する。この電
界を印加された画素部分では、液晶が配列し、液晶の常
光屈折率(no)と樹脂マトリクスの屈折率(np)とが一
致することにより透過状態を示し、当該所望の画素で光
が透過することとなり、投射スクリーンに明るく表示さ
れる。
界を印加された画素部分では、液晶が配列し、液晶の常
光屈折率(no)と樹脂マトリクスの屈折率(np)とが一
致することにより透過状態を示し、当該所望の画素で光
が透過することとなり、投射スクリーンに明るく表示さ
れる。
この素子に、この硬化工程の際に特定の部分のみに充
分に高い電圧を印加した状態で硬化させてやることによ
り、その部分を常に光透過状態とすることができるの
で、固定表示したいものがある場合には、そのような常
透過部分を形成してもよい。
分に高い電圧を印加した状態で硬化させてやることによ
り、その部分を常に光透過状態とすることができるの
で、固定表示したいものがある場合には、そのような常
透過部分を形成してもよい。
また、本発明のアクティブマトリクス液晶表示素子
は、カラーフィルターを設けることによりカラー表示を
行うことができる。このカラーフィルターは、1個の液
晶表示素子に3色設けてもよいし、1個の液晶表示素子
に1色設けてもこれを3個組み合わせてもよい。このカ
ラーフィルターは、基板の電極面側に設けてもよいし、
外側に設けてもよい。
は、カラーフィルターを設けることによりカラー表示を
行うことができる。このカラーフィルターは、1個の液
晶表示素子に3色設けてもよいし、1個の液晶表示素子
に1色設けてもこれを3個組み合わせてもよい。このカ
ラーフィルターは、基板の電極面側に設けてもよいし、
外側に設けてもよい。
また、液晶樹脂複合体中に染料、顔料等を混入してお
くことにより、カラー表示を行うようにしてもよい。
くことにより、カラー表示を行うようにしてもよい。
第1図は、本発明のアクティブマトリクス液晶表示素
子の断面図である。
子の断面図である。
第1図において、1は液晶表示素子、2はアクティブ
マトリクス基板用のガラス、プラスチック等の基板、3
はITO(In2O3−SnO2)、SnO2等の画素電極、4はトラン
ジスタ、ダイオード、非線形抵抗素子等の能動素子、5
は対向電極基板用のガラス、プラスチック等の基板、6
はITO、SnO2等の対向電極、7は両基板間に挟持された
液晶樹脂複合体を示している。
マトリクス基板用のガラス、プラスチック等の基板、3
はITO(In2O3−SnO2)、SnO2等の画素電極、4はトラン
ジスタ、ダイオード、非線形抵抗素子等の能動素子、5
は対向電極基板用のガラス、プラスチック等の基板、6
はITO、SnO2等の対向電極、7は両基板間に挟持された
液晶樹脂複合体を示している。
第2図は、第1図のアクティブマトリクス液晶表示素
子を用いた投射型アクティブマトリクス液晶表示装置の
模式図である。
子を用いた投射型アクティブマトリクス液晶表示装置の
模式図である。
第2図において、11は投射用光源、2は液晶表示素
子、13はレンズ、アパーチャー等を含む投射光学系、14
は投射する投射スクリーンを示している。なお、投射光
学系はこの例では、孔のあいた板であるアパーチャーや
スポット15、集光レンズ16、投射レンズ17を含んでい
る。
子、13はレンズ、アパーチャー等を含む投射光学系、14
は投射する投射スクリーンを示している。なお、投射光
学系はこの例では、孔のあいた板であるアパーチャーや
スポット15、集光レンズ16、投射レンズ17を含んでい
る。
本発明の能動素子としてTFT(薄膜トランジスタ)等
の3端子素子を使用する場合、対向電極基板は全画素共
通のベタ電極を設ければよいが、MIM素子、PINダイオー
ド等の2端子素子を用いる場合には、対向電極基板はス
トライプ状のパターニングをされる。
の3端子素子を使用する場合、対向電極基板は全画素共
通のベタ電極を設ければよいが、MIM素子、PINダイオー
ド等の2端子素子を用いる場合には、対向電極基板はス
トライプ状のパターニングをされる。
また、能動素子として、TFTを用いる場合には、半導
体材料としてはシリコンが好適である。特に多結晶シリ
コンは、非結晶シリコンのように感光性がないため、光
源からの光を遮光膜により遮光しなくても誤動作しな
く、好ましい。この多結晶シリコンは、本発明のように
投射型液晶表示装置として用いる場合、強い投射用光源
を利用でき、明るい表示が得られる。
体材料としてはシリコンが好適である。特に多結晶シリ
コンは、非結晶シリコンのように感光性がないため、光
源からの光を遮光膜により遮光しなくても誤動作しな
く、好ましい。この多結晶シリコンは、本発明のように
投射型液晶表示装置として用いる場合、強い投射用光源
