JP2867847B2 - 5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類の製造方法 - Google Patents
5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類の製造方法Info
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- JP2867847B2 JP2867847B2 JP23577493A JP23577493A JP2867847B2 JP 2867847 B2 JP2867847 B2 JP 2867847B2 JP 23577493 A JP23577493 A JP 23577493A JP 23577493 A JP23577493 A JP 23577493A JP 2867847 B2 JP2867847 B2 JP 2867847B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品をはじめとする
種々の有用物質の合成原料として利用価値の高い5−メ
チレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類の製造方法
に関する。
種々の有用物質の合成原料として利用価値の高い5−メ
チレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】5−メチレン−1,3−ジオキソラン−
4−オン類は、非常に反応性が高いために、ディールス
アルダー反応におけるジエノフィルとして、あるいはマ
イケル反応におけるアクセプターとして広く用いられて
いる。例えば、2位に光学活性中心を導入した5−メチ
レン−1,3−ジオキソラン−4−オン類とシクロペン
タジエンとをディールスアルダー反応させて得られたス
ピロノルボルネン誘導体から、種々の生理活性物質の合
成原料として有用な光学活性2−ノルボルナノンを合成
することが提案されている(J.Mattay et
al.,Chem.Ber.,122,327(198
9))。
4−オン類は、非常に反応性が高いために、ディールス
アルダー反応におけるジエノフィルとして、あるいはマ
イケル反応におけるアクセプターとして広く用いられて
いる。例えば、2位に光学活性中心を導入した5−メチ
レン−1,3−ジオキソラン−4−オン類とシクロペン
タジエンとをディールスアルダー反応させて得られたス
ピロノルボルネン誘導体から、種々の生理活性物質の合
成原料として有用な光学活性2−ノルボルナノンを合成
することが提案されている(J.Mattay et
al.,Chem.Ber.,122,327(198
9))。
【0003】従来、5−メチレン−1,3−ジオキソラ
ン−4−オン類を製造する方法として以下に示す3種類
の方法が提案されている。
ン−4−オン類を製造する方法として以下に示す3種類
の方法が提案されている。
【0004】即ち、第1の方法は、以下の反応式
【0005】
【化4】 (式中、Rはアルキル基などの置換基である)に示すよ
うに、5−ブロモ−5−メチル−1,3−ジオキソラン
−4−オン類に、四塩化炭素中で1.5当量のトリエチ
ルアミンを4時間加熱還流下に反応させることにより5
−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類を約6
0%の収率で得るものである(J.Mattay et
al.,Chem.Ber.,122,327(19
89))。
うに、5−ブロモ−5−メチル−1,3−ジオキソラン
−4−オン類に、四塩化炭素中で1.5当量のトリエチ
ルアミンを4時間加熱還流下に反応させることにより5
−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類を約6
0%の収率で得るものである(J.Mattay et
al.,Chem.Ber.,122,327(19
89))。
【0006】第2の方法は、以下の反応式
【0007】
【化5】 (式中、Rはアルキル基などの置換基である)に示すよ
うに、5−ブロモ−5−メチル−1,3−ジオキソラン
−4−オン類に、ベンゼン中、室温で1.05当量の
1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7−
エン(DBU)を反応させることにより5−メチレン−
1,3−ジオキソラン−4−オン類を約70%の収率で
得るものである(D.Seebach et al.,
Helv.Chim.Acta.,70,1104(1
987))。
うに、5−ブロモ−5−メチル−1,3−ジオキソラン
−4−オン類に、ベンゼン中、室温で1.05当量の
1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7−
エン(DBU)を反応させることにより5−メチレン−
1,3−ジオキソラン−4−オン類を約70%の収率で
得るものである(D.Seebach et al.,
Helv.Chim.Acta.,70,1104(1
987))。
【0008】第3の方法は、以下の反応式
【0009】
【化6】 (式中、Rはアルキル基などの置換基である)に示すよ
うに、5−フェニルスルホニルメチル−1,3−ジオキ
ソラン−4−オン類に、ジクロロメタン中、0℃で1.
3当量のDBUを2時間反応させることにより5−メチ
レン−1,3−ジオキソラン−4−オン類を約76%の
収率で得るものである(W.R.Roush et a
l.,J.Org.Chem.,57,3380(19
92))。
うに、5−フェニルスルホニルメチル−1,3−ジオキ
ソラン−4−オン類に、ジクロロメタン中、0℃で1.