を利用でき、明るい表示が得られる。
また、従来のTN型液晶表示素子の場合には、画素間か
らの光の漏れを抑止するために、画素間に遮光膜を形成
することが多く、このついでに能動素子部分にも同時遮
光膜を形成することができ、能動素子部分に遮光膜を形
成することは全体の工程にあまり影響を与えない。即
ち、能動素子として多結晶シリコンを用いて、能動素子
部分に遮光膜を形成しないことにしても、画素間に遮光
膜を形成する必要があれば、工程を減らすことはできな
い。
らの光の漏れを抑止するために、画素間に遮光膜を形成
することが多く、このついでに能動素子部分にも同時遮
光膜を形成することができ、能動素子部分に遮光膜を形
成することは全体の工程にあまり影響を与えない。即
ち、能動素子として多結晶シリコンを用いて、能動素子
部分に遮光膜を形成しないことにしても、画素間に遮光
膜を形成する必要があれば、工程を減らすことはできな
い。
これに対して、本発明では、前述の如く、樹脂マトリ
クスの屈折率が使用する液晶の常光屈折率(no)とほぼ
一致するようにされた液晶樹脂複合体を使用しているた
め、電界を印加しない部分では光が散乱して投射された
投射スクリーン上では黒くなるため、画素間に遮光膜を
形成しなくてもよい。このため、能動素子として多結晶
シリコンを用いた場合、能動素子部分に遮光膜を形成し
なくてもよいので、遮光膜を形成する工程をなくすこと
ができ、工程を減らすことができ、生産性が向上する。
クスの屈折率が使用する液晶の常光屈折率(no)とほぼ
一致するようにされた液晶樹脂複合体を使用しているた
め、電界を印加しない部分では光が散乱して投射された
投射スクリーン上では黒くなるため、画素間に遮光膜を
形成しなくてもよい。このため、能動素子として多結晶
シリコンを用いた場合、能動素子部分に遮光膜を形成し
なくてもよいので、遮光膜を形成する工程をなくすこと
ができ、工程を減らすことができ、生産性が向上する。
また、電極は通常は透明電極とされるが、反射型の液
晶表示装置として使用する場合には、クロム、アルミニ
ウム等の反射電極としてもよい。
晶表示装置として使用する場合には、クロム、アルミニ
ウム等の反射電極としてもよい。
本発明のアクティブマトリクス液晶表示素子を反射型
で使用する場合には、透過型で使用する場合に比して、
同じ電極基板間隙で高いコントラスト比を得ることがで
きる。このため、透過型と同程度のコントラスト比を得
ればよい場合には、本発明の範囲内で電極基板間隙をや
や小さ目にすることができ、駆動電圧を低くすることが
できる。
で使用する場合には、透過型で使用する場合に比して、
同じ電極基板間隙で高いコントラスト比を得ることがで
きる。このため、透過型と同程度のコントラスト比を得
ればよい場合には、本発明の範囲内で電極基板間隙をや
や小さ目にすることができ、駆動電圧を低くすることが
できる。
本発明の液晶表示素子及び液晶表示装置は、このほか
赤外線カットフィルター、紫外線カットフィルター等を
積層したり、文字、図形等を印刷したりしてもよいし、
複数枚の液晶表示素子を用いたりするようにしてもよ
い。
赤外線カットフィルター、紫外線カットフィルター等を
積層したり、文字、図形等を印刷したりしてもよいし、
複数枚の液晶表示素子を用いたりするようにしてもよ
い。
さらに、本発明では、この液晶表示素子の外側にガラ
ス板、プラスチック板等の保護板を積層してもよい。こ
れにより、その表面を加圧しても、破損する危険性が低
くなり、安全性が向上する。
ス板、プラスチック板等の保護板を積層してもよい。こ
れにより、その表面を加圧しても、破損する危険性が低
くなり、安全性が向上する。
本発明では、前述の液晶樹脂複合体を構成する未硬化
の樹脂として光硬化性樹脂を用いる場合、光硬化性ビニ
ル系樹脂の使用が好ましい。具体的には、光硬化性アク
リル系樹脂が例示され、特に、光照射によって重合硬化
するアクリルオリゴマーを含有するものが好ましい。
の樹脂として光硬化性樹脂を用いる場合、光硬化性ビニ
ル系樹脂の使用が好ましい。具体的には、光硬化性アク
リル系樹脂が例示され、特に、光照射によって重合硬化
するアクリルオリゴマーを含有するものが好ましい。
本発明で使用される液晶は、正の誘電異方性を有する
ネマチック液晶であり、樹脂マトリクスの屈折率がその
液晶の常光屈折率(no)と一致するような液晶であり、
単独で用いても組成物を用いても良いが、動作温度範
囲、動作電圧など種々の要求性能を満たすには組成物を
用いた方が有利といえる。
ネマチック液晶であり、樹脂マトリクスの屈折率がその
液晶の常光屈折率(no)と一致するような液晶であり、
単独で用いても組成物を用いても良いが、動作温度範
囲、動作電圧など種々の要求性能を満たすには組成物を
用いた方が有利といえる。
また、液晶樹脂複合体に使用される液晶は、光硬化性
樹脂を用いた場合には、光硬化性樹脂を均一に溶解する
ことが好ましく、光露光後の硬化物は溶解しない、もし
くは溶解困難なものとされ、組成物を用いる場合は、個
々の液晶の溶解度ができるだけ近いものが望ましい。
樹脂を用いた場合には、光硬化性樹脂を均一に溶解する
ことが好ましく、光露光後の硬化物は溶解しない、もし
くは溶解困難なものとされ、組成物を用いる場合は、個
々の液晶の溶解度ができるだけ近いものが望ましい。
液晶樹脂複合体を製造する場合、従来の通常の液晶表
示素子のようにアクティブマトリクス基板と対向電極基
板とを電極面が対向するように配置して、周辺をシール
材でシールして、注入口から未硬化の液晶樹脂複合体用
の混合液を注入して、注入口を封止してもよいし、基板
上に硬化性化合物と液晶との混合物を供給し、対向する
基板を重ね合わせるようにして製造してもよい。
示素子のようにアクティブマトリクス基板と対向電極基
板とを電極面が対向するように配置して、周辺をシール
材でシールして、注入口から未硬化の液晶樹脂複合体用
の混合液を注入して、注入口を封止してもよいし、基板
上に硬化性化合物と液晶との混合物を供給し、対向する
基板を重ね合わせるようにして製造してもよい。
本発明の液晶表示素子は、液晶中に2色性色素や単な
る色素、顔料を添加したり、硬化性化合物として着色し
たものを使用したりしてもよい。
る色素、顔料を添加したり、硬化性化合物として着色し
たものを使用したりしてもよい。
本発明では、液晶樹脂複合体を形成する際に、液晶を
溶媒として使用し、光露光により光硬化性樹脂を硬化さ
せることにより、硬化時に不要となる単なる溶媒や水を
蒸発させる必要がない。このため、密閉系で硬化できる
ため、従来のセルへの注入という製造法がそのまま採用
でき、信頼性が高く、かつ、光硬化性樹脂で2枚の基板
を接着する効果も有するため、より信頼性が高くなる。
溶媒として使用し、光露光により光硬化性樹脂を硬化さ
せることにより、硬化時に不要となる単なる溶媒や水を
蒸発させる必要がない。このため、密閉系で硬化できる
ため、従来のセルへの注入という製造法がそのまま採用
でき、信頼性が高く、かつ、光硬化性樹脂で2枚の基板
を接着する効果も有するため、より信頼性が高くなる。
このように液晶樹脂複合体とすることにより、上下の
透明電極が短絡する危険性が低く、かつ、通常のTN型の
表示素子のように配向や基板間隔を厳密に制御する必要
もなく、透過状態と散乱状態とを制御しうる液晶表示素
子を極めて生産性良く製造できる。
透明電極が短絡する危険性が低く、かつ、通常のTN型の
表示素子のように配向や基板間隔を厳密に制御する必要
もなく、透過状態と散乱状態とを制御しうる液晶表示素
子を極めて生産性良く製造できる。
この液晶表示素子は、基板がプラスチックや薄いガラ
スの場合にはさらに保護のために、外側にプラスチック
やガラス等の保護板を積層することが好ましい。
スの場合にはさらに保護のために、外側にプラスチック
やガラス等の保護板を積層することが好ましい。
本発明の液晶表示装置は、駆動のために電圧を印加す
る時には、前述の式(3)の最大実効電圧以下、通常は
前述の最大実効電圧が画素の電極間の液晶樹脂複合体に
印加されるように駆動されればよい。
る時には、前述の式(3)の最大実効電圧以下、通常は
前述の最大実効電圧が画素の電極間の液晶樹脂複合体に
印加されるように駆動されればよい。
投射用光源、投射光学系、投射スクリーン等は従来か
らの投射用光源、投射光学系、投射スクリーンが使用で
き、投射用光源と投射光学系との間に本発明のアクティ
ブマトリクス液晶表示素子を配置すればよい。もちろ
ん、複数のアクティブマトリクス液晶表示素子の像を光
学系を用いて合成して表示するようにしてもよい。ま
た、これに冷却系を付加したり、LED等のチャンネル表
示等を付加したりしてもよい。
らの投射用光源、投射光学系、投射スクリーンが使用で
き、投射用光源と投射光学系との間に本発明のアクティ
ブマトリクス液晶表示素子を配置すればよい。もちろ
ん、複数のアクティブマトリクス液晶表示素子の像を光
学系を用いて合成して表示するようにしてもよい。ま
た、これに冷却系を付加したり、LED等のチャンネル表
示等を付加したりしてもよい。
特に、この投射型の表示をする場合、光路上に拡散光
を減ずる装置、例えば、第2図の15で示されるようなア
パーチャーやスポットを設置することにより、表示コン
トラストを大きくすることができる。
を減ずる装置、例えば、第2図の15で示されるようなア
パーチャーやスポットを設置することにより、表示コン