3当量のDBUを2時間反応させることにより5−メチ
レン−1,3−ジオキソラン−4−オン類を約76%の
収率で得るものである(W.R.Roush et a
l.,J.Org.Chem.,57,3380(19
92))。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
第1の方法の場合には、収率が約60%と低く、従って
工業的に大量に5−メチレン−1,3−ジオキソラン−
4−オン類を製造するための方法としては不十分である
という問題があった。
第1の方法の場合には、収率が約60%と低く、従って
工業的に大量に5−メチレン−1,3−ジオキソラン−
4−オン類を製造するための方法としては不十分である
という問題があった。
【0011】また、第2の方法の場合には、収率が70
%であり、第1の方法に比べ多少改善されているが工業
的に大量に5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−
オン類を製造するための方法としてはいまだ不十分であ
るという問題があった。また、使用するDBUは非常に
高価な試薬であるので、5−メチレン−1,3−ジオキ
ソラン−4−オン類の製造コストが高騰するという問題
もあった。
%であり、第1の方法に比べ多少改善されているが工業
的に大量に5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−
オン類を製造するための方法としてはいまだ不十分であ
るという問題があった。また、使用するDBUは非常に
高価な試薬であるので、5−メチレン−1,3−ジオキ
ソラン−4−オン類の製造コストが高騰するという問題
もあった。
【0012】第3の方法の場合にも、DBUを使用して
いるので5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オ
ン類の製造コストが高騰するという問題があった。ま
た、原料の5−フェニルスルホニルメチル−1,3−ジ
オキソラン−4−オン類自体を製造するコストが非常に
高いという問題もあった。
いるので5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オ
ン類の製造コストが高騰するという問題があった。ま
た、原料の5−フェニルスルホニルメチル−1,3−ジ
オキソラン−4−オン類自体を製造するコストが非常に
高いという問題もあった。
【0013】本発明は、上述したような従来技術の課題
を解決しようとするものであり、医薬品をはじめとする
種々の有用物質の合成原料として利用価値の高い5−メ
チレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類を、低コス
トで効率よく、且つ工業的に簡便に製造できるようにす
ることを目的とする。
を解決しようとするものであり、医薬品をはじめとする
種々の有用物質の合成原料として利用価値の高い5−メ
チレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類を、低コス
トで効率よく、且つ工業的に簡便に製造できるようにす
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、5−ハロ
ゲノ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−4−オン類
を脱ハロゲン化水素反応させて5−メチレン−1,3−
ジオキソラン−4−オン類に変換する際に、脱ハロゲン
化水素剤として、特定範囲の炭素数を有するアルキル基
で置換された第3級アミンを使用することにより上述の
目的が達成できることを見出し、本発明を完成させるに
至った。
ゲノ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−4−オン類
を脱ハロゲン化水素反応させて5−メチレン−1,3−
ジオキソラン−4−オン類に変換する際に、脱ハロゲン
化水素剤として、特定範囲の炭素数を有するアルキル基
で置換された第3級アミンを使用することにより上述の
目的が達成できることを見出し、本発明を完成させるに
至った。
【0015】即ち、本発明は、式(1)
【0016】
【化7】 (式中、R1は、メチル、エチル、イソプロピル、シク
ロヘキシルなどの置換もしくは未置換のアルキル基、ま
たは、フェニル、トルイル、ナフチル、フロイルなどの
置換もしくは未置換のアリール基である)で表わされる
5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類を製
造する方法において:式(2)
ロヘキシルなどの置換もしくは未置換のアルキル基、ま
たは、フェニル、トルイル、ナフチル、フロイルなどの
置換もしくは未置換のアリール基である)で表わされる
5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類を製
造する方法において:式(2)
【0017】
【化8】 (式中、R1は式(1)で定義した通りであり、Xはク
ロロ、ブロモなどのハロゲンである)で表わされる5−
ハロゲノ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−4−オ
ン誘導体を、式(3)
ロロ、ブロモなどのハロゲンである)で表わされる5−
ハロゲノ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−4−オ
ン誘導体を、式(3)
【0018】
【化9】 (式中、R2、R3及びR4はそれぞれ独立的に炭素数
4〜12のアルキル基である)で表される第3級アミン
と反応させることにより式(1)の化合物に変換するこ
とを特徴とする製造方法を提供する。
4〜12のアルキル基である)で表される第3級アミン
と反応させることにより式(1)の化合物に変換するこ
とを特徴とする製造方法を提供する。
【0019】以下、本発明を詳細に説明する。
【0020】本発明においては、式(2)の5−ハロゲ
ノ−5−メチル−ジオキソラン−4−オン誘導体に脱ハ
ロゲン化水素剤として式(3)の第3級アミンを作用さ
せて脱ハロゲン化水素反応を行うことを特徴とする。具
体的には、式(2)の5−ハロゲノ−5−メチル−ジオ
キソラン−4−オン誘導体と式(3)の第3級アミンと
の混合物を、好ましくは室温〜150℃、より好ましく
は50〜100℃の温度範囲内で加熱撹拌することによ
り脱ハロゲン化水素反応を行うことができる。この場
合、式(2)の5−ハロゲノ−5−メチル−ジオキソラ
ン−4−オン誘導体に対して式(3)の第3級アミンを
好ましくは1.0〜10.0当量、より好ましくは1.