トラストを大きくすることができる。
即ち、拡散光を減する装置とは、液晶表示素子を通過
した光の内、入射光に対して直進する光(画素部分が透
過状態の部分を透過する光)を取り出し、直進しない光
(液晶樹脂複合体が散乱状態の部分で散乱される光)を
減ずるものであればよい。特に、直進する光は減するこ
となく、直進しない光は拡散光を減することが好まし
い。
した光の内、入射光に対して直進する光(画素部分が透
過状態の部分を透過する光)を取り出し、直進しない光
(液晶樹脂複合体が散乱状態の部分で散乱される光)を
減ずるものであればよい。特に、直進する光は減するこ
となく、直進しない光は拡散光を減することが好まし
い。
具体的な装置としては、第2図のように、液晶表示素
子と投射光学系とで構成され、液晶表示素子12、集光レ
ンズ16、孔のあいた板であるアパーチャーやスポット1
5、投射レンズ17を設けたものがある。この例によれ
ば、投射用光源からでて液晶表示素子12を通過した光の
内、入射光に対して直進する光は集光レンズ16により集
光され、アパーチャーやスポット15に開けられた孔を通
過して、投射レンズ17を通し投射される。一方、液晶表
示素子12で散乱させられた直進しない光は、集光レンズ
16により集光されても、アパーチャーやスポット15に開
けられた孔を通過しない。このため、散乱光が投射され
ないことになり、コントラスト比が向上する。
子と投射光学系とで構成され、液晶表示素子12、集光レ
ンズ16、孔のあいた板であるアパーチャーやスポット1
5、投射レンズ17を設けたものがある。この例によれ
ば、投射用光源からでて液晶表示素子12を通過した光の
内、入射光に対して直進する光は集光レンズ16により集
光され、アパーチャーやスポット15に開けられた孔を通
過して、投射レンズ17を通し投射される。一方、液晶表
示素子12で散乱させられた直進しない光は、集光レンズ
16により集光されても、アパーチャーやスポット15に開
けられた孔を通過しない。このため、散乱光が投射され
ないことになり、コントラスト比が向上する。
また、他の例としては、アパーチャーやスポット15の
代りに、小さな面積を有する鏡を同じ位置に斜めに配置
し、反射させてその光軸上に配置された投射レンズを通
して投射させることもできる。
代りに、小さな面積を有する鏡を同じ位置に斜めに配置
し、反射させてその光軸上に配置された投射レンズを通
して投射させることもできる。
また、このような集光レンズを用いることなく、投射
レンズにより光線が絞られる位置にスポット、鏡等を設
置してもよい。
レンズにより光線が絞られる位置にスポット、鏡等を設
置してもよい。
投射スクリーン上に到達する直進成分と散乱成分との
比は、スポット、鏡等の径及びレンズの焦点距離により
制御可能で、所望の表示コントラスト、表示輝度を得ら
れるように設定すれば良い。
比は、スポット、鏡等の径及びレンズの焦点距離により
制御可能で、所望の表示コントラスト、表示輝度を得ら
れるように設定すれば良い。
第2図のような拡散光を減する装置を用いる場合、表
示の輝度を上げるためには、投射用光源から液晶表示素
子に入射される光はより平行であることが好ましく、そ
のためには高輝度でかつできるだけ点光源に近い光源
と、凹面鏡、コンデンサーレンズ等を組み合わせて投射
用光源を構成することが好ましい。
示の輝度を上げるためには、投射用光源から液晶表示素
子に入射される光はより平行であることが好ましく、そ
のためには高輝度でかつできるだけ点光源に近い光源
と、凹面鏡、コンデンサーレンズ等を組み合わせて投射
用光源を構成することが好ましい。
[作用] 本発明によれば、高いコントラスト比の表示が得ら
れ、投射型表示で用いられた場合には、透過−散乱型の
液晶表示素子が透過状態の部分では光が透過し、投射ス
クリーンは明るく表示され、散乱状態の部分では光が散
乱され、投射スクリーンは暗く表示され、所望の高輝
度、高コントラスト比の表示が得られる。
れ、投射型表示で用いられた場合には、透過−散乱型の
液晶表示素子が透過状態の部分では光が透過し、投射ス
クリーンは明るく表示され、散乱状態の部分では光が散
乱され、投射スクリーンは暗く表示され、所望の高輝
度、高コントラスト比の表示が得られる。
特に、本発明では、前記のような構成を有しているの
で、液晶樹脂複合体に印加される最大実効印加電圧Vを
10V以下にすることができ、従来のTN型のアクティブマ
トリクス液晶表示素子に使用したような能動素子や駆動
用ICが容易に使用できる。
で、液晶樹脂複合体に印加される最大実効印加電圧Vを
10V以下にすることができ、従来のTN型のアクティブマ
トリクス液晶表示素子に使用したような能動素子や駆動
用ICが容易に使用できる。
[実施例] 以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。
実施例1 ガラス基板(コーニング社製7059基板)上にクロムを
60nm蒸着して、パターニングしてゲート電極とした。引
き続きシリコンオキシナイトライド膜と非晶質シリコン
膜をプラズマCVD装置で堆積した。これをレーザーを用
いてアニールした後、パターニングして多結晶シリコン
とした。これにリンドープ非晶質シリコン、クロムを夫
々プラズマCVD、蒸着装置を用いて堆積し、多結晶シリ
コンを覆うようにパターニングして、第1層目のソース
電極、ドレイン電極とした。さらに、ITOを蒸着した
後、パターニングして画素電極を形成した。続いて、ク
ロム、アルミニウムを連続蒸着して、画素電極と第1層
目のソース電極、ドレイン電極を接続するようにパター
ニングして、第2層目のソース電極、ドレイン電極とし
た。この後、再び、シリコンオキシナイトライド膜をプ
ラズマCVD装置で堆積し保護膜とし、アクティブマトリ
クス基板を作成した。
60nm蒸着して、パターニングしてゲート電極とした。引
き続きシリコンオキシナイトライド膜と非晶質シリコン
膜をプラズマCVD装置で堆積した。これをレーザーを用
いてアニールした後、パターニングして多結晶シリコン
とした。これにリンドープ非晶質シリコン、クロムを夫
々プラズマCVD、蒸着装置を用いて堆積し、多結晶シリ
コンを覆うようにパターニングして、第1層目のソース
電極、ドレイン電極とした。さらに、ITOを蒸着した
後、パターニングして画素電極を形成した。続いて、ク
ロム、アルミニウムを連続蒸着して、画素電極と第1層
目のソース電極、ドレイン電極を接続するようにパター
ニングして、第2層目のソース電極、ドレイン電極とし
た。この後、再び、シリコンオキシナイトライド膜をプ
ラズマCVD装置で堆積し保護膜とし、アクティブマトリ
クス基板を作成した。
全面にベタのITO電極を形成した同じガラス基板によ
る対向電極基板と、前に製造したアクティブマトリクス
基板とを電極面が対向するように配置して、内部に直径
約11.0μmのスペーサーを散布して、その周辺を注入口
部分を除き、エポキシ系のシール材でシールして、基板
間隙11.0μmの空セルを製造した。
る対向電極基板と、前に製造したアクティブマトリクス
基板とを電極面が対向するように配置して、内部に直径
約11.0μmのスペーサーを散布して、その周辺を注入口
部分を除き、エポキシ系のシール材でシールして、基板
間隙11.0μmの空セルを製造した。
2−エチルヘキシルアクリレート6部及びヒドロキシ
エチルアクリレート18部、アクリルオリゴマー(東亜合
成化学(株)製「M−1200」、粘度300,000cps/50℃)1
4部、光硬化開始剤としてメルク社製「ダロキュアー111
6」を、0.4部と液晶としてBDH社製「E−8」62部とを
均一に溶解した。
エチルアクリレート18部、アクリルオリゴマー(東亜合
成化学(株)製「M−1200」、粘度300,000cps/50℃)1
4部、光硬化開始剤としてメルク社製「ダロキュアー111
6」を、0.4部と液晶としてBDH社製「E−8」62部とを
均一に溶解した。
この混合物を、上記方法により製造した空セルに注入
口から注入し、注入口を封止した。
口から注入し、注入口を封止した。
これに紫外線を30秒間照射して液晶樹脂複合体を硬化
させ、アクティブマトリクス液晶表示素子を作成した。
させ、アクティブマトリクス液晶表示素子を作成した。
この作成した液晶表示素子の液晶樹脂複合体中の液晶
の平均粒子径はRは約2.0μm、液晶の屈折率異方性Δ
nは約0.24、誘電異方性Δεは約15.6であった。
の平均粒子径はRは約2.0μm、液晶の屈折率異方性Δ
nは約0.24、誘電異方性Δεは約15.6であった。
この素子を従来のTN型液晶表示素子用の駆動ICを用い
て液晶樹脂複合体に印加される電圧が実効値で7Vとなる
ように駆動したところ、直線光線透過率が、7Vの電圧印
加時に透過率約80%、0V時に透過率約0.5%であり、7V
駆動でコントラスト比約160の表示が得られた。また、
これをビデオ信号で駆動したところ、中間調のある残像
のない動画表示が得られた。
て液晶樹脂複合体に印加される電圧が実効値で7Vとなる
ように駆動したところ、直線光線透過率が、7Vの電圧印
加時に透過率約80%、0V時に透過率約0.5%であり、7V
駆動でコントラスト比約160の表示が得られた。また、
これをビデオ信号で駆動したところ、中間調のある残像
のない動画表示が得られた。
この液晶表示素子用に、投射用光源と投射光学系とを
組み合わせて投射型液晶表示装置とした。これを前記の