0〜1.5当量使用する。
ノ−5−メチル−ジオキソラン−4−オン誘導体に脱ハ
ロゲン化水素剤として式(3)の第3級アミンを作用さ
せて脱ハロゲン化水素反応を行うことを特徴とする。具
体的には、式(2)の5−ハロゲノ−5−メチル−ジオ
キソラン−4−オン誘導体と式(3)の第3級アミンと
の混合物を、好ましくは室温〜150℃、より好ましく
は50〜100℃の温度範囲内で加熱撹拌することによ
り脱ハロゲン化水素反応を行うことができる。この場
合、式(2)の5−ハロゲノ−5−メチル−ジオキソラ
ン−4−オン誘導体に対して式(3)の第3級アミンを
好ましくは1.0〜10.0当量、より好ましくは1.
0〜1.5当量使用する。
【0021】なお、本発明において使用する第3級アミ
ンは、式(3)に示すように、炭素数4〜12、好まし
くは8〜10のアルキル基で置換されたものを使用する
必要がある。これは、炭素数が4未満又は12を超える
場合には脱ハロゲン化水素反応の収率が低下するからで
ある。ここで、式(3)の第3級アミン中のアルキル基
R2、R3及びR4は、鎖状でも分岐状でも環状でもよ
く、例えば、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、シ
クロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基な
どを例示することができる。また、アルキル基R2、R
3及びR4は同一でも異なってもよい。
ンは、式(3)に示すように、炭素数4〜12、好まし
くは8〜10のアルキル基で置換されたものを使用する
必要がある。これは、炭素数が4未満又は12を超える
場合には脱ハロゲン化水素反応の収率が低下するからで
ある。ここで、式(3)の第3級アミン中のアルキル基
R2、R3及びR4は、鎖状でも分岐状でも環状でもよ
く、例えば、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、シ
クロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基な
どを例示することができる。また、アルキル基R2、R
3及びR4は同一でも異なってもよい。
【0022】本発明において脱ハロゲン化水素反応時に
は溶媒を使用しなくてもよいが、必要に応じて反応に悪
影響を及ぼさないような、ベンゼン、トルエン等の芳香
族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪
族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル
等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素、ジクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化物等を使
用してもよい。
は溶媒を使用しなくてもよいが、必要に応じて反応に悪
影響を及ぼさないような、ベンゼン、トルエン等の芳香
族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪
族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル
等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素、ジクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化物等を使
用してもよい。
【0023】脱ハロゲン化水素反応後、反応液から常法
に従って目的物の5−メチレン−1,3−ジオキソラン
−4−オン類を単離することができる。例えば、反応液
を水で洗浄した後、その有機層から溶媒を減圧留去し、
残渣を減圧蒸留することにより5−メチレン−1,3−
ジオキソラン−4−オン類を得ることができる。
に従って目的物の5−メチレン−1,3−ジオキソラン
−4−オン類を単離することができる。例えば、反応液
を水で洗浄した後、その有機層から溶媒を減圧留去し、
残渣を減圧蒸留することにより5−メチレン−1,3−
ジオキソラン−4−オン類を得ることができる。
【0024】なお、本発明の製造方法の出発原料である
式(2)の5−ハロゲノ−ジオキソラン−4−オン誘導
体は、種々の方法により製造することができる。例え
ば、J.Mattay et al.,Chem.Be
r.,122,327(1989)に開示された方法に