場合と同様に液晶樹脂複合体に印加される電圧が実効値
で7Vとなるように駆動使用したところ、投射スクリーン
上に明るくコントラスト比の高い表示が得られた。
組み合わせて投射型液晶表示装置とした。これを前記の
場合と同様に液晶樹脂複合体に印加される電圧が実効値
で7Vとなるように駆動使用したところ、投射スクリーン
上に明るくコントラスト比の高い表示が得られた。
投射スクリーン上に投射された像のコントラスト比
は、拡散光を減ずる装置を用いない時には約60であっ
た。一方、拡散光を減ずる装置として、第2図のように
スポットを用いた時には約120であった。
は、拡散光を減ずる装置を用いない時には約60であっ
た。一方、拡散光を減ずる装置として、第2図のように
スポットを用いた時には約120であった。
また、ビデオ信号による駆動においては、50インチ以
上の大画面の動画表示が可能であった。
上の大画面の動画表示が可能であった。
比較例1 実施例1の液晶樹脂複合体の代りに、通常のネマチッ
ク液晶を注入し、TV型液晶表示素子とした投射型アクテ
ィブマトリクス液晶表示素子を製造した。
ク液晶を注入し、TV型液晶表示素子とした投射型アクテ
ィブマトリクス液晶表示素子を製造した。
この液晶表示素子に実施例1の投射用光源と投射光学
系とを組み合わせて用いた投射型液晶表示装置とし、実
施例1と同様に駆動したところ、投射スクリーン上の表
示輝度は、実施例1の場合の約1/3と暗く、コントラス
ト比は約20と低いものしか得られなかった。
系とを組み合わせて用いた投射型液晶表示装置とし、実
施例1と同様に駆動したところ、投射スクリーン上の表
示輝度は、実施例1の場合の約1/3と暗く、コントラス
ト比は約20と低いものしか得られなかった。
実施例2〜4、比較例2〜4 実施例1とほぼ同様にして、液晶の平均粒子径R及び
基板間隙dを変化させてアクティブマトリクス液晶表示
素子を製造した。
基板間隙dを変化させてアクティブマトリクス液晶表示
素子を製造した。
その液晶表示素子の7Vの電圧印加時における透過率T
7V、液晶表示素子自体の直線光線透過率によるコントラ
スト比CRD、及び、拡散光を減ずる装置として第2図の
ようなスポットを用いた時の投射スクリーンに投射時の
コントラスト比CRPを測定した。
7V、液晶表示素子自体の直線光線透過率によるコントラ
スト比CRD、及び、拡散光を減ずる装置として第2図の
ようなスポットを用いた時の投射スクリーンに投射時の
コントラスト比CRPを測定した。
その結果を第1表に示す。
実施例4 比較例3の液晶表示素子を駆動電圧を10Vで駆動した
ところ、10Vの電圧印加時における透過率T10Vは約77%
となり、CRDは約150、CRPは約110になった。
ところ、10Vの電圧印加時における透過率T10Vは約77%
となり、CRDは約150、CRPは約110になった。
[発明の効果] 本発明のアクティブマトリクス液晶表示素子では、ア
クティブマトリクス基板と対向電極基板との間に挟持さ
れる液晶材料として、電気的に散乱状態と透過状態とを
制御しうる液晶樹脂複合体を挟持した液晶表示素子を用
いているため、偏光板が不要であり、透過時の光の透過
率を大幅に向上できる。
クティブマトリクス基板と対向電極基板との間に挟持さ
れる液晶材料として、電気的に散乱状態と透過状態とを
制御しうる液晶樹脂複合体を挟持した液晶表示素子を用
いているため、偏光板が不要であり、透過時の光の透過
率を大幅に向上できる。
本発明の液晶表示素子は、電界が印加されない状態で
高い散乱性を有し、能動素子により電界を印加した状態
で高い透過性を有するものであり、従来のTN型液晶表示
素子用の駆動用ICを用いた駆動においても、高コントラ
スト比を有し、かつ高輝度の表示が可能になる。
高い散乱性を有し、能動素子により電界を印加した状態
で高い透過性を有するものであり、従来のTN型液晶表示
素子用の駆動用ICを用いた駆動においても、高コントラ
スト比を有し、かつ高輝度の表示が可能になる。
このため、本発明の液晶表示素子は特に投射型表示に
有効であり、明るくコントラストの良い投射型表示が得
られる。また、光源も小型化できる。
有効であり、明るくコントラストの良い投射型表示が得
られる。また、光源も小型化できる。
また、偏光板を用いなくてもよいため、光学特性の波
長依存性が少なく、光源の色補正等がほとんど不要にな
るという利点も有している。
長依存性が少なく、光源の色補正等がほとんど不要にな
るという利点も有している。
また、TN型液晶表示素子に必須のラビング等の配向処
理やそれに伴う静電気の発生による能動素子の破壊とい
った問題点も避けられるので、液晶表示素子の製造歩留
りを大幅に向上させることができる。
理やそれに伴う静電気の発生による能動素子の破壊とい
った問題点も避けられるので、液晶表示素子の製造歩留
りを大幅に向上させることができる。
さらに、この液晶樹脂複合体は、硬化後はフィルム状
になっているので、基板の加圧による基板間短絡やスペ
ーサーの移動による能動素子の破壊といった問題点も生
じにくい。
になっているので、基板の加圧による基板間短絡やスペ
ーサーの移動による能動素子の破壊といった問題点も生
じにくい。
また、この液晶樹脂複合体は、比抵抗が従来のTNモー
ドの場合と同様であり、従来のDSモードのように大きな
蓄積容量を画素電極毎に設けなくてもよく、能動素子の
設計が容易で、有効画素電極面積の割合を大きくしやす
く、かつ、液晶表示素子の消費電力を少なく保つことが
できる。
ドの場合と同様であり、従来のDSモードのように大きな
蓄積容量を画素電極毎に設けなくてもよく、能動素子の
設計が容易で、有効画素電極面積の割合を大きくしやす
く、かつ、液晶表示素子の消費電力を少なく保つことが
できる。
さらに、TNモードの従来の液晶表示素子の製造工程か
ら、配向膜形成工程を除くだけで製造が可能になるの
で、生産が容易である。
ら、配向膜形成工程を除くだけで製造が可能になるの
で、生産が容易である。
また、この液晶樹脂複合体を用いた液晶表示素子は、
応答時間が短いという特長も有しており、動画の表示も
容易なものである。さらに、この液晶表示素子の電気光
学特性(電圧−透過率)は、TNモードの液晶表示素子に
比して比較的なだらかな特性であるので、階調表示への
適用も容易である。
応答時間が短いという特長も有しており、動画の表示も
容易なものである。さらに、この液晶表示素子の電気光
学特性(電圧−透過率)は、TNモードの液晶表示素子に
比して比較的なだらかな特性であるので、階調表示への
適用も容易である。
また、本発明の液晶表示素子は、電界を印加しない部
分では光が散乱されるため、画素以外の部分を遮光膜に
より遮光しなくても投射時に光の漏れがなく、隣接画素
間の間隙を遮光する必要がない。このため、特に、能動
素子として多結晶シリコンによる能動素子を用いること
により、能動素子部分に遮光膜無しで高輝度の投射用光
源を用いることができ、高輝度の投射型液晶表示装置を
容易に得ることができる。さらにこの場合には遮光膜を
全く設けなくてもよいことになり、さらに生産工程を簡
便化することができる。
分では光が散乱されるため、画素以外の部分を遮光膜に
より遮光しなくても投射時に光の漏れがなく、隣接画素
間の間隙を遮光する必要がない。このため、特に、能動
素子として多結晶シリコンによる能動素子を用いること
により、能動素子部分に遮光膜無しで高輝度の投射用光
源を用いることができ、高輝度の投射型液晶表示装置を
容易に得ることができる。さらにこの場合には遮光膜を
全く設けなくてもよいことになり、さらに生産工程を簡
便化することができる。
本発明は、この外、本発明の効果を損しない範囲内で
種々の応用が可能である。
種々の応用が可能である。
第1図は、本発明のアクティブマトリクス液晶表示素子
の基本的な構成を示す断面図である。 第2図は、本発明の投射型アクティブマトリクス液晶表
示装置の基本的な構成を示す模式図ある。 液晶表示素子:1、12 基板:2、5 画素電極:3 能動素子:4 対向電極:6 液晶樹脂複合体:7 投射用光源:11 投射光学系:13 投射スクリーン:14 スポット:15 集光レンズ:16 投射レンズ:17
の基本的な構成を示す断面図である。 第2図は、本発明の投射型アクティブマトリクス液晶表
示装置の基本的な構成を示す模式図ある。 液晶表示素子:1、12 基板:2、5 画素電極:3 能動素子:4 対向電極:6 液晶樹脂複合体:7 投射用光源:11 投射光学系:13 投射スクリーン:14 スポット:15 集光レンズ:16 投射レンズ:17
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1333
Claims (4)
- 【請求項1】画素電極毎に能動素子を設けたアクティブ
マトリクス基板と、対向電極を設けた対向電極基板との
間に、誘電異方性が正のネマチック液晶が樹脂マトリク
ス中に分散保持され、その樹脂マトリクスの屈折率が使
用する液晶の常光屈折率(no)とほぼ一致するようにさ
れた液晶樹脂複合体を挟持してなるアクティブマトリク
ス液晶表示素子において、使用するネマチック液晶の屈
折率異方性Δnが0.18以上で、樹脂マトリクス中に分散
保持される液晶の平均粒子径R(μm)、両電極間隙d
(μm)、液晶樹脂複合体に印加される最大実効印加電