従って製造することができる。
式(2)の5−ハロゲノ−ジオキソラン−4−オン誘導
体は、種々の方法により製造することができる。例え
ば、J.Mattay et al.,Chem.Be
r.,122,327(1989)に開示された方法に
従って製造することができる。
【0025】
【作用】本発明においては、5−ハロゲノ−5−メチル
−1,3−ジオキソラン−4−オン類に脱ハロゲン化水
素剤を作用させて5−メチレン−1,3−ジオキソラン
−4−オン類に変換する。この脱ハロゲン化水素剤とし
て、特定範囲の炭素数を有するアルキル基で置換された
第3級アミンを使用する。これにより、収率よく脱ハロ
ゲン化水素反応を行うことが可能となる。また、このよ
うな第3級アミンは入手が容易で廉価なものであり、従
って、脱ハロゲン化水素反応を工業的にスケールアップ
することが容易であり、従って、目的物の製造コストを
抑制することができる。
−1,3−ジオキソラン−4−オン類に脱ハロゲン化水
素剤を作用させて5−メチレン−1,3−ジオキソラン
−4−オン類に変換する。この脱ハロゲン化水素剤とし
て、特定範囲の炭素数を有するアルキル基で置換された
第3級アミンを使用する。これにより、収率よく脱ハロ
ゲン化水素反応を行うことが可能となる。また、このよ
うな第3級アミンは入手が容易で廉価なものであり、従
って、脱ハロゲン化水素反応を工業的にスケールアップ
することが容易であり、従って、目的物の製造コストを
抑制することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の製造方法を実施例により具体
的に説明する。
的に説明する。
【0027】なお、実施例及び比較例の出発原料である
2−tert−ブチル−5−ブロモ−5−メチル−1,
3−ジオキソラン−4−オンは、J.Mattay e
tal.,Chem.Ber.,122,327(19
89)に開示された方法に従って製造されたものを使用
した。
2−tert−ブチル−5−ブロモ−5−メチル−1,
3−ジオキソラン−4−オンは、J.Mattay e
tal.,Chem.Ber.,122,327(19
89)に開示された方法に従って製造されたものを使用
した。
【0028】実施例1 2−tert−ブチル−5−プロモ−5−メチル−1,
3−ジオキソラン−4−オン2.37gをシクロヘキサ
ン50mlに溶解した。その溶液にn−デカン0.50
g(ガスクロマトグラフィ分析用の内部標準物質)と、
トリオクチルアミン3.89gとを添加し、2時間、加
熱還流させて脱ハロゲン化水素反応を行った。反応液を
ガスクロマトグラフィにより分析したところ、転化率1
00%、収率93%で2−tert−ブチル−5−メチ
レン−1,3−ジオキソラン−4−オンが生成している
ことが確認できた。
3−ジオキソラン−4−オン2.37gをシクロヘキサ
ン50mlに溶解した。その溶液にn−デカン0.50
g(ガスクロマトグラフィ分析用の内部標準物質)と、
トリオクチルアミン3.89gとを添加し、2時間、加
熱還流させて脱ハロゲン化水素反応を行った。反応液を
ガスクロマトグラフィにより分析したところ、転化率1
00%、収率93%で2−tert−ブチル−5−メチ
レン−1,3−ジオキソラン−4−オンが生成している
ことが確認できた。
【0029】反応液を放冷した後、水、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、溶媒のシクロヘ
キサンを減圧留去し、得られた残渣を減圧蒸留すること
により目的物の2−tert−ブチル−5−メチレン−
1,3−ジオキソラン−4−オン1.33gを得た(単
離収率85%)。この化合物の物性データを以下に示
す。
トリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、溶媒のシクロヘ
キサンを減圧留去し、得られた残渣を減圧蒸留すること
により目的物の2−tert−ブチル−5−メチレン−
1,3−ジオキソラン−4−オン1.33gを得た(単
離収率85%)。この化合物の物性データを以下に示
す。
【0030】 沸点:59.0〜61.5℃/6Torr 1 H−NMR(300MHz,CDCl3’δ):0.
97(9H,s),4.85(1H,d,J=2.7H
z),5.12(1H,d,J=2.7Hz),5.4
3(1H,s)13 C−NMR(75.5MHz,CDCl3’δ):
24.4,37.5,92.6,111.1,146.