圧V(V)が、 0.3<R・Δn<0.7 (1) 4R<d<8R (2) 0.5R・V<d<R・V (3) の関係を満足することを特徴とするアクティブマトリク
ス液晶表示素子。 - 【請求項2】画素電極毎に能動素子を設けたアクティブ
マトリクス基板と、対向電極を設けた対向電極基板との
間に、誘電異方性が正のネマチック液晶が樹脂マトリク
ス中に分散保持され、その樹脂マトリクスの屈折率が使
用する液晶の常光屈折率(no)とほぼ一致するようにさ
れた液晶樹脂複合体を挟持してなるアクティブマトリク
ス液晶表示素子において、樹脂マトリクス中に分散保持
される液晶の平均粒子径Rが1.5〜2.5μmであり、両電
極間隙dが8〜13μmであり、液晶樹脂複合体に印加さ
れる最大実効印加電圧Vが10V以下であり、液晶樹脂複
合体の比抵抗が5×109Ωcm以上であることを特徴とす
るアクティブマトリクス液晶表示素子。 - 【請求項3】液晶樹脂複合体に用いられる樹脂が、光硬
化性ビニル系樹脂であり、液晶と該樹脂とを均一に溶解
した溶液に光照射し、樹脂を硬化させることにより得ら
れる液晶樹脂複合体を使用することを特徴とする請求項
1または2のアクティブマトリクス液晶表示素子。 - 【請求項4】請求項1、2または3のアクティブマトリ
クス液晶表示素子に、投射用光源と投射光学系とを組み
合わせたことを特徴とする投射型アクティブマトリクス
液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19275989A JP2870826B2 (ja) | 1989-07-27 | 1989-07-27 | アクティブマトリクス液晶表示素子及び投射型アクティブマトリクス液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19275989A JP2870826B2 (ja) | 1989-07-27 | 1989-07-27 | アクティブマトリクス液晶表示素子及び投射型アクティブマトリクス液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0358021A JPH0358021A (ja) | 1991-03-13 |
JP2870826B2 true JP2870826B2 (ja) | 1999-03-17 |
Family
ID=16296579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19275989A Expired - Fee Related JP2870826B2 (ja) | 1989-07-27 | 1989-07-27 | アクティブマトリクス液晶表示素子及び投射型アクティブマトリクス液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2870826B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3225700B2 (ja) * | 1992-08-04 | 2001-11-05 | 松下電器産業株式会社 | 液晶パネルの製造方法および製造装置 |
JP3610579B2 (ja) * | 1993-03-29 | 2005-01-12 | セイコーエプソン株式会社 | 電子機器 |
US5796453A (en) * | 1995-07-31 | 1998-08-18 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Liquid crystal display device, method for producing the same, and projection-type display apparatus including the liquid crystal display device |
WO2000007065A1 (fr) * | 1998-07-29 | 2000-02-10 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Dispositif d'affichage a diffusion et procede d'excitation de ce dispositif |
-
1989
- 1989-07-27 JP JP19275989A patent/JP2870826B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0358021A (ja) | 1991-03-13 |
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