0,162.6。
97(9H,s),4.85(1H,d,J=2.7H
z),5.12(1H,d,J=2.7Hz),5.4
3(1H,s)13 C−NMR(75.5MHz,CDCl3’δ):
24.4,37.5,92.6,111.1,146.
0,162.6。
【0031】実施例2 シクロヘキサンに代えて四塩化炭素を使用する以外は実
施例1と同様に脱ハロゲン化水素反応を行ったところ、
反応時間1時間で転化率100%、収率90%で2−t
ert−ブチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン
−4−オンが生成していることが確認できた。
施例1と同様に脱ハロゲン化水素反応を行ったところ、
反応時間1時間で転化率100%、収率90%で2−t
ert−ブチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン
−4−オンが生成していることが確認できた。
【0032】実施例3 トリオクチルアミンに代えてトリブチルアミン2.04
gを使用する以外は実施例1と同様に脱ハロゲン化水素
反応を行ったところ、反応時間2時間で転化率100
%、収率77%で2−tert−ブチル−5−メチレン
−1,3−ジオキソラン−4−オンが生成していること
が確認できた。
gを使用する以外は実施例1と同様に脱ハロゲン化水素
反応を行ったところ、反応時間2時間で転化率100
%、収率77%で2−tert−ブチル−5−メチレン
−1,3−ジオキソラン−4−オンが生成していること
が確認できた。
【0033】実施例4 シクロヘキサンに代えてヘプタンを使用し、且つトリオ
クチルアミンに代えてトリブチルアミン2.04gを使
用する以外は実施例1と同様に脱ハロゲン化水素反応を
行ったところ、反応時間1時間で転化率100%、収率
78%で2−tert−ブチル−5−メチレン−1,3
−ジオキソラン−4−オンが生成していることが確認で
きた。
クチルアミンに代えてトリブチルアミン2.04gを使
用する以外は実施例1と同様に脱ハロゲン化水素反応を
行ったところ、反応時間1時間で転化率100%、収率
78%で2−tert−ブチル−5−メチレン−1,3
−ジオキソラン−4−オンが生成していることが確認で
きた。
【0034】比較例1 トリオクチルアミンに代えてトリエチルアミン5.06
gを使用する以外は実施例1と同様に脱ハロゲン化水素
反応を行ったところ、反応時間を6時間に延長しても転
化率は92%で100%に達せず、しかも2−tert
−ブチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−
オンの収率は53%と低いものであった。
gを使用する以外は実施例1と同様に脱ハロゲン化水素
反応を行ったところ、反応時間を6時間に延長しても転
化率は92%で100%に達せず、しかも2−tert
−ブチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−
オンの収率は53%と低いものであった。
【0035】比較例2 トリオクチルアミンに代えてトリプロピルアミン7.1
6gを使用する以外は実施例1と同様に脱ハロゲン化水
素反応を行ったところ、反応時間を6時間に延長しても
転化率は80%で100%に達せず、しかも2−ter
t−ブチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4
−オンの収率は38%と低いものであった。
6gを使用する以外は実施例1と同様に脱ハロゲン化水
素反応を行ったところ、反応時間を6時間に延長しても
転化率は80%で100%に達せず、しかも2−ter
t−ブチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4
−オンの収率は38%と低いものであった。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、医薬品をはじめとして
種々の有用物質の合成原料として利用価値の高い5−メ
チレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類を、低コス
トで効率よく、且つ工業的に簡便に製造できる。
種々の有用物質の合成原料として利用価値の高い5−メ
チレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類を、低コス
トで効率よく、且つ工業的に簡便に製造できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、R1は置換もしくは未置換のアルキル基又はア
リール基である)で表わされる5−メチレン−1,3−
ジオキソラン−4−オン類を製造する方法において: 式(2) 【化2】 (式中、R1は式(1)で定義した通りであり、Xはハ
ロゲンである)で表わされる5−ハロゲノ−5−メチル
−1,3−ジオキソラン−4−オン誘導体を、式(3) 【化3】 (式中、R2、R3及びR4はそれぞれ独立的に炭素数
4〜12のアルキル基である)で表される第3級アミン
と反応させることにより式(1)の化合物に変換するこ
とを特徴とする製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23577493A JP2867847B2 (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23577493A JP2867847B2 (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | 5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オン類の製造方法 |
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1993
